JP4931701B2 - ケーブル収納機構 - Google Patents
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Description
また、もう1つの従来のケーブル処理機構は、ワークに対して移動しながら作業を行うロボットへの駆動用ケーブル及び制御用ケーブルの処理機構であって、前記ケーブルを、リンクの両端を順次枢支して鋸歯状に形成したリンク機構の各リンクに沿わせるようにして構成されている(例えば、特許文献2参照)。
また、上記したような従来のケーブル処理機構は、リンク機構が伸縮してケーブルをコンパクトに処理するものであるが、ケーブルの送り出し、引き戻しがリンク機構の伸縮によるものであるため、複数本のケーブルを処理しようとする場合にはケーブルの重量によりリンク機構の伸縮に大きな力を要し、ケーブルの送り出し、引き戻しがスムーズに行かず、複数本のケーブルの処理には適さないものであった。
本発明はかかる問題を解決するためになされたものであり、ワークに対して作業を行う作業ロボットに接続されている複数本の長尺なケーブルの出し、入れが簡便に行え、複数本の長尺なケーブルをコンパクトに収納することができるケーブル収納機構を得ることを目的とするものである。
図1において、ケーブル収納場所に据え付けられた架台1上に所定の高さにフロア2が設置されている。そのフロア2上には電源装置等の動力装置3と溶接ロボット30を自走させると共に溶接ロボット自体を駆動制御する制御装置4が搭載されている。そのフロア2の下面には複数のハンガー5により四角形のローラ滑車テーブル6が吊り下げられている。そのフロア2の略中央部にケーブル通し穴2aが設けられている。
そのハンガーレール7の終端にはロボット格納用のI型レール8の一端部が上下に重なり合うように設置されている。即ち、I型レール8が上で、ハンガーレール7がI型レール8の下にくるように設定されている。I型レール8の他端はワーク(図示省略)に向けて延びている。
これら複数のケーブル走行用部材9は互いの距離を一定に保持するロッド13で連結されており、隣接するケーブル走行用部材9がハンガーレール7のコーナ部を走行できるように、ケーブル走行用部材9に対してロッド12が回動自在に連結されている。
また、このロッド12の長さは、隣接するケーブル走行用部材9がハンガーレール7のコーナ部を滑らかに走行できるような長さに設定される。
これら複数本のケーブル15の途中は複数のケーブル走行用部材9に保持されており、ハンガーレール7の終端に位置するケーブル走行用部材9に保持されている複数本のケーブル15は溶接ロボット30に接続されている。
その溶接ロボット30はI型レール8を走行するロボット走行台車31から吊り下げられている。
ケーブル走行用部材9は、2段式のローラ滑車10と保持部材用吊下体11とケーブル保持部材12とで構成されている。
その2段式のローラ滑車10は、H型の台座16と、台座16の両端部内側にそれぞれ回転自在に取り付けられた4つの下段ローラ17と、台座16の両端部にそれぞれ立設され、位置決め用ローラ19を有する4つのローラ取付軸18と、台座16の片側にそれぞれ位置する2つのローラ取付軸18を支承する2つのローラ支持体20と、相対向する2つのローラ支持体20の内側に回転自在に取り付けられた4つの上段ローラ21とから形成されている。
そのケーブル保持部材12は、ローラ滑車10の台座16の中央部から回転自在に吊り下げられた保持部材用吊下体11の下端にボルト24で取り付けられ、垂下する細長い1本のケーブル保持板25と、そのケーブル保持板25に対してボルト26とナット27とでそれぞれ取り付けられ、複数本の上下に並列されたケーブル15をケーブル保持板25とで挟持状態に保持する2枚の挟持板28とで構成されている。
ロボット走行台車31は、台座32と、台座32の両側にそれぞれ相対向するように立設された2つの断面コ型の車軸支持体33と、2つの車軸支持体33の両内側に設けられた走行車輪34と、2つの車軸支持体33の両外側に走行車輪34と同軸に設けられプーリ35とを有して形成されている。そして、ロボット走行台車31のプーリ35が溶接ロボット30に組み込まれた駆動モータ36とベルト37で接続されている。
従って、溶接ロボット30に組み込まれた駆動モータ36が制御装置4からの駆動制御信号により駆動されると、駆動モータ36の回転がベルト37を介してプーリ35に伝えられ、プーリ35の回転に伴って走行車輪34が回転し、溶接ロボット30と一体のロボット走行台車31がI型レール8を走行することになる。
(1)溶接ロボット30は、当初はフロア2の側部直下にあるI型レール8から吊り下げられ、I型レール8の始端位置である格納位置にある。
(2)次に、溶接ロボット30がワークに対して溶接を行うために、溶接ロボット30の駆動モータ36が駆動されてロボット走行台車31が自走し、ロボット走行台車31に吊り下げられている溶接ロボット30がI型レール8を格納位置から溶接位置に向けて走行する。このとき、動力装置3や制御装置4と溶接ロボット30とを接続している複数本のケーブル15も同時に繰り出される必要がある。
(3)そこで、溶接ロボット30がI型レール8を格納位置から溶接位置に向けて走行すると、溶接ロボット30に接続されている複数本のケーブル15を保持している複数のケーブル走行用部材9のうち、溶接ロボット30に一番近いケーブル走行用部材9が溶接ロボット30に牽引され、図4に示すようにケーブル走行用部材9のローラ滑車10の上段ローラ21がI型レール8を走行する。
こうして、複数のケーブル走行用部材9が渦巻き状のハンガーレール7を渦巻き型に回りながら走行し、ハンガーレール7の下側に位置するケーブル走行用部材9のケーブル保持部材12に保持されている複数本のケーブル15も渦巻き型に回りながら繰り出されることとなる。
(5)そして、複数のケーブル走行用部材9が渦巻き状のハンガーレール7を渦巻き型に回りながら走行し、それぞれがI型レール8の始端部位置にくると、それぞれのケーブル走行用部材9は、そのローラ滑車10の上段ローラ21がI型レール8を走行し、最終的には、ローラ滑車テーブル6のハンガーレール7の始端位置にあったケーブル走行用部材9がハンガーレール7の終端位置にきた後に、そのローラ滑車10の上段ローラ21がロボット格納用のI型レール8を走行し、溶接ロボット30がワークの位置にきたところで溶接ロボット30の走行を停止し、それに伴い複数のケーブル走行用部材9の走行も停止する。
そうすると、今度は逆にまずI型レール8の始端位置にあったケーブル走行用部材9がI型レール8を走行し、I型レール8の始端位置からハンガーレール7の終端位置に移り、その後はハンガーレール7の始端位置に向けて走行する。
それ以外の複数のケーブル走行用部材9も引き続きI型レール8を走行し、I型レール8の始端位置からハンガーレール7の終端位置に移り、その後はハンガーレール7のそれぞれの元の位置に向けて走行し、渦巻き型に移動しながら収納される。そして、最後に溶接ロボット30がI型レール8の始端位置である格納位置に戻ることになる。
なお、フロア2のケーブル通し穴2aから周辺装置3及び制御装置4に接続されている複数本のケーブル15が垂れ下がっているところでハンガーレール7の渦巻きの回数分だけ捩れることになるが、垂れ下がりの高さが高くなれば捩れの回数が増えてもケーブル15は痛むことはない。
Claims (2)
- 架台から所定の高さに設置されたフロアと、
フロアに搭載された動力装置及び制御装置と、
フロアから水平に吊り下げられ、中心部の始端から外周縁部の終端まで切り抜き溝を渦巻き状に切って形成したハンガーレールを有するローラ滑車テーブルと、
フロアの側部直下に取り付けられ、一端はハンガーレールの終端が下方となるように重ね合わせられ、他端がワークまで延びているI型レールと、
I型レールを自走する作業ロボットと、
動力装置及び制御装置と作業ロボットとを接続する長尺な複数本のケーブルと、
上段にI型レールを走行するI型レール用滑車を、下段にハンガーレール上を走行するハンガーレール用滑車を有するローラ滑車と、該ローラ滑車から前記ハンガーレールの切り抜き溝を通過して回転自在に吊り下げられた保持部材用吊下体と、該保持部材用吊下体に吊り下げられて複数のケーブルを保持するケーブル保持部材とからなり、ハンガーレール上を所定間隔を置いて配置された複数のケーブル走行用部材と、
隣接するケーブル走行用部材同士を回動自在に連結する複数のロッドと、
を備えてなることを特徴とするケーブル収納機構。 - 前記ケーブル保持部材は、1枚のケーブル保持板と、該ケーブル保持板とで複数のケーブルを上下に並列状態に挟持する複数の挟持板と、ケーブル保持板と複数の挟持板とを締着する締着部材とからなることを特徴とする請求項1記載のケーブル収納機構。
Priority Applications (1)
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JP2007160297A JP4931701B2 (ja) | 2007-06-18 | 2007-06-18 | ケーブル収納機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007160297A JP4931701B2 (ja) | 2007-06-18 | 2007-06-18 | ケーブル収納機構 |
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