JP4923360B2 - 薄板積層構造を有する水蒸気混合装置を備えた燃料改質装置、水蒸気混合装置、及び、水蒸気混合装置の製造方法 - Google Patents

薄板積層構造を有する水蒸気混合装置を備えた燃料改質装置、水蒸気混合装置、及び、水蒸気混合装置の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭化水素系化合物を含む原燃料から水素リッチな燃料ガスを生成するための燃料改質装置に関し、特に、燃料改質装置内を流れる改質ガスに水蒸気を混合する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
改質装置では、改質触媒を用いた改質反応によって、炭化水素系化合物を含む原燃料から水素リッチな燃料ガス(「改質済み燃料ガス」とも呼ぶ)を生成する。ガソリンや天然ガスを原燃料とする改質装置は、シフト反応によって改質ガス中の一酸化炭素濃度を低減するシフト反応部を備えている。シフト反応には水蒸気が必要なので、シフト反応部には、そのための水蒸気(シフト反応用水)が供給される。
【0003】
シフト反応部に水蒸気を供給する技術としては、例えば、特開昭63−303801号公報に記載されたものが知られている。この技術では、外部装置でシフト反応用水を気化し、その水蒸気を改質装置のシフト反応部に供給している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来は、水蒸気を生成するための装置が別途必要になり、装置全体が大型化するという問題があった。このような問題は、シフト反応用の水蒸気を供給する場合に限らず、燃料改質装置で用いられる水蒸気を供給する場合に共通する問題であった。
【0005】
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、従来に比べて小型の装置構成で水蒸気を改質ガスに供給することのできる技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上記目的の少なくとも一部を達成するために、本発明の燃料改質装置は、炭化水素系化合物を含む改質原料から、燃料電池のための水素リッチな改質済み燃料ガスを生成するための燃料改質装置であって、多数の薄板を積層した薄板積層構造を有し、前記改質原料と前記改質済燃料ガスとの中間状態にある改質ガスであって前記燃料改質装置内を流れる前記改質ガスに水蒸気を混合させるための水蒸気混合装置を備える。前記水蒸気混合装置は、前記薄板積層構造に水を導入するための水導入口と、薄板に挟まれた空間に形成され、前記改質ガスが流れる改質ガス流路と、薄板に挟まれた空間に形成され、前記水導入口から導入された水が流れる水流路であって、前記改質ガス流路を流れる改質ガスによって前記水が加熱されて水蒸気となる水流路と、を有している。また、前記水流路と前記改質ガス流路とは、前記水流路において生成された水蒸気が前記改質ガス流路に流れ込むように接続されている。
このような水流路と改質ガス流路との接続は種々の構造を取りうる。
第1の構造では、前記水蒸気混合装置は、前記薄板積層構造に隣接して前記水流路の出口と前記改質ガス流路の入口の位置に設けられた改質ガス流入室を有しており、前記水流路と前記改質ガス流路とは、前記水流路において生成された水蒸気が前記改質ガス流路に流れ込むように前記改質ガス流入室を介して接続されている。
第2の構造では、前記水流路と前記改質ガス流路とは、前記薄板積層構造内において前記水流路の出口と前記改質ガス流路の入口の位置に設けられた連通路を介して連通しているとともに、前記水流路の出口には前記連通路に相当するギャップを挟んで壁面が設けられており、前記水流路において生成された水蒸気が前記壁面に衝突した後に前記連通路を介して前記改質ガス流路に流れ込むように接続されている。
第3の構造では、前記薄板積層構造は、第1の隔壁プレートと、前記水流路が形成された第1の流路プレートと、第2の隔壁プレートと、前記改質ガス流路が形成された第2の流路プレートと、がこの順に積層されたサブ構造を有するとともに、前記サブ構造が1セット以上積み重ねられた構成を有しており、前記水導入口は、前記第1の隔壁プレートと、前記第1の流路プレートと、前記第2の隔壁プレートと、前記第2の流路プレートとを貫通して設けられており、前記第2の隔壁プレートには、前記第1の流路プレートに設けられた前記水流路の終端部分と、前記第2の流路プレートに設けられた前記改質ガス流路の入口部分とを連通する連通流路が形成されており、前記水流路と前記改質ガス流路とは、前記水流路において生成された水蒸気が前記連通流路を介して前記改質ガス流路に流れ込むように接続されている。
【0007】
この燃料改質装置では、薄板積層構造を用いているので、水蒸気混合装置を小型化することができ、燃料改質装置全体も小型化することが可能である。
【0008】
なお、前記改質ガス流路と前記水流路は、薄板に挟まれた同じ平面内に形成されているようにしてもよい。
【0009】
この構成によれば、改質ガス流路と水流路とによる熱交換を効率的に行うことができる流路を形成し易いという利点がある。
【0010】
また、前記薄板積層構造は、隔壁を構成する隔壁プレートと、流路を形成するための流路プレートと、が交互に積層された構造を有しており、前記改質ガス流路と前記水流路とは、2枚の隔壁プレートと、前記2枚の隔壁プレートに挟まれた前記流路プレートとによって形成されているようにしてもよい。
【0011】
この構成によれば、改質ガス流路と水流路とを同じ平面内に容易に配置することができる。
【0012】
前記改質ガス流路を流れる前記改質ガスと、前記水流路を流れる前記水蒸気とは、互いに対向する向きに流れることが好ましい。
【0013】
この構成によれば、改質ガスと水との熱交換効率を高めることができる。
【0014】
前記改質ガス流路と前記水流路は、同一の水平平面内に形成されていてもよく、あるいは、同一の鉛直平面内に形成されていてもよい。
【0015】
前記改質ガス流路と前記水流路は、隔壁を構成する隔壁プレートを挟んで隣接す2つの平面内にそれぞれ形成されているようにしてもよい。
【0016】
この構成によれば、改質ガス流路と水流路が隔壁プレートで隔離されているので、それぞれにとって望ましい流路配置をとることができる。
【0017】
前記水流路には、水を保持するための保水部材や、水滴の飛びを防止するための液飛び防止部材が設けられていることが好ましい。
【0018】
なお、前記薄板の厚みは、約2mm以下であることが好ましい。
【0019】
また、前記薄板積層構造を構成する前記多数の薄板は、拡散接合によって接合されていることが好ましい。
【0020】
拡散接合を利用すれば、薄板同士を強固に接合することができるので、薄板積層構造を容易に作成可能である。
【0021】
前記薄板は、エッチングによってそれぞれ所定の形状に加工されていることが好ましい。
【0022】
エッチングを用いると、薄板を精度良く加工することが可能である。
【0023】
上記燃料改質装置は、さらに、シフト反応によって前記改質ガス内の一酸化炭素を低減するシフト反応部を備えており、前記水蒸気混合装置は、前記シフト反応部の上流側に設けられており、前記シフト反応に使用される水蒸気を前記改質ガスに混合するようにしてもよい。
【0024】
こうすれば、シフト反応に必要な水蒸気を、小型の装置で供給することが可能である。
【0025】
本発明による方法は、炭化水素系化合物を含む改質燃料から、燃料電池のための水素リッチな改質済み燃料ガスを生成するための燃料改質装置に用いられ、前記燃料改質装置内を流れる改質ガスに水蒸気を混合させるための水蒸気混合装置の製造方法であって、(a)隔壁を構成する複数の隔壁プレートと、流路を形成するための複数の流路プレートと、を準備する工程と、(b)前記隔壁プレートと前記流路プレートとを交互に積層することによって、薄板積層構造を構成する工程と、(c)前記薄板積層構造内の前記隔壁プレートと前記流路プレートとを、拡散接合によって接合する工程と、を備える。
【0026】
この方法によれば、改質ガスや水の流路を有する小型の薄板積層構造を、容易に作成することが可能である。
【0027】
上記方法は、さらに、(d)前記薄板積層構造のすくなくとも1つの側面を切断することによって、前記水流路の開口と前記改質ガス流路の開口とが形成された側面を形成する工程、を備えるものとしてもよい。
【0028】
この構成によれば、例えば、流路プレートが複雑な取り扱い難い形状を有しているときにも、切断前の流路プレートの形状を取り扱い易い形状としておくことができ、薄板積層構造の作成が容易になる。
【0029】
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、水蒸気混合装置、水蒸気混合装置を備える燃料改質装置、水蒸気混合装置の製造方法、燃料改質装置を備える燃料電池システム、および、その燃料電池システムを備える車両や移動体、等の態様で実現することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.全体構成:
B.第1実施例:
C.他の実施例:
D.変形例:
【0031】
A.全体構成:
図1は、本発明の一実施例としての燃料改質装置を搭載した電気自動車の概略構成図である。この電気自動車(以下、単に「車両」と呼ぶ)の車輪駆動機構は、モータ20と、トルクコンバータ30と、変速機40とを有している。モータ20の回転軸13は、トルクコンバータ30に結合されている。トルクコンバータの出力軸14は、変速機40に結合されている。変速機40の出力軸15は、ディファレンシャルギヤ16を介して車輪18の車軸17に結合されている。
【0032】
モータ20は、ロータ22と、ステータ24とを備える三相の同期モータである。ロータ22の外周面には、複数個の永久磁石が設けられている。また、ステータ24には、回転磁界を形成するための三相コイルが巻回されている。モータ20は、ロータ22に備えられた永久磁石による磁界と、ステータ24の三相コイルによって形成される磁界との相互作用により回転駆動する。また、ロータ22が外力によって回転させられる場合には、これらの磁界の相互作用により三相コイルの両端に起電力を生じさせる。この場合には、モータ20は発電機として機能する。
【0033】
モータ20には、主電源としての燃料電池システム60と、補助電源としてのバッテリ(2次電池)50と、の2つの電源が備えられている。バッテリ50は燃料電池システム60が故障した場合や、車両の始動時等のように燃料電池システム60から十分な電力を出力することができない場合などに、不足する電力をモータ20に供給する。バッテリ50の電力は、さらに、車両の制御を行う制御ユニット70や、照明装置などの電力機器(図示せず)にも供給される。
【0034】
2つの電源50,60からの電力は、それぞれの駆動回路51,52と、切替スイッチ80とを介してモータ20に供給される。切替スイッチ80は、バッテリ50と、燃料電池システム60と、モータ20の3者間の接続状態を任意に切り替えることができる。ステータ24は、切替スイッチ80および第1の駆動回路51を介してバッテリ50に電気的に接続され、また、切替スイッチ80および第2の駆動回路52を介して燃料電池システム60に接続される。2つの駆動回路51,52は、それぞれトランジスタインバータで構成されており、モータ20の三相それぞれに対して、ソース側とシンク側の2つを一組としてトランジスタが複数備えられている。これらの駆動回路51,52は、制御ユニット70と電気的に接続されている。
【0035】
制御ユニット70は、シフトレバー72と、アクセルペダル74と、ブレーキペダル76とから与えられる運転者の指令に基づいて、車両のための各種の制御を実行する。制御ユニット70が駆動回路51,52の各トランジスタのオン・オフの時間をPWM制御すると、バッテリ50および燃料電池システム60を電源とする擬似三相交流がステータ24の三相コイルに流れ、回転磁界が形成される。モータ20は、このような回転磁界の作用によって、先に説明した通り電動機または発電機として機能する。
【0036】
なお、制御ユニット70の各種の制御動作は、制御ユニット70に内蔵されている図示しないメモリ内に格納されたコンピュータプログラムを、制御ユニット70が実行することによって実現される。このメモリとしては、ROMやハードディスクなどの種々の記録媒体を利用することが可能である。
【0037】
図2は、燃料電池システム60の内部構成を示す説明図である。この燃料電池システム60は、ガソリンなどの原燃料を供給するための原燃料供給部110と、水を供給するための水供給部120と、空気を供給するための空気供給部130と、原燃料と水と空気とを含む改質原料から改質反応により燃料ガスHRGを生成する改質器140と、燃料電池150とを備えている。
【0038】
原燃料供給部110は、原燃料を貯蔵する原燃料タンク112と、ポンプ114と、原燃料供給用の配管系と、を有している。本実施例においては、原燃料としてガソリンが利用されている。水供給部120は、水を貯蔵する水タンク122と、ポンプ124と、水供給用の配管系と、を有している。空気供給部130は、エアポンプ132と、空気供給用の配管系とを有している。
【0039】
改質器140は、蒸発部141と、改質触媒を利用した改質反応を行うための改質部142(「改質反応部」とも呼ぶ)と、水蒸気混合部143と、シフト部144と、CO浄化部145と、を有している。
【0040】
原燃料(ガソリン)と水と空気は、蒸発部141において気化され、混合されて、改質原料ガスとなる。この気化に必要な熱は、蒸発部141内において改質原料流路とは別個に設けられた燃焼通路内における触媒燃焼反応によって発生する。この触媒燃焼反応に使用される燃料としては、燃料電池150からの燃料排ガスEXGが主として利用される。燃料排ガスEXGのみでは発熱量が不足する場合には、図示しない供給路を介して原燃料タンク112から原燃料が蒸発部141に供給される。
【0041】
なお、本明細書においては、改質器140に入る3種類の改質原料の混合ガスを「改質原料ガス」と呼ぶ。また、改質原料ガスと、改質器140から取り出される燃料ガスHRGとの中間状態にある混合気体を、「改質ガス」と呼ぶ。また、改質器140内の改質ガスの流路を「改質流路」と呼ぶ。
【0042】
改質原料ガスは、改質部142と、シフト部144と、CO浄化部145とにおける化学反応によって水素ガスリッチな燃料ガスHRGに変換される。まず、改質部142では、改質触媒を利用した改質反応が行われる。シフト部144は、シフト反応によって一酸化炭素濃度を低減するとともに、水素濃度を増大させる。CO浄化部145は、一酸化炭素の選択酸化反応を利用して一酸化炭素濃度をさらに低減する。シフト部144とCO浄化部145は、いずれも一酸化炭素濃度を低減するための反応器なので、これらを合わせて「一酸化炭素低減部」と呼ぶことができる。なお、シフト部144やCO浄化部145内に熱交換器を設けて、水や原燃料を昇温するとともに改質ガスを冷却するようにしてもよい。このような熱交換器の設置は、燃料電池システム全体の熱効率を向上させるという利点を有している。
【0043】
ところで、シフト部144におけるシフト反応は、以下の反応式で表される。
CO+H2O → CO2+H2+40.5kJ/mol
【0044】
水蒸気混合部143は、このシフト反応に必要な水(水蒸気)を改質ガス中に混合させるための装置である。水供給配管系は、蒸発部141と水蒸気混合部143とに水を供給するための配管202,204をそれぞれ有している。これらの配管202,204の分岐部には、三方弁126が設けられている。蒸発部141と水蒸気混合部143への水供給量の制御は、ポンプ124の回転数調整と、三方弁126の開度調整(流量配分調整)とによって行われる。
【0045】
ガソリンを改質原料として用いた場合には、改質部142における改質ガスの温度は約650℃程度であり、シフト部144における改質ガス温度は約250℃である。水蒸気混合部143は、改質部142で生成された改質ガスに水蒸気を混合させる機能と、改質ガスをシフト反応に適した温度まで冷却する機能とを有している。
【0046】
B.第1実施例:
図3は、水蒸気混合部143の概略構成を示す説明図である。図3には、改質部142と、水蒸気混合部143と、シフト部144とが示されている。但し、改質ガスの流れの方向は、図2とは逆向きであり、右から左である。以下の説明では、改質ガスの流れの方向をX方向としており、X方向に垂直なもう1つの水平方向をY方向、鉛直上向きの方向をZ方向としている。
【0047】
図3では、水蒸気混合部143の水平断面が示されている。水蒸気混合部143は、改質ガスの流入室310および流出室320と、これらの間に挟まれた薄板積層構造300とを有している。薄板積層構造300内には、水流路と改質ガス流路とが形成されている。薄板積層構造300に水が供給されると、この水が改質ガスによって加熱されて水蒸気となり、この水蒸気が改質ガス中に混合される。そして、水蒸気を含む改質ガスがシフト部144に供給される。
【0048】
図4は、第1実施例における薄板積層構造300の分解斜視図である。薄板積層構造300は、隔壁プレート330と、流路プレート340とが交互に積層された構造を有している。ここでは、板材と流路との区別を付けるために、板材にハッチングが施されている。なお、これらのプレート330、340は、厚みがそれぞれ約1mm以下の薄板である。
【0049】
図5(A)は流路プレート340の平面図、図5(B)は隔壁プレート330の平面図である。流路プレート340は、図の上側と下側に設けられた2つの側壁部材346と、これらの側壁部材346の間にほぼ等間隔に設けられた複数の流路形成部材343とで構成されている。平面で見ると、側壁部材346は長方形形状を有しており、流路形成部材343はコの字状(一辺が欠落した四角枠状)を有している。隔壁プレート330の一辺の近傍には、複数の水導入口332が設けられている。水供給部120(図2)から供給された水は、この水導入口332に導入される。
【0050】
流路形成部材343の内側に形成される流路は、水流路342として利用される。また、流路形成部材343の外側に形成される流路は、改質ガス流路344として利用される。厳密に言えば、水流路342と改質ガス流路344は、流路プレート340と、この流路プレート340を上下から挟む2枚の隔壁プレート330とによって囲まれた流路である。なお、1つの平面内(すなわち、1枚の流路プレート340内)に形成される水流路342と改質ガス流路344の数は、図5の例と異なる任意の数に設定可能である。
【0051】
隔壁プレート330の水導入口332に導入された水は、水流路342の端部(大きな黒丸で示される位置)に供給される(図4)。この水は、図5(A)に示されているように、水流路342中を(−X)方向に流れながら、改質ガス流路344内をX方向に流れる改質ガスと熱交換し、加熱されて水蒸気となる。すなわち、水と改質ガスは、流路形成部材343の壁面を通して熱交換する。水流路342中で生成された水蒸気は、水流路342を出て改質ガス流入室310(図3)で改質ガスと混合されて、改質ガス流路344に再び流入する。改質ガス流路344においては、水蒸気と改質ガスとがさらに混合されて、互いにほぼ等しい温度となる。
【0052】
水流路342内の水と改質ガス流路344内の改質ガスは、対向する方向に流れるので、高い熱交換効率を達成することができる。また、薄板積層構造300内において、改質ガスの熱を除去しつつ、その熱を利用して水蒸気を生成できるので、燃料改質装置全体の熱効率を高めることができる。さらに、水蒸気は、水流路342を出る際に改質ガスとは対向する向きに吹き出すので、水蒸気の改質ガス中への拡散が促進される。この結果、改質ガス中で水蒸気が偏ることがなく、水蒸気がほぼ均一に混合された改質ガスを得ることができる。
【0053】
水流路342の幅Wtと、改質ガス流路344の幅Wrは、それぞれ約5mmである。また、流路形成部材343の壁面の厚みtは、約1mmである。このとき、1枚の流路プレート340内に水流路342を7本形成し、改質ガス流路344を8本形成すると仮定すると、各プレート330,340の平面寸法は、およそ100mm×100mmとなり、通常の熱交換器や水蒸気発生器を利用する場合に比べて大幅な小型化が可能である。
【0054】
なお、流路幅Wt、Wrを、互いに異なる値に設定することも可能である。また、上述した寸法Wt,Wr,tの値は単なる例示であり、任意に変更することも可能である。但し、流路幅Wt、Wrの値としては約1mm〜約10mmの範囲が好ましく、壁面の厚みtの値としては約0.5mm〜約2mmの範囲が好ましい。また、各プレート330,340の厚みは、約1mm以下とすることが好ましく、約0.2mmとすることがさらに好ましい。また、各プレート330,340の厚みは、異なる値としてもよい。一般に、プレート330,340の寸法を小さくするほど水蒸気混合部143を小型化することができ、また、水と改質ガスとの熱交換の効率を高めることが可能である。また、各部の寸法が小さいほど薄板積層構造300の熱容量が小さくなるので、過渡応答性が改善されるという利点もある。但し、各部の寸法が過度に小さいと、機械的強度が低下し、また、製造も困難になるので、各部の幅や厚みは約0.1mm以上とすることが好ましい。
【0055】
図6は、薄板積層構造300の製造方法を示すフローチャートである。ステップS1では、隔壁プレート330および流路プレート340となる板材を準備する。板材の材質としては、インコネル(登録商標)やステンレス鋼などの耐熱性合金が用いられる。あるいは、セラミック製の板材を利用することも可能である。
【0056】
ステップS2では、板材をエッチングによって所定の形状に加工して、最終的に隔壁プレート330および流路プレート340となる原プレートをそれぞれ作成する。図7(A)には、流路プレート340の元となる原流路プレート340pが示されている。この原流路プレート340pは、完成後の流路プレート340の改質ガスの入口側と出口側(図5(A)の右側と左側の辺の部分)に、接続片340rがそれぞれ追加された形状を有している。この状態では、図5(A)に示した水流路342や改質ガス流路344となる空間が、それぞれ部材で囲まれている。また、流路プレート340が互いに離間した複数の部材で構成されているのに対して、原流路プレート340pは、1枚の連続した板材で構成されている。隔壁プレート330の原プレートも、この接続片340rと同様の接続片が両側に追加された形状を有している。2種類の原プレートは、同一の寸法を有している。
【0057】
なお、エッチングの代わりに、カッターなどを用いた機械加工によって原プレートを作成しても良い。但し、エッチングによってプレートを加工すると、加工部分にバリなどの変形の無いきれいなプレートを得ることができるという利点がある。また、薄板材は厚みが約1mmなので、機械加工に比べてエッチングの方が寸法精度が高いという利点もある。
【0058】
ステップS3では、こうして加工された原流路プレート340pと原隔壁プレートが、交互に積層される。ステップS4では、積層物が拡散接合され、各プレート同士が互いに接合された薄板積層構造が生成される。プレートの接合に拡散接合を利用すれば、薄板同士が密着した状態で強固に接合することができる。従って、流路に漏れが生じたりする可能性を低く抑えることができ、また、積層構造内部における熱伝導率を高めることが可能である。但し、接合の方法としては、拡散接合以外の他の方法を利用しても良い。
【0059】
ステップS5では、薄板積層構造の両端を、図7(A)に一点破線で示す2つの切断面CPでそれぞれ切断することによって、最終的な薄板積層構造300が得られる。図7(A),(B)を比較すれば理解できるように、この切断によって、改質ガス流路344の入口と出口が開口する。また、水流路342の出口も開口する。なお、原プレートの形状によっては、1つの切断面のみで切断すれば済む場合もある。
【0060】
流路プレート340は、互いに離間した部分を有しており、全体として比較的複雑で取り扱い難い形状を有している。これに対して、切断前の原流路プレート340pは、全体が1枚の板材であって離間した部分が存在しないので、流路プレート340に比べて取り扱い易い。したがって、薄板積層構造を作成した後にその少なくとも1つの側面を切断するようにすれば、薄板積層構造の作成がより容易である。
【0061】
その後、この薄板積層構造300の周囲を必要に応じてケーシングで囲い、改質ガスの流入室310と流出室320(図3)を薄板積層構造300の両側に接続することによって、水蒸気混合部143が完成する。
【0062】
以上のように、本実施例では、隔壁プレート330および流路プレート340の原プレートをそれぞれ準備し、これらを積層し、拡散接合することによって薄板積層構造300を作成するので、約1mm以下の薄板で構成される薄板積層構造300を容易に作成することが可能である。また、水流路342や改質ガス流路344に関しては、拡散接合後の積層構造の側面を切断することによってこれらの流路の開口を形成するようにしたので、積層時の原プレートを、取り扱い易い形状に成形することが可能である。また、この結果、積層工程も容易になるという利点がある。
【0063】
なお、ステップS5における切断後の流路プレート340は、側壁部材346と流路形成部材343が互いに離間しており、その上下にある隔壁プレート330によって固定されているだけである。従って、厳密にいえば、この切断後の側壁部材346と流路形成部材343は、1枚の薄板では無くなっている。しかし、本明細書では、この場合にも、側壁部材346と流路形成部材343とで構成される面状の部分を「流路プレート340」と呼んでいる。
【0064】
以上のように、第1実施例の水蒸気混合部143では、多数の細い水流路342と改質ガス流路344とを有する薄板積層構造300を用いているので、水蒸気の発生と、改質ガス中への水蒸気の混合とのための装置の寸法や重量を小さく抑えることができる。この結果、改質器140全体の寸法や重量を小さくすることが可能である。
【0065】
また、水蒸気混合部143は、改質部142とシフト部144との間に設けられているので、改質部142から出た高温の改質ガスの熱を有効に利用して、シフト反応に必要な量の水蒸気を適切な温度で改質ガスに混合させることができる。さらに、燃料電池150の負荷の変動に対するシフト反応用水供給の応答性を高めることができ、改質器140の過渡応答性や始動性を高めることが可能である。
【0066】
なお、水蒸気混合部143は、シフト部144の前段のみでなく、シフト部144内に設けることも可能である。例えば、シフト部144が複数のシフト部(例えば高温シフト部と低温シフト部)に分かれている場合には、これらの複数のシフト部の間に水蒸気混合部143を設けるようにしてもよい。また、水蒸気混合部143のみでは改質ガスの冷却が不十分な場合には、他の熱交換器を併用して改質ガスを冷却するようにしてもよい。
【0067】
C.他の実施例:
図8は、本発明の第2実施例における流路プレート340aと隔壁プレート330aとを示す説明図である。図5に示した第1実施例のプレート340,330との違いは、流路形状のみである。すなわち、第2実施例では、流路プレート340aの改質ガス流路344aについては、流路プレート340aの終端部(図の左側の端部)に出口が形成されておらず、この代わりに、隔壁プレート330aに改質ガス出口334aが形成されている。すなわち、改質ガス流路344aを流れた改質ガスは、改質ガス流路344aの終端にある壁面345に衝突し、その後、その上下にある隔壁プレート330aの改質ガス出口334aから流出する。隔壁プレート330aに関しては、改質ガス出口334aの追加に伴って、水導入口332aの位置も若干変更されている。
【0068】
このように、第2実施例の薄板積層構造では、水蒸気が混合された改質ガスが、薄板積層構造内の改質ガス流路344aの終端で鉛直方向(Z方向)に流れの向きが代わる。従って、水の蒸発が不十分で改質ガス中に水滴が存在するような場合にも、改質ガスの流れ方向の変化によって、水滴の気化を促進することが可能である。特に、改質ガス流路344aの終端に設けられた壁面345は、水滴の気化を促進する効果が大きい。この結果、シフト部144に流入する改質ガス中に、液滴状態の水が混入すること(以下「液飛び」と呼ぶ)を防止することが可能である。液滴状態の水は、シフト反応に利用可能な正味の水の量を減少させてしまう。従って、水蒸気混合部143における水の液飛びを防止すれば、シフト反応を効率良く行うことが可能である。
【0069】
また、第2実施例では、改質ガスの流れ方向が薄板積層構造内で変わるので、薄板積層構造から出る改質ガス中における水蒸気濃度分布や温度分布を、より均一にすることが可能である。
【0070】
図9は、本発明の第3実施例における流路プレート340bと隔壁プレート330bとを示す説明図である。第3実施例においては、流路プレート340bの改質ガス流路344bの終端部に壁面347が設けられており、その壁面347の隣(水流路342bの左側の部分)に改質ガス出口348が設けられている。また、複数の改質ガス流路344bは、それらの終端近傍において互いに接続されて1つの空間349を構成しており、改質ガス出口348はこの空間349に連通している。改質ガス流路344bを流れた改質ガスは、改質ガス流路344bの終端にある壁面347に衝突し、その後、その隣にある改質ガス出口348から流出する。なお、第2実施例と異なり、隔壁プレート330bには、改質ガス出口は設けられておらず、水導入口332bのみが設けられている。
【0071】
第3実施例の薄板積層構造では、水蒸気が混合された改質ガスが、薄板積層構造内の改質ガス流路344bの終端で水平方向に流れの向きが代わる。この結果、第2実施例と同様に、水の液飛びを防止することが可能であり、また、水蒸気濃度分布や温度分布をより均一にすることが可能である。
【0072】
図10は、本発明の第4実施例における流路プレート340cと隔壁プレート330cとを示す説明図である。第4実施例においては、流路プレート340cの改質ガス流路344cの終端部には、開口部の無い壁面347が設けられており、第3実施例のような改質ガス出口は設けられていない。また、隔壁プレート330cには、水導入口332cの他に、複数の改質ガス出口334cが設けられている。複数の改質ガス出口334cは、流路プレート340cから流れてきた改質ガスが通る1つの空間339cに連通している。改質ガス流路344cを流れた改質ガスは、改質ガス流路344cの終端にある壁面347cに衝突し、水平方向と鉛直方向とに流れの向きを変えながら、隔壁プレート330cの改質ガス出口334cら流出する。
【0073】
すなわち、第4実施例の薄板積層構造では、水蒸気が混合された改質ガスが、薄板積層構造内の改質ガス流路344bの終端で水平方向および鉛直方向の両方向に流れの向きが代わる。この結果、第2実施例や第3実施例と同様に、水の液飛びを防止することが可能であり、また、水蒸気濃度分布や温度分布をより均一にすることが可能である。
【0074】
以上のように、第2ないし第4実施例においては、改質ガス流路の終端に壁面が設けられており、この壁面によって改質ガスの流れの方向が、水平方向と垂直方向とのうちの少なくとも一方の方向に変化する。この結果、水の液飛びを防止することができ、また、水蒸気濃度分布や温度分布をより均一にすることが可能である。このことからも理解できるように、第2ないし第4実施例において改質ガス流路の終端に設けられた壁面は、液飛び防止部材としての機能を有している。
【0075】
図11は、本発明の第5実施例における流路プレート340dと隔壁プレート330dとを示す説明図である。第5実施例では、これらのプレート340d、330dが鉛直方向と平行になるように積層されている。すなわち、図11の上下の方向は鉛直方向Zであり、左右の方向がX方向である。なお、上述した第1ないし第4実施例の薄板積層構造も、この第5実施例と同じ向きに配置した状態で(すなわちX軸の回りに90度回転させた状態で)使用することも可能である。
【0076】
第5実施例と第1実施例(図5)との最も大きな違いは、水流路342dの形状である。すなわち、第5実施例では、流路プレート340dの水流路342dの始端部(水が導入される部分)に略円形の導入水路350が設けられており、また、終端部の底部に突起(障壁)352が設けられている。導入水路350は、隔壁プレート330dの水導入口332dと重なる位置に形成されている。従って、外部から供給された水は、隔壁プレート330dの水導入口332dと、流路プレート340dの導入水路350とを通って各流路プレート340d内の水流路342dに分配される。
【0077】
水流路342dに供給された水は、水流路342dの底面をその出口側に向かって流れながら蒸発する。突起352は、出口における水の液飛びを防止するためのものである。第5実施例の薄板積層構造も、第1実施例とほぼ同様な効果を有している。但し、第5実施例では、外部から供給された水が水平方向に流れながら複数の複数の流路プレートに分配されるので、第1実施例に比べて複数の流路プレートへの水の配分がより均一になるという利点がある。
【0078】
図12は、本発明の第6実施例における流路プレート340eを示す説明図である。隔壁プレートは、第5実施例と同じものを使用できるので、図示を省略している。
【0079】
第6実施例は、流路プレートと隔壁プレートの形状や、流路の形状は第5実施例と同じである。第5実施例との違いは、水流路342dの底部に保水材360が設けられている点だけである。この保水材360としては、種々の材料で構成された多孔体や発泡体を利用することができる。具体的には、FSM(「メソポーラスシリカ」とも呼ばれるシリカ多孔体)や、シリカゲルなどを利用することが可能である。このように、水流路342dの底部に保水材360を設けるようにすれば、水の液飛びをより効率的に防止することが可能である。
【0080】
図13は、本発明の第7実施例における流路プレート340fを示す説明図である。第7実施例は、水流路の形状以外の点は、第5実施例と同じである。すなわち、第7実施例では、水流路342fの途中に液飛び防止用の突起362,364が追加されている。この結果、第5実施例に比べて、水の液飛びをより効率的に防止することが可能である。
【0081】
図14は、本発明の第8実施例における流路プレート340gを示す説明図である。第7実施例では、第5実施例とほぼ同じ形状を有する水流路342gの出口に、ギャップを挟んで壁面366が設けられている。従って、水蒸気は、この壁面366に衝突した後に改質ガス流路344gに流入する。この壁面366も、液飛び防止部材として機能する。すなわち、水蒸気中に水滴が含まれている場合には、壁面366に水滴が衝突するので、その蒸発が促進される。この結果、第5実施例に比べて、水の液飛びをより効率的に防止することが可能である。
【0082】
図15は、本発明の第9実施例における水蒸気混合部143hの全体構成を示す説明図である。第9実施例では、薄板積層構造300hの改質ガスの入口と出口側の側面を、円形の開口部を有する板材372で覆っている。薄板積層構造300hの構成としては、上述した第1ないし第8実施例のものを利用することが可能である。
【0083】
板材372の円形の開口部は、水蒸気混合部143hの改質ガスの出入り口として使用される。このような構成を採用する理由は、改質部142やシフト部144(図3)において円筒形の触媒を用いられている場合に、水蒸気混合部143hの流路形状を円形にすると、改質部142やシフト部144との接続が容易になるからである。なお、隔壁プレート330hや流路プレート340hとして、円形の流路形状に合わせた複数の異なる幅のプレートを用いると、空間的な無駄の少ない構造を得ることができる。
【0084】
図16は、本発明の第10実施例における水蒸気混合部に用いられる薄板積層構造400の分解斜視図である。この薄板積層構造400は、第1の隔壁プレート430と、第1の流路プレート440と、第2の隔壁プレート450と、第2の流路プレート460とがこの順に積層されたサブ構造を有している。なお、これらの4種類のプレートで構成される1セットの積層サブ構造は、必要に応じて複数セット積み重ねられる。
【0085】
第1の隔壁プレート430には、水導入口432が設けられており、他のプレート440,450,460にも、これと連通する水導入口442,452,462がそれぞれ設けられている。第1の流路プレート440には、往復で蛇行する水流路444が設けられている。この水流路444の終端近傍の部分は、第2の隔壁プレート450に設けられた複数の連絡流路454に連通している。第2の流路プレート460には、複数の改質ガス流路464が設けられている。これらの改質ガス流路464は、第2の隔壁プレート450に設けられた複数の連絡流路454を介して、第1の流路プレート440の水流路444と接続されている。
【0086】
水導入口432から導入された水は、水流路444を蛇行しながら、(−X)方向に流れてゆく。この際、第2の隔壁プレート450を通して改質ガスと水との熱交換が行われ、水が気化して水蒸気となる。この水蒸気は、第2の隔壁プレート450の連絡流路454を介して改質ガス流路464の入口側に供給され、改質ガス流路464を流れていく間に改質ガスと混合される。
【0087】
この第10実施例では、薄板積層構造400が、水と改質ガスとの間の熱交換を行う直交型熱交換器としての機能を有しているので、効率的な熱交換を実現することが可能である。
【0088】
なお、第10実施例では、水流路444と改質ガス流路464とが、隔壁プレートを挟んで隣接する2つの平面内にそれぞれ形成されているのに対して、上述した第1ないし第9実施例では、水流路と改質ガス流路とが同一の平面内に形成されていた点に注意すべきである。このように、水流路と改質ガス流路とが、隔壁プレートを挟んだ隣接する平面内に形成されていても、あるいは、同一の平面内に形成されていても、本発明の薄板積層構造を実現することが可能である。いずれの構成を採用するかは、他の要因(例えば、水や改質ガスの供給や排出の構造的制約など)に応じて決定される。
【0089】
図17は、本発明の第11実施例における流路プレート340jと隔壁プレート330jとを示す説明図である。この流路プレート340jでは、水流路342jが水蒸気混合部の外周に近い位置に設けられており、改質ガス流路344jが中央に設けられている。改質ガス流路344jは、ジグザグ形状を有する仕切壁500で2つに仕切られている。仕切壁500がジグザグ形状を有している理由は、改質ガスと水蒸気の混合を促進するためである。但し、この仕切壁500は省略可能である。隔壁プレート330jには、流路プレート340jの水流路342jの始点に相当する位置に水導入口332jが設けられている。
【0090】
水流路342jを流れる水は、改質ガス流路344jを流れる改質ガスによって加熱されるが、水流路342j内ではほとんど気化しない。この水は、水流路342jの後端に設けられた壁面502に衝突して、改質ガス流路344jに流れ込み、ここで蒸発する。すなわち、水蒸気混合部の外周近傍では液体状態の水の昇温に起因する除熱によって改質ガスが冷却され、水蒸気混合部の中央近傍では水の沸騰に起因する除熱によって改質ガスが冷却される。一般に、沸騰による除熱の方が昇温による除熱よりも多くの熱量が移動する。従って、第11実施例の水蒸気混合部では、その中央付近において、改質ガスをより効率良く冷却することができる。
【0091】
ところで、一般に、反応容器の中央近傍では反応が比較的活発で温度も比較的高く、一方、外周近傍では反応が比較的不活発で温度も比較的低くなる傾向にある。この場合に、第11実施例のような水蒸気混合部を利用すれば、流路断面の中央近傍を流れる改質ガスを、外周近傍を流れる改質ガスよりも効率良く冷却できるので、改質ガス流路の断面内における温度分布を均一化することができるという利点がある。なお、このような効果は、一般に、水蒸気混合部の外周近傍を流れる改質ガスに関する熱伝達率が比較的低くなり、中央近傍を流れる改質ガスに関する熱伝達率が比較的高くなるように、水流路と改質ガス流路の形状を工夫することによって達成することが可能である。具体的には、流路の伝熱面積や、流路の断面積を工夫することによってこのような構成を得ることができる。
【0092】
図18は、本発明の第12実施例における流路プレート340kと隔壁プレート330kとを示す説明図である。この第12実施例は、図5に示した第1実施例と流路のサイズが若干異なるだけであり、基本的な構成は第1実施例と同じである。すなわち、第12実施例の流路プレート340kでは、中央近傍にある水流路342kは、外周近傍にある水流路342pよりも幅が大きい。同様に、中央近傍にある改質ガス流路344kは、外周近傍にある改質ガス流路344pよりも幅が大きい。隔壁プレート330kにおいても、流路プレート340kの比較的大きな水流路342kの始点に相当する位置には、比較的大きな水導入口332kが設けられており、一方、比較的小さな水流路342pの始点に相当する位置には、比較的小さな水導入口332pが設けられている。従って、中央近傍の水流路342kや改質ガス流路344kには、比較的多量の水が供給され、周辺近傍の水流路342pや改質ガス流路344pには、比較的少量の水が供給される。
【0093】
この第12実施例の水蒸気混合部を利用した場合にも、第11実施例と同様に、流路断面の中央近傍を流れる改質ガスを、外周近傍を流れる改質ガスよりも効率良く冷却できる。従って、改質ガス流路の断面内における温度分布を均一化することができるという利点がある。
【0094】
D.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0095】
D1.変形例1:
上記各実施例では、シフト部の直ぐ上流側に水蒸気混合部(水蒸気混合装置)を利用していたが、燃料改質装置の他の部分に水蒸気混合部を設けることも可能である。
【0096】
D2.変形例2:
上述した各実施例を組み合わせた水蒸気混合部を構成することも可能である。例えば、第7実施例や第8実施例の液飛び防止部材と、第6実施例の保水材の両方を有する水蒸気混合部を構成することが可能である。
【0097】
D3.変形例3:
改質器の原燃料としては、ガソリン以外の種々の炭化水素系燃料を使用可能である。例えば、メタノールなどのアルコールや、天然ガス、アルデヒド、エーテルなどの種々の炭化水素系化合物を利用することができる。
【0098】
D4.変形例4:
上記実施例では、燃料電池システム60を使用した電気自動車の例について説明したが、本発明は、車輪駆動用の原動機として、モータと内燃機関との2つの原動機を用いたハイブリッド自動車(ハイブリッド車両)にも適用することができる。また、本発明は、船舶や電車などのような、自動車以外の移動体にも適用可能である。すなわち、本発明は、一般に、燃料電池と、燃料改質装置と、燃料電池を含む電源から供給される電力によって駆動される原動機と、を備える移動体に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての燃料改質装置を搭載した電気自動車の概略構成図。
【図2】燃料電池システム60の内部構成を示す説明図。
【図3】水蒸気混合部143の概略構成を示す説明図。
【図4】第1実施例における薄板積層構造300の分解斜視図。
【図5】第1実施例の流路プレート340と隔壁プレート330の説明図。
【図6】薄板積層構造300の製造工程を示すフローチャート。
【図7】薄板積層構造300の製造工程の説明図。
【図8】第2実施例の流路プレートと隔壁プレートの説明図。
【図9】第3実施例の流路プレートと隔壁プレートの説明図。
【図10】第4実施例の流路プレートと隔壁プレートの説明図。
【図11】第5実施例の流路プレートと隔壁プレートの説明図。
【図12】第6実施例の流路プレートの説明図。
【図13】第7実施例の流路プレートの説明図。
【図14】第8実施例の流路プレートの説明図。
【図15】第9実施例における水蒸気混合部143の全体構成を示す説明図。
【図16】第10実施例における水蒸気混合部に用いられる薄板積層構造400の分解斜視図。
【図17】第11実施例の流路プレートと隔壁プレートの説明図。
【図18】第12実施例の流路プレートと隔壁プレートの説明図。
【符号の説明】
13…回転軸
14…出力軸
15…出力軸
16…ディファレンシャルギヤ
17…車軸
18…車輪
20…モータ
22…ロータ
24…ステータ
30…トルクコンバータ
40…変速機
50…バッテリ
51,52…駆動回路
60…燃料電池システム
70…制御ユニット
72…シフトレバー
74…アクセルペダル
76…ブレーキペダル
80…切替スイッチ
110…原燃料供給部
112…原燃料タンク
114…ポンプ
120…水供給部
122…水タンク
124…ポンプ
126…三方弁
130…空気供給部
132…エアポンプ
140…改質器
141…蒸発部
142…改質部
143…水蒸気混合部
144…シフト部
145…CO浄化部
150…燃料電池
202,204…配管
300…薄板積層構造
310…改質ガス流入室
320…改質ガス流出室
330…隔壁プレート
332…水導入口
334…改質ガス出口
340…流路プレート
340p…原流路プレート
340r…接続片
342…水流路
343…流路形成部材
344…改質ガス流路
345…壁面
346…側壁部材
347…壁面
348…改質ガス出口
349…空間
350…導入水路
352…突起
360…保水材
362,364…突起
366…壁面
372…板材
400…薄板積層構造
430…第1の隔壁プレート
432…水導入口
440…第1の流路プレート
442…水導入口
444…水流路
450…第2の隔壁プレート
452…水導入口
454…連絡流路
460…第2の流路プレート
462…水導入口
464…改質ガス流路

Claims (19)

  1. 炭化水素系化合物を含む改質原料から、燃料電池のための水素リッチな改質済み燃料ガスを生成するための燃料改質装置であって、
    多数の薄板を積層した薄板積層構造を有し、前記改質原料と前記改質済燃料ガスとの中間状態にある改質ガスであって前記燃料改質装置内を流れる前記改質ガスに水蒸気を混合させるための水蒸気混合装置を備え、
    前記水蒸気混合装置は、
    前記薄板積層構造に水を導入するための水導入口と、
    薄板に挟まれた空間に形成され、前記改質ガスが流れる改質ガス流路と、
    薄板に挟まれた空間に形成され、前記水導入口から導入された水が流れる水流路であって、前記改質ガス流路を流れる改質ガスによって前記水が加熱されて水蒸気となる水流路と、
    前記薄板積層構造に隣接して前記水流路の出口と前記改質ガス流路の入口の位置に設けられた改質ガス流入室と、
    を有しており、
    前記水流路と前記改質ガス流路とは、前記水流路において生成された水蒸気が前記改質ガス流路に流れ込むように前記改質ガス流入室を介して接続されていることを特徴とする燃料改質装置。
  2. 炭化水素系化合物を含む改質原料から、燃料電池のための水素リッチな改質済み燃料ガスを生成するための燃料改質装置であって、
    多数の薄板を積層した薄板積層構造を有し、前記改質原料と前記改質済燃料ガスとの中間状態にある改質ガスであって前記燃料改質装置内を流れる前記改質ガスに水蒸気を混合させるための水蒸気混合装置を備え、
    前記水蒸気混合装置は、
    前記薄板積層構造に水を導入するための水導入口と、
    薄板に挟まれた空間に形成され、前記改質ガスが流れる改質ガス流路と、
    薄板に挟まれた空間に形成され、前記水導入口から導入された水が流れる水流路であって、前記改質ガス流路を流れる改質ガスによって前記水が加熱されて水蒸気となる水流路と、
    を有しており、
    前記水流路と前記改質ガス流路とは、前記薄板積層構造内において前記水流路の出口と前記改質ガス流路の入口の位置に設けられた連通路を介して連通しているとともに、前記水流路の出口には前記連通路に相当するギャップを挟んで壁面が設けられており、前記水流路において生成された水蒸気が前記壁面に衝突した後に前記連通路を介して前記改質ガス流路に流れ込むように接続されていることを特徴とする燃料改質装置。
  3. 炭化水素系化合物を含む改質原料から、燃料電池のための水素リッチな改質済み燃料ガスを生成するための燃料改質装置であって、
    多数の薄板を積層した薄板積層構造を有し、前記改質原料と前記改質済燃料ガスとの中間状態にある改質ガスであって前記燃料改質装置内を流れる前記改質ガスに水蒸気を混合させるための水蒸気混合装置を備え、
    前記水蒸気混合装置は、
    前記薄板積層構造に水を導入するための水導入口と、
    薄板に挟まれた空間に形成され、前記改質ガスが流れる改質ガス流路と、
    薄板に挟まれた空間に形成され、前記水導入口から導入された水が流れる水流路であって、前記改質ガス流路を流れる改質ガスによって前記水が加熱されて水蒸気となる水流路と、
    を有しており、
    前記薄板積層構造は、第1の隔壁プレートと、前記水流路が形成された第1の流路プレートと、第2の隔壁プレートと、前記改質ガス流路が形成された第2の流路プレートと、がこの順に積層されたサブ構造を有するとともに、前記サブ構造が1セット以上積み重ねられた構成を有しており、
    前記水導入口は、前記第1の隔壁プレートと、前記第1の流路プレートと、前記第2の隔壁プレートと、前記第2の流路プレートとを貫通して設けられており、
    前記第2の隔壁プレートには、前記第1の流路プレートに設けられた前記水流路の終端部分と、前記第2の流路プレートに設けられた前記改質ガス流路の入口部分とを連通する連通流路が形成されており、
    前記水流路と前記改質ガス流路とは、前記水流路において生成された水蒸気が前記連通流路を介して前記改質ガス流路に流れ込むように接続されていることを特徴とする燃料改質装置。
  4. 請求項1又は2記載の燃料改質装置であって、
    前記改質ガス流路と前記水流路は、薄板に挟まれた同じ平面内に形成されている、燃料改質装置。
  5. 請求項記載の燃料改質装置であって、
    前記薄板積層構造は、隔壁を構成する隔壁プレートと、流路を形成するための流路プレートと、が交互に積層された構造を有しており、
    前記改質ガス流路と前記水流路とは、2枚の隔壁プレートと、前記2枚の隔壁プレートに挟まれた前記流路プレートとによって形成されている、燃料改質装置。
  6. 請求項4又は5記載の燃料改質装置であって、
    前記改質ガス流路を流れる前記改質ガスと、前記水流路を流れる前記水蒸気とは、互いに対向する向きに流れる、燃料改質装置。
  7. 請求項4〜6のいずれか一項に記載の燃料改質装置であって、
    前記改質ガス流路と前記水流路は、同一の水平平面内に形成されている、燃料改質装置。
  8. 請求項4〜6のいずれか一項に記載の燃料改質装置であって、
    前記改質ガス流路と前記水流路は、同一の鉛直平面内に形成されている、燃料改質装置。
  9. 請求項1に従属する請求項4〜6,8のいずれか一項に記載の燃料改質装置であって、
    前記水流路には、水を保持するための保水部材が設けられている、
    燃料改質装置。
  10. 請求項4〜8のいずれか一項に記載の燃料改質装置であって、
    前記水流路には、水滴の飛びを防止するための液飛び防止部材が設けられている、燃料改質装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の燃料改質装置であって、
    前記薄板の厚みは、mm以下である、燃料改質装置。
  12. 請求項11記載の燃料改質装置であって、
    前記薄板積層構造を構成する前記多数の薄板は、拡散接合によって接合されている、燃料改質装置。
  13. 請求項11又は12記載の燃料改質装置であって、
    前記薄板は、エッチングによってそれぞれ加工されている、燃料改質装置。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の燃料改質装置であって、さらに、
    シフト反応によって前記改質ガス内の一酸化炭素を低減するシフト反応部を備えており、
    前記水蒸気混合装置は、前記シフト反応部の上流側に設けられており、前記シフト反応に使用される水蒸気を前記改質ガスに混合する、燃料改質装置。
  15. 炭化水素系化合物を含む改質原料から、燃料電池のための水素リッチな改質済み燃料ガスを生成するための燃料改質装置に用いられ、前記改質原料と前記改質済燃料ガスとの中間状態にある改質ガスであって前記燃料改質装置内を流れる前記改質ガスに水蒸気を混合させるための水蒸気混合装置であって、
    多数の薄板を積層した薄板積層構造を有し、
    前記薄板積層構造は、
    前記薄板積層構造に水を導入するための水導入口と、
    薄板に挟まれた空間に形成され、前記改質ガスが流れる改質ガス流路と、
    薄板に挟まれた空間に形成され、前記水導入口から導入された水が流れる水流路であって、前記改質ガス流路を流れる改質ガスによって前記水が加熱されて水蒸気となる水流路と、
    前記薄板積層構造に隣接して前記水流路の出口と前記改質ガス流路の入口の位置に設けられた改質ガス流入室と、
    を有しており、
    前記水流路と前記改質ガス流路とは、前記水流路において生成された水蒸気が前記改質ガス流路に流れ込むように前記改質ガス流入室を介して接続されていることを特徴とする水蒸気混合装置。
  16. 炭化水素系化合物を含む改質原料から、燃料電池のための水素リッチな改質済み燃料ガスを生成するための燃料改質装置に用いられ、前記改質原料と前記改質済燃料ガスとの中間状態にある改質ガスであって前記燃料改質装置内を流れる前記改質ガスに水蒸気を混合させるための水蒸気混合装置であって、
    多数の薄板を積層した薄板積層構造を有し、
    前記薄板積層構造は、
    前記薄板積層構造に水を導入するための水導入口と、
    薄板に挟まれた空間に形成され、前記改質ガスが流れる改質ガス流路と、
    薄板に挟まれた空間に形成され、前記水導入口から導入された水が流れる水流路であって、前記改質ガス流路を流れる改質ガスによって前記水が加熱されて水蒸気となる水流路と、
    を有しており、
    前記水流路と前記改質ガス流路とは、前記薄板積層構造内において前記水流路の出口と前記改質ガス流路の入口の位置に設けられた連通路を介して連通しているとともに、前記水流路の出口には前記連通路に相当するギャップを挟んで壁面が設けられており、前記水流路において生成された水蒸気が前記壁面に衝突した後に前記連通路を介して前記改質ガス流路に流れ込むように接続されていることを特徴とする水蒸気混合装置。
  17. 炭化水素系化合物を含む改質原料から、燃料電池のための水素リッチな改質済み燃料ガスを生成するための燃料改質装置に用いられ、前記改質原料と前記改質済燃料ガスとの中間状態にある改質ガスであって前記燃料改質装置内を流れる前記改質ガスに水蒸気を混合させるための水蒸気混合装置であって、
    多数の薄板を積層した薄板積層構造を有し、
    前記薄板積層構造は、
    前記薄板積層構造に水を導入するための水導入口と、
    薄板に挟まれた空間に形成され、前記改質ガスが流れる改質ガス流路と、
    薄板に挟まれた空間に形成され、前記水導入口から導入された水が流れる水流路であって、前記改質ガス流路を流れる改質ガスによって前記水が加熱されて水蒸気となる水流路と、
    を有しており、
    前記薄板積層構造は、第1の隔壁プレートと、前記水流路が形成された第1の流路プレートと、第2の隔壁プレートと、前記改質ガス流路が形成された第2の流路プレートと、がこの順に積層されたサブ構造を有するとともに、前記サブ構造が1セット以上積み重ねられた構成を有しており、
    前記水導入口は、前記第1の隔壁プレートと、前記第1の流路プレートと、前記第2の隔壁プレートと、前記第2の流路プレートとを貫通して設けられており、
    前記第2の隔壁プレートには、前記第1の流路プレートに設けられた前記水流路の終端部分と、前記第2の流路プレートに設けられた前記改質ガス流路の入口部分とを連通する連通流路が形成されており、
    前記水流路と前記改質ガス流路とは、前記水流路において生成された水蒸気が前記連通流路を介して前記改質ガス流路に流れ込むように接続されていることを特徴とする水蒸気混合装置。
  18. 炭化水素系化合物を含む改質原料から、燃料電池のための水素リッチな改質済み燃料ガスを生成するための燃料改質装置に用いられ、前記改質原料と前記改質済燃料ガスとの中間状態にある改質ガスであって前記燃料改質装置内を流れる前記改質ガスに水蒸気を混合させるための請求項15〜17のいずれか一項に記載の水蒸気混合装置の製造方法であって、
    (a)隔壁を構成する複数の隔壁プレートと、流路を形成するための複数の流路プレートと、を準備する工程と、
    (b)前記隔壁プレートと前記流路プレートとを交互に積層することによって、薄板積層構造を構成する工程と、
    (c)前記薄板積層構造内の前記隔壁プレートと前記流路プレートとを、拡散接合によって接合する工程と、
    を備える方法。
  19. 請求項18記載の水蒸気混合装置の製造方法であって、さらに、
    (d)前記薄板積層構造のすくなくとも1つの側面を切断することによって、前記水流路の開口と前記改質ガス流路の開口とが形成された側面を形成する工程、
    を備える方法。
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