JP4940693B2 - ステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明はステアリング装置、特に、二次衝突時に運転者に加わる衝撃力を緩和するための衝撃エネルギー吸収機構を備えたステアリング装置に関する。
二次衝突時に運転者に加わる衝撃力を緩和するために、コラムが二次衝突時の衝撃力で車体前方側にコラプス移動する時に、塑性変形して二次衝突時の衝撃荷重を緩和する衝撃エネルギー吸収機構を備えたステアリング装置がある。
このような衝撃エネルギー吸収機構を有するステアリング装置として、特許文献1及び特許文献2のステアリング装置がある。特許文献1のステアリング装置は、溶接構造のディスタンスブラケットとコラムとの隙間に衝撃エネルギー吸収部材を装着したものである。しかしながら、近年、車体を軽量化し、製造コストを削減するために、ディスタンスブラケットとコラムを軽合金の一体鋳造で成形することが多くなってきた。
ディスタンスブラケットとコラムを一体鋳造で成形すると、ディスタンスブラケットとコラムとの間に、衝撃エネルギー吸収部材を装着するための隙間を確保することが困難になる。
また、特許文献2のステアリング装置は、平板状の衝撃エネルギー吸収部材を縦に配置しているため、要求される衝撃エネルギー吸収量が大きくなると、車体上下方向のスペースが大きくなってしまい、コンパクトに構成できない不具合があった。
特開平9−193812号公報 特開平9−123925号公報
本発明は、要求される衝撃エネルギー吸収量が大きくなっても、衝撃エネルギー吸収部材を装着するためのスペースが小さく、コラプス移動ストロークの途中で衝撃エネルギーの吸収特性を変化させることが容易なステアリング装置を提供することを課題とする。
上記課題は以下の手段によって解決される。すなわち、第1番目の発明は、車体に固定可能な固定ブラケット、上記固定ブラケットに形成された車体前後方向の案内部、二次衝突時に上記固定ブラケットの案内部に沿って車体前方側にコラプス移動可能な被案内部を有する移動ブラケット、上記移動ブラケットに、チルト位置またはテレスコピック位置の少なくとも一方の位置が調整可能に支持されると共に、ステアリングホイールを装着したステアリングシャフトを回動可能に軸支したコラム、所望のチルト位置または所望のテレスコピック位置の少なくとも一方の位置で上記移動ブラケットに上記コラムをクランプするクランプ装置、上記固定ブラケットの案内部と移動ブラケットの被案内部との間に形成された略M字形の間隙、及び、上記略M字形の間隙に挿入され、上記移動ブラケットの車体前方側への移動で上記被案内部に当接してしごかれて塑性変形し、二次衝突時の衝撃エネルギーを吸収する断面が円形で略M字形の衝撃エネルギー吸収部材を備えたステアリング装置であって、上記衝撃エネルギー吸収部材は、一本のワイヤーを折り曲げて構成された複数の衝撃エネルギー吸収部材で構成されていて、車体上下方向に重ねて挿入されているとともにコラプス移動時における上記移動ブラケットの被案内部との当接開始位置が各々で異なっていることを特徴とするステアリング装置である。
番目の発明は、第番目の発明のステアリング装置において、上記複数の衝撃エネルギー吸収部材、各々同一長さのワイヤーを折り曲げて同一形状に形成され、上記固定ブラケットの案内部に対する車体前後方向の取り付け位置が異なることを特徴とするステアリング装置である。
番目の発明は、第1番目又は第2番目のいずれかの発明のステアリング装置において、上記コラムは、上記固定ブラケットに車体前方端が枢動可能に支承されるロアーコラムとこのロアーコラムにテレスコピック移動可能に嵌合するアッパーコラムからなるとともに、上記アッパーコラムにステアリングホイールを装着したステアリングシャフトが回動可能に軸支されているものであり、上記クランプ装置は、所望のチルト位置及びテレスコピック位置で上記移動ブラケットに上記アッパーコラムをクランプするものであることを特徴とするステアリング装置である。
本発明のステアリング装置では、固定ブラケットの案内部と移動ブラケットの被案内部とで形成された略M字形の間隙に、断面が円形で略M字形の衝撃エネルギー吸収部材を挿入するようにしているため、衝撃エネルギー吸収部材を装着するためのスペースが小さくて済む。
更に、本発明のステアリング装置では、複数の衝撃エネルギー吸収部材を車体上下方向に重ねて挿入し、移動ブラケットの被案内部との当接開始位置が各々異なる。従って、衝撃エネルギー吸収部材を装着するためのスペースが小さくて済み、コラプス移動ストロークの途中で、衝撃エネルギーの吸収特性を変化させることができる。
本発明の第番目の発明のステアリング装置では、全く同一形状の衝撃エネルギー吸収部材を複数使用して、コラプス移動ストロークの途中で、衝撃エネルギーの吸収特性を変化させることができるため、衝撃エネルギー吸収部材の製造コストを削減することが可能となる。
以下、図面に基づいて本発明の実施例1から実施例4を説明する。
図1は本発明のステアリング装置の全体を示す正面図である。図2は、本発明の実施例1の衝撃エネルギー吸収構造を示し、(1)は図1のA−A断面図、(2)は(1)の部品間の上下方向の間隔を広げて示した断面図である。図3は、図2(1)のB−B断面図である。図4は、図3の部品間の左右方向の間隔を広げて示した図2(1)のB−B断面図である。
図1に示すように、車体1には、固定ブラケット2が固定され、固定ブラケット2の車体前方側には、枢動ピン21を支点として、ロアーコラム(インナーコラム)3の車体前方側(図1の左側)端部が枢動可能に支承されている。
ロアーコラム3の車体後方側(図1の右側)には、アッパーコラム(アウターコラム)4が軸方向に摺動可能に外嵌している。アッパーコラム4内には、車体後方側にステアリングホイール41を取付けたステアリングシャフト42が、回動可能に軸支されている。
ステアリングシャフト42の車体前方側端部は、図示しないステアリングギヤに連結されており、ステアリングホイール41の回転操作によって、図示しない車輪を操舵することができる。
固定ブラケット2の下面に形成された案内部22には、移動ブラケット5の上面に形成された被案内部51が、車体前後方向(図1の左右方向)に移動可能に案内されている。移動ブラケット5は、カプセル52を介して樹脂ピン53で固定ブラケット2に固定されている。二時衝突時に、所定値以上の車体前方側への衝撃荷重が移動ブラケット5に作用すると、樹脂ピン53が剪断し、カプセル52は固定ブラケット2側に残り、移動ブラケット5は、固定ブラケット2の下面に形成された案内部22に案内されて、車体前方側に移動(コラプス移動)可能に構成されている。
アッパーコラム4には、ディスタンスブラケット部44が、アルミニウムやマグネシウム等の軽合金の一体鋳造で成形されており、上記した移動ブラケット5にチルト位置及びテレスコピック位置が調整可能に支持されている。すなわち、アッパーコラム4のディスタンスブラケット部44には、車体前後方向(図1の左右方向)にテレスコピック位置調整用長溝43が形成され、移動ブラケット5には、図1の上下方向にチルト位置調整用長溝54が形成されている。
丸棒状の締め付けロッド55が、テレスコピック位置調整用長溝43とチルト位置調整用長溝54を貫通して図1の紙面に直交する方向に延びている。丸棒状の締め付けロッド55の端部には、操作レバー56の揺動操作によって作動する図示しないカムロック機構が設けられている。
操作レバー56をアンクランプ方向に揺動操作してカムロック機構を緩めれば、アッパーコラム4を移動ブラケット5に対して車体前後方向に移動して、ステアリングホイール41のテレスコピック位置(車体前後方向の位置)を所望の位置に調整することができる。また、アッパーコラム4を移動ブラケット5に対して上下方向に移動(枢動ピン21を支点としてロアーコラム3が枢動する)して、ステアリングホイール41のチルト位置(車体上下方向の位置)を所望の位置に調整することができる。
運転者の体格に応じて、所望のチルト位置及びテレスコピック位置に、ステアリングホイール41の位置調整が完了したら、操作レバー56をクランプ方向に揺動操作してカムロック機構を締め付ければ、アッパーコラム4は移動ブラケット5に対して動かないようにクランプすることができる。
二次衝突時に、運転者がステアリングホイール41に衝突して、アッパーコラム4が車体前方側に移動すると、移動ブラケット5はアッパーコラム4と共に車体前方側に移動(コラプス移動)する。二次衝突時の衝撃で樹脂ピン53が剪断すると、移動ブラケット5はカプセル52から離脱し、固定ブラケット2に対して移動ブラケット5が車体前方側(図1の左側)に移動し、この移動動作によって二次衝突時の衝撃エネルギーが吸収される。固定ブラケット2の案内部22と移動ブラケット5の被案内部51との間には、衝撃エネルギー吸収部材が装着されている。
すなわち、図2から図4に示すように、固定ブラケット2の下面に形成された案内部22には、車体前後方向(図2の紙面に直交する方向)に平行な二箇所の凹部23、23が形成されている。凹部23、23の車幅方向(図2の左右方向)の幅は、W1に形成されている。また、移動ブラケット5の上面に形成された被案内部51には、凹部23、23よりも幅の狭い凸部57、57(車幅方向の幅がW2)が二箇所形成され、凸部57、57が凹部23、23に、車体前後方向に移動可能に嵌合している。
図3に示すように、凸部57、57と凹部23、23との間には、略M字形の間隙が形成され、この略M字形の間隙に、略M字形に形成された一本の衝撃エネルギー吸収部材6が挿入されている。衝撃エネルギー吸収部材6は、断面が円形の一本の金属製のワイヤーを折り曲げて形成されている。
衝撃エネルギー吸収部材6は、その長さの中間位置がU字形に折り曲げられて、U字部61を形成している。このU字部61が、固定ブラケット2の案内部22の車体後方端に形成されたR部24に掛け渡されている。U字部61とR部24の曲率半径は略同一に形成されている。
衝撃エネルギー吸収部材6には、U字部61の両端から車体前方側(図3の左側)に向かって直線状に延びる直線部62、62が形成されている。この直線部62、62の車体前方端は、凸部57、57の車体前方端に形成されたR部58、58に沿って、車幅方向(図3の上下方向)外側に向かってU字形に折り曲げられて、U字部(当接部)63、63を形成している。
このU字部63、63の折り曲げ端には、車体後方側(図3の右側)に向かって直線状に延びる直線部64、64が形成されている。U字部63、63とR部58、58の曲率半径は略同一に形成されて、衝撃エネルギー吸収部材6の円滑なしごき動作を実現している。
二次衝突時に移動ブラケット5がカプセル52から離脱して、固定ブラケット2の案内部22に案内されて車体前方側に移動(コラプス移動)すると、移動ブラケット5の凸部57、57も、固定ブラケット2の凹部23、23に案内されて車体前方側に移動する。この凸部57、57の車体前方側への移動で、衝撃エネルギー吸収部材6のU字部(当接部)63、63が、凸部57、57の車体前方端のR部58、58によって、しごかれて塑性変形し、二次衝突時の衝撃エネルギーが吸収される。
本発明の実施例1の衝撃エネルギー吸収構造では、固定ブラケット2の案内部22と移動ブラケット5の被案内部51とで形成された略M字形の間隙に、断面が円形で略M字形の衝撃エネルギー吸収部材6を挿入しているため、衝撃エネルギー吸収部材6を装着するためのスペースが小さくて済む。
次に本発明の実施例2について説明する。図5は本発明の実施例2の衝撃エネルギー吸収構造を示し、図1のA−A断面図相当である。図6は図5のC−C断面図である。図7は図6の部品間の左右方向の間隔を広げて示した図5のC−C断面図である。図8は衝撃エネルギー吸収部材単体を示す部品図である。以下の説明では、上記実施例1と異なる構造部分と作用についてのみ説明し、重複する説明は省略する。
実施例2は、衝撃エネルギー吸収部材を二本使用し、移動ブラケット5のコラプス移動途中に、衝撃エネルギーの吸収特性を変化させた例である。すなわち、図5に示すように、固定ブラケット2の下面の凹部23、23と移動ブラケット5の凸部57、57との間の略M字形の間隙には、略M字形に形成された二本の衝撃エネルギー吸収部材6と7が、図5の上下方向(車体上下方向)に重ねて挿入されている。衝撃エネルギー吸収部材6及び7は、実施例1と同様に、断面が円形の一本の金属製のワイヤーを各々折り曲げて形成されている。
図6から図8に示すように、上側の衝撃エネルギー吸収部材(図8(3)参照)6は、実施例1の衝撃エネルギー吸収部材6と全く同一形状を有している。しかし、下側の衝撃エネルギー吸収部材(図8(1)、(2)参照)7は、上側の衝撃エネルギー吸収部材6よりも長い金属製のワイヤーを折り曲げて形成されている。
すなわち、下側の衝撃エネルギー吸収部材7は、実施例1と同様に、その長さの中間位置がU字形に折り曲げられて、U字部71を形成している。しかし、U字部71の両端から車体前方側(図8の左側)に向かって直線状に延びる直線部72、72の長さが、実施例1よりも長さL1(図8参照)だけ長く形成されている。
そして、この直線部72、72の車体前方端は、実施例1と同様に、車幅方向(図8の上下方向)外側に向かってU字形に折り曲げられて、U字部(当接部)73、73を形成し、このU字部73、73の折り曲げ端には、車体後方側(図8の右側)に向かって直線状に延びる直線部74、74が形成されている。
図6に示すように、二次衝突時に移動ブラケット5がカプセル52から離脱すると、移動ブラケット5の凸部57、57が、固定ブラケット2の凹部23、23に案内されて車体前方側に移動(コラプス移動)する。すると、まず最初に、一方の衝撃エネルギー吸収部材6のU字部(当接部)63、63が、凸部57、57の車体前方端のR部58、58に当接して、しごかれて塑性変形し、二次衝突時の衝撃エネルギーが吸収される。
移動ブラケット5の凸部57、57がさらに車体前方側にL1だけ移動(コラプス移動)すると、他方の衝撃エネルギー吸収部材7のU字部(当接部)73、73が、凸部57、57の車体前方端のR部58、58に当接して、しごかれて塑性変形する。従って、衝撃エネルギー吸収部材6の塑性変形のエネルギーに、衝撃エネルギー吸収部材7の塑性変形のエネルギーが加算されて、より大きな衝撃エネルギーの吸収特性が得られる。
本発明の実施例2の衝撃エネルギー吸収構造では、衝撃エネルギー吸収部材6と7を上下方向に重ねて挿入すると共に、一方のU字部(当接部)63よりも他方のU字部73を車体前方側に配置している。従って、衝撃エネルギー吸収部材を装着するためのスペースが小さくて済み、コラプス移動ストロークの途中で、衝撃エネルギーの吸収特性を変化させることができる。
図8(2)の二点鎖線に示すように、下側の衝撃エネルギー吸収部材7の直線部72、74を、図8の上下方向に傾斜させれば、凸部57、57と凹部23、23との間の間隙の左右方向(図5の左右方向)の壁面に、直線部72、74を押しつけることができる。従って、凸部57、57と凹部23、23との間の間隙に、衝撃エネルギー吸収部材7をガタ無く装着することが可能となる。
また、図8(1)の二点鎖線に示すように、下側の衝撃エネルギー吸収部材7の直線部74(直線部72も可能)を、図8の上下方向に傾斜させれば、凸部57、57と凹部23、23との間の間隙の上下方向(図5の上下方向)の壁面に、直線部74(直線部72)を押しつけることができる。従って、凸部57、57と凹部23、23との間の間隙に、衝撃エネルギー吸収部材7をガタ無く装着することが可能となる。
図8(2)、(3)に示すように、上側の衝撃エネルギー吸収部材6の直径D1と、下側の衝撃エネルギー吸収部材7の直径D2を異ならせれば、より一層多様な衝撃エネルギーの吸収特性が得られる。また、実施例2では、衝撃エネルギー吸収部材6及び7は、断面が同一の円形であるが、円形と矩形、円形と楕円形等、お互いの断面形状を異ならせてもよい。
次に本発明の実施例3について説明する。図9は本発明の実施例3の衝撃エネルギー吸収構造を示し、図5のC−C断面図相当である。図10は図9の固定ブラケットだけを抽出して示した図5のC−C断面図相当である。図11は図9の部品間の左右方向の間隔を広げて示した図5のC−C断面図相当である。以下の説明では、上記実施例1から実施例2と異なる構造部分と作用についてのみ説明し、重複する説明は省略する。
実施例3は、実施例2の変形例であり、全く同一形状の衝撃エネルギー吸収部材を二本使用し、移動ブラケット5のコラプス移動途中に、衝撃エネルギーの吸収特性を変化させた例である。すなわち、図9に示すように、固定ブラケット2の下面の凹部23、23と移動ブラケット5の凸部57、57との間の略M字形の間隙には、略M字形に形成された全く同一形状の二本の衝撃エネルギー吸収部材6A、6Bが、図9の紙面に直交する方向に重ねて挿入されている。衝撃エネルギー吸収部材6Aが、衝撃エネルギー吸収部材6Bの上側(図9の紙面に直交する方向の手前側)に配置されている。
衝撃エネルギー吸収部材6A、6Bは、実施例1及び実施例2の衝撃エネルギー吸収部材6と全く同一形状に形成されている。固定ブラケット2の案内部22の車体後方端(図9、図10の右側)には、R部24A、24Bが形成されている。R部24AはR部24Bよりも車体前方側(図9、図10の左側)に形成され、かつ、R部24AはR部24Bよりも上側(図9の紙面に直交する方向の手前側)に配置されている。R部24Aの図9の紙面に直交する方向の高さは、衝撃エネルギー吸収部材6Aの直径よりも若干大きく形成されている。
従って、衝撃エネルギー吸収部材6AのU字部61AをR部24Aに掛け渡し、衝撃エネルギー吸収部材6BのU字部61BをR部24Bに掛け渡せば、図9に示すように、衝撃エネルギー吸収部材6Aの車体前方側のU字部(当接部)63Aは、衝撃エネルギー吸収部材6Bの車体前方側のU字部(当接部)63Bよりも、車体前方側(図9の左側)に配置される。
二次衝突時に移動ブラケット5がカプセル52から離脱して、移動ブラケット5の凸部57、57が、固定ブラケット2の凹部23、23に案内されて車体前方側に移動(コラプス移動)する。すると、まず最初に、衝撃エネルギー吸収部材6BのU字部(当接部)63B、63Bが、凸部57、57の車体前方端のR部58、58に当接して、しごかれて塑性変形し、二次衝突時の衝撃エネルギーが吸収される。
移動ブラケット5の凸部57、57がさらに車体前方側に移動(コラプス移動)すると、衝撃エネルギー吸収部材6AのU字部(当接部)63A、63Aが、凸部57、57の車体前方端のR部58、58に当接して、しごかれて塑性変形する。従って、衝撃エネルギー吸収部材6Bの塑性変形のエネルギーに、衝撃エネルギー吸収部材6Aの塑性変形のエネルギーが加算されて、より大きな衝撃エネルギーの吸収特性が得られる。
本発明の実施例3の衝撃エネルギー吸収構造では、全く同一形状の衝撃エネルギー吸収部材6A、6Bを二本使用して、コラプス移動ストロークの途中で、衝撃エネルギーの吸収特性を変化させることができるため、衝撃エネルギー吸収部材の製造コストを削減することが可能となる。
次に本発明の実施例4について説明する。図12は本発明の実施例4の衝撃エネルギー吸収部材単体を示す部品図である。以下の説明では、上記実施例1から実施例3と異なる構造部分と作用についてのみ説明し、重複する説明は省略する。
実施例4は、実施例1の変形例であり、一本の衝撃エネルギー吸収部材を使用し、移動ブラケット5のコラプス移動途中に、衝撃エネルギーの吸収特性を変化させた例である。すなわち、図12に示すように、実施例4の衝撃エネルギー吸収部材8は、その長さの中間位置から一方にずれた位置がU字形に折り曲げられて、U字部81を形成している。このU字部81が、実施例1で示した図3の固定ブラケット2の案内部22の車体後方端に形成されたR部24に掛け渡される。
衝撃エネルギー吸収部材8には、U字部81の両端から車体前方側(図12の左側)に向かって直線状に延びる直線部821、822が形成されている。そして、一方の直線部821の長さが、他方の直線部822の長さよりも長さL2(図12参照)だけ長く形成されている。
そして、この直線部821、822の車体前方端は、実施例1と同様に、車幅方向(図12の上下方向)外側に向かってU字形に折り曲げられて、U字部(当接部)831、832を形成し、このU字部831、832の折り曲げ端には、車体後方側(図12の右側)に向かって直線状に延びる直線部841、842が形成されている。
二次衝突時に移動ブラケット5がカプセル52から離脱して、移動ブラケット5の凸部57、57が、固定ブラケット2の凹部23、23に案内されて車体前方側に移動(コラプス移動)する。すると、まず最初に、衝撃エネルギー吸収部材8の一方のU字部(当接部)832が、一方の凸部57の車体前方端のR部58に当接して、しごかれて塑性変形し、二次衝突時の衝撃エネルギーが吸収される。
移動ブラケット5の凸部57、57がさらに車体前方側にL2だけ移動(コラプス移動)すると、衝撃エネルギー吸収部材8の他方のU字部(当接部)831が、他方の凸部57の車体前方端のR部58に当接して、しごかれて塑性変形する。従って、衝撃エネルギー吸収部材8の一方のU字部832の塑性変形のエネルギーに、他方のU字部831の塑性変形のエネルギーが加算されるため、多様な衝撃エネルギーの吸収特性が得られる。
本発明の実施例4の衝撃エネルギー吸収構造では、一本の衝撃エネルギー吸収部材8を使用して、コラプス移動ストロークの途中で、衝撃エネルギーの吸収特性を変化させることができるため、衝撃エネルギー吸収部材を装着するためのスペースが小さく、衝撃エネルギー吸収部材の製造コストを削減することが可能となる。
実施例4の衝撃エネルギー吸収部材8を、実施例2及び実施例3で説明した複数の衝撃エネルギー吸収部材を使用する例に適用すれば、より一層多様な衝撃エネルギー吸収特性を得ることが可能となる。
上記実施例2から実施例3においては、二本の衝撃エネルギー吸収部材を使用しているが、二本に限定されるものでは無く、任意の複数の衝撃エネルギー吸収部材を使用することが可能である。
上記実施例においては、固定ブラケット側の案内部が凹部で、移動ブラケット側の被案内部が凸部であるが、固定ブラケット側の案内部を凸部にし、移動ブラケット側の被案内部を凹部にしてもよい。
また、上記実施例は、移動ブラケットに対してアッパーコラムが、チルト位置調整とテレスコピック位置調整の両方が可能な例について説明したが、移動ブラケットに対してアッパーコラムが、チルト位置調整またはテレスコピック位置調整のいずれか一方の位置が調整可能であればよい。
本発明のステアリング装置の全体を示す正面図である。 (1)は、本発明の実施例1の衝撃エネルギー吸収構造を示す図1のA−A断面図、(2)は(1)の部品間の上下方向の間隔を広げて示した断面図である。 図2(1)のB−B断面図である。 図3の部品間の左右方向の間隔を広げて示した図2(1)のB−B断面図である。 本発明の実施例2の衝撃エネルギー吸収構造を示し、図1のA−A断面図相当である。 図5のC−C断面図である。 図6の部品間の左右方向の間隔を広げて示した図5のC−C断面図である。 実施例2の衝撃エネルギー吸収部材単体を示す部品図である。 本発明の実施例3の衝撃エネルギー吸収構造を示し、図5のC−C断面図相当である。 図9の固定ブラケットだけを抽出して示した図5のC−C断面図相当である。 図9の部品間の左右方向の間隔を広げて示した図5のC−C断面図相当である。 本発明の実施例4の衝撃エネルギー吸収部材単体を示す部品図である。
符号の説明
1 車体
2 固定ブラケット
21 枢動ピン
22 案内部
23 凹部
24、24A、24B R部
3 ロアーコラム
4 アッパーコラム
41 ステアリングホイール
42 ステアリングシャフト
43 テレスコピック位置調整用長溝
44 ディスタンスブラケット部
5 移動ブラケット
51 被案内部
52 カプセル
53 樹脂ピン
54 チルト位置調整用長溝
55 締め付けロッド
56 操作レバー
57 凸部
58 R部
6 衝撃エネルギー吸収部材
61 U字部
62 直線部
63 U字部
64 直線部
6A、6B 衝撃エネルギー吸収部材
61A、61B U字部
62A、62B 直線部
63A、63B U字部
64A、64B 直線部
7 衝撃エネルギー吸収部材
71 U字部
72 直線部
73 U字部
74 直線部
8 衝撃エネルギー吸収部材
81 U字部
821、822 直線部
831、832 U字部
841、842 直線部

Claims (3)

  1. 車体に固定可能な固定ブラケット、
    上記固定ブラケットに形成された車体前後方向の案内部、
    二次衝突時に上記固定ブラケットの案内部に沿って車体前方側にコラプス移動可能な被案内部を有する移動ブラケット、
    上記移動ブラケットに、チルト位置またはテレスコピック位置の少なくとも一方の位置が調整可能に支持されると共に、ステアリングホイールを装着したステアリングシャフトを回動可能に軸支したコラム、
    所望のチルト位置または所望のテレスコピック位置の少なくとも一方の位置で上記移動ブラケットに上記コラムをクランプするクランプ装置、
    上記固定ブラケットの案内部と移動ブラケットの被案内部との間に形成された略M字形の間隙、及び、
    上記略M字形の間隙に挿入され、上記移動ブラケットの車体前方側への移動で上記被案内部に当接してしごかれて塑性変形し、二次衝突時の衝撃エネルギーを吸収する断面が円形で略M字形の衝撃エネルギー吸収部材
    を備えたステアリング装置であって、
    上記衝撃エネルギー吸収部材は、一本のワイヤーを折り曲げて構成された複数の衝撃エネルギー吸収部材で構成されていて、車体上下方向に重ねて挿入されているとともにコラプス移動時における上記移動ブラケットの被案内部との当接開始位置が各々で異なっていること
    を特徴とするステアリング装置。
  2. 請求項に記載されたステアリング装置において、
    上記複数の衝撃エネルギー吸収部材は、
    各々同一長さのワイヤーを折り曲げて同一形状に形成され、
    上記固定ブラケットの案内部に対する車体前後方向の取り付け位置が異なること
    を特徴とするステアリング装置。
  3. 請求項1又は請求項2のいずれかに記載されたステアリング装置において、
    上記コラムは、上記固定ブラケットに車体前方端が枢動可能に支承されるロアーコラムとこのロアーコラムにテレスコピック移動可能に嵌合するアッパーコラムからなるとともに、上記アッパーコラムにステアリングホイールを装着したステアリングシャフトが回動可能に軸支されているものであり、
    上記クランプ装置は、所望のチルト位置及びテレスコピック位置で上記移動ブラケットに上記アッパーコラムをクランプするものであること
    を特徴とするステアリング装置。
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