添付図面を参照して本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
先ず、図1〜図4を参照して、本実施の形態の装置構成を説明する。図1は、画像形成システム1の構成を示す図である。
本実施の形態の画像形成システム1は、給紙部22から給紙された用紙に画像を形成して記録する画像形成装置10と、画像形成装置10で画像が記録された用紙に後処理を施す後処理装置としての中綴じ装置30、パンチリングバインド装置50、くるみ製本装置70及びステープル装置90と、を備える。画像形成装置10、中綴じ装置30、パンチリングバインド装置50、くるみ製本装置70、ステープル装置90は、用紙搬送の上流から下流へ順に連結されている。
中綴じ装置30は、画像形成装置10から排出された用紙に、中綴じする後処理としての中綴じ処理を施して排出する装置である。パンチリングバインド装置50は、中綴じ装置30から排出された用紙に、穿孔によりパンチ穴をあける後処理としてのパンチ(穿孔)処理、又はパンチ処理により形成したパンチ穴にリングバインダーを取り付ける後処理としてのリングバインド処理を施して排出する装置である。くるみ製本装置70は、パンチリングバインド装置50から排出された用紙に、くるみ製本する後処理としてのくるみ製本処理を施して排出する装置である。ステープル装置90は、くるみ製本装置70から排出された用紙に、ステープルで綴じる後処理としてのステープル処理を施して排出する装置である。
画像形成装置10は、操作表示部13と、画像形成部16と、定着部17と、原稿搬送部18と、画像読取部19と、給紙部22と、を備える。
操作表示部13は、タッチパネル等によりユーザーの操作入力を受け付けるとともに、各種表示情報を表示する。
画像形成部16は、例えば、電子写真方式の画像形成部である。画像形成部16では、ドラム状の感光体の周囲に、帯電部、露光部、現像部、転写部、分離部及びクリーニング部(いずれも図示略)が配置される。画像形成部16は、これらの電子写真プロセスの各部により、帯電、露光、現像が行われて感光体上にトナー像が形成され、用紙に画像を転写することにより、画像形成を行う。定着部17は、加熱ローラー、加圧ローラーを備え、画像形成部16で画像形成された用紙を加熱及び加圧して、用紙にトナー像を定着する。
原稿搬送部18は、原稿を画像読取部19に向けて搬送する。画像読取部19は、原稿搬送部18により搬送される原稿の画像をCCD(Charge Coupled Device)等で読み取り、原稿画像情報を取得する。
給紙部22は、複数の給紙トレイを有する。各給紙トレイは、用紙を格納する。各給紙トレイは、格納する用紙のサイズ、種類等を異にしている。給紙の際には、給紙部22の給紙トレイから1つが選択され、選択された給紙トレイから1枚ずつ給紙される。
中綴じ装置30は、反転重ね部35と、クリース部36と、スリット部37と、中綴じ部38と、SQF(SQuare Fold)部39と、断裁部40と、を備える。
反転重ね部35では、画像形成装置10から排出され反転重ね部35上部に搬送された用紙が、自重により後述するストッパー35Aまで滑り落ちて停止する。これにより、反転重ね部35内の複数の用紙が重ね合わされて搬送方向に位置合わせされ、搬送方向の整合状態となる。また、反転重ね部35は、搬送方向と直交する用紙の幅について、軽打機構により用紙を軽打して整合を行う。反転重ね部35は、ストッパー35Aに重ね合わされて滞留された用紙を反転して排出する。
クリース部36は、反転重ね部35により重ね合わされた用紙に折り目筋をつける機能部であり、詳細に後述する。
スリット部37は、反転重ね部35により重ね合わされた用紙の天地をカットする。
中綴じ部38は、折り部(図示略)と、中綴じステープル部(図示略)と、を有する。折り部は、用紙突き出し手段、折りローラー、搬送ベルト、加圧ローラーなどから構成されている。折り部は、用紙突き出し手段の突き出し板を斜め上方に直進して、突き出し板の先端部により、用紙束の中央部を押し上げ、用紙束を介して折りローラーのニップ部を押し上げて揺動、離間させる。突き出し板の先端部がニップ部を通過後、突き出し板が後退して用紙束の中央部が折りローラーにより狭圧されて、折り目が形成される。中綴じステープル部は、搬送方向に直交する方向に2組配置され、駆動手段(図示略)により搬送方向に直交する方向に移動可能である。中綴じステープル部は、折り部により中折りされた用紙束を所定位置に移動させた後、幅方向の中央振り分け2箇所にステープル(綴じ針)を打って用紙束を綴る。
SQF部39は、ローラーを有し、中綴じ部38により中綴じされた用紙に対して、用紙の折り部分(背部分)をローラーで平らになるように潰していき、角型形状に整形するスクエアフォールド処理を行う。
断裁部40は、断裁上刃、断裁下刃、可動板、押圧ローラー、駆動手段等から構成されている。断裁部40は、中綴じ部38により冊子化された用紙束に対して、用紙の小口を揃えるため小口を断裁する。
パンチリングバインド装置50は、パンチ部56と、リングバインド部57と、を備える。
パンチ部56は、用紙の所定位置に所定形状の2穴、3穴、それ以上の多穴等のパンチ穴をあける(穿孔)する。パンチ部56は、例えば、駆動源のモーター(図示略)により昇降駆動されるパンチ(図示略)と、パンチの刃部に嵌合するダイス(図示略)と、を有する。パンチ部56では、モーターの作動によりパンチが昇降駆動され、パンチがダイスに貫入する時に用紙が穿孔される。
リングバインド部57は、パンチ部56により穿孔された用紙の穴にリングバインダーを取り付ける。
くるみ製本装置70は、くるみ製本部75を備える。くるみ製本部75は、複数の用紙を整合して糊を塗布して表紙でくるむくるみ製本処理を行い冊子を形成する。
ステープル装置90は、ステープル部95を備える。ステープル部95は、後述するスタック整合部94により整合された用紙束を、1箇所又は2箇所にステープル(綴じ針)を打って用紙束を綴る。
また、中綴じ装置30は、排紙トレイとしてのサブトレイTR2を有する。パンチリングバインド装置50は、排紙トレイとしてのサブトレイTR3を有する。くるみ製本装置70は、排紙トレイとしてのサブトレイTR4を有する。ステープル装置90は、排紙トレイとしてのメイントレイTR5、サブトレイTR6を有する。
なお、画像形成システム1の後処理装置の組合せは、図1の例に限定されるものではない。
次に、図2及び図3を参照して、画像形成システム1の各装置の機能構成を説明する。
図2は、画像形成装置10、中綴じ装置30、パンチリングバインド装置50の機能構成を示すブロック図である。図3は、くるみ製本装置70、ステープル装置90の機能構成を示すブロック図である。
図2を参照して、画像形成装置10の機能構成を説明する。画像形成装置10は、制御部11と、通信部12と、画像情報記憶部14と、不揮発性記憶部15と、画像形成部16と、定着部17と、原稿搬送部18と、画像読取部19と、搬送部20と、表紙識別部21と、を備える。
画像形成装置10の各部を制御する制御部11は、CPU(Central Processing Unit)11Aと、RAM(Random Access Memory)11Bと、ROM(Read Only Memory)11Cと、を有している。
ROM11Cから読み出されてRAM11Bに展開されたプログラムと、CPU11Aと、の協働により、制御部11は、各種処理を実行する。ROM11Cには、筋入れ位置設定プログラム、筋入れ位置調整プログラムが記憶されている。
通信部12は、制御部11により制御され、中綴じ装置30の通信部32とシリアル通信を行う。
画像情報記憶部14は、制御部11により制御され、画像読取部19により入力された原稿画像情報、又は画像形成装置10にネットワーク接続されたPC(Personal Computer)等の外部機器(図示略)から投入されたプリントジョブの画像情報等の情報を記憶する記憶部である。
不揮発性記憶部15は、制御部11により制御され、フラッシュメモリや、電池バックアップされたRAM等の不揮発性の記憶部である。不揮発性記憶部15には、筋管理情報200が記憶される。
画像形成部16は、制御部11により制御され、画像読取部19により読み取られた原稿画像情報、又は外部機器(図示略)から投入されたプリントジョブの画像情報に基づいて、用紙に画像を形成する。
定着部17は、制御部11により制御され、画像形成部16により用紙上に形成されたトナー画像を加熱圧着して定着する。
原稿搬送部18は、制御部11により制御され、原稿を画像読取部19に向けて搬送する。
画像読取部19は、制御部11により制御され、原稿搬送部18により搬送される原稿の画像を読み取り、その原稿画像情報を制御部11に出力する。
搬送部20は、制御部11により制御され、搬送ローラー等を有し、搬送ローラー等により、給紙部22から供給された用紙を画像形成部16及び定着部17を介して中綴じ装置30に排出するまでの搬送経路で搬送する。搬送部20の搬送経路は、片面プリント時又は両面プリントの表面画像形成時に画像形成部16及び定着部17を通る搬送経路と、両面プリントの裏面画像形成時に、定着部17から排出された用紙を反転機構(図示略)により反転して再度画像形成部16に搬送する反転搬送経路と、を含む。
表紙識別部21は、制御部11により制御され、プリントジョブの用紙情報、又は操作部13Aを介してユーザーから入力された用紙情報に基づいて、給紙部22から次に給紙される用紙が表紙か否かを識別する。なお、制御部11が、表紙識別部21と同様の表紙識別を行う構成としてもよい。
次いで、中綴じ装置30の機能構成を説明する。中綴じ装置30は、制御部31と、通信部32,33と、搬送経路選択部34と、反転重ね部35と、クリース部36と、スリット部37と、中綴じ部38と、SQF部39と、断裁部40と、搬送部41と、後段搬送部42と、サブトレイ排出積載部43と、冊子排出積載部44と、冊子搬出部45と、を備える。
制御部31は、制御部11と同様にCPU、RAM、ROM等を備え、中綴じ装置30の各部を制御する。
通信部32は、制御部31により制御され、画像形成装置10の通信部12とシリアル通信を行う。通信部33は、制御部31により制御され、パンチリングバインド装置50の通信部52とシリアル通信を行う。
搬送経路選択部34は、制御部31により制御され、中綴じ装置30内の用紙の搬送経路を選択する。
反転重ね部35は、制御部31により制御され、画像形成装置10から排出された用紙を重ね合わせて反転して排出する。
クリース部36は、制御部31により制御され、反転重ね部35により重ね合わされた用紙に折り目筋を入れる。
スリット部37は、制御部31により制御され、反転重ね部35により重ね合わされた用紙の天地をカットする。
中綴じ部38は、制御部31により制御され、反転重ね部35により重ね合わされて排出された用紙束に中折り及びステープル綴じの中綴じ処理を行って、用紙束を綴る。
SQF部39は、制御部31により制御され、中綴じ部38により中綴じされた用紙束にスクエアフォールド処理を行う。
断裁部40は、制御部31により制御され、中綴じ部38により冊子化された用紙束、又はSQF部39にスクエアフォールド処理がなされた用紙束に対して、用紙の小口を断裁する。
搬送部41は、制御部31により制御され、搬送ローラー等を有し、搬送ローラー等により、画像形成装置10から排出された用紙を、反転重ね部35(クリース部36、スリット部37)、中綴じ部38、(SQF部39、)断裁部40を介する搬送経路で搬送する。
後段搬送部42は、制御部31により制御され、搬送ローラー等を有し、搬送ローラー等により、画像形成装置10から排出された用紙を、後段のパンチリングバインド装置50への搬送経路で搬送する。
サブトレイ排出積載部43は、制御部31により制御され、画像形成装置10から排出された用紙を搬送してサブトレイTR2に排紙して積載する。
冊子排出積載部44は、制御部31により制御され、断裁部40から排出された中綴じ処理済の用紙束(冊子)を搬送して積載する。
冊子搬出部45は、ベルト等を有し、制御部51により制御され、冊子排出積載部44に積載された中綴じ処理済の用紙束(冊子)をベルトにより外部に搬出する。
次いで、パンチリングバインド装置50の機能構成を説明する。パンチリングバインド装置50は、制御部51と、通信部52,53と、搬送経路選択部54と、スタック整合部55と、パンチ部56と、リングバインド部57と、搬送部58と、後段搬送部59と、サブトレイ排出積載部60と、を備える。
制御部51は、制御部11と同様にCPU、RAM、ROM等を備え、パンチリングバインド装置50の各部を制御する。
通信部52は、制御部51により制御され、中綴じ装置30の通信部33とシリアル通信を行う。通信部53は、制御部51により制御され、くるみ製本装置70の通信部72とシリアル通信を行う。
搬送経路選択部54は、制御部51により制御され、パンチリングバインド装置50内の用紙の搬送経路を選択する。
スタック整合部55は、制御部51により制御され、中綴じ装置30から排出されスタック整合部55上部に搬送された用紙が、自重によりストッパーまで滑り落ちて停止する。これにより、スタック整合部55内の複数の用紙が搬送方向に位置合わせされ、搬送方向の整合状態となる。また、スタック整合部55は、搬送方向と直交する用紙の幅について、軽打機構により用紙を軽打して整合を行う。
パンチ部56は、制御部51により制御され、スタック整合部55により整合された用紙の所定位置に所定形状のパンチ穴をあける(穿孔)する。パンチ部56は、2穴、3穴又はそれ以上の多穴のパンチ穴をあける。
リングバインド部57は、制御部51により制御され、パンチ部56により穿孔された用紙の穴にリングバインダーを取り付ける。
搬送部58は、制御部51により制御され、搬送ローラー等を有し、搬送ローラー等により、中綴じ装置30から排出された用紙を、パンチ部56、リングバインド部57を介する搬送経路で搬送する。
後段搬送部59は、制御部51により制御され、搬送ローラー等を有し、搬送ローラー等により、パンチ部56から排出されたパンチ済の用紙、又は中綴じ装置30から排出された用紙を、後段のくるみ製本装置70への搬送経路で搬送する。
サブトレイ排出積載部60は、制御部51により制御され、リングバインド部57から排出されたリングバインド済の用紙(用紙束)を搬送してサブトレイTR3に排紙して積載する。
次いで、くるみ製本装置70の機能構成を説明する。くるみ製本装置70は、制御部71と、通信部72,73と、搬送経路選択部74と、くるみ製本部75と、搬送部76と、後段搬送部77と、サブトレイ排出積載部78と、冊子排出積載部79と、台車挿入検知部80と、台車移送部81と、を備える。くるみ製本部75は、スタック整合部75Aと、糊補給部75Bと、糊塗布部75Cと、冊子くるみ部75Dと、を備える。
制御部71は、制御部11と同様にCPU、RAM、ROM等を備え、くるみ製本装置70の各部を制御する。
通信部72は、制御部71により制御され、パンチリングバインド装置50の通信部53とシリアル通信を行う。通信部73は、制御部51により制御され、ステープル装置90の通信部92とシリアル通信を行っている。
搬送経路選択部74は、制御部71により制御され、くるみ製本装置70内の用紙の搬送経路を選択する。
スタック整合部75Aは、制御部71により制御され、傾斜を持って配設されている。パンチリングバインド装置50から排出され搬送路からスタック整合部75A上部に搬送された用紙は、自重によりストッパーまで滑り落ちて停止する。これにより、スタック整合部75A内の複数の用紙が搬送方向に位置合わせされ、搬送方向の整合状態となる。また、スタック整合部75Aは、搬送方向と直交する用紙の幅について、軽打機構により用紙を軽打して整合を行う。スタック整合部75Aは、例えば、クランプ部(図示略)が一冊分の用紙束に対してクランプ(固める)処理を実施している間、パンチリングバインド装置50から搬入された次にクランプ処理される分の用紙をスタック集積する。
糊補給部75Bは、制御部71により制御され、糊塗布部75Cに糊を補給する。糊塗布部75Cは、制御部71により制御され、例えば、糊塗布時に前進して、後退する時にスタック整合部75Aにより整合された用紙束の下端面に糊を塗布する。
冊子くるみ部75Dは、制御部71により制御され、糊塗布部75Cにより糊塗布された冊子に表紙をくるむ。
搬送部76は、制御部71により制御され、搬送ローラー等を有し、搬送ローラー等により、パンチリングバインド装置50から排出された用紙を、スタック整合部75A、糊塗布部75C、冊子くるみ部75Dを介する搬送経路で搬送する。
後段搬送部77は、制御部71により制御され、搬送ローラー等を有し、搬送ローラー等により、パンチリングバインド装置50から排出された用紙を、後段のステープル装置90への搬送経路で搬送する。
サブトレイ排出積載部78は、制御部71により制御され、パンチリングバインド装置50から排出された用紙を搬送してサブトレイTR4に排紙して積載する。
冊子排出積載部79は、制御部71により制御され、糊塗布部75Cにより糊塗布され、冊子くるみ部75Dにより処理されたくるみ製本処理済の用紙束(冊子)を搬送して積載する。
台車挿入検知部80は、例えば、くるみ製本装置70に移動台車(図示略)が挿入されたことを検出して、検出信号を制御部71に出力する。台車挿入検知部80は、例えば、接触式センサにより構成される。
台車移送部81は、制御部71により制御され、例えば、冊子排出積載部79に積載された冊子を移動台車に移送する。移動台車に積載された冊子は、ユーザーにより取り出される。
次いで、ステープル装置90の機能構成を説明する。ステープル装置90は、制御部91と、通信部92と、搬送経路選択部93と、スタック整合部94と、ステープル部95と、搬送部96と、サブトレイ排出積載部97と、メイントレイ排出積載部98と、を有する。
制御部91は、制御部11と同様にCPU、RAM、ROM等を備え、ステープル装置90の各部を制御する。
通信部92は、制御部91により制御され、くるみ製本装置70の通信部73とシリアル通信を行う。
搬送経路選択部93は、制御部91により制御され、ステープル装置90内の搬送経路を選択する。
スタック整合部94は、制御部91により制御され、傾斜を持って配設されている。くるみ製本装置70から排出され搬送路からスタック整合部94上部に搬送された用紙は、自重によりストッパーまで滑り落ちて停止する。これにより、スタック整合部94内の複数の用紙が搬送方向に位置合わせされ、搬送方向の整合状態となる。また、スタック整合部94は、搬送方向と直交する用紙の幅について、軽打機構により用紙を軽打して整合を行う。
ステープル部95は、制御部91により制御され、搬送方向に直交する方向に2組配置され、駆動手段(図示略)により搬送方向に直交する方向に移動可能である。ステープル部95は、スタック整合部94により整合された用紙束を所定位置に移動させた後、1箇所、又は幅方向の中央振り分け2箇所にステープル(綴じ針)を打って用紙束を綴る。ステープル部95は、1箇所を綴じる場合に、ステープルの方向を用紙の横方向又は斜め方向に綴じることが可能である。
搬送部96は、制御部91により制御され、搬送ローラー等を有し、搬送ローラー等により、くるみ製本装置70から排出された用紙を、スタック整合部94、ステープル部95を介する搬送経路又は介しない搬送経路で搬送する。
サブトレイ排出積載部97は、制御部91により制御され、搬送部96により搬送された用紙を搬送してサブトレイTR6に排紙して積載する。
メイントレイ排出積載部98は、制御部91により制御され、搬送部96により搬送された用紙を搬送してメイントレイTR5に排紙して積載する。
次いで、図4を参照して、クリース部36を説明する。図4は、クリース部36の構成を示す図である。
クリース部36は、筋付け折りナイフ36Aと、筋付け台36Bと、を有する。搬送ローラー41Aは、搬送部41の搬送ローラーである。ストッパー35Aは、反転重ね部35のストッパーである。
筋付け折りナイフ36Aは、制御部31の制御により、図上の左右に移動する。筋付け台36Bは、筋付け折りナイフ36Aを受ける台である。
搬送ローラー41Aにより用紙P1がクリース部36に搬送され、用紙P1の先端が、ストッパー35Aに当接される。ストッパー35Aの昇降により、折り目筋を入れる位置で筋付け折りナイフ36Aが右に移動し、用紙P1を筋付け台36Bに押し付けることで、用紙P1に折り目筋Qが形成される。
次に、図5及び図6を参照して、画像形成装置10の不揮発性記憶部15に記憶される情報を説明する。図5は、筋管理情報200の構成を示す図である。図6(a)は、2箇所綴じの用紙310を示す図である。図6(b)は、2穴パンチの用紙320を示す図である。図6(c)は、中綴じ(SQF有)における表紙の用紙330及び本身の用紙340を示す図である。図6(d)は、くるみ製本における表紙の用紙350及び本身の用紙360を示す図である。
図5に示すように、不揮発性記憶部15には、予め設定された筋管理情報200が記憶されている。筋管理情報200は、後処理装置の後処理の種類を示す後処理モードと、開き筋の筋入れ有無と、に対応して、中綴じ装置30による折り目筋の位置情報を有する。折り目筋の位置情報とは、用紙上の折り目筋毎の位置情報であり、折り目筋の位置及び本数の情報を含んでいる。筋管理情報200の後処理モードは、ステープル装置90による2箇所綴じと、パンチリングバインド装置50による2穴/3穴パンチと、中綴じ装置30による中綴じ(SQF無)及び中綴じ(SQF有)と、くるみ製本装置70によるくるみ製本と、である。
開き筋とは、用紙を開き易くするための折り目筋である。また、SQFを行う中綴じや、くるみ製本において、冊子の背を形成し易くするための折り目筋を、背形成用筋とする。つまり、折り目筋は、開き筋及び背形成用筋からなる。例えば、筋管理情報200において、後処理モードが中綴じ(SQF有/無)の1本目及び2本目の折り目筋は、背形成用筋である。後処理モードが中綴じ(SQF有)の3本目は、開き筋である。同様に、後処理モードがくるみ製本の表紙の1本目及び2本目の折り目筋は、背形成用筋であり、くるみ製本の表紙の3本目は、開き筋である。
なお、図5の筋管理情報200の後処理モード、位置情報は、一例であり、これらの値に限定されるものではない。
図6(a)に示すように、筋管理情報200に基づき、後処理モードが2箇所綴じで開き筋の筋入れ有の用紙310には、1本の折り目筋Q11が入れられる。図6(b)に示すように、筋管理情報200に基づき、後処理モードが3穴パンチで開き筋の筋入れ有の用紙320には、1本の折り目筋Q21が入れられる。図6(c)に示すように、筋管理情報200に基づき、後処理モードが中綴じ(SQF有)で開き筋の筋入れ有の表紙の用紙330には、3本の折り目筋Q31,Q32,Q33が入れられ、本身の用紙340には、3本の折り目筋Q41,Q42,Q43が入れられる。図6(d)に示すように、筋管理情報200に基づき、後処理モードがくるみ製本で開き筋の筋入れ有の表紙の用紙350には、3本の折り目筋Q51,Q52,Q53が入れられ、本身の用紙360には、1本の折り目筋Q61が入れられる。
次に、図7〜図14を参照して、画像形成システム1の動作を説明する。先ず、図7〜図10を参照して、画像形成装置10で実行される筋入れ位置設定処理を説明する。図7は、2箇所綴じの設定画面410を示す図である。図8は、1箇所綴じの設定画面420を示す図である。図9は、筋入れ位置設定処理のフローチャートである。図10は、図9の筋入れ位置設定処理の続きのフローチャートである。
画像形成システム1において用紙のプリントを行う場合に、予め、画像形成装置10に、プリントジョブ(プリント時)の後処理モードと、開き筋の筋入れ有無と、が設定される。より具体的には、制御部11は、操作表示部13の表示部13Bに後処理モードと開き筋の筋入れとの設定画面を表示し、その設定画面に応じて、操作部13Aによりユーザーからの操作入力を受け付け、その操作入力情報に応じて、後処理モードと開き筋の筋入れ有無とを示すモード設定情報として不揮発性記憶部15に記憶して設定する。なお、プリントジョブのジョブデーターに含まれるモード設定情報を、不揮発性記憶部15に記憶することとしてもよい。
図7に示すように、後処理モードとしてステープル処理を設定する場合に、設定画面410が表示部13Bに表示される。設定画面410は、1箇所綴じ選択用のボタン411と、2箇所綴じ選択用のボタン412と、を有する。ユーザーによりボタン411が押下選択された状態で、設定画面410は、2つのステープル間のピッチ選択用のボタン413,414,415と、開き筋の筋入れ有選択用のボタン416と、を有する。例えば、ボタン412,413,416が押下選択されると、後処理モードが2箇所綴じで、ピッチが165mmで、開き筋の筋入れ有が設定される。
図8に示すように、設定画面410でボタン411が押下選択されると、設定画面420が表示部13Bに表示される。設定画面420は、ステープル方向の横選択用のボタン421と、斜め選択用のボタン422と、を有する。1箇所綴じは、折り目筋の筋入れが必要でなく、折り目筋の禁則処理とされているため、設定画面430に開き筋の筋入れ有選択用のボタンはない。例えば、ボタン421が押下選択されると、後処理モードが1箇所綴じで、ステープル方向が横に設定される。
上記のように、プリント時の後処理モードと開き筋の筋入れ有無とが設定され、モード設定情報が不揮発性記憶部15に記憶された後に、画像形成システム1において、プリントが実行される。画像形成装置10では、給紙部22から用紙が1枚ずつ給紙され、画像読取部19により読み取られた原稿画像情報又は外部機器から投入されたプリントジョブの画像情報に基づいて、画像形成部16及び定着部17により用紙に画像形成され、後段の中綴じ装置30に排紙される。
これとともに、画像形成装置10の制御部11は、後処理装置の制御情報を後処理装置中綴じ装置30、パンチリングバインド装置50、くるみ製本装置70及びステープル装置90に送信する。中綴じ装置30の制御部31、パンチリングバインド装置50の制御部51、くるみ製本装置70の制御部71、及びステープル装置90の制御部91は、画像形成装置10の制御部11から送信された制御情報を受信し、この制御情報に応じて、各種後処理を行う。
画像形成装置10において、1枚の用紙が給紙されたこと(給紙1枚毎)をトリガとして、ROM11Cから読み出されて適宜RAM11Bに展開された筋入れ位置設定プログラムとCPU11Aとの協働により、制御部11は、筋入れ位置設定処理を実行する。このトリガとなった用紙を「現在の用紙」とする。
図9に示すように、先ず、制御部11は、不揮発性記憶部15に記憶されたモード設定情報を参照して、設定された後処理モードが、パンチリングバインド装置50の多穴パンチ、パンチリングバインド装置50のリングバインド、又はステープル装置90による1箇所綴じの単一であるか否かを判別する(ステップS11)。多穴パンチ、リングバインダー、及び1箇所綴じは、いずれも、折り目筋の筋入れが必要でないため禁止する折り目筋の筋入れの禁則処理である。なお、後処理モードが、禁則処理と、禁則処理にならない処理との組合せである場合(例えば、1箇所綴じと2穴パンチとの組合せである場合)、ステップS11でNOとなる。
後処理モードが、多穴パンチ、リングバインダー、又は1箇所綴じの単一である場合(ステップS11;YES)、制御部11は、現在の用紙の折り目筋の筋入れ位置情報を0(折り目筋を全く形成しない)に設定し(ステップS12)、筋入れ位置設定処理を終了する。
後処理モードが、多穴パンチ、リングバインダー、又は1箇所綴じの単一でない場合(ステップS11;NO)、制御部11は、不揮発性記憶部15に記憶されたモード設定情報を参照して、開き筋の筋入れ有か否かを判別する(ステップS13)。開き筋の筋入れ無である場合(ステップS13;NO)、制御部11は、モード設定情報を参照して、設定された後処理モードの内容を判別する(ステップS14)。なお、後処理モードが、禁則処理と、禁則処理にならない処理との組合せである場合(例えば、1箇所綴じと2穴パンチとの組合せである場合)、ステップS13,S14で禁則処理にならない処理(例えば、2穴パンチ)について、後処理モード、開き筋の筋入れの内容が判別される。
後処理モードが中綴じ(SQF無)である場合(ステップS14;中綴じ(SQF無))、制御部11は、不揮発性記憶部15に記憶された筋管理情報200を参照して、後処理モードが中綴じ(SQF無)で、開き筋の筋入れ無の折り目筋の位置情報を読み込む(ステップS15)。
後処理モードが中綴じ(SQF有)である場合(ステップS14;中綴じ(SQF有))、制御部11は、不揮発性記憶部15に記憶された筋管理情報200を参照して、後処理モードが中綴じ(SQF有)で、開き筋の筋入れ無の折り目筋の位置情報を読み込む(ステップS16)。
後処理モードがくるみ製本である場合(ステップS14;くるみ製本)、制御部11は、表紙識別部21の識別結果に応じて、現在の用紙がくるみ製本の表紙であるか否かを判別する(ステップS17)。現在の用紙がくるみ製本の表紙である場合(ステップS17;YES)、制御部11は、不揮発性記憶部15に記憶された筋管理情報200を参照して、後処理モードがくるみ製本で、開き筋の筋入れ無で表紙の折り目筋の位置情報を読み込む(ステップS18)。
現在の用紙がくるみ製本の表紙でない場合(ステップS17;NO)、制御部11は、不揮発性記憶部15に記憶された筋管理情報200を参照して、後処理モードがくるみ製本で、開き筋の筋入れ無で本身の折り目筋の位置情報を読み込む(ステップS19)。
そして、制御部11は、ステップS15,S16,S18又はS19で読み込んだ折り目筋の位置情報を、現在の用紙の折り目筋の筋入れ位置情報に設定し(ステップS20)、筋入れ位置設定処理を終了する。
後処理モードが、中綴じ(SQF無)、中綴じ(SQF有)又はくるみ製本でない場合(ステップS14;その他の後処理モード)、制御部11は、現在の用紙の折り目筋の位置情報を0(折り目筋を全く形成しない)に設定し(ステップS21)、筋入れ位置設定処理を終了する。
開き筋の筋入れ有である場合(ステップS13;YES)、制御部11は、モード設定情報を参照して、設定された後処理モードの内容を判別する(ステップS31)。後処理モードが2箇所綴じである場合(ステップS31;2箇所綴じ)、制御部11は、不揮発性記憶部15に記憶された筋管理情報200を参照して、後処理モードが2箇所綴じで、開き筋の筋入れ有の折り目筋の位置情報を読み込む(ステップS32)。
後処理モードが2穴/3穴パンチである場合(ステップS31;2穴/3穴パンチ)、制御部11は、不揮発性記憶部15に記憶された筋管理情報200を参照して、後処理モードが2穴/3穴パンチで、開き筋の筋入れ有の折り目筋の位置情報を読み込む(ステップS33)。
後処理モードが中綴じ(SQF有)である場合(ステップS31;中綴じ(SQF有))、制御部11は、不揮発性記憶部15に記憶された筋管理情報200を参照して、後処理モードが中綴じ(SQF有)で、開き筋の筋入れ有の折り目筋の位置情報を読み込む(ステップS34)。
後処理モードがくるみ製本である場合(ステップS31;くるみ製本)、制御部11は、表紙識別部21の識別結果に応じて、現在の用紙がくるみ製本の表紙であるか否かを判別する(ステップS35)。現在の用紙がくるみ製本の表紙である場合(ステップS35;YES)、制御部11は、不揮発性記憶部15に記憶された筋管理情報200を参照して、後処理モードがくるみ製本で、開き筋の筋入れ有で表紙の折り目筋の位置情報を読み込む(ステップS36)。
現在の用紙がくるみ製本の表紙でない場合(ステップS35;NO)、制御部11は、不揮発性記憶部15に記憶された筋管理情報200を参照して、後処理モードがくるみ製本で、開き筋の筋入れ有で本身の折り目筋の位置情報を読み込む(ステップS37)。
そして、制御部11は、ステップS32,S33,S34,S36又はS37で読み込んだ折り目筋の位置情報を、現在の用紙の折り目筋の筋入れ位置情報に設定し(ステップS38)、筋入れ位置設定処理を終了する。
制御部11は、筋入れ位置設定処理により設定された現在の用紙の折り目筋の筋入れ位置情報を、通信部12を介して、中綴じ装置30の制御部31に送信する。制御部31は、制御部11から受信した現在の用紙の折り目筋の筋入れ位置情報に応じて、クリース部36を制御する。
次いで、図11〜図14を参照して、画像形成装置10で実行される筋入れ位置調整処理を説明する。図11は、筋入れ位置調整処理を示すフローチャートである。図12は、調整画面510を示す図である。図13は、調整画面520を示す図である。図14は、調整画面530を示す図である。
筋入れ位置調整処理は、不揮発性記憶部15に記憶されている筋管理情報200を調整して変更(更新)する処理である。
例えば、操作部13Aを介してユーザーから各種調整の実行指示が入力されると、制御部11は、図12に示す調整画面510を表示部13Bに表示する。調整画面510は、ステープル位置調整選択用のボタン511と、ステープルピッチ調整選択用のボタン512と、パンチ穴位置調整選択用のボタン513と、パンチ穴ピッチ調整選択用のボタン514と、筋入れ位置調整選択用のボタン515と、を有する。
ボタン511が押下されると、操作部13Aを介するユーザー入力により、2箇所綴じ時及び中綴じ時の用紙上のステープルの位置が調整される。ボタン512が押下されると、操作部13Aを介するユーザー入力により、2箇所綴じ時及び中綴じ時のステープルのピッチが調整される。これらの調整後又はデフォルトのステープルの位置及びピッチは、ステープルの位置情報として不揮発性記憶部15に記憶されるものとする。
ボタン513が押下されると、操作部13Aを介するユーザー入力により、2穴/3穴パンチ時の用紙上のパンチ穴の位置が調整される。ボタン514が押下されると、操作部13Aを介するユーザー入力により、2穴/3穴パンチ時のパンチ穴のピッチが調整される。これらの調整後又はデフォルトのパンチ穴の位置及びピッチは、パンチ穴の位置情報として不揮発性記憶部15に記憶されるものとする。
画像形成装置10において、操作部13Aを介してユーザーからボタン515の押下入力(筋入れ位置調整処理の実行指示入力)がされたことをトリガとして、ROM11Cから読み出されて適宜RAM11Bに展開された筋入れ位置調整プログラムとCPU11Aとの協働により、制御部11は、筋入れ位置調整処理を実行する。
図11に示すように、先ず、制御部11は、操作部13Aを介してユーザーから調整する後処理モードの入力を受け付け、入力された後処理モードの内容を判別する(ステップS41)。後処理モードが2箇所綴じである場合(ステップS41;2箇所綴じ)、制御部11は、不揮発性記憶部15に記憶された筋管理情報200を参照して、後処理モードが2箇所綴じで開き筋の筋入れ有の折り目筋の位置情報を読み込む(ステップS42)。
そして、制御部11は、不揮発性記憶部15に記憶されたステープルの位置情報を参照して、後処理モードが2箇所綴じのステープルの位置情報を読み込む(ステップS43)。
そして、制御部11は、ステップS42,S43で読み込んだ折り目筋及びステープルの位置情報に対応する折り目筋及びステープルを有する用紙のサンプルを表示部13Bに表示する(ステップS44)。ステップS44の用紙のサンプルは、例えば、図6(a)の用紙310のようなサンプルとなる。
そして、制御部11は、操作部13Aを介して、ユーザーからの2箇所綴じでの折り目筋の位置の調整入力を受け付け、折り目筋の調整後の位置情報としての調整結果情報を取得する(ステップS45)。そして、制御部11は、ステップS45で取得された調整結果情報で、不揮発性記憶部15に記憶された筋管理情報200の後処理モードが2箇所綴じで開き筋の筋入れ有の折り目筋の位置情報を上書きして変更する(ステップS46)。
そして、制御部11は、操作部13Aを介するユーザーからの入力に応じて、他に調整する後処理モードが有るか否かを判別する(ステップS47)。他に調整する後処理モードが有る場合(ステップS47;YES)、ステップS41に移行される。他に調整する後処理モードがない場合(ステップS47;NO)、筋入れ位置調整処理が終了する。
後処理モードが2穴/3穴パンチである場合(ステップS41;2穴/3穴パンチ)、制御部11は、不揮発性記憶部15に記憶された筋管理情報200を参照して、後処理モードが2穴/3穴パンチで開き筋の筋入れ有の折り目筋の位置情報を読み込む(ステップS48)。
そして、制御部11は、不揮発性記憶部15に記憶されたパンチ穴の位置情報を参照して、後処理モードが2穴/3穴パンチのパンチ穴の位置情報を読み込む(ステップS49)。
そして、制御部11は、ステップS48,S49で読み込んだ折り目筋及びパンチ穴の位置情報に対応する折り目筋及びパンチ穴を有する用紙のサンプルを表示部13Bに表示する(ステップS50)。ステップS50の用紙のサンプルは、例えば、図6(b)の用紙320のようなサンプルとなる。
そして、制御部11は、操作部13Aを介して、ユーザーからの2穴/3穴パンチでの折り目筋の位置の調整入力を受け付け、折り目筋の調整後の位置情報としての調整結果情報を取得する(ステップS51)。そして、制御部11は、ステップS51で取得された調整結果情報で、不揮発性記憶部15に記憶された筋管理情報200の後処理モードが2穴/3穴パンチで開き筋の筋入れ有の折り目筋の位置情報を上書きして変更し(ステップS52)、ステップS47に移行される。
後処理モードが中綴じ(SQF有)である場合(ステップS41;中綴じ(SQF有))、制御部11は、不揮発性記憶部15に記憶された筋管理情報200を参照して、後処理モードが中綴じ(SQF有)で開き筋の筋入れ有の折り目筋の位置情報を読み込む(ステップS53)。
そして、制御部11は、不揮発性記憶部15に記憶されたステープルの位置情報を参照して、後処理モードが中綴じ(SQF有)のステープルの位置情報を読み込む(ステップS54)。
そして、制御部11は、ステップS53,S54で読み込んだ折り目筋及びステープルの位置情報に対応する折り目筋及びステープルを有する用紙のサンプルを表示部13Bに表示する(ステップS55)。ステップS55の用紙のサンプルは、例えば、図6(c)の用紙330,340のようなサンプルとなる。
そして、制御部11は、操作部13Aを介して、ユーザーからの中綴じ(SQF有)での折り目筋の位置の調整入力を受け付け、折り目筋の調整後の位置情報としての調整結果情報を取得する(ステップS56)。そして、制御部11は、ステップS56で取得された調整結果情報で、不揮発性記憶部15に記憶された筋管理情報200の後処理モードが中綴じ(SQF有)で開き筋の筋入れ有の折り目筋の位置情報を上書きして変更し(ステップS57)、ステップS47に移行される。
後処理モードがくるみ製本である場合(ステップS41;くるみ製本)、制御部11は、不揮発性記憶部15に記憶された筋管理情報200を参照して、後処理モードがくるみ製本で開き筋の筋入れ有の表紙の折り目筋の位置情報を読み込む(ステップS58)。
そして、制御部11は、筋管理情報200を参照して、後処理モードがくるみ製本で開き筋の筋入れ有の本身の折り目筋の位置情報を読み込む(ステップS59)。
そして、制御部11は、ステップS58,S59で読み込んだ折り目筋の位置情報に対応する折り目筋を有する用紙のサンプルを表示部13Bに表示する(ステップS60)。ステップS60の用紙のサンプルは、例えば、図6(d)の用紙350,360のようなサンプルとなる。
そして、制御部11は、操作部13Aを介して、ユーザーからのくるみ製本での折り目筋の位置の調整入力を受け付け、折り目筋の調整後の位置情報としての調整結果情報を取得する(ステップS61)。そして、制御部11は、ステップS61で取得された調整結果情報で、不揮発性記憶部15に記憶された筋管理情報200の後処理モードがくるみ製本で開き筋の筋入れ有の折り目筋の位置情報を上書きして変更し(ステップS62)、ステップS47に移行される。
ここで、筋入れ位置調整処理の具体例を説明する。図12の調整画面510でボタン515が押下されると、筋入れ位置調整処理のステップS41において、図13の調整画面520が表示部13Bに表示される。
調整画面520は、後処理モードの選択ボタンとして、2箇所綴じ選択用のボタン521と、2穴/3穴パンチ選択用のボタン522と、中綴じ(SQF有)選択用のボタン523と、くるみ製本選択用のボタン524と、を有する。ボタン521が押下された場合、調整画面520に、用紙サンプル525と、筋追加ボタン526と、筋削除ボタン527と、カーソルキー528と、数字表示部529と、が表示される。
ステップS44で、用紙サンプル525は、ステップS42,S43で読み込まれたステープル及び折り目筋の位置情報に対応して、ステープル及び折り目筋が表示されている。ステップS45で、ユーザーからの筋追加ボタン526の押下入力により、用紙サンプル525の折り目筋が追加される。ユーザーからのカーソルキー528の押下入力により、用紙サンプル525の追加された折り目筋が移動調整される。ユーザーからのカーソルキー528の押下入力により、用紙サンプル525の追加された折り目筋が移動調整される。移動調整入力された用紙サンプル525の左端からの折り目筋の位置情報は、数字表示部529に表示される。ユーザーからの筋削除ボタン527の押下入力により、用紙サンプル525の折り目筋が削除される。ステップS45の調整入力は、用紙サンプル525に反映される。
また、ステップS41でボタン524が押下された場合、図14に示す調整画面530が表示され、用紙サンプル531と、筋追加ボタン532と、筋削除ボタン533と、カーソルキー534と、数字表示部535と、が表示される。
ステップS60で、用紙サンプル531は、ステップS58,S59で読み込まれた折り目筋の位置情報に対応して、折り目筋が表示されている。ステップS61で、ユーザーからの筋追加ボタン532の押下入力により、用紙サンプル531の折り目筋が追加される。ユーザーからのカーソルキー534の押下入力により、用紙サンプル531の追加された折り目筋が移動調整される。移動調整入力された用紙サンプル531の左端からの折り目筋の位置情報は、数字表示部535に表示される。ユーザーからの筋削除ボタン533の押下入力により、用紙サンプル531の折り目筋が削除される。ステップS60の調整入力は、用紙サンプル531に反映される。
以上、本実施の形態によれば、画像形成装置10の制御部11は、プリント時の後処理モードと開き筋の筋入れ有無とに応じて、不揮発性記憶部15に記憶された筋管理情報200の折り目筋の位置情報を、用紙毎に中綴じ装置30のクリース部36が形成する折り目筋の位置及び本数に設定する。このため、プリント時の後処理モードと開き筋の筋入れ有無とに応じて、折り目筋の位置及び本数を自在に設定できる。よって、プリント物である用紙に、後処理モードと開き筋の筋入れ有無とに応じた好ましい折り目筋が形成されることにより、プリント物を最終的に読む人にとって読み易い高品質な用紙束(冊子)を形成できる。さらに、制御部11が筋管理情報200を用いて折り目筋の位置情報を設定するので、プリント毎に折り目筋の位置情報を手動で設定する構成に比べて、オペレーター(ユーザー)の作業負担を低減できる。
また、制御部11は、操作部13Aを介して入力されたプリント時の後処理モードと開き筋の筋入れ有無とに応じて、不揮発性記憶部15に記憶された筋管理情報200の折り目筋の位置情報を、用紙毎に中綴じ装置30のクリース部36が形成する折り目筋の位置及び本数に設定する。このため、オペレーター(ユーザー)が、プリント時の後処理モードと開き筋の筋入れ有無とを自在に設定できる。
また、制御部11は、操作部13Aを介して入力された調整情報に応じて、不揮発性記憶部15に記憶されている筋管理情報200を変更する。このため、オペレーター(ユーザー)が手動で筋管理情報200を自在に変更できる。
また、制御部11は、後処理モードが、多穴パンチと、リングバインドと、ステープルの1箇所綴じと、スクエアフォールドの中綴じと、のうちの一つである場合に、折り目筋の禁則処理として、用紙にクリース部36が折り目筋を形成しないように設定する。このため、折り目筋の形成が好ましくない後処理モードについて、折り目筋を形成しないように設定できる。
また、制御部11は、後処理モードが、折り目筋の禁則処理と、禁則処理にならない処理との組合せである場合に、禁則処理にならない処理に対応して、不揮発性記憶部15に記憶された筋管理情報200の折り目筋の位置情報を、用紙毎に中綴じ装置30のクリース部36が形成する折り目筋の位置及び本数に設定する。なぜなら、後処理モードが、禁則処理と、禁則処理でない処理との組合せである場合に、プリント物を最終的に読む人は、何かしら折り目筋が形成されることを望むからである。このため、後処理モードが、禁則処理と、禁則処理でない処理との組合せである場合に、プリント物を最終的に読む人にとって好ましい折り目筋を形成できる。
なお、上記実施の形態における記述は、本発明に係る好適な画像形成システムの一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、同じ後処理モードと筋入れモードの有無とでは、用紙束の各用紙の同じ位置に同じ本数で折り目筋を形成する構成としたが、これに限定されるものではない。用紙束の各用紙の頁番号が増加すると、折り目筋の位置及び/又は本数を変化させる構成としてもよい。
また、以上の実施の形態における画像形成システムを構成する各部の細部構成及び細部動作に関して本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。