JP4922915B2 - 基板処理装置および基板の芯合わせ方法 - Google Patents

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Description

この発明は、基板保持回転機構に基板を保持して処理する基板処理装置、および基板保持回転機構に対する基板の芯合わせ方法に関する。処理または芯合わせの対象となる基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板などが含まれる。
半導体ウエハ等の基板を処理する基板処理装置は、基板を保持して回転するスピンチャックと、このスピンチャックに保持された基板に対して処理液を供給する処理液ノズルとを備えている。スピンチャックは、円盤状のベース部材と、このベース部材の周縁部に立設された複数本の挟持ピンとを含み、この複数本の挟持ピンを基板の端面に当接させて基板を挟持する。
しかし、このような構成では、基板端面において挟持ピンが当接する部位に処理残りが生じる。とくに、基板表面に銅膜を形成した後に、基板周縁部および端面の不要な銅膜および銅イオンを除去しようとするベベルエッチング処理やベベル洗浄処理においては、処理残りが問題となる。
このような処理残りは、その後に基板搬送ロボットによって基板を搬送するときに、基板保持ハンドの金属汚染を引き起こし、これがさらに他の基板へと転移し、基板処理装置の各部に金属汚染を拡散させる原因となるおそれがある。
この問題を解決するために、下記特許文献1に示す先行技術では、回転ベース部材に植設した基板支持部材によって基板を下面から支持する一方で、基板の上面から気体を供給して基板支持部材に基板を押し付け、基板支持部材と基板との摩擦によって基板を保持しつつ回転させる構成が提案されている。
この構成では、基板を正確に位置合わせして基板支持部材上に支持させることが重要である。もしも、回転ベース部材の回転軸線と基板の中心とにずれがあると、回転に伴う遠心力によって、基板は水平方向へと移動しようとするから、基板の保持が不安定になるおそれがあるからである。
そこで、下記特許文献2に示す先行技術のように、基板をスピンチャックに対して芯合わせするために、所定の基板保持位置に基板を位置決めするための位置決めガイドをスピンチャックに設け、この位置決めガイドに基板を押し付けることにより、基板の位置決めを行う構成が提案されている。
特開2006−32891号公報 特開2007−266287号公報
ところが、基板の径には寸法公差(たとえば直径300mmの基板で±0.2mm)があるため、基板の標準径を基準として位置決め部材を設けても、位置決めされた基板の中心が寸法公差に対応する誤差だけスピンチャックの回転軸線上からずれることが避けられない。とくに、基板の裏面に事前にエッチング処理が施されている場合には基板の周縁部の膜減りによって基板の径が微小量だけ縮小していることがあり(たとえば直径300mmの基板で−0.5mm程度)、位置決めされた基板の中心が回転軸線から寸法公差以上にずれることがある。
このような位置合わせ誤差は、基板保持の観点からは許容できる範囲であるものの、ベベルエッチング処理やベベル洗浄処理における基板周縁部の洗浄幅が基板の周方向各部で一様にならないという問題は回避できない。すなわち、基板の中心がスピンチャックの回転軸線から偏心していると、それに応じて、ベベルエッチング処理やベベル洗浄処理におけるリング状の洗浄領域もスピンチャックの回転軸線から偏心する。その結果、基板周縁部の各部で洗浄幅にばらつきが生じることになる。
たとえば、ベベルエッチング処理やベベル洗浄処理における洗浄幅には、基板径の寸法公差未満の高い精度(たとえば直径300mmの基板で±0.1mm程度)が要求されるようになってきており、それに応じて、スピンチャックに対する基板の芯合わせにも同等の精度が求められるようになってきている。これは、洗浄幅に大きなばらつきがあると、それを見込んで中央のデバイス領域を狭く設定しなければならなくなるからである。
そこで、この発明の目的は、基板保持回転機構に精密に芯合わせされた状態で基板を保持させることができる基板処理装置を提供することである。
また、この発明の他の目的は、基板保持回転機構に基板を精密に芯合わせすることができる基板の芯合わせ方法を提供することである。
前記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、円形の基板(W)を保持して所定の回転軸線(J)まわりに回転させる基板保持回転機構(4)と、この基板保持回転機構に保持される基板の径を計測する基板径計測手段(88,90;93;96,97)と、前記基板保持回転機構に設けられ、基板の端面に当接することにより、当該基板の中心が前記回転軸線と微小距離だけ隔てられるような予め定める初期位置に基板を位置決めするための位置決め部材(55)と、基板の端面に当接して基板の位置を規制するための規制部材(75)とを含み、前記初期位置に位置決めされた基板の中心と前記回転軸線に対して反対側に、基板の端面と当接するための部材が設けられておらず、前記基板径計測手段の計測結果に基づいて、前記初期位置に位置決めされた基板の中心と前記回転軸線との間の距離だけ前記回転軸線に向かって基板が移動するように、前記規制部材を移動させる規制部材移動手段(20,78)をさらに含む、基板処理装置(100;200;300)である。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
この発明によれば、基板の端面に当接する規制部材によって基板の位置が規制されることによって、基板保持回転機構に対する基板の芯合わせが行われる。すなわち、基板径計測手段によって基板の径が予め計測される。基板は、位置決め部材によって初期位置に位置決めされる。初期位置にある基板の端面に規制部材が当接し、かつ、その規制部材が移動されることにより、基板が回転軸線に向けて移動される。このときの基板の移動距離は、初期位置にある基板の中心と回転軸線との間の距離であり、この移動距離は、基板径計測手段により計測された基板の径に対応する。そのため、基板径の寸法公差によらずに、基板の中心を基板保持回転機構の回転軸線上に正確に位置合わせすることができる。これにより、基板保持回転機構に精密に芯合わせされた状態で基板を保持させることができる。
また、請求項2に記載のように、基板を前記初期位置に位置決めするために、前記位置決め部材に向けて基板を押し付ける押し付け手段(51,67)をさらに含むものであってもよい。この場合、基板は、その端面に当接する位置決め部材に押し付けられることにより、初期位置に位置決めされる。
前記の目的を達成するための請求項記載の発明は、円形の基板(W)を保持して所定の回転軸線(J)まわりに回転させる基板保持回転機構(4)と、この基板保持回転機構に保持される基板の径を計測する基板径計測手段(88,90;93;96,97)と、前記基板保持回転機構に設けられ、基板の端面に当接することにより、予め定める初期位置に基板を位置決めするための位置決め部材(55)と、基板を前記初期位置に位置決めするために、前記位置決め部材に向けて基板を押し付ける押し付け手段(51,67)と、基板の端面に当接して基板の位置を規制するための規制部材(75)と、前記基板径計測手段の計測結果に基づいて、前記初期位置に位置決めされた基板の中心と前記回転軸線との間の距離だけ前記回転軸線に向かって基板が移動するように、前記規制部材を移動させる規制部材移動手段(20,78)とを含み、前記規制部材が、前記初期位置に位置決めされた基板の中心と前記回転軸線とを通る直線を対称軸とする線対称な位置関係で一対設けられており、前記規制部材移動手段は、前記対称軸に対して対称な進退方向にそれぞれ沿うように前記一対の規制部材を前記基板保持回転機構に保持された基板に対して進退させるものである、基板処理装置(100;200;300)である。
この発明によれば、基板の端面に当接する規制部材によって基板の位置が規制されることによって、基板保持回転機構に対する基板の芯合わせが行われる。すなわち、基板径計測手段によって基板の径が予め計測される。基板は、その端面に当接する位置決め部材に押し付けられることにより、初期位置に位置決めされる。初期位置にある基板の端面に規制部材が当接し、かつ、その規制部材が移動されることにより、基板が回転軸線に向けて移動される。このときの基板の移動距離は、初期位置にある基板の中心と回転軸線との間の距離であり、この移動距離は、基板径計測手段により計測された基板の径に対応する。そのため、基板径の寸法公差によらずに、基板の中心を基板保持回転機構の回転軸線上に正確に位置合わせすることができる。これにより、基板保持回転機構に精密に芯合わせされた状態で基板を保持させることができる。
また、一対の規制部材が基板の端面と当接することにより、基板の位置が規制される。そのため、基板と規制部材とが当接する際に基板が予期しない方向に変位することを防止することができる。このため、基板の中心を基板保持回転機構の回転軸線上に正確に位置合わせすることができる。一対の規制部材は、初期位置に位置決めされた基板の中心と基板保持回転機構の回転軸線とを通る直線を対称軸として線対称な位置関係で設けられており、しかも、前記対称軸に対して対象な進退方向にそれぞれ沿って進退される。したがって、一対の規制部材を移動させることによって、初期位置に位置決めされた基板を前記対称軸をなす直線に沿って回転軸線側へと変位させることができる。
請求項記載の発明は、基板を保持して所定の基板搬入方向(X1)に移動することによって、前記基板保持回転機構に基板を受け渡す基板搬送ハンド(60)をさらに含み、前記位置決め部材が、前記回転軸線よりも前記基板搬入方向下流側に中心が位置するように定められた前記初期位置に基板を位置決めするものである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この発明によれば、位置決め部材によって、回転軸線よりも基板搬入方向下流側に中心が位置するように定められた初期位置に基板が位置決めされる。そして、基板は、規制部材の移動に伴って、基板搬入方向と反対方向に向けて移動される。これにより、基板の中心を基板保持回転機構の回転軸線上に位置合わせすることができる。
請求項記載の発明は、前記押し付け手段が、前記基板搬送ハンドを前記基板搬入方向に移動させるハンド駆動機構(67)を含む、請求項記載の基板処理装置である。
この発明によれば、基板の搬入のためのハンド駆動機構によって基板保持ハンドを基板搬入方向に移動させることにより、基板を位置決め部材に押し付けて初期位置に位置決めすることができる。したがって、基板を位置決め部材に押し付けるための専用の手段を設ける必要がない。
前記押し付け手段は、前記基板搬送ハンドに備えられ、基板の端面に当接する当接部材(52)と、この当接部材を前記基板搬入方向に沿って基板端面に弾性的に付勢する付勢手段(54)とを含むことが好ましい。この場合、当接部材が基板の端面に弾性的に当接するから、基板を位置決め部材に向けて押し付ける際に、基板の端面に変形や潰れが生じることを防止することができる。この付勢手段は、たとえば、ばねその他の弾性部材であってもよい。
請求項6記載の発明は、前記基板径計測手段が、基板搬送のための基板保持ハンド(70)に保持されている基板の径を計測する保持基板径計測手段(90,93)を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この発明によれば、基板搬送のための基板保持ハンドに保持されている基板の径が基板径計測手段により計測される。そのため、基板の搬送動作の途中で基板の径を計測することができる。したがって、基板の径の計測するために、基板Wの搬送動作を中断する必要はない。これにより、スループットを良好に保つことができる。
請求項7記載の発明は、前記保持基板径計測手段が、前記基板保持ハンドに保持された基板の端面に向けて進退可能に前記基板保持ハンドに設けられた当接部材(88)と、この当接部材の位置を検出する位置検出手段(90)とを含む、請求項6記載の基板処理装置である。
この発明によれば、基板の端面に当接する当接部材の位置の検出に基づいて、基板の径が計測される。このため、基板の径を、簡単な構成で計測することができる。
より具体的には、たとえば、基板中心に関して当接部材とは反対側で基板端面を規制する基板端面規制部材(83,84)を基板保持ハンド上に設けておくことが好ましい。この場合、当接部材を進出させて基板端面に当接させ、この当接部材と基板端面規制部材とで基板を挟持させる。この挟持状態での当接部材の位置は、基板保持ハンドに保持されている基板の径に対応する。
請求項8記載の発明は、前記規制部材が、前記基板保持回転機構に保持される基板の位置を規制するための規制処理位置と、この規制処理位置から退避した退避位置との間で移動可能に設けられている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この発明によれば、基板の端面を規制する際は、規制部材は規制処理位置に移動され、基板の端面を規制しないときは、規制部材は退避位置に移動される。これにより、基板に処理が施される場合に、規制部材が、基板保持回転機構の周囲の部材に干渉することを防止することができる。
前記基板処理装置は、たとえば、基板保持回転機構の周囲に設けられ、基板の回転に伴う遠心力によって基板から飛び出す処理液(基板表面を処理する液体)を受け止めるガード(98)を含むものであってもよい。このガードは、たとえば、基板保持回転機構の回転軸線に平行な方向に沿って移動可能に設けられていて、基板保持回転機構に対する基板の搬入/搬出の際には、基板保持回転機構の側方から退避したガード退避位置に配置され、基板に処理液を供給する基板処理時には基板保持回転機構の側方に対向する処理位置に配置される。
このような構成の場合に、基板保持回転機構に対する基板の芯合わせは、ガードを前記ガード退避位置に配置した状態で行われる。このとき、規制部材が前記規制処理位置に配置される。基板の芯合わせを終えて基板の処理を行うときには、規制部材が前記退避位置に退避させられる。ガードを前記処理位置に配置するときに、このガードと規制部材との干渉を回避できる。
請求項9に記載のように、前記初期位置は、当該初期位置に位置決めされた基板の中心と前記回転軸線との間の前記微小距離が基板の径の寸法公差よりも大きくなる位置に設定されていてもよい。
請求項10記載の発明は、円形の基板(W)を保持して所定の回転軸線(J)まわりに回転させるための基板保持回転機構(4)に対して基板を芯合わせするための方法であって、前記基板保持回転機構に保持される基板の径を計測する基板径計測ステップ(S1)と、前記基板保持回転機構に設けられた位置決め部材(55)に基板の端面に当接させることにより、当該基板を予め定める初期位置に位置決めするステップと、前記初期位置に位置決めされた基板の中心と前記回転軸線とを通る直線を対称軸とする線対称な位置関係で一対設けられて、基板の端面に当接して基板の位置を規制するための規制部材(75)を、前記基板径の計測結果に基づいて、前記初期位置に位置決めされた基板の中心と前記回転軸線との間の距離だけ前記回転軸線に向かって基板が移動するように移動させる規制部材移動ステップ(S2,S3)とを含み、前記規制部材移動ステップは、前記対称軸に対して対称な進退方向にそれぞれ沿うように前記一対の規制部材を前記基板保持回転機構に保持された基板に対して進退させる規制部材進退ステップを含む、基板の芯合わせ方法である。
この方法によれば、基板の端面に当接する規制部材によって基板の位置が規制されることによって、基板保持回転機構に対する基板の芯合わせが行われる
すなわち、基板径計測手段によって基板の径が予め計測される。基板は、その端面に当接する位置決め部材に押し付けられることにより初期位置に位置決めされる。初期位置にある基板の端面に規制部材が当接し、かつ、その規制部材が移動されることにより、基板が回転軸線に向けて移動される。このときの基板の移動距離は、初期位置にある基板の中心と回転軸線との間の距離であり、この移動距離は、実際に計測された当該基板の径に対応する。そのため、移動後の規制部材により規制される基板は、基板径の寸法公差によらずに、その中心が基板保持回転機構の回転軸線上に位置するようになる。これにより、基板保持回転機構に精密に芯合わせされた状態で基板を保持させることができる。
また、一対の規制部材が基板の端面と当接することにより、基板の位置が規制される。そのため、基板と規制部材とが当接する際に基板が予期しない方向に変位することを防止することができる。このため、基板の中心を基板保持回転機構の回転軸線上に正確に位置合わせすることができる。一対の規制部材は、初期位置に位置決めされた基板の中心と基板保持回転機構の回転軸線とを通る直線を対称軸として線対称な位置関係で設けられており、しかも、前記対称軸に対して対象な進退方向にそれぞれ沿って進退される。したがって、一対の規制部材を移動させることによって、初期位置に位置決めされた基板を前記対称軸をなす直線に沿って回転軸線側へと変位させることができる。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態(第1の実施形態)に係る基板処理装置100のレイアウトを示す図解的な平面図である。この基板処理装置100は、半導体ウエハや液晶表示装置用ガラス基板に代表される円形の基板Wの表面に薬液やリンス液(たとえば純水(脱イオン化された純水))等の処理液を施すための枚葉式の装置である。
この基板処理装置100は、基板Wに対して処理液による処理を施す処理部PCと、この処理部PCの一方側に結合されたインデクサ部INDと、インデクサ部INDの処理部PCと反対側に並べて配置された複数(図1では3つ)のカセット載置部CSとを備えている。各カセット載置部CSには、複数枚の基板Wを多段に積層した状態で収容して保持するカセットC(複数枚の基板Wを密閉した状態で収納するFOUP(Front Opening Unified Pod)、SMIF(Standard Mechanical Inter Face)ポッド、OC(Open Cassette)など)が載置されている。
インデクサ部INDには、カセット載置部CSの配列方向に延びる搬送路IPが形成されている。この搬送路IPには、インデクサロボットIRが配置されている。
インデクサロボットIRは、搬送路IPに沿って往復移動可能に設けられており、各カセット載置部CSに載置されたカセットCに対向することができる。また、インデクサロボットIRは、アームと、アームの先端に結合されて、基板Wを保持するための基板保持ハンド70(図2参照)とを備えており、カセットCに対向した状態で、そのカセットCに基板保持ハンド70をアクセスさせて、カセットCから未処理の基板Wを取り出したり、処理済みの基板WをカセットCに収納したりすることができる。さらに、インデクサロボットIRは、搬送路IPの中央部に位置した状態で、処理部PCに対して基板保持ハンド70をアクセスさせて、後述するシャトル搬送機構Sに未処理の基板Wを受け渡したり、シャトル搬送機構Sから処理済みの基板Wを受け取ったりすることができる。
処理部PCには、インデクサ部INDの搬送路IPの中央部から、この搬送路IPと直交する方向に延びる搬送路TPが形成されている。搬送路TPの中央には、主搬送ロボットMRが配置されている。処理部PCには、複数(図1では4つ)の基板処理ユニットUが、主搬送ロボットMRを取り囲むように配置されている。また、搬送路TPには、インデクサロボットIRと主搬送ロボットMRとの間の基板Wの受け渡しを仲介するシャトル搬送機構Sが設けられている。シャトル搬送機構Sは、搬送路TPに沿って配置された一対のレール68と、このレール68上を、基板Wを保持しつつ往復移動するシャトル本体69とを備えている。シャトル搬送機構Sは、インデクサロボットIRから未処理の基板Wを受け取ることができ、かつ処理済みの基板WをインデクサロボットIRに受け渡すことができる。
主搬送ロボットMRは、基板Wを保持するための基板搬送ハンド60(図4参照)を備えており、シャトルSに基板搬送ハンド60をアクセスさせて、シャトル搬送機構Sから未処理の基板Wを受け取ったり、処理済みの基板Wをシャトル搬送機構Sに受け渡したりすることができる。また、主搬送ロボットMRは、複数の基板処理ユニットUに基板搬送ハンド60をアクセスさせることができ、各基板処理ユニットUとの間で相互に基板Wの受け渡しを行うことができるようになっている。
図2は、インデクサロボットIRの構成の一部を拡大して示す平面図である。インデクサロボットIRは、基板Wを保持して搬送する基板保持ハンド70と、この基板保持ハンド70を、上下左右に移動させるハンド駆動機構71とを備えている。ハンド駆動機構71は、制御部20によって制御されるようになっている。
基板保持ハンド70は、基部80と、この基部80から延出された互いにほぼ平行な一対の腕部81,82とを有し、二股フォーク状に形成されている。一対の腕部81,82の各先端部には、基板Wの端面に当接して基板Wの水平移動を規制する規制面83b,84bをそれぞれ有する規制部材83,84が固定されている。一方、基部80には、基板Wの周縁部を下方から支持する一対の基板支持部材87が設けられている。各基板支持部材87は、基板Wの端面に当接して基板Wの水平移動を規制する規制面87bを有している。
基部80には、基板Wの端面に当接可能な当接部材88が、基板Wの中心に向かって進退可能に設けられている。当接部材88は、基部80に固定されたシリンダ85のロッド86の先端に取り付けられている。このシリンダ85は、基板Wの半径方向にほぼ沿ってロッド86を進出/退避させる。シリンダが進出すると、当接部材88も進出する。この進出する当接部材88によって、基板Wは規制面83b,84bに向かって押し付けられる。これにより、インデクサロボットIRの基板保持ハンド70は、当接部材88と規制部材83,84の規制面83b,84bとの間で、基板Wを挟持して保持することができるようになっている。
基板保持ハンド70には、基板Wの径(直径)を計測するためのリニアスケール(位置検出手段)90が設けられている。リニアスケール90は、当接部材88から突出する被検出部88aと、基板保持ハンド70の上面に配置されて、当接部材88(被検出部88a)の位置情報を検出するためのメインスケール91とを備えている。メインスケール91は、当接部材88の進退方向に沿う帯状のスケールである。
カセットC内の基板Wを基板保持ハンド70ですくいとるときには、シリンダ85のロッド86は退避状態に制御される。そして、基板Wが規制部材83,84および基板支持部材87によって下方から支持された後に、シリンダ85のロッド86は進出され、これに伴って当接部材88が進出する。これにより、基板Wは、規制部材83,84の基板支持面83a,84aおよび基板支持部材87上でスライドし、規制面83b,84bに押し付けられる。こうして、基板Wは、当接部材88と規制面83b,84bとの間で挟持された状態で搬送されることになる。この基板Wの挟持状態で、メインスケール91によって被検出部88aの位置情報が検出される。メインスケール91によって検出された被検出部88aの位置情報は、制御部20に与えられるようになっている。後述するように、制御部20は、被検出部88aの位置情報に基づいて、基板Wの径を計測する。
その後、シリンダ85のロッド86が退避状態に制御されて、基板Wの挟持が解かれ、シャトル搬送機構Sとの間での基板Wの受渡しが行われる。
図3は、図1に示す基板処理ユニットUの構成を説明するための図解的な断面図である。複数の基板処理ユニットUはいずれも同一構成を有している。そのため、一つの基板処理ユニットUの構成について図面を参照しつつ説明する。
基板処理ユニットUは、基板Wの下面に対して処理液を供給して、その下面の処理を行うことができる。また、基板Wの下面に対して処理液を供給することにより、基板Wの下面から基板Wの端面を伝ってその上面(デバイス形成面)に処理液を回り込ませ、基板Wの上面周縁部の処理(ベベル処理)を行うことができる。さらに、基板Wの上面に対して処理液を供給して、その上面の処理を行うことができる。
基板処理ユニットUは、中空の回転軸1が、モータ3の回転軸に連結されており、このモータ3を駆動することにより、鉛直方向に沿う回転軸線J回りに回転可能となっている。回転軸1の上端部には、スピンベース5が一体的に連結されている。したがって、モータ3の駆動によりスピンベース5が回転軸線J回りに回転可能となっている。また、スピンベース5の周縁部付近には、基板Wの下面周縁部に当接しつつ基板Wを支持する支持部7が複数個、スピンベース5から上方に向けて突出して設けられている。そして、複数個の支持部7によってスピンベース5から所定の間隔離間させた状態で基板Wが水平に支持されている。これらの支持部7およびスピンベース5などにより、基板Wを保持して回転する基板保持回転機構としてのスピンチャック4が構成されている。
図4はスピンチャック4の平面図であり、主搬送ロボットMRの基板搬送ハンド60によって基板Wが搬入されるときの様子が示されている。この基板搬送ハンド60は、基板Wを保持して予め定める基板搬入方向X1に移動して、スピンチャック4に基板Wを受け渡すものである。
スピンベース5には、その中心部に開口が設けられるとともに、その周縁部付近には支持部7が複数個(この実施形態では12個)設けられている。そして、12個の支持部7が回転軸線Jを中心として30度ずつの等角度間隔で放射状に配置されている。
基板Wを水平支持するためには、支持部7の個数は少なくとも3個以上であればよいが、支持部7が基板Wの下面に当接する部分を処理するためには、支持部7を基板Wの下面に対して接触/離間自在に構成するとともに、処理中に少なくとも1回以上、各支持部7を基板Wの下面から離間させるのが望ましい。そのため、支持部7が基板Wの下面に当接する部分をも含めて基板Wの下面全域を処理するためには少なくとも4個以上の支持部7が必要とされる。
この実施形態では、たとえば、12個の支持部7を1つおきの6個ずつの2グループに分け、基板Wを処理液で処理するときには、当該2つのグループの支持部7で交互に基板Wを支持するように動作する。
また、この基板処理ユニットUは、図3に示すようにスピンベース5に対向して配置され、基板Wの上面側の雰囲気を遮断するための雰囲気遮断板9と、この雰囲気遮断板9と基板Wの上面との間に形成される空間SPに窒素ガス等の不活性ガスを供給するガス供給部21を備えている。そして、ガス供給部21から基板Wの上面に向けて空間SPに不活性ガスを供給することによって、基板Wを支持部7に押圧させて、基板Wをスピンチャック4に保持させることが可能となっている。これにより、支持部7と基板W下面との間の摩擦力により、スピンチャック4の回転力が支持部7を介して基板Wに伝えられる。
雰囲気遮断板9は、中空筒状の支持軸11の下端部に一体回転可能に取り付けられている。支持軸11には、図示を省略する遮断駆動機構が連結されており、遮断駆動機構のモータを駆動することにより支持軸11とともに雰囲気遮断板9がスピンチャック4の回転軸1と同軸の回転軸線J回りに回転されるように構成されている。制御部20は、遮断駆動機構のモータをモータ3と同期するように制御することで、スピンチャック4と同じ回転方向および同じ回転速度で雰囲気遮断板9を回転駆動させることができる。また、遮断駆動機構の昇降駆動用アクチュエータ(例えばエアシリンダなど)を作動させることで雰囲気遮断板9をスピンベース5に近接させたり、逆に離間させたりすることが可能となっている。
雰囲気遮断板9は基板Wの径より若干大きく、その中心部に開口を有している。雰囲気遮断板9はスピンチャック4の上方に配置されて、その下面(底面)が基板Wの上面と対向する対向面9aとなっている。この対向面9aには、複数のガス噴出口9bが開口している。複数のガス噴出口9bは、スピンベース5に設けられた支持部7に対応する位置に、より具体的には支持部7の回転軌跡上に、回転軸線Jを中心とする円周に沿って等間隔に配列されている。これらのガス噴出口9bは、雰囲気遮断板9の内部のガス流通空間9cに連通している。なお、ガス噴出口9bは複数の開口に限らず、単一の開口、例えば、回転軸線Jを中心として同心円状に全周にわたってリング状に開口したものであってもよい。ただし、複数のガス噴出口9bとした方が、ガス噴出圧の均一性を得る点で有利である。
雰囲気遮断板9の内部に形成されたガス流通空間9cにガスを供給するために、ガス流通空間9cは配管25を介してガス供給部21に連通接続されている。この配管25には制御部20により開閉制御される開閉弁23が介装されている。このため、制御部20が開閉弁23を開にすることでガス供給部21からガス流通空間9cに窒素ガス等の不活性ガスが供給されて、複数のガス噴出口9bから基板Wの上面に向けて不活性ガスが噴出される。また、複数のガス噴出口9bは支持部7の回転軌跡上に配置されるように雰囲気遮断板9の対向面9aに設けられて、略鉛直方向に不活性ガスを噴出するように形成されている。なお、複数のガス噴出口9bからの不活性ガスは支持部7の回転軌跡上に供給する場合に限らず、支持部7の回転軌跡よりも径方向内側あるいは外側に供給するようにしてもよい。
複数のガス噴出口9bの各々から均一に不活性ガスを噴出されることで、基板Wはスピンベース5に上方に向けて突出して設けられた各支持部7に均等に押圧される。これにより、基板Wはスピンチャック4に水平に保持される。
雰囲気遮断板9の中心の開口および支持軸11の中空部には、上部洗浄ノズル12が同軸に設けられ、その下端部のノズル口12aからスピンベース5に押圧保持された基板Wの上面の回転中心付近に薬液、リンス液等の処理液を供給できるように構成されている。この上部洗浄ノズル12は、配管13に連通接続されている。この配管13は、基端部において分岐しており、一方の分岐配管13aには薬液供給源31が接続され、他方の分岐配管13bにはリンス液供給源33が接続されている。各分岐配管13a,13bには開閉弁15、17が介装されており、装置全体を制御する制御部20による開閉弁15、17の開閉制御によって上部洗浄ノズル12から基板Wの上面に薬液とリンス液とを選択的に切り換えて供給することができる。
また、支持軸11の中空部の内壁面と、上部洗浄ノズル12の外壁面との間の隙間は、気体供給路18となっている。この気体供給路18は、開閉弁19を介装した配管2,7を介して気体供給源35に連続接続されている。そして、上部洗浄ノズル12による薬液処理およびリンス処理を行った後、制御部20による開閉弁19の開閉制御によって気体供給路18を介して基板Wの上面と雰囲気遮断板9の対向面9aとの間の空間SPに清浄な空気や不活性ガス等の気体を供給することによって、基板Wの乾燥処理を行うことが可能となっている。
回転軸1の中空部には、下部洗浄ノズル41が同軸に設けられ、その上端部のノズル口41aから基板Wの下面の回転中心付近に処理液を供給できるように構成されている。この下部洗浄ノズル41は、配管43に連通接続されている。この配管43は、基端部において分岐しており、一方の分岐配管43aには薬液供給源31が接続され、他方の分岐配管43bにはリンス液供給源33が接続されている。各分岐配管43a,43bには開閉弁45,47が介装されており、装置全体を制御する制御部20による開閉弁45,47の開閉制御によって下部洗浄ノズル41から基板Wの下面に薬液とリンス液とを選択的に切り換えて供給することができる。
また、回転軸1の内壁面と下部洗浄ノズル41の外壁面との間の隙間は、円筒状の気体供給路48を形成している。この気体供給路48は、開閉弁49を介装した配管50を介して気体供給源35に連続接続されていて、制御部20による開閉弁49の開閉制御によって気体供給路48を介して基板Wの下面とスピンベース5の対向面との間の空間に清浄な空気や不活性ガス等の気体を供給することができる。
図5は支持部7の構成を示す部分断面図である。前記複数の支持部7はいずれも同一構成を有しているため、ここでは一つの支持部7の構成についてのみ図面を参照しつつ説明する。
支持部7は、スピンベース5の一部が上方に向けて凸状に延出した延出部5aの内部に設けられている。この支持部7は、基板Wの下面周縁部に当接/離間可能にスピンベース5の延出部5aの上面に埋設されたフィルム28と、上下方向に移動可能に支持されてフィルム28の下面側に当接/離間してフィルム28の上面中央部を押上可能となっている可動ロッド29と、この可動ロッド29を上下動させるモータ等の駆動部30とを備えている。なお、駆動部30にはモータに限らず、エアシリンダ等のアクチュエータ全般を用いてもよい。
駆動部30が制御部20からの駆動信号によって図示省略する駆動連結部を介して可動ロッド29を上昇駆動させると、可動ロッド29の先端部がフィルム28の円筒状凹部の上底面に当接してそのままフィルム28の上面中央部を押し上げる。これにより、スピンベース5の上面側に埋設されているフィルム28の上面がスピンベース5の延出部5aの上面から突出する。このため、複数の支持部7のフィルム28(少なくとも3個以上)を突出させることで、フィルム28を基板Wの下面と当接させつつ基板Wをスピンベース5の延出部5aの上面から離間(例えば、1mm程度)させて水平支持することが可能となる。
一方、駆動部30が可動ロッド29を下降駆動させると、可動ロッド29の先端部はフィルム28の円筒状凹部の上底面から離間されて、フィルム28の上面をスピンベース5の延出部5aの上面と同一平面内に収容する。このため、突出させた複数の支持部7のフィルム28のうち少なくとも3個を残して、その一部を下降させることで、下降させたフィルム28を基板Wの下面から離間させることが可能となる。フィルム28は、可撓性を有するとともに処理液に対する耐腐食性を有する樹脂により成形される。好ましくは、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂が用いられる。
ここで、基板Wの下面に処理液を供給して基板Wの端面を伝ってその上面に処理液を回り込ませて基板Wの上面周縁部を処理(ベベル処理)する場合について説明する。ガス噴出口9bから基板Wの上面に向けて略鉛直方向に噴出される不活性ガスは、処理液が上面周縁部に回り込んで処理される上面処理領域TRより内側の非処理領域NTRに供給される。一方で、支持部7は不活性ガスが供給される非処理領域NTRに対応する基板Wの下面側に当接して支持するようにスピンベース5の周縁部に設けられている。このように構成することで、処理液の非処理領域NTRへの侵入を防止することができる。ここで、雰囲気遮断板9の対向面9aの周縁は、処理液の回り込みを阻害させることのないよう上面処理領域TRに対応して対向面が段差状に上方に後退している。
基板Wをその下面に当接する支持部7に押圧支持させる方式では、基板Wの上面と雰囲気遮断板9の対向面9aとの間に形成される空間SPに不活性ガスを供給することで空間SPの内部圧力を高めて基板Wを支持部7に押圧させている。つまり、基板Wの外周端部に当接して保持するチャックピン等の保持部材がなく、基板Wに働く遠心力が基板Wと支持部7との間の摩擦力を上回れば、基板Wが径方向外側に飛び出してしまうおそれがある。これを防ぐためには、事前に、スピンチャック4に対して、基板Wを高精度に芯合わせしておく必要がある。
また、基板Wがスピンチャック4に対して高精度に芯合わせされていないと、基板Wの回り込み幅を均一にすることができず、基板Wの上面周縁部における洗浄幅を高い精度に規定できないという問題もある。
そして、スピンチャック4に対して基板Wを芯合わせするために、図4に示すように、スピンベース5の上面には、基板Wを初期位置に位置決めするための位置決め部材としての一対の位置決めガイド55が備えられている。また、同じくスピンチャック4に対して基板Wを芯合わせするために、スピンチャック4の側方には、初期位置に位置決めされた基板Wを移動させるための一対の押し出し機構72,73が配置されている。
一対の位置決めガイド55は、後述する搬入基準軸線Qを対称軸とする線対称な関係に配置されている。また、この一対の位置決めガイド55は、スピンベース5の上面の回転軸線Jよりも基板搬入方向X1側に配置されている。各位置決めガイド55は、図6に拡大斜視図を示すように、基板Wの周縁部の下面を点接触で支持する円錐台状の基板支持部56と、この基板支持部56よりも基板Wの半径方向外方側に位置し、基板Wの端面に対向する位置決め面57とを備えている。位置決め面57は、基板Wに搬入される基板Wの端面に対向している。一対の位置決めガイド55は、スピンベース5の上面に、それらの位置決め面57に基板Wの端面が当接したときに基板Wを予め定める初期位置に位置決めできる位置に立設されている。具体的には、基板Wの初期位置は、基板Wの中心(重心)が、スピンベース5の回転軸線Jよりも微小距離(たとえば、0.3mm。この距離は、基板Wの径の寸法公差よりも大きく定めておくことが好ましい。)だけ基板搬入方向X1下流側に寄った位置である。
また、位置決め面57は、基板Wの上昇および下降時の擦れを軽減するため、鉛直から5度程度傾斜した傾斜面となっている。ただし、擦れが特に問題とならない場合は鉛直面であってもよい。
さらに、この実施形態では、スピンベース5の回転軸線Jに関して、一対の位置決めガイド55と対称な位置に、一対の位置決め時用基板支持ピン58がそれぞれ立設されている。これらの位置決め時用基板支持ピン58は、基板Wの下面周縁部を点接触で支持する半球状の基板支持部59をそれぞれ有している。
位置決めガイド55および位置決め時用基板支持ピン58の基板支持部56,59は、基板Wの位置決め時に基板Wの下面周縁部に接触して当該基板Wを支持する位置決め用基板支持部であり、スピンベース5の上面に対して一定の基板支持高さで基板Wの下面に当接するようになっている。基板Wの処理時に当該基板Wを支持する前述の支持部7は、位置決めガイド55および位置決め時用基板支持ピン58による基板支持高さよりも高い処理位置と、当該基板支持高さよりも低い退避位置との間で、基板支持高さ(フィルム28の上面の高さ)を変更することができるようになっている。支持部7の基板支持高さは、基板Wを処理するときには処理位置に制御され、基板Wの位置合わせ時には退避位置に制御されるようになっている。
基板搬送ハンド60は、基板Wを位置決めガイド55の位置決め面57に押し付ける役割を担う。基板搬送ハンド60は、互いにほぼ平行な水平方向に延びた一対の片持ち梁61と、この一対の片持ち梁61の基端部間に掛け渡された横断梁62とを備えている。
片持ち梁61の先端部には、基板Wを落とし込んで保持するための落とし込みガイド64が設けられている。落とし込みガイド64は、基板Wの端面に当接して基板Wの水平移動を規制する規制面64bと、この規制面64bの下縁付近から基板Wの中心に向かって突出した支持爪65とを備えている。規制面64bは、たとえば、基板Wの端面の接線方向に沿う鉛直面とされている。支持爪65の上面は、基板Wの下縁を点接触で支持できるようになっている。
また、片持ち梁61の根元部には、基板Wを落とし込んで保持するための落とし込みガイド66が設けられている。落とし込みガイド66は、基板Wの端面に当接して基板Wの水平移動を規制する規制面66bを有している。この規制面66bは、たとえば、基板Wの端面の接線方向に沿う鉛直面とされている。さらに図示されていない支持爪が当接部材51の両脇に配置され基板Wの下縁を点接触で支持できるようになっている。
横断梁62には、基板Wをスピンチャック4上の位置決めガイド55に向けて押し付けるための押圧部材51が設けられている。押圧部材51は、基板Wの端面と当接可能な当接部材52を備えている。当接部材52は、有底筒状の保持部材53によって、基板搬入方向X1に沿うスライド移動が許容されつつ保持されている。当接部材52と保持部材53の底部との間には、コイルばね54が介装されている。
基板Wが落とし込みガイド64,66により保持されている状態では、コイルばね54は伸び切った状態であり、当接部材52は基板Wを弾性的に押圧することはない。一方、基板Wが落とし込みガイド64、66から離脱して、押圧部材51に向けて相対変位すると、コイルばね54が圧縮され、当接部材52を基板搬入方向X1に沿って基板Wの端面に向けて弾性的に付勢するようになる。このとき、コイルばね54の弾性変形により、基板Wの端面の変形や潰れを防止することができる。
一対の押し出し機構72,73は、基板搬入方向X1に沿って延び、回転軸線Jを通る搬入基準軸線Qを対称軸とする線対称な位置関係となるように配置されている。
各押し出し機構72,73は、本体部74と、この本体部74に対して進退可能に設けられて、基板Wの端面に当接する円柱状のロッド(規制部材)75とを有している。図7に拡大して示すように、このロッド75の先端部には、テーパ部76を介して、ロッド75よりも一回り小径の小径部77が形成されている。この小径部77の先端面77aは、鉛直面によって形成されている。
各押し出し機構72,73は、本体部74内を通過する鉛直軸線Kまわりに回転可能に設けられており、その姿勢を、ロッド75が基板Wの端面に当接することのできる規制処理姿勢(図4で実線にて図示)と、この規制処理姿勢から鉛直軸線Kまわりに約90°回転されて、ロッド75がスピンチャック4上から退避する退避姿勢(図4で二点鎖線にて図示)との間で切り換えることができるようになっている。基板Wの搬入時(基板Wの端面を規制する際)には、押し出し機構72,73が規制処理姿勢にされる。そして、それ以外のとき(たとえば基板Wの処理時)には、押し出し機構72,73は退避姿勢にされる。このため、基板Wに処理が施される際に、基板Wがスピンチャック4の周囲の部材に干渉することを防止することができる。
スピンチャック4の周囲には、スピンチャック4の周囲を取り囲み、スピンチャック4から飛散する処理液を受け止めるためのガード98が配置されている。ガード98は、たとえば、スピンチャック4の回転軸線Jを中心軸線とする円筒状の側壁(図示を省略)を有している。このガード98は、昇降可能に設けられていて、基板Wに処理液を供給する基板処理時にはスピンチャック4の側方に対向する処理位置に配置されるようになっている。そして、スピンチャック4に対する基板Wの搬入/搬出の際には、スピンチャック4は下降されて、スピンチャック4の側方から下方に退避した退避位置に配置されるようになっている。
各押し出し機構72,73には、パルスモータからなるモータ78が内蔵されている。モータ78は制御部20に接続されている。制御部20がモータ78をパルス制御することにより、モータ78が駆動されて、ロッド75が進退させられる。制御部20からモータ78に与えられるパルス数を等しくすることにより、ロッド75の進退量を一対の押し出し機構72,73間で等しくすることができる。
押し出し機構72のロッド75は、その先端面77aがスピンチャック4に保持される基板Wの端面に対向しており、スピンチャック4の回転軸線Jに向けて、搬入基準軸線Qと角度θ(たとえば、45度)で交差する方向に進退することができるようになっている。モータ78の駆動によりロッド75が進出されると、ロッド75の先端面77aが基板Wの端面に当接し、基板Wの位置を規制するようになる。そして、モータ78の駆動によりロッド75がさらに進出されると、基板Wはロッド75の進出に伴って移動する。
押し出し機構73のロッド75は、その先端面77aがスピンチャック4に保持される基板Wの端面に対向しており、スピンチャック4の回転軸線Jに向けて、搬入基準軸線Qと角度θ(たとえば、45度)で交差する方向に進退することができるようになっている。モータ78の駆動によりロッド75が進出されると、ロッド75の先端面77aが基板Wの端面に当接し、基板Wの位置を規制するようになる。そして、モータ78の駆動によりロッド75がさらに進出されると、基板Wはロッド75の進出に伴って移動する。
一対の押し出し機構72,73が、搬入基準軸線Qを対称軸とする線対称な位置関係にあり、しかも、一対の押し出し機構72,73のロッド75の進退方向が、搬入基準軸線Qを対称軸として線対称であるので、一対の押し出し機構72,73のロッド75により押し出された基板Wは、搬入基準軸線Q上を、基板搬入方向X1と反対方向に向けて移動する。
このように、一対の押し出し機構72,73のロッド75が基板Wの端面に2点で当接して、基板Wの位置が規制される。そのため、基板Wとロッド75とが当接する際に基板Wが予期しない方向に変位することを防止することができる。このため、基板Wの中心をスピンチャック4の回転軸線J上に向けて精度良く移動させることができる。
なお、初期位置に位置合わせされた基板Wの端面にロッド75の先端面77aが当接するときのロッド75原点位置は、予め行うティーチングによって、補正されることが望ましい。ロッド75の原点位置は、初期位置に位置合わせされた基板Wの端面から所定距離だけ後退した位置であってもよい。
図8(a)〜図8(h)は、基板Wのスピンチャック4への芯合わせの際の動作を順に示す図解図である。
スピンチャック4に基板Wが搬入される際には、ガード98は、退避位置に位置している。そして、押し出し機構72,73が規制処理姿勢にされている。
基板搬送ハンド60が基板Wを搬送しているとき、基板Wは、基板搬送ハンド60上で、落とし込みガイド64,66によって保持されている。このとき、コイルばね54は非圧縮状態であり、当接部材52が基板Wの端面に対向している。
制御部20は、ハンド駆動機構67を制御して、基板搬送ハンド60を基板搬入方向X1に移動して、スピンチャック4上の受け渡し位置に導く。この状態が図8(a)に示されている。このとき、基板搬送ハンド60は、基板Wを位置決めガイド55の上端よりも高い位置に保持している。また、制御部20は、支持部7の高さを、位置決めガイド55および位置決め時用基板支持ピン58の基板支持部56,59の基板支持高さよりも低い退避位置に制御している。
続いて、制御部20は、ハンド駆動機構67を制御して、図8(b)に示すように、基板搬送ハンド60を下降させる。これにより、基板Wは、落とし込みガイド64,66から離脱し、位置決めガイド55および位置決め時用基板支持ピン58の基板支持部56,59に受け渡される。基板搬送ハンド60は、前方の位置決めガイド55の上面が基板Wの下面よりも下方に位置するとともに、基板Wの端面と当接部材52との対向状態が保たれる高さに制御される。
その後、制御部20は、ハンド駆動機構67を制御して、図8(c)に示すように、基板搬送ハンド60を基板搬入方向X1方向に向けて移動させる。基板Wは、基板搬送ハンド60の移動に伴い、位置決めガイド55および位置決め時用基板支持ピン58の基板支持部56,59上でスライドし、位置決めガイド55の位置決め面57に向けて移動する。そして、基板搬送ハンド60の移動に伴ってコイルばね54が圧縮されて、当接部材52が基板Wを位置決めガイド55に向けて押圧する。こうして、基板Wが初期位置に位置決めされる。
その後、制御部20は、ハンド駆動機構67を制御して、図8(d)に示すように、基板搬送ハンド60を基板搬入方向X1方向と反対方向に向けて移動させて、スピンチャック4から退避させる。この状態で、押し出し機構72,73のロッド75の先端面77aが、図8(e)に示すように、基板Wの端面に対向している。なお、押し出し機構72,73は、スピンチャック4に基板Wが搬入される前に規制処理姿勢にされているとしたが、基板Wが搬入される時点では退避姿勢であってもよい。しかし、遅くとも基板搬送ハンド60がスピンチャック4から退避される時点では規制処理姿勢にされている必要がある。
その後、制御部20は、モータ78を駆動して、図8(f)に示すように、ロッド75をスピンチャック4の回転軸線Jに向けて進出させる。これにより、ロッド75の先端面77aが基板Wの端面と当接する。
図9は、押し出し機構72,73のロッド75の進出動作の流れを示すフロートチャートである。
制御部20は、メインスケール91から入力された被検出部88aの位置情報に基づいて、このスピンチャック4に搬入されている基板Wの径を算出する(ステップS1)。規制部材83,84の規制面の83b,84bに対するメインスケール91の相対位置を予め計測しておけば、その計測結果とメインスケール91による検出結果とに基づいて基板Wの径を算出できる。そして、制御部20は、基板Wの算出径に基づいて、初期位置にある基板Wの中心とスピンチャック4の回転軸線Jとの間の距離を算出し、この算出距離に基づいてロッド75の進出量dを算出する(ステップS2)。
進出量dは、初期位置にある基板Wの端面に当接した状態からロッド75を進出させるべき距離である。ロッド75の原点を初期位置にある基板Wの端面に当接する位置に定めておけば、進出量dだけロッドを進出させることにより、基板Wの中心をスピチャック4の回転軸線Jに一致させることができる。
具体的には、初期位置にある基板Wの中心とスピンチャック4の回転軸線Jとの間の距離Δは、位置決めガイド55(位置決め面57)から回転軸線Jまでの距離Grと、算出された基板Wの直径φとを用いて、以下の式(1)で算出される。
Δ=Gr−φ/2 ・・・(1)
そして、各ロッド75の進出量dは、以下の式(2)を用いて算出される。
d=Δ/cosθ ・・・(2)
制御部20は、ロッド75の進出量dが式(2)により求められる値となるように一対のモータ78を駆動する(ステップS3)。こうして、基板Wは、基板搬入方向X1と反対方向に向けて移動し、基板Wの中心が回転軸線J上に位置するようになる。これにより、基板Wのスピンチャック4への芯合わせが完了する。
そして、制御部20は、駆動部30(図5参照)を制御して、図8(h)に示すように、支持部7の基板支持高さを上昇させる。これにより、位置決めガイド55および位置決め時用基板支持ピン58から支持部7へと基板Wが受け渡される。
こうして、基板Wのスピンチャック4への芯合わせが行われてから、基板Wが支持部7に渡されることにより、スピンベース5の回転軸線Jに中心が整合した状態で基板Wが支持されることになる。この基板Wの芯合わせの終了に伴い、押し出し機構72,73の姿勢が規制処理姿勢から退避姿勢に切り換えられる。
そして、ガード98が処理位置まで上昇された後、スピンベース5を回転しながら、処理液による処理が行われ、さらに、高速回転による振り切り乾燥処理が行われる。
以上により、この実施形態によれば、基板Wは、その端面に当接する位置決めガイド55に押し付けられることにより、初期位置に位置決めされる。初期位置にある基板Wの端面にロッド75が当接し、かつ、そのロッド75が移動されることにより、基板Wが回転軸線Jに向けて移動される。このときの基板Wの移動距離は、初期位置にある基板Wの中心と回転軸線Jとの間の距離であり、この移動距離は、リニアスケール90により計測された基板Wの径に対応する。そのため、基板Wの径によらずに、基板Wの中心をスピンチャック4の回転軸線J上に正確に位置合わせすることができる。これにより、スピンチャック4に精密に芯合わせされた状態で基板Wを保持させることができる。したがって、基板Wの上面周縁部を処理(ベベル処理)する際に、基板Wの上面周縁部における洗浄幅を高い精度に規定することができる。
また、インデクサロボットIRの基板保持ハンド70に保持された基板Wの径がリニアスケール90により計測される。そのため、基板Wの搬送動作の途中で基板Wの径を計測することができる。したがって、基板Wの径を計測するために、基板Wの搬送動作を中断する必要がない。したがって、スループットを良好に保ちつつ、基板Wの径を計測することができる。
さらに、基板保持ハンド70に保持された基板Wの端面に当接する当接部材88の位置の検出に基づいて、基板Wの径が計測される。このため、基板Wの径を、簡単な構成で計測することができる。
図10は、この発明の他の実施形態(第2の実施形態)に係る基板処理装置200における基板保持ハンド70の平面図である。この実施形態において、前述の図1〜図9の実施形態(第1の実施形態)に示された各部に対応する部分には、図1〜図9の場合と同一の参照符号を付して示し、説明を省略する。
インデクサ部INDの搬送路IPには、基板保持ハンド70に保持された基板Wの径を計測するための保持基板径計測手段としての一対のラインセンサ93が設けられている。一対のラインセンサ93は、基板保持ハンド70によって搬送される基板Wの両端部(基板搬送方向X2と直交する方向の両端部)に対向して配置されている。
ラインセンサ93は、たとえば、鉛直な光路に沿う光ビームを発生する発光素子と、この発光素子からの光ビームを受光する受光素子との対で構成された透過型のセンサである。各発光素子からは、基板搬送方向X2と直交する方向に長手を有する帯状の光ビームが発光される。このときのラインセンサ93の出力信号は、制御部20に与えられる。制御部20は、受光素子の出力信号(受光範囲または遮光範囲)に基づいて、一対のラインセンサ93を結ぶ直線上を通過する基板Wの長さを算出する。そして、制御部20は、基板Wがラインセンサ93上を通過する間に算出した基板Wの長さのうち最も大きい値を、基板Wの径として得る。これにより、基板Wの径を計測することができる。
図11は、この発明のさらに他の実施形態(第3の実施形態)に係る基板処理装置300のレイアウトを示す図解的な平面図である。この実施形態において、前述の図1〜図9の実施形態(第1の実施形態)に示された各部に対応する部分には、図1〜図9の場合と同一の参照符号を付して示し、説明を省略する。
この基板処理装置300は、第1の実施形態と異なり、搬送路TPからシャトル搬送機構Sが省略されている。そして、搬送路TPには、基板の径を計測するための測長ステージMDが配置されている。
インデクサロボットIRは、搬送路IPの中央部に位置した状態で、処理部PCに対して基板保持ハンド70をアクセスさせて、後述する主搬送ロボットMRに未処理の基板Wを受け渡したり、主搬送ロボットMRから処理済みの基板Wを受け取ったりすることができる。また、主搬送ロボットMRは、基板搬送ハンド60を、シャトルSに基板搬送ハンド60をアクセスさせて、測長ステージMDから未処理の基板Wを受け取ったり、処理済みの基板Wを測長ステージMDに受け渡したりすることができる。
図12は、測長ステージMDの構成を説明するための模式的な平面図である。
測長ステージMDには、基板Wを保持して回転させるための基板回転部94が設けられている。基板回転部94は、基板Wをほぼ水平な姿勢でその裏面(下面)を吸着して保持する吸着ベース95を備えており、基板Wを吸着ベース95ごと回転軸線Pまわりに回転させることができるようになっている。
基板回転部94には、吸着ベース95に保持された基板Wの端部と対向する位置に、基板Wの端部位置を検出するためのラインセンサ(基板径計測手段)96が配置されている。ラインセンサ96は、たとえば、鉛直な光路に沿う光ビームを発生する発光素子と、この発光素子からの光ビームを受光する受光素子との対で構成された透過型のセンサである。各発光素子からは、基板Wの半径方向に長手を有する帯状の光ビームが発光される。ラインセンサ96の受光素子の出力信号は、制御部20に与えられる。制御部20は、受光素子の出力信号に基づいて、回転軸線Pから基板Wの端面までの距離を検出することができる。そして、制御部20は、基板Wが一回転される間の当該距離の平均値を算出することにより、基板Wの径(半径)を得ることができる。
図13は、測長ステージMDの変形例を説明するための模式的な平面図である。この図13において、前述の図12に示された各部に対応する部分には、図12の場合と同一の参照符号を付して示し、説明を省略する。
基板回転部94には、吸着ベース95に保持された基板Wの端面と対向して、基板Wの端面までの距離を検出するための測長器(基板径計測手段)97が配置されている。この測長器97は、光ビームを発生する発光素子と、基板Wの端面で反射された発光素子からの光ビームを受光する受光素子との対で構成された反射型のセンサである。測長器97の受光素子の出力信号は、制御部20に与えられる。制御部20は、受光素子の出力信号に基づいて、回転軸線Pから基板Wの端面までの距離を検出することができる。そして、制御部20は、基板Wが一回転される間の当該距離の平均値を算出することにより、基板Wの径(半径)を得ることができる。
以上、この発明の3つの実施形態について説明したが、この発明はさらに他の形態で実施することもできる。
たとえば、第2の実施形態では、一対のラインセンサ93を、インデクサ部INDの搬送路IPに配置する構成を例にとって説明したが、この一対のラインセンサ93は、処理部PCの搬送路TPに配置されていてもよい。この場合、ラインセンサ93は、シャトル搬送機構Sのシャトル本体ト69に保持された基板Wの端部位置を検出するものであってもよいし、主搬送ロボットMRの基板搬送ハンド60に保持された基板のWの端部位置を検出するものであってもよい。
また、第2の実施形態では、測長ステージMDを処理部PCの搬送路TRに配置する構成を示したが、測長ステージMDは、インデクサ部INDの搬送路IPに配置されていてもよいし、それ以外の場所に配置されていてもよい。
また、前述の各実施形態では、位置決めガイド55および位置決め時用基板支持ピン58の基板支持部56,59上で基板Wをスライドさせて当該基板Wの位置決めを行うようにしているが、位置決め時の基板Wのスライドを支持部7に支持させた状態で行ってもよい。この場合、位置決め時用基板支持ピン58は不要であり、位置決めガイド55は基板支持部56を有している必要がない。
また、1つのモータ78で、一対の押し出し機構72,73のロッド75の進退を駆動させてもよい。
また、前述の各実施形態では、一対の押し出し機構72,73を用いて、基板Wを移動させる構成が採用されているが、一つの押し出し機構で基板Wの端部を移動させることもできる。この場合、押し出し機構は搬入基準軸線Q上に配置され、そのロッド75は、基板Wを移動させる際に基板搬入方向X1と反対方向に進出するものであることが望ましい。
また、一対の押し出し機構72,73はスピンチャック4に設けられるものであってもよい。
また、前述の各実施形態では、基板Wの初期位置が、スピンチャック4の回転軸線Jよりも基板搬入方向X1側に基板Wの中心が位置するように定められているとして説明した。しかし、この初期位置はこの位置に限られず、スピンチャック4の回転軸線Jよりも基板搬入方向X1側に基板Wの中心が位置するように定められていてもよいし、搬入基準軸線Q上にない位置に基板Wの中心が位置するように定められていてもよい。
また、前述の各実施形態では、基板搬入方向X1に移動される基板搬送ハンド60で、基板Wを位置決めガイド55に向けて押し付けることにより基板Wを初期位置に位置決めするとしたが、基板搬送ハンド60以外の部材を用いて、基板Wを位置決めガイド55に向けて押し付けるものであってもよい。
また、たとえば、前述の各実施形態では、位置決めガイド55により初期位置に位置決めされた基板Wを、計測された基板Wの径に基づいて算出された進出量(移動距離)だけ移動させる構成を例にとったが、基板搬送ハンド60による基板Wの搬入前にロッド75が基板Wの計測径に対応する位置まで進出されており、基板搬送ハンド60によって搬入された基板Wを、ロッド75の先端面77aに押し当てる構成であってもよい。この場合、ロッド75に押し付けられた基板Wは、基板Wの径の寸法公差によらずに、その中心がスピンチャック4の回転軸線J上に位置するようになる。これにより、基板搬送ハンド60による基板Wの搬入動作により、スピンチャック4に基板Wを精密に芯合わせすることができる。
また、前述の実施形態では、基板保持回転機構として、基板Wの下面の周縁部のみに当接して基板Wを支持する構成のスピンチャック4を例にとったが、この発明は、基板Wの端面を複数本の挟持部材で挟持するメカニカルチャックや、基板Wの下面を真空吸着するバキュームチャック等の他の形態のスピンチャックを備えた基板処理装置にも適用できる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
この発明の第1の実施形態に係る基板処理装置のレイアウトを示す図解的な平面図である。 インデクサロボットの構成の一部を拡大して示す平面図である。 図1に示す基板処理ユニットの構成を説明するための図解的な断面図である。 スピンチャックの平面図である。 支持部の構成を示す部分断面図である。 位置決めガイドの拡大斜視図である。 押し出し機構のロッドの拡大斜視図である。 基板のスピンチャックへの芯合わせの際の動作を順に示す図解図である。 押し出し機構のロッドの進出動作の流れを示すフロートチャートである。 この発明の第2の実施形態に係る基板処理装置における基板保持ハンドの平面図である。 この発明の第3の実施形態に係る基板処理装置のレイアウトを示す図解的な平面図である。 測長ステージの構成を説明するための模式的な平面図である。 測長ステージの変形例を説明するための模式的な平面図である。
符号の説明
100,200,300 基板処理装置
4 スピンチャック(基板保持回転機構)
20 制御部(規制部材移動手段)
51 押圧部材(押し付け手段)
55 位置決めガイド(位置決め部材)
60 基板搬送ハンド
67 ハンド駆動機構
70 基板保持ハンド
72,73 押し出し機構
75 ロッド(規制部材)
88 当接部材
90 リニアスケール(位置検出手段)
93 ラインセンサ(保持基板径計測手段)
96 ラインセンサ(基板径計測手段)
97 測長器(基板径計測手段)
J 回転軸線
Q 搬入基準軸線
W 基板
X1 基板搬入方向

Claims (10)

  1. 円形の基板を保持して所定の回転軸線まわりに回転させる基板保持回転機構と、
    この基板保持回転機構に保持される基板の径を計測する基板径計測手段と、
    前記基板保持回転機構に設けられ、基板の端面に当接することにより、当該基板の中心が前記回転軸線と微小距離だけ隔てられるような予め定める初期位置に基板を位置決めするための位置決め部材と、
    基板の端面に当接して基板の位置を規制するための規制部材とを含み、
    前記初期位置に位置決めされた基板の中心と前記回転軸線に対して反対側に、基板の端面と当接するための部材が設けられておらず、
    記基板径計測手段の計測結果に基づいて、前記初期位置に位置決めされた基板の中心と前記回転軸線との間の距離だけ前記回転軸線に向かって基板が移動するように、前記規制部材を移動させる規制部材移動手段をさらに含む、基板処理装置。
  2. 基板を前記初期位置に位置決めするために、前記位置決め部材に向けて基板を押し付ける押し付け手段をさらに含む、請求項1記載の基板処理装置。
  3. 円形の基板を保持して所定の回転軸線まわりに回転させる基板保持回転機構と、
    この基板保持回転機構に保持される基板の径を計測する基板径計測手段と、
    前記基板保持回転機構に設けられ、基板の端面に当接することにより、予め定める初期位置に基板を位置決めするための位置決め部材と、
    基板を前記初期位置に位置決めするために、前記位置決め部材に向けて基板を押し付ける押し付け手段と、
    基板の端面に当接して基板の位置を規制するための規制部材と、
    前記基板径計測手段の計測結果に基づいて、前記初期位置に位置決めされた基板の中心と前記回転軸線との間の距離だけ前記回転軸線に向かって基板が移動するように、前記規制部材を移動させる規制部材移動手段とを含み、
    前記規制部材が、前記初期位置に位置決めされた基板の中心と前記回転軸線とを通る直線を対称軸とする線対称な位置関係で一対設けられており、
    前記規制部材移動手段は、前記対称軸に対して対称な進退方向にそれぞれ沿うように前記一対の規制部材を前記基板保持回転機構に保持された基板に対して進退させるものである、基板処理装置。
  4. 基板を保持して所定の基板搬入方向に移動することによって、前記基板保持回転機構に基板を受け渡す基板搬送ハンドをさらに含み、
    前記位置決め部材が、前記回転軸線よりも前記基板搬入方向下流側に中心が位置するように定められた前記初期位置に基板を位置決めするものである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  5. 前記押し付け手段が、前記基板搬送ハンドを前記基板搬入方向に移動させるハンド駆動機構を含む、請求項記載の基板処理装置。
  6. 前記基板径計測手段が、基板搬送のための基板保持ハンドに保持されている基板の径を計測する保持基板径計測手段を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  7. 前記保持基板径計測手段が、前記基板保持ハンドに保持された基板の端面に向けて進退可能に前記基板保持ハンドに設けられた当接部材と、この当接部材の位置を検出する位置検出手段とを含む、請求項6記載の基板処理装置。
  8. 前記規制部材が、前記基板保持回転機構に保持される基板の位置を規制するための規制処理位置と、この規制処理位置から退避した退避位置との間で移動可能に設けられている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  9. 前記初期位置は、当該初期位置に位置決めされた基板の中心と前記回転軸線との間の前記微小距離が基板の径の寸法公差よりも大きくなる位置に設定されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  10. 円形の基板を保持して所定の回転軸線まわりに回転させるための基板保持回転機構に対して基板を芯合わせするための方法であって、
    前記基板保持回転機構に保持される基板の径を計測する基板径計測ステップと、
    前記基板保持回転機構に設けられた位置決め部材に基板の端面に当接させることにより、当該基板を予め定める初期位置に位置決めするステップと、
    前記初期位置に位置決めされた基板の中心と前記回転軸線とを通る直線を対称軸とする線対称な位置関係で一対設けられて、基板の端面に当接して基板の位置を規制するための規制部材を、前記基板径の計測結果に基づいて、前記初期位置に位置決めされた基板の中心と前記回転軸線との間の距離だけ前記回転軸線に向かって基板が移動するように移動させる規制部材移動ステップとを含み、
    前記規制部材移動ステップは、前記対称軸に対して対称な進退方向にそれぞれ沿うように前記一対の規制部材を前記基板保持回転機構に保持された基板に対して進退させる規制部材進退ステップを含む、基板の芯合わせ方法。
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