JP4944292B2 - 位置依存振幅符号化を有する位置検出器 - Google Patents

位置依存振幅符号化を有する位置検出器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子式絶対位置検出器に関する。詳細には、本発明は、2つの異なる空間周波数で変化する位置依存振幅を有する信号を出力する1個以上の検出器素子を使用する絶対位置検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、多様な移動または位置変換システムが利用可能である。これらの検出器は、直線、回転または角移動を検出することができる。
誘導形絶対位置検出器システムは、引用によりその全体として本書に採り入れられる、Masreliezらの米国特許第5,841,274号に開示されている。この誘導形絶対位置検出器システムでは、システムは、相互に対して可動する2個の部材を有し、複数の精細トラック検出器を備える。各精細トラック検出器は特定の空間波長と関係づけられている。
【0003】
別の誘導形絶対位置検出器システムは、引用によりその全体として本書に採り入れられる、米国特許係属出願第09/213,268号に開示されている。この一体となる第’268号出願は、第1の磁束領域において第1の変化する磁束を発生する少なくとも1個の磁界発生器を有する縮小オフセット絶対位置検出器を記載している。複数の結合ループは、測定軸に沿って第1の波長で離間された第1の複数の結合ループ部および測定軸に沿って第2の波長で離間された第2の複数の結合ループ部を有する。第’268号出願はさらに、第3の複数の結合ループ部が、第1の磁束領域の送信器巻線からの第1の変化する磁束と誘導的に結合され、第1の複数の結合ループ部および第2の複数の結合ループ部において第1の磁束領域の外部で第2および第3の変化する磁束をそれぞれ発生させることを開示している。第2および第3の変化する磁束は、それぞれ、それらの結合ループ部を第1および第2の複数の受信器巻線に誘導的に結合する。
【0004】
容量形インクレメンタル位置検出器システムは、引用によりその全体として本書に採り入れられる、Masreliezらの米国特許第5,886,519号に開示されている。この容量形インクレメンタル位置検出器システムでは、システムは、相互に対して可動する2個の部材を有し、精細トラック検出器を備える。精細トラック検出器は特定の空間波長と関係づけられている。この容量形インクレメンタル検出器の設計は、同一の検出器基板上の第2のトラックに沿って第2の異なる波長で複製することができ、それら2個の容量形トラックの出力間の位相差は、上述の誘導形検出器の特許に開示された高レベル信号処理方法に類似の方式で絶対位置を確定するために使用することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
誘導形および容量形検出器の絶対測定範囲を拡大することが様々な理由から望ましい。しかし、絶対範囲は公知の検出器では限定される。詳細には、現在公知の誘導形および容量形検出器では、高分解能およびトラック(各トラックは特定の空間波長と関係づけられる)の少数を同時に維持させつつ、絶対測定範囲を拡大することは困難である。反対に、公知の技法を用いて絶対測定範囲を拡大するには、位置検出器のトラックの数を増やす、かつ/または、最精細トラックの分解能を低下させることが必要である。トラックの数の増加は、製造コストの増加だけでなく、検出器の複雑さおよび大きさの増大につながる。
【0006】
この問題が生じる理由は、検出器の絶対範囲が、検出器の2個のトラックの空間波長λ1 およびλ2 間の差異λ1 −λ2 に反比例するからである。さらに、分解能は、最精細波長に比例する、すなわちλ1 およびλ2 のうちの小さいほうに比例する。従って、分解能を一定に保ちつつ絶対測定範囲を拡大するには、2個のトラックの波長間の差異、すなわちλ1 −λ2 が縮小される。しかし、検出器の固有誤差のために、この差異は、すぐに非実用的なまでに小さくなり、信頼性をもって測定することが困難になり、従って劣悪な検出器精度をもたらす。高い精度および分解能を保ちつつ絶対測定範囲をさらに拡大するには、波長λ3 を有する第3のトラックを使用しなければならない。このような第3のトラックの使用は、一体となる第’274号特許に記載されている。しかし、この第3のトラックは、上述のように、付加的なコスト、複雑さおよび大きさを加える。
【0007】
【課題を解決するための手段】
従って、本発明は、絶対位置検出器が測定可能である絶対測定範囲を拡大するためのシステムおよび方法を提供する。
本発明は別に、絶対位置検出器における第3のトラックの必要性および、ある場合には第2のトラックをも削除するシステムおよび方法を提供する。
本発明は別に、著しく単純化された設計を有する絶対位置検出器を提供する。
本発明は別に、低製造コストである絶対位置検出器を提供する。
本発明は別に、幅の狭いスケールを使用可能にする絶対位置検出器を提供する。
本発明は別に、各トラックに関係づけられる波長の縮小を可能にし、それにより位置検出器の分解能を改善させる絶対位置検出器を提供する。
本発明は別に、比較的単純な電子部品と使用され得る絶対位置検出器を提供する。例えば、ある場合には、絶対位置検出器は、3個以下の電子チャネルにより使用することができる。
本発明は別に、広範な用途に適する絶対位置検出器を提供する。
【0008】
本発明のシステムおよび方法によれば、絶対位置検出器の1つの例示実施態様は、位置検出器の測定軸に沿って相互に対して可動する2個の部材を使用する。第1の部材は、各々が変化する磁界を発生する少なくとも1個の送信器巻線および、隣接する磁界を検出する少なくとも2組の受信器巻線を含む。これらの2個以上の組の受信器巻線は、類似であるが異なる波長を有する。従って、ある位置における2つの波長間の空間位相差は、個々の波長のいずれか一方よりも相当長い粗波長を規定する。
【0009】
第2の部材は、2組の受信器巻線の波長に対応する第1および第2の所定の間隔(波長)で支持部材に沿って規則的に配置された磁束変調器または磁束結合ループといった、少なくとも2組の磁束変調素子を有する。磁束変調器または磁束結合ループの各組は、送信器巻線の対応する1個によって生起された磁束内に位置づけられ得る。磁束変調器は、磁束減衰器または磁束増強器のいずれか一方とすることができる。磁束変調素子は、第1および第2の部材間の相対位置にもとづき、受信器巻線近傍の磁界誘導結合を変調する。
【0010】
その結果、位置検出器の出力に空間依存性が導入される。空間依存性は、第1の部材および第2の部材の相対位置に依存する。送信器巻線および受信器巻線の組と接続された電子回路が、受信器巻線の組の2つの出力を評価比較し、それらの2個の部材間の絶対位置を求め、その位置を表示装置に示す。
【0011】
磁束変調素子の特質または特性は、粗波長を含め検出器の他のいずれかの波長よりも長い範囲にわたり測定軸に沿って一義的に変化する。1つの例示実施態様では、その変動は、第2の部材の測定軸の範囲と少なくとも同じ長さである第3の波長として処理される。その結果、第2の部材の磁束変調素子によって生成される磁束変調度は絶対位置検出器の測定軸に沿って変化する。このようにして補助的な空間依存性が位置検出器に導入される。この空間依存性は、巻線の各組における受信器巻線の対によって出力される信号の振幅に現れる。 本発明の上述その他の特徴および利益は、好適な実施態様の以下の詳細な説明において記載し、それにより明白である。
【0012】
【発明の好適な実施態様】
本発明の好適な実施態様を以下の図面に関して詳述する。
簡明のため、本発明の検出器巻線の動作原理、設計因子およびレイアウトは、図1に示すような本発明による誘導形絶対位置検出器システムの1つの例示的な実施態様に関して説明する。この誘導形絶対位置検出器システムの動作の基本的説明は、本発明の絶対位置検出器において使用される構成要素の理解および設計に適用可能である。
【0013】
図1に示す通り、例示的な誘導形絶対位置ノギス100は本尺102を備える。本尺102は、概ね矩形の断面を有する剛性または半剛性のバーである。細長いスケール部材104が本尺102に取り付けられる。ノギス100は、本尺102に配設され、本尺102の測定軸106に沿って可動するスライダアセンブリ110を備える。
【0014】
図1に示す通り、スライダアセンブリ110はベース112を含む。スライダアセンブリ110はまた、本尺102の上にベース112に取り付けられた読取ヘッド114を有する。従って、ベース112および読取ヘッド114は本尺102に沿ってユニットとして移動する。測定された距離は従来のディジタル表示装置119に表示され、これはスライダアセンブリ110のカバー118に取り付けられている。図1に示すような本発明による誘導形絶対位置検出器システムの例示実施態様において、誘導形絶対位置検出器システムは、本尺の長さによって絶対位置測定値を与えるように相互作用する2個の誘導形インクレメンタル位置検出器120および140を備える。詳細には、各誘導形インクレメンタル位置検出器120および140には、スケール部材104に1組の磁束変調素子122または142がそれぞれ備わる。対応する組の検出器巻線130および150はそれぞれ読取ヘッド114に設けられる。読取ヘッド114はまた、信号生成処理回路116を備える。各誘導形インクレメンタル位置検出器120および140について、検出器巻線130および150はそれぞれ、磁束変調素子の対応する組122および142と相互作用し、一体となる第’274号特許および一体となる第’268号出願の各々に詳細に記載された通り、位置依存信号を生成する。
【0015】
図1に示した例示実施態様では、磁束変調素子の組122および142は、一体となる第’274号特許に記載の磁束変調器の組である。磁束変調器の第1および第2の組122および142は、スケール部材104の横断方向で相互に離間している。磁束変調器の各組122および142は、それぞれ、複数の磁束変調器124および144を含む。磁束変調器124はスケール部材104の一方の側に沿って延び、磁束変調器144は測定軸106に沿ってスケール部材104の他方の側に沿って延びる。磁束変調器124および144は、一体となる第’274号特許に開示された通り、磁束減衰器、磁束増強器または両者の組合せとしてよい。例えば、磁束減衰器は、銅により形成され、他の多くの製作方法も使用されるが、従来のプリント基板製造技法に従って形成することができよう。
【0016】
別に指定のない限り、本書において使用する測定値は、測定軸106に対して規定される。用語「長さ」は一般に、測定軸106に平行に延びる寸法をいい、用語「幅」は一般に、スケール部材104の平面において測定軸106に垂直に延びる寸法をいう。
【0017】
図1に例示するように、磁束変調器124の組122が測定軸106に沿って左から右へ延びるにつれて、磁束変調器124はスケール部材104を横切る幅が減少する。反対に、磁束変調器144の組142が測定軸106に沿って左から右へ延びるにつれて、磁束変調器144はスケール部材104を横切る幅が増加する。最も右の磁束変調器124は、最も左の磁束変調器144と同じ幅である。さらに、最も左の磁束変調器124は、最も右の磁束変調器144と同じ幅である。第1および第2の組122および124における各磁束変調器124および144の間隔および寸法は、測定軸106に沿って均一である。すなわち、全部の磁束変調器210の測定軸106に沿った長さは均一である。
【0018】
図2は、スケール部材104および読取ヘッド114の部分を示す。図2に例示する通り、読取ヘッド114に形成された検出器巻線130は、少なくとも1個の送信器巻線132ならびに少なくとも2個の受信器巻線134および136を含む。図1に示した通り、検出器巻線150は、送信器巻線152ならびに少なくとも2個の受信器巻線154および156を含む。しかし、本発明はそうした構成に限定されない。例えば、読取ヘッド114は、受信器巻線134、136、154および156の全部と動作可能に関係づけられた1個の共通の送信器巻線を備えることができるであろう。検出器巻線130および150はそれぞれ、磁束変調器122および142の組と動作可能に関係づけられている。検出器巻線130および150ならびに関係する磁束変調素子の構造および多様な例示的レイアウトは、一体となる第’274号特許および一体となる第’268号出願において完全に開示されている。
【0019】
本発明によれば、図1〜3に例示する通り、スケール部材104の横断方向の磁束変調器124および144の大きさは同じではない。反対に、磁束変調器124および144の幅は、測定軸106に沿って所定の態様で変化する。一体となる第’274号特許に開示された通り、磁束変調器124および144は、対応する送信器巻線132または152により生起される変化する磁束と相互作用し、空間変調された磁束を発生させる。磁束変調器122および142の組の各々によって発生された空間変調された磁束は、対応する受信器巻線134および136または154および156の各々から出力される信号に、読取ヘッド114とスケール部材104との間の相対位置に空間的に依存する位相を持たせる。これについては、一体となる第’274号特許に十分に説明されているので、ここではこれ以上説明しない。
【0020】
しかし、一体となる第’274号特許に説明された通り、第’274号特許に記載の検出器システムでは、磁束変調器は全部、同一寸法の長さおよび幅を有していた。その結果、各磁束変調器は、受信器巻線の変調ループの各々においてほぼ同一量の正味起電力(EMF)を生じるほぼ同一量の磁束変調を付与した。対照的に、図1〜3に示す通り、磁束変調器124および144は、測定軸に沿ったそれぞれの位置の関数として変化する幅(または他の関連するパラメータ)を有するので、いずれかの特定の磁束変調素子124または144から生じる、受信器巻線134、136、および154、156における正味起電力は、いずれかの他の磁束変調器124または144から生じるそれとは異なる。
【0021】
受信器巻線134および136または154および156の各ループにおける正味起電力は他のループとは異なるので、受信器巻線134および136または154および156の各々は、スケール部材104に対する読取ヘッド114の位置に依存する正味起電力、従って正味信号振幅を有することになる。しかし、磁束変調器124および144の長さおよび間隔は測定軸106の長さに沿って変化しないので、受信器巻線134および136または154および156から出力される信号の位相位置は、対応する検出器120または140の1波長内だけにおいて測定軸に沿って依存する位置である。これについては以下に詳述する。
【0022】
例えば、磁束変調器124は、磁束変調器125および126といった個々の磁束変調器を含む。磁束変調器125は第1の幅を有し、磁束変調器126は、磁束変調器125の第1の幅とは異なる第2の幅を有する。動作時、磁束変調器125および126の一方または両方は、読取ヘッド部材114とスケール部材104との間の相対位置に依存して、検出器巻線130に隣接して位置づけられ得る。磁束変調器125および126の一方または両方が検出器巻線130に隣接して位置づけられ、時間変化する信号が送信器巻線132に供給されると、送信器巻線132は、磁束変調器125および126の一方または両方を包含する磁束領域において変化する磁束を発生させる。磁束変調器125のほうが磁束変調器126より幅が広いので、より大きな量の変化する磁束が、磁束変調器126と相互作用するよりも磁束変調器125と相互作用する。
【0023】
磁束変調器124が磁束減衰器である場合、送信器巻線132によって形成された磁束領域に磁束変調器124を置くことにより、磁束変調器124に渦電流を発生させる。この渦電流は逆磁束を発生させる。磁束減衰形変調器124により生起される逆磁束の大きさは、磁束変調器124の面積に比例する。磁束変調器124が一定の長さを有するので、磁束変調器124の面積は磁束変調器124の幅に正比例する。
【0024】
受信器巻線134および136の各ループにおいて生起する正味起電力は、そのループを通過する正味磁束の関数である。いずれか1個のループを通過する正味磁束は、下になる磁束変調器124とのそのループのオーバラップの量に依存する。一体となる第’274号特許では、磁束変調器が変化しない長さおよび幅を有していたので、磁束変調器とのオーバラップの量は、単に、対応する検出器の1波長内における測定軸106に沿った受信器巻線の相対位置の関数であった。
【0025】
対照的に、本発明に従った検出器では、オーバラップの量は、1波長内における測定軸に沿った磁束変調器および受信器巻線の相対位置だけでなく、測定軸106の範囲に沿った磁束変調器124ならびに受信器巻線134および136の相対位置の両者の関数である。
【0026】
従って、一体となる第’274号特許に開示された検出器では、読取ヘッドとスケールとの間のいずれの特定の相対位置についても各ループの正味起電力は同一であった。対照的に、図2に示した検出器120では、受信器巻線134および136の各ループにおいて誘導される正味起電力は、測定軸106に沿ったスケール部材104に対する読取ヘッド114のあらゆる位置について同一ではない。これが生じる理由は、本発明の検出器120および140では、オーバラップの量が、測定軸106に沿った磁束変調器124に対する受信器巻線134および136内のループの相対位置の関数であるだけでなく、受信器巻線134および136に隣接する特定の磁束変調器124の測定軸106を横切る特定の幅の関数でもあるからである。
【0027】
磁束変調器124が磁束増強器である場合、当該磁束変調器124は、磁束増強形磁束変調器124と受信器巻線134および136のループとの間のオーバラップの量にもとづき、受信器巻線134および136のループの一方に隣接して通過する磁束の量を、減少させるのではなく、増加させるように作用するであろう。従って、磁束変調器124の位置が測定軸106に沿って受信器巻線134および136に対して変化するに伴い、受信器巻線134および136から生成される信号の振幅は連続的に変化する。
【0028】
図3に例示する通り、検出器100は、検出器120の磁束変調器124の第1の組またはトラック122および、検出器140の磁束変調器144の第2の組またはトラック142を備える。トラック122および142は、スケール104に配置され、所定の長さ「L」に沿ってスケール104の一方の端からスケール104の他方の端へ延びている。詳細には、この長さは、−L/2から+L/2までの距離として特性化することができる。
【0029】
さらに、各トラック122および142の磁束変調器124および144は、それぞれ、特定の精細波長λ1 およびλ2 配置されている。2つの精細波長λ1 およびλ2 、粗波長λc に対する絶対位置を規定し、ここで、粗波長の長さはλc =(λ1 ・λ2 )/(λ1 −λ2 )である。図2に示す通り、また、一体となる第’274号特許に詳述された通り、検出器120および140の受信器巻線134、136、154および156はそれぞれ、一般に直角位相にある、すなわち、対応する精細波長λ1 およびλ2 の1/4に等しい距離だけ相互に対してオフセットされている。従って、受信器巻線134、136、154および156からの出力信号は、位相90°だけオフセットされる。すなわち、受信器巻線134および136ならびに受信器巻線154および156からの出力信号は、正弦/余弦関係にある。
【0030】
従って、一体となる第’274号特許に開示された検出器といった、磁束変調器がスケール部材の幅の横断方向に変化しない検出器の場合、直角位相で構成された受信器巻線による信号出力は以下のようになる。
【0031】
1.sin =A*sin(2πx/λ1 ) (1)
【0032】
1.cos =A*cos(2πx/λ1 ) (2)
式中、
1.sin は正弦位相受信器巻線から出力される信号である。
1.cos は余弦位相受信器巻線から出力される信号である。
Aは信号の振幅である。
λ1 は第1の検出器の精細波長である。
xはスケール部材104に対する読取ヘッド114の位置である。
【0033】
さらに、直角位相で構成された受信器巻線および、第1の検出器の精細波長λ1 と異なる精細波長λ2 を有する第2の検出器を備えるシステムでは、受信器巻線からの出力信号は以下の通りである。
【0034】
2.sin =B*sin(2πx/λ2 ) (3)
【0035】
2.cos =B*cos(2πx/λ2 ) (4)
式中、
2.sin は第2の検出器の正弦位相受信器巻線から出力される信号である。
2.cos は第2の検出器の余弦位相受信器巻線から出力される信号である。
Bは信号の振幅である。
λ2 は第2の検出器の波長である。
xはスケール部材104に対する読取ヘッド114の位置である。
【0036】
式1〜4に記述された関係は、さらに被測定位置の指示を生成するために使用され得る信号を供給する。より詳細には、式1〜4の各々は、「x」について解くことによって、精細位置測定値を決定可能にする。詳細には、出力信号V1.sin 、V1.cos 、V2.sin およびV2.cos は対応する精細波長λ1 およびλ2 に関して周期的であるので、各々の精細位置は単一の精細波長λ1 およびλ2 で求めるだけでよい。第1の波長λ1 および第2の波長λ2 が異なるので、粗波長λc 内でのスケールに対する読取ヘッドの位置は次式から求めることができる。
【0037】
c =tan-1(V1.sin /V1.cos 、)−tan-1(V2.sin /V2.cos ) (5)
ここで、Pc は粗波長λc における粗分解能の絶対位置を決定する粗空間位相、V1.sin 、V1.cos 、V2.sin およびV2.cos は上記の式1〜4から得られた値である。
【0038】
粗波長λc 内における絶対位置を決定するために式5を使用する際には、第1および第2の検出器のそれぞれの振幅AおよびBが脱落することを認識しなければならない。従って、それぞれの振幅AおよびBが、一体となる第’274号特許におけるように、位置不変性ではなく、上述の検出器120および140におけるように位置依存性である場合、その位置は、絶対位置が単一の粗波長λc 内で決定される可能性に干渉しない。
【0039】
上述および一体となる第’274号特許に詳述された通り、従来の絶対位置符号器では、絶対位置検出器の絶対範囲は、第1および第2の検出器の両者の精細波長λ1 およびλ2 異なる第3の精細波長λ3 を有する第3の検出器を追加することによって拡張できる。第’274号特許に記載の通り、そうした3トラック絶対位置検出器の絶対位置は、上述のように粗波長を生成するために、3トラックのうちの2個を用いて粗分解能で粗絶対位置を決定することによって得られる。分解能の限界のために、この粗波長は、特定の中間波長を識別するために使用される。粗波長は少なくとも検出器の長さLと同長に延び、この粗波長内に複数の中間波長が存在する。
【0040】
中間波長自体は、2個の検出器の異なる組を用いて上述の通り生成される。粗−中間分析におけるように、検出器のうちの1個の複数の精細波長は、中間波長内に複数の精細波長が存在するように、中間波長の倍数である。その後、中間波長は、スケールに対する読取ヘッドの相対位置に対応する特定の精細波長を識別するために使用される。
【0041】
すなわち、粗絶対位置測定値は、このスケールに対する読取ヘッドの相対位置に対応する中間波長の特定の1つを識別する。識別された中間波長はその後、スケールに対する読取ヘッドの相対位置に対応する精細波長のうちの特定の1つを識別するために使用される。これは、単一の精細波長内におけるスケールに対する読取ヘッドの相対位置を一義的に識別するので、また、式1および2または式3および4が、単一の精細波長内におけるスケールに対する読取ヘッドの相対位置を一義的に識別するために使用されるので、精細スケールの分解能に対する読取ヘッドの絶対位置が決定される。
【0042】
本発明によれば、絶対位置検出器の最粗波長は、2個の精細波長検出器の間の位相関係にもとづき絶対位置検出器の中で最粗波長を付与するのではなく、検出器120および140の振幅Aおよび/またはBを、絶対位置検出器の長さLに関して所定の方式で変化させることによって規定され得る。
【0043】
従って、上述の通り、本発明による絶対位置検出器システムの第1の例示実施態様では、絶対位置ノギス100により例示したように、磁束変調器124の第1の組122および磁束変調器144の第2の組142の両者には、図3に示す通り、幅が変化する磁束変調器124および磁束変調器144が設けられる。図3に例示するように、磁束変調器124および144の各幅は、スケール104の一方の端からスケール104の他方の端まで連続的に変化する。磁束変調器124および144の変化する幅の結果、受信器巻線134、136、154および156において生成される信号の振幅AおよびBに、空間依存性がそれぞれ導入される。受信器巻線134、136、154および156により生成される信号の振幅AおよびBのこの空間依存性の使用は、本発明の検出器に付加的な自由度を追加するものとして特徴づけられ得る。
【0044】
従って、受信器巻線134、136、154および156により生成された信号の振幅AおよびBは、測定軸106に沿った読取ヘッド114とスケール部材104との間の相対位置xに依存する。すなわち、式1〜4と対照的に、振幅AおよびBは、xの関数になる。
【0045】
1.sin =A(x)*sin(2πx/λ1 ) (6)
【0046】
1.cos =A(x)*cos(2πx/λ1 ) (7)
【0047】
2.sin =B(x)*sin(2πx/λ2 ) (8)
【0048】
2.cos =B(x)*cos(2πx/λ2 ) (9)
【0049】
さらに説明するために、例えば読取ヘッド114が磁束変調器124に対して移動すると、受信器巻線134および136において生成される出力の大きさは、受信器巻線134および136と隣接して位置づけられた変調器124の幅に依存して変化する。すなわち、磁束変調器124は、受信器巻線134および136において、測定軸106に沿った磁束変調器122と受信器巻線134および136との間の相対位置の関数としてだけでなく、受信器巻線134および136が隣接して位置づけられた磁束変調器124の関数としても変化する振幅を有する信号を生成する。詳細には、空間依存振幅A(x)およびB(x)は、以下のように測定信号から導出できる。
【0050】
A(x)=√(V2 1.sin +V2 1.cos ) (10)
【0051】
B(x)=√(V2 2.sin +V2 2.cos ) (11)
式中、V1 およびV2 はそれぞれ、受信器巻線134および136または受信器巻線154および156から生成される空間依存信号である。
【0052】
これらの関係式によって、位置依存振幅A(x)およびB(x)は、受信器巻線134、136、154および156からの出力から極めて単純な形で得られる。従って、一体となる第’274号特許および一体となる第’268号出願において開示されたような、信号生成処理回路116が、本発明と連携して使用することができる。
【0053】
上述の通り、磁束変調器124および144は、幅が直線的に変化する。その結果、例えば磁束変調器124および144が磁束減衰器であると仮定した場合、振幅A(x)は、受信器巻線134および136が、図3に例示するようにスケール部材104の最も右に配置された変調器124の上に位置した時に、最大振幅を有する。この最大振幅が生じるのは、スケール部材104の最も右に配置された磁束変調器124が最小であるからである。逆に、受信器巻線134および136がスケール部材104の最も左に位置した時に観察される振幅A(x)は、最小値を有する。同様に、振幅B(x)は、受信器巻線154および156が、図3に例示するようにスケール部材104の最も右に配置された磁束変調器144の上に位置した時に最小振幅を有する。逆に、受信器巻線154および156がスケール部材104の最も左に位置した時に観察される振幅B(x)は、最大値を有する。この最小振幅が生じるのは、トラック142の最も右に配置された磁束変調器144が最大であり、その結果、磁束を最大程度に変調するからである。
【0054】
この関係は図4に図示される。図4は、読取ヘッド114がスケール104の長さ「L」に沿って移動する際に、それぞれ受信器巻線134、136、154および156から出力される信号の各振幅A(x)およびB(x)を示すグラフである。詳細には図4において、振幅A(x)およびB(x)は、読取ヘッド114が−L/2と規定される位置のスケール部材104の最左端から、+L/2と規定される位置のスケール部材104の最右端へスケールの長さに沿って移動するにつれて示されている。図4のグラフに例示するように、振幅A(x)は、−L/2のスケールの左端で最小値であり、+L/2のスケールの右端において最大値である。
図4に示した関係は、以下のように数量的に表現できよう。
【0055】
A(x)=[ (V1 +V2 )/2] +[ (V2 −V1 )/L] x (12)
【0056】
B(x)=[ (V1 +V2 )/2] −[ (V2 −V1 )/L] x (13)
式中、V1 は最小信号振幅である。V2 は最大信号振幅である。Lはスケール部材の全長である。
xはスケールに対する読取ヘッドの相対位置であり、−L/2から+L/2まで変化する。
【0057】
図4ならびに式13および14は、読取ヘッド114が測定軸106に沿ってスケール部材104に対して移動するにつれて、位置依存電圧A(x)およびB(x)が直線的に変化することを図示している。
【0058】
最小振幅V1 および最大振幅V2 は、検出器100の設計にもとづいて一定であり、検出器100の動作中に変化しないことを認識しなければならない。逆に、最小振幅V1 および最大振幅V2 は、磁束変調器124および144ならびに受信器巻線134、136、154および156の両者の特定の構造にもとづいて決定される。
【0059】
明らかであるように、式12および13の関係は直線的に依存する。本発明によれば、比(A−B)/(A+B)は、信号振幅の変化に不感である。例示すれば、そのような信号振幅の変化は、時として検出器の構造の劣化によって生じるかもしれない。これらの劣化には、例えばギャップの変動やゲインドリフトが含まれ得る。
さらに、比(A−B)/(A+B)は以下の関係式によって有効に表現できる。
【0060】
(A−B)/(A+B)=2[ (V2 −V1 )/(V2 +V1 )] ・(x/L)(14)
比(A−B)/(A+B)は、受信器巻線134、136、154および156から出力される測定信号により容易に決定できる。比(V2 −V1 )/(V2 +V1 )および長さLは設計定数である。従って、比(A−B)/(A+B)が決定されると、式14に残る唯一の未知数は相対位置xである。
ゆえに、式14は以下のように変形できる。
【0061】
x=(L/2)・[ (A−B)/(A+B)] ・[ (V2 +V1 )/(V2 −V1 )] (14a)
【0062】
図5は、本発明の位置検出器100の第2の実施例に従ったスケール部材204を示している。図5に示す通り、スケール204は、それぞれ磁束変調器224および244の2組222および242を備える。磁束変調器224は、磁束変調器122と同様に、幅が変化する。図5に例示するように、磁束変調器224は左から右へ幅が増大している。その結果、例えば、磁束変調器224が磁束増強器である場合、読取ヘッド114がスケール部材204の最も右に配置された変調器224の上に位置した時に、振幅A(x)は最大値を持つ。この最大振幅が生じる理由は、スケール部材204の最右端の磁束変調器224が最大であり、結果として最大程度に磁束を変調するからである。逆に、受信器巻線134および136がスケール部材204の最も左に位置した時に観察される振幅A(x)が、最小値を有する。
【0063】
しかし、図1〜3に示した絶対位置検出器100の例示実施態様とは対照的に、磁束変調器244は同じ幅を有する。すなわち、磁束変調器244の幅はスケール部材204の長さに沿って不変である。その結果、読取ヘッド114が測定軸106に沿ってスケール部材204に対して移動する際に、受信器巻線154および156によって生成される信号の基本振幅Bは変化しない。
【0064】
図6は、読取ヘッド114が測定軸に沿ってスケール部材204に対して移動する際に、受信器巻線134、136、および154、156の信号の基本振幅A(x)およびBをグラフにより示している。図6に示す通り、基本振幅A(x)は、図4と同様、−L/2のスケールの左において最小値であり、+L/2のスケールの右端において最大値である。
【0065】
上述のように、磁束変調器244の幅は変化しない。結果として、受信器巻線154および156によって出力される信号の基本振幅Bは一定である。この一定の振幅は、全部の磁束変調器244が磁束を同程度に変調することにより生じる。図6に示したA(x)に関する関係は以下のように数量的に表現され得る。
【0066】
A(x)=[ (V1 +V2 )/2] +[ (V2 −V1 )/L] x (15)
【0067】
さらに、図5および6に示した例示実施態様について、B=(V1 +V2 )/2と仮定すれば、比(A−B)/(A+B)は、「B=一定ならば、比A(x)/Bを用いる」という関係によって有効に表現することができる。以下の複雑な式を使う必要はまったくない。
【0068】
(A−B)/(A+B)=(V2 −V1 )x/[ (V2 +V1 )L+(V2 −V1 )x] (16)
【0069】
図1に例示するような絶対位置ノギス100は2個のインクレメンタル検出器120および140を含む。しかし、本発明による絶対位置検出器は、粗波長としての空間依存振幅測定値を、そして精細波長として空間依存位相位置測定値を使用する単一の検出器だけによって構成することができる。この絶対位置検出器の磁束変調素子の組は、上述のように、幅が変化する1組の磁束変調器または磁束結合ループを備えるであろう。詳細には、粗分解能に応じた絶対位置は、式10および12によって、第1の分解能に対する粗絶対位置を識別し、それにより、位相位置が変化する精細波長のうちの特定の1つを識別するために決定されるであろう。その後、直角位相にある2個の受信器巻線の出力は、一体となる第’274号特許または一体となる第’268号出願に開示の通り、識別された精細波長内における位相位置を識別するために使用される。
【0070】
このような1トラック位置検出器では、式10および12による粗測定値の決定は、生成された信号の振幅、詳細には、生成された信号の振幅の変動に依存する。さらに、信号の振幅の変動が増加するにつれ、粗測定値の感度は増大する。
【0071】
しかし、精細波長内の位相位置を決定することはまた、2個の受信器巻線からの信号の位相と2個の受信器巻線からの信号の振幅との間の関係にも依存する。従って、信号の基本振幅を位置依存性にすることは、精細測定値の精度に悪影響を及ぼすこともある。
説明すれば、精細波長受信器内の位相位置を決定することは、受信器巻線からの正弦および余弦信号を観察することを伴う。一定の基本振幅の信号により、位相位置は、信号の振幅から容易に得られる。しかし、受信器巻線が実際に、変化する基本振幅を有する出力信号を生成する場合、受信器巻線における相対振幅は、基本振幅の変化および位相位置依存振幅の変化の両者の関数である。この逆効果は多様な公知の計算によって是正できるが、これらの計算を実施するために信号生成処理回路116を修正することは、絶対位置検出器のコストを増大させる。
【0072】
従って、本発明に従った当該1トラック絶対位置検出器では、振幅の変動を増大させることに本質的に相殺が存在することを認識しなければならない。詳細には、振幅の変動が増大すると、粗位置測定値の精度は増すであろう。しかし、振幅の変動が増大するにつれ、精細位置測定値の精度は低下するか、または付加的な信号処理を必要とする。
【0073】
図7は、直線310によって表現された振幅位置測定値と、直線320によって表現された位相依存測定値との間の関係を示している。上述の通り、図4または図6に示した比は、スケール部材104または204に対する読取ヘッド114の位置がスケール部材104または204の長さLに関して変化する際に、V-L/2およびV+L/2から変化する。同時に、図1〜6に示したスケール部材104および204の場合、直線320によって表された粗い位相依存測定値の位相位置は、各々の粗波長λc に対して0から360°まで変化する。従って、位置依存振幅A(x)および/またはB(x)を測定することによって、図4または図6に示された比の値は、適正な粗波長λc を識別するために使用できる。粗波長λc 内の位相位置は、一体となる第’274号特許に記載された通り、精細波長λf または中間波長λm を識別するために使用することができる。
【0074】
あるいはまた、上述の1トラック絶対位置検出器では、1トラック絶対位置検出器の特定の精細波長λ1 を識別するために直線310を使用できる。
【0075】
上述および図1〜6に示した例示実施態様では、基本振幅A(x)および/またはB(x)の空間依存性は、磁束変調器122、144および224の幅を変えることによって実現される。しかし、基本振幅A(x)およびB(x)の空間依存性が、スケールの構造を変更することによって生成できる多様な方法が存在する。
【0076】
例えば、基本振幅A(x)および/またはB(x)の空間依存性は、磁束変調素子をスケール部材に沿って多様な方法のいずれかにより構成する際に、各磁束変調素子の面積または形状をスケール部材の横断方向で徐々に縮小させることによって得られよう。あるいはまた、基本振幅A(x)および/またはB(x)の空間依存性は、各磁束変調素子と連携して損失機構を設けることによって得ることができる。例えば、損失機構は各変調器素子内に配設され得る。各損失機構は例えば、磁束減衰器または磁束増強器内に配置された変化する形状および面積の1個以上の穴とすることができる。穴の形状および/または大きさは測定軸106に沿って変化するであろう。さらに、基本振幅A(x)および/またはB(x)の空間依存性は、各スケール要素の特性を変えることによって付与できる。例えば、磁束減衰器の厚さまたは抵抗率を測定軸106に沿って変化させることができる。同様に、磁束増強器の透磁率を測定軸106に沿って変化させてもよい。
【0077】
さらに、図5および6に示された本発明による絶対位置検出器システムの例示実施態様において、磁束変調器の組のうちの1つは均一な特性を、磁束変調器の組のうちの1つは変化する特性を有することができる。
【0078】
さらには、本発明による他の例示的な絶対位置検出器において、磁束変調器以外の他の形式の磁束変調素子を使用することもできよう。例えば、一体となる第’268号出願に開示されたような磁束結合ループが、本発明と連携して修正使用できる。図8は、縮小オフセット誘導電流位置検出器400の例示実施態様を示す。図8に例示するように、縮小オフセットスケール部材410は、第2の複数の結合ループ416が挿設された第1の複数の結合ループ412を備える。結合ループ412および416の各々は、第1および第2の複数の結合ループ412および416の他方と電気的に絶縁されている。
【0079】
第1の複数の結合ループ412の各々は、1対の接続導体415によって接続された第1のループ部413および第2のループ部414を含む。同様に、第2の複数の結合ループ416の各々は、1対の接続導体419によって接続された第1のループ部417および第2のループ部418を含む。
【0080】
第1の複数の結合ループ412において、第1のループ部413はスケール部材410の一方の側縁に沿って構成され、測定軸106に沿って配列されている。第2のループ部414は、スケール部材410の中心に沿って構成され、測定軸に沿って配列されている。接続導体415は、測定軸106に対し垂直方向に延び、第1のループ部413を第2のループ部414に接続する。
【0081】
第2の複数の結合ループ416では、第1のループ部417はスケール部材410の一方の側縁に沿って構成され、測定軸106に沿って配列されている。第2のループ部418は、スケール部材410の中心に沿って構成され、測定軸に沿って配列されている。接続導体419は、測定軸106に対し垂直方向に延び、第1のループ部417を第2のループ部418に接続する。
【0082】
図8に示した結合ループ412および416は、本発明に従って、前述の1トラック検出器に対応する縮小オフセット誘導電流位置検出器を創成するために、図9に示すように容易に修正することができる。図9に例示する通り、修正された縮小オフセットスケール部材510は、第2の複数の閉ループ結合ループ516が挿設された第1の複数の閉ループ結合ループ512を備える。
【0083】
図9に例示するように、第1の複数の結合ループ512の各々は、1対の接続導体515によって接続された第1のループ部513および第2のループ部514を含む。同様に、第2の複数の結合ループ516の各々は、1対の接続導体519によって接続された第1のループ部517および第2のループ部518を含む。結合ループ512および516の各々は、第1および第2の複数の結合ループ512および516の他方と電気的に絶縁されている。
【0084】
各結合ループ512の第1のループ部513は、各結合ループ516の各ループ部517と同じ大きさである。しかし、図9に示すように、結合ループ512のループ部514の第2の長さはスケール部材510の横断方向で同じ幅ではない。詳細には、第2のループ部514は、スケール部材510の長さに及ぶ方向で内部面積が次第に変化する。第2の結合ループ516の第2のループ部518も同じく、幅が次第に変化する。結果として、第2のループ部514および518の上に位置した受信器巻線において誘導される磁束は、受信器巻線が結合された特定の第2のループ部514および518に依存して変化する。この変化する誘導結合は、受信器巻線における信号の基本振幅を、読取ヘッドが測定軸106に沿ってスケール部材510に対して移動するにつれて変化させる。この振幅の変動は、一体となる第’268号出願に開示された絶対位置検出器の絶対測定範囲を増大させるために、上述の通り、式12と連携して使用できる。
【0085】
さらにまた、本発明に従った他の例示的な絶対位置検出器において、他の形式の磁束変調素子を使用することができる。例えば、第’268号出願に開示された磁束結合ループを、本発明と連携して修正使用できるであろう。
図10は、縮小オフセット誘導電流絶対位置検出器600の例示実施態様を示す。図10に示すように、縮小オフセット絶対位置検出器600は、複数の結合ループ604、第1の受信器巻線群606および第2の受信器巻線群608を含む。複数の結合ループ604はそれぞれ、第1の結合ループ部610、第2の結合ループ部612および第3の結合ループ部614を含む。第1の結合ループ部610は、接続導体616によって第2の結合ループ部612に接続されており、第2の結合ループ部612は、接続導体618によって第3の結合ループ部614と接続されている。第1の接続導体616および第2の接続導体618の1個おきのものは、測定軸620に沿って第1、第2および第3の結合ループ部610、612および614の極性を空間変調するためにねじられている。
【0086】
受信器巻線群は各々、第1および第2の受信器巻線606A、606B、608Aおよび608Bをそれぞれ有する。結合ループ部610は測定軸に沿って波長λ1 の1/2で離間されており、第3の結合ループ部614は測定軸に沿って波長λ2 の1/2で離間されている。
【0087】
縮小オフセット誘導電流絶対位置検出器600の例示実施態様は、波長λ1 で変化する位置依存出力信号を有する第1の受信器巻線群606および波長λ2 で変化する位置依存出力信号を有する第2の受信器巻線群608を同時に検出することができる。時間変化する励振信号が送信器巻線602に供給され、第’268号出願に記載されたように、そのスケールに沿って読取ヘッドの位置を決定するために、第1の受信器巻線群606および第2の受信器巻線群608が同時に検出される。
【0088】
図10に示された結合ループ部610および614は、縮小オフセット絶対位置検出器600の絶対範囲を拡張するために、図11に例示するように本発明に従って容易に修正できる。図11に示すように、この縮小オフセット絶対位置検出器700は、複数の結合ループ704、第1の受信器巻線群706および第2の受信器巻線群708を備える。複数の結合ループ704の各々は、第1の結合ループ部710、第2の結合ループ部712および第3の結合ループ部714を含む。第1の結合ループ部710は、接続導体716によって第2の結合ループ部712に接続され、第2の結合ループ部712は、接続導体718によって第3の結合ループ部714に接続されている。第1の接続導体716および第2の接続導体718のうちの1個おきのものは、測定軸720に沿って第1、第2および第3の結合ループ部710、712および714の極性を空間変調するためにねじられている。
【0089】
複数の結合ループ704の各々の第2の結合ループ部712は同じ大きさである。しかし、図11に示す通り、第1の結合ループ部710および第3の結合ループ部714は、スケール部材710の横断方向で同じ幅ではない。詳細には、第1の結合ループ部710および第3の結合ループ部714は、位置検出器700の長さに及ぶ方向で内部面積が次第に変化する。その結果、第1の結合ループ部710および第3の結合ループ部714の上に位置した受信器巻線において誘導される磁束は変化する。この変化する誘導結合は、受信器巻線における信号の基本振幅を、読取ヘッドが測定軸720に沿ってスケール部材に対して移動する際に変化させる。この振幅の変動は、一体となる第’268号出願に開示された絶対位置検出器の絶対測定範囲を増大させるために、上述の通り、式12と連携して使用できる。
【0090】
本発明に従った関係(A−B)/(A+B)は、図7の直線310によって例示されたように一定の傾きを有する直線関係を生じることを認識しなければならない。絶対位置検出器の感度および絶対範囲は、直線310の傾きに依存する。平坦な傾きであればあるほど大きな絶対範囲が生じる。しかし、平坦な傾きは位置検出器の感度または分解能を低減させる。すなわち、平坦な傾きであればあるほど、検出不可能な移動の大きさを大きくする。
【0091】
本発明の位置検出器の感度および絶対範囲のさらなる説明において、信号振幅は、因子「p」として特性化され得るものによって変化し得る。すなわち、例えばV1 およびV2 は、図3に示すようにスケールの両端における電圧である。V1 とV2 との間の関係は、(V2 =p×V1 )、あるいはまたp=V2 /V1 によって表現できる。因子pは感度因子として特性化され得る。
さらに、この関係を用いて、本発明に従った比(A−B)/(A+B)は、以下のように表現できる。
【0092】
(A−B)/(A+B)=[ 2x(p−1)] /[ L(p+1)] (17)
【0093】
スケール104の絶対端を観察することは有益である。絶対端において、x=−L/2およびx=+L/2である。これらの値を式17に代入すれば,スケールの両極端では以下のようになる。
【0094】
(A−B)/(A+B)=±(p−1)/(p+1) (18)
【0095】
さらにスケールの中央では、x=0であり、従って式17から、スケールの中央では、比(A−B)/(A+B)=0である。
【0096】
さらに、L=m*λ1 (ここで、mは整数、λ1 は検出器の1個の波長である)という関係も得られるであろう。従って、xが量βλ1 だけ変化した時、比(A−B)/(A+B)は以下の量だけ変化する。
【0097】
2[ (p−1)/(p+1)] *(β/m) (19)
【0098】
感度がp=2であると仮定した場合、β/mの部分変位を測定するためには(A−B)/(A+B)を概略で因子β/mにまで分解することが必要である。位置検出器で現在使用可能な電子部品によれば、1000という因子が電流回路では極めて効果的である。
【0099】
本発明の絶対位置検出器の例示実施態様を、空間依存振幅を生成するために直線的に変化する磁束変調素子を使用して説明した。これは単に、振幅依存および位相依存位置値を得るために必要な出力信号の分析を単純化するために行った。従って、振幅依存および位相依存位置値を得るために合成出力信号を所要の分解能まで分析することが可能である限り、空間依存振幅に関するあらゆる所定の関数が、磁束変調素子の特性を修正するために使用可能であることを理解しなければならない。そうした関数は、二次以上の関数、指数関数、連続関数、不連続関数または、いずれかの振幅値について1個の位置値を与える他のあらゆる関数とすることができよう。
【0100】
本発明を上述の例示実施態様に関連して説明したが、当業者にとって多くの代替、修正および変更が明白であることは明らかである。従って、上述の本発明の例示実施態様は、限定するものではなく、例示として意図されている。本発明の精神および範囲を逸脱することなく、多様な変更を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】変化する特性の磁束変調器による本発明の基本的検出原理を使用する誘導形絶対位置検出器の1つの例示実施態様の分解等角図である。
【図2】本発明に従った2トラック誘導形絶対位置検出器の単一のスケールトラックならびに関係する送信器巻線および受信器巻線を示す上面図である。
【図3】本発明に従った2トラック誘導形絶対位置検出器のスケール部材を示す上面図である。
【図4】本発明に従った図3に示す2組の変調器スケール部材を有する2トラック誘導形絶対位置検出器の受信器巻線からの空間依存振幅出力信号を位置の関数として示すグラフである。
【図5】本発明に従った変化する幅の磁束変調器の1トラックおよび均一の幅の磁束変調器の1トラックを備える2トラック誘導形絶対位置検出器のスケールの別の例示実施態様の平面図である。
【図6】本発明に従った図5に示す2組の変調器と相互作用する2トラック誘導形絶対位置検出器の受信器巻線からの空間依存振幅出力信号を位置の関数として示すグラフである。
【図7】本発明に従った誘導形絶対位置検出器の巻線の出力信号の空間依存振幅および空間依存位相位置を位置の関数として示すグラフである。
【図8】磁束変調素子として磁束結合ループを使用するスケール部材の誘導形絶対位置検出器の第2の例示実施態様を示す。
【図9】本発明に従って修正された図8に示すスケール部材の磁束結合ループを示す。
【図10】磁束変調素子として磁束結合ループを使用するスケール部材の誘導形絶対位置検出器の別の例示実施態様を示す。
【図11】本発明に従って修正された図10に示すスケール部材の磁束結合ループを示す。
【符号の説明】
100 誘導形絶対位置ノギス
102 本尺
104 細長いスケール部材
106 測定軸
110 スライダアセンブリ
112 ベース
114 読取ヘッド
116 信号生成処理回路
118 カバー
119 ディジタル表示装置
120、140 誘導形インクレメンタル位置検出器
122、142 磁束変調素子
124 磁束変調器
130、150 検出器巻線
144 磁束変調器
210 磁束変調器

Claims (14)

  1. 誘導形絶対位置検出器であって、
    スケール部材と、
    読取ヘッド部材であり、前記読取ヘッド部材およびスケール部材は測定軸に沿って相互に対して可動するものである、前記読取ヘッド部材と、
    読取ヘッド部材に形成された少なくとも1個の送信器巻線と、
    読取ヘッド部材に形成された少なくとも1組の受信器巻線であり、各組は少なくとも2個の受信器巻線を含むものである、前記受信器巻線と、
    少なくとも1個の送信器巻線および少なくとも1組の受信器巻線と電気的に接続可能である信号生成処理回路と、
    スケール部材に形成され、測定軸に沿って空間的に分布する複数の磁束変調素子であり、前記磁束変調素子は少なくとも1個のトラックに構成されているものである、前記磁束変調素子とを含み、ここにおいて、
    前記磁束変調素子が磁束結合ループであると共に、各トラックについて、当該トラックの磁束変調素子が、測定軸に沿った当該トラックの磁束変調素子の空間的分布および測定軸に沿った読取ヘッド部材とスケール部材との間の相対位置にもとづき、当該トラックに対応する少なくとも1個の第1の送信器巻線と当該トラックに対応する少なくとも1組の受信器巻線との間の誘導結合を変調し、
    少なくとも1個のトラックについて、当該トラックの磁束変調素子が、少なくとも1個の磁束変調特性にもとづき当該トラックに対応する前記少なくとも1個の第1の送信器巻線と前記少なくとも1組の受信器巻線との間の誘導結合を以降変調するために磁束変調素子間において測定軸に沿って変化する、少なくとも1個の変化する磁束変調特性が前記磁束変調素子の変化する面積であることを特徴とする誘導形絶対位置検出器。
  2. 請求項1記載の誘導形絶対位置検出器であって、信号生成処理回路が、少なくとも1個の変化する磁束変調特性を有する磁束変調素子から生じる信号成分に少なくとも部分的にもとづき、第1の分解能に合わせてスケール部材に対する読取ヘッド部材の絶対位置を決定することを特徴とする誘導形絶対位置検出器。
  3. 請求項2記載の誘導形絶対位置検出器であって、信号生成処理回路が、測定軸に沿った磁束変調素子の空間的分布より生じる信号成分に少なくとも部分的にもとづき、第1の分解能よりも精細である第2の分解能に合わせてスケール部材に対する読取ヘッド部材の絶対位置を決定することを特徴とする誘導形絶対位置検出器。
  4. 請求項1記載の誘導形絶対位置検出器であって、少なくとも1個のトラックにおける磁束変調素子の空間的分布が周期関数であることを特徴とする誘導形絶対位置検出器。
  5. 請求項1記載の誘導形絶対位置検出器であって、少なくとも1個の第1の送信器巻線と少なくとも1組の受信器巻線との間の誘導結合の磁束変調素子による以降の変調が測定軸に沿った一次関数であることを特徴とする誘導形絶対位置検出器。
  6. 請求項1記載の誘導形絶対位置検出器であって、磁束変調素子の少なくとも1個のトラックが磁束変調素子の単一のトラックを含むことを特徴とする誘導形絶対位置検出器。
  7. 請求項1記載の誘導形絶対位置検出器であって、磁束変調素子の少なくとも1個のトラックが磁束変調素子の2個のトラックを含むことを特徴とする誘導形絶対位置検出器。
  8. 請求項7記載の誘導形絶対位置検出器であって、信号生成処理回路が、スケール部材に対する読取ヘッド部材の絶対位置を決定するために2個のトラックの各々によって生成された信号を処理し、決定された絶対位置は全体の信号振幅変動に相対的に不感であることを特徴とする誘導形絶対位置検出器。
  9. 請求項記載の誘導形絶対位置検出器であって、変化する面積が磁束変調素子の測定軸の横断方向で幅を変化させることを特徴とする誘導形絶対位置検出器。
  10. 請求項記載の誘導形絶対位置検出器であって、磁束変調素子の変化する幅が測定軸に沿って直線的に変化することを特徴とする誘導形絶対位置検出器。
  11. 請求項記載の誘導形絶対位置検出器であって、磁束変調素子の変化する長さが測定軸に沿って直線的に変化することを特徴とする誘導形絶対位置検出器。
  12. 請求項記載の誘導形絶対位置検出器であって、変化する面積が磁束変調素子の測定軸に沿って変化する長さであることを特徴とする誘導形絶対位置検出器。
  13. 請求項記載の誘導形絶対位置検出器であって、変化する面積が磁束変調素子の測定軸に沿って変化する各々における1個以上の穴の面積であることを特徴とする誘導形絶対位置検出器。
  14. 誘導形絶対位置検出器システムを動作させる方法であって、前記誘導形絶対位置検出器システムは、
    第1の部材と、測定軸に沿って第1の部材に対して可動する第2の部材と、
    前記第1および第2の部材のうちの第1のものに形成された少なくとも1個の第1の巻線と、
    前記第1および第2の部材のうちの第1のものに形成された少なくとも1組の第2の巻線であり、第2の巻線の各組は一定の空間波長を有するものである、前記第2の巻線と、
    第1および第2の部材のうちの第2のものに形成され、測定軸に沿って構成された複数の磁束結合ループである磁束変調素子とを含むものであり、
    前記方法が、
    少なくとも1個の第1の巻線のうちの1個によって変化する磁束を発生させることと、
    測定軸に沿った第1の部材に対する第2の部材の相対位置の空間的周期関数および第2の所定の関数に従って、変化する磁束を複数の磁束変調素子の面積によって空間変調することと、
    第1および第2の部材との間の相対位置に依存する振幅範囲を有する少なくとも1個の空間的周期検出信号を生成するために少なくとも1組の第2の巻線によって、空間変調された変化する磁束を検出することとを含むことを特徴とする方法。
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