JP4942694B2 - 熱収縮性ラベル - Google Patents

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Description

本発明は、熱収縮性ラベルに係り、特に金属輝度を呈するメタリック印刷層が設けられ、大径部及び小径部を有する容器に装着される熱収縮性ラベルに関する。
熱収縮性ラベルとは、熱収縮性のフィルムを基材とし、加熱することにより基材フィルムを収縮させ容器の形状にラベルの形状を追従させることにより、接着剤を使用することなく容器に密着して装着できるラベルである。複雑な形状の容器にも追従して装着することが可能であり、周長が大きく異なる大径部及び小径部を有する容器にも大径部から小径部にかけてラベルを装着することができる。
このような機能を有する熱収縮性ラベルは、飲料用のペットボトル、カップ麺、及びトイレタリー商品など様々な商品のラベルとして広く使用されており、通常、ラベルの内側となる面に商品名や商品イメージを表示する印刷層が形成される。印刷層を形成するインキとしては、様々な色相を呈する顔料や染料を含有するインキを使用することができる。印刷層としては、金属輝度を呈するメタリック印刷層を設けることもでき、その場合には、アルミペーストが含有されたメタリックインキが使用される。一般的に、メタリックインキに含有されるアルミペーストは、非常に薄い燐片形状を有し、メタリック印刷層中で一様に分散配列する、或いは印刷層の表面に平行配列することにより、メタリック印刷層は、高い金属輝度を呈することができる。
しかしながら、熱収縮性ラベルを加熱収縮させて容器に装着したときに、容器の小径部に位置するメタリック印刷層は、ラベルの収縮の度合いが大きいため、メタリック印刷層に含有されるアルミペーストの配列が失われることによりメタリック印刷層が白化して、高い金属輝度を呈することが困難であった。
本発明の目的は、ラベルの装着時における収縮の度合いが大きな部位に位置するメタリック印刷層においても、高い金属輝度を呈することが可能な熱収縮性ラベルを提供することである。
本発明は、容器の小径部、即ちラベルの装着時における収縮の度合いが大きな部位においても、高い金属輝度を呈するメタリック印刷層を備えた熱収縮性ラベルを実現するために、種々実験する中で、一つの知見を得たことに基づく。この知見とは、メタリック印刷層の形成に使用するアルミペーストが含有されたメタリックインキにパール顔料を混合することにより、ラベルの収縮でアルミペーストの配列が失われた時にもパール顔料の光拡散効果によりメタリック印刷層が白化することなく、ラベルの収縮量が大きな部分においても金属輝度の低下を抑制できることに気づいたことである。かかる知見を実現するために、以下の手段を用いる。
本発明に係る熱収縮性ラベルは、アルミペーストを含有し金属輝度を呈するメタリック印刷層が設けられ、大径部及び小径部を有する容器に装着される熱収縮性ラベルにおいて、小径部に位置するメタリック印刷層に、パール顔料が含有されることを特徴とする。
また、アルミペーストに対するパール顔料含有率は、10〜100質量%であることが好ましい。
また、大径部に位置するメタリック印刷層に、パール顔料が含有されることが好ましい。
また、アルミペーストに対するパール顔料含有率は、大径部よりも小径部に位置するメタリック印刷層の方が高いことが好ましい。
本発明に係る熱収縮性ラベルによれば、アルミペーストを含有するメタリック印刷層が設けられ、容器の小径部に位置するメタリック印刷層に、パール顔料が含有されるので、熱収縮性ラベルのメタリック印刷層は、容器の小径部、即ちラベルの装着時における収縮の度合いが大きな部分においても、メタリック印刷層の白化を防止して高い金属輝度を呈することができる。
請求項2に記載の発明において、アルミペーストに対するパール顔料含有率が、10〜100質量%であるので、メタリック印刷層の白化防止効果がさらに顕著に現れる。
請求項3に記載の発明において、大径部に位置するメタリック印刷層に、パール顔料が含有されるので、大径部と小径部とに設けられたメタリック印刷層の見た目の違いがわからなくなり、ラベル全体に亘って、メタリック印刷層の白化を防止して高い金属輝度を呈することができる。
請求項4に記載の発明において、メタリック印刷層には、パール顔料が含有され、アルミペーストに対するパール顔料含有率は、容器の大径部よりも容器の小径部に位置するメタリック印刷層の方が高いので、熱収縮性ラベルのメタリック印刷層は、ラベルの装着時における収縮の度合いが大きく異なる大径部と小径部においても、見た目の違いが判らなくなり同水準の金属輝度を呈することができる。
図面を用いて本発明に係る実施の形態につき、以下詳細に説明する。図1は、筒状にされた熱収縮性ラベル10とそのラベルが装着される容器11を示す斜視図であり、熱収縮性ラベル10が加熱処理される前の状態を示す図である。図2は、図1の状態において加熱処理がなされ熱収縮性ラベル10が容器11に装着された状態を示す図である。図3は、熱収縮性ラベル10が胴体部に小径部13を有する容器11に装着された状態を示す図である。図4は、熱収縮性ラベル10の要部断面を示す模式図である。図1〜図3では、熱収縮性ラベル10に設けられるメタリック印刷層16を網目で示している。なお、図1においては、裏側に位置するメタリック印刷層16は見える状態ではあるが、図面の明瞭化のために省略している。
図1に示すように、熱収縮性ラベル10が装着される容器11は、周長の大きな大径部12と、周長の小さな小径部13を有しており、具体的には、円筒状の胴体部と、胴体部から上部に向かって周長が小さくなる肩部と、肩部の上部に位置し胴体部より周長が小さいキャップ部とからなる。ここで、胴体部は大径部12であり、キャップ部は小径部13である。肩部のように周長が小さくなる縮径部14は、下部は大径部12、上部は小径部13となる。図3に示す容器11では、胴体部に二箇所の大径部12と、その間に位置する小径部13とがあり、それぞれの大径部12と小径部13との間には上部又は下部に向かって周長が小さくなる二箇所の縮径部14がある。本発明の構成上、大径部12及び小径部13に明確な境界を規定する必要はなく、それらの関係は相対的なものであるが、大凡、小径部13とは、その周長が大径部12の周長の90%以下であり、好ましくは80%以下、さらに好ましくは70%以下である部分と定義される。なお、後述する熱収縮性ラベル10の装着時における収縮率は、例えば、大径部12では15%以下、好ましくは10%以下であり、小径部13では15%以上、好ましくは20%以上、さらに好ましくは25%以上である。以下では、容器11は飲料が充填されるキャップ付きのプラスチックボトルとして説明するが、熱収縮性ラベル10は、カップ麺等その他の食品やトイレタリー商品の容器など種々の形態からなる容器に装着することができる。
熱収縮性ラベル10とは、上述のように、熱収縮性フィルム15を基材とし、加熱することにより基材フィルムを収縮させ容器11の形状にラベルの形状を追従させることにより、接着剤を使用することなく容器11に密着して装着できるラベルである。従って、図2、図3に示すように、周長が大きく異なる大径部12及び小径部13を有する容器11にも、一枚の熱収縮性ラベル10を容器形状に密着させて装着することができる。例えば、図2に示す容器11においては、キャップ部の上端から胴体部の下端まで、図3に示す容器11においては、肩部から胴体部の下部まで、一枚の熱収縮性ラベル10が装着されている。このような容器11に装着される場合には、大径部12と小径部13とに装着されるラベルの収縮の度合いは大きく異なり、小径部13ではラベルの収縮量は大きくなる。なお、熱収縮性ラベル10の加熱処理は、図1に示すように、容器11において最大の周長を有する部分よりも大きな内径を有する筒状に形成された熱収縮性ラベル10を、容器11の特定の位置に特定の印刷層が位置するように容器11に被せた状態で行われる。
基材フィルムである熱収縮性フィルム15に使用できる樹脂としては、特に限定されず公知の樹脂を使用することができ、例えば、ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸など)、ポリオレフィン樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、ポリスチレン樹脂(スチレン-ブタジエン共重合体など)、ポリ塩化ビニルなどを挙げることができる。なお、これらのうち好ましくは、ポリエステル樹脂、及びポリスチレン樹脂である。
熱収縮性フィルム15は、良好な熱収縮性を発現するために、少なくとも一方向に延伸されていることが好ましい。延伸倍率としては、図1に示す筒状に形成された熱収縮性ラベル10の円周方向(一方向)に2〜6倍程度が好ましく、場合によってラベルの高さ方向(一方向と直交する方向)に1.01〜2倍程度であることが好ましい。延伸方式としては、ロール方式、テンター方式及びチューブ方式等を使用することができる。なお、熱収縮性フィルム15の膜厚は、20〜80μmであることが好ましく、さらに好ましくは、40〜60μmである。
熱収縮性フィルム15の表面には、商品名や商品イメージ等を表す文字や模様など所望の色相に調整した印刷層を設けることができる。なお、印刷層は、熱収縮性フィルム15のラベルの内側となる面にインキを塗布・乾燥して設けることが好ましい。所望の顔料や染料と、ビヒクルと称されるバインダ樹脂(アクリル樹脂、ウレタン樹脂、酢酸ビニル樹脂、セルロース樹脂、ポリオレフィン樹脂、及びポリアミド樹脂等)と、有機溶剤(エステル系溶剤、アルコール系溶剤、及びケトン系溶剤等)と、添加剤(ワックス、可塑剤、レベリング剤、界面活性剤、分散剤、及び消泡剤等)とを混合したものがインキとして使用される。色相の調整は、顔料の種類やその添加量を調整することによって行われる。顔料の添加量を多くすれば、濃い色相で透明性の低い印刷層を形成することができる。なお、印刷層の厚みは、0.5〜25μmであることが好ましく、さらに好ましくは1〜10μmである。
印刷層として、金属輝度を呈するメタリック印刷層16を設けることができる。図4に示すように、メタリック印刷層16には、アルミペースト17が含有されており、このアルミペースト17によって金属輝度が発現される。ここでアルミペースト17とは、アルミニウムの粉や箔を粉砕・研磨して、非常に薄い燐片状にしたアルミニウム顔料である。アルミペースト17には、印刷層の表面に平行配列するリーフィングタイプや印刷層中に一様に分散配列するノンリーフィングタイプなどがあり、いずれも使用することができる。
このようなメタリック印刷層16は、上記の顔料や染料の代わりにアルミペースト17が含有されたメタリックインキを塗布・乾燥して形成することができる。メタリック印刷層16におけるアルミペースト17の含有量は、色相や濃淡などのデザインによっても異なるが、5〜60質量%であることが好ましく、さらに好ましくは30〜50質量%である。その他の成分としては、大部分がビヒクル18であり、後述するパール顔料19も含まれる。これらの成分以外に、ワックスやレベリング剤など数%以下の添加剤を含有することができる。なお、メタリックインキには、これらの成分を分散或いは溶解する上記の有機溶剤が含まれており、固形分濃度が10〜70質量%の状態で使用される。
図3においては、メタリック印刷層16のみを熱収縮性フィルム15の表面に設けているが、メタリック調以外のノンメタリック印刷層を重ねて設けることもできる。一般的には、熱収縮性フィルム15のラベルの内側となる面に、ノンメタリック印刷層を形成してからメタリック印刷層16が設けられる。そのように印刷層を重ねた場合に、ノンメタリック印刷層の透明性が高ければ、メタリック印刷層16により発現する金属輝度を重畳させたノンメタリック印刷層となる。従って、熱収縮性ラベル10には、アルミペースト17により発現する銀色以外にも種々の金属輝度を呈する文字や模様を表示することができる。
一方、メタリック印刷層16に、種々の色相を呈する顔料を添加して、金色、銅色、黒色、赤色、青色など、種々の金属輝度を呈することができる。例えば、金色を表示する場合には、黄色や朱色の顔料をメタリックインキに混合してメタリック印刷層16を形成する。顔料の種類やその添加量を調整することにより赤や黄色味がかった金色も表示することができる。
図4に示すように、メタリック印刷層16には、パール顔料19が含有されている。ここでパール顔料19とは、ミクロンサイズの薄片状の基板粒子上に、ナノサイズの微細な酸化チタン等の微粒子を均一に被覆し、その被覆層の厚さをコントロールすることによって光の拡散効果による虹彩色や穏やかなパール光沢を発する光輝顔料である。一般的に、パール顔料19は、隠蔽性が低く、粒子径が小さい場合には、色相が穏やかになる。メタリック印刷層16は、パール顔料19を含有することにより、上述のように、ラベルの収縮によるメタリック印刷層16の白化が防止でき、ラベルの装着時における収縮の度合いが大きな部位においても金属輝度の低下を抑制することができる。
パール顔料19に使用される薄片状の基材粒子としては、雲母(マイカ)が専ら使用されるが、これに限定されるものではなく、シリカフレークやガラスフレークなどを使用することもできる。また、被覆される微粒子としては、酸化チタン微粒子に限られず、酸化鉄微粒子やシリカ微粒子などを使用することができる。メタリック印刷層16の色相や濃淡などのデザインによって、パール顔料19の種類を選択することができる。パール顔料19には、上記のように、被覆層の種類や厚みを変更して、黄、赤、青など種々の単色や虹色を呈するもの、見る角度によって色相が変化するもの、或いは金色や銀色等の金属光沢を呈するものなどがある。なお、一般的に、パール顔料19の粒子径が大きい方が高い輝度を発現するが、上記のように、メタリック印刷層16の厚みは、5〜25μmであることが好ましいため、パール顔料19の粒子径は、5〜25μmのものを使用することが好ましい。
パール顔料19の含有率は、メタリック印刷層16の白化を防止して金属輝度の低下を抑制する観点から、メタリック印刷層16に含有されるアルミペースト17の含有量を基準として決定され、アルミペースト17の質量に対するパール顔料19の質量の割合(質量%)で表すことができる。以下では、パール顔料19の含有率は、アルミペースト17の含有量を基準とし、単位は質量%とする。
メタリック印刷層16の形成には、上記のアルミペースト17を含有するメタリックインキに、パール顔料19を混合したインキが使用される。インキに混合されるパール顔料19の種類や量は、当然に色相や濃淡などのデザインによって決定される。例えば、金色を表示する場合には、黄色や金色のパール顔料19をメタリックインキに混合してメタリック印刷層16を形成できる。但し、パール顔料19の混合量は、熱収縮による白化を防止して金属輝度の低下を抑制することを十分に考慮して決定する必要がある。好ましい含有率としては、小径部13のメタリック印刷層16では10〜100質量%である。また、小径部13のみにパール顔料19を含有させると、色合いが違って見える場合があり、このときには大径部12にもパール顔料19を含有することが好ましく、例えば、大径部12のメタリック印刷層16において1〜100質量%のパール顔料19を含有することが好ましい。
さらに、熱収縮性ラベル10が容器11に装着されたときに、ラベルに設けられたメタリック印刷層16が位置する部分の容器11の周長を考慮してパール顔料19の混合量が決定されることが好ましい。メタリック印刷層16が位置する部分の容器11の周長を考慮してパール顔料19の混合量を決定するとは、ラベルの装着時における収縮の度合いに応じてパール顔料19の添加量を増減させることを意味する。具体的には、収縮の度合いが大きな部位に位置するメタリック印刷層16では、パール顔料19の含有率が高くなり、収縮の度合いが小さな部位に位置するメタリック印刷層16では、その含有率が低くなる、或いは含有させない。例えば、図2に示すメタリック印刷層16a、図3に示すメタリック印刷層16bなど、容器11の小径部13に位置するメタリック印刷層16では、パール顔料19の含有率が高くなる。一方、図2に示すメタリック印刷層16c、図3に示すメタリック印刷層16dなど、容器11の大径部12に位置するメタリック印刷層16では、パール顔料19の含有率は低くなる、或いは含有しない。このようにすれば、ラベルの装着時における収縮の度合いが大きく異なる部分でも、同水準の金属輝度を呈することができる。この場合の好ましい含有率は、小径部13では、大径部12よりも5%以上高いことが好ましく、さらに好ましくは10%以上であり、特に好ましくは15%以上である。
ラベルの収縮の度合いと、パール顔料19の含有率について、具体的な数値を挙げて説明する。図2に示す容器11において、その胴体部、即ちラベルの装着時における収縮の度合いが小さな大径部12に位置するメタリック印刷層16cのパール顔料19の含有率は、5〜15質量%である。一方、キャップ部、即ちラベルの装着時における収縮の度合いが大きな小径部13に位置するメタリック印刷層16aのパール顔料19の含有率は、40〜80質量%である。また、肩部のような縮径部14に位置するメタリック印刷層16zのパール顔料19の含有率は、20〜30質量%である。なお、熱収縮性ラベル10の装着時における収縮率は、大凡、大径部12では5〜15%、小径部13では40〜80%、縮径部14では15〜40%である。このように容器11の周長が小さくなるに従って、段階的にパール顔料19の含有率を高めることもできる。このようにすれば、ラベルが装着時に収縮した場合にも、メタリック印刷層19の白化を防止して金属輝度の低下を抑制することができ、収縮量の異なる大径部12、小径部13、縮径部14に位置するメタリック印刷層16においても見た目の違いをわかりにくくすることができる。
メタリック印刷層16を含む印刷層の形成は、グラビア印刷、フレキソ印刷、凸版印刷、平板印刷及び孔版印刷等によって行うことができる。文字や模様は、特定のパターン分布をもって印刷することもできるし、ベタ印刷することもできる。また、背景色の印刷も行うことができ、通常は、白ベタ印刷が行われる。
熱収縮性ラベル10には、印刷層の表面に保護層を設けることができる。保護層は、印刷層の損傷を防止する機能を有する。保護層を構成する樹脂としては、特に限定されず公知の樹脂を使用することができ、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、酢酸ビニル樹脂、セルロース樹脂、ポリオレフィン樹脂、及びポリアミド樹脂などを挙げることができる。これらの樹脂に酸化チタン等の白色顔料を添加して白ベタ印刷層と兼用させることもできる。
熱収縮性ラベル10は、長尺状の熱収縮性フィルム15にメタリック印刷層16を設けて、一列又は多列の長手方向に複数のラベルが並んだ長尺体とし、その長尺体を一つのラベルのサイズに切断することにより製造される。具体的には、メタリック印刷層16を含む印刷層が形成された熱収縮性ラベル10の長尺体は、容器11に装着される幅にスリットされた後、一方の側縁部にテトラヒドロフランなどの有機溶剤が塗布され、その塗布部に他方の側縁部を重ね合わせて接合(センターシール)し、筒状の熱収縮性ラベル10の連続体となる。この連続体を上下方向に所定のサイズを有する一枚のラベルとなるように切断し、図1に示すように、容器11に被せた後、加熱処理を行うことによりラベルを収縮させ、図2に示すように、容器11に装着することができる。加熱処理は、熱風やスチームを吹き付けることにより行われる。例えば、90℃に設定されたスチームが充満したスチームトンネルに、容器11に容器11の径よりも少し大きな径の筒状の熱収縮性ラベル10が外嵌された状態で通されることにより加熱処理される。なお、ダイカットやレーザー加工等により図示しないリサイクルミシン目を設けることができる。
本発明に係る実施例につき以下詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
<熱収縮性ラベル(評価用ラベル)の作製>
評価用の熱収縮性ラベル10は、次の方法により作製した。まず、長尺状の熱収縮性フィルム15(高収縮PETフィルム「商品名;スペースクリーン、東洋紡績社製」)を連続的に巻きだしながらグラビア印刷を行うことにより、ラベルの内側となる面の二箇所にメタリック印刷層16を形成した。なお、二箇所のメタリック印刷層16は、それぞれ後述する容器11のキャップ部と胴体部に位置するように装着される。次に、メタリック印刷層16が形成された熱収縮性ラベル10の長尺体を、容器11に装着される幅にスリットした後、一方の側縁部にテトラヒドロフランなどの有機溶剤が塗布して、その塗布部に他方の側縁部を重ね合わせてセンターシールし、所定のサイズにカットして筒状に形成された評価用ラベルを得た。なお、後述する実施例1〜5のラベルは、メタリック印刷層16に含有されるパール顔料19の含有率のみがそれぞれ相違し、比較例1のラベルは、メタリック印刷層にパール顔料19を含まず、後述のメタリックインキのみを塗布・乾燥してメタリック印刷層を形成した。
<評価用ラベルの容器への装着>
容器11としては、300ml38口径ボトル缶(大和製罐社製、キャップ部径35mm/胴体部径66mm)を使用し、評価用ラベルは、容器の下部からキャップ部の天面まで全体に亘って装着した。具体的には、図1に示すように、筒状に形成された評価用ラベルを容器11に被せた後、加熱処理を行うことによりラベルを収縮させ容器11に装着した。加熱処理は、90℃のスチームが充満したスチームトンネルに、評価用ラベルが被せられた容器11を通すことにより行った。上記のように、評価用ラベルの二箇所のメタリック印刷層16が、キャップ部及び胴体部にそれぞれ位置するように装着した。それぞれの位置におけるラベルの収縮率は、キャップ部では50%、胴体部では5%であった。以下では、キャップ部を小径部13、胴体部を大径部12と称する。
<メタリック印刷層用インキ>
評価用ラベルのメタリック印刷層16の形成に使用したメタリックインキ、及びパール顔料19は、以下のとおりである。なお、比較例1のラベルのメタリック印刷層の形成には、メタリックインキのみを使用した。実施例5のラベルの大径部12に位置するメタリック印刷層16にもパール顔料19は含有されず、比較例1と同様に、メタリックインキのみを塗布・乾燥してメタリック印刷層16を形成した。
(1)メタリックインキ; グラビアインキ「NTハイラミック(銀)」(大日精化社製、アルミペーストの固形分濃度20質量%)
(2)パール顔料; 偏光パール「Iriodin111」(メルク社製)
(3)パール顔料混合インキ; アルミペーストの質量に対して、10〜100質量%のパール顔料19をメタリックインキに混合してパール顔料混合インキとした。実施例1〜4のラベルのメタリック印刷層16、及び実施例5のラベルの小径部12に位置するメタリック印刷層16の形成には、パール顔料混合インキを使用した。なお、パール顔料混合インキにおけるパール顔料19の含有率は、各実施例、及びメタリック印刷層16の位置により変更し、具体的な含有率を表1に示した。
<熱収縮性ラベルの評価>
熱収縮性ラベル10(評価用ラベル)の評価は、次の二点の項目について目視により実施した。
(1)小径部に位置するメタリック印刷層の白化(小径部の白化); 小径部12に位置するメタリック印刷層16における白化の有無を目視により確認した。白化が見られなかった場合を○、白化が確認された場合を×として、表1に評価結果を示した。
(2)小径部と大径部に位置するメタリック印刷層の金属輝度の差(金属輝度の差); 小径部13と大径部12に位置するメタリック印刷層16における金属輝度の差の有無を目視により確認した。両者の金属輝度に差異が見られない場合を◎、熟視しないと差異が判らない場合を○、白化は確認できないが多少の差異が確認できる場合を△、全く異なる或いは一方が白化している場合を×として、表1に評価結果を示した。
Figure 0004942694
いずれの実施例のラベルにおいても、メタリック印刷層16に白化は見られず、ラベル装着時における収縮の度合いが大きな小径部13に位置するメタリック印刷層16においても高い金属輝度を呈することができた。一方、比較例のラベルは、小径部13及び大径部12に位置するメタリック印刷層は、金属輝度の差が大きく、さらに、白化も確認された。
また、実施例1〜3をよく観察して比較すると、ラベル装着時における収縮の度合いが大きな小径部13に位置するメタリック印刷層16は、パール顔料19の含有率が高い方が、白化を防止して高い金属輝度を呈することが判った。また、ラベル装着時における収縮の度合いが小さな大径部12に位置するメタリック印刷層16においては、パール顔料19の含有率が増減しても金属輝度の差はあまり生じなかったが、パール顔料19を全く含有しない場合(実施例5)は、金属輝度がやや低下し、大径部12に位置するメタリック印刷層16にもパール顔料19を含有させることが有効であることが判明した。大径部12及び小径部13に位置するメタリック印刷層16にパール顔料19を含み、且つ小径部13に位置するメタリック印刷層16の含有率の方が高い場合(実施例4)には、特に金属輝度の違いが少なかった。なお、金属輝度、及び材料コストや生産性を考慮すると、パール顔料19を40質量%含有する場合(実施例3)が最適であった。
以上のように、熱収縮性ラベル10には、アルミペースト17を含有するメタリック印刷層16が設けられ、キャップ部のような小径部13に位置するメタリック印刷層16に、パール顔料19が含有されるので、ラベルの装着時における収縮が大きくても、メタリック印刷層16の白化を防止して高い金属輝度を呈することができる。
また、アルミペースト17に対するパール顔料19の含有率は、胴体部のような大径部12よりもキャップ部のような小径部13に位置するメタリック印刷層16の方が高いので、熱収縮性ラベル10のメタリック印刷層16は、ラベルの装着時における収縮量が大きく相違する大径部12と小径部13においても、同水準の金属輝度を呈することができる。
筒状にされた熱収縮性ラベルとそのラベルが装着される容器を示す斜視図であり、熱収縮性ラベルが加熱処理される前の状態を示す図である。 図1の状態において加熱処理がなされ熱収縮性ラベルが容器に装着された状態を示す図である。 熱収縮性ラベルが胴体部に小径部を有する容器に装着された状態を示す図である。 熱収縮性ラベルの要部断面を示す模式図である。
符号の説明
10 熱収縮性ラベル、11 容器、12 大径部、13 小径部、14 縮径部、15 熱収縮性フィルム、16 メタリック印刷層、17 アルミペースト、18 ビヒクル、19 パール顔料。

Claims (4)

  1. アルミペーストを含有し金属輝度を呈するメタリック印刷層が設けられ、大径部及び小径部を有する容器に装着される熱収縮性ラベルにおいて、
    小径部に位置するメタリック印刷層に、パール顔料が含有されることを特徴とする熱収縮性ラベル。
  2. 請求項1に記載の熱収縮性ラベルにおいて、
    アルミペーストに対するパール顔料含有率は、10〜100質量%であることを特徴とする熱収縮性ラベル。
  3. 請求項1又は2に記載の熱収縮性ラベルにおいて、
    大径部に位置するメタリック印刷層に、パール顔料が含有されることを特徴とする熱収縮性ラベル。
  4. 請求項3に記載の熱収縮性ラベルにおいて、
    アルミペーストに対するパール顔料含有率は、大径部よりも小径部に位置するメタリック印刷層の方が高いことを特徴とする熱収縮性ラベル。
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