JP4913617B2 - サーモモジュールおよびその製造方法 - Google Patents

サーモモジュールおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、振動等によって熱電半導体素子が破損するのを防止することができる、多数の熱電素子を配列させたサーモモジュールおよびその製造方法に関する。
熱電素子は、一般にp型の熱電半導体素子とn型の熱電半導体素子を金属電極により直列に接続し、pn接合対を形成することにより作成される。熱電素子は、pn接合対に電流を流すことにより、接合部の一方で冷却、他方の接合部では発熱を発生するペルチェ効果と、接合対の間に温度差を与えることにより電力を発生するゼーベック効果があり、冷却装置又は発電装置として利用される。
通常は、pn接合対を数十個から数百個直列に接続し、金属電極を表面に備えた2枚の基板間に挟んで配列することにより、一体的構造体の熱電素子として利用される。
p型の熱電半導体素子(エレメントともいう)とn型の熱電半導体素子は、縦および横方向に沿ってそれぞれ交互に配置されるのが最も望ましい。それによって、一般に直方体であるエレメントを、最も高密度に配置できる。ここでエレメントの配置の密度とは、熱電素子基板の面積に対するエレメントの底面積の和の比を指す。
また、接続部の電極が高温側基板と低温側基板に交互に現れることになるので、エレメントを上述したように配置することにより、電極による配線の長さが最短となり、幅は最大にできるので、電極の電気抵抗が最小になる。また、電極のパターンが最も単純になるので、エレメントと電極の接続のためのハンダ付けがしやすく、隣の電極とのブリッジによる短絡が最も起こり難いという利点もある。
従来、サーモモジュール100は、図11に示すように、吸熱側アルミナ基板110と放熱側アルミナ基板109との間に、p型熱電半導体素子101とn型熱電半導体素子102とを交互に多数並べ配置し、吸熱側アルミナ基板110および放熱側アルミナ基板109にそれぞれ形成した電極107を介して電気的に直列に接続し、これらの電極を介して通電することによって、吸熱と放熱作用を生じる電子機器である。
更に、p型熱電半導体素子とn型熱電半導体素子とが挟まれる基板間をシリコン樹脂などで封止する方法や硬質ウレタンフォーム材を含む電気絶縁性材料により熱電半導体素子を保持する方法(特開平8−018109号、特開平12−124510)が提案されている。
更に、絶縁体の板状部材を使用するサーモモジュールが特開平11−298053号公報に開示されている。更に、電極にフィン付電極を使用することが特開平11−298053号公報に開示されている。
特開平8−018109号公報 特開平12−124510号公報 特開平11−298053号公報 特開2003−8087号公報
上述した先行技術(特開平11−298053号公報)において、電極本体と電極本体の左右に一体に接続されたフィンとから形成されるフィン付電極が熱電半導体素子に接合層を介して接合されている。即ち、熱電半導体素子が絶縁体の板状部材に設けられたガイド孔内に配置されて、熱電半導体素子とフィン付電極の電極本体が半田等の導電性材料で溶着により接合されている。
一般に、放熱フィンは熱電半導体素子と比べてサイズが大きく、放熱フィンに加わった力は熱電半導体素子に直接伝わりやすく、更に熱電半導体素子は機械的にもろい性質を有しているので、移動時に放熱フィンへ外力が加わったり、振動によって放熱フィンへの外力が加わると、熱電半導体素子と電極本体との接合部近傍において熱電半導体素子が破断しやすくなるという問題点がある。
本発明は上述した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、振動等によって熱電半導体素子が破断しない、多数の熱電半導体素子が配列されたサーモモジュールを提供することを目的とする。
発明者は、上述した問題点を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、基材として使用される、耐熱性、絶縁性に優れた樹脂基材に設けられた、複数対のp型およびn型熱電半導体素子が挿入される孔部の周縁部に補強用の金属層を設けることによって、金属層と電気回路を形成する平らな底面部とが強固に接合され、底面部に垂直で相互に閉庫に配置された放熱フィンに振動等の外力が加わっても、熱電半導体素子に直接力が加わらないので、熱電半導体素子の破断を確実に防止することができることが判明した。
この発明は上述した研究結果に基きなされたものである。
この発明のサーモモジュールの第1の態様は、所定の形態で配置された複数対のp型およびn型熱電半導体素子と、
前記熱電半導体素子に対応して形成され、前記熱電半導体素子の全体が挿入される複数の孔部を備えた樹脂基材と、
前記樹脂基材の厚さ方向の両端部の前記孔部の周りの少なくとも一部に形成された金属層と、
電気回路を形成する底面部と該底面部と垂直で相互に平行に配置された放熱フィンからなる電気回路接続部材とを備え、
前記複数対のp型およびn型熱電半導体素子が、その上に形成される第1の接合材を介して前記電気回路接続部材の底面部により直列に電気的に連結されるとともに、前記電気回路接続部材の底面部が、前記金属層に、前記第1の接合材とは別体に形成される第2の接合材を介して固定されており、
前記金属層は、平面視において前記電気回路接続部材の側面からはみ出た部分を有するサーモモジュールである。
この発明のサーモモジュールの第2の態様は、所定の形態で配置された複数対のp型およびn型熱電半導体素子と、
前記熱電半導体素子に対応して形成され、前記熱電半導体素子の全体が挿入される複数の孔部を備えた樹脂基材と、
前記樹脂基材の厚さ方向の両端部の前記孔部の周りの少なくとも一部に形成された金属層と、
電気回路を形成する底面部と該底面部と垂直で相互に平行に配置された第1の垂直部と、第1の垂直部の外側に相互に平行に配置された第2の垂直部と、第1の垂直部と第2の垂直部の頂部をそれぞれ接続する上面とからなるM字型の放熱フィンからなる電気回路接続部材とを備え、
前記複数対のp型およびn型熱電半導体素子が、その上に形成される第1の接合材を介して前記電気回路接続部材の底面部により直列に電気的に連結されるとともに、前記電気回路接続部材の第2の垂直部が、前記金属層に、前記第1の接合材とは別体に形成される第2の接合材を介して固定されており、
前記金属層は、平面視において前記電気回路接続部材の第2の垂直部の側面からはみ出た部分を有するサーモモジュールである。
この発明のサーモモジュールの第3の態様は、上記第1または2の態様に加え、前記熱電半導体素子の厚さ方向の両端部の少なくとも中央部および前記金属層の少なくとも一部を除き、前記樹脂基材の厚さ方向の両表面部の全面を覆うように配置された樹脂層を更に備えているサーモモジュールである。
この発明のサーモモジュールの第4の態様は、上記第1または2の態様に加え、前記熱電半導体素子の両端部の全面にそれぞれ素子金属層が形成されているサーモモジュールである。
この発明のサーモモジュールの第5の態様は、上記第3の態様に加え、前記熱電半導体素子の両端部の全面にそれぞれ素子金属層が形成されているサーモモジュールである。
この発明のサーモモジュールの第6の態様は、上記第4の態様に加え、前記金属層が前記孔部の全周に形成されているサーモモジュールである。
この発明のサーモモジュールの第7の態様は、上記第5の態様に加え、前記金属層が前記孔部の全周に形成されているサーモモジュールである。
この発明のサーモモジュールの第8の態様は、上記第6の態様に加え、前記樹脂基材の前記孔部を形成する壁面、前記金属層、前記第2の接合材、前記素子金属層を含む前記熱電半導体素子の側面、前記第1の接合材、および、前記電気回路接続部材によって密閉されて形成された断熱層を有するサーモモジュールである。
この発明のサーモモジュールの第9の態様は、上記第7の態様に加え、前記樹脂基材の前記孔部を形成する壁面、前記素子金属層を含む前記熱電半導体素子の側面、および、前記樹脂層によって密閉されて形成された断熱層を有するサーモモジュールである。
この発明のサーモモジュールの製造方法の第1の態様は、所定形状の樹脂基材を調製し、
交互に隣り合うように配置された複数対のp型およびn型熱電半導体素子の全体が挿入される孔部を前記樹脂基材に設け、
前記樹脂基材の前記孔部の周りの少なくとも一部に金属層を形成し、
前記複数の孔部に厚さ方向の両端部に素子金属層が形成された前記熱電半導体素子を挿入し、
前記素子金属層および前記金属層の上に電気回路接続部材を、前記金属層が平面視において前記電気回路接続部材の側面からはみ出た部分を有するように置し、前記素子金属層と前記電気回路接続部材との間に第1の接合材を、前記金属層と前記電気回路接続部材との間に第2の接合材を、前記第1の接合材と前記第2の接合材とが別体に形成されるようにそれぞれ供給して、電気回路接続部材を接合して、サーモモジュールを製造する、サーモモジュールの製造方法である。
この発明のサーモモジュールの製造方法の第2の態様は、所定形状の樹脂基材を調製し、
交互に隣り合うように配置された複数対のp型およびn型熱電半導体素子の全体が挿入される孔部を前記樹脂基材に設け、
前記樹脂基材の前記孔部の周りの少なくとも一部に金属層を形成し、
前記複数の孔部に厚さ方向の両端部に素子金属層が形成された前記熱電半導体素子を挿入し、
前記熱電半導体素子の前記素子金属層の中央部および前記金属層に対応する部分を除いて前記樹脂基材の全表面に樹脂層を形成し、
前記素子金属層および前記金属層の上に電気回路接続部材を、前記金属層が平面視において前記電気回路接続部材の側面からはみ出た部分を有するように置し、前記素子金属層と前記電気回路接続部材との間に第1の接合材を、前記金属層と前記電気回路接続部材との間に第2の接合材を、前記第1の接合材と前記第2の接合材とが別体に形成されるようにそれぞれ供給して、電気回路接続部材を接合して、サーモモジュールを製造する、サーモモジュールの製造方法である。
本発明のサーモモジュールによると、複数対のp型およびn型熱電半導体素子が挿入される樹脂基材の孔部の周縁部に金属層を設けるので、放熱フィンを有する電気回路接続部材が金属層に強固に固定され、振動などの外力が加わる場合でも、熱電半導体素子に直接力が加わることが無いので、熱電半導体素子の破断を防止することができる。
以下、本発明のサーモモジュールを図面に示す実施形態により説明する。
この発明のサーモモジュールの1つの態様は、所定の形態で配置された複数対のp型およびn型熱電半導体素子と、
前記熱電半導体素子に対応して形成され、前記熱電半導体素子の全体が挿入される複数の孔部を備えた樹脂基材と、
前記樹脂基材の厚さ方向の両端部の前記孔部の周りの少なくとも一部に形成された金属層と、
電気回路を形成する底面部と該底面部と垂直で相互に平行に配置された放熱フィンからなる電気回路接続部材とを備え、
前記複数対のp型およびn型熱電半導体素子が、その上に形成される第1の接合材を介して前記電気回路接続部材の底面部により直列に電気的に連結されるとともに、前記電気回路接続部材の底面部が、前記金属層に、前記第1の接合材とは別体に形成される第2の接合材を介して固定されており、
前記金属層は、平面視において前記電気回路接続部材の側面からはみ出た部分を有するサーモモジュールである。
即ち、この発明のサーモモジュールにおいては、熱電半導体素子が挿入される樹脂基材の孔部の周縁部の一部に補強用の金属層が形成され、金属層の上に電気回路接続部材の肩部が接合層によって固定される。
図1(a)はこの発明の樹脂基材の孔部の周縁部の全体に金属層が形成された状態を説明する平面図である。図1(b)は周縁部に金属層が形成された樹脂基材の孔部に熱電半導体素子が挿入された状態を説明する平面図である。
図1(a)に示すように、樹脂基材4には、熱電半導体素子2に対応して配置され、熱電半導体素子2が挿入される複数の孔部5が設けられている。孔部5を形成する樹脂基材4の孔部5の周縁部には金属層7が形成されている。図1(a)に示す態様では、孔部5の全周に金属層7が形成されている。図1(b)に示すように、周縁部に金属層7が形成された樹脂基材4の孔部5の中央部に熱電半導体素子2が挿入されている。熱電半導体素子2は、p型熱電半導体素子とn型熱電半導体素子とを交互に配置している。例えば、右上のp型熱電半導体素子2−1の下隣にはn型熱電半導体素子2−2が配置され、右上のp型熱電半導体素子2−1の左隣にはn型熱電半導体素子2−2が配置されている。金属層7と熱電半導体素子2との間の空間は断熱層6となる。
図2はこの発明のサーモモジュールを説明する断面図である。図2に示すように、両端部に素子金属層3が形成された熱電半導体素子2が樹脂基材4を貫通して形成された孔部5内に配置されている。熱電半導体素子2は、p型熱電半導体素子とn型熱電半導体素子とを交互に配置している。例えば、右のp型熱電半導体素子2−1の左隣にはn型熱電半導体素子2−2が配置され、更にその左隣にはp型熱電半導体素子2−1が配置されている。樹脂基材4の孔部5の周縁部には、例えば図1(a)、図1(b)を参照して説明した金属層7が形成されている。熱電半導体素子2と樹脂基材4の孔部5の間には、間隙部分が断熱層6として形成されている。
即ち、孔部5の全周に金属層7が形成されている本実施形態では、素子金属層3を含み熱電半導体素子2の四周を断熱層6が覆うように形成されている。素子金属層3の上には、第1の接合材が供給されて接合層9を形成し、接合層9を介して電気回路接続部材8が接合される。電気回路接続部材8は、例えば、電気回路を形成する平らな底面部11と底面部11と垂直で底面部の両端に相互に平行に配置された板状の放熱フィン12からなる断面概ねコの字形である。電気回路を形成する平らな底面部11は、隣接するp型熱電半導体素子とn型熱電半導体素子とを電気的に直列に接続する。
電気回路接続部材8の肩部13は、外側から第2の接合材によって、孔部5の周縁部に形成された金属層7に接合されている。即ち、放熱フィン12に外部から力が加わっても、放熱フィン12は樹脂基材4に形成された金属層7によって強固に固定されて支持されているので、外部から加わった力が熱電半導体素子2に伝わることはない。従って、振動などによる外力が加わる環境下でも、熱電半導体素子2の破断を防止することができる。
上述したように、第1の接合材が供給されて接合層9、10を介して電気回路接続部材8が、熱電半導体素子2の上下両端部に予め形成された素子金属層3に接合されると、断熱層6が、樹脂基材4の孔部5を形成する壁面、金属層7、素子金属層3を含む熱電半導体素子2の側面、電気回路接続部材8の底面部11および接合層9、10によって密閉された空隙として形成される。これによって、熱電半導体素子2が外気に晒されることがない。
図2において、右端にはp型熱電半導体素子2−1、真ん中にはn型熱電半導体素子2−2、左端にはp型熱電半導体素子2−1がそれぞれ配置されている。隣接する熱電半導体素子2間には、上下端部の孔部5の周縁部に金属層7が形成された樹脂基材4が配置されて、上述したように、電気回路接続部材8の肩部13が、接合層10によって金属層7に強固に接合されている。
なお、図2に示す態様のサーモモジュールによると、密閉された断熱層を有するので、結露に伴うモジュールの破損を回避することができる。
図3(a)は、樹脂基材の孔部の周縁部の全周にわたって金属層が形成された状態を説明する部分平面図である。図3(b)は、図3(a)で示す金属層の上に電気回路接続部材が配置された状態を説明する部分平面図である。図3(a)に示すように、樹脂基材4の厚さ方向に貫通して設けられた孔部5の周縁部の全周にわたって金属層7が形成されている。孔部5の中央にはp型熱電半導体素子2−1、n型熱電半導体素子2−2が交互に配置されている。熱電半導体素子2の四周には間隙が設けられている。図3(b)に示すように、孔部5の周縁部の全周に形成された金属層7の上に電気回路接続部材8の電気回路を形成する平らな底面部11が配置される。
この態様では、図2を参照して説明したように、熱電半導体素子2の上に形成された素子金属層3と電気回路接続部材8の間に第1の接合材が供給されて接合層9を介して素子金属層3と電気回路接続部材8が接合される。金属層7が電気回路接続部材8の平らな底面部11よりも広い範囲で形成されているので、上から見ると、底面部11の4つの側面側に金属層7がはみでている状態が見える。電気回路接続部材8の底面部11の回りは接合層10によって金属層7と接合される。従って、この態様では、電気回路接続部材8は金属層7に強固に固定されると共に、金属層7の全周と電気回路接続部材8が接合されて、熱電半導体素子2を外気から遮断することができる。なお、底面部11と垂直で相互に平行に配置された放熱フィン12は、底面部11の長軸方向に沿って両端部に設けられている。
図3に示す態様においても、密閉された断熱層を有するので、結露に伴うモジュールの破損を回避することができる。
図4(a)は、樹脂基材の孔部の周縁部の一部に金属層が形成された状態を説明する部分平面図である。図4(b)は、図4(a)で示す金属層の上に電気回路接続部材が配置された状態を説明する部分平面図である。図4(a)に示すように、樹脂基材4の厚さ方向に貫通して設けられた孔部5の周縁部の対向する面に金属層7が形成されている。即ち、隣接する2つの孔部5の同じ側のそれぞれの一辺(図では上側の辺)を連絡するように金属層7が形成され、これと対向して、隣接する2つの孔部5の同じ側のそれぞれの一辺(図では下側の辺)を連絡するように金属層7が形成されている。孔部5の中央にはp型熱電半導体素子2−1、n型熱電半導体素子2−2が交互に配置されている。熱電半導体素子2の四周には間隙が設けられている。図4(b)に示すように、孔部5の対向する2つの辺をそれぞれ連絡するように形成された金属層7の上に電気回路接続部材8の電気回路を形成する平らな底面部11が配置される。
この態様では、それぞれの金属層7の長手方向の全域にわたって、間断なく電気回路接続部材8の底面部11と接合することができ、接合強度が高まる。なお、図2を参照して説明したように、熱電半導体素子2の上に形成された素子金属層3と電気回路接続部材8の間に第1の接合材が供給されて接合層9を介して素子金属層3と電気回路接続部材8の底面部11が接合される。金属層7が電気回路接続部材8の平らな底面部11よりも広い範囲で形成されているので、上から見ると、底面部11の対向する2つの側面側に金属層7がはみでている状態が見える。電気回路接続部材8の底面部11の2つの側面は接合層10によって金属層7と接合される。従って、この態様では、電気回路接続部材8は金属層7に強固に固定される。なお、底面部11と垂直で相互に平行に配置された放熱フィン12は、底面部11の長軸方向に沿って両端部に設けられている。
図5(a)は、樹脂基材4の孔部5の周縁部の他の一部に金属層7が形成された状態を説明する部分平面図である。図5(b)は、図5(a)で示す金属層7の上に電気回路接続部材8が配置された状態を説明する部分平面図である。図5(a)に示すように、樹脂基材4の厚さ方向に貫通して設けられた孔部5の周縁部の対向する2辺にそれぞれ金属層7が平行に形成されている。
即ち、それぞれの孔部5を形成する対向する2辺(図では右左の2辺)に沿って金属層7が平行に形成されている。隣接する孔部5も同じ2辺に沿ってそれぞれ金属層7が平行に形成されている。孔部5の中央にはp型熱電半導体素子2−1、n型熱電半導体素子2−2が交互に配置されている。それぞれの熱電半導体素子2の四周には間隙が設けられている。図5(b)に示すように、孔部5の対向する2辺に沿って形成された金属層7を連絡するように、電気回路接続部材8の電気回路を形成する平らな底面部11が配置される。即ち、平らな底面部11の長手方向の両端部は、全域にわたって金属層7と接している。隣接する孔部5の内側の辺に沿って形成された金属層7が平らな底面部11の短軸方向に沿って延びて、端部が底面部からはみ出している。
この態様では、図2を参照して説明したように、熱電半導体素子2の上に形成された素子金属層3と電気回路接続部材8の間に第1の接合材が供給されて接合層9を介して素子金属層3と電気回路接続部材8が接合される。金属層7と電気回路接続部材8の平らな底面部11は、底面部11の長手方向の両端部および中央部の金属層7がはみ出た部分で、接合層10によって接合される。従って、この態様では、電気回路接続部材8は金属層7に強固に固定される。この態様では、隣り合う放熱フィン11の間隔を狭くすることができる。
図6(a)は、樹脂基材4の孔部5の周縁部の他の一部に金属層が形成された状態を説明する部分平面図である。図6(b)は、図6(a)で示す金属層の上に電気回路接続部材が配置された状態を説明する部分平面図である。図6(a)に示すように、樹脂基材4の厚さ方向に貫通して設けられた、横方向に隣接する孔部5の間の領域の全域に金属層7が形成されている。
即ち、横方向に隣接する2つの孔部の間の領域の全域にわたって金属層7の短軸方向が形成され、金属層7の長手方向が孔部5の1辺よりも長く形成されている。横方向に隣接する孔部5の中央には、p型熱電半導体素子2−1、n型熱電半導体素子2−2が交互に配置されている。他の態様と同様に、それぞれの熱電半導体素子2の四周には間隙が設けられている。図6(b)に示すように、電気回路接続部材8の平らな底面部11の中央部が金属層7と接する。
この態様では、図2を参照して説明したように、熱電半導体素子2の上に形成された素子金属層3と電気回路接続部材8の間に第1の接合材が供給されて接合層9を介して素子金属層3と電気回路接続部材8が接合される。金属層7と電気回路接続部材8の平らな底面部11は、底面部11の長手方向の中央部で、接合層9によって接合され、底面部の側面が接合層10によって金属層に接合される。従って、この態様では、金属層7が隣接する孔部5の間の全域にわたって形成されているので、電気回路接続部材8は金属層7により強固に固定される。
この発明のサーモモジュールの他の1つの態様は、上述したサーモモジュールの1つの態様の熱電半導体素子の厚さ方向の両端部の中央部および金属層を除き、樹脂基材の厚さ方向の両表面部の全面を覆うように配置された樹脂層を更に備えている。即ち、この態様では、強固に電気回路接続部材を接合すると共に、樹脂層で概ね両表面(接合層および金属層以外の部分)の全面を覆って、断熱層を密閉し、熱電半導体素子を完全に外気から遮断している。以下具体的に説明する。
図7は、樹脂基材の孔部の周縁部に金属層を形成し、素子金属層の中央部及び金属層を除いて全面に樹脂層を形成した状態を説明する部分平面図である。図7に示すように、樹脂基材4の厚さ方向に貫通して設けられた孔部5の周縁部の全周にわたって金属層7が形成されている。樹脂基材4の上に形成されたそれぞれの金属層7の外側全域に樹脂層14が形成されている。更に、熱電半導体素子2の上下両端面に形成された素子金属層3の中央部分を除いて、それぞれの金属層7の内側にも樹脂層14が形成されている。
即ち、金属層7の内側の樹脂層14は、孔部5の壁面と熱電半導体素子2の側壁面によって形成される断熱層6を上下から完全に密閉するように形成されている。換言すれば、金属層7の内側に位置するそれぞれの素子金属層3の中央部を除いて、樹脂基材4の両表面は、樹脂層14および金属層7によって完全に覆われている。この態様においても、隣接する孔部5の中央には、p型熱電半導体素子2−1、n型熱電半導体素子2−2が交互に配置されている。このように樹脂層14および金属層7によって覆われた状態で、電気回路接続部材8が金属層7に接合層10を介して接合される。このように熱電半導体素子2は完全に密閉されて、外気に曝されることはない。従って、結露を防止することができる。
図8は、この発明のサーモモジュールの他の1つの態様を説明する断面図である。図8に示すように、両端部に素子金属層3が形成された熱電半導体素子2が、樹脂基材4を貫通して形成された孔部5内に配置されている。熱電半導体素子2は、p型熱電半導体素子とn型熱電半導体素子とを交互に配置している。例えば、右端にはp型熱電半導体素子2−1、その左隣即ち中央にはn型熱電半導体素子2−2、更にその左隣即ち左端にはp型熱電半導体素子2−1が配置されている。樹脂基材4の孔部5の周縁部には、例えば図7を参照して説明した金属層7が形成されている。素子金属層3を含む熱電半導体素子2の側壁面、樹脂基材4の孔部5の壁面、および、(図7で説明した)金属層7の内側に形成された樹脂層14によって密閉された間隙部分が、断熱層6として形成されている。更に、(図7で説明したように)金属層7の外側には樹脂層14が表面全体を覆うように形成されている。
金属層7の内側に位置する素子金属層3の中央部分には、第1の接合材が供給されて接合層9を形成し、接合層9を介して電気回路接続部材8が接合される。電気回路接続部材8は電気回路を形成する平らな底面部11と底面部と垂直で底面部の両端に相互に平行に配置された板状の放熱フィン12からなる断面概ねコの字形である。電気回路を形成する平らな底面部11は、隣接するp型熱電半導体素子とn型熱電半導体素子とを電気的に直列に接続する。
電気回路接続部材8の肩部13は、外側から第2の接合材によって、孔部5の周縁部に形成された金属層7に接合されている。これにより、放熱フィン12に外部から力が加わっても、樹脂基材4に形成された金属層7によって強固に固定されて支持されているので、外部から加わった力が熱電半導体素子2に伝わることはない。従って、振動などによる外力が加わる環境下でも、熱電半導体素子2の破断を防止することができる。更に、熱電半導体素子2が完全に密閉されて配置されているので、外気に曝されることはなく、結露を防止することができる。
このように熱電半導体素子2がその周りに断熱層6を備えて密閉された状態で、素子金属層3の1つの表面と樹脂層の開口部によって形成された凹部に接合層9が形成され、接合層を介して、複数対のp型およびn型熱電半導体素子が直列に電気的に連結されるように電気回路接続部材8が形成される。このように熱電半導体素子2が樹脂基材4の孔部5に断熱層6を介して配置され、樹脂層14、金属層7、接合層9、10を介して電気回路接続部材8によってサンドイッチ状に密閉されてサーモモジュールが形成される。
上述したように、熱電半導体素子2のそれぞれは四周を断熱層6で囲まれ、樹脂基材4、素子金属層3、金属層7、接合層9、10(樹脂層14を含む場合もある)によって完全に密閉されている。樹脂基材4は耐熱性、絶縁性に優れている。熱電半導体素子2と樹脂基材4を接続する樹脂層は、応力緩和の働きを備えている。
図9は別の態様の放熱フィンを備えたこの発明のサーモモジュールの1つの態様を説明する断面図である。図9に示すように、電気回路接続部材8は、電気回路を形成する平らな底面部11と、底面部11と垂直で相互に平行に配置された第1の垂直部12と、第1の垂直部12の外側に相互に平行に配置された第2の垂直部16と、第1の垂直部12と第2の垂直部16の頂部をそれぞれ接続する平らな上面15とが一体的に形成されたものである。この態様では、電気回路接続部材8の平らな底面部11が第1の接合材を介して熱電半導体素子の上下面に形成された素子金属層に接合され、更に第2垂直部が孔部の回りに形成された金属層と第2の接合材によって固定される。この態様の電気回路接続部材によると、各部接合層において半田フィレットを多く形成することができるので、振動などによる外力から更に高い耐力が得られる。また、半田フィレットを形成することができるので、接合層から気泡が抜けやすくなり接合強度を増すことができる。その他の部分については、図2を参照して説明したサーモモジュールと実質的に同じである。
図10は別の態様の放熱フィンを備えたこの発明のサーモモジュールの他の1つの態様を説明する断面図である。図9に示した態様との相違点は、図10に示した態様では更に樹脂層14を備えていることである。図10に示すように、電気回路接続部材8は、電気回路を形成する平らな底面部11と、底面部11と垂直で相互に平行に配置された第1の垂直部12と、第1の垂直部12の外側に相互に平行に配置された第2の垂直部16と、第1の垂直部12と第2の垂直部16の頂部をそれぞれ接続する平らな上面15とが一体的に形成されたものである。この態様では、電気回路接続部材8の平らな底面部11が第1の接合材を介して熱電半導体素子の上下面に形成された素子金属層に接合され、更に第2垂直部が孔部の回りに形成された金属層と第2の接合材によって固定される。
更に、樹脂基材4の表面、および、熱電半導体素子の周辺部から孔部を塞ぐように第2の接合材のまわりまでの全体を樹脂層で覆い、熱電半導体素子の回りに密閉された断熱層が形成される。この態様の電気回路接続部材によると、各部接合層において半田フィレットを多く形成することができるので、振動などによる外力から更に高い耐力が得られる。また、半田フィレットを形成することができるので、接合層から気泡が抜けやすくなり接合強度を増すことができる。その他の部分については、図8を参照して説明したサーモモジュールと実質的に同じである。
なお、上述したこの発明のサーモモジュールにおいては、基材として、耐熱性、絶縁性に優れた樹脂基材を用いるので、鉛フリー半田を用いたモジュールの組立工程における耐熱性を備えることができ、サーモモジュールの熱抵抗を最小限にすることができる。
次に、サーモモジュールの製造方法について説明する。
この発明のサーモモジュールは、次の通り製造される。
先ず、所定形状、例えば、所定厚さの板状の樹脂基材を調製する。
次いで、交互に隣り合うように配置された複数対のp型およびn型熱電半導体素子が挿入される複数の孔部を樹脂基材に設ける。
次いで、樹脂基材の孔部の周りの少なくとも一部(例えば全周)に金属層を形成する。
次いで、孔部に厚さ方向の両端部に素子金属層が形成された熱電半導体素子を挿入する。
次いで、素子金属層および前記金属層の上に電気回路接続部材を配置し、素子金属層と電気回路接続部材との間に第1の接合材を、金属層と電気回路接続部材との間に第2の接合材を、それぞれ供給して、電気回路接続部材を接合して、サーモモジュールを製造する。
更に、上述したように、孔部に熱電半導体素子を挿入した後、電気回路接続部材を配置する前に、熱電半導体素子の素子金属層の中央部および金属層に対応する部分を除いて樹脂基材の全表面に樹脂層を形成してもよい。
上述したように、樹脂基材4の厚さがp型およびn型熱電半導体素子2−1、2−2の高さと実質的に同一であり、p型およびn型熱電半導体素子2が樹脂基材4、金属層7、接合層9、10、電気回路接続部材8、状況により更に樹脂層14によって密閉された構造を備えている。樹脂基材4は耐熱性、絶縁性に優れた材料が好ましい。中でも熱伝導率が低いものほど性能が向上する。例えば、60℃における熱伝導率が0.05〜0.6W/mkである樹脂基材が好ましい。また、剛性が期待される場合には、所望の剛性が得られる樹脂基材の中から耐熱性、絶縁性に優れた材料を選定することができる。
金属層7は、銅、ニッケル、またはこれらの合金等からなっており、電気回路接続部材8との間で半田接合が可能な金属であればよい。
樹脂基材4の例として、ガラスエポキシ、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PEI(ポリエーテルイミド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PBI、PFA、PI(ポリイミド)、LCP(液晶ポリマー)、または、SPS(シンジオタクチックポリスチレン)からなっている。
樹脂基材4の孔部5の壁面と、そこに挿入されたp型およびn型熱電半導体素子との間に形成される断熱層6は、空気、不活性ガスまたは発泡樹脂からなっている。断熱層6の厚さ、即ち、熱電半導体素子2と樹脂基材4の孔部5の壁面との間の距離は、0.005mmから0.5mmの範囲内が好ましい。加工面の制約から0.005mm以上が好ましい。断熱層の厚さが0.5mmを超えると、素子の充填率が低下するので好ましくない。
樹脂層14は、耐熱性を有する感光性のカバーレイ、熱可塑性のフィルムまたは接着剤付きフィルムからなっている。樹脂層14の厚さは、サーモモジュールの動作時の熱応力を緩和する働きが期待できる0.0125mmから0.1mmの範囲内が好ましい。
接合層9、10は、例えばSnBi半田層からなっており、電気回路接続部材8がCu箔からなっている場合には、接合層9と電気回路接続部材8の接触界面において存在するSnの固層拡散を利用することができる。
電気回路接続部材8は、用途に合わせて任意の形状、配置にすることができる。例えば熱交換機として使用する場合には、フィン形状の電極、または、フィンと電極を接合して一体化したものを使用することができ、熱抵抗を小さくすることができる。更に、熱電半導体素子2への熱履歴を最小限に抑えることができ、信頼性が向上する。
この発明によると、樹脂基材4の孔部5の周縁部に金属層7を設けるので、放熱フィン12を有する電気回路接続部材8が金属層7に強固に固定され、振動などの外力が加わる場合でも、熱電半導体素子2の破断を防止することができる高性能サーモモジュールを提供することができる。
図1(a)はこの発明の樹脂基材の孔部の周縁部に金属層が形成された状態を説明する平面図である。図1(b)は周縁部に金属層が形成された樹脂基材の孔部に熱電半導体素子が挿入された状態を説明する平面図である。 図2はこの発明の高性能サーモモジュールを説明する断面図である。 図3(a)は、樹脂基材の孔部の周縁部の全周にわたって金属層が形成された状態を説明する部分平面図である。図3(b)は、図3(a)で示す金属層の上に電気回路接続部材が配置された状態を説明する部分平面図である。 図4(a)は、樹脂基材の孔部の周縁部の一部に金属層が形成された状態を説明する部分平面図である。図4(b)は、図4(a)で示す金属層の上に電気回路接続部材が配置された状態を説明する部分平面図である。 図5(a)は、樹脂基材の孔部の周縁部の他の一部に金属層が形成された状態を説明する部分平面図である。図5(b)は、図5(a)で示す金属層の上に電気回路接続部材が配置された状態を説明する部分平面図である。 図6(a)は、樹脂基材の孔部の周縁部の他の一部に金属層が形成された状態を説明する部分平面図である。図6(b)は、図6(a)で示す金属層の上に電気回路接続部材が配置された状態を説明する部分平面図である。 図7は、樹脂基材の孔部の周縁部に金属層を形成し、素子金属層の中央部を除いて全面に樹脂層を形成した状態を説明する部分平面図である。 図8は、この発明の高性能サーモモジュールの他の1つの態様を説明する断面図である。 図9は別の態様の放熱フィンを備えたこの発明のサーモモジュールの1つの態様を説明する断面図である。 図10は別の態様の放熱フィンを備えたこの発明のサーモモジュールの他の1つの態様を説明する断面図である。 図11は従来のサーモモジュールを説明する断面図である。
符号の説明
1 サーモモジュール
2 熱電半導体素子
3 素子金属層
4 樹脂基材
5 孔部
6 断熱層
7 金属層
8 電気回路接続部材
9 (第1の接合材)接合層
10 (第2の接合材)接合層
11 底面部
12 放熱フィン(第1垂直部)
13 電気回路接続部材の肩部
14 樹脂層
15 平らな上面
16 第2垂直部

Claims (11)

  1. 所定の形態で配置された複数対のp型およびn型熱電半導体素子と、
    前記熱電半導体素子に対応して形成され、前記熱電半導体素子の全体が挿入される複数の孔部を備えた樹脂基材と、
    前記樹脂基材の厚さ方向の両端部の前記孔部の周りの少なくとも一部に形成された金属層と、
    電気回路を形成する底面部と該底面部と垂直で相互に平行に配置された放熱フィンとからなる電気回路接続部材とを備え、
    前記複数対のp型およびn型熱電半導体素子が、その上に形成される第1の接合材を介して前記電気回路接続部材の底面部により直列に電気的に連結されるとともに、前記電気回路接続部材の底面部が、前記金属層に、前記第1の接合材とは別体に形成される第2の接合材を介して固定されており、
    前記金属層は、平面視において前記電気回路接続部材の側面からはみ出た部分を有することを特徴とするサーモモジュール。
  2. 所定の形態で配置された複数対のp型およびn型熱電半導体素子と、
    前記熱電半導体素子に対応して形成され、前記熱電半導体素子の全体が挿入される複数の孔部を備えた樹脂基材と、
    前記樹脂基材の厚さ方向の両端部の前記孔部の周りの少なくとも一部に形成された金属層と、
    電気回路を形成する底面部と該底面部と垂直で相互に平行に配置された第1の垂直部と、第1の垂直部の外側に相互に平行に配置された第2の垂直部と、第1の垂直部と第2の垂直部の頂部をそれぞれ接続する上面とからなるM字型の放熱フィンとからなる電気回路接続部材とを備え、
    前記複数対のp型およびn型熱電半導体素子が、その上に形成される第1の接合材を介して前記電気回路接続部材の底面部により直列に電気的に連結されるとともに、前記電気回路接続部材の第2の垂直部が、前記金属層に、前記第1の接合材とは別体に形成される第2の接合材を介して固定されており、
    前記金属層は、平面視において前記電気回路接続部材の第2の垂直部の側面からはみ出た部分を有することを特徴とするサーモモジュール。
  3. 前記熱電半導体素子の厚さ方向の両端部の少なくとも中央部および前記金属層の少なくとも一部を除き、前記樹脂基材の厚さ方向の両表面部の全面を覆うように配置された樹脂層を更に備えている、請求項1または2に記載のサーモモジュール。
  4. 前記熱電半導体素子の両端部の全面にそれぞれ素子金属層が形成されている、請求項1または2に記載のサーモモジュール。
  5. 前記熱電半導体素子の両端部の全面にそれぞれ素子金属層が形成されている、請求項3に記載のサーモモジュール。
  6. 前記金属層が前記孔部の全周に形成されている、請求項4に記載のサーモモジュール。
  7. 前記金属層が前記孔部の全周に形成されている、請求項5に記載のサーモモジュール。
  8. 前記樹脂基材の前記孔部を形成する壁面、前記金属層、前記第2の接合材、前記素子金属層を含む前記熱電半導体素子の側面、前記第1の接合材、および、前記電気回路接続部材によって密閉されて形成された断熱層を有する、請求項6に記載のサーモモジュール。
  9. 前記樹脂基材の前記孔部を形成する壁面、前記素子金属層を含む前記熱電半導体素子の側面、および、前記樹脂層によって密閉されて形成された断熱層を有する、請求項7に記載のサーモモジュール。
  10. 所定形状の樹脂基材を調製し、
    交互に隣り合うように配置された複数対のp型およびn型熱電半導体素子の全体が挿入される孔部を前記樹脂基材に設け、
    前記樹脂基材の前記孔部の周りの少なくとも一部に金属層を形成し、
    前記複数の孔部に厚さ方向の両端部に素子金属層が形成された前記熱電半導体素子を挿入し、
    前記素子金属層および前記金属層の上に電気回路接続部材を、前記金属層が平面視において前記電気回路接続部材の側面からはみ出た部分を有するように置し、前記素子金属層と前記電気回路接続部材との間に第1の接合材を、前記金属層と前記電気回路接続部材との間に第2の接合材を、前記第1の接合材と前記第2の接合材とが別体に形成されるようにそれぞれ供給して、電気回路接続部材を接合して、サーモモジュールを製造する、サーモモジュールの製造方法。
  11. 所定形状の樹脂基材を調製し、
    交互に隣り合うように配置された複数対のp型およびn型熱電半導体素子の全体が挿入される孔部を前記樹脂基材に設け、
    前記樹脂基材の前記孔部の周りの少なくとも一部に金属層を形成し、
    前記複数の孔部に厚さ方向の両端部に素子金属層が形成された前記熱電半導体素子を挿入し、
    前記熱電半導体素子の前記素子金属層の中央部および前記金属層に対応する部分を除いて前記樹脂基材の全表面に樹脂層を形成し、
    前記素子金属層および前記金属層の上に電気回路接続部材を、前記金属層が平面視において前記電気回路接続部材の側面からはみ出た部分を有するように置し、前記素子金属層と前記電気回路接続部材との間に第1の接合材を、前記金属層と前記電気回路接続部材との間に第2の接合材を、前記第1の接合材と前記第2の接合材とが別体に形成されるようにそれぞれ供給して、電気回路接続部材を接合して、サーモモジュールを製造する、サーモモジュールの製造方法。
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