JP4920560B2 - 高力ボルト摩擦接合構造、および高力ボルト摩擦接合構造における金属溶射層の形成方法 - Google Patents
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Description
また、非特許文献1には、アルミ溶射層の具体的な構成(微細構造等)が明らかにされていないため、摩擦接合構造の接合面にアルミ溶射層を形成することで、安定した高い摩擦抵抗を確保するための具体的なアルミ溶射層の仕様を決定することができず、合理的な設計をすることが困難だった。
合鋼材の表面に高速度で吹き付けて薄い皮膜を形成する表面処理を意味する。金属溶射層
の気孔率が5%以上、30%以下となる溶射方法としては、例えば、アルミ溶射の場合に
は、アーク溶射やプラズマ溶射、ガス溶射等が好適である。
また、本発明の高力ボルト摩擦接合構造では、前記金属溶射層の厚さ寸法が150μm
以上であることとする。
ここで、金属溶射層の厚さ寸法は、150μm以上であればよいが、金属溶射層が厚く
なると、材料費や施工費などが嵩むため、溶射費用の観点から金属溶射層の厚さ寸法は、
400μm以下であることが好ましい。
ここで、被接合鋼材は、柱や梁、筋交いなどを示す。また、金属溶射処理以外の表面処理が施されるとは、例えば、表面に赤錆、黒皮などの酸化皮膜が設けられたり、ブラスト処理が施されたりすることである。
て前記気孔の断面形状から算出した当該気孔の円相当径が、当該円相当径の最大値と、こ
の最大値から20μm小さい値との間に含まれる前記気孔を除いて、90μm以下である
ことが好ましい。
ここで、本発明の高力ボルト摩擦接合構造の一例について、後述する設計モデルを用いた弾塑性FEM解析を実施した。この解析結果(図14参照)から、高力ボルトを締め付けて、高力ボルトに所定の張力を付加させた場合の、鋼材の接合面に生じる接触圧の分布が明らかとなった。また、鋼材の厚さ寸法(高力ボルトの首下から接合面までの寸法)を変更した場合の接触圧の分布についても明らかとなった。すなわち、ボルト孔からの距離が大きくなるほど、接合面での接触圧は小さくなり、例えば、鋼材の厚さ寸法が12mmの場合、ボルト孔近傍における接触圧の最大値に対して、ボルト半径の2.5倍の距離における接触圧は最大値の20%以下となり、ボルト半径の3.5倍の距離では2%以下となった。また、鋼材の厚さ寸法が25mmの場合、ボルト半径の2.5倍の距離における接触圧は最大値の40%以下となり、ボルト半径の3.5倍の距離における接触圧は、5%以下となった。なお、円周の直径寸法は、鋼材の厚さ寸法に応じて設定されるのがよい。
以上の発明によれば、ボルト孔を中心とする円周内に金属溶射層を形成し、その円周の直径寸法を高力ボルトの軸径寸法の2.5倍〜4倍に設定することによって、金属溶射層を形成する範囲が限定されて、不必要な金属溶射処理が省け、製造コストを抑制することができる。
以上の発明によれば、金属溶射層が形成される所定範囲と同形かつ同寸法に形成された開口部を有するテンプレートを用いて金属溶射層を形成すれば、金属溶射層を所定の範囲のみに形成することができ、容易に溶射作業が実施できる。
図1は、本発明の高力ボルト摩擦接合構造を示す断面図である。
図1において、高力ボルト摩擦接合構造は、被接合鋼材である左右一対の母材1,2を上下一対の添板3で挟み込み、これらの添板3を高力ボルト4およびナット5で締め付け、この締め付けた圧縮力により母材1,2が摩擦接合されるものである。
添板3の接合面31には、溶射金属が定着する程度に下地処理された上に、低強度金属であるアルミが溶融した状態で吹き付けられ、アルミ溶射層32が形成されている。下地処理は、例えば、表面粗さ(最大高さRz)が50μm以上となるようにブラスト処理されている。アルミ溶射層32は、高力ボルト4が挿通されるボルト孔33を中心にとした接合面31上の円周内に形成されている。この円周の直径寸法Dは、高力ボルト4の軸径寸法dの3倍に設定されている。そして、アルミ溶射層32の厚さ寸法tは、150μm以上、400μm以下の範囲内で設定され、例えば、200μmとなっている。
図2(A)〜(C)は、アルミ溶射層32の溶射手順を説明する図である。
図2(A)〜(C)に示すように、直径寸法Dの円形の開口部61を2箇所に有するテンプレート6を使用する。
先ず、図2(A)に示すように、テンプレート6の開口部61の中心と添板3のボルト孔33の中心とが一致するように、テンプレート6を添板3の接合面31に載置する。
次に、図2(B)に示すように、溶射装置7を使用して、テンプレート6の開口部61によって露出される接合面31の表面をアーク溶射する。アーク溶射後、テンプレート6を除去すれば、ボルト孔33を中心とする直径寸法Dの円形状のアルミ溶射層32が形成され(図2(C))、アルミ溶射作業が完了する。
(1)すなわち、アルミ溶射層32の気孔率を5%以上、30%以下として、アルミ溶射層32を添板3の接合面31に形成したので、接合面31間の摩擦力が増大され、摩擦抵抗を確実に高めて合理的な設計を実現することができる。従って、高力ボルト4の設置数量を従来よりも少なくすることができ、また、接合面31の面積を従来よりも小さくすることができるので、高力ボルト摩擦接合構造のコンパクト化が図れる。
例えば、前記実施形態においては、被接合鋼材と添板との高力ボルト摩擦接合構造を例として説明したが、接合部を構成する鋼材がともに構造物の骨組みを構成する形鋼(H形鋼等)のフランジやウェブであってもよい。すなわち、被接合鋼材同士を直接接合する高力ボルト摩擦接合構造であってもよい。
また、前記実施形態では、アーク溶射によってアルミ溶射層を形成する場合を例に説明したが、低強度金属としてはアルミに限られず、適宜な金属材料(例えば、亜鉛アルミや亜鉛等)でもよく、溶射方法としてはアーク溶射に限られず、ガスフレーム溶射、プラズマ溶射、高速フレーム溶射等であってもよい。
また、前記実施形態では、被接合鋼材の接合面をブラスト処理した場合を説明したが、本発明では、被接合鋼材および添板の両方の接合面に金属溶射層を形成する場合が含まれる。すなわち、被接合鋼材および添板の接合面のうちの少なくとも一方に、金属溶射層が形成されていればよい。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。例えば、摩擦接合面にフィラープレートを挟む摩擦接合部については、そのフィラープレートの両面に金属溶射処理を施した場合も本発明に含まれる。
図3は、本実施例のすべり試験方法を示す概念図である。図3のように、本発明の添板を想定した一対の駒部材3Aと、一対の駒部材3Aによって挟持される母材1Aとを用いて、図示しない二軸試験機による水平荷重Hによって、母材1Aを一対の駒部材3Aで挟持させた状態とし、母材1Aのみを上方から下方に押し付ける鉛直荷重Pを母材1Aに加え、鉛直荷重Pに対する母材1Aの変位量を測定した。
駒部材3Aの接合面の溶射方法として、アーク溶射、ガスフレーム溶射、プラズマ溶射、高速フレーム溶射の4種類を設定した。なお、比較のためにブラスト処理したものも設定した。
〔第2パラメータ:接触圧〕
接触圧とは、水平荷重Hを、駒部材の接合面の面積で除した値であって、具体的には、38,75,150,250,350N/mm2の5種類を設定した。これらの設定値は、高力ボルトを締め付けた際に、ボルト孔の周辺の接合面に作用する接触圧を後述する弾塑性FEM解析により算出し、その結果(図14)を参考にして設定されたものである。
図4は、第2パラメータである接触圧を38N/mm2とした場合の、鉛直荷重Pに対する母材1Aの鉛直方向の変位量を第1パラメータである溶射方法ごとに示すグラフである。なお、図4のグラフ中の縦軸は、水平荷重Hの2倍の値で鉛直荷重Pを除した値を示している。
図4の測定結果において、プロット記号としては、溶射方法ごとに、アーク溶射法を太い実線、プラズマ溶射法を点線、ガスフレーム溶射法を一点鎖線、高速フレーム溶射法を細い実線で示すものとする。比較としてのブラスト処理を破線で示すものとする。
図5の測定結果において、プロット記号としては、溶射方法ごとに、アーク溶射法を白抜き四角(□)、プラズマ溶射法を白抜き菱形(◇)、ガスフレーム溶射法を白抜き三角(△)、高速フレーム溶射法を黒塗り菱形(◆)で示すものとする。比較としてのブラスト処理を黒塗り丸(●)で示すものとする。
一方、接触圧が350N/mm2と高い場合の摩擦係数は、アーク溶射法のみ0.51となり、従来の設計値である摩擦係数μ=0.45を上回った。
具体的には、アーク溶射法による溶射層厚(t)を第3のパラメータとし、アーク溶射時のガス圧を第4のパラメータとして、これらのパラメータを変化させてすべり試験を実施し、得られる摩擦係数を測定した。なお、第2のパラメータである接触圧については、75N/mm2、250N/mm2の2種類で実施した。
溶射層厚として、100mm、200mm、300mm、400mmの4種類を設定した。
〔第4パラメータ:ガス圧〕
ガス圧とは、アーク溶射法において溶融したアルミを接合面に吹き付ける際に使用する流体の圧力であり、その値として、相対的に大きい場合と、相対的に小さい場合の2通りで設定した。ここで、本実施例では、図7に示すような溶射層断面を形成するように設定したガス圧を大と表現し、図8に示すような溶射層断面を形成するように設定したガス圧を小と表現する。
以下の測定結果において、プロット記号としては、溶射層厚ごとに、接触圧75N/mm2下にて、ガス圧大を黒塗り丸(●)、ガス圧小を白抜き丸(○)とし、接触圧250N/mm2下にて、ガス圧大を黒塗り三角(▲)、ガス圧小を白抜き三角(△)で示すものとする。
図6は、摩擦係数と溶射層厚の関係を示すグラフである。
図6に示すように、アーク溶射法の場合、同じ接触圧の条件下では、溶射層厚がt=200μm以上の場合、高い摩擦係数が得られた。具体的には、溶射層厚がt=200μm以上、かつ、接触圧が75N/mm2の条件下では、μ=0.75以上の摩擦係数が得られた。さらに、同じ条件下で、ガス圧大の場合では、μ=0.85以上の摩擦係数が得られた。
一方、溶射層厚がt=200μm以上、かつ、接触圧が250N/mm2の条件下では、μ=0.50以上の摩擦係数が得られた。さらに、同じ条件下で、ガス圧大の場合では、μ=0.55以上の摩擦係数が得られた。
図7〜図11は、前述のすべり試験を実施した試験片のアルミ溶射層32Aの断面を撮影した画像である。図7および図8は、アーク溶射によるアルミ溶射層の断面画像で、図9は、プラズマ溶射によるアルミ溶射層の断面画像で、図10は、ガスフレーム溶射によるアルミ溶射層の断面画像で、図11は、高速フレーム溶射によるアルミ溶射層の断面画像である。なお、図7は、アーク溶射の際のガス圧を相対的に大きくした場合を示し、図8は、ガス圧を相対的に小さくした場合を示す。
図7および図8の各断面サンプルを用いて、気孔の断面形状から画像処理により気孔の円相当径を算出した。図12は、円相当径ごとの気孔数の分布を示すグラフである。図13は、断面ミクロ調査を実施した5種類の試験片に関する気孔率と、摩擦係数との関係を示すグラフである。
図7〜図11に示すように、アーク溶射による試験片の溶射層(図7、8)の気孔率は21%となった。ここで、気孔率とは、断面視野の全面積における空隙(図中、黒い部分)の面積の割合を示している。また、プラズマ溶射による試験片の溶射層(図9)の気孔率は11%となった。ガスフレーム溶射による試験片の溶射層(図10)の気孔率は7.5%となった。高速フレーム溶射による試験片の溶射層(図11)の気孔率は2.5%となった。
以下の画像解析結果において、図7,図8中の縦約200μm、横約1200μmの矩形領域内を対象として黒色部分(気孔)を独立領域と設定し、各独立領域の面積を算出し、その面積を円相当径に変換する。そして、各独立領域の円相当径の最大値、最小値、平均、分散、標準偏差を算出するものとする。
図12に示す画像処理結果において、プロット記号としては、ガス圧が小さい場合を黒塗り四角(■)とし、ガス圧が大きい場合を白抜き四角(□)で示すものとする。
表1に示すように、ガス圧の大小に関らず円相当径での気孔の最大値、最小値、平均値は殆ど同じであった。また、ガス圧の大きい方が、ガス圧の小さい方と比べて、分散および標準偏差が小さくなり、ガス圧の大きいほど気孔が一様に分布する傾向にあることが分かった。図12より、最大値を除くデータにおいて、気孔の分布性状に明瞭な差が見られ、例えば、円相当径が80μm以上の気孔数は、ガス圧小では3個で、ガス圧大では0個である。また、円相当径が40μm以上の気孔数は、ガス圧小では8個で、ガス圧大では4個である。このように、ガス圧大の方がガス圧小よりも、円相当径の大きい気孔が比較的少ないことが分かった。
図13の測定結果において、プロット記号としては、溶射方法ごとに、アーク溶射法を白抜き四角(□)および黒塗り四角(■)、プラズマ溶射法を白抜き菱形(◇)、ガスフレーム溶射法を白抜き三角(△)、高速フレーム溶射法を黒塗り菱形(◆)で示すものとする。ここで、アーク溶射法の場合の白抜き四角(□)は、ガス圧を相対的に大きくした場合を示し、黒塗り四角(■)は、ガス圧を相対的に小さくした場合を示す。また、図中には更に溶射条件を変更して追加実施したアーク溶射(気孔率30%)の結果を白抜き丸(○)で併せて示す。
図13に示すように、接触圧が250N/mm2である場合、気孔率と摩擦係数とは正の相関関係となり、気孔率の小さい高速フレーム溶射法を除いて、各溶射方法ごとの摩擦係数は、従来の設計値である摩擦係数μ=0.45を上回る値となることが分かった。また、気孔率が同じ(図7、図8)場合であっても、気孔の分散および標準偏差が小さい場合(図7)の方が、摩擦係数が大きくなることが分かった。すなわち、図12に示すように、気孔の円相当径の最大値(約120μm)およびこの最大値から20μm小さい値(約100マイクロ)との間に含まれる気孔を除いた場合の、気孔の円相当径が90μm以下(図12のガス圧大の場合、80μm以下)となるようにアルミ溶射層を形成することによって、気孔率が同じでも、より大きな摩擦係数が得られることが分かった。
図14は、高力ボルト摩擦接合構造の弾塑性FEM解析の結果を示すグラフであり、横軸に、接合面31におけるボルト孔33の中心からの距離を高力ボルト4の半径で割った値を示し、縦軸に、接触圧を示す。
この弾塑性FEM解析により、高力ボルト4を締め付けて、高力ボルト4に所定の張力(300kN)を付加させた場合の、添板3の接合面31に生じる接触圧の分布が明らかとなった。
また、添板3の厚さ寸法(高力ボルト4の首下から接合面31までの寸法)を4.5mmから25mmまで変更した場合の接触圧の分布についても明らかとなった。
また、添板3の厚さ寸法が25mmの場合、ボルト半径の2.5倍の距離における接触圧(約70N/mm2)は最大値(約200N/mm2)の40%以下となり、ボルト半径の3.5倍の距離における接触圧(約10N/mm2)は5%以下となった。添板3の他の厚さ寸法においても略同様の結果となった。
このことから、アルミ溶射層32は、接触圧の付加が大きい範囲に形成されていればよく、具体的には、ボルト孔33を中心とした円周の直径寸法Dが、ボルトの軸径寸法dの2.5〜4倍の範囲内に設定されていればよいことが分かった。
すなわち、アルミ溶射層の気孔率が大きいほど、母材・添板間の摩擦係数が大きくなり、気孔率を5%以上、30%以下に設定することによって、従来よりも高い摩擦係数が得られることが分かった。また、5%以上の気孔率を確保できる溶射方法としては、アルミ溶射の場合には、アーク溶射法、プラズマ溶射法、ガス溶射法のいずれかを採用すればよいことが分かった。そして、アルミ溶射層の厚さ寸法を150μm以上、400μm以下程度に設定することによっても、高い摩擦係数が得られることが分かった。さらに、アルミ溶射層中の各々の気孔がより均一に分散しているほど、高い摩擦係数が得られることも分かった。
Claims (5)
- 高力ボルト摩擦接合構造であって、接合部を構成する鋼材の接合面のうち少なくとも一方に複数の気孔を含むようにアルミ金属溶射処理が施され、金属溶射層の気孔率が5%以上、30%以下であり、かつ、前記金属溶射層の厚さ寸法が150μm以上であることを特徴とする高力ボルト摩擦接合構造。
- 請求項1に記載の高力ボルト摩擦接合構造において、前記接合部が被接合鋼材と添板とを含んで構成され、前記添板の接合面には金属溶射層の気孔率が5%以上、30%以下である金属溶射処理が施され、前記被接合鋼材の接合面には前記金属溶射処理以外の表面処理が施されていることを特徴とする高力ボルト摩擦接合構造。
- 請求項1又は請求項2に記載の高力ボルト摩擦接合構造において、前記金属溶射層の断面サンプルを用いて前記気孔の断面形状から算出した当該気孔の円相当径が、当該円相当径の最大値と、この最大値から20μm小さい値との間に含まれる前記気孔を除いて、90μm以下であることを特徴とする高力ボルト摩擦接合構造。
- 請求項1から請求項3のいずれかに記載の高力ボルト摩擦接合構造において、前記接合部を構成する鋼材には、高力ボルトが挿通されるボルト孔が貫通して設けられ、前記金属溶射層は、前記ボルト孔を中心とした円周内に形成され、この円周の直径寸法は、前記高力ボルトの軸径寸法の2.5倍〜4倍に設定されていることを特徴とする高力ボルト摩擦接合構造。
- 請求項1から請求項4のいずれかに記載の高力ボルト摩擦接合構造における金属溶射層の形成方法であって、前記金属溶射層が形成される所定範囲と同形かつ同寸法に形成された開口部を有するテンプレートを前記接合面に載置し、前記開口部によって露出される当該接合面の表面を金属溶射することで前記金属溶射層を形成することを特徴とする高力ボルト摩擦接合構造における金属溶射層の形成方法。
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