JP4918509B2 - 燃焼器 - Google Patents

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Description

本発明は、ガスタービンの燃焼器に関するもので、特に、その内部を流れる空気流の偏流及び乱れを減少させる構造とされる燃焼器に関する。
ガスタービン燃焼器の低NOx化課題に対しては、燃料分布をコントロールすることで局所的な高燃料濃度を生じさせないことが重要であり、燃料濃度の均一化が必要である。そのためには燃料の大部分が通過するメイン空気量の増加とその均一化が重要である。
従来、車室からの主流空気を180度ターンさせてメイン予混合ノズルに主流空気を導く燃焼器が開示されている(例えば、特許文献5参照。)。このような燃焼器では、流れの剥離等に伴う流れの偏在を解消するために、入口に整流板を設け、ターニング箇所のターニングベーンを2枚にしたり、燃焼混合箇所から180度ターニング箇所への整流距離を十分に長く取ることで燃焼領域における流れ、および濃度の均一化を達成している。
特開2007−232348号公報
しかしながら、従来のような構造は、燃焼器の長さの増加に伴って重量およびコストの増加を招き、また、ターニング部が複雑化するために燃焼器のコンパクト化に有効ではない。一方、ターニング部から燃料混合箇所までの距離を短くすると、排反事象として空気分布の偏り悪化に伴うNOx発生量が増加するという課題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、コンパクトであると共に、NOx低減を実現する燃焼器を提供することを目的とする。
本発明は、燃焼器の軸心に設置されて拡散燃焼を行うパイロットノズルと、前記パイロットノズルの外周側で周方向に間隔を隔てて複数設置され予混合燃焼を行うメインノズルと、前記パイロットノズルと前記各メインノズルとを取り囲む一つの内筒と、さらに前記内筒を外側から略同軸に取り囲み、その内周面と前記内筒の外周面との間に圧縮空気流路が形成される外筒とを備え、前記圧縮空気流路を流れる圧縮空気が、前記内筒の端部で流動方向が略反転されて前記パイロットノズルに導入される焼器において、前記圧縮空気流路には、同流路の燃焼器内周側の流量を、同外周側の流量よりも大きくする流量調整手段が設けられていることを特徴とする。
整流板に設けられた孔が均一であると、燃焼器の半径方向へ分布を持たない流れとなる。このような状態では流動方向が略反転される際に、流路反転箇所下流側の内側で剥離等により低速域が形成される。したがって、燃焼器長さが短い構成である場合、整流距離が短くなり、内周側の流量が低下傾向を示す。
本発明の構成によれば、流量調整手段によって、径方向における流量を均一化することが可能となる。これにより、半径方向へ流速分布が与えられ、下流における半径方向への主流空気の速度の均一化が実現される。
上記発明において、前記圧縮空気流路には、該流路を遮って前記流量調整手段としての整流板が設けられ、該整流板には該整流板を挟んで流路の上流側と下流側とを連通する孔が複数設けられ、内周側の孔の直径が、外周側の孔の直径よりも大きくされていることとしてもよい。
このように、整流板に大孔と小孔とが混成した配置とすることで、局所的な速度の不均一が発生し、大孔の下流側で乱れが増加する。その結果、運動量交換が活発化し、流路反転時の剥離傾向も抑えられる。特に、燃焼器内周側に位置する前記孔の直径を、同外周側に位置する孔の直径よりも大きく構成することで、径方向における流量を均一化することが可能となる。
上記発明において、前記圧縮空気流路には、該流路を遮って前記流量調整手段としての整流板が設けられ、該整流板の内周側には、該整流板の上流側と下流側とを連通するスリットが設けられていることとしてもよい。
速度欠損が生じる整流板にスリットが設けられていることにより、流量が増加し、径方向における流量を均一化することが可能となる。また、このようなスリットにより局所的な速度の不均一を発生させ、下流側で乱れが増加する。この結果、運動量交換が活発化し、流路反転箇所下流側における剥離傾向も抑えられる。
前記内筒を前記外筒に支持するサポートリブが設けられ、前記整流板には、該サポートリブの近傍に該整流板の上流側と下流側とを連通するスリットが設けられていることとしてもよい。特に整流板の内周側だけではなく、外周側やサポートリブの左右にスリットを設けても良い。これら具体的にどの箇所にスリットを設けるかは、圧縮空気の流れに応じて適宜設定して良い。
上記発明において、前記圧縮空気流路には、該流路が略反転する位置にトップハットノズルが設けられたこととしてもよい。
より具体的には、トップハットノズルの取り付け角度すなわちターン角度は、主流空気の流路方向に対して垂直な方向を基準として、主流空気の下流側に0度以上90度未満である。従来技術においては、流路が反転された箇所の下流側で、剥離等により低速域を形成する。したがって、燃焼器長さが短い構成である場合、整流距離が短くなり、内周側の流量が低下傾向を示す。本構成においては、流路が略反転する位置に設けられたトップハットノズルによって圧縮空気が混合され、流れの剥離が抑制される。すなわち、トップハットノズル下流に発生する渦により運動量交換を活発化させることで、流路が反転される際に内周側に発生する剥離領域を抑える効果がある。
上記発明において、前記圧縮空気流路には、反転する流路内の流体をガイドするターニングベーンが前記内筒端縁に対向して設けられ、前記ターニングベーンの背側に流体の流れを撹拌する攪拌器が設けられていることとしてもよい。
ターニングベーンは、その役目として、剥離無く流れを曲げることにより圧力損失を低減している。このようにきれいな流れは理想的ではあるものの、乱れの発生が小さいために燃料を混合する力は小さい。このため、従来の燃焼器においては、燃料混合箇所下流で局所的に燃料濃度が高くなる傾向があり、NOx濃度が高くなる場合があった。特に、ターニングベーンの背側は流れが緩やかに剥離無く曲がると考えられるため、ターニングベーンの腹側に比べて乱れが小さく、その下流側では燃料混合する力が弱い。本構成によれば、ターニングベーンの背側に攪拌器が設けられていることにより、その下流側での燃料混合が促進され、燃料濃度が均一化される。
上記発明において、前記ターニングベーンの下流側先端部に、該ターニングベーンの背側と腹側とを連通するスリットが設けられていることとしてもよい。
ターニングベーン腹側は遠心力により外周側へ向かって流れる傾向があるため、スリットを設けることにより、ターニングベーン内周側から外周側へ向かう流れが生じる。その結果、ターニングベーン背側での混合が促進され、燃料濃度が均一化される。
本発明によれば、圧縮空気の剥離抑制と燃料濃度の均一化により、燃焼器の軸方向長さをコンパクトにしつつ、NOxの低減を実現することができる。
〔第1の実施形態〕
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
まず、第1の実施形態に係る燃焼器を図1を用いて説明する。本実施形態における燃焼器1は、図1に示すように、その軸心に沿って設置されるとともに拡散燃焼を行うパイロットノズル21と、パイロットノズル21の外周側の周方向に等間隔となるように複数配置されるとともに予混合燃焼を行うメインノズル22と、パイロットノズル21の先端側を覆うように設置されるパイロットコーン23と、メインノズル22の先端側を覆うように設置されるメインバーナ24と、パイロットノズル21の外壁とパイロットコーン23の内壁との間に設置されるパイロットスワラ25と、メインノズル22の外壁とメインバーナ24の内壁との間に設置されるメインスワラ26と、を備える。
そして、この図1に示す燃焼器は、パイロットノズル21と略同軸であるとともに該パイロットノズル21及びメインノズル22を全体的に覆うように形成される内筒2aと、内筒2aに嵌合されるとともにパイロットノズル21及びメインノズル22による燃焼ガスを不図示のタービン側に誘導する尾筒2bと、内筒2aと略同軸であって同内筒2aを外側から略同軸に取り囲む外筒2cと、外筒2cの下流を閉じる背面壁2dと、を備える。
内筒2aと外筒2cとにより、これらの間に圧縮空気流路6が形成される。内筒2aは、内筒2aの端部で内筒2aの内側に回り込むように圧縮空気流路6の流路方向を略反転させる、180度ターニング部8を備えている。180度ターニング部8の径方向外側壁部は径方向外側に膨出していると共に、内筒2aの端縁に相当する部位が、図1に示すように軸心を含む平面における断面において内筒2aの外周面と内周面とをつなぐ滑らかな曲線となっている。より詳細には、図2に示したように、上流側先端から下流側に向かって外筒2cの内壁との距離が近くなるテーパ形状部53aと、テーパ形状部の下流側において外筒2cの内壁との距離が一定となる平坦部分53bと、下流側先端において略半円状の断面となる半円形状部分53cと、を備える。そして、テーパ形状部53aの上流側の傾きの始まる部分と、テーパ形状部53aと平坦部分53bとの接続部分とを、滑らかな丸みを帯びた形状とする。
このように、180度ターニング部8が構成されることにより、180度ターニング部8の外壁が下流側に向かって外筒2cの内周面に近づくように構成されるため、外筒2cの内周面と180度ターニング部8の外周面の間に構成される圧縮空気の流路断面積が下流に向かって、緩やかに狭められる。これにより、圧縮空気の流れを絞り、180度ターニング部8の下流側での流れに対して燃焼器の周方向の均一性を与えることとなる。
また、背面壁2dは、図1の断面図に示すように、180度ターニング部8よりも外周側が曲面で構成される円弧形状部分とされるとともに、180度ターニング部8より内周側が平坦となる平坦部分とされることで、その内壁面がすり鉢形状の凹曲面とされる。このとき、円弧形状部分の曲率は、180度ターニング部8の半円形状部分53cの外周面側に応じた曲率となり、背面壁2dの円弧形状部分の内壁面と180度ターニング部8の半円形状部分53cの外壁面との距離が一定とされる。又、背面壁2dにおける円弧形状部分と平坦部分との接続部分が、180度ターニング部8における半円形状部分53cの下流側先端からの軸方向の延長線上に形成される。
このように、背面壁2dを構成することによって、背面壁2dの円弧形状部分の内壁面と180度ターニング部8の半円形状部分53cの外壁面とにおける断面積を、外筒2cの内壁と180度ターニング部8の平坦部分53bとにおける断面積に等しい面積で、一定とすることができる。これにより、180度ターニング部8の外壁と外筒2cの内壁との間を流れる圧縮空気を、180度ターニング部8の内側になめらかに誘導させることができる。
圧縮空気流路6の入口近傍内部には、整流板(流量調整手段)51が設けられている。整流板51は圧縮空気流路6内において外筒2cの上流側を覆うリング状の部材であって、該整流板51を挟んで圧縮空気流路6の上流側と下流側とを連通する孔が多数形成された多孔板である。整流板51の下流側に隣接して、整流板51を固定する複数のリブ52が周方向に等間隔に設置されている。このリブ52が、内筒2aの外壁面と外筒2cの内壁面とに接続されることで、外筒2cの内側に内筒2aが固定される。図3(a)の正面図に示すように、リブ52は、内筒2aの外壁と外筒2cの内壁とに両端が接するように、燃焼器の軸に対して放射状に設けられる。又、リブ52は複数設けられ、この複数のリブ52が燃焼器の周方向に対して等間隔となるように配置されるとともに外筒2cに接続されることで、内筒2aを支持する。
リブ52は、図3(b)の断面図に示すように、整流板51の外周側に接続される固定用部材52aと、固定用部材52aから内筒2aに突起するように形成されて内筒2aと接する板状部材52bと、を備える。そして、固定用部材52aは、整流板51の上流側及び下流側それぞれに突起した、断面が半円形状の柱状の構造となり、ボルト52cが挿入される貫通したねじ穴を内部に備える。この固定用部材52aの上流側は、ボルト52cのヘッド部分が埋まるような凹部52dが設けられ、ボルト52cが挿入された後、この凹部52dを金属部品で埋め込むことにより平坦な端面を形成する。
また、外筒2cは、図3(b)の断面図に示すように、その内壁に、リブ52の固定用部材52aと接続する、軸方向に略柱状となるリブ接続用部材52eを備える。このリブ接続用部材52eは、ボルト52cが挿入されるねじ穴を備える。これにより、固定用部材52aのねじ穴を貫通するボルト52cがリブ接続用部材52eのねじ穴に挿入されて、固定用部材52aがリブ接続用部材52eに固定されることで、整流板51及びリブ52が外筒2cに固定される。又、下流側端面が略1/4球状の曲面とすることにより、圧縮空気の流れに乱れをできるだけ与えないようにすることができる。
このように、外筒2cに固定されたリブ52を放射状に設けることによって、内筒2aをリブ52によって、周方向に抑えて固定することができる。これにより、メインノズル22の下流側先端を、内筒2aに接続されたメインバーナ24におけるメインスワラ26によって支持することができる。よって、上述の背面壁2d、180度ターニング部8、及び、後述のターニングベーン54の構成により内筒2aを流れる圧縮空気を均一化させることで、パイロットノズル21及びメインノズル22の軸方向の長さを短くすることができることから、メインノズル22の下流側を支持するパイロットノズル21に接続された支柱が不要となる。更に、圧縮空気が均一な流れとされるため、従来と比べて、整流板51による抵抗を小さくすることができ、整流板51における圧損を抑制することができる。
メインノズル22の間を覆うように内筒2aの上流側端部近傍にリング状のターニングベーン54が設けられている。ターニングベーン54は、内筒2aの内部であって180度ターニング部8近傍に位置して配置され、上流側から下流側に向かって、メインノズル22よりも径方向外側からメインノズル22の軸位置まで屈曲した一枚の板で形成される。そして、ターニングベーン54の曲率が、180度ターニング部8の半円形状部分53cの内壁面と同等となるように形成される。更に、このターニングベーン54は、メインノズル22側面を接続する円弧状の板とされる。このように構成されるターニングベーン54により、180度ターニング部8及び背面壁2dに沿って180度転回された圧縮空気が、パイロットコーン23及びメインバーナ24に誘導される。
この背面壁2d、180度ターニング部8、及びターニングベーン54それぞれが、上述のように構成されることによって、外筒2cと180度ターニング部8との間に流れ込む圧縮空気が、180度ターニング部8のテーパ形状部53aで整流された後、180度ターニング部8で180度転回される。そして、ターニングベーン54によって整流されて、パイロットコーン23及びメインバーナ24に誘導される。
次に、本実施形態における特徴的な構成である、整流板51について説明する。図3(a)の外筒2cの下流側から見た正面図に示すように、整流板51は、内筒2aの外壁と外筒2cの内壁との間の圧縮空気流路6入口を覆うリング状の構成とされるとともに、軸方向に貫通して多数の孔が形成されている。図3(a)に示したように、内周側の孔55の直径は、外周側に形成された孔56の直径よりも大きい。すなわち、内周側の主流空気流量が外周側よりも大きくなるように構成されている。
図4に、本実施形態に係る整流板51を使用した場合の主流空気の流れを示した。従来のように整流板に設けられた孔が均一であると、燃焼器1の半径方向へ分布を持たない流れとなる。このような状態で180度ターニング部8を曲がった流れは、図4の符号100で示したように、剥離等により低速域を形成する。したがって、燃焼器長さが短い構成である場合、整流距離が短くなり、内周側の流量が低下傾向を示す。
本実施形態に係る整流板51では、内周側に径の大きい孔55が設けられていることで、内周側の流量が増加し、径方向における流量が均一化する。すなわち、本実施形態の整流板51は、流量調整手段として作用する。
また、大孔と小孔とが混成した配置とすることで、局所的な速度の不均一が発生し、大孔の下流側で乱れが増加する。その結果、運動量交換が活発化し、180度ターニング部8における剥離傾向も抑えられる。
このように、本実施形態の燃焼器によれば、半径方向へ流速分布が与えられ、また、乱れの促進による剥離抑制が行なわれる。その結果、180度ターニング部8の下流(メイン予混合ノズルの上流)における半径方向への主流空気の速度の均一化と混合性を向上させることができる。これによりNOx低減を行なうことができる。
なお、上記実施形態では、整流板51の内周側の孔径を外周側の孔径よりも大きく構成したが、内周側にかえて、または内周側と共に外周側を大径としても良い。また、整流板51の板厚を変更することにより圧損調節を行なっても良い。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、全体構成は上記第1の実施形態と同様であり、同様の構成については同一の符号を用い、その説明を省略する。
図5に本実施形態に係る整流板152の部分正面図を示した。本実施形態の整流板152は環状であり、外周縁に沿って外筒2cとの間のギャップとして外側スリット153が形成され、また、内周縁に沿って内筒2aとの間のギャップとしての内側スリット154が形成されている。外側スリット153及び内側スリット154は、整流板152を流路の軸方向に貫通する流路である。また、リブ52の左右に位置して、リブ近傍スリット155がそれぞれ設けられている。リブ近傍スリット155は、整流板152を流路の軸方向に貫通する流路であり、径方向全長に渡って設けられている。
図6に、本実施形態に係る整流板152を使用した場合の主流空気の流れを示した。従来のように整流板152に設けられた孔が均一であると、壁面近傍の低速領域やリブ52のような構造体下流に形成される速度欠損域に対する運動量供給は十分ではない。このため、このように壁面近傍やリブ52の近傍に速度欠損を持った状態で180度ターニング部8を曲がった流れは、流れが不均一となり燃料の濃淡を誘発し燃焼安定性、排ガス特性を悪化させる。
本実施形態においては、速度欠損が生じる整流板152の内周側、外周側、及びリブ52の近傍にスリットが設けられていることにより、流量が増加し、上記の問題点が解消される。また、このようなスリットにより局所的な速度の不均一を発生させ、下流側で乱れが増加する。この結果、運動量交換が活発化し、180度ターニング部8における剥離傾向も抑えられる。
このように、本実施形態の燃焼器によれば、本実施形態に係る整流板152では、スリットが設けられていることで、整流板152における壁面近傍、サポート近傍に生じる速度欠損の解消が実現し、その結果180度ターニング部の下流(メイン予混合ノズルの上流)における主流空気の速度の均一化と混合性の向上を実現することができる。
なお、特に整流板の内周側のみに内側スリット154を設けても良い。これら具体的にどの箇所にスリットを設けるかは、圧縮空気の流れに応じて適宜設定して良い。
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、全体構成は上記第1実施形態と同様であり、同様の構成については同一の符号を用い、その説明を省略する。
図7に示したように、トップハットノズル160が180度ターニング部の途中に設けられている。トップハットノズル160はNOx低減を図ることなどを目的としてトップハット燃料ガスと圧縮空気とを、メインノズル22の場合よりも更に上流側で混合した後に燃焼させる予混合燃焼用の燃料ノズルであり、メインノズル22よりも更に外周側に複数本設けられている。
180度ターニング部8の内周部は、図のように燃焼器の軸に沿った断面形状において部分的に円形形状を有し、流路を滑らかに180度方向転換させている。トップハットノズル160は、本実施形態においては直径10mmの円筒であり、半円形状部分53cの円形形状の径方向に沿って設けられ、トップハットノズル160の内側(吐出側)端部とターン内周部との間には隙間161が形成されている。
ノズル設置位置は、後述する剥離ポイントよりも上流側である必要があり、180度ターニング部8に対する取り付け角度すなわちターン角度は、主流空気の流路方向に対して垂直な方向を基準として、主流空気の下流側にθ(0度以上90度未満)である。隙間161の寸法は、トップハットノズルの太さDpの0.5〜2.0倍程度である。
従来技術において、トップハットノズルは整流板と180度ターニング部8の中間領域に設けられていた。従来技術において、180度ターニング部8を曲がった流れは、図7の符号100で示したように、剥離等により低速域を形成する。したがって、燃焼器長さが短い構成である場合、整流距離が短くなり、内周側の流量が低下傾向を示す。
本実施形態においては、トップハットノズル160による混合効果により、流れの剥離が抑制される。すなわち、トップハットノズル160下流に発生する渦により運動量交換を活発化させることで、大きく向きを変える180度ターニング部8のターン内周部に発生する剥離領域を抑える効果がある。また、トップハットノズル160とターン内周部との隙間161を上述の範囲にて適切に確保することで、隙間からの乱れがターン内周部下流に発生する剥離領域がより効果的に抑えられる。また、トップハットノズル160を180度ターニング部8の途中に設けることにより、整流板と180度ターニング部8との距離を短くすることができ、トップハットノズル160と180度ターニング部8の機能一体化による燃焼器の小型化が可能となる。
〔第4の実施形態〕
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。なお、全体構成は上記第1実施形態と同様であり、同様の構成については同一の符号を用い、その説明を省略する。
図8に示したように、ターニングベーン54には、その背側(すなわち、180度方向転換する圧縮空気流路6の径方向外側)に、径方向内側に突出するピン状の攪拌器170が設けられている。攪拌器170は周方向に沿って複数個略均等に分散して設けられている。
ターニングベーン54は、その役目として、剥離無く流れを曲げることにより圧力損失を低減している。このようにきれいな流れは理想的ではあるものの、乱れの発生が小さいために燃料を混合する力は小さい。このため、従来の燃焼器においては、燃料混合箇所下流で局所的に燃料濃度が高くなる傾向があり、NOx濃度が高くなる場合があった。特に、ターニングベーン54の背側は流れが緩やかに剥離無く曲がると考えられるため、ターニングベーン54の腹側に比べて乱れが小さく、その下流側では燃料混合する力が弱い。
本実施形態では、ターニングベーン54の背側にピン状の攪拌器170が設けられていることにより、その下流側での燃料混合が促進され、燃料濃度が均一化される。その結果、NOxの低減を実現することができる。
〔第5の実施形態〕
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。なお、全体構成は上記第1実施形態と同様であり、同様の構成については同一の符号を用い、その説明を省略する。
本実施形態は、上記第4実施形態と同様に、ターニングベーン背側における乱れを増加させることにより、ターニングベーン背側の流れについて燃料混合を促進させるものである。
すなわち、図9(a),(b)に示したように、本実施形態のターニングベーン171の下流側端部には、流路方向に沿って切り欠き(スリット)172が設けられている。切り欠き172は、ターニングベーン171の腹側と背側とを連通させるものであり、ターニングベーン171の周方向に沿って間隔を隔てて複数設けられている。ターニングベーン171の他の構成は上記第1実施形態のターニングベーン54と同様であり、説明を省略する。
ターニングベーン171腹側は遠心力により外周側へ向かって流れる傾向があるため、切り欠き172を設けることにより、ターニングベーン内周側から外周側へ向かう流れが生じる。その結果、図9(a),(b)に矢印で示した流れのように、ターニングベーン背側での混合が促進され、燃料濃度が均一化される。その結果、NOxの低減を実現することができる。
本発明の第1実施形態に係る燃焼器の軸に沿った平面における断面図である。 図1の180度ターニング部近傍を示した部分拡大図である。 同燃焼器の整流板を示した図であり、(a)軸方向から見た図、(b)図1の部分拡大図である。 同整流板を使用した場合の主流空気の流れを示した断面図である。 本発明の第2実施形態に係る燃焼器に使用される整流板の部分平面図である。 同整流板を使用した場合の主流空気の流れを示した断面図である。 本発明の第3実施形態に係る燃焼器に使用されるトップハットノズル近傍を示した断面図である。 本発明の第4実施形態に係る燃焼器に使用される攪拌器近傍を示した断面図である。 本発明の第5実施形態に係る燃焼器に使用されるターニングベーンを示した断面図である。
符号の説明
1…燃焼器、2a…内筒、2c…外筒、6…圧縮空気流路、8…180度ターニング部、51…整流板(流量調整手段)、52…リブ、54…ターニングベーン、55…孔、56…孔、152…整流板、153…外側スリット、154…内側スリット、155…リブ近傍スリット、160…トップハットノズル、170…攪拌器、171…ターニングベーン、172…切り欠き(スリット)

Claims (6)

  1. 燃焼器の軸心に設置されて拡散燃焼を行うパイロットノズルと、前記パイロットノズルの外周側で周方向に間隔を隔てて複数設置され予混合燃焼を行うメインノズルと、前記パイロットノズルと各前記メインノズルとを取り囲む一つの内筒と、さらに前記内筒を外側から略同軸に取り囲み、その内周面と前記内筒の外周面との間に圧縮空気流路が形成される外筒とを備え、前記圧縮空気流路を流れる圧縮空気が、前記内筒の端部で流動方向が略反転されて前記パイロットノズルに導入される燃焼器において、
    前記圧縮空気流路には、内周側の流量を外周側の流量よりも大きくする流量調整手段が設けられている、燃焼器。
  2. 前記圧縮空気流路には、該流路を遮って前記流量調整手段としての整流板が設けられ、
    該整流板には該整流板を挟んで通路の上流側と下流側とを連通する孔が複数設けられ、内周側の孔の直径が、外周側の孔の直径よりも大きくされている、請求項1に記載の燃焼器。
  3. 前記圧縮空気流路には、該流路を遮って前記流量調整手段としての整流板が設けられ、
    該整流板の内周側には、該整流板の上流側と下流側とを連通するスリットが設けられている、請求項1に記載の燃焼器。
  4. 前記圧縮空気流路には、該流路が略反転する位置にトップハットノズルが設けられた、請求項1から請求項3のいずれかに記載の燃焼器。
  5. 前記圧縮空気流路には、反転する流路内の流体をガイドするターニングベーンが前記内筒端縁に対向して設けられ、
    前記ターニングベーンの背側に流体の流れを撹拌する攪拌器が設けられている、請求項1から請求項4のいずれかに記載の燃焼器。
  6. 前記ターニングベーンの下流側先端部に、該ターニングベーンの背側と腹側とを連通するスリットが設けられている、請求項5に記載の燃焼器。
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