JP4942033B2 - 道路橋や高架橋や跨線橋あるいはトンネルなどのコンクリート構造物の経年劣化状況の視認およびコンクリート塊落下防止用のネット - Google Patents

道路橋や高架橋や跨線橋あるいはトンネルなどのコンクリート構造物の経年劣化状況の視認およびコンクリート塊落下防止用のネット Download PDF

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この発明は、コンクリートにより構築された道路橋や高架橋や跨線橋あるいはトンネルなどのコンクリート構造物の天井壁面もしくは内部側壁面のコンクリートが経年劣化し、走行する自動車などの振動によりコンクリート片やコンクリート塊(以下、これらを「コンクリート塊」という。)となって剥落するが、このようなコンクリート塊の剥落を目視で認識(以下、「視認」という。)でき、滲み出た水を滴下可能とし、さらに径が5mm以上のコンクリート塊の落下を防止することが可能なコンクリート壁面の下面もしくは側面に貼付するためのコンクリート塊の視認および落下防止用のネットに関する。
高度経済成長時代にコンクリート製の道路橋や高架橋や跨線橋あるいはトンネルなどが多く構築された。それらのコンクリート構造物が外力による振動や経年劣化によるコンクリート塊が落下する事故が発生している。このようなコンクリート塊の剥落事故に対して、現在コンクリート構造物下面に、コンクリート塊落下防止用シートを樹脂接着剤にて全面に貼付する工法が一般的に採用されている。
近年、特にコンクリート構造物の劣化が問題になっており、誤った補修方法を採用することにより二次劣化を引き起こす可能性がある。例えば、鉄道高架橋並びに橋面防水を施していない道路橋などでは、構造物下面を不透水性の材料で被覆した場合である。
鉄道高架橋の場合、軌道敷設後に橋面防水を施すのは不可能であり、鉄道高架橋に降り注ぐ雨水を屋根でも掛けない限り排除できない。構造物の下面を全面被覆した場合、降雨による床版上面の雨水は多くが排水溝から排出されるが、コンクリート上に溜まった僅かな雨水は時間の経過と共に構造部内部に浸透してゆく。
コンクリートの浸透係数はコンクリートの緻密度などにより異なるが、乾燥状態から30分程度経過後の水分浸透速度は0.2mm/min程度である。コンクリートは不透水材料でなく、透水材料であり、ひび割れなどがあると浸透速度は急に速くなる。
コンクリート塊の剥落防止工法において、このような現象があるにもかかわらず、橋梁並びに高架橋下面は不透水シートで被覆されている。このような場合、コンクリート構造物と不透水シートの間には水が滞留することとなる。雨水が高架橋構造物上面から下面に移動する間に、僅かではあるがコンクリートを構成しているCa(OH)2が構造物下面に導かれることになり、コンクリートマトリクス中のCa(OH)2が欠如し、中性化の促進に繋がる。
一方、道路橋において、近年施工される道路橋の殆どは橋面防水が施されているが、過去に構築されたものは橋面防水が施されていないものもある。鉄道橋と同様にコンクリートの劣化によるコンクリート塊の剥落防止用として、構造物を下面全面に貼付のシートで被覆している。
道路橋の場合、鉄道橋と違って橋面防水が可能なことから、構造物下面を全面に被覆することは理論的に可能である。しかし、自動車荷重により防水層が破損している場合が多く、冬季、道路橋において路面凍結の恐れのあるところでは、凍結防止剤(塩化カルシウム又は塩化ナトリウム)を散布する。それらの地域では構造物上面に散布された凍結防止剤がコンクリートマトリクス内に浸透し、構造物下方に移動する。橋面防水が施されている場合には問題ないが、防水層が破損している場合には、路面上に散布された凍結防止剤はその破損個所から構造物内部に浸透し、雨水と共に下方に移動する。このように浸透水が移動すると鉄筋の発錆並びにアルカリ骨材反応を助長することになる。
構造物下面をこのように完全被覆してしまった場合、外見では判別できない危険性を内在し、ある日突然構造物が大きく破損することにもなりかねない。そこで、このような現象の変化を視認できるようにするには、構造物下面の隙間のない全面被覆は不適合である。
また、コンクリートで覆工されているトンネル内面を被覆した場合も、同様で、トンネル背面からの浸透水は多くが排水ドレーンにて排出されるが、微量の水がトンネル内面に浸透し、鉄道橋と同様のことになる。そこで浸透性のあるシートを貼ることにより、異変があればコンクリートの面を視認することができ、構造物躯体内の水分は開口から気散し、ひび割れ部分からの水滴も排除される。
すなわち、出願人は道路橋や高架橋や跨線橋あるいはトンネルなどのコンクリート構造物の下面もしくは側面に貼付するための引っ張り強さおよび剛性の高い可撓性のプラスチック素材あるいは繊維強化プラスチック素材から形成の格子状体から形成したネットで、コンクリート構造物の劣化の視認およびコンクリート塊の落下防止用のネットを出願している(例えば、特許文献1参照。)。このネットは厚さ2〜6mmで間隔20〜50mmあけて角形もしくは円形の径30〜100mmの穴を全面に開口した素材で、素材表面に接着剤が塗布されており、その上に剥離紙で覆っているが、使用時に剥離紙を剥離して貼付するものである。この工法は、あくまでも橋梁や高架橋下面に浸透した水分を滞水させることのないようにした剥落防止工法であり、橋面に散布された凍結防止剤などがコンクリート床版内に浸透してもよいというものではないし、また、防止するものでもない。
特開2008−291668号公報
コンクリート構造物の内部のコンクリートに保護されている鉄筋は、水分の侵入があっても高アルカリ環境下で発錆しない状態にある。しかし、凍結防止剤から塩分が侵入し、そこに水分が存在すると、塩化ナトリウム(NaCl)はナトリウムイオン(N+)と塩素イオン(Cl-)に分かれ、その塩素イオンが図4に示す鉄筋である鋼材40の表面の不動態皮膜41を破壊し、そこに水分が存在すると発錆による錆で、約10倍にも及ぶ体積膨張圧による応力が表面に伝達され、鉄筋の被りコンクリートを破壊してしまうことになる。
橋面に散布される凍結防止剤の浸透で上部床版の下面に白い析出物が見られる。カルシウム塩並びにアルカリ塩の可能性もあるが、塩分(NaCl)そのものが析出している場合もある。上部床版を浸透してきた水分並びに塩分は、鉄筋と接触し、上記のように鉄筋を発錆させ、膨張により鉄筋の被りコンクリートを破壊させる。しかし、中性化による鉄筋の発錆は、鉄筋全体が満遍なく錆びることになるが、塩害によるものは図4に示すように局部的にえぐられた孔食になることがある。そこで、鉄筋の状態を調査する必要がある。
コンクリート塊の剥落調査は上床版下面を打撃し、浮いている部分の被りコンクリートを剥落させ、鉄筋の状態を調査して、防錆措置を施し、ポリマーセメントなどで補修を行う。その後、剥落防止工を施すわけであるが、現在行われている剥落防止工の多くは、エポキシ樹脂を塗布し、繊維を挿入して全面に開口がなく仕上げる工法が採られている。しかし、上記のように、橋面から水分と塩分が下面に到達し、そこに滞水すると、アルカリ濃度が上昇し、アルカリ骨材反応を助長しかねない。つまり、NaClは水の存在でNa+、Cl-にイオン解離し、セメント中のアルミン酸三カルシウム(C3A)はセメント重量の0.4%までのCl-と結合してフリーデル氏塩を生成することが明らかになっている。そして、細孔溶液中のCl-が減少する。Cl-がC3Aと反応することによりNa+と反応するマイナスイオンが必要になり、これに見合う量の陰イオンとして、固相に存在するCa(OH)2が溶出しイオン解離する。さらにCO2と結合してCaCO3が生成される。このため、C3Aの塩化物イオンの固定化能力の限界内では、NaClの増加と共にOH-濃度が上昇し、高アルカリ環境となり今までおとなしくしていた骨材の結晶部分が高アルカリの影響により非結晶になり、アルカリ骨材反応の3条件、1.反応性骨材の存在、2.高アルカリ環境、3.水分の存在、がそろい、反応が起こる結果となる。ここで一番簡単な防止策は水の遮断である。この反応が発生すると上床版全体に及ぶので、ここでもしっかりとした橋面防水が必要になってくる。
そこで、水抜きパイプを取り付けて、剥落防止を全面に施しているケースを見かけるが、乾燥したコンクリートマトリクスに水分が浸透する速度は、図5に示すように、最初の1分間は1mm/minの速度で浸透するが、30分後には一定の速度になり、0.2mm/minと安定する。しかし、コンクリートマトリクス内が水で飽和状態になると、これより時間を要して水抜きパイプに到達することになる。図6は、40×40×160mm供試体が飽水状態で、水分がコンクリート表面から散逸されて、供試体の質量が5%減少するまでに約3ケ月の時間を要したことを示すグラフである。この状態で大部分の質量が2ヶ月で放出したとすると、2cm移動する水の移動速度は4×10-8m/secとなり、非常に緩慢になる。このように条件次第で水分の移動速度は大きく異なり、部分的に設置された水抜きパイプに到達するまでの間にアルカリ骨材反応が起こらないとも限らないので、もし、上床版から水が浸透し、上床版下面に達した場合、直ちに散逸するような剥落防止工法を採用することが求められる。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、コンクリートにより構築された道路橋や高架橋や跨線橋あるいはトンネルなどのコンクリート構造物の天井壁面もしくは内部側壁面のコンクリートが経年劣化して走行する自動車などの振動により、コンクリート塊や破片となって剥落することを防止し、さらにコンクリート床版内部に停滞している水分を容易に気散可能とし、コンクリート壁面に貼付することで容易に剥落防止工法が実施可能で、かつコンクリート構造物の経年劣化状況を視認できるコンクリート塊落下防止用のネットを提供することである。
本発明は、道路橋や高架橋などのコンクリート構造物あるいはトンネル内のコンクリート構造物などの下面の全面に密閉性の剥落防止用シートを貼って被覆する従来のコンクリート塊の剥落防止の手段に代えるものであり、引張り強さおよび剛性が高く、さらに耐候性の高い可撓性のポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール系繊維、炭素繊維、アラミド繊維などの耐候性に優れた繊維からなる格子状ネットを、剛性ならびに追随性のある接着剤で貼付することで、コンクリート構造物の表面を視認可能とし、さらにコンクリート構造物の躯体内の水分を格子状のネットの被覆されていないコンクリートの面から気散可能とし、コンクリート構造物にクラックのある場合は、このクラックから水滴として排出可能とする手段である。
すなわち、上記の課題を解決するための本発明の手段は、請求項1の発明の手段では、道路橋や高架橋や跨線橋あるいはトンネルなどのコンクリート構造物の天井壁面もしくは側壁面に貼付するための引張り強さおよび剛性の高い可撓性のポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール系繊維、炭素繊維、アラミド繊維などの耐候性に優れた合成繊維のたて糸およびよこ糸からなり、これらのたて糸は複数本のフィラメントからなるマルチフィラメントからなり、よこ糸は撚糸からなり、これらのマルチフィラメントおよびよこ糸からなる疎密の格子状の透水性空隙を形成する編み目のシート状ネットからなることを特徴とする道路橋や高架橋や跨線橋あるいはトンネルなどのコンクリート構造物の経年劣化状況の視認およびコンクリート塊落下防止用のネットである。
請求項2の発明の手段では、疎密の格子状の編み目からなるシート状ネットは、厚さ0.4〜1.5mmの格子状の編物からなり、該疎密の格子状の各幅は疎の部分が一辺30〜100mmで、密の部分が一辺10〜100mmからなり、疎の部分の幅の中に透水性の空隙の編み目を構成する編み糸の本数は2〜10本/cmからなり、密の部分は5〜20本/cmからなることを特徴とする請求項1の手段の道路橋や高架橋や跨線橋あるいはトンネルなどのコンクリート構造物の経年劣化状況の視認およびコンクリート塊落下防止用のネットである。
請求項3の発明の手段では、疎密の格子状の編み目からなるシート状ネットは、裏面を剥離紙により被覆されていることを特徴とする請求項2の手段の道路橋や高架橋や跨線橋あるいはトンネルなどのコンクリート構造物の経年劣化状況の視認およびコンクリート塊落下防止用のネットである。
請求項4の発明では、剥離紙により被覆されている疎密の格子状の編み目からなるシート状ネットは、格子枠編物の密の部分のたて糸およびよこ糸の会合部分にコンクリート構造物へピン留めするためのピン穴を有することを特徴とする請求項3の手段の道路橋や高架橋や跨線橋あるいはトンネルなどのコンクリート構造物の経年劣化状況の視認およびコンクリート塊落下防止用のネットである。
この発明の手段は道路橋や高架橋や跨線橋などのコンクリート橋梁あるいはトンネルなどのコンクリート構造物の経年劣化したコンクリート構造物の天井壁面あるいは側壁面に貼付することでコンクリート塊の落下を防止し、かつ経年劣化の状況を容易に視認でき、また、コンクリート構造物中の割れ目に侵入した雨水などを容易に散逸可能とすることができ、また、建造物の壁面に貼付したり、貼付した面にコンクリートを打設することにより、装飾文様の壁面とすることが容易にできるなど、本発明のコンクリート構造物の経年劣化状況の視認およびコンクリート塊落下防止用のネットは、従来にない優れた効果を奏するものである。
本発明の実施の形態を図面を参照して説明するものとする。先ず、図1に示すように、本発明のコンクリート塊落下防止用のネット1は編物からなり、レースラッシェル機を使い、よこ糸挿入のたて編みで製造される編物であり、さらにコンクリート塊落下防止用のネット1ではたて糸2は縒りを掛けない複数本の繊維からなり、よこ糸3は縒りを掛けた編み糸を編んで形成している。もちろん、たて糸2を縒りを掛けた繊維からなる糸とすることもできる。この編物からなるネット1には、編み目に疎な格子状部分4と密な格子状部分5があり、剥落が予想されるコンクリート塊の大きさに応じてそれらの疎密の編み目の大きさを決め、また編み糸の太さや材質も選定するものとする。これらの編み糸の繊維は、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリエチレン繊維、ポリビニアルコール系繊維、炭素繊維もしくはアラミド繊維などの耐候性に優れ剛性のある繊維からなっている。
これらの繊維からなる編み糸は、以上のように疎密の格子状部分4の編み目を有するなるシート状ネット1aに形成している。この点について説明すると、先ず、上記の材質の繊維の複数本を合わせてたて糸2とし、さらに上記の繊維の複数本を縒りを掛けてよこ糸3としてそれぞれ編み糸とし、太さ0.4〜1.5mmの材料を使用した格子状の編物からシート状ネット1aを形成している。従ってこの編物は疎密の格子状の編み目を有する。交互に幅を持って形成された編物の疎密の格子状部分4、5は、疎な格子状部分4の幅が一辺30〜100mmであり、密な格子状部分5の幅が一辺10〜100mmからなっている。疎密のそれぞれの各幅の中に透水性の空隙からなる編み目が構成されている。これらの空隙を形成する各編み糸の本数は疎格子状部分で2〜10本/cmであり、密格子状部分5で5〜20本/cmである。
上記の編み目からなるシート状ネット1aは、図2に示すように、剥離紙6を片面に有してコンクリート塊剥落防止用のネット1に形成されている。このコンクリート塊剥落防止用のネット1の形成方法は、先ず、1.クラフト紙にPEまたはEVAを50μm塗布した離型紙6を用意する。2.この離型紙6に編物のシート状ネット1aを重ね合わせて加熱ローラーとゴムローラーの回転する間を通過させて編物のシート状ネット1aと離型紙6を一体化する。この場合、離型紙6にEVA又はPEを塗布する厚さが例えば15μmのように薄いと、後でコンクリート壁面に接着するためにネット1の上に塗布する接着剤が上記のシート状ネット1aに塗布したEVA又はPEの塗布層を通過して剥離紙6の側に回り込み、剥離紙6をネット1に強力に接着して剥離紙6を剥離し難くする。従って、上記においてクラフト紙に塗布するEVA又はPEの塗布厚さを約50μmの厚さより薄くしないことが重要である。次いで、3.剥離し6を有するシート状ネット1aを定尺(90×180cm又は100×200cm)に切断する。4.剥離紙6により被覆されている疎密の格子状部分4、5を有する編み目からなるシート状ネット1aは、格子枠素材の編み糸のたてよこの交絡部にコンクリート構造物へピン留めするためのピン穴を剥離紙6に形成して有している。
このコンクリート塊剥落防止用のネット1をコンクリートにより構築された道路橋や高架橋や跨線橋あるいはトンネルなどのコンクリート構造物の天井壁面もしくは内部側壁面のコンクリートが経年劣化した部分の全面に貼付して施工する方法を説明する。(1)先ず、定尺の大きさのコンクリート塊剥落防止用のネット1を用意する。(2)次いで、このコンクリート塊剥落防止用のネット1の上にコンクリート壁面との接着効果を高めるためにプライマーを散布する。(3)次いでコンクリート塊剥落防止用のネット1に接着剤をローラーまたは吹付けにより塗布する。(4)接着剤塗布後、コンクリート壁面に接着するように、型枠上に弾力性のある弾性体を置き、その上にコンクリート塊剥落防止用のネット1を置く。(5)予め、型枠を接着効果がでるまでコンクリート壁面に接着させておくために、数箇所、ボルト締めができるようにコンクリート壁面に型枠を固定するためのボルト孔を開けておく。(6)剥落防止工の施工場所に、コンクリート塊剥落防止用のネット1の載った型枠を貼付する所定のコンクリート壁面の場所に持ってゆき、上記で形成のドリル孔にねじ締結し、型枠を固定する。(7)所定の接着効果が現れた時点で、型枠を取り外し、剥離紙も撤去し、コンクリート塊剥落防止用のネット1による施工は終了する。
上記で使用する接着剤は、粘性が中粘度のものであり、主剤はエポキシ樹脂で、硬化剤は変性ポリアミド・アミンなどとし、あるいは1液性の湿気硬化形の接着剤とする。
本発明のコンクリート剥落防止用のネット1は、建造物の壁面に貼付したり、貼付した面にコンクリートを打設することにより、装飾文様の壁面とすることが容易にできる。図3は装飾文様7を有する額縁8として建物の壁面を装飾した使用例であり、このようにネット1の編物の文様を種々に変更することで、デザイン化されたコンクリート壁面として利用することもできる。
本発明のコンクリート剥落防止用のネットを示す部分拡大図である。 本発明のコンクリート剥落防止用のネットの全体を示す図である。 本発明のネットの壁面装飾用に利用した図である。 鉄筋の腐蝕を説明する図である。 コンクリートマトリクスに水分の浸透する速度を示すグラフである。 コンクリート供試体の気中乾燥による質量変化を示すグラフである。
符号の説明
1 コンクリート塊剥落防止用のネット
1a シート状ネット
2 たて糸
3 よこ糸
4 疎な格子状部分
5 密な格子状部分
6 剥離紙
7 装飾文様
8 額縁

Claims (4)

  1. 道路橋や高架橋や跨線橋あるいはトンネルのコンクリート構造物の天井壁面もしくは側壁面に貼付するための引張り強さの高い可撓性の耐候性に優れた合成繊維のたて糸およびよこ糸からなり、これらのたて糸は複数本のフィラメントからなるマルチフィラメントからなり、よこ糸は撚糸からなり、これらのマルチフィラメントおよびよこ糸からなる疎密の格子状の透水性空隙を形成する編み目のシート状ネットからなることを特徴とする道路橋や高架橋や跨線橋あるいはトンネルのコンクリート構造物の経年劣化状況の視認およびコンクリート塊落下防止用のネット。
  2. 疎密の格子状の編み目からなるシート状ネットは、厚さ0.4〜1.5mmの格子状の布帛のネットからなり、該疎密の格子状の各幅は疎の部分が一辺30〜100mmで、密の部分が一辺10〜100mmからなり、疎の部分の幅の中に透水性の空隙の編み目を構成する編み糸の本数は2〜10本/cmからなり、密の部分の幅の中に透水性の空隙の編目を構成する編み糸の本数は5〜20本/cmからなることを特徴とする請求項1に記載の道路橋や高架橋や跨線橋あるいはトンネルのコンクリート構造物の経年劣化状況の視認およびコンクリート塊落下防止用のネット。
  3. 疎密の格子状の編み目からなるシート状ネットは、裏面を剥離紙により被覆されていることを特徴とする請求項2に記載の道路橋や高架橋や跨線橋あるいはトンネルのコンクリート構造物の経年劣化状況の視認およびコンクリート塊落下防止用のネット。
  4. 剥離紙により被覆されている疎密の格子状の編み目からなるシート状ネットは、格子枠編物の密の部分のたて糸およびよこ糸の交絡部分にコンクリート構造物へピン留めするためのピン穴を有することを特徴とする請求項3に記載の道路橋や高架橋や跨線橋あるいはトンネルのコンクリート構造物の経年劣化状況の視認およびコンクリート塊落下防止用のネット。
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