JP4930029B2 - 車両用駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、出力軸に平行に配設される2本のカウンタ軸を備える変速機とモータとを備えた車両用駆動装置に関するものである。
従来より、エンジンに連絡される入力軸と、該入力軸と同軸上に配設される出力軸と、該出力軸に平行に配設される第一カウンタ軸及び第二カウンタ軸とを備える変速機は知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
これらの変速機では、カウンタ軸を2本設け、減速又は増速用の歯車対や変速機構をそれぞれのカウンタ軸に振り分け、変速機及びそれを備えた車両用駆動装置の全長の短縮化を図っている。
特開昭55−63040号公報 米国特許第5367914号明細書
しかしながら、特にFR車では、車両用駆動装置をフロアトンネル内に通さなければならず、トンネルが大きくなって車室空間が狭くなるのを防ぐ必要がある。このため、上記従来のものでは、それぞれのカウンタ軸に振り分けられた歯車対や変速機構は、ある程度軸方向に前後にずらせて配置する必要があり、軸方向の長さを十分に短くすることができないという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、2本のカウンタ軸を備える変速機とモータとを備えた車両用駆動装置において、径方向の大きさの増大を防ぎながら、軸方向の短縮化を図ることにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、第一増速側変速機構及び第二増速歯車対と、第二増速側変速機構及び第一増速歯車対とをそれぞれ軸方向にオーバーラップさせるようにした。
具体的には、第1の発明では、エンジンに連絡される入力軸と、該入力軸と同軸上に配設される出力軸と、該出力軸に平行に配設される第一カウンタ軸及び第二カウンタ軸とを備える変速機を備えると共に、モータを有し、該モータの駆動力を出力軸を介して駆動輪に伝達可能にした車両用駆動装置を対象とする。
そして、上記変速機は、上記第一カウンタ軸と上記出力軸との間に設けられ、所定の高速変速段を形成する伝達経路となる第一増速歯車対と、
上記第一増速歯車対に隣接して設けられ、上記第二カウンタ軸と上記出力軸との間に設けられ、上記所定の高速変速段よりも一段低い変速段を形成する伝達経路となる第二増速歯車対と、
上記第一増速歯車対の第一カウンタ軸上に遊嵌される第一カウンタ軸上ギヤと第一カウンタ軸とを係脱自在とする第一増速側変速機構と、
上記第二増速歯車対の第二カウンタ軸上に遊嵌される第二カウンタ軸上ギヤと第二カウンタ軸とを係脱自在とする第二増速側変速機構とを備え、
上記第一増速側変速機構及び上記第二増速歯車対と、上記第二増速側変速機構及び上記第一増速歯車対とをそれぞれ軸方向にオーバーラップさせる構成とする。
また、上記モータは、上記出力軸上に遊嵌して設置され、
上記第一カウンタ軸又は第二カウンタ軸と上記出力軸との間に設けられ、上記モータの駆動力を伝達する第一減速歯車対を備え、
上記出力軸と上記第一又は第二カウンタ軸との間に設けられた上記変速機の伝達経路の少なくとも一つの歯車対が、上記モータの駆動力の伝達を行う第二減速歯車対として共用されている。
上記の構成によると、変速機における第一増速歯車対は、第一カウンタ軸の回転を増幅させて出力軸に伝達するため、その出力軸側のギヤは小径のものとなっている。同様に、第二増速歯車対は、第二カウンタ軸の回転を増幅させて出力軸に伝達するため、その出力軸側のギヤも小径のものとなっている。このため、これら出力軸側ギヤと軸方向の同じ位置に相当する他方のカウンタ軸側には大きなスペースが生じる。そこで、この大きなスペースにそれぞれ第二増速側変速機構又は第一増速側変速機構を配置することでスペースが有効に利用されるので、径方向の大きさを大きくしなくても、軸方向の長さが短くなる。
また、車両用駆動装置を車両の前後方向に沿うように縦置きに配設したときに、モータが出力軸上に遊嵌して設置されているので、カウンタ軸上にモータを設ける場合に比べて径方向の大きさが小さくなる。また、モータの駆動力を第一減速歯車対を介してトルク増大させて出力軸に伝達しているので、モータの小型化が可能となる。さらに、第二減速歯車対を変速機のギヤと共用しているため、別途モータの減速用のギヤを設ける必要はなくなり、更なる小型化が可能となっている。また、第二減速歯車対によってもモータの駆動力の減速が可能となるので、減速比を大きくできる。このため、モータの更なる小型化が可能である。
第2の発明では、第1の発明において、
上記変速機の第一カウンタ軸及び第二カウンタ軸のうち、一方のカウンタ軸が前進奇数変速段を形成する伝達経路とされ、他方のカウンタ軸が前進偶数変速段を形成する伝達経路とされ、
上記入力軸と上記第一カウンタ軸とを係脱する第一エンジン側クラッチと、
上記入力軸と上記第二カウンタ軸とを係脱する第二エンジン側クラッチとを備えている。
上記の構成によると、第一エンジン側クラッチを係止することでエンジンの駆動力が第一カウンタ軸に伝達され、第二エンジン側クラッチを係止することでエンジンの駆動力が第二カウンタ軸に伝達される。また、一方のカウンタ軸で前進奇数変速段に変速され、他方のカウンタ軸で前進偶数変速段に変速される。このため、一方のカウンタ軸でエンジンの駆動力を伝達している間に他方のカウンタ軸を次に変速する変速段につないでおくことにより、第一及び第二エンジン側クラッチをつなぎ換えれば次の変速段に即座に変速可能であるため、効率的に変速が行われる
以上説明したように、上記第1の発明の車両用駆動装置によれば、その変速機の第一増速側変速機構と小径の出力軸上の第二増速歯車対のギヤとを軸方向にオーバーラップさせ、第二増速側変速機構と小径の出力軸上の第一増速歯車対のギヤとを軸方向にオーバーラップさせて軸方向の長さを短くするとともに、モータを出力軸上に遊嵌して設置し、モータの駆動力を第一減速歯車対でトルク増倍させて出力軸に伝達するようにしたことにより、変速機のレイアウトが容易となるとともに、径方向の大きさを小さくしながら、モータの小型化を行うことができるので、車両用駆動装置のレイアウトが極めて容易になる。さらに、モータとカウンタ軸との間に設けた第二減速歯車対によってモータの駆動力の減速比をさらに大きく変更可能としたことにより、簡素な構造とモータ小型化を達成した上で、径方向のコンパクトレイアウトを実現することができる
上記第2の発明の車両用駆動装置によれば、変速機の一方のカウンタ軸に前進奇数変速段の伝達経路を形成し、他方のカウンタ軸に前進偶数変速段の伝達経路を形成し、第一及び第二エンジン側クラッチによって、入力軸と2本のカウンタ軸のいずれかを係脱可能に構成して効率的に変速を行うようにしたことにより、変速ショックが小さくなり、快適な走行を行うことができる
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1にかかる変速機9を備えた車両用駆動装置1を示し、車両用駆動装置1は、エンジン2と、エンジン2に連絡される入力軸3と、この入力軸3と同軸上に配設される出力軸4とを備えている。また、出力軸4に平行に第一カウンタ軸5及び第二カウンタ軸6が配設されている。エンジン2は、ジェネレータを備えていてもよい。
上記第一カウンタ軸5及び第二カウンタ軸6のうち、第一カウンタ軸5が前進偶数変速段(第二、第四、第六速)を形成する伝達経路とされ、第二カウンタ軸6が前進奇数変速段(第一、第三、第五速)を形成する伝達経路となっている。つまり、第一カウンタ軸5で前進偶数変速段に変速され、第二カウンタ軸6で前進奇数変速段に変速されるようになっている。
入力軸3と第一カウンタ軸5との間には、入力軸3から第一カウンタ軸5へ動力を伝達する第一エンジン側減速歯車対25と、第一エンジン側減速歯車対25と第一カウンタ軸5とを係脱する第一エンジン側クラッチ23が設けられている。入力軸3と第二カウンタ軸6との間には、入力軸3から第二カウンタ軸6へ動力を伝達する第二エンジン側減速歯車対26と、第二エンジン側減速歯車対26と第二カウンタ軸6とを係脱する第二エンジン側クラッチ24が設けられている。このことにより、第一エンジン側クラッチ23を係止することでエンジン2の駆動力が、第一エンジン側減速歯車対25で減速されて第一カウンタ軸5に伝達され、第二エンジン側クラッチ24を係止することでエンジン2の駆動力が、第二エンジン側減速歯車対26で減速されて第二カウンタ軸6に伝達されるようになっている。このように構成することで、例えば、第一カウンタ軸5でエンジン2の駆動力を伝達している間に第二カウンタ軸6を次に変速する変速段につないでおけば、第一及び第二エンジン側クラッチ23,24をつなぎ換えれば次の変速段に変速可能であるため、効率的に変速が行われるようになっている。
上記車両用駆動装置1は、さらに出力軸4の後端にモータ8を有している。本実施形態の車両用駆動装置1は、エンジン2側が車両の前側、モータ8側が車両の後ろ側となるFR車両用のものとなっている。モータ8の手前の第二カウンタ軸6と出力軸4との間には、第一減速歯車対10が設けられている。モータ8は、出力軸4上に遊嵌して設置されると共に、モータ8の駆動力は、第一減速歯車対10を伝達経路としている。すなわち、車両用駆動装置1は、エンジン2の駆動力を変速機9で変速して出力軸4を介して駆動輪(図示せず)に伝達すると共に、モータ8の駆動力を出力軸4を介して駆動輪に伝達可能に構成されている。このように、車両用駆動装置1を車両の前後方向に沿うように縦置きに配設したときに、モータ8が出力軸4上に遊嵌して設置されているので、第一カウンタ軸5又は第二カウンタ軸6上にモータ8を設ける場合に比べて径方向の大きさが小さくなっている。また、モータ8の駆動力を第一減速歯車対10を介してトルク増倍させて出力軸4に伝達しているので、モータ8の小型化が可能となる。
上記第一減速歯車対10のカウンタ軸側ギヤ10aは、第二カウンタ軸6に遊嵌して配設され、第一減速側変速機構13(第一速変速機構)により係脱自在となっている。また第一減速歯車対10の出力側ギヤ10bは、出力軸4に遊嵌して配設され、第二減速側変速機構11(モータHL変速機構)により係脱自在とされている。
第一減速側変速機構13は、同期装置付ドッグクラッチよりなり、第二カウンタ軸6の後側に第一速で使用する第一速噛合クラッチ13aのみを備えている。第一減速側変速機構13のスリーブは、第一アクチュエータ31に第一連結部材31aによって連結され、この第一アクチュエータ31により、ニュートラル又は後側に移動されるようになっている。
同様に第二減速側変速機構11は、同期装置付ドッグクラッチよりなり、出力軸4上の前側に低車速で使用するモータL噛合クラッチ11aと、後側にモータ8を出力軸4と直結するモータH噛合クラッチ11bとを備えている。第二減速側変速機構11のスリーブは、第二連結部材32aによって第二アクチュエータ32に連結され、この第二アクチュエータ32により、前側、ニュートラル、又は後側に移動されるようになっている。
上記モータ8と上記第一減速歯車対10のカウンタ軸側ギヤ10aが遊嵌する第二カウンタ軸6との間には、第二減速歯車対12が設けられている。このことで、第二減速歯車対12によってもモータ8の駆動力の減速比が変更可能となるので、減速比の自由度が増す。このため、モータ8の更なる小型化も可能となっている。
第一アクチュエータ31を駆動して後側に移動させることで、第一減速側変速機構13の第一速噛合クラッチ13aにより、カウンタ軸側ギヤ10aが第二カウンタ軸6に係止され、ニュートラルとすることで、カウンタ軸側ギヤ10aが第二カウンタ軸6とフリーになるように構成されている。
同様に第二アクチュエータ32を駆動して後側に移動させることで、第二減速側変速機構11のモータH噛合クラッチ11bにより出力側ギヤ10bが出力軸4に係止され、ニュートラルとすることで、出力側ギヤ10bが出力軸4とフリーになり、前側とすることで、モータL噛合クラッチ11aにより、第二減速歯車対12の動力が出力軸4に伝達されるように構成されている。このことで、第一減速側変速機構13と第二減速側変速機構11とで係脱を切り換えることにより、エンジン2による駆動と、モータ8による駆動と、エンジン2及びモータ8による駆動とが容易に切り換えられるようになっている。また、高車速(80km/h程度)では、第二アクチュエータ32を後進させ、モータH噛合クラッチ11bをモータ8に直接接続してモータ8の回転数を下げ、モータ8の高効率運転と高車速での動力回生も可能に構成されている。
上記第一減速側変速機構13と軸方向にオーバーラップさせて他方の第一カウンタ軸5上には、中速変速機構14が設けられている。中速変速機構14は、第四速の変速を行う同期装置付ドッグクラッチよりなり、第一カウンタ軸5上の前側に第四速で使用する第四速噛合クラッチ14aのみを備え、前側とニュートラルとに切換可能に構成されている。この中速変速機構14のスリーブと第一減速側変速機構13のスリーブとは、上記第一連結部材31aで連結されている。このことで、中速変速機構14と第一減速側変速機構13とは、同一の第一アクチュエータ31で駆動するように構成されている。
このように構成することで、同一の第一アクチュエータ31で中速変速機構14と第一減速側変速機構13とを駆動することができるので、アクチュエータの本数が1本減り、車両用駆動装置1の径が小さくなっている。
上記中速変速機構14の前方の第一カウンタ軸5と出力軸4との間には、第四速変速歯車対15が形成されている。第一アクチュエータ31を駆動して前側に移動させることで、中速変速機構14の第四速噛合クラッチ14aにより第四速変速歯車対15の第一カウンタ軸5側のギヤ15aが第一カウンタ軸5に係止され、ニュートラルとすることで、第一カウンタ軸5側のギヤ15aが第一カウンタ軸5とフリーになるように構成されている。
上記第四速変速歯車対15の前方の上記第二カウンタ軸6と出力軸4との間には、第三速変速歯車対16が形成されている。
上記第三速変速歯車対16の前方の第一カウンタ軸5と出力軸4との間には、高速変速段(第六速)を形成する伝達経路となる第一増速歯車対17が設けられている。この第一増速歯車対17に隣接して第二カウンタ軸6と出力軸4との間には、上記高速変速段よりも一段低い変速段(第五速)を形成する伝達経路となる第二増速歯車対18が設けられている。
上記第一増速歯車対17の第一カウンタ軸5上に遊嵌される第一カウンタ軸上ギヤ17aの前方には、この第一カウンタ軸上ギヤ17aと第一カウンタ軸5とを係脱自在とする第一増速側変速機構19(第六・第二速変速機構)が設けられている。第一増速側変速機構19は、同期装置付ドッグクラッチよりなり、第一カウンタ軸5の前側に第二速で使用する第二速噛合クラッチ19aと、後側に第六速で使用する第六速噛合クラッチ19bとを備えている。第一増速側変速機構19のスリーブは、第三連結部材33aにより第三アクチュエータ33に連結され、この第三アクチュエータ33により、前側、ニュートラル又は後側に移動されるようになっている。
また、第二増速歯車対18の第二カウンタ軸6上に遊嵌される第二カウンタ軸上ギヤ18aの後方には、この第二カウンタ軸上ギヤ18aと第二カウンタ軸6とを係脱自在とする第二増速側変速機構20(第五・第三速変速機構)が設けられている。同様に第二増速側変速機構20は、同期装置付ドッグクラッチよりなり、第二カウンタ軸6の前側に第五速で使用する第五速噛合クラッチ20aと、後側に第三速で使用する第三速噛合クラッチ20bとを備えている。第二増速側変速機構20のスリーブは、第四連結部材34aによって第四アクチュエータ34に連結され、この第四アクチュエータ34により、前側、ニュートラル又は後側に移動されるようになっている。
第一増速側変速機構19及び第二増速歯車対18と、第二増速側変速機構20及び第一増速歯車対17とは、それぞれ軸方向にオーバーラップさせるように配置されている。すなわち、第一増速歯車対17は、第一カウンタ軸5の回転を増幅させて出力軸4に伝達するため、その出力軸側ギヤ17bは小径のものとなっている。このため、出力軸側ギヤ17bと軸方向の同じ位置に相当する第一カウンタ軸5側には大きなスペースが生じる。第二増速側変速機構20は、この大きなスペースに配置されている。同様に、第二増速歯車対18は、第二カウンタ軸6の回転を増幅させて出力軸4に伝達するため、その出力軸側ギヤ18bも小径のものとなっている。このため、出力軸側ギヤ18bと軸方向の同じ位置に相当する第二カウンタ軸6側には大きなスペースが生じる。第一増速側変速機構19は、この大きなスペースに配置されている。このように、スペースが有効に利用されるので、径方向の大きさを大きくしなくても、軸方向の長さが短くなっている。
上記第一増速側変速機構19の前方の第一カウンタ軸5上には、第二速変速歯車対21が設けられている。このように構成することで、第三アクチュエータ33を駆動して後側に移動させることで、第一増速側変速機構19の第六速噛合クラッチ19bにより第一増速歯車対17の第一カウンタ軸上ギヤ17aが第一カウンタ軸5に係止され、前側とすることで、第二速噛合クラッチ19aにより、第二速変速歯車対21の第一カウンタ軸5側のギヤ21aが第一カウンタ軸5に係止され、ニュートラルとすることで、これらのギヤ17a,21aが第一カウンタ軸5とフリーになるように構成されている。同様に、第四アクチュエータ34を駆動して後側に移動させることで、第二増速側変速機構20の第三速噛合クラッチ20bにより第三速変速歯車対16の第二カウンタ軸6側のギヤ16aが第二カウンタ軸6に係止され、前側とすることで、第五速噛合クラッチ20aにより第二増速歯車対18の第二カウンタ軸上ギヤ18aが第二カウンタ軸6に係止され、ニュートラルとすることで、これらのギヤ16a,18aが第二カウンタ軸6とフリーになるように構成されている。
なお、上記第一〜第四アクチュエータ31〜34は、油圧シリンダで構成され、その出力軸4に平行に伸びるシリンダロッドの中間部が上記第一〜第四連結部材31a〜34aによってそれぞれのスリーブに連結されている。図2に示すように、出力軸4、第一カウンタ軸5、第二カウンタ軸6、及び第一〜第四アクチュエータ31〜34は、車両のフロアトンネル40内に納められている。具体的には、フロアトンネル40の内側にはインシュレータ41が設けられ、そのインシュレータ41内に設けたケース42内に変速機9等が収納されている。ケース42の下側には、オイルパン43が形成され、ケース42の車両右側には、排気管44が通っている。
このように、車両用駆動装置1の外径が大きくならないように、変速機9を構成する各部材は、車両前後方向から見て効率よく配置されている。第一〜第四アクチュエータ31〜34の油圧シリンダの前後端のピストン部分は外径が大きいため、シリンダロッドの長さを調整することで、隣り合うアクチュエータは、ピストン部分を軸方向にずらせるように配置されている。
−運転動作−
次に、本実施形態にかかる車両用駆動装置の各走行モード、ギヤポジションについて図面を用いて説明する。
(発進) 図3に示すように、モータ8の駆動力(以下、太い破線の矢印で示す)は、第一減速歯車対10と第二減速歯車対12とにより、2段減速可能に構成されている。このため、小型のモータ8で大きな駆動力が得られるので、通常はモータ8のみで発進する。したがって、第一及び第二エンジン側クラッチ23,24は切断されている。第二減速側変速機構11はLを選択し、エンジン2での加速に備え、第一減速側変速機構13は第一速を選択し、第一増速側変速機構19は第二速を選択している。第二増速側変速機構20のクラッチはニュートラルである。モータ8の駆動力は第一減速歯車対10→第二減速歯車対12→モータL噛合クラッチ11a→出力軸4へと出力される。
(第一速) モータ8は回転数によらず一定動力を出力する特性があるため、車速が上がり、モータ8の回転数が上昇すると駆動力が低下する。駆動力が不足すると、エンジン2を始動し、第二エンジン側クラッチ24を接続し、エンジン2の駆動力(以下、太い実線の矢印で示す)を、第二エンジン側減速歯車対26→第二エンジン側クラッチ24→第一速噛合クラッチ13a→第二減速歯車対12→モータL噛合クラッチ11a→出力軸4と経由し出力することで、第二減速歯車対12から、モータ8の駆動力とエンジン2の駆動力とを足し合わせた動力を出力する。第一速走行時は、第二減速側変速機構11はLポジションしか選択できないが、車速が低いためモータ8の回転数は低く、切断する必要はない。なお、エンジン2動力への切り換え、アシスト力は、車速、要求加速度、バッテリの充電率等から計算し最適なタイミングで行う。第一増速側変速機構19は第二速を選択している。
(第二速) 図4に示すように、第二速への変速は第二エンジン側クラッチ24を切断しながら、第一エンジン側クラッチ23を接続することにより行われる。第一増速側変速機構19はすでに第二速を選択済みのため、変速は瞬時に終了する。このように第一及び第二エンジン側クラッチ23,24をつなぎ換えれば次の変速段に変速可能であるため、効率的に変速が行われるようになっている。なお、変速終了後エンジン2の駆動力を、第一エンジン側減速歯車対25→第一エンジン側クラッチ23→第二速噛合クラッチ19a→第二速変速歯車対21→出力軸4と経由し出力する。
モータ8の駆動力は、第二減速側変速機構11のH側を接続すれば、モータ8の駆動力は第一減速歯車対10→モータH噛合クラッチ11b→出力軸4へと出力される。第二減速側変速機構11のL側を接続すれば、図3に示したように、第一減速歯車対10→第二減速歯車対12→モータL噛合クラッチ11a→出力軸4へと出力される。出力軸4でモータ8の駆動力とエンジン2の駆動力とを足し合わせた動力を出力する。モータ8のみによる走行は、第一及び第二エンジン側クラッチ23,24を切断しエンジン2を停止させる。シフトアップが必要な場合には、第一減速側変速機構13はニュートラルを選択し、第二増速側変速機構20は第三速を選択しておく。図示しないが、シフトダウンが必要な場合は、第一減速側変速機構13は第一速を選択したままとしておく。
第二速以上の変速段では第二減速側変速機構11は低車速ではL側を、高車速ではH側を接続し、適切にモータアシストと回生により燃費を低減する。
(第三速) 図5に示すように、第三速への変速は、第一エンジン側クラッチ23を切りながら、第二エンジン側クラッチ24を接続する。第二増速側変速機構20はすでに第三速を選択しているので、変速は瞬時に終了する。変速終了後エンジン2の駆動力を、第二エンジン側減速歯車対26→第二エンジン側クラッチ24→第三速噛合クラッチ20b→第三速変速歯車対16→出力軸4と経由し出力する。モータ8の駆動力の伝達や、その切り換えは第二速と同様に行われる。シフトアップが必要な場合には、第一増速側変速機構19はニュートラルを選択し、中速変速機構14は第四速を選択しておく。図示しないが、シフトダウンが必要な場合は、第一増速側変速機構19は第二速を選択したままとしておく。
(第四速) 図6に示すように、第四速への変速は、第二エンジン側クラッチ24を切りながら、第一エンジン側クラッチ23を接続することにより行われる。中速変速機構14は第四速を選択済みのため、変速は瞬時に終了する。変速終了後エンジン2の駆動力を、第一エンジン側減速歯車対25→第一エンジン側クラッチ23→第四速噛合クラッチ14a→第四速変速歯車対15→出力軸4と経由し出力する。モータ8の駆動力の伝達や、その切り換えは第二速と同様に行われる。シフトアップが必要な場合には、第二増速側変速機構20は第五速を選択しておく。図示しないが、シフトダウンが必要な場合は、第二増速側変速機構20は第三速を選択したままとしておく。
(第五速) 図7に示すように、第五速への変速は、第一エンジン側クラッチ23を切りながら、第二エンジン側クラッチ24を接続する。第二増速側変速機構20はすでに第五速を選択しているので、変速は瞬時に終了する。変速終了後エンジン2の駆動力を、第二エンジン側減速歯車対26→第二エンジン側クラッチ24→第五速噛合クラッチ20a→第二増速歯車対18→出力軸4と経由し出力する。モータ8の駆動力の伝達や、その切り換えは第二速と同様に行われる。シフトアップが必要な場合には、中速変速機構14はニュートラルを選択し、第一増速側変速機構19は第六速を選択しておく。図示しないが、シフトダウンが必要な場合は、中速変速機構14は第四速を選択したままとしておく。
(第六速) 図8に示すように、第六速への変速は、第二エンジン側クラッチ24を切りながら、第一エンジン側クラッチ23を接続することにより行われる。第一増速側変速機構19は第六速を選択済みのため、変速は瞬時に終了する。変速終了後エンジン2の駆動力を、第一エンジン側減速歯車対25→第一エンジン側クラッチ23→第六速噛合クラッチ19b→第一増速歯車対17→出力軸4と経由し出力する。モータ8の駆動力の伝達や、その切り換えは第二速と同様に行われる。これ以上のシフトアップはないので、シフトダウンに備えて第二増速側変速機構20は第五速を選択したままとしておく。
(後進) 図示しないが、後進については、モータ8のみで行われる。つまり、モータ8は容易に逆回転可能であり、余計な部品(例えば、エンジン2で行う場合には、逆回転用の軸が必要となる)を設ける必要がなくなる。具体的には、上記(発進)モードと同様に第一及び第二エンジン側クラッチ23,24を切断し、第二減速側変速機構11はLを選択する。他の変速機構はすべてニュートラルとする。モータ8の駆動力は、発進時と逆回転に、第一減速歯車対10→第二減速歯車対12→モータL噛合クラッチ11a→出力軸4へと出力される。
なお、第一速噛合クラッチ13aは第二カウンタ軸6上にあるが、高車速時はモータL噛合クラッチ11aが切断されるため第二減速歯車対12のカウンタ軸側ギヤは引き摺り回されない。
−実施形態1の効果−
したがって、本実施形態にかかる車両用駆動装置1によると、第一増速側変速機構19と小径の出力軸4上の第二増速歯車対18の出力軸側ギヤ18bとを軸方向にオーバーラップさせ、第二増速側変速機構20と小径の出力軸4上の第一増速歯車対17の出力軸側ギヤ17bとを軸方向にオーバーラップさせて軸方向の長さを短くしたことにより、変速機9のレイアウトが容易となる。
第一カウンタ軸5に前進偶数変速段の伝達経路を形成し、第二カウンタ軸6に前進奇数変速段の伝達経路を形成し、第一及び第二エンジン側クラッチ23,24によって、入力軸3と第一及び第二カウンタ軸5,6のいずれかを係脱可能に構成して効率的に変速を行うようにしたことにより、変速ショックが小さくなり、快適な走行を行うことができる。
モータ8を出力軸4上に遊嵌して設置し、モータ8の駆動力を第一減速歯車対10でトルク増倍させて出力軸4に伝達するようにしたことにより、径方向の大きさを小さくしながら、モータ8の小型化を行うことができるので、車両用駆動装置1のレイアウトが極めて容易となる。
第一減速歯車対10のカウンタ軸側ギヤ10aを第二カウンタ軸6に遊嵌して配設して第一減速側変速機構13により係脱自在とすると共に、出力側ギヤ10bを出力軸4に遊嵌して配設して第二減速側変速機構11により係脱自在としたことにより、エンジン2の駆動とモータ8の駆動とを容易に切り換えることができる。
モータ8と第二カウンタ軸6との間に設けた第二減速歯車対12によってモータ8の駆動力の減速比をさらに変更可能としたことにより、2段階で変速可能となるので、さらなるモータ8の小型化により、コンパクトレイアウトを実現することができる。
軸方向にオーバーラップさせてそれぞれの第一又は第二カウンタ軸5,6上に設けた中速変速機構14と第一減速側変速機構13とを連結し、同一の第一アクチュエータ31で駆動するようにしてアクチュエータの本数を減らしたことにより、車両用駆動装置1の径が小さくなるので、更なるコンパクト化を行うことができる。
(実施形態2)
図9〜図16は本発明の実施形態2を示し、主に変速機109の変速段の配置が異なる点で上記実施形態1と異なる。なお、以下の各実施形態では、図1〜図8と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
図9は本発明の実施形態2にかかる変速機109を備えた車両用駆動装置101を示している。本実施形態では、上記第一減速側変速機構13と軸方向にオーバーラップさせて他方の第一カウンタ軸5上には、中速変速機構114が設けられている。中速変速機構114は、第二速の変速を行うためのもので、前側とニュートラルとに切換可能に構成されている。中速変速機構114は、同期装置付ドッグクラッチよりなり、第一カウンタ軸5上の前側に第二速で使用する第二速噛合クラッチ114aを備えている。中速変速機構114のスリーブは、第三連結部材33aによって第三アクチュエータ33に連結されている。中速変速機構114と第一減速側変速機構13とが別々のアクチュエータで連結されている点は、上記実施形態1と相違する。中速変速機構114と第一減速側変速機構13とは、片側にのみ噛合クラッチを持つため、噛合クラッチ1個分とその移動量の分だけ、軸方向にオーバーラップが可能となり、その分の長さが上記実施形態1よりも短縮されている。
中速変速機構114前方の上記第一カウンタ軸5と出力軸4との間には、第二速変速歯車対115が形成されている。第三アクチュエータ33を駆動して前側に移動させることで、中速変速機構114の第二速噛合クラッチ114aにより第二速変速歯車対115の第一カウンタ軸5側のギヤ115aが第一カウンタ軸5に係止され、ニュートラルとすることで、第一カウンタ軸5側のギヤ115aが第一カウンタ軸5とフリーになるように構成されている。
上記第二速変速歯車対115の前方の上記第一カウンタ軸5と出力軸4との間には、第四速変速歯車対116が形成されている。
上記第四速変速歯車対116の前方の第二カウンタ軸6と出力軸4との間には、変速段(第五速)を形成する伝達経路となる第二増速歯車対18が設けられている。この第二増速歯車対18よりも前方の第一カウンタ軸5と出力軸4との間には、この第二増速歯車対18に隣接して高速変速段(第六速)を形成する伝達経路となる第一増速歯車対17が設けられている。
第二増速歯車対18の第二カウンタ軸6上に遊嵌される第二カウンタ軸上ギヤ18aの前方には、この第二カウンタ軸上ギヤ18aと第二カウンタ軸6とを係脱自在とする第二増速側変速機構20(第五・第三速変速機構)が設けられている。第二増速側変速機構20は、同期装置付ドッグクラッチよりなり、第二カウンタ軸6の後側に第五速で使用する第五速噛合クラッチ20aと、前側に第三速で使用する第三速噛合クラッチ20bとを備えている。第二増速側変速機構20のスリーブは、第四連結部材34aによって第四アクチュエータ34に連結され、この第四アクチュエータ34により、前側、ニュートラル又は後側に移動されるようになっている。
上記第一増速歯車対17の第一カウンタ軸5上に遊嵌される第一カウンタ軸上ギヤ17aの後方には、この第一カウンタ軸上ギヤ17aと第一カウンタ軸5とを係脱自在とする第一増速側変速機構19(第六・第四速変速機構)が設けられている。第一増速側変速機構19は、同期装置付ドッグクラッチよりなり、第一カウンタ軸5の後側に第四速で使用する第四速噛合クラッチ19aと、前側に第六速で使用する第六速噛合クラッチ19bとを備えている。第一増速側変速機構19のスリーブは、第五アクチュエータ35に連結され、この第五アクチュエータ35により、前側、ニュートラル又は後側に移動されるようになっている。
第一増速側変速機構19及び第二増速歯車対18と、第二増速側変速機構20及び第一増速歯車対17とは、上記実施形態1と同様に、それぞれ軸方向にオーバーラップさせるように配置されている。このように、スペースが有効に利用されるので、径方向の大きさを大きくしなくても、軸方向の長さが短くなっている。
上記第二増速側変速機構20の前方の第二カウンタ軸6上には、第三速変速歯車対121が設けられている。
以上のように構成することで、第五アクチュエータ35を駆動して前側に移動させることで、第一増速側変速機構19の第六速噛合クラッチ19bにより第一増速歯車対17の第一カウンタ軸上ギヤ17aが第一カウンタ軸5に係止され、後側とすることで、第四速噛合クラッチ19aにより、第四速変速歯車対116の第一カウンタ軸5側のギヤ116aが第一カウンタ軸5に係止され、ニュートラルとすることで、これらのギヤ17a,116aが第一カウンタ軸5とフリーになるように構成されている。
同様に、第四アクチュエータ34を駆動して前側に移動させることで、第二増速側変速機構20の第三速噛合クラッチ20bにより第三速変速歯車対121の第二カウンタ軸6側のギヤ121aが第二カウンタ軸6に係止され、後側とすることで、第五速噛合クラッチ20aにより第二増速歯車対18の第二カウンタ軸上ギヤ18aが第二カウンタ軸6に係止され、ニュートラルとすることで、これらのギヤ121a,18aが第二カウンタ軸6とフリーになるように構成されている。
なお、上記第一〜第五アクチュエータ31〜35は、油圧シリンダで構成され、その出力軸4に平行に伸びるシリンダロッドの中間部が第一〜第五連結部材31a〜35aによってそれぞれのスリーブに連結されている。図10に示すように、出力軸4、第一カウンタ軸5、第二カウンタ軸6、及び第一〜第五アクチュエータ31〜35は、車両のフロアトンネル40内に納められている。このように、車両用駆動装置101の外径が大きくならないように、変速機109を構成する各部材は、車両前後方向から見て効率よく配置されている。第一〜第五アクチュエータ31〜35の油圧シリンダのピストン部分は外径が大きいため、シリンダロッドの長さを調整することで、隣り合うアクチュエータは、ピストン部分を軸方向にずらせるように配置されている。
−運転動作−
次に、本実施形態にかかる車両用駆動装置の各走行モード、ギヤポジションについて図面を用いて説明する。
(発進) 図11に示すように、モータ8の駆動力(以下、太い破線の矢印で示す)は、第一減速歯車対10と第二減速歯車対12とにより、2段減速可能に構成されている。このため、小型のモータ8で大きな駆動力が得られるので、通常はモータ8のみで発進する。したがって、第一及び第二エンジン側クラッチ23,24は切断されている。第二減速側変速機構11はLを選択し、エンジン2での加速に備え、第一減速側変速機構13は第一速を選択し、中速変速機構114は第二速を選択している。第一増速側変速機構19及び第二増速側変速機構20のクラッチはニュートラルである。モータ8の駆動力は第一減速歯車対10→第二減速歯車対12→モータL噛合クラッチ11a→出力軸4へと出力される。
(第一速) モータ8は回転数によらず一定動力を出力する特性があるため、車速が上がり、モータ8の回転数が上昇すると駆動力が低下する。駆動力が不足すると、エンジン2を始動し、第二エンジン側クラッチ24を接続し、エンジン2の駆動力(以下、太い実線の矢印で示す)を、第二エンジン側減速歯車対26→第二エンジン側クラッチ24→第一速噛合クラッチ13a→第二減速歯車対12→モータL噛合クラッチ11a→出力軸4と経由し出力することで、出力軸4でモータ8の駆動力とエンジン2の駆動力とを足し合わせた動力を出力する。第一速走行時は、第二減速側変速機構11はLポジションしか選択できないが、車速が低いためモータ8の回転数は低く、切断する必要はない。なお、エンジン2動力への切り換え、アシスト力は、車速、要求加速度、バッテリの充電率等から計算し最適なタイミングで行う。
(第二速) 図12に示すように、第二速への変速は第二エンジン側クラッチ24を切断しながら、第一エンジン側クラッチ23を接続することにより行われる。中速変速機構114はすでに第二速を選択済みのため、変速は瞬時に終了する。このように第一及び第二エンジン側クラッチ23,24をつなぎ換えれば次の変速段に変速可能であるため、効率的に変速が行われるようになっている。なお、変速終了後エンジン2の駆動力を、第一エンジン側減速歯車対25→第一エンジン側クラッチ23→第二速噛合クラッチ114a→第二速変速歯車対115→出力軸4と経由し出力する。
モータ8の駆動力は、第二減速側変速機構11のH側を接続すれば、モータ8の駆動力は第一減速歯車対10→モータH噛合クラッチ11b→出力軸4へと出力される。第二減速側変速機構11のL側を接続すれば、図11に示したように、第一減速歯車対10→第二減速歯車対12→モータL噛合クラッチ11a→出力軸4へと出力される。出力軸4でモータ8の駆動力とエンジン2の駆動力とを足し合わせた動力を出力する。モータ8のみによる走行は、第一及び第二エンジン側クラッチ23,24を切断しエンジン2を停止させる。シフトアップが必要な場合には、第一減速側変速機構13はニュートラルを選択し、第二増速側変速機構20は第三速を選択しておく。図示しないが、シフトダウンが必要な場合は、第一減速側変速機構13は第一速を選択したままとしておく。
第二速以上の変速段では第二減速側変速機構11は低車速ではL側を、高車速ではH側を接続し、適切にモータアシストと回生により燃費を低減する。
(第三速) 図13に示すように、第三速への変速は、第一エンジン側クラッチ23を切りながら、第二エンジン側クラッチ24を接続することにより行われる。第二増速側変速機構20はすでに第三速を選択しているので、変速は瞬時に終了する。変速終了後エンジン2の駆動力を、第二エンジン側減速歯車対26→第二エンジン側クラッチ24→第三速噛合クラッチ20b→第三速変速歯車対121→出力軸4と経由し出力する。モータ8の駆動力の伝達や、その切り換えは第二速と同様に行われる。シフトアップが必要な場合には、中速変速機構114はニュートラルを選択し、第一増速側変速機構19は第四速を選択しておく。図示しないが、シフトダウンが必要な場合は、中速変速機構114は第二速を選択したままとしておく。
(第四速) 図14に示すように、第四速への変速は、第二エンジン側クラッチ24を切りながら、第一エンジン側クラッチ23を接続することにより行われる。第一増速側変速機構19は第四速を選択済みのため、変速は瞬時に終了する。変速終了後エンジン2の駆動力を、第一エンジン側減速歯車対25→第一エンジン側クラッチ23→第四速噛合クラッチ19a→第四速変速歯車対116→出力軸4と経由し出力する。モータ8の駆動力の伝達や、その切り換えは第二速と同様に行われる。シフトアップが必要な場合には、第二増速側変速機構20は第五速を選択しておく。図示しないが、シフトダウンが必要な場合は、第二増速側変速機構20は第三速を選択したままとしておく。
(第五速) 図15に示すように、第五速への変速は、第一エンジン側クラッチ23を切りながら、第二エンジン側クラッチ24を接続することにより行われる。第二増速側変速機構20はすでに第五速を選択しているので、変速は瞬時に終了する。変速終了後エンジン2の駆動力を、第二エンジン側減速歯車対26→第二エンジン側クラッチ24→第五速噛合クラッチ20a→第二増速歯車対18→出力軸4と経由し出力する。モータ8の駆動力の伝達や、その切り換えは第二速と同様に行われる。シフトアップが必要な場合には、第一増速側変速機構19は第六速を選択しておく。図示しないが、シフトダウンが必要な場合は、第一増速側変速機構19は第四速を選択したままとしておく。
(第六速) 図16に示すように、第六速への変速は、第二エンジン側クラッチ24を切りながら、第一エンジン側クラッチ23を接続することにより行われる。第一増速側変速機構19は第六速を選択済みのため、変速は瞬時に終了する。変速終了後エンジン2の駆動力を、第一エンジン側減速歯車対25→第一エンジン側クラッチ23→第六速噛合クラッチ19b→第一増速歯車対17→出力軸4と経由し出力する。モータ8の駆動力の伝達や、その切り換えは第二速と同様に行われる。これ以上のシフトアップはないので、シフトダウンに備えて第二増速側変速機構20は第五速を選択したままとしておく。
(後進) 図示しないが、後進については、モータ8のみで行われる。具体的には、上記(発進)モードと同様に第一及び第二エンジン側クラッチ23,24を切断し、第二減速側変速機構11はLを選択する。他の変速機構はすべてニュートラルとする。モータ8の駆動力は、発進時と逆回転に、第一減速歯車対10→第二減速歯車対12→モータL噛合クラッチ11a→出力軸4へと出力される。
−実施形態2の効果−
したがって、本実施形態にかかる変速機109及び車両用駆動装置101においても、上記実施形態1同様の効果が得られると共に、中速変速機構114と第二減速側変速機構11とは、片側にのみ噛合クラッチを持つため、噛合クラッチ1個分とその移動量の分だけ、軸方向の長さを上記実施形態1よりも短縮させることができる。
参考形態
図17〜図24は参考形態にかかる変速機209を備えた車両用駆動装置201を示し、主に車両用駆動装置201がモータ8を備えていない点で上記実施形態1及び2と相違する。車両用駆動装置201は、エンジン2と、エンジン2に連絡される入力軸3と、この入力軸3と同軸上に配設される出力軸4とを備えている。また、出力軸4に平行に第一カウンタ軸5、第二カウンタ軸6及びリバースアイドル軸205が配設されている。エンジン2は、ジェネレータを備えていてもよい。
上記第一カウンタ軸5及び第二カウンタ軸6のうち、第一カウンタ軸5が前進偶数変速段(第二、第四、第六速)及び後進を形成する伝達経路とされ、第二カウンタ軸6が前進奇数変速段(第一、第三、第五速)を形成する伝達経路となっている。つまり、第一カウンタ軸5で前進偶数変速段及び後進に変速され、第二カウンタ軸6で前進奇数変速段に変速されるようになっている。
入力軸3と第一カウンタ軸5との間には、入力軸3から第一カウンタ軸5へ動力を伝達する第一エンジン側減速歯車対25と、第一エンジン側減速歯車対25と第一カウンタ軸5とを係脱する第一エンジン側クラッチ23が設けられている。入力軸3と第二カウンタ軸6との間には、入力軸3から第二カウンタ軸6へ動力を伝達する第二エンジン側減速歯車対26と、第二エンジン側減速歯車対26と第二カウンタ軸6とを係脱する第一エンジン側クラッチ23が設けられている点は、上記実施形態1及び2と同じであり、その作用も同じである。
参考形態の車両用駆動装置201は、エンジン2側が車両の前側となるFR車両用のものとなっている。車両用駆動装置201は、エンジン2の駆動力を変速機209で変速して出力軸4を介して駆動輪(図示せず)に伝達可能に構成されている。
後端側の第二カウンタ軸6と出力軸4との間には、第一減速歯車対210が設けられている。第一減速歯車対210のカウンタ軸側ギヤ210aは、第二カウンタ軸6に固定されている。第一減速歯車対210の出力側ギヤ210bは、出力軸4に遊嵌して配設され、第一・第四速変速機構213により係脱自在とされている。
第一・第四速変速機構213は、同期装置付ドッグクラッチよりなり、出力軸4上の前側に第四速で使用する第四速噛合クラッチ213aと、後側に第一速で使用する第一速噛合クラッチ213bとを備えている。第一・第四速変速機構213のスリーブは、第一連結部材31aにより、第一アクチュエータ31に連結され、この第一アクチュエータ31により、前側、ニュートラル、又は後側に移動されるようになっている。このように、第四速噛合クラッチ213aと第一速噛合クラッチ213bとは、出力軸4上でスリーブを共用している。高車速時には、出力側ギヤ210bが出力軸4より切り離されるので、第一減速歯車対210が高回転が連れ回されないようになっている。同時に第一速と第四速の噛合クラッチスリーブ、レリーズフォーク、アクチュエータを共用することで、コストと質量が削減されている。
第一・第四速変速機構213の前方の上記第一カウンタ軸5と出力軸4との間には、第四速変速歯車対212が形成されている。
第一アクチュエータ31を駆動して後側に移動させることで、第一・第四速変速機構213の第一速噛合クラッチ213bにより出力側ギヤ210bが出力軸4に係止され、ニュートラルとすることで、第四速変速歯車対212の出力軸4側のギヤと出力側ギヤ210bとが出力軸4とフリーになり、前側とすることで、第四速噛合クラッチ213aにより、第四速変速歯車対212の動力が出力軸4に伝達されるように構成されている。
上記第一・第四速変速機構213と軸方向にオーバーラップさせて第一カウンタ軸5と上記リバースアイドル軸205との間には、後進変速歯車対215が形成されている。後進変速歯車対215は、リバースアイドル軸205上の第一リバースアイドルギヤ215aと、第一カウンタ軸5上のリバースドライブギヤ215bとを備えている。第一リバースアイドルギヤ215aは、リバースアイドル軸205に遊嵌されている。リバースドライブギヤ215bは、第一カウンタ軸5に固定されている。
この後進変速歯車対215の前方のリバースアイドル軸205上には、第四速変速歯車対212に隣接して後進変速機構214が設けられている。後進変速機構214は、後進の変速を行うためのもので、同期装置付ドッグクラッチよりなり、後側に後進で使用する後進噛合クラッチ214aを備え、後側とニュートラルとに切換可能に構成されている。この後進変速機構214のスリーブは、第二連結部材32aにより第二アクチュエータ32と連結されている。
第二アクチュエータ32を駆動して後側に移動させることで、後進変速機構214の後進噛合クラッチ214aにより後進変速歯車対215の第一リバースアイドルギヤ215aがリバースアイドル軸205に係止され、ニュートラルとすることで、第一リバースアイドルギヤ215aが第一カウンタ軸5とフリーになるように構成されている。
上記リバースアイドル軸205の後端には、上記第一減速歯車対210と軸方向にラップさせて第二リバースアイドルギヤ210cが回転一体に設けられている。この第二リバースアイドルギヤ210cは、第一減速歯車対210の出力側ギヤ210bに動力を伝達可能に構成されている。
上記第四速変速歯車対212の前方の上記第二カウンタ軸6と出力軸4との間には、第三速変速歯車対16が形成されている。第三速変速歯車対16は、第二速ギヤよりも径が小さく、後進変速機構214と干渉しにくいため、後進変速機構214と軸方向にラップするように配置されている。このようにできるだけ空いたスペースを用いることで、軸方向の長さの増加無しに後進段が設定されている。この第三速変速歯車対16よりも前方の第一増速歯車対17、第二増速歯車対18、第一増速側変速機構19、第二増速側変速機構20、第二速変速歯車対21の配置は、上記実施形態1と同様であるので、その説明は省略する。
図18に示すように、出力軸4、第一カウンタ軸5、第二カウンタ軸6、リバースアイドル軸205及び第一〜第四アクチュエータ31〜34は、上記実施形態1及び2と同様に車両のフロアトンネル40内に納められている。特に上記実施形態1及び2に比べてリバースアイドル軸205が増えている点で配置が相違し、リバースアイドル軸205は、フロアトンネル40内の上側に配置されている。
リバースアイドル軸205は出力軸4上の第三速変速歯車対16と後進変速機構214とが干渉しないよう程度に出力軸4から離して配置されている。また、リバースアイドル軸205は、オイルパン43内への回転物の突出を抑え、撹拌抵抗が増加しないように、できるだけオイルパン43から離すように配置され、その下に第一カウンタ軸5が配置されている。第一及び第二リバースアイドルギヤ215a,210cは、必要なリバースアイドル軸205の太さを確保できるように第一カウンタ軸5と離れるように配置されている。
−運転動作−
次に、本参考形態にかかる車両用駆動装置の各走行モード、ギヤポジションについて図面を用いて説明する。
(停止) 図示しないが、第一及び第二エンジン側クラッチ23,24は切断する。発進に備え、第一・第四速変速機構213は第一速を選択し、第一増速側変速機構19は第二速を選択する。第二増速側変速機構20の噛合クラッチはニュートラルである。
(発進・第一速) 図19に示すように、エンジン2を始動し、第二エンジン側クラッチ24を滑らせながら接続し発進する。エンジン2の駆動力(以下、太い実線の矢印で示す)を、第二エンジン側減速歯車対26→第二エンジン側クラッチ24→第一減速歯車対210→第一速噛合クラッチ213b→出力軸4と経由し出力する。第一増速側変速機構19は第二速を選択しておく。
(第二速) 図20に示すように、第二速への変速は第二エンジン側クラッチ24を切断しながら、第一エンジン側クラッチ23を接続することにより行われる。第一増速側変速機構19はすでに第二速を選択済みのため、変速は瞬時に終了する。このように第一及び第二エンジン側クラッチ23,24をつなぎ換えれば次の変速段に変速可能であるため、効率的に変速が行われるようになっている。変速終了後エンジン2の駆動力を、第一エンジン側減速歯車対25→第一エンジン側クラッチ23→第二速噛合クラッチ19a→第二速変速歯車対21→出力軸4と経由し出力する。
この後シフトアップが必要な場合は第一・第四速変速機構213はニュートラルを選択し、第二増速側変速機構20は、第三速を選択する。図示しないが、シフトダウンが必要な場合は第一・第四速変速機構213は第一速を選択したままとなる。
(第三速) 図21に示すように、第三速への変速は、第一エンジン側クラッチ23を切りながら、第二エンジン側クラッチ24を接続する。第二増速側変速機構20はすでに第三速を選択しているので、変速は瞬時に終了する。変速終了後エンジン2の駆動力を、第二エンジン側減速歯車対26→第二エンジン側クラッチ24→第三速噛合クラッチ20b→第三速変速歯車対16→出力軸4と経由し出力する。
シフトアップが必要な場合には、第一増速側変速機構19はニュートラルを選択し、第一・第四速変速機構213は第四速を選択しておく。図示しないが、シフトダウンが必要な場合は、第一増速側変速機構19は第二速を選択したままとしておく。
(第四速) 図22に示すように、第四速への変速は、第二エンジン側クラッチ24を切りながら、第一エンジン側クラッチ23を接続することにより行われる。第一・第四速変速機構213は第四速を選択済みのため、変速は瞬時に終了する。変速終了後エンジン2の駆動力を、第一エンジン側減速歯車対25→第一エンジン側クラッチ23→第四速変速歯車対212→第四速噛合クラッチ213a→出力軸4と経由し出力する。
シフトアップが必要な場合には、第二増速側変速機構20は第五速を選択しておく。図示しないが、シフトダウンが必要な場合は、第二増速側変速機構20は第三速を選択したままとしておく。
(第五速) 図23に示すように、第五速への変速は、第一エンジン側クラッチ23を切りながら、第二エンジン側クラッチ24を接続する。第二増速側変速機構20はすでに第五速を選択しているので、変速は瞬時に終了する。変速終了後エンジン2の駆動力を、第二エンジン側減速歯車対26→第二エンジン側クラッチ24→第五速噛合クラッチ20a→第二増速歯車対18→出力軸4と経由し出力する。シフトアップが必要な場合には、第一・第四速変速機構213はニュートラルを選択し、第一増速側変速機構19は第六速を選択しておく。図示しないが、シフトダウンが必要な場合は、第一・第四速変速機構213は第四速を選択したままとしておく。
(第六速) 図24に示すように、第六速への変速は、第二エンジン側クラッチ24を切りながら、第一エンジン側クラッチ23を接続することにより行われる。第一増速側変速機構19は第六速を選択済みのため、変速は瞬時に終了する。変速終了後エンジン2の駆動力を、第一エンジン側減速歯車対25→第一エンジン側クラッチ23→第六速噛合クラッチ19b→第一増速歯車対17→出力軸4と経由し出力する。これ以上のシフトアップはないので、シフトダウンに備えて第二増速側変速機構20は第五速を選択したままとしておく。
(後進) 図25に示すように、後進については、後進変速機構214のRを選択し、同時に第一・第四速変速機構213の第一速を選択する。他の変速機構はニュートラルにしておく。発進時は、第一エンジン側クラッチ23を滑らせながら発進する。動力は、第一エンジン側減速歯車対25→第一エンジン側クラッチ23→リバースドライブギヤ215b→第一リバースアイドルギヤ215a→後進噛合クラッチ214a→第二リバースアイドルギヤ210c→第一減速歯車対210の出力側ギヤ210b→第一速噛合クラッチ213b→出力軸4と伝達される。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、出力軸に平行に配設される2本のカウンタ軸を備える変速機及び、その変速機とモータとを備えたハイブリット車やその変速機を備えるが、モータを備えない車両用の駆動装置について有用である。
本発明の実施形態1にかかる車両用駆動装置のスケルトン図である。 車両用駆動装置を車両後方から見た断面図である。 車両用駆動装置における発進と第一速の走行モード及びギヤポジションを示す概略図である。 第二速の走行モード及びギヤポジションを示す図3相当図である。 第三速の走行モード及びギヤポジションを示す図3相当図である。 第四速の走行モード及びギヤポジションを示す図3相当図である。 第五速の走行モード及びギヤポジションを示す図3相当図である。 第六速の走行モード及びギヤポジションを示す図3相当図である。 本発明の実施形態2にかかる車両用駆動装置のスケルトン図である。 車両用駆動装置を車両後方から見た断面図である。 車両用駆動装置における発進と第一速の走行モード及びギヤポジションを示す概略図である。 第二速の走行モード及びギヤポジションを示す図11相当図である。 第三速の走行モード及びギヤポジションを示す図11相当図である。 第四速の走行モード及びギヤポジションを示す図11相当図である。 第五速の走行モード及びギヤポジションを示す図11相当図である。 第六速の走行モード及びギヤポジションを示す図11相当図である。 参考形態にかかる車両用駆動装置のスケルトン図である。 車両用駆動装置を車両後方から見た断面図である。 車両用駆動装置における発進と第一速の走行モード及びギヤポジションを示す概略図である。 第二速の走行モード及びギヤポジションを示す図19相当図である。 第三速の走行モード及びギヤポジションを示す図19相当図である。 第四速の走行モード及びギヤポジションを示す図19相当図である。 第五速の走行モード及びギヤポジションを示す図19相当図である。 第六速の走行モード及びギヤポジションを示す図19相当図である。 後進の走行モード及びギヤポジションを示す図19相当図である。
1,101,201 車両用駆動装置
2 エンジン
3 入力軸
4 出力軸
5 第一カウンタ軸
6 第二カウンタ軸
8 モータ
9,109,209 変速機
10 第一減速歯車対
10a カウンタ軸側ギヤ
10b 出力側ギヤ
11 第二減速側変速機構
12 第二減速歯車対
13 第一減速側変速機構
14 中速変速機構
17 第一増速歯車対
17a 第一カウンタ軸上ギヤ
18 第二増速歯車対
18a 第二カウンタ軸上ギヤ
19 第一増速側変速機構
20 第二増速側変速機構
23 第一エンジン側クラッチ
24 第二エンジン側クラッチ
25 第一エンジン側減速歯車対
31 第一アクチュエータ

Claims (2)

  1. エンジンに連絡される入力軸と、該入力軸と同軸上に配設される出力軸と、該出力軸に平行に配設される第一カウンタ軸及び第二カウンタ軸とを備える変速機を備えると共に、モータを有し、該モータの駆動力を出力軸を介して駆動輪に伝達可能にした車両用駆動装置であって、
    上記変速機は、
    第一カウンタ軸と上記出力軸との間に設けられ、所定の高速変速段を形成する伝達経路となる第一増速歯車対と、
    上記第一増速歯車対に隣接して設けられ、上記第二カウンタ軸と上記出力軸との間に設けられ、上記所定の高速変速段よりも一段低い変速段を形成する伝達経路となる第二増速歯車対と、
    上記第一増速歯車対の第一カウンタ軸上に遊嵌される第一カウンタ軸上ギヤと第一カウンタ軸とを係脱自在とする第一増速側変速機構と、
    上記第二増速歯車対の第二カウンタ軸上に遊嵌される第二カウンタ軸上ギヤと第二カウンタ軸とを係脱自在とする第二増速側変速機構とを備え、
    上記第一増速側変速機構及び上記第二増速歯車対と、上記第二増速側変速機構及び上記第一増速歯車対とをそれぞれ軸方向にオーバーラップさせている一方、
    上記モータは、上記出力軸上に遊嵌して設置され、
    上記第一カウンタ軸又は第二カウンタ軸と上記出力軸との間に設けられ、上記モータの駆動力を伝達する第一減速歯車対を備え、
    上記出力軸と上記第一又は第二カウンタ軸との間に設けられた上記変速機の伝達経路の少なくとも一つの歯車対が、上記モータの駆動力の伝達を行う第二減速歯車対として共用されている
    ことを特徴とする車両用駆動装置
  2. 請求項1に記載の車両用駆動装置において、
    上記変速機の第一カウンタ軸及び第二カウンタ軸のうち、一方のカウンタ軸が前進奇数変速段を形成する伝達経路とされ、他方のカウンタ軸が前進偶数変速段を形成する伝達経路とされ、
    上記入力軸と上記第一カウンタ軸とを係脱する第一エンジン側クラッチと、
    上記入力軸と上記第二カウンタ軸とを係脱する第二エンジン側クラッチとを備えている
    ことを特徴とする車両用駆動装置
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