JP4922845B2 - ループアンテナ実装装置 - Google Patents

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Description

本発明は、携帯電話機等の小型集積端末装置の非接触充電システム(電磁誘導型)や非接触ICカードシステム等に用いられるコイル状のループアンテナを実装したループアンテナ実装装置に関する。
近年の携帯電話機等のワイヤレス端末機の小型化・多機能化の要求に伴い、端末機にループアンテナを実装する場合、図7(a)に示すように、ループアンテナ11を回路基板のアース板やシールド板などの導体13の近傍に配置する構成を採っている。
例えば携帯電話機等の複数無線装置を搭載する装置の場合、回路のグランドとしてだけではなく、携帯電話機の筺体基板そのものをアンテナ又はアンテナ用の地板として使用するケースもあり、この場合、アンテナは導体板の近傍に配置される構成となる。また、ワイヤレス端末機を駆動させる電池は殆どの場合、金属に覆われた構造となっているので、この場合もアンテナが導体の近傍に配置される構成となる。
また、電磁誘導型非接触充電は、近年実用化に大きく近づいている技術であり、更なる電力供給領域の拡大、供給エネルギーの向上が要求されている。しかし、エネルギーの供給を増加させた場合、発熱や回路の誤動作に繋がる恐れがあるため、充電対象の端末機側のコイルとその回路間にはシールドが必要不可欠であり、このシールド板はループアンテナの近傍に配置された状態となる。
このように、ループアンテナと導体が近傍配置状態となる従来技術として、例えば特許文献1に記載の技術がある。これは、コイル状のアンテナの裏側にアンテナの鏡像を形成する導体部材を設けた構成とすることで、更にその下に高周波電子回路を構成しても、電磁波による影響(ノイズ)を受けずに安定した動作を可能とする技術である。
特開平11−88036号公報
しかし、上述したように、回路基板のアース板やシールド板などの平面状導体13がループアンテナ11の近傍に平行又は概略平行に配置された場合、図7(b)及び(c)に示すように、板状導体13の表面にループアンテナ11の電流(以降、アンテナ電流とも称す)i1に対して鏡像となる円状又は渦状の誘導電流(鏡像電流)i2が流れる。つまりアンテナ電流i1の方向Y1と逆方向Y2の鏡像電流i2がループ状に誘起され、この鏡像電流i2により形成される磁界が、ループアンテナ11により形成される磁界を相殺するので、アンテナ特性が著しく劣化するという問題がある。この問題は、上記特許文献1においても同様に生じる。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、ループアンテナと板状導体とが当該導体に鏡像電流が流れる近傍位置に配置されている場合に、鏡像電流の影響によるアンテナ特性の劣化を抑制することができるループアンテナ実装装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1によるループアンテナ実装装置は、ループアンテナが、ループアンテナが、矩形形状の板状導体と平行又は概略平行に配置されて実装されるループアンテナ実装装置において、前記板状導体が、前記ループアンテナの弧と直交して該板状導体の中心に向かって延びる1つ以上の切り込み部を有し、前記切り込み部は、前記板状導体のうちのいずれか一辺と直交する向きに配置され、かつ、前記中心を含む前記板状導体の一部の領域が残るように形成されることを特徴とする。
この構成によれば、板状導体に、ループアンテナに流れるアンテナ電流に対して鏡像となるループ状の鏡像電流が流れるが、板状導体の切り込みが、その鏡像電流を横切って形成されている場合、鏡像電流が、切り込みのエッジ部分に突当って2方向に分流され、この分流電流が更に当該板状導体の周囲のエッジを伝って鏡像電流と逆方向に流れる。このように板状導体に、鏡像電流と逆方向電流が流れるようにしたので、この逆方向電流でアンテナ電流の磁界を高めることができる。これによって、鏡像電流の磁界によるアンテナ電流の磁界の相殺が低減されるので、アンテナ特性の劣化を抑制することができる。
た、この構成によれば、板状導体の切り込みがループアンテナの弧を直交状態に横切って形成されているので、ループアンテナの電流と鏡像状態に板状導体に流れる鏡像電流は、その切り込みのエッジ部分に略直角に突当り2分流され、これら分流電流が更に当該板状導体の周囲のエッジを伝って鏡像電流と逆方向に流れる。この逆方向電流でアンテナ電流の磁界が高まるので、鏡像電流の磁界によるアンテナ電流の磁界の相殺が低減され、これによってアンテナ特性の劣化を抑制することができる。
また、本発明の請求項2によるループアンテナ実装装置は、ループアンテナが、板状導体と平行又は概略平行に配置されて実装されるループアンテナ実装装置において、前記板状導体に少なくとも1つの切り込み部を形成し、前記切り込み部上で且つ前記板状導体との間にギャップ空間が形成される状態に、導体板の一辺を、当該切り込み部のエッジに接合したキャパシタ手段を設けたことを特徴とする。
この構成によれば、キャパシタ手段にインピーダンスが発生し、高い周波数に関しては、ループアンテナと回路基板との間に介装されるアース板やシールド板などの地板として振る舞い、低い周波数に関しては高抵抗の切り込みとして振舞う。従って、前述のように切り込みによって板状導体が地板として十分な大きさを確保できなくなった場合でも、高い周波数に関しては地板として振舞うので地板として十分な大きさを確保することができる。また、低い周波数に関しては高抵抗の切り込みとして振舞うので、前述と同様に、鏡像電流がその高抵抗の切り込みのエッジ部分で分流されて当該鏡像電流と逆方向に流れる。この逆方向電流でアンテナ電流の磁界を高めてアンテナ特性の劣化を抑制することができる。
また、本発明の請求項によるループアンテナ実装装置は、請求項において、前記キャパシタ手段における前記導体板と前記板状導体とのギャップ幅を可変調整することを特徴とする。
この構成によれば、ギャップ幅を可変調整することによって、地板として振舞う周波数を選択することが可能となる。
また、本発明の請求項によるループアンテナ実装装置は、請求項3において、前記キャパシタ手段の前記ギャップ空間に誘電体を装荷したことを特徴とする。
この構成によれば、ギャップ空間に装荷する誘電体の誘電率や厚さに応じて地板として振舞う周波数を選択することが可能となる。
また、本発明の請求項によるループアンテナ実装装置は、請求項1から4のいずれか1項において、前記板状導体に、当該板状導体の切り込みを導体で覆う閉状態と、その覆いを解除して切り込みが見える開状態とを自在に形成可能な開閉手段を組み合わせたことを特徴とする。
この構成によれば、板状導体の切り込みを自在に開閉可能なので、ループアンテナを使用する際に開状態とすれば、上記同様に、板状導体を流れる鏡像電流が切り込みのエッジ部分で分流され、鏡像電流と逆方向に流れ、この逆方向電流でアンテナ電流の磁界を高め、アンテナ特性の劣化を抑制することができる。一方、ループアンテナを使用しない場合は閉状態とすれば、切り込みの無い一枚の板状導体とすることができるので、板状導体を挟んでループアンテナと反対側に配置されている例えば回路基板に対するシールド効果をより高める等、ループアンテナ使用以外の用途に使用することができる。
また、本発明の請求項6によるループアンテナ実装装置は、ループアンテナが、矩形形状の板状導体と平行又は概略平行に、当該ループアンテナに流れるアンテナ電流に対して鏡像となるループ状の鏡像電流が当該板状導体に流れるように実装されるループアンテナ実装装置において、前記板状導体が、前記ループアンテナの弧と直交して該板状導体の中心に向かって延びる1つ以上の切り込み部を有し、前記切り込み部は、前記板状導体のうちのいずれか一辺と直交する向きに配置され、かつ、前記中心を含む前記板状導体の一部の領域が残るように形成されることを特徴とする。
この構成によれば、板状導体に流れる鏡像電流が、切り込みのエッジ部分に突当って2方向に分流され、この分流電流が更に当該板状導体の周囲のエッジを伝って鏡像電流と逆方向に流れる。このように板状導体に、鏡像電流と逆方向電流が流れるようにしたので、この逆方向電流でアンテナ電流の磁界を高めることができる。これによって、鏡像電流の磁界によるアンテナ電流の磁界の相殺が低減されるので、アンテナ特性の劣化を抑制することができる。
また、本発明の請求項7によるループアンテナ実装装置は、ループアンテナが、板状導体と平行又は概略平行に、当該ループアンテナに流れるアンテナ電流に対して鏡像となるループ状の鏡像電流が当該板状導体に流れるように実装されるループアンテナ実装装置において、前記板状導体が、前記ループアンテナの弧と直交して該板状導体の中心に向かって延びる少なくとも1つの切り込み部を有し、前記板状導体を、前記切り込み部に加え、前記鏡像電流を更に阻害するインピーダンスを発生させるキャパシタ形状としたことを特徴とする。
この構成によれば、板状導体をキャパシタ形状としたのでインピーダンスが発生し、高い周波数に関しては、ループアンテナと回路基板との間に介装されるアース板やシールド板などの地板として振る舞い、低い周波数に関しては高抵抗の切り込みとして振舞う。従って、切り込みによって板状導体が地板として十分な大きさを確保できなくなった場合でも、高い周波数に関しては地板として振舞うので地板として十分な大きさを確保することができる。また、低い周波数に関しては高抵抗の切り込みとして振舞うので、前述と同様に、鏡像電流がその高抵抗の切り込みのエッジ部分で分流されて当該鏡像電流と逆方向に流れ、この逆方向電流でアンテナ電流の磁界が高まってアンテナ特性の劣化が抑制される。
また、本発明の請求項8によるループアンテナ実装装置は、ループアンテナが、板状導体と平行又は概略平行に、当該ループアンテナに流れるアンテナ電流に対して鏡像となるループ状の鏡像電流が当該板状導体に流れるように実装されるループアンテナ実装装置において、前記板状導体に前記鏡像電流を直交に横切る少なくとも1つの切り込み部を形成し、前記切り込み部上で且つ前記板状導体との間にギャップ空間が形成される状態に、導体板の一辺を、当該切り込み部のエッジに接合したキャパシタ手段を設けたことを特徴とする。
以上説明したように本発明によれば、ループアンテナと板状導体とが当該導体に鏡像電流が流れる近傍位置に配置されている場合に、鏡像電流の影響によるアンテナ特性の劣化を抑制することができるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るループアンテナ実装装置の構成を示し、(a)はループアンテナと板状導体との配置状態を示す斜視図、(b)はループアンテナの電流を示す平面図、(c)は板状導体の平面図である。
図1に示すループアンテナ実装装置の特徴は、ループアンテナ11の近傍に平行又は概略平行に配置された板状導体13に、ループ状に流れる鏡像電流i2を直交状態に横切り、且つ当該板状導体13の中央部を僅かに残して上下左右で十字状となる4つの切り込み13a,13b,13c,13dを形成した点にある。
このように板状導体13に各切り込み13a〜13dを形成することによって、板状導体13に鏡像電流i2が各切り込み13a〜13dのエッジ部分で2方向に分流して鏡像電流i2と逆方向に流れることになる。
即ち、図1(c)に示すように、矢印Y2方向に流れる鏡像電流i2が、各切り込み13a〜13dの部分、例えば切り込み13aのエッジ部分で矢印Y3とY4で示すように2方向に分流し、これらが更に矢印Y5と、矢印Y6,Y7とで示すように鏡像電流i2と逆方向に流れ、これらが合流して再度矢印Y2で示す流れとなる。
従って、板状導体13を、矢印Y3,Y5と、矢印Y4,Y6,Y7とで示すように、矢印Y1で示すアンテナ電流i1と同方向に電流が流れる。言い換えれば、矢印Y2で示す鏡像電流i2と逆方向の電流が流れるので、この逆方向電流がアンテナ電流i1の磁界を高め、これによって、鏡像電流i2の磁界によるアンテナ電流i1の磁界の相殺が低減され、アンテナ特性の劣化が抑制される。
この効果の検証例を、図2を参照して説明する。図2は、3種類の構成条件におけるループアンテナの自己インダクタンスL(μH)を比較した棒グラフを示す図である。
L1は板状導体13がループアンテナ11の近傍にない構成の場合のループアンテナ11の自己インダクタンスを示し、L2は図7に示した従来構成の場合の自己インダクタンス、L3は図1に示した本実施の形態の構成の場合の自己インダクタンスを示す。
ここで、ループアンテナ11の等価回路は、図3に示すように、電源14に抵抗器R、コンデンサC、コイルLを接続した共振回路15として表され、その良好度Q値は次式(1)で表される。
Q=ω0L/R …(1)
ω0:共振回路の共振角周波数
この式(1)より、ループアンテナ11は自己インダクタンスLが大きいほど、Q値も大きくなるため、効率良く共振することが分かる。
図2では、L1で示すように、板状導体13がループアンテナ11の近傍にない場合が最も自己インダクタンスが大きく、L2で示すように、板状導体13がループアンテナの近傍にある場合が最も自己インダクタンスが小さい。つまり、L1のように、ループアンテナ11と板状導体13とを近傍に近づけなければ、自己インダクタンスを大きくすることができるが、この構成では、前述したように近年の携帯電話機等の小型化・多機能化の要求を満たすことができなくなる。
そこで、ループアンテナ11と板状導体13とを近傍に配置して尚且つ自己インダクタンスLを大きくするには、本実施の形態の構成とすればよく、この場合、L3で示すように、L2の従来構成の場合よりも、ループアンテナ11の自己インダクタンスLを大きくすることができるので効率良く共振させることができる。
このように、第1の実施の形態のループアンテナ実装装置によれば、ループアンテナ11の近傍に平行又は概略平行に配置された板状導体13に、ループ状に流れる鏡像電流i2を直交状態に横切り、且つ当該板状導体13の中央部を僅かに残して上下左右で十字状となる4つの切り込み13a〜13dを形成し、これら切り込み13a〜13d間の4領域において、鏡像電流i2が該当切り込み13a〜13dのエッジ部分で2方向のY3とY4とに分流されて鏡像電流i2と逆方向Y5とY6,Y7とに流れる電流が生成されるようにした。
このように板状導体13に、鏡像電流i2と逆方向電流が流れるようにしたので、この逆方向電流でアンテナ電流i1の磁界を高めることができ、これによって、鏡像電流i2の磁界によるアンテナ電流i1の磁界の相殺が低減されるので、アンテナ特性の劣化を抑制することができる。
但し、上記実施の形態のループアンテナ実装装置では、板状導体13に切り込み13a〜13dを4つ形成したが、切り込みは1つ以上であればよい。例えば切り込みが1つの場合、板状導体13が分離しないように鏡像電流i2を直交状態に横切って1筋の切り込みを形成し、尚且つ、その切り込みの両側に形成される2領域において、鏡像電流i2が該当切り込みのエッジ部分で2方向に分流されて鏡像電流i2と逆方向の電流が生成されるようする。
この場合も、板状導体13に、鏡像電流i2と逆方向電流が流れるので、この逆方向電流でアンテナ電流i1の磁界を高めることができ、これによって、アンテナ電流i1の磁界の相殺が低減されるので、アンテナ特性の劣化を抑制することができる。
(第2の実施の形態)
図4は、本発明の第2の実施の形態に係るループアンテナ実装装置の構成を示し、(a)はループアンテナと板状導体との配置状態を示す斜視図、(b)はループアンテナの電流を示す平面図、(c)は板状導体の平面図、(d)は板状導体の1キャパシタ型切り込み部の拡大斜視図である。
図4に示す第2の実施の形態のループアンテナ実装装置が第1の実施の形態と異なる点は、板状導体13の各切り込み13a〜13dの部分に、側辺がL字形状の導体板によるキャパシタ状地板17a〜17dを設けて成るキャパシタ型切り込み部16a〜16dを形成したことにある。
各キャパシタ型切り込み部16a〜16dは、図(d)に1つのキャパシタ型切り込み部16aを代表して示すように、切り込み13aの一方のエッジに、側辺がL字形状の板によるキャパシタ状地板17aの一辺を接合し、この接合されたキャパシタ状地板17aをループアンテナ11側から見た際に切り込み13aが隠れ、当該キャパシタ状地板17aと板状導体13との間にギャップ空間Gが形成される状態として構成したものである。
そのギャップ空間GによるキャパシタのインピーダンスZは次式(2)により定義できる。 Z=1/jωC …(2)
ω:角周波数
C:キャパシタの容量

このように、キャパシタ状地板17と板状導体13との導体間のギャップ空間Gをキャパシタ状の構成とすることにより、インピーダンスZが発生し、上式(2)より、高い周波数に関しては回路基板のアース板やシールド板などの地板として、低い周波数に関しては高抵抗の切り込み13a〜13dとして振舞う構成となる。
従って、第2の実施の形態のループアンテナ実装装置によれば、切り込み13a〜13dにキャパシタ状地板17a〜17dを組み合わせてキャパシタ型切り込み部16a〜16dを形成したので、切り込み13a〜13dによって板状導体13がアース板やシールド板などの地板として十分な大きさを確保できなくなった場合でも、高い周波数に関してはアース板やシールド板などの地板として振舞うので地板として十分な大きさを確保することができる。
この場合、キャパシタ状地板17と板状導体13との導体間のギャップ幅を調整することによって、地板として振舞う周波数を選択することが可能となる。
また、キャパシタ型切り込み部16a〜16dは、低い周波数に関しては高抵抗の切り込み13a〜13dとして振舞うので、上記第1の実施の形態と同様に、矢印Y2方向の鏡像電流i2が該当切り込み13a〜13dのエッジ部分で2方向のY3とY4とに分流されて鏡像電流i2と逆方向Y5とY6,Y7とに流れる電流が生成される。従って、その逆方向電流でアンテナ電流i1の磁界を高め、アンテナ特性の劣化を抑制することができる。
この他、第2の実施の形態の変形例として、図5に1つのキャパシタ型切り込み部を代表して示すように、ギャップ空間Gに誘電体19aを装荷したキャパシタ型切り込み部20aとしてもよい。
このような構成とすることで、装荷する誘電体19aの誘電率や厚さに応じて地板として振舞う周波数を選択することが可能となる。
(第3の実施の形態)
図6は、本発明の第3の実施の形態に係るループアンテナ実装装置の板状導体の構成を示し、(a)は板状導体の切り込みをオープン状態とした平面図、(b)は板状導体の切り込みをクローズ状態とした平面図である。
図6に示す第3の実施の形態のループアンテナ実装装置の板状導体装置22は、上記の板状導体13の切り込み13a〜13dよりも一回り大きい形状(又は同形状)で、それら切り込み13a〜13dと同様に各切り込み24a〜24dを設けた円形板状導体(開閉手段)24を、板状導体13の裏面に互いの中心を合わせて中心軸26で回動自在に組み合わせて形成したものである。
このような板状導体装置22によれば、図6(a)に示すように、板状導体13の切り込み13a〜13dと、円形板状導体24の切り込み24a〜24dとを重ねることによってループアンテナ11側から見ると板状導体13に切り込み13a〜13dが形成された状態(開状態)とすることができる。
一方、そのオープン状態から円形板状導体24を例えば右に所定角度ずらすことによって、(b)に示すように、板状導体13の切り込み13a〜13dを閉じる閉状態、言い換えれば切り込み13a〜13dが形成されていない状態とすることができる。
従って、第3の実施の形態のループアンテナ実装装置の板状導体装置22によれば、ループアンテナ11を使用する際に開状態とすれば、上記第1の実施の形態と同様に、板状導体13を流れる鏡像電流i2が切り込み13a〜13dのエッジ部分で2方向に分流され、鏡像電流i2と逆方向に流れ、この逆方向電流でアンテナ電流i1の磁界を高め、アンテナ特性の劣化を抑制することができる。
一方、ループアンテナ11を使用しない場合は閉状態とすれば、切り込みの無い一枚の板状導体13とすることができるので、板状導体13を挟んでループアンテナ11と反対側に配置されている図示せぬ回路基板に対するシールド効果をより高める等、ループアンテナ11使用以外の用途に使用することができる。
なお、板状導体装置22は、板状導体13の切り込み13a〜13dをオープン状態及びクローズ状態とできる構成であれば、開閉手段である円形板状導体24に代え、他の開閉手段を用いてもよい。例えば、各切り込み13a〜13dの形状よりもやや大きい4つの突出部を有する十字状を成し、それら突出部を各切り込み13a〜13dに合わせてクローズ状態とし、切り込み13a〜13dからずらしてオープン状態としてもよい。また、板を上下又は左右等にスライドさせてオープン状態及びクローズ状態とするようにしてもよい。
本発明のループアンテナ実装装置は、携帯電話機等の小型集積端末装置の非接触充電システム(電磁誘導型)や非接触ICカードシステム等に用いられるコイル状のループアンテナを実装する装置に用いることができる。そして、ループアンテナの近傍に配置される板状導体の悪影響により生じるアンテナ特性の劣化を抑制することができるので、ループアンテナ実装装置である携帯電話機等のエネルギー効率の向上、通信可能領域の拡大を実現することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るループアンテナ実装装置の構成を示し、(a)はループアンテナと板状導体との配置状態を示す斜視図、(b)はループアンテナの電流を示す平面図、(c)は板状導体の平面図である。 3種類の構成条件におけるループアンテナの自己インダクタンスを比較した棒グラフを示す図である。 ループアンテナの等価回路を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係るループアンテナ実装装置の構成を示し、(a)はループアンテナと板状導体との配置状態を示す斜視図、(b)はループアンテナの電流を示す平面図、(c)は板状導体の平面図、(d)は板状導体の1キャパシタ型切り込み部の拡大斜視図である。 第2の実施の形態のループアンテナ実装装置における板状導体のキャパシタ構成の変形例を示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係るループアンテナ実装装置の板状導体の構成を示し、(a)は板状導体の切り込みをオープン状態とした平面図、(b)は板状導体の切り込みをクローズ状態とした平面図である。 従来のループアンテナ実装装置の構成を示し、(a)はループアンテナと板状導体との配置状態を示す斜視図、(b)はループアンテナの電流を示す平面図、(c)は板状導体の平面図である。
符号の説明
11 ループアンテナ
13 板状導体
13a〜13d 切り込み
15 ループアンテナの等価回路
16a〜16d キャパシタ型切り込み部
17a〜17d キャパシタ状地板
19a 誘電体
22 板状導体装置
24 円形板状導体
24a〜24d 切り込み
i1 ループアンテナの電流
i2 鏡像電流
Y1 ループアンテナの電流方向
Y2 鏡像電流方向
Y3,Y4,Y5,Y6,Y7 鏡像電流の分流電流
L1 板状導体がループアンテナの近傍にない構成時のループアンテナの自己インダクタンス
L2 従来構成時のループアンテナの自己インダクタンス
L3 実施の形態の構成時のループアンテナの自己インダクタンス

Claims (8)

  1. ループアンテナが、矩形形状の板状導体と平行又は概略平行に配置されて実装されるループアンテナ実装装置において、
    前記板状導体が、前記ループアンテナの弧と直交して該板状導体の中心に向かって延びる1つ以上の切り込み部を有し、
    前記切り込み部は、前記板状導体のうちのいずれか一辺と直交する向きに配置され、かつ、前記中心を含む前記板状導体の一部の領域が残るように形成されることを特徴とするループアンテナ実装装置。
  2. ループアンテナが、板状導体と平行又は概略平行に配置されて実装されるループアンテナ実装装置において、
    前記板状導体に少なくとも1つの切り込み部を形成し、前記切り込み部上で且つ前記板状導体との間にギャップ空間が形成される状態に、導体板の一辺を、当該切り込み部のエッジに接合したキャパシタ手段を設けたことを特徴とするループアンテナ実装装置。
  3. 前記キャパシタ手段における前記導体板と前記板状導体とのギャップ幅を可変調整することを特徴とする請求項2に記載のループアンテナ実装装置。
  4. 前記キャパシタ手段の前記ギャップ空間に誘電体を装荷したことを特徴とする請求項3に記載のループアンテナ実装装置。
  5. 前記板状導体に、当該板状導体の切り込み部を導体で覆う閉状態と、その覆いを解除して切り込み部が見える開状態とを自在に形成可能な開閉手段を組み合わせたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のループアンテナ実装装置。
  6. ループアンテナが、矩形形状の板状導体と平行又は概略平行に、当該ループアンテナに流れるアンテナ電流に対して鏡像となるループ状の鏡像電流が当該板状導体に流れるように実装されるループアンテナ実装装置において、
    前記板状導体が、前記ループアンテナの弧と直交して該板状導体の中心に向かって延びる1つ以上の切り込み部を有し、
    前記切り込み部は、前記板状導体のうちのいずれか一辺と直交する向きに配置され、かつ、前記中心を含む前記板状導体の一部の領域が残るように形成されることを特徴とするループアンテナ実装装置。
  7. ループアンテナが、板状導体と平行又は概略平行に、当該ループアンテナに流れるアンテナ電流に対して鏡像となるループ状の鏡像電流が当該板状導体に流れるように実装されるループアンテナ実装装置において、
    前記板状導体が、前記ループアンテナの弧と直交して該板状導体の中心に向かって延びる少なくとも1つの切り込み部を有し、前記板状導体を、前記切り込み部に加え、前記鏡像電流を更に阻害するインピーダンスを発生させるキャパシタ形状としたことを特徴とするループアンテナ実装装置。
  8. ループアンテナが、板状導体と平行又は概略平行に、当該ループアンテナに流れるアンテナ電流に対して鏡像となるループ状の鏡像電流が当該板状導体に流れるように実装されるループアンテナ実装装置において、
    前記板状導体に前記鏡像電流を直交に横切る少なくとも1つの切り込み部を形成し、前記切り込み部上で且つ前記板状導体との間にギャップ空間が形成される状態に、導体板の一辺を、当該切り込み部のエッジに接合したキャパシタ手段を設けたことを特徴とするループアンテナ実装装置。
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