JP4916427B2 - レーザビーム走査装置 - Google Patents
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従来において、レーザビーム走査装置の機構は機械的なものと電気的なものに大別できる。
前者のものとしては、ガルバノスキャナーやポリゴンミラーなどバルキーなものが多いが、最近では微小電気機械システム(MEMS)のような小型なものも研究開発されてきている。
また、後者のものとしては、音響光学素子や電気光学素子を用いたものが知られている。
音響光学素子を用いるものは、回折効率が一般的に低い。その原因は振り角のダイナミックレンジを決める音響波のビームフォーミングと回折効率の間にトレードオフがあることである。
また、電気光学素子を用いるものは、電気光学定数が基本的に小さい物理量であるため、現状の素子デザインでは半波長電圧として〜数kVは印加する必要がある。
これらは、端的には透過型グレーティングに波長可変レーザを適用したものであると言える。
具体的には、ある入射角に対して、角度方向に分光機能をもったデバイスを適用することによって、例えば、特許文献1のように、ある走査軸に対して可動部品を必要とせずにスキャナー機能を有する手段を構成するようにしたものが提案されている。
また、フォトニック結晶のデザインを適正化することによって、スーパープリズム効果を利用して、例えば、特許文献2のように、僅かな波長変化を大きな偏向角に転換するようにした光走査装置が提案されている。
一方、特許文献3に開示されているような、フォトニック結晶の代わりに、全反射鏡と部分反射鏡を用いて、遅延を与えたビームアレイを生成するようにしたバーチャル・イメージ・フェーズ・アレイ(VIPA)と、
波長可変光源を組み合わせ、ビーム走査する装置が提案されている(特許文献4)。
そのため、技術的なハードルは高く、また、構造制御を利用しているため、近赤外域では適用可能であっても、短波長である紫外域では適用が実質的に難しい。このため、細胞レベルのマイクロサージェリー、紫外線による透明媒質の改質加工、等の応用には不適であった。
さらに、角度分散の起源が、フォトニック結晶の構造の異方性によるため、本質的に偏波依存性が強く、線形性が悪いという課題を有している。
また、上記した位相アレイ(VIPA)を用いてビーム走査をするようにした従来例における装置では、ビーム走査角のダイナミックレンジが非常に狭い(〜1°)という課題を有している。
そのため、コンパクトでかつダイナミックレンジの大きいビーム走査が必要な、例えばプリンターの応用などには不適であった。
前記部分透過型エタロンは、出射角の波長依存性が非線形性を示し、前記波長可変光源の波長を正弦波駆動することを特徴とする。
また、本発明のレーザビーム走査装置は、前記部分透過型エタロンの副次的な回折成分をモニタする光検出手段を、更に有することを特徴とする。
また、本発明のレーザビーム走査装置は、前記部分透過型エタロンは、全反射膜と部分透過膜との間に設けられたスペーサ層を備え、該スペーサ層に屈折率分布を有することを特徴とする。
また、本発明のレーザビーム走査装置は、前記正弦波駆動による波長可変光源には、振幅変調器が設けられていることを特徴とする。
また、本発明のレーザビーム走査装置は、前記正弦波駆動による波長可変光源と前記部分透過型エタロンとの間には、光増幅器が設けられていることを特徴とする。
また、本発明のレーザビーム走査装置は、前記部分透過型エタロンは、吸収端が波長200nm以下の材質のもので構成されていることを特徴とする。
また、本発明によれば、波長の走査範囲は感光体の吸収プロファイルに比べ十分に狭いので、感光体の波長依存性を回避することができる。
波長可変光源を高速変調する場合、正弦波駆動をすると好都合である。なぜなら、如何なる変調関数のプロファイルも三角関数で合成できるからである。
これは分散チューニング(実施例2)のような変調メカニズムの応答が速い波長可変光源に対してはあてはまる。
多電極半導体レーザ(実施例1)は一般に鋸波状のプロファイルが用いられるが、これは注入されるキャリアのダイナミクスがチャープを引き起こす可能性があるからである。
しかし、本発明では波長走査範囲は狭く、またレーザの線幅程度の速度でしか波長掃引しないので、上述の正弦波駆動が好都合ということになる。
そのため、正弦波上に変化する波長に対して、線形なビーム走査を可能にするデバイスが必要となる。
本発明はこのようなデバイスとして、正弦波駆動による波長可変光源からのレーザビームを該部分透過型エタロンに入射させ、
前記正弦波駆動による波長可変光源のレーザビームの波長に対し、線形性を有するビーム走査が可能となるレーザビーム走査装置を、つぎのように構成したものである。
本発明は、部分透過型エタロンの出射角の波長依存性が非線形性を示すようにすることで、
前記正弦波駆動による波長可変光源のレーザビームの波長に対し、ビーム出射角が時間に対して略線形に変化することを利用したものである。
すなわち、本発明は、上記波長可変光源のビームを集光して入射することにより生じる、該エタロンの出射角の波長依存性を利用して、
可動部品を必要とせず、高速でかつ高い線形性を有するビーム走査を可能とするレーザビーム走査装置を構成したものである。
まず、本発明の実施形態におけるレーザビーム走査装置の角度分散デバイスを構成する部分透過型エタロンについて説明する。
物理的な偏向のメカニズムとして、レーザの波長を掃引し、ある入射角において波長によって出射角が異なる媒質、またはデバイス(分光デバイス)に照射することを考える。出射角の変化量Δqは、つぎの(1)式で示される。
また、波長掃引を高速に行えば、それに比例して高速なビーム走査が可能となる。
角度分散の大きいデバイスとして、従来においてはグレーティングやプリズムが知られている。
前述のスーパープリズムの角度分散は〜0.087rad/nm程度である。
このようなスーパープリズム効果については、例えば、非特許文献であるK.Hosaka, et al. Appl.Phys.Lett. Vol.74, pp.1370−1372 (1999)に開示されている。
部分透過型エタロンを用いても、上記スーパープリズムと同等以上の角度分散が得られる。
図1に、本発明の実施形態におけるレーザビーム走査装置の角度分散デバイスを構成する部分透過型エタロンの原理を説明するための図を示す。
全反射膜コーティング100は入射部をはずしてコーティングされており、部分透過膜101と共にスペーサ層102をサンドイッチする構造になっている。
入射面に角度θ0で入射された光は屈折され、部分透過面に角度θinで入射する。
ブラッグ(Bragg)の位相整合条件と同様に考えると、図中の光路ABCと光路ADの位相差が2πの整数倍となる角度が出射角θoutとして選択される。
このことから、エタロンの屈折率ne、厚みをtとして、つぎの(2)式のような分散式が求まる。
これを用いて、ある入射条件、次数に対する出射角θoutを求めることができる。
なお、これらの式には、エタロン内でのコーティングの位相応答が考慮されていないが、現実的なエタロンの厚みに対しては、これらの寄与分は位相遅れに比して十分に小さいので無視できる。
角度分散を求めるには上式を波長で微分すればよい。例えば、850nmにおいて、t=50μm、θin=3°としたときの角度分散は〜0.1となり、スーパープリズムと比して遜色のない値となる。
この部分透過型エタロンは、バーチャル・イメージ・フェーズ・アレイ(VIPA)の基本構成を備えた多光波干渉デバイスであるので、フリースペクトルレンジ(FSR)が存在する。
本実施形態における部分透過型エタロンのFSRとは、具体的には上記(2)式において、隣あう次数mとm+1の周波数間隔である。
これは上記(2)式より、つぎの(3)式のようになる。
一方、図1の入射部において、1回反射したビームが全反射膜に到達する必要がある。また、多重反射されるビームのスポット径が、点光源として機能するように、それぞれが空間的に分離している必要がある。
このため、集光ビーム径をwとすると、つぎの(4)式のようになる必要があるので、薄くできるエタロンの厚みは、実質的にビームのスポットサイズによって制限される。
w<2net tanθin (4)
例えば、ne=1.45,t=50μmのとき、波長850nmにおいてFSRは〜7nm程度であり、θin〜3°とするとw<7.5μmとなる。
しかし、エタロンの厚みの制約によって、生成される副次的な回折成分(異なるmのオーダーに対するビーム)は、高速なビーム走査系を実現するのに好都合な結果をもたらす。これらについては後の実施例において詳述する。
なお、(2)式から明らかなように、部分透過型エタロンの角度分散は波長に対して非線形な関数となる。このため、フリースペクトルレンジを所定の値とすることで、正弦波駆動による高速波長可変光源のレーザビームの波長に対し、線形性を有するビーム走査を可能とすることができる。
実際に用いるのはθ0〜0近傍であるため、本質的に偏波無依存であり、スーパープリズムと比して、より様々な波長可変光源に適用できるという特徴がある。部分透過型エタロンを上述のような厚み(t〜50μm)で使用する場合、部分透過型エタロンは片側クラッド端面で漏れ損失の大きいマルチモード光導波路となっているとみなすことができる。
一般に導波損失が空間的な関数であった場合、導波モードの強度分布は全反射面側に偏りを持ちやすい。
これを補償するためには、図2のスペーサ部の屈折率変調によるモード分布と出射光の振幅の関係を示す図のように、部分透過膜の反射率を導波方向にチャープさせると共に、全反射膜側の屈折率分布が相対的に低くなるようにする。
これによって、部分透過膜上の光強度分布は、例えばガウス型にすることができ、結像面においてアスペクト比のよいスポットが得られる。通常の部分透過型エタロンを用いて得られる指数関数的な光強度分布よりもアスペクト比が改善できるのは、そのフーリエ変換を考えると明らかである。
また、部分透過膜の透過率を空間的にチャープさせることによっても、同等の効果を得ることができる。
本実施形態においては、回折主成分と異なる次数である副次的な回折成分のビームによって、ビームの出射角を光検出手段によってモニタし、補正することができる。
その際、広い走査角を達成し、集光時のアスペクト比を向上させるには、部分透過型エタロン内部のスペーサ層を導波路とみなしたときの、特定のモードを励起することが望ましい。
また、本実施形態においては、部分透過型エタロンにおける全反射膜と部分透過膜との間のスペーサ層に屈折率分布を設けることで、モード分布を制御し、出力ビームを集光したときのアスペクト比を向上させることができる。
また、本実施形態においては、正弦波駆動による高速波長可変光源に振幅変調器を設けることによって、任意の点でビーム強度の制御が可能になる。
なお、高速ビーム走査を行うにあたっては、単位時間あたりの固定スポットへの照射量が減るので、高出力なレーザが必須となる。
しかしながら、一般に、正弦波駆動による半導体高速波長可変光源の出力は数mW程度である。
そこで、本実施の形態においては、光増幅器を部分透過型エタロンと正弦波駆動による高速波長可変光源の間に設けることで、更なる高速ビーム走査を可能にすることができる。
また、本実施形態においては、部分透過型エタロンに適切な材料を用いることにより、例えば、吸収端が200nm以下の材質のものを用いることにより、短波長光源、例えば青色レーザダイオードの出力に対しても容易にビーム走査系を構成することが可能となる。
また、フォトニック結晶を用いたものに比べ、構成が簡易であるため、安価に作製することが可能となる。
[実施例1]
実施例1では、光源として、多電極型の分布ブラッグ(DBR)−レーザダイオード(LD)を用いた、可動部品を必要としない高速ビームスキャナーについて説明する。
図3に、本実施例の高速ビームスキャナーの構成を説明するための図を示す。
図3において、400は多電極型DBR−LDによる光源、401は電界吸収型変調器(EAM)、402は電流ドライバー、403は波形整形器である。
404はファイバーピッグテール、405は非球面レンズ、406はシリンドリカルレンズ、407は部分透過型エタロン、408は結像光学系、409は感光ドラム、410は光検出器である。
上記LDは、キャリア注入による屈折率制御によって、発振波長は〜5nm可変であり、20MHzの繰り返しで周期的に掃引できるように構成される。
アクティブな領域だけでなく、DBR領域、及び位相領域に注入する信号を、電流ドライバー402から供給し、それらは別個に波形整形器403を用いて調整されている。出力波長は正弦波状に変化する。
なお、より広い波長域を掃引したい場合には、DBR/DFB構造の代わりにスーパーストラクチャーグレーティングを有するLDを利用してもよい。
これにより、さらに広範囲な波長掃引(〜50nm)が可能である。
このEAM401は、デジタル信号と波形整形器403からの制御信号が重畳されて駆動される。
この制御信号にはレーザダイオードの出力モニタに基づく振幅制御信号、および部分透過型エタロンの副次的な回折成分からのタイミング制御信号が帰還されている。
電界吸収型の変調器は上記の多電極型LDにモノリシックに集積することで、小型のデバイスが得られる。
また、上記のようにシングルモードファイバで接続する場合は、LiNbO3のような電気光学効果を用いたデバイスを用いてもよい。
このビームをf=1.5mmのシリンドリカルレンズ406で3°傾けた部分透過型エタロン407に入射される。回折主成分は結像光学系408を介して感光ドラム409に結像される。
なお、エタロン入射部での集光径は〜3μmであり、ビームの空間的な広がりは、後述のFSRの角度範囲よりも大きくなるため、わずかながら副次的な回折成分が生じる理由となっている。
副次的な回折成分は波長が確定するようにスリットなどを介して光検出手段である光検出器410で検出され、強度、およびタイミングの情報を波形整形器403にフィードバックしている。
従来のビーム走査方式と異なり、結像光学系におけるビームの`蹴られ´を利用する必要がないので、ビーム走査角度を余分に大きくする必要はない。
なお、これらのフィードバック用の信号はアレイ状の検出器を利用してもよいし、回折主成分を跨ぐ形で両側に配置してもよい。
本実施例においてはエタロンの内部入射角は〜1.36°であるので、当然のことながら、偏光依存性はほぼ有していない。
入射部(2mm厚)は単層ARコートされており、エタロンは5mmφのフレームに固定されている。
入射部においては、ビームの集光が十分小さいため(〜3μm)、ビームの蹴られは無視できる。
なお、これらの構成材料は使用波長において光学的に透明であればよく、例えばSiO2、Al2O3、フッ化物ポリマーなどを用いることで、紫外域まで使用可能である。
さらに、部分透過膜の反射率を空間的にチャープさせるために、例えばスパッタリングにおいて、スペーサ層が時間的に移動する機構を設け、部分透過膜の膜厚を空間的に制御してもよい。
また、UV光照射によって屈折率分布を誘起することや、ポリマーをスペーサ層に用いる場合には、ポリマーファイバなどに利用される屈折率分布形成技術を利用することで、適切な屈折率分布を設けてもよい。
これらによって、結像面上でのスポットのアスペクト比を改善することができ、ビーム強度を制御する変調器への負荷を軽減できる。
本実施例において、部分透過型エタロンのFSRは〜7nmであるので、±1.6nmの波長範囲でレーザ波長を掃引すれば、他の次数とオーバーラップすることはない。これに対応する掃引角度範囲は〜20°となる。
角度分散は850nm近傍で〜0.11rad/nm程度になっており、中心波長から離れるに従って線形ではなくなる。
しかし、この特性によって、波長掃引を正弦波状に駆動することによって、ビーム走査の出射角度が時間に対して線形な関係となる。
なぜならば、波長変動がゆるやかな瞬間において、角度分散が大きな値を取るからである。
線形性の低い部分では光検出器410からのフィードバック信号に同期してEAM401を振幅変調してもよい。
図5に、出力波長(A)、光検出器410の結像面における出力ビームスポット位置(B)の経時的変化を示す。
併せて、線形性の低いエッジ部でビームを遮断するための光検出器410からの信号(C、D)の経時的変化を示す。
部分透過型エタロンの出射角の波長依存性を反映して、ビームスポットの等速度性が向上することがわかる。
以上の本実施例の構成によれば、シンプルな構成で、可動部がなく、高速スキャンレート(>20MHz)で、高い線形性、等速度性を有するスキャナーを構成することができる。
実施例2では、紫外域で動作する、稼動部品を必要としない高速ビームスキャナーについて説明する。
本実施例では、光源として1.06μmの偏波保持Yb添加ファイバ光源をベースに、266nmに波長変換された紫外光源のスキャナーの構成例について説明する。
図6に、本実施例の紫外域で動作するスキャナーの構成を説明するための図を示す。
図6において、800はYbファイバ、801はシングルモードLD、802はWDM、803は13dBカップラー、804は電気光学変調器、805はアイソレータである。
806はコア励起のYbファイバ増幅器、807はクラッド励起のYb添加ファイバ増幅器、808はPPLN、810はハーモニックセパレータ、811はBBO結晶、812はシリンドリカルレンズ、813は部分透過型エタロンである。
共振器はYbファイバ800を含む90mの偏波保持ファイバリングからなり、モード間隔は〜2.3MHzである。
Yb添加ファイバ長(カットオフ波長920nm、Yb3+添加濃度2000ppm )は70cmで、980nmシングルモードLD801(〜100mW)でWDM802経由で励起される。
出力カップラーは13dBカップラー803である。
LiNbO3の電気光学変調器(EO)804により強度変調し、〜1GHz付近で分散チューニングされるようになっている。
すなわち、レーザの出力波長はEOに印加するRF信号のダイナミックな変化に追従し、掃引される。
チューニング感度は〜40nm/MHzである。
例えば1.000GHzから1.001GHzに線形に周波数掃引することで、1030〜1080nmの波長範囲を波長スイープできるので、これに任意の繰り返し周波数で変調した信号をEOに印加すると波長掃引の周波数が決まる。
繰り返し周波数は最高で100kHzである。
偏波保持ファイバの出射角に注意して、これを温度制御されたPPLN808に入射し、〜1.5Wの532nmに波長変換する。
振幅制御用の音響光学変調器814を通してハーモニックセパレータ810を通した後、再度BBO結晶811に入射し、〜50mWの266nmを得る。
この266nmの波長変換光を1mmにコリメートし、図4と同様にシリンドリカルレンズ812(f〜1mm)を用いて以下の特性をもつ部分透過型エタロン813の入射端に入射する。
図7に、部分透過型エタロンの出射角と波長分散の波長依存特性を説明するための図を示す。
そこには、入射角を3°としたときの応答を計算したものが示されている。
FSRは〜1.8nmであり、角度分散は〜0.25rad/nmであるが、本実施例では短波長なのでビームの有限な広がり(〜12.5°)によって、角度の振れ幅は限定される。
しかしながら、光源の基本波は波長幅として〜4nmの範囲を掃引すれば十分であり、高効率で所望の次数にパワーを入射することが可能で、さらに離調範囲がFSRよりも十分狭いために、波長に対する出射角の線形性は非常によい。
十分なFSRを利用するためには、部分透過型エタロンへの集光光学系の収差を低減することで対応できる。
本実施例の光源に対して、正弦的な波長掃引を行う場合には、入射角度を変えて、出射角の時間変化依存性の線形性を高めることができる。
上記のシステムは結像光学系を有する改質加工機に搭載されており、ラインスキャンをベースとするサブミクロンオーダーのパターニングや改質加工に用いてもよい。
101:部分透過膜
102:スペーサ層
400:多電極型DBR−LDによる光源
401:電界吸収型変調器
402:電流ドライバー
403:波形整形器
404:ファイバピッグテール
405:非球面レンズ
406:シリンドリカルレンズ
407:部分透過型エタロン
408:結像光学系
409:感光ドラム
410:光検出器
800:Ybファイバ
801:シングルモードLD
802:WDM
803:13dBカップラー
804:電気光学変調器
805:アイソレータ
806:コア励起のYbファイバ増幅器
807:クラッド励起のYb添加ファイバ増幅器
808:PPLN
810:ハーモニックセパレータ
811:BBO結晶
812:シリンドリカルレンズ
813:部分透過型エタロン
Claims (6)
- 波長可変光源と、部分透過型エタロンを備え、該波長可変光源からのレーザビームを該部分透過型エタロンに入射させ、レーザビーム走査をするレーザビーム走査装置であって、
前記部分透過型エタロンは、出射角の波長依存性が非線形性を示し、前記波長可変光源の波長を正弦波駆動することを特徴とするレーザビーム走査装置。 - 前記部分透過型エタロンの副次的な回折成分をモニタする光検出手段を、更に有することを特徴とする請求項1に記載のレーザビーム走査装置。
- 前記部分透過型エタロンは、全反射膜と部分透過膜との間に設けられたスペーサ層を備え、該スペーサ層に屈折率分布を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレーザビーム走査装置。
- 前記正弦波駆動による波長可変光源には、振幅変調器が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のレーザビーム走査装置。
- 前記正弦波駆動による波長可変光源と前記部分透過型エタロンとの間には、光増幅器が設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のレーザビーム走査装置。
- 前記部分透過型エタロンは、吸収端が波長200nm以下の材質のもので構成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のレーザビーム走査装置。
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