JP4925052B2 - ナノファイバー不織布チューブの製造装置 - Google Patents

ナノファイバー不織布チューブの製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、エレクトロスピニング法により製造されたナノ繊維をチューブとするナノ繊維チューブ製造装置に関するものである。
単繊維直径がナノ(nm)オーダーのナノファイバーからなる不織布を製造する方法としては、エレクトロスピニング法がよく知られている(例えば、特許文献1参照)。エレクトロスピニング法でウェブを製造するには、まず、溶剤で溶解した又は溶融した高分子(ポリマー)の液体を紡糸溶液としてシリンジに充填し、このシリンジに装着されているニードル形電極と、ナノ繊維を堆積させるコレクタ電極との間に数kV〜数十kVの直流高電圧を印加して、ニードル形電極とコレクタ電極との間に強い電界場を発生させた状態で、シリンジから紡糸溶液をコレクタ電極に向けて放出する。これにより、高分子を溶解していた溶剤等は電界場中で瞬間的に蒸発し、高分子が凝固しながらクーロン力で延伸されナノオーダーのナノファイバーが形成される。そして、ナノファイバーはコレクタ電極上に堆積し、その結果ランダムにファイバー(繊維)が交錯して網目が形成されたナノファイバーからなる不織布が形成される。
一方、キトサン等のキチン誘導体は、成形加工性が良い、化学処理によって新しい機能を付与できる、生体に対して無害である、生物により分解される、といった優れた特性を有する一方、食料廃棄物として大量に存在して資源の枯渇がない、といった優れた諸性質を有しているため、医療分野、食品分野、農業分野、工業分野及び環境分野などで注目されている。また、キチン・キトサンを用いたエレクトロスピニング方法に関して報告が幾つかなされている。
そして、エレクトロスピニング方法を用いて、ナノファイバーで構成されたキチン誘導体不織布チューブを、簡便で、且つ効率的にキチン誘導体不織布チューブを製造する方法が提案されている(特許文献2参照)。
かかる製造方法は、エレクトロスピニング法により製造されて飛翔するキチン誘導体ナノファイバーを回転支持体上で巻き取るというものである。
しかしながら、回転支持体上に有効に巻き取ることは困難であり、実際には、製造した不織布を手で支持体に巻き付ける方が効率的であった。
特開2004−68161号公報 特開2006−299459号公報
本発明は、上述した事情に鑑み、ナノファイバーからなる不織布チューブを自動的に効率よく製造するナノファイバー不織布チューブの製造装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決する本発明の第1の態様は、エレクトロスピニング法により製造されるナノファイバーを用いて不織布チューブを製造するナノファイバー不織布チューブの製造装置であって、高分子溶液の液滴を供給するノズルとコレクタ電極との間に設けられて前記ノズルから吐出された液滴が繊維化して飛翔するナノファイバーの飛翔方向に交差するように設けられた軸部材と、この軸部材の少なくとも一方の端部を支持する支持手段と、この支持手段を移動して、前記軸部材をその軸方向に交差する方向で且つ前記飛翔方向と交差する方向に移動して前記ナノファイバーが飛翔する飛翔領域を横切るように周回させる移動手段と、前記移動手段によって前記軸部材が周回する際の前記飛翔領域を横切る領域以外に位置する自転領域で当該軸部材をその軸回りに自転させる自転手段とを具備することを特徴とするナノファイバー不織布チューブの製造装置にある。
かかる第1の態様では、コレクタ電極に向かって飛翔したナノファイバーは前記軸部材が飛翔領域を横切る際に当該軸部材に絡み合い、且つ当該軸部材が自転する領域において軸部材の回りに巻き付けられ、ナノファイバー不織布チューブとなる。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載のナノファイバー不織布チューブの製造装置において、前記コレクタ電極が、ドラム又は無端ベルトで構成されて回転駆動されるものであることを特徴とするナノファイバー不織布チューブの製造装置にある。
かかる第2の態様では、回転駆動されるドラム又は無端ベルトでコレクタ電極が構成され、飛翔領域でナノファイバーを受けるコレクタ電極の表面が更新される。
本発明の第3の態様は、第2の態様に記載のナノファイバー不織布チューブの製造装置において、前記コレクタ電極の回転駆動と前記移動手段による前記支持手段の移動とが同一駆動源により行われることを特徴とするナノファイバー不織布チューブの製造装置にある。
かかる第3の態様では、一つの駆動源によりコレクタ電極の回転駆動と支持手段の移動が行われる。
本発明の第4の態様は、第3の態様に記載のナノファイバー不織布チューブの製造装置において、前記ドラム又は無端ベルトからなる前記コレクタ電極の回転軸方向の少なくとも一方の端部に、前記軸部材の複数個が周方向に亘って所定間隔毎に前記支持手段を介して固定されており、当該軸部材は前記コレクタ電極の移動と共に且つ当該コレクタ電極と一定間隔を保持して周回するように設けられていることを特徴とするナノファイバー不織布チューブの製造装置にある。
かかる第4の態様では、軸部材がコレクタ電極の回転移動と共に同期して周回する間にナノファイバー不織布チューブが製造される。
本発明の第5の態様は、第4の態様に記載のナノファイバー不織布チューブの製造装置において、前記軸部材が前記コレクタ電極との間隔を調整できるように設けられており、前記軸部材と前記コレクタ電極との間隔により製造されるナノファイバー不織布チューブの厚さが規定されるようになっていることを特徴とするナノファイバー不織布チューブの製造装置にある。
かかる第5の態様では、軸部材が自転してナノファイバーが当該軸部材の回りに巻き付けられてナノファイバー不織布チューブが製造される際に、コレクタ電極との間隔によりチューブの厚さが規定される。
本発明の第6の態様は、第1〜4の何れかの態様に記載のナノファイバー不織布チューブの製造装置において、前記軸部材が自転する領域に、当該軸部材と所定間隔を保持して軸方向に亘って配置されて製造されるナノファイバー不織布チューブの厚さを規定するガイド部材が設けられ、当該ガイド部材と前記軸部材との間隔が調整可能であることを特徴とするナノファイバー不織布チューブの製造装置にある。
かかる第6の態様では、軸部材が自転してナノファイバーが当該軸部材の回りに巻き付けられてナノファイバー不織布チューブが製造される際に、ガイド部材との間隔によりチューブの厚さを調整することができる。
本発明の第7の態様は、第1〜6の何れかの態様に記載のナノファイバー不織布チューブの製造装置において、前記支持手段が、一端部に前記軸部材を保持すると共に他端部又は他端部近傍に円筒状の駆動部を有し且つ回転自在に支持される保持部材を具備し、前記自転手段が、前記自転領域で前記保持部材の駆動部と接触又は噛み合って当該保持部材を回転させる固定部材から構成されていることを特徴とするナノファイバー不織布チューブの製造装置にある。
かかる第7の態様では、保持部材の駆動部が固定部材に接触又は噛み合うことにより当該保持部材が回転され、当該保持部材に保持される軸部材が自転する。
本発明の第8の態様は、第7の態様に記載のナノファイバー不織布チューブの製造装置において、前記固定部材が、前記自転領域に亘って設けられた円弧形状であることを特徴とするナノファイバー不織布チューブの製造装置にある。
かかる第8の態様では、円弧形状の固定部材に駆動部が接触又は噛み合うことにより、保持部材が回転され、当該保持部材に支持される軸部材が自転する。
本発明の第9の態様は、第7又は8の態様に記載のナノファイバー不織布チューブの製造装置において、前記円筒部が前記固定部材に接触して連れ回りするように設けられていることを特徴とするナノファイバー不織布チューブの製造装置にある。
かかる第9の態様では、保持部材の駆動部が固定部材に接触して連れ回りすることにより保持部材が回転される。
本発明の第10の態様は、第1〜9の何れかの態様に記載のナノファイバー不織布チューブの製造装置において、前記軸部材が前記コレクタ電極の周囲に複数配置されていることを特徴とするナノファイバー不織布チューブの製造装置にある。
かかる第10の態様では、複数の軸部材の回りにナノファイバー不織布チューブが連続的に製造される。
本発明の第11の態様は、第1〜10の何れかに記載のナノファイバー不織布チューブの製造装置において、前記ノズルが、前記軸部材の軸方向に複数配置されていることを特徴とするナノファイバー不織布チューブの製造装置にある。
かかる第11の態様では、複数のノズルから軸部材の軸方向に亘って均一にナノファイバーが絡みつくようになる。
本発明の第12の態様は、第1〜10の何れかの態様に記載のナノファイバー不織布チューブの製造装置において、前記ノズルと前記コレクタ電極との相対位置が前記軸部材の軸方向に変更されるように前記ノズル又は前記コレクタ電極の少なくとも一方が移動可能に設けられているか又は前記ノズルが噴射方向を前記軸方向に変更しながら前記高分子溶液を吐出するように構成されていることを特徴とするナノファイバー不織布チューブの製造装置にある。
かかる第12の態様では、ノズルが軸部材の軸方向に移動又は噴射方向を変更しながら高分子溶液を吐出することにより、軸部材の軸方向に亘って均一にナノファイバーが絡みつくようになる。
本発明のナノファイバー不織布チューブの製造装置によれば、ナノファイバーからなる不織布チューブを自動的に効率よく製造することができる。
以下、本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、一実施形態に係るナノファイバー不織布チューブの製造装置の概略構成を示す正面図、図2は、その一部部材を切り取った側面図である。これらの図面に示すように、高分子溶液を吐出するノズル1は電極となるノズル保持体2に保持され、コレクタ電極となる円筒状のドラム3の側方に一定間隔を置いて配置され、ノズル保持体2とドラム3との間に直流の高電圧を印加する電源4が設けられている。
ドラム3は回転軸5に固定され、回転軸5は、軸受6、7を有する支持台8、9を介して基台10に回転自在に支持されている。また、回転軸5の一端には連結部材11を介して回転駆動源となる電動機12の駆動軸13に連結されている。
ドラム3の一方の端面、本実施形態では電動機12と反対側の端面には、支持手段を構成する6つの支持体14がその先端部をドラム3の周面の外側に突出するように設けられている。なお、支持体14は、ドラム3の回転駆動によりドラム3と共に移動することになり、支持体14の移動手段は、ドラム3の電動機12等により構成される。
支持体14の先端部には、ドラム3の周面に沿って設けられた軸部材15の一端部が支持されている。詳細には、軸部材15の一端部は、支持体14の先端部に軸受16を介して回転自在に設けられた保持部材17の一端部に着脱自在に固定されている。また、保持部材17の他端部には円筒部材である駆動部18が設けられている。
一方、自転手段として、駆動部18と接触する円弧形状の固定部材19が支持台9に固定されている。固定部材19は、ドラム3のノズル1に対向する側とは反対側の領域に設けられ、円弧形状の内周面が駆動部18の外周面に接触するように設けられている。固定部材19と駆動部18とが接触する領域が自転領域となり、この領域にて駆動部18が連れ回りすることにより、保持部材17と共に軸部材15が軸回りに回転(自転)するようになっている。
ここで、駆動部18の外周面と固定部材19の内周面との少なくとも一方の表面に、ゴムやエラストマーなどの弾性部材を設けて駆動部18の連れ回りを確実にするのが好ましい。
以上説明したナノファイバー不織布チューブの製造装置では、図3に示すように、ノズル保持体2とドラム3との間に電圧を印加しながら、ノズル1から高分子溶液を吐出すると、エレクトロスピニングの原理によりナノファイバー100がコレクタ電極であるドラム3に向かって飛翔する。ここで、ドラム3を回転駆動すると、ドラム3と共にその周囲に設けられた軸部材15も周回し、ナノファイバー100の飛翔領域を通過するが、その際に、ナノファイバー100が軸部材15の上に、すなわち、軸部材15とドラム3の表面に亘って堆積する。そして、軸部材15が、飛翔領域から外れ、その反対側で駆動部18と固定部材19とが接触する領域である自転領域aに移動すると、軸部材15が軸回りに回転し、すなわち、自転し、軸部材15とドラム3の表面に亘って堆積し、絡みついたナノファイバー100が当該軸部材15に巻き付けられる。これを必要に応じて複数回繰り返すことにより、軸部材15の回りにナノファイバー不織布チューブ101が形成される。また、ナノファイバー不織布チューブ101の厚さは、軸部材15の外周面とドラム3の外周面との隙間によって規定され、一定の厚さのナノファイバー不織布チューブ101が形成される。
このように、本実施形態の装置では、自転可能なように設けられた軸部材15をドラム3の端面に固定してドラム3と共に回転させることにより、軸部材15を周回させ、ノズル1に対向するナノファイバー100の飛翔領域では軸部材15を自転させず、ノズル1の反対側で軸部材15を自転させるようにし、堆積したナノファイバー100を軸部材15に巻き取るようにしたので、ドラム3の表面に堆積するナノファイバー100も軸部材15で巻き取り、ナノファイバー不織布チューブ101が製造できる。なお、軸部材15の数を増やしてドラム3の周方向に配置すれば、ドラム3の表面全体に堆積するナノファイバー100のほぼ全てを巻き取ることも可能である。
また、上述した実施形態では、ナノファイバー不織布チューブ101の厚さを軸部材15とドラム3との間隔により規定するようにしたが、図4に示すように、例えば、自転領域aの軸部材15の外側に所定間隔で且つ軸部材15の長手方向に亘って延びるガイド部材20を設けてもよい。このガイド部材20を設けることにより、ガイド部材20と軸部材15との隙間によりナノファイバー不織布チューブ101の厚さが規定されることになる。
ここで、上述した実施形態において、軸部材15のドラム3の表面に対する取り付け位置やガイド部材20の取り付け位置を調整することにより、ナノファイバー不織布チューブ101の厚さを調整可能であることはいうまでもない。
図5には、他の実施形態に係るナノファイバー不織布チューブの製造装置の概略構成を示す正面図、図6はその一部部材を切り取った側面図であり、上述した実施形態と同一作用を示す部材には同一符号を付して、重複する説明は省略する。
本実施形態の製造装置では、軸部材15Aがドラム3の周囲に10本配置された構成となっており、軸部材15Aは、ドラム3の端面に設けられた円板状の支持板21を介して固定されている。詳細には、支持板21の周縁部には10個の切り欠21aが設けられ、切り欠21aに固定板22を介して回転自在に保持された保持部材17Aの一端部に軸部材15Aが着脱自在に設けられており、保持部材17Aの他端部には円筒状の駆動部18Aが設けられている。本実施形態においては、支持板21、固定板22が上述した実施形態の支持体14として機能している。なお、本実施例では保持部材17Aは軸受を介しては支持されておらず、固定板22に設けられた貫通孔22aに挿通した状態で回転自在に支持されている。
また、軸部材15Aは、一端部を保持部材17Aで支持され、且つ他端部もドラム3の他端面に固定された第2の支持板23に設けられた貫通孔23aに挿入された状態で回転自在に保持されている。そして、貫通孔23aに挿入された軸部材15Aの他端部には抜け止め24が装着されている。
以上説明したナノファイバー不織布チューブの製造装置でも、ノズル保持体2とドラム3との間に電圧を印加しながら、ノズル1から高分子溶液を吐出すると、エレクトロスピニングの原理によりナノファイバー100がコレクタ電極であるドラム3に向かって飛翔し、上述した実施形態と同様にナノファイバー不織布チューブ101が製造される。すなわち、ドラム3を回転駆動すると、ドラム3と共にその周囲に設けられた軸部材15Aが周回し、ナノファイバー100の飛翔領域を通過するが、その際に、ナノファイバー100が軸部材15の上に、すなわち、軸部材15とドラム3の表面に亘って堆積する。そして、軸部材15Aが、飛翔領域から外れ、その反対側で駆動部18Aと固定部材19Aとが接触する領域である自転領域aに移動すると、軸部材15Aが軸回りに回転し、すなわち、自転し、軸部材15とドラム3の表面に亘って堆積し、絡みついたナノファイバー100が当該軸部材15に巻き付けられる。これを必要に応じて複数回繰り返すことにより、軸部材15Aの回りにナノファイバー不織布チューブ101が形成される。また、ナノファイバー不織布チューブ101の厚さは、軸部材15の外周面とドラム3の外周面との隙間によって規定され、一定の厚さのナノファイバー不織布チューブ101が形成される。
なお、以上説明した実施形態では、ドラム3の回転駆動を行う電動機12の駆動力を利用して軸部材15、15Aの自転を行うようにし、無駄な設備、運転費用を省く利点があるが、軸部材の自転を他の駆動源を設けて行うようにしてもよい。
また、コレクタ電極としてはドラム3の代わりに無端ベルト状の電極を用いてこれを一対のロールで回転駆動するようにしてもよく、さらには、コレクタ電極を、例えば、平板状の固定電極とし、軸部材のみがその表面側及び裏側を周回するようにしてもよい。
さらに、上述した実施形態では、ノズルとコレクタ電極との軸部材の軸方向の相対位置が固定となっているが、ノズル又はコレクタ電極の少なくとも一方を軸方向に移動可能に設けて、相対位置を変更するようにして、軸部材の軸方向に亘ってより均一にナノファイバーが堆積するようにしてもよい。また、ノズルの噴射方向を軸部材の軸方向に変更しながら高分子溶液を吐出するように構成してもよく、又は軸方向に亘って複数のノズルを配置するようにしてもよい。
ここで、本発明のナノファイバー不織布チューブ101を製造する原料となる高分子溶液としては、従来からエレクトロスピニング法で使用できるとされているものであれば何れも用いることができるが、一例としては、キチン誘導体溶液を挙げることができる。
ここで、キチン誘導体とは、キチンから化学変化によって生成するいずれの化合物も意味する。キチン誘導体としては、例えば、キトサン、アルカリキチン、キトサン無機・有機酸塩、N−アリルキトサン、N−アルキルキトサン、o−アリルキトサン、o−アルキルキトサン、硫酸化キトサン、ニトロ化キトサン、カルボキシメチル化キチン、トシル化キチン、ベンゾイル化キチン、及びリン酸エステル化キチンが挙げられるが、特にキトサンが好ましい。
以上に説明した本発明に係る製造装置を用いれば、ナノファイバー不織布チューブを自動で効率的に製造することができ、また、不織布の継ぎ目のないチューブを製造することができる。
さらに、医療用材料としては、例えば、人工血管、神経再生チューブ等の医療用インプラント材料などの用途を挙げることができ、特に、細胞培養や組織再生における新しい細胞足場材料として、医療用インプラント材料等の再生医療用材料に使用することができる。
また、特に、高分子溶液としてキチン誘導体溶液を用いると、生分解性を有し、かつ生体適合性に優れ、医療用材料に使用することができるナノファイバー不織布チューブを得ることができる。
本発明の一実施形態に係るナノファイバー不織布チューブの製造装置の概略構成を示す正面図である。 図1に一部部材を切り欠いた側面図である。 本発明の一実施形態に係るナノファイバー不織布チューブの製造装置の作用を説明する図である。 本発明の一実施形態に係るナノファイバー不織布チューブの製造装置の変形例を説明する図である。 本発明の他の実施形態に係るナノファイバー不織布チューブの製造装置の概略構成を示す正面図である。 図5に一部部材を切り欠いた側面図である。
符号の説明
1 ノズル
2 ノズル保持体
3 ドラム
4 電源
5 回転軸
6,16 軸受
8,9 支持台
10 基台
11 連結部材
12 電動機
13 駆動軸
14 支持体
15,15A 軸部材
17,17A 保持部材
18,18A 駆動部
19,19A 固定部材
20 ガイド部材
22 固定板
100 ナノファイバー
101 ナノファイバー不織布チューブ

Claims (12)

  1. エレクトロスピニング法により製造されるナノファイバーを用いて不織布チューブを製造するナノファイバー不織布チューブの製造装置であって、
    高分子溶液の液滴を供給するノズルとコレクタ電極との間に設けられて前記ノズルから吐出された液滴が繊維化して飛翔するナノファイバーの飛翔方向に交差するように設けられた軸部材と、
    この軸部材の少なくとも一方の端部を支持する支持手段と、
    この支持手段を移動して、前記軸部材をその軸方向に交差する方向で且つ前記飛翔方向と交差する方向に移動して前記ナノファイバーが飛翔する飛翔領域を横切るように周回させる移動手段と、
    前記移動手段によって前記軸部材が周回する際の前記飛翔領域を横切る領域以外に位置する自転領域で当該軸部材をその軸回りに自転させる自転手段
    とを具備することを特徴とするナノファイバー不織布チューブの製造装置。
  2. 請求項1に記載のナノファイバー不織布チューブの製造装置において、
    前記コレクタ電極が、ドラム又は無端ベルトで構成されて回転駆動されるものであることを特徴とするナノファイバー不織布チューブの製造装置。
  3. 請求項2に記載のナノファイバー不織布チューブの製造装置において、
    前記コレクタ電極の回転駆動と前記移動手段による前記支持手段の移動とが同一駆動源により行われることを特徴とするナノファイバー不織布チューブの製造装置。
  4. 請求項3に記載のナノファイバー不織布チューブの製造装置において、
    前記ドラム又は無端ベルトからなる前記コレクタ電極の回転軸方向の少なくとも一方の端部に、前記軸部材の複数個が周方向に亘って所定間隔毎に前記支持手段を介して固定されており、当該軸部材は前記コレクタ電極の移動と共に且つ当該コレクタ電極と一定間隔を保持して周回するように設けられていることを特徴とするナノファイバー不織布チューブの製造装置。
  5. 請求項4に記載のナノファイバー不織布チューブの製造装置において、
    前記軸部材が前記コレクタ電極との間隔を調整できるように設けられており、前記軸部材と前記コレクタ電極との間隔により製造されるナノファイバー不織布チューブの厚さが規定されるようになっていることを特徴とするナノファイバー不織布チューブの製造装置。
  6. 請求項1〜4の何れかに記載のナノファイバー不織布チューブの製造装置において、
    前記軸部材が自転する領域に、当該軸部材と所定間隔を保持して軸方向に亘って配置されて製造されるナノファイバー不織布チューブの厚さを規定するガイド部材が設けられ、当該ガイド部材と前記軸部材との間隔が調整可能であることを特徴とするナノファイバー不織布チューブの製造装置。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載のナノファイバー不織布チューブの製造装置において、
    前記支持手段が、一端部に前記軸部材を保持すると共に他端部又は他端部近傍に円筒状の駆動部を有し且つ回転自在に支持される保持部材を具備し、前記自転手段が、前記自転領域で前記保持部材の駆動部と接触又は噛み合って当該保持部材を回転させる固定部材から構成されていることを特徴とするナノファイバー不織布チューブの製造装置。
  8. 請求項7に記載のナノファイバー不織布チューブの製造装置において、
    前記固定部材が、前記自転領域に亘って設けられた円弧形状であることを特徴とするナノファイバー不織布チューブの製造装置。
  9. 請求項7又は8に記載のナノファイバー不織布チューブの製造装置において、
    前記円筒部が前記固定部材に接触して連れ回りするように設けられていることを特徴とするナノファイバー不織布チューブの製造装置。
  10. 請求項1〜9の何れかに記載のナノファイバー不織布チューブの製造装置において、
    前記軸部材が前記コレクタ電極の周囲に複数配置されていることを特徴とするナノファイバー不織布チューブの製造装置。
  11. 請求項1〜10の何れかに記載のナノファイバー不織布チューブの製造装置において、
    前記ノズルが、前記軸部材の軸方向に複数配置されていることを特徴とするナノファイバー不織布チューブの製造装置。
  12. 請求項1〜10の何れかに記載のナノファイバー不織布チューブの製造装置において、
    前記ノズルと前記コレクタ電極との相対位置が前記軸部材の軸方向に変更されるように前記ノズル又は前記コレクタ電極の少なくとも一方が移動可能に設けられているか又は前記ノズルが噴射方向を前記軸方向に変更しながら前記高分子溶液を吐出するように構成されていることを特徴とするナノファイバー不織布チューブの製造装置。
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