JP4921956B2 - 開閉機器の異常監視方法 - Google Patents

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Description

本発明は、開閉機器用電動ばね操作機構の稼働状態を判定する開閉機器の異常監視技術に関するものである。
一般的に、電力機器に関しては、小形化や低コスト化の実現、さらには信頼性の向上が求められている。これらの要求に応えるためには、より簡易な構成で所定の機能を満足させる必要がある。例えば、シンプルな構成で開閉機器の操作力が得られる操作機構として、開閉機器の操作力としてばねの放勢力を利用する電動ばね操作機構が多く採用されている。電動ばね操作機構とは、電動機の駆動力により投入ばねを蓄勢し、蓄勢した投入ばねを放勢することで開閉機器を投入すると共に、投入カムを介して遮断ばねを蓄勢する機構である。
このような電動ばね操作機構は、空気圧や油圧を開閉機器の操作力として利用する操作機構とは異なり、流体圧力を用いることがないので、流体の圧力を制御する圧縮機やアキュムレータ等の補機、さらには圧力シール部も不要である。したがって、構造の簡略化が容易であり、電気機器の小形化・低コスト化を進めて、信頼性を高めることができるといったメリットがある。
ここで、開閉機器用電動ばね操作機構の従来例について、図7〜図9を用いて具体的に説明する。図7及び図8は従来の開閉機器用電動操作機構における主要部材の構成図であって、図7は開閉機器の遮断状態、図8は開閉機器の投入状態を示している。また、図9は図7の側面図である。なお、図9では該操作機構のフレーム31、32は図示しているが、図7及び図8では機構内部の構造を示すためにこれらの部材を省略している。また、図9中の符号102、103、104、105は、いずれも軸受を示している。
[従来例の構成]
電動ばね操作機構の主要構成部材は、投入ばね39と、遮断ばね46という2つのばねと、投入カム40と、出力レバー42であり、これに加えて、開閉機器の投入動作のためのトリガー機構と、遮断動作のためのトリガー機構、投入ばね39へ駆動力を与える駆動系を有している。
(駆動系と投入ばね39)
図7〜図9に示すように、電動機33には出力歯車34が設置されており、ここに伝達歯車35、36を介して大歯車37が連結されている。図9に示すように、大歯車37には投入ばね支え38が固定されており、投入ばね支え38は投入ばね39の外周側端部に取り付けられている。つまり、前記の歯車34〜37を通じて電動機33からの駆動力が投入ばね支え38に伝わり、大歯車37と共に投入ばね支え38及び投入ばね39の外周側端部が回転するように構成されている。なお、電動機33には投入ばね39から伝わる力で反対方向に回転しないよう、一方向クラッチが内蔵されている。
(投入カム40)
投入カム40は、電動機33の下方にカム軸40b(図7及び図8に図示)を中心にして回転自在に配置されている。投入カム40にはカム40a(図7及び図8に図示)が設けられている。
さらにカム軸40bの一端にはカム40の直径方向に貫通する溝40cが形成され、この溝40cに前記投入ばね39の内周側端部が連結されている(図9に図示)。なお、図7〜図9に示すように投入カム40には、投入カム40の回転軸方向に貫通してカムローラ48が取り付けられている。
(出力レバー42)
また、出力レバー42は、出力軸42aを中心として三方向に延びるアームを有する略y字状の部材であって(図7及び図8では逆y字形に配置されている)、投入カム40に隣接して回転自在に配置されている。出力レバー42には、図7、図8に示す連結ピン42c及び2つの連結ローラ42d、42eが設置されている。このうち、連結ピン42cは図7及び図8の図中上方向に向かって延びるアーム部分の先端部に固定されている。
また、2つの連結ローラは図7及び図8では図中下方に向かって延びるアーム部分の先端部に回転自在に設置されており、一方の連結ローラ42dは投入カム40のカム40aに対し開離自由に連結される。他方の連結ローラ42eは、投入状態では後述するオープロップ52のラッチ52aに接し(図8の状態)、遮断状態では出力レバー42が回転してダンパー43に接するようになっている(図7の状態)。なお、出力軸42aは図示しない開閉機器の電極に連結されている。
(遮断ばね46)
図7及び図8に示すように、遮断ばね46は、出力レバー42の一端部に連結、配置されている。より詳しくは、出力レバー42の連結ピン42cに、ばねロッド44と、その一端に取り付けられたばねガイド45を介して、遮断ばね46の一端が連結されている。遮断ばね46は、ばね筒47に支持されて配置されている。
ばね筒47は、中空のパイプ47aと、フレーム31、32(図9に図示)に固定されたブロック47bから構成されている。ばね筒47のパイプ47a内部に前記ばねロッド44が挿入されており、パイプ47aの外周部に前記ばねガイド45が摺動自在に配置されている。
(投入動作のトリガー機構)
次に、上記の電動ばね操作機構において投入動作及び遮断動作を行うトリガー機構について図7、図8を参照して説明する。投入動作のトリガー機構は、投入カム40に貫通するカムローラ48と、投入カム40に隣接するシープロップ49、キャッチ50及びソレノイド51とから構成される。シープロップ49は二股形状の部材であって基端部に設けられた回転軸49bにて回転自在に支持されており、二股部分の交差する部位にローラ49aが設けられている。
また、シープロップ49の先端部とカムローラ48とが接することによって投入カム40の位置が保持される。さらに、シープロップ49の縁部には一端を固定した復帰ばね56が当接されている。シープロップ49のローラ49aにキャッチ50が当接されている。さらに、キャッチ50はソレノイド51に連結されており、ソレノイド51が動作すると、キャッチ50が図7中の反時計方向に回転するようになっている。
(遮断動作のトリガー機構)
遮断動作のトリガー機構は、出力レバー42に隣接するオープロップ52と、該オープロップ52近傍に配置されるキャッチ54とソレノイド55とから構成されている。オープロップ52は回転軸52dにて回転自在に支持されており、中央部付近にはラッチピン52bを介してラッチ52aが回転自在に配置されている。
また、オープロップ52の先端部にはローラ52cが回転自在に取り付けられている。投入状態ではオープロップ52のラッチ52aが出力レバー42の連結ローラ42eと接することにより出力レバー42の位置が保持され、且つ遮断ばね46の位置を保持される。さらに、オープロップ52の縁部及びラッチ52aには、一端を固定した復帰ばね57、58が当接されている。なお、キャッチ54はソレノイド55に連結されており、ソレノイド55が動作すると、キャッチ54が図7中の時計方向に回転するようになっている。
[従来例の動作]
続いて、上記の開閉機器用電動ばね操作機構の動作について説明する。すなわち、電動機33による投入ばね39の蓄勢、投入ばね39の放勢によって投入カム40と出力レバー42が回転して開閉機器を投入し、これと同時に遮断ばね46を蓄勢、さらには遮断ばね46の放勢によって出力レバー42が回転して開閉機器を遮断している。これらの動作について詳述する。
(投入ばね39の蓄勢)
投入ばね39を蓄勢する際には、電動機33の出力歯車34の駆動力は、伝達歯車35、36により減速される。さらに大歯車37を介して投入ばね支え38に伝達された駆動力によって、投入ばね39の外周側端部が投入カム40の回転軸を中心にして図7中の時計方向に回転し、投入ばね39の蓄勢状態となる。この時、投入ばね39の内周側端部が溝40cに連結されている投入カム40は、該投入カム40に貫通されたカムローラ48を介して、シープロップ49に保持される。
(投入ばね39の放勢)
以上のような投入ばね39の蓄勢状態からソレノイド51に投入指令が入ると、ソレノイド51の動作によりキャッチ50が反時計方向に回転し、さらにシープロップ49が図7中の反時計方向に回転する。これによりカムローラ48からシープロップ49が外れ、シープロップ49による投入カム40の支持が解除される。
(投入カム40及び出力レバー42の回転)
シープロップ49の解除に伴い、投入ばね39の内周側端部が投入カム40と共に図7中の時計方向に回転して、投入ばね39が放勢する。投入カム40が図7中の時計方向に回転すると、出力レバー42が図7中の反時計方向に回転する。なお、シープロップ49は、復帰ばね56の作用により元の位置に復帰する。
(開閉機器の投入及び遮断ばね46の蓄勢)
出力レバー42が図7中の反時計方向に回転すると、出力レバー42の出力軸42aに連結されている図示しない開閉機器の電極を駆動して投入状態となる。これと同時に、出力レバー42の連結ピン42cにばねロッド44及びばねガイド45が図7中の左方向に移動し、ばねガイド45に連結された遮断ばね46が圧縮されて蓄勢状態となる(図7から図8の状態へ)。
この遮断ばね46の蓄勢状態は、出力レバー42の連結ローラ42eがオープロップ52のラッチ52aに接することで、該状態を保持する。オープロップ52のラッチ52aは、投入動作の途中に出力レバー42の連結ローラ42eと接して図7中の時計方向に回転するが、復帰ばね58の作用により短時間に元の位置に復帰して出力レバー42及び遮断ばね46の位置を保持する。
(遮断ばね46の放勢及び出力レバー42の回転)
上述したような開閉機器の投入状態から、ソレノイド55に遮断指令が入ると、ソレノイド55の動作によりキャッチ54が時計方向に回転し、さらにオープロップ52とラッチ52aが一体となって図7中の時計方向に回転する。これにより出力レバー42の支持が解除され、蓄勢状態にあった遮断ばね46が放勢する(図8から図7の状態へ)。遮断ばね46の駆動力により、出力レバー42は図7中の時計方向に回転し、ばねロッド44及びばねガイド45は図7中の右方向に移動して、遮断ばね46の放勢状態時の位置に復帰する。
(開閉機器の遮断)
また、遮断ばね46の駆動力により出力レバー42は図7中の時計方向に回転すると、出力レバー42の出力軸42aに連結された図示しない開閉機器の電極は遮断動作を行い、遮断状態となる。この時、ダンパー43は出力レバー42の連結ローラ42eと接触して出力軸42に緩衝作用を及ぼす。この後、オープロップ52は、復帰ばね57の作用により元の位置に復帰する。以上のような動作を実施する開閉機器用電動ばね操作機構は、簡易な構成で、開閉機器を確実に操作することができる。これにより、開閉機器の小形化や低コスト化に寄与することができ、しかも信頼性の向上という要求に応えることが可能である。
ところで、電力需要が増大する近年、電力供給の安定化に対する要求は厳しくなっており、電力系統には事故を早期に予防する保全システムを導入して、高い安全性を発揮することが期待されている。そこで具体的には、開閉機器の稼働状態を監視する技術が提案されている。例えば、特許文献1の技術は、開閉機器用操作機構の監視装置であって、可動接触子におけるリンク機構において、その可動部2箇所に運動測定センサーを取り付け、その出力を互いに比較するものである。
この監視装置によれば、リンク機構の2点間の動きの差を計測でき、機構の摩耗によるあそびの増加や、部品の位置ずれなどによる細かい動きの変化をとらえることができる。したがって、開閉機器用操作機構に関する動作を高い精度で監視することが可能となっている。
特許2806150号公報
しかしながら、開閉機器用電動ばね操作機構に対し、操作機構を監視する監視装置を組み込んだ場合、次のような問題点が指摘されていた。すなわち、電動ばね操作機構は、ばねの駆動力を開閉機器の操作力に利用する機構なので、流体圧力制御用の圧縮機等や圧力シール部が不要である分、動作する部材が多く、これに比例して監視対象が多くなり、監視装置自体の構成が複雑化する傾向にあった。
つまり、従来技術においては、監視装置の適用に伴い、電動ばね操作機構の利点である小形化・低コスト化・高信頼性が低下するおそれがあった。そのため、監視対象である電動ばね操作機構と同様、その監視装置に対しても、構成の簡略化を大きく進めることが強く望まれていた。
本発明は、このような課題を達成するために提案されたものであり、その目的は、稼働状態の異常を監視することにより高精度・高信頼性を発揮できる開閉機器用電動ばね操作機構を提供すると共に、小形かつ簡易な構成により実現可能な開閉機器の異常監視方法及び異常監視装置、さらには異常監視装置を備えた開閉機器を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために、電動機の駆動力により蓄勢する投入ばねと、前記投入ばねを一端に連結した投入カムと、前記投入カムと開離自由に連結した回転自在な出力レバーと、前記出力レバーに一端を連結した遮断ばねとが設けられ、前記投入ばねの放勢により開閉機器を投入すると同時に前記投入カム及び前記出力レバーを介して前記遮断ばねの蓄勢を行うように構成された開閉機器用電動ばね操作機構において、次のような特徴を有している。
すなわち、前記投入カム及び前記出力レバーのいずれか一方もしくは両方に変位計が設けられ、前記出力レバーにひずみセンサーが設けられている。または、前記投入カム及び前記出力レバーのいずれか一方もしくは両方に変位計及びトルクセンサーが設けられている。
また、本発明は、上記電動ばね操作機構を用いた開閉機器の異常監視方法であって、前記変位計の出力信号と、前記ひずみセンサー及び前記トルクセンサーの少なくとも一方の出力信号を監視する出力信号監視ステップと、特定の変位の基準値、あるいは角変位におけるひずみまたはトルクの基準値を判定基準値として予め設定しておき、前記出力信号監視ステップで監視された特定の変位の値、あるいは角変位におけるひずみまたはトルクの値を、前記判定基準値と比較することにより、開閉機器用電動ばね操作機構の稼動状態が正常か否かを判断する異常判定ステップを含むことを特徴としている。
本発明によれば、変位計からの出力信号と、ひずみセンサー又はトルクセンサーからの出力信号とを取り込むことにより、特定の変位あるいは角変位に限定して部材のひずみ又はトルクを監視することができ、電動ばね操作機構の稼働状態を正確に判断して異常発生を高い精度で監視可能であり、しかも、変位計と、ひずみセンサー又はトルクセンサーとからなる極めてシンプルな構成を電動ばね操作機構に組み込むだけなので、該機構の小形化・低コスト化・高信頼性を維持することができる。
(1)代表的な実施形態
[実施形態の構成]
以下、本発明の代表的な実施形態について、図1〜図6を参照して具体的に説明する。図1は本実施形態に係る開閉機器用電動ばね操作機構の側面図、図2は本実施形態の主要部材を示す構成図、図3は本実施形態に係る異常監視装置のブロック図、図4〜図6は本実施形態に係る異常監視方法について説明するためのグラフである。なお、本実施形態は図7〜図9に示した電動ばね操作機構に適用したものであり、これらの図に示した部材と同一の部材に関しては同一符号を付して説明は省略する。
図1に示すように、軸受104に近接して変位計1が、軸受105に近接して変位計2が、それぞれ配置されている。変位計1は投入カム40に設けられており、投入カム40の角変位を測定し、その測定信号を出力するようになっている。変位計2は出力レバー42に設けられており、出力レバー42の角変位を測定し、その測定信号を出力するようになっている。これら変位計1、2の方式には抵抗方式等いくつかの種類があるが、いずれの方式も採用可能であり、本実施形態では特定しない。
また、投入カム40、出力レバー42及び伝達歯車36にはトルクセンサー3、4、5が設けられている。より詳しくは、トルクセンサー3は投入カム40のカム軸40bに設置され、トルクセンサー4は出力レバー42の出力軸42aに設置され、トルクセンサー5は伝達歯車36の回転軸36bに設置される。
これらのトルクセンサー3、4、5はそれぞれ投入カム40、出力レバー42、伝達歯車36に働くトルクを信号として出力するものである。なお、トルクセンサー3〜5の方式に関してもひずみゲージ方式等いくつかの種類があるが、いずれの方式も採用可能であり、本実施形態では特定しない。
さらに、図2に示すように、出力レバー42の連結ローラ42d、42eに近接して、図2中の下方に延びる出力レバー42のアーム部分縁部にひずみセンサー6、7が設けられている。ひずみセンサー6、7は、出力レバー42に生じるひずみを信号として出力するセンサーである。
また、図3のブロック図に示すように、変位計1、2、トルクセンサー3、4、5、ひずみセンサー6、7は、それぞれケーブル8と現場中継盤9を介してノートパソコンなどの可搬式計算機10に接続されている。可搬式計算機10は、電動ばね操作機構の異常判定を行う異常監視装置であって、出力信号監視部10aと、異常判定部10bとを有している。出力信号監視部10aは、変位計1、2、トルクセンサー3、4、5及びひずみセンサー6、7の各出力信号を監視する部分である。
異常判定部10bは、特定の変位の値、あるいは角変位における標準的なひずみまたはトルクの値を判定基準値として予め設定しておき、出力信号監視部10aで監視される出力信号のうち、特定の角変位の値、あるいはひずみまたはトルクの値を、前記判定基準値と比較することで、開閉機器用電動ばね操作機構の稼動状態が正常であることの確認と、稼働状態に異常が発生した場合の判定を下すように構成されている。なお、電動機33には電流計11が接続されている。
[実施形態の作用]
次に上記のように構成された本実施形態の作用について説明する。電動機33による投入ばね39の蓄勢原理、投入ばね39によって投入カム40と出力レバー42が回転して開閉機器(図示せず)の電極を駆動すると同時に遮断ばね46を圧縮する投入動作の原理、さらには遮断ばね46により出力レバー42が回転する遮断操作の原理については、それぞれ図7〜図9に示した上記従来技術による開閉機器用電動ばね操作機構の例と同様なので、ここではその説明を省略する。
変位計1及び変位計2は、それぞれ投入カム40及び出力レバー42の角変位を信号として出力する。トルクセンサー3、4、5はそれぞれ投入カム40、出力レバー42、伝達歯車36に働くトルクを信号として出力する。さらに、ひずみセンサー6、7は、出力レバー42に生じるひずみを信号として出力する。
変位計1、2、トルクセンサー3、4、5、ひずみセンサー6、7から出力された各信号は、それぞれケーブル8と現場中継盤9を介して可搬式計算機10の出力信号監視部10aに入り、出力信号監視部10aがこれらの信号を監視する(出力信号監視ステップ)。図4〜図6は出力信号のグラフである。
変位計1または2の信号から求まる角変位θと、ひずみセンサー6、7の信号から求まるひずみ及びトルクセンサー3、4、5の信号から求まるトルクとは、それぞれ独立したものではなく、相互に定量的な関係がある。このため、単純にひずみやトルクの最大値を判定基準値とした監視方法では、正確な判断ができない。
そこで、図4のグラフに示すように、可搬式計算機10の異常判定部10bにおいて、特定の角変位θaにおけるひずみの判定基準値εaを定めておき、この基準値εaを満たさない場合を異常と診断する(ひずみに対する異常判定ステップ)。例えば、出力レバー42の角変位θa付近で緩衝力を作用させるダンパー43に異常が発生した場合には、角変位θaにおけるひずみセンサー6のひずみεが前記判定基準値εaを下回る値εa'となり、異常判定部10bがダンパー43の稼動状態を異常と判断することができる。
また、図5のグラフに示すように、可搬式計算機10の異常判定部10bにおいて、特定の角変位θbとθcの間におけるトルクT1の積算量Eを判定基準値として定めておくこともできる。トルクの積算量Eは、次式によって求めることができる(積算ステップ)。
Figure 0004921956
例えば、出力レバー42の角変位θbとθcの間に駆動する開閉機器の接点に異常摩耗などによる過大な摩擦力が作用し、トルクセンサー4に図6中のT1'のようなトルクが生じた場合、トルクの積算量E'が、前記判定基準値Eを超える値となり、異常判定部10bが出力レバー42の稼動状態を異常と判断する(トルクに対する異常判定ステップ)。この方法では特定区間のトルクを積算して判定基準値としたことで、絶対値としては小さなトルクT1の異常を、高精度に診断することができる。
図6のグラフに示すように、電流計11の測定した電動機33の電流Iの波形から、電流の流れ始めた時間を基準として、一定時間tdにおけるトルクセンサー5の出力T2の基準値を定めておく。例えば、伝達歯車36が損傷した場合、一定時間tdにおけるトルクセンサー5の出力T2'が判定基準値T2より過大な値となり、異常監視装置が稼動状態を異常と判断する(トルクに対する異常判定ステップ)。
なお、図4〜図6に示した角変位θまたは電動機電流Iと、ひずみε及びトルクT1、T2との相関関係及び判定基準値については、開閉機器用電動ばね操作機構の機種や運用形態によって適宜異なるものであって、本実施形態ではそのなかの典型的な例について説明している。
[効果]
以上のような本実施の形態によれば、以下の効果を得ることができる。すなわち、開閉機器用電動ばね操作機構の動作時に作用する各部材のひずみやトルクと、投入カム40、出力レバー42、伝達歯車36におけるそれぞれの角変位を監視できるため、開閉機器用電動ばね操作機構の稼動状態が正常であることの確認と、異常発生の監視が可能な信頼性の高い開閉機器用電動ばね操作機構を提供することができる。
また、変位計とひずみセンサー又はトルクセンサーからなる極めてシンプルな構成を電動ばね操作機構に組み込むだけなので、該機構の小形化・低コスト化・高信頼性を維持することができる。しかも、各部材のひずみ、トルクと、角変位の相関関係を定量的に監視しているので、単純にひずみやトルクの最大値を判定基準値とするような監視方法に比べて、格段に高い精度を有する異常監視方法及び異常監視装置を実現することができる。さらに、本実施形態では、判定基準値が設定された異常監視装置として、ノートパソコンなどの可搬式計算機を用いているので、安価で老朽更新による性能向上が容易な異常監視装置を提供することが可能である。
(2)他の実施形態
本発明による実施の形態は、前述の形態に限定されるものではなく、開閉機器用電動ばね操作機構の用途に応じて種々変形して実施できることは勿論である。また、本発明では開閉機器用電動ばね操作機構の一例に関して実施形態を説明したが、他の方式の開閉機器用電動ばね操作機構に関しても、本発明を容易に適用可能である。
また、異常監視を実施する対象部材も、上述したダンパー43、出力レバー42、伝達歯車36に限らず、主要部材である投入ばね39、遮断ばね46、投入カム40を初め、開閉機器の投入動作用あるいは遮断動作用のトリガー機構、さらには投入ばね39へ駆動力を与える駆動系を構成する部材も含めて、適宜選択自由である。さらに、本発明は、上記の異常監視装置を備えた開閉機器も包含する。
本発明の代表的な実施形態の開閉機器用電動ばね操作機構の側面図。 本実施形態に係る開閉機器用電動ばね操作機構の構成図。 本実施形態のブロック図。 本実施形態に係る異常監視方法について説明するためのグラフ。 本実施形態に係る異常監視方法について説明するためのグラフ。 本実施形態に係る異常監視方法について説明するためのグラフ。 従来の開閉機器用電動ばね操作機構の遮断状態を示す構成図。 従来の開閉機器用電動ばね操作機構の投入状態を示す構成図。 図7の側面図。
符号の説明
1、2…変位計
3、4、5…トルクセンサー
6、7…ひずみセンサー
8…ケーブル
9…現場中継盤
10…可搬式計算機
10a…出力信号監視部
10b…異常判定部
11…電流計
31、32…フレーム
33…電動機
34…出力歯車、
35、36…伝達歯車
36b…回転軸、
37…大歯車
38…投入ばね支え
39…投入ばね
40…投入カム
40a…カム
40b…カム軸
40c…溝
42…出力レバー
42a…出力軸
42c…連結ピン
42d、42e…連結ローラ
43…ダンパー
44…ばねロッド
45…ばねガイド
46…遮断ばね
47…ばね筒
47a…パイプ
47b…ブロック
48…カムローラ
49…シープロップ
49a…ローラ
49b…回転軸
50、54…キャッチ
51、55…ソレノイド
52…オープロップ
52a…ラッチ
52b…ラッチ軸
52c…ローラ
52d…回転軸
56、57、58…復帰ばね
102、103、104、105…軸受

Claims (1)

  1. 電動機の駆動力により蓄勢する投入ばねと、前記投入ばねを一端に連結した投入カムと、前記投入カムと開離自由に連結した回転自在な出力レバーと、前記出力レバーに一端を連結した遮断ばねとが設けられ、前記投入ばねの放勢により開閉機器を投入すると同時に前記投入カム及び前記出力レバーを介して前記遮断ばねの蓄勢を行うように構成された開閉機器用電動ばね操作機構において、前記電動機に該電動機の駆動力を前記投入ばねに伝えるための伝達歯車が連結され、前記伝達歯車の回転軸にトルクセンサーが設けられた開閉機器用電動ばね操作機構を用いた開閉機器の異常監視方法であって、
    前記電動機の電流波形を基準として前記トルクセンサーの出力信号を監視する出力信号監視ステップと、
    前記電流波形を基準とした一定時間後の標準的なトルクの値を判定基準値として予め設定しておき、前記監視ステップで監視された前記電流波形を基準とした一定時間後のトルクの値を、前記判定基準値と比較することにより、開閉機器用電動ばね操作機構の稼動状態が正常か否かを判断する異常判定ステップを含むことを特徴とする開閉機器の異常監視方法。
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