JP4927650B2 - 面上発熱源の放熱構造体 - Google Patents

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Description

この発明は、照明などに使用されるLEDの実装基板やディスプレーなどに使用されるバックライトを支持する反射板などのような、発熱体を実装または発熱体からの熱を吸熱する板状の面からの熱を、効率良く放熱するための放熱機構に関する。
従来から市場にでまわっているLEDについては、使用目的に対応する輝度がまだ十分ではなく、照明やバックライトとして使用されることは少ない。例えLEDを照明やバックライトとして使用したとしても、輝度が低いことにも関連し、発熱量が少ないために、板面に特別に放熱機構を考慮することなく、板面から直接自然対流で放熱したり、あるいはフィン上に基板を貼り付けて、同様に自然対流で放熱していた。
また、ディスプレーなどに使用されるバックライトを支持する反射板においても同様に、輝度が低いことにも関連し、発熱量が少ないために、板面に特別に放熱機構を考慮することなく、板面から直接自然対流で放熱したり、電源からの発熱対策に用いた、ファンの風を利用し、強制対流で反射板から直接放熱するという方法をとっていた。
特開2003−36032号公報には、ディスプレー装置が開示されている。開示されているディスプレー装置は、液晶パネル、メインシャーシ、バックライトからなるモジュールを備えている。モジュールは、メインシャーシを挟んでその前面側に液晶パネルが取り付けられ、その裏面側にバックライトが取り付けられて形成されている。
モジュールの裏面側には回路基板が取り付けられ、回路基板の下部に空気を取り入れる吸気口が設けられ、回路基板の上側に更にファンが取り付けられている。バックライトは、液晶パネルの裏面と対向する拡散板、並列配置された複数本の蛍光管および蛍光管の裏面に設けられた反射板からなっている。ファンによって回路基板とバックライトの間に形成された空間を空気が流れて、回路基板、バックライトの反射板等を冷却する。上述したバックライトを保持するメインシャーシは熱伝導性のよい鉄、銅、アルミニウム等の金属で形成されている。
特開2003−36032号公報においても、画面の大型化のために液晶パネルが大型化し、バックライトのサイズも大きくする必要があることが開示されている。このため、必要とされる蛍光管の数も増えて、発熱量が多くなる。
特開2003−36032号公報
上述したように画面の大型化によって、バックライトに使用される蛍光管の数が増え、発熱量が多くなり、更に求められる輝度も高くなり、バックライトの温度は高温になり、放熱処理が重要な問題となってきている。
他方、近年、技術の進展に伴ってLEDの輝度が上がってきて、ようやく照明用としての可能性もでてきたが、一方でLEDの発熱量が大きくなってきたことから、従来余り認識されていなかったLEDの放熱問題が非常に重要となってきた。また、ディスプレーにおいても、高精細化や大型化が進み、要求される輝度アップが進むとともに消費電力も増加してきた。また、上述したように、ファンによって所定の空間に外気を導入し、発熱部材の周りに冷たい空気を通過させて強制空冷を行っていたが、ファンの動きに伴う音に対して非常に敏感になり、静音化が求められるようになってきた。
従って、この発明の目的は、照明などに使用されるLEDの実装基板やディスプレーなどに使用されるLEDを発光源とするバックライトを支持する反射板等の、発熱体を実装または発熱体からの熱を吸熱する板状の面からの熱を、効率良く放熱することができる面上発熱源の放熱構造体を提供することにある。
発明者は従来の問題点を解決するため、鋭意研究を重ねた。その結果、発熱量の増加および大型化に対応するためには、均熱化および熱輸送に優れたヒートパイプの長さを、傾斜した状態においても温度変化による作動液の凍結によって変形しない長さに限定し、限定された長さのヒートパイプを適宜組み合わせ、それぞれのヒートパイプの一部を実装板材の面上発熱源の裏側に配置することが有効であり、これによってファンを用いなくても効率よく放熱することができることが判明した。
この発明の面上発熱源の放熱構造体の第1の態様は、被冷却板材と、
前記被冷却板材の一方の面に、直接または伝熱部材を介して配置される少なくとも2個のヒートパイプ群と、
前記ヒートパイプ群のそれぞれのヒートパイプの一部に熱的に接続されて設置されたヒートシンクとを備え、
前記被冷却板材が、LEDを実装する実装基板またはLEDからの熱を吸熱する板状の面であり、
前記ヒートパイプは、水平から10度の範囲の角度で設置されており、長さが外径の125倍以下であり、
前記ヒートパイプ群の各々の群が、2本のヒートパイプが端部同士が突き合わされた状態、および/または、前記ヒートパイプ群の各々の群が、前記ヒートパイプがおのおの一方の端部近傍において隣接する前記ヒートパイプの側面同士と所定の間隔を空けて相対する状態、で配置されており、
前記ヒートシンクが、少なくとも2個の前記ヒートパイプ群の前記端部同士が付き合わされた位置の近傍、および/または、前記端部近傍において側面同士が相対する位置に共通して熱的に接続されている面上発熱源の放熱構造体である。
この発明の面上発熱源の放熱構造体の第2の態様は、前記ヒートパイプ群の各々の群が直線状に配置された2本のヒートパイプからなっており、前記2本のヒートパイプが所定の間隔を空けて端部同士が突き合わされた状態で配置されていることを特徴とする、面上発熱源の放熱構造体である。
この発明の面上発熱源の放熱構造体の第3の態様は、前記ヒートパイプ群の各々の群が2本のヒートパイプからなっており、その2本のヒートパイプがおのおの一方の端部近傍において側面同士が所定の間隔を空けて相対する状態で配置されていることを特徴とする、面上発熱源の放熱構造体である。
この発明の面上発熱源の放熱構造体の第4の態様は、前記ヒートパイプ群の各々の群が3本以上のヒートパイプからなっており、前記ヒートパイプがおのおの一方の端部近傍において隣接する前記ヒートパイプの側面同士と所定の間隔を空けて相対する状態で配置されていることを特徴とする、面上発熱源の放熱構造体である。
この発明の面上発熱源の放熱構造体の第5の態様は、直線状に配置された2本のヒートパイプからなり前記2本のヒートパイプが所定の間隔を空けて端部同士が付き合わされた状態で配置されている前記ヒートパイプ群の複数が並列に配置され、かつ、突き合わされた前記端部同士が隣接する前記ヒートパイプ群同士で相対するように配置されている、面上発熱源の放熱構造体である。
この発明の面上発熱源の放熱構造体の第6の態様は、2本のヒートパイプが端部近傍において側面同士が所定の間隔を空けて相対する状態で配置されている前記ヒートパイプ群の複数が並列に配置され、かつ、相対する状態で配置されている前記端部近傍同士が隣接する前記ヒートパイプ群同士で相対するように配置されている、面上発熱源の放熱構造体である。
この発明の面上発熱源の放熱構造体の第7の態様は、直線状に配置された2本のヒートパイプからなり前記2本のヒートパイプが所定の間隔を空けて端部同士が付き合わされた状態で配置されている前記ヒートパイプ群、および2本のヒートパイプが端部近傍において側面同士が所定の間隔を空けて相対する状態で配置されている前記ヒートパイプ群が、それぞれ1個以上並列に配置され、かつ、突き合わされた前記端部または相対する状態で配置されている前記端部近傍が、隣接する前記ヒートパイプ群同士で相対するように配置されている、面上発熱源の放熱構造体である。
この発明の面上発熱源の放熱構造体の第の態様は、前記被冷却板材が、バックライトを備えたディスプレイの反射板である、面上発熱源の放熱構造体である。
この発明によって、照明などに使用されるLEDの実装基板やディスプレーなどに使用されるLEDを発光源とするバックライトを支持する反射板等の、発熱体を実装または発熱体からの熱を吸熱する板状の面からの熱を、効率良く放熱することができる面上発熱源の放熱構造体を提供することができる。
更に、この発明の面上発熱源の放熱構造体によって、照明用として使用される輝度の高いLEDを使用するLED実装基板、または、ディスプレーに使用されるLEDを使用するバックライトの反射板を、効果的に放熱することができる。
更に、均熱化および熱輸送に優れたヒートパイプの長さを傾斜した状態においても温度変化によって変形しない長さに限定し、限定された長さのヒートパイプを適宜組み合わせ、それぞれのヒートパイプの一部を実装板材の面上発熱源の裏側に配置することによって、発熱量の増加および大型化に対応して、ファンを用いなくても効率よく放熱することができる。
この発明の面上発熱源の放熱構造体を、図面を参照して詳細に説明する。
この発明の面上発熱源の放熱構造体の1つの態様は、被冷却板材と、
前記被冷却板材の一方の面に、直接または伝熱部材を介して配置される少なくとも1つのヒートパイプ群と、
前記ヒートパイプ群のそれぞれのヒートパイプの一部に熱的に接続されて設置されたヒートシンクとを備え、
前記被冷却板材が、LEDを実装する実装基板またはLEDからの熱を吸熱する板状の面であり、
前記ヒートパイプは、長さが外径の125倍以下である面上発熱源の放熱構造体である。
即ち、画面の大型化に対応するために、従来のようにバックライトに数多くの蛍光管を使用して輝度を高め、多くなった発熱量を、ファンによって冷たい空気を当ててバックライトの反射板を冷却するのではなく、均熱化および熱輸送に優れたヒートパイプを組み合わせることによって、静寂性を保ちながら、効果よく放熱をする。
ヒートパイプは均熱化および熱輸送に優れているが、輝度の高い発熱量の多いLEDを実装した基板に使用して、十分にその放熱機能を発揮することができるか、しかもファンを使用しないで静寂性を保ちながら所望の放熱効果が得られるかという点で、検証が必要である。
そこで、この発明の面上発熱源の放熱構造体を説明する前に、まず、シミュレーションレベルで、LEDを実装した基板のヒートパイプによる放熱効果の確認を行った。図1にシミュレーションに使用したモデルとその結果を示す。(1)実装基板に複数のLEDを間隔をおいて3列に並列配置し、LEDを実装した面の裏側面には何も配置しない場合と、(2)実装基板に複数のLEDを間隔をおいて3列に並列配置し、LEDを実装した面の裏側面にLEDの配置位置に対応して3つのヒートパイプを並列配置し、両端部に放熱フィンを取り付けた場合における温度状態を調べた。実装基板の材質として、アルミニウム、銅、多層基板例えばガラスエポキシ基板の表面に回路の銅箔が張り付いているようなもの等を使用した。
ヒートパイプを配置しない(1)の場合は、実装基板の材質によって温度の高低はあるが、傾向は概ね同じで、LEDの周辺とその他の部分において温度差が顕著に現われ、しかも非常に高温の部分が点在している。これに対して、LEDを実装した面の裏側面にLEDの配置位置に対応して3つのヒートパイプを並列配置した(2)の場合には、実装基板の全体にわたり温度が均一化され、高温の部分が存在していない。
これにより、ヒートパイプを使用することにより、実装基板の均熱化および全体の温度を下げることが可能であることが確認できた。しかし一方で、ヒートパイプを実際にこのような方法で使用できるか否か、大型の実装基板で、より多くの熱を効率よく放熱する必要がある場合のヒートパイプの組み合わせ等を含めた放熱手段について検討確認した。その結果、図2に示すようなヒートパイプの配置、ヒートシンクの使用が効果的であることが確認できた。
図2は、面上発熱源の放熱構造体の1つの態様を示す図である。図2(a)は正面図、(b)はヒートシンクを取り外した正面図、(c)は側面図をそれぞれ表す。図2(a)および図2(c)に示すように、基板2の一方の面(即ち、図面に示す下側の面)に複数のLED4が実装され、基板2の反対側の面(即ち、図面に示す上側の面)には、2本のヒートパイプ3がそれぞれの一方の端部を相対させた状態で、熱的に接続されて取り付けられている。ヒートパイプの位置は、図2(a)に点線で示すように、LEDに近い位置となるように、LEDの位置に対応していることが好ましい。更に、ヒートシンク1が2本のヒートパイプのそれぞれの一部に熱的に接するように設置されている。図2(c)に示すように、この態様では2本のヒートパイプは、略直列上に所定の間隔をあけて配置されている。
ここで、2本のヒートパイプ3のそれぞれの一方の端部は、完全に接している必要はなく、ヒートシンク1と接する位置にヒートパイプ3のそれぞれの一部があれば離れていてもよい。ヒートパイプ3自体の長さは、LED4からの発熱量やヒートシンク1が設置できる場所によって、適宜長さを変更してもよい。またヒートシンク1自体も、この態様では2本のヒートパイプ3に一体のヒートシンク1が接しているが、ヒートシンクを分割してそれぞれに別のヒートシンクを取り付けてもよい。
このように配置することによって、LED4の輝度が高く発熱量が多くても、LED4の熱はアルミニウムまたは銅等の実装基板に伝わり、LED4に対応する実装基板の反対側の面に熱的に接続されたヒートパイプのコンテナ内に収容された作動液に伝わって作動液を蒸発させる。蒸発した作動液はヒートシンクに接続するヒートパイプの端部に移動して、そこで放熱して液相に戻り、毛管力によってLED4に対応する位置に還流する。このように作動液の気相液相変化により、大量の熱が移動される。
図2に示す態様では、上述したように、LEDに対応する位置に2本のヒートパイプが直列に配置された縦長の実装基板を備えた面上発熱源の放熱構造体である。即ち、縦長の実装基板に実装された輝度の高い発熱量の多い複数のLEDの熱を効率的に放熱することができる。
図3は、実装板が縦横方向に大型化した態様の面上発熱源の放熱構造体を説明する図である。即ち、実装板の一方の面におけるヒートパイプの配置の例を示し、図3(a)は図2と同様に直列配置したヒートパイプを幅方向に複数並列配置した場合の取り付け例を示し、図3(b)は特殊な配置をした際のヒートパイプの実装板への取り付け例を示している。何れの場合も、縦横方向に大型化した実装板に実装された輝度の高い発熱量の多い複数のLEDの熱を効率的に放熱するのに適している。
図3(b)に示す、(B−1)は2本のヒートパイプのそれぞれの1部が並列状態で配置され、ヒートパイプの長さが同じ場合の例である。(B−2)は、2本のヒートパイプのそれぞれの1部が並列状態で配置され、ヒートパイプの長さが異なる場合の例である。
図3(b)に示す、(B−3)、(B−4)は長さが異なる2本のヒートパイプを、所定の間隔を空けて端部同士が付き合わされた状態で配置され、且つそれぞれの一方の端部が離れた場合と接した場合を表している。図3(b)に示す(B−5)は、3本のヒートパイプによってヒートパイプ群を形成しており、2本のヒートパイプで図2に示したと同様な直列部を形成し、残りの1本のヒートパイプを、上述した直列部と並列に配置して並列部を形成したものである。即ち、ヒートパイプが端部近傍において隣接するヒートパイプの側面同士と所定の間隔を空けて相対する状態で配置されている。
このように、ヒートパイプの配置に関しては、図2および図3を参照して説明したように、異なる種類のヒートパイプを組み合わせたり、1種類のヒートパイプだけを使用してもよい。いずれにしても、2本または3本からなる(それ以上であってもよい)1組のヒートパイプを複数組配置して形成されることが重要である。また複数組のヒートパイプを使用する際のそれぞれの組の間のピッチは、必ずしも一定でなくてもよく、発熱量やその他部品との位置関係で設定することができる。
上述したように複数のヒートパイプを配置する理由としては、電子機器等に利用されるヒートパイプの多くは、作動液に水を使用した銅・水のものであり、実装板が大きくなるに従って、より長尺なヒートパイプが必要となってくる。そのため、ヒートパイプのコンテナの内部に封入される作動液の量が多くなってしまう。そのため、例えば輸送中や保管中に受熱板が傾けて配置された場合、コンテナの中に封入された作動液はコンテナの1つの端部に集まってしまい、またそこでの温度が0℃以下になると、作動液である水が端部で凍結してしまう。水が氷になると堆積膨張を起こし、気液界面部分で氷の破壊が起こらないと、ヒートパイプのコンテナ部分が膨らみ、温度の高低のサイクル数が多くなると、いずれはコンテナが破壊してしまうという問題が起きてしまう。
この発明の面上発熱源の放熱構造体は、複数のヒートパイプを組み合わせて配置することによって、上述したヒートパイプの問題を解決し、本来の目的である発熱量の増加および大型化に対応することができ、更に、ファンを使用することなく効率的に放熱ができるという要求に答えるためになされたものである。
発熱量の増加および大型化に対応できるようにヒートパイプについて各種評価を行った結果、ヒートパイプの外径に対して長さは最高でもその125倍以下にする必要があり、好ましくは100倍以下にすることが望まれる。
外径6mmのヒートパイプを10度傾けてコンテナの一方の端部に作動液が集まる状態で設置し、−25℃−+25℃のヒートサイクルを1000サイクル行ったところ、長さ600mmのヒートパイプは、試験終了後も外径の変化は認められなかったが、外径6mm、長さ750mmのヒートパイプでは0.3mmの膨らみが生じてしまい、外径6mm、長さ900mmのヒートパイプでは破壊に至ってしまった。外径6mm、長さ750mmのヒートパイプでは膨らんでいるものの、ヒートパイプとしての機能は維持していた。
同様に、外径8mmのヒートパイプでは、長さ1000mmのヒートパイプは多少膨らんだ。外径8mm、長さ1200mmのヒートパイプは破壊に至ってしまった。このように、ヒートパイプの長さが外径の約125倍以下であれば、傾斜した状態で温度変化があった場合においてもヒートパイプとしての機能を維持することができ、好ましくは外径の約100倍以下で設計することが望まれることが、確認できた。
図4−6にヒートシンクの設置例を示す。
図4はこの発明の面上発熱源の放熱構造体の1つの態様を示す図である。図4(a)は側面図、図4(b)は正面図を示す。図4(a)に示すように、実装板材2の一方の面上に複数のLED4が熱的に接続されて配置されている。図4(b)に示すように複数のLED4の列に対応する実装板材の反対側の面にヒートパイプが熱的に接続されて配置されている。図4に示す態様では、複数のLED4が5列に相互に並列に配置されている。ヒートパイプは2本でヒートパイプ群を形成し、5つのヒートパイプ群が並列に配置されている。上述したようにヒートパイプの位置はLED4の列に対応している。2本のヒートパイプはそれぞれの一方の端部が所定の間隔を空けて相対して一列に配置されている。このように配置された5つのヒートパイプ群のヒートパイプの一方の端部(実装板材の長手方向の中央部)にそれぞれ1つのベースプレートとフィンが一体のヒートシンクが熱的に接続されて配置されている。
従って、実装板材の長手方向の中央部で大きく2つの部分に分かれて、上述したように、LED4の熱はアルミニウムまたは銅等の実装板材に伝わり、LED4に対応する実装板材の反対側の面に熱的に接続されたヒートパイプのコンテナ内に収容された作動液に伝わって作動液を蒸発させる。蒸発した作動液はヒートシンクに接続するヒートパイプの端部に移動して、そこで放熱して液相に戻り、毛管力によってLED4に対応する位置に還流する。このように作動液の気相液相変化により、大量の熱が移動される。図4に示す態様では、縦横方向の大型化に対応して効果的にLEDの熱を放熱することができる。
図5はこの発明の面上発熱源の放熱構造体の他の1つの態様を示す図である。図5(a)は側面図、図5(b)は正面図を示す。図5(a)に示すように、実装板材2の一方の面上に複数のLED4が熱的に接続されて配置されている。図5(b)に示すように複数のLED4の列に対応する実装板材の反対側の面にヒートパイプが熱的に接続されて配置されている。図5に示す態様では、複数のLED4が5列に相互に並列に配置されている。ヒートパイプは2本でヒートパイプ群を形成し、5つのヒートパイプ群が並列に配置されている。上述したようにヒートパイプの位置はLED4の列に対応している。2本のヒートパイプはそれぞれの一方の端部が所定の間隔を空けて相対して一列に配置されている。このように配置された5つのヒートパイプ群のヒートパイプの一方の端部(実装板材の長手方向の両側端部)にそれぞれ1つのベースプレートとフィンが一体のヒートシンクが熱的に接続されて配置されている。
従って、実装板材の長手方向の中央部で大きく2つの部分に分かれて、LEDの熱が実装板材の両端部に設けられたヒートシンクによって放熱される。図5に示す態様においても、縦横方向の大型化に対応して効果的にLEDの熱を放熱することができる。
図6はこの発明の面上発熱源の放熱構造体の他の1つの態様を示す図である。図6(a)は側面図、図6(b)は正面図を示す。図6(a)に示すように、実装板材2の一方の面上に複数のLED4が熱的に接続されて配置されている。図6(b)に示すように複数のLED4の列に対応する実装板材の反対側の面にヒートパイプが熱的に接続されて配置されている。ヒートパイプの配列方法は図5を参照して説明した態様と同一である。即ち、図6に示す態様においても、複数のLED4が5列に相互に並列に配置されている。
ヒートパイプは2本1組で5組が並列に配置されている。上述したようにヒートパイプの位置はLED4の列に対応している。2本のヒートパイプはそれぞれの一方の端部が所定の間隔を空けて相対して一列に配置されている。このように配置された5つのヒートパイプ群のヒートパイプの一方のヒートパイプの端部(図に示す右側のヒートパイプで、実装板材の長手方向の中央部側)にベースプレートとフィンが一体のヒートシンクが熱的に接続されて配置され、5組のヒートパイプの他方のヒートパイプの中央部(図に示す左側のヒートパイプ)にベースプレートとフィンが一体の別のヒートシンクが熱的に接続されて配置されている。
従って、この態様においても、実装板材の長手方向の中央部で大きく2つの部分に分かれて、図に示す左側の部分に配置されたLEDは、ヒートパイプによって中央部に配置された別にヒートシンクに熱が移動されて、放熱され、そして、図に示す右側の部分に配置されたLEDはヒートパイプによって左端部に配置されたヒートシンクに熱が異動されて、放熱される。図6に示す態様においても、縦横方向の大型化に対応して効果的にLEDの熱を放熱することができる。
図7はこの発明の面上発熱源の放熱構造体の他の1つの態様を示す図である。図7(a)は側面図、図7(b)は正面図を示す。即ち、図7には、実装板材に熱的に接続されるヒートパイプおよびヒートシンクが、ヒートパイプの長手方向に対して直交する線で線対称となるように各々を配置した例を示している。この態様では、実装板材は2枚の板材を合わせて構成した例を示しているが、一枚の板材で形成してもよい。また、ヒートパイプおよびヒートシンクが、熱源の発熱量や熱源場所、取り付け方法の制約から非対称的に位置の変更を行うことも可能である。
図8および図9はヒートパイプの実装方法を示す部分拡大図である。図8に示す態様では、ヒートパイプをアルミニウムのブロック7内に圧接によって実装し、それを実装板材2にネジあるいはカシメによって取り付けている。この態様では、アルミニウムブロック7によってヒートシンク1との間の接触面積が大きくなり放熱効果が高まる。また、図9に示す態様では、ヒートパイプ3をアルミニウムの板材5にカーリングで実装して、それを実装板材2に取り付けている。図9(b)にカーリング部を拡大して示す。この態様では、より軽量化が図れる。
上述したように、この発明によると、照明などに使用されるLEDの実装基板やディスプレーなどに使用されるLEDを発光源とするバックライトを支持する反射板等の、発熱体を実装または発熱体からの熱を吸熱する板状の面からの熱を、効率良く放熱することができ、更に、限定された長さのヒートパイプを適宜組み合わせ、それぞれのヒートパイプの一部を実装板材の面上発熱源の裏側に配置することによって、発熱量の増加および大型化に対応して、ファンを用いなくても効率よく放熱することができる。
図1はシミュレーションに使用したLEDを実装した基板のヒートパイプのモデルとその結果を示す。 図2は、面上発熱源の放熱構造体の1つの態様を示す図である。図2(a)は正面図、(b)はヒートシンクを取り外した正面図、(c)は側面図をそれぞれ表す。 図3は、実装板が縦横方向に大型化した態様の面上発熱源の放熱構造体を説明する図である。 図4はヒートシンクの設置例を示す。 図5はヒートシンクの設置例を示す。 図6はヒートシンクの設置例を示す。 図7はこの発明の面上発熱源の放熱構造体の他の1つの態様を示す図である。 図8はヒートパイプの実装方法を示す部分拡大図である。 図9はヒートパイプの実装方法を示す部分拡大図である。
符号の説明
1 ヒートシンク
2 実装基板
3 ヒートパイプ
4 LED
5 アルミニウム板材
6 カーリング部
7 アルミニウムブロック
10 面上発熱源の放熱構造体

Claims (8)

  1. 被冷却板材と、
    前記被冷却板材の一方の面に、直接または伝熱部材を介して配置される少なくとも2個のヒートパイプ群と、
    前記ヒートパイプ群のそれぞれのヒートパイプの一部に熱的に接続されて設置されたヒートシンクとを備え、
    前記被冷却板材が、LEDを実装する実装基板またはLEDからの熱を吸熱する板状の面であり、
    前記ヒートパイプは、水平から10度の範囲の角度で設置されており、長さが外径の125倍以下であり、
    前記ヒートパイプ群の各々の群が、2本のヒートパイプが端部同士が突き合わされた状態、および/または、前記ヒートパイプ群の各々の群が、前記ヒートパイプがおのおの一方の端部近傍において隣接する前記ヒートパイプの側面同士と所定の間隔を空けて相対する状態、で配置されており、
    前記ヒートシンクが、少なくとも2個の前記ヒートパイプ群の前記端部同士が付き合わされた位置の近傍、および/または、前記端部近傍において側面同士が相対する位置に共通して熱的に接続されている面上発熱源の放熱構造体。
  2. 前記ヒートパイプ群の各々の群が直線状に配置された2本のヒートパイプからなっており、前記2本のヒートパイプが所定の間隔を空けて端部同士が突き合わされた状態で配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の面上発熱源の放熱構造体。
  3. 前記ヒートパイプ群の各々の群が2本のヒートパイプからなっており、その2本のヒートパイプがおのおの一方の端部近傍において側面同士が所定の間隔を空けて相対する状態で配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の面上発熱源の放熱構造体。
  4. 前記ヒートパイプ群の各々の群が3本以上のヒートパイプからなっており、前記ヒートパイプがおのおの一方の端部近傍において隣接する前記ヒートパイプの側面同士と所定の間隔を空けて相対する状態で配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の面上発熱源の放熱構造体。
  5. 直線状に配置された2本のヒートパイプからなり前記2本のヒートパイプが所定の間隔を空けて端部同士が付き合わされた状態で配置されている前記ヒートパイプ群の複数が並列に配置され、かつ、突き合わされた前記端部同士が隣接する前記ヒートパイプ群同士で相対するように配置されている、請求項1に記載の面上発熱源の放熱構造体。
  6. 2本のヒートパイプが端部近傍において側面同士が所定の間隔を空けて相対する状態で配置されている前記ヒートパイプ群の複数が並列に配置され、かつ、相対する状態で配置されている前記端部近傍同士が隣接する前記ヒートパイプ群同士で相対するように配置されている、請求項1に記載の面上発熱源の放熱構造体。
  7. 直線状に配置された2本のヒートパイプからなり前記2本のヒートパイプが所定の間隔を空けて端部同士が付き合わされた状態で配置されている前記ヒートパイプ群、および2本のヒートパイプが端部近傍において側面同士が所定の間隔を空けて相対する状態で配置されている前記ヒートパイプ群が、それぞれ1個以上並列に配置され、かつ、突き合わされた前記端部または相対する状態で配置されている前記端部近傍が、隣接する前記ヒートパイプ群同士で相対するように配置されている、請求項1に記載の面上発熱源の放熱構造体。
  8. 前記被冷却板材が、バックライトを備えたディスプレイの反射板である、請求項1から7の何れか1項に記載の面上発熱源の放熱構造体。
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