次に、本発明に係る遊技媒体貸出システムの実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。図1に示す遊技媒体貸出システムは、本発明のベースとなる参考形態であり、公衆通信回線もしくは専用回線等よりなるネットワーク手段1を介して各遊技店2a,2b,2c,2d,2e,…,2zとデータ管理センタ3とが接続され、このデータ管理センタ3にて、会員カード4(遊技店が顧客に提供する独自サービスを受けるための顧客特定情報と、遊技店に設置された遊技機で使用する遊技媒体を借り受けるために使用可能な有価価値情報と、を共に記憶する単体の遊技用記録媒体)を相互利用できるチェーン店情報の管理を行う。なお、図1においては省略したが、会員カード4として用いる遊技用記録媒体の各店舗への供給は、遊技店とは別の第三者機関により行う。また、複数店舗をチェーン展開するチェーン店運営会社等がチェーン店に属する各遊技店2…における会員への顧客サービスの統括管理を行い、このサービス内容に沿って各遊技店2…で会員カード4が使用可能となる。
また、本参考形態の遊技媒体貸出システムにおいては、会員カード4のプリペイド機能を実現するための第三者機関によりデータ管理センタ3が運営・管理されるものとし、このデータ管理センタ3には、各遊技店2…の店舗情報を管理する店舗情報データベース3aに加えて、各遊技店2…へ納入した会員カード4のカード情報(例えば、納品した全てのカードでユニークとなるカード番号、各カードへのチャージ金額や消費金額等の使用状況など)を管理するカード情報データベース3bも備え、必要に応じて、センタサーバ3cから各遊技店2…へ店舗情報やカード情報を供給する。
さらに、データ管理センタ3にて管理する店舗情報は、チェーン店の増減に応じて随時更新(例えば、契約店等からの申請によるチェーン店更新情報に基づいて操作員がマスタデータベースの書き換えを行う。)され、例えば、各遊技店2…の開店時間に合わせて最新の店舗情報を送信し、これを受けた各遊技店2…では、自店が属するチェーン店の増減が最新情報として反映される。なお、本参考形態においては、データ管理センタ3に「遊技用記録媒体を相互に利用可能と取り決めた複数の遊技店をチェーン店情報として記憶保持するチェーン店情報記憶手段」としての機能を設けるものとしたが、これに限定されるものではなく、チェーン店に属する全ての店舗に等しくチェーン店情報を供給できれば良いので、チェーン店運営会社等が独自でチェーン店情報記憶手段を管理するようにしても構わない。
各遊技店2…は、データ管理センタ3から供給された店舗情報やカード情報をデータベース化して記憶保持し、会員カード4を取り扱う各種端末装置5(例えば、会員カードの発行や精算を行う発行・精算機5a、各遊技機に隣接して設けられた遊技媒体貸出ユニット5b、当該遊技店の遊技店員が操作するカード精算機などの総称)へサーバから会員情報やカード情報を供給する。なお、店舗情報とカード情報のデータベースおよびサーバ機能は、当該遊技店に設置されるホール管理コンピュータにて実現しても良いし、専用の装置としてホール管理コンピュータとは別途に設けても良い。
会員カード4は、当該カードの属性を示す基本情報、所持者が設定した暗証番号等のセキュリティ情報、遊技店2…にて会員サービスを受けるための会員情報、遊技媒体の借り受けに使用する有価価値のチャージや使用に関する口座情報等を固定記憶可能なICチップ(或いは、磁気記録部など)を有する遊技用記録媒体であり、遊技店2…に設置された端末装置に投入して使用する。
しかして、会員カード4の基本情報としては、当該カードを特定できるカード番号に加えて、少なくとも、顧客に対してカードが発行された遊技店を特定できる発行店の情報(例えば、データ管理センタ3にて管理している各遊技店毎に設定した店舗番号)と、該発行店が属するチェーン店の情報(例えば、データ管理センタ3にて管理している各チェーン店毎に設定したチェーン店ID)と、を記憶可能とし、この会員カード4が投入される端末装置5は、自らが設置されている自店の属するチェーン店情報を前記チェーン店情報記憶手段より取得(本構成例においては、データ管理センタ3に記憶保持された店舗情報を各遊技店2…で記憶管理するデータベースから間接的に取得)可能で、このチェーン店情報に基づいて、投入された会員カード4がチェーン店に属する遊技店の発行であるか否かを判定し、チェーン店に属する遊技店で発行された会員カード4であることを必要条件として、自店で遊技媒体の貸出を行う。
例えば、図2に示すように、チェーン店ID:Aのチェーン店に属する遊技店2a(店舗番号a)に設置された端末装置5は、チェーン店IDとしてAが記憶されていると共にカード発行店の店舗番号がaである会員カード4aを使用可能として受け入れ(図2(a)を参照)、チェーン店IDとしてAが記憶されていると共にカード発行店の店舗番号がbである会員カード4bも使用可能として受け入れる(図2(b)を参照)。しかしながら、チェーン店IDとしてZが記憶されていると共にカード発行店の店舗番号がzである会員カード4cは受け入れず(図2(c)を参照)、使用できないカードとして所持者に返却する。
このように、プリペイド機能を備える会員カード4を共通利用できるように取り決めたチェーン店に属する複数の遊技店2…で、チェーン店IDを指標とする利用可否の判定を行えば、プリペイド機能を付加した会員カード4を用いる既存の遊技媒体貸出システムの構成を大きく変更すること無く、チェーン店に属する複数の遊技店で遊技用記録媒体を共通利用可能となり、顧客に対する利便性の高い遊技媒体貸出システムを比較的安価に実現できる。なお、既に発行された会員カード4には、チェーンIDを記憶するための領域が予め設定されていないものの、既存の遊技媒体貸出システム用として出荷されている遊技用記録媒体には、相応の冗長度が持たされており、基本情報記憶領域にも未使用の領域が有ることから、既に設定されている情報記憶アドレスを避けてチェーン店IDに対応する記憶容量を確保することは容易に実現できる。
また、同一チェーン店に属することを示すチェーン店情報は、新規に設定した情報であるチェーン店IDに限定されるものではなく、例えば、店舗番号を構成する英数文字列の一部(例えば、上位3桁)をチェーン店識別子として用いることで、店番号にチェーン店情報を含ませるようにしても良い。或いは、基本情報として記録されるカード番号とは別の記憶情報、例えば、会員情報として会員毎に交付される会員番号を構成する英数字文字列の一部(例えば、上位3桁)をチェーン店識別子として用いることで、会員番号にチェーン店情報を含ませるようにしても良い。
なお、チェーン店に属する複数の遊技店2…で会員カード4を共通利用できるようにした場合、自店でチャージされていない有価価値(他店に現金が支払われて付与された有価価値)が使用される可能性があるので、各店舗における売上等の独立性が保たれないため、チェーン店運営会社等を媒介とした各店舗間の相互精算処理が必要となり、チェーン店規模が大きければ、その精算処理が煩雑となるし、プリペイド機能を実現する第三者機関でのカード利用状況把握にも影響する。そこで、ある店舗で発行された会員カード4をチェーン店に属する他の店舗で利用するための遊技用記録媒体使用可能条件を適宜に設定しておき、会員カード4をチェーン店で共通利用する際に利用制限を加えるようにしても良い。その一具体例を以下に詳述する。
図3は、プリペイド機能を有する会員カード4とこれを受け付ける端末装置5の機能ブロック図で、チェーン店に属する遊技店に設置された端末装置5で会員カード4のプリペイド機能を使用するために必要な機能のみを抽出して示してある。その余の機能については、既存の遊技媒体貸出システムとして実装されているものであるから省略した。
先ず、会員カード4の基本情報記憶領域41には、少なくとも、カード番号と発行店番号とチェーン店IDが記憶される。カード番号は、会員カード用の遊技用記録媒体の出荷時に予め書き込まれている番号で、全てのカードにユニークな番号が付されていることから、このカード番号を会員カード4のIDとして利用できる。また、この会員カード4を所持する顧客の会員IDとしてカード番号を充てることもできる。発行店番号は、遊技用記録媒体に予め書き込んで各店舗へ搬送するか、各店舗の端末装置5から会員カード4を発行する際に自店の店舗番号を書き込む。チェーン店IDも、遊技用記録媒体に予め書き込んで各店舗へ搬送するか、各店舗の端末装置5から会員カード4を発行する際に自店が属するチェーン店のIDを書き込む。なお、チェーン店となる前に発行された会員カード4の基本情報記憶領域41にはチェーン店IDが記録されていないので、チェーン店となった後の遊技店において、端末装置5の機能によってチェーン店IDが書き込まれるようにする。
会員カード4の口座情報記憶領域42に記憶される口座情報は、チャージした店舗でのみ有価価値を使用できるようにするために、チャージ店舗を特定できる情報と残価値(有価価値を遊技媒体貸出基準単位である度数で表す場合は、残度数)をセットにして記憶するもので、本構成例の口座情報記憶領域42では、有価価値のチャージもしくは有価価値の消費で最後に利用した遊技店を示す最終利用店番号(有価価値を付与した店舗でしか有価価値を利用できないので、実質的には有価価値が付与された有価価値付与店を示す)と、有価価値の残価値と、有価価値のチャージもしくは有価価値の消費で最後に利用した時を示す最終利用日時が更新記憶されて行く。
なお、口座情報記憶領域42に最終利用日時を記憶させたのは、旧来の遊技媒体貸出システムとの親和性を高めるためで、旧来より導入されている遊技媒体貸出システムにおいては、チャージした有価価値はチャージした当日にしか使えない制限を課し、残った有価価値は当日中に精算機にて精算するものであるから、残っている有価価値の有効・無効を判定できる情報として最終利用日時を記録するものとした。そして、口座情報記憶領域42に記憶されている有価価値が当日にチャージされたものでなかった場合、最終利用店が自店であって、尚且つ最終利用日時から最大有効期間が経過していないことを救済条件とし、最終利用日時を当日に更新する等して、残価値を利用可能とする救済措置を講じておく。無論、会員カード4の利用に際しては、チャージした有価価値を翌日以降もチャージ店舗で制限無く利用可能としても良い。
一方、端末装置5は、受け入れた会員カード4に対する情報の読出・書込を統括的に制御するカード情報更新制御手段51を有し、基本情報読出手段52を介して会員カード4の基本情報記憶領域41の記録情報を取得し、発行店番号から自店発行の会員カード4か否かを判定し、発行店番号が他店である場合はチェーン店IDが自店の属するチェーン店か否かで、このカード4の使用可否を判定する。なお、基本情報記憶領域41にチェーン店IDが書き込まれていない場合、発行店番号が自店であれば、チェーン店ID書込手段53によってチェーン店IDを書き込む。
自店発行の会員カード4もしくはチェーン店である他店発行の会員カード4を受け入れた場合には、プリペイド機能を利用できるか否かを判定するために、口座情報更新手段54によって口座情報記憶領域42の記憶情報を読み出し、最終利用店番号が自店で、最終利用日時が当日であれば、残価値を使って遊技媒体の貸出を可能とする。また、残価値がゼロであった場合は、紙幣(或いは硬貨)を投入すると、投入紙幣判定手段55により判定された金額に応じた有価価値が口座情報更新手段54により会員カード4の口座情報記憶領域42へ書き込まれ、有価価値のチャージが行われる。
また、会員カード4の最終利用店番号が自店のものではないが、チェーン店に属する店舗のものであった場合、残価値が有れば遊技用記録媒体使用可能条件を満たさないので、遊技媒体の貸出や有価価値のチャージといったプリペイド機能の利用を許可しない。しかしながら、会員カード4の最終利用店番号が自店のものではないが、チェーン店に属する店舗のもので、且つ、残価値がゼロであれば遊技用記録媒体使用可能条件を満たすものとして、有価価値のチャージや有価価値を用いた遊技媒体の貸出といったプリペイド機能の利用を可能とする。
すなわち、チェーン店に属する他店の口座としてプリペイド機能が使用されていた会員カード4であっても、その口座の残価値がゼロであれば、その口座を自店の口座として利用しても他店との精算処理は必要ないので、各店舗の独立性を従来通り保持できる。なお、本構成例においては、他店の口座で残価値がゼロである会員カード4が端末装置5へ投入されたときに、カード所持者が有価価値のチャージを行わなくても、口座情報記憶領域の最終利用店番号を自店の店舗番号に書き換えると共に、この書き換えた日時を最終利用日時に更新しておくことで、この会員カード4を自店で利用し易いようにして返却するものとしたが、カード所持者が有価価値のチャージを行わない場合は、口座情報記憶領域42の最終利用店番号および最終利用日時はそのままにして返却しても良い。
なお、各遊技店で発行する会員カード4は、必ずしも、当該遊技店にて登録された状態で発行されるものではなく、会員登録の対象となる店舗は特定されているものの、その店舗において未だ正式に登録されていない会員カード4であっても、チェーン店に属する他の店舗ですぐに利用できるようにした方が、顧客の利便性を高めることができる。例えば、チェーン店全体で一括発注したカードにあっては、チェーン店に属するどの店舗で登録することも自由であるから、チェーン店本部から各店舗へ適当に割り振ったカードを顧客に直接送付したり、販促のために未登録のカードを各店舗で顧客に手渡したような場合、会員カードを受け取った者が、たまたま当該カードの登録対象店舗ではない遊技店で最初に使用する場合も考えられるので、このようなケースにおいても、会員カード4を利用できるようにすれば、顧客満足度を高めることができる。
とはいえ、未登録の会員カードについて無条件で使用可能としてしまっては、偽造カードを許容してしまうことも考えられる。そこで、例えば、未登録のカードについての情報(カード番号等)をチェーン店本部の管理コンピュータ、或いは上記データ管理センタ3にて登録・管理し、同一チェーン店に属する各店舗において未登録カードの情報を共有できるようにし、未登録の会員カード4が投入された端末5は、当該遊技店の管理コンピュータへ投入カードについて問い合わせ、そのカードがチェーン店に属する何れかの店舗で登録予定のカードであることを確認できれば、自店が登録対象のカードでなくても、未登録のまま使用可能として受け入れるようにすれば、顧客の利便性を高めつつ、会員カード4の信頼性も保持できる。
すなわち、会員カード4に記憶された基本情報に基づいて利用の可否を判断することに加えて、チェーン店に属する全ての遊技店で情報共有を可能とする登録予定情報記憶手段に記憶されている会員カードの登録予定情報に基づき、チェーン店に属する他店で登録予定のカードか否かを判定し、チェーン店に属する遊技店で登録予定の会員カードであることを必要条件として、自店で遊技媒体の貸出を行うようにするのである。このように、有体物としてのカードは発行されているが、基本情報として発行店が書き込まれていない会員カード(正式な会員登録が行われていないカードで、以下、未登録カードという)も、チェーン店内で利用できる運用とすれば、カードの利用機会を増やし、会員カードの普及に寄与できる。
ここで、端末装置5が会員カード4を受け付ける際に行うカード受付処理を図4に基づき詳述する。なお、以下の説明においては、端末装置5は店舗番号として「000a」が付与された遊技店2aに設置されたものとし、店舗番号として「000b」が付与された遊技店2bが属するチェーン店(チェーン店ID:A)に属し、店舗番号として「000z」が付与された遊技店2zが属するチェーン店(チェーン店ID:Z)には属さないものとする。
先ず、端末装置5は、投入された会員カード4にチェーン店IDが有るか否かを判定し(ステップS01)、チェーン店IDが有った場合には、そのチェーン店IDが自店に設定されているチェーン店IDと一致するか否かを判定し(ステップS02)、チェーン店IDが一致していた場合には、口座情報記録領域42に残度数が有るか否かを判定し(ステップS03)、残度数が無い場合は、この会員カード4のプリペイド機能を使うために設定したホール番号(最終利用店番号)が記憶されているか否かを判定し(ステップS04)、ホール番号が既に設定されていれば、投入された会員カード4の口座情報記録領域42に自店のホール番号を書き込み(ステップS05)、この会員カード4のプリペイド機能を使用可能として受け入れ(ステップS06)、有価価値をチャージすることが可能となる。すなわち、図5(a)に示すカード番号0001の会員カード(店番号aの遊技店2aが自店で発行した自店の口座が設定されているゼロ価値のカード)や、図5(b)に示すカード番号0001の会員カード(店番号aの遊技店2aと同じチェーン店に属する店番号bの遊技店2bで発行されて遊技店2bの口座が設定されているゼロ価値のカード)は、遊技店2aにおいて使用できるのである。なお、投入された会員カード4の口座が自店の口座である場合には口座の上書きをせずに、他店の口座であった場合にのみ口座情報記録領域42へ自店のホール番号を書き込むようにしても良い。
一方、上記ステップS02で、投入された会員カード4に設定されているチェーン店IDが自店に設定されているチェーン店IDと一致していないと判定された場合には、この会員カード4のプリペイド機能を使用不可能として返却する(ステップS07)。すなわち、図6に示すカード番号2001の会員カード(店番号aの遊技店2aと異なるチェーン店に属する店番号zの遊技店2zで発行されて遊技店2zの口座が設定されているゼロ価値のカード)は、遊技店2aにおいて使用できないのである。
また、上記ステップS03で、投入された会員カード4の口座情報記録領域42に残度数が有ると判定されて場合には、その残度数は自店の口座(最終利用店番号が2a)か否かを判定し(ステップS08)、自店の口座と判定された場合には、この会員カード4のプリペイド機能を使用可能として受け入れ(ステップS06)、残価値を使った遊技媒体を借り受けたり有価価値を追加チャージしたりすることが可能となる。すなわち、図7(a)に示すカード番号0002の会員カード(店番号aの遊技店2aが自店で発行した自店の口座が設定されている残価値の有るカード)や、図7(b)に示すカード番号0002の会員カード(店番号aの遊技店2aと同じチェーン店に属する店番号bの遊技店2bで発行されたが、自店の口座が設定されている残価値の有るカード)は、遊技店2aにおいて使用できるのである。なお、会員カード4のプリペイド機能を使用可能として受け入れた後に、口座情報記憶領域42の最終利用日時(更新日)が当日か否かに基づいて残価値の使用可否を更に判定し、救済可能な場合には、残価値を使用できるように更新処理を行う。
一方、上記ステップS08で、投入された会員カード4の口座情報記録領域42に残っている有価価値の口座が自店のものでない(最終利用店番号が2aではない)と判定された場合には、この会員カード4のプリペイド機能を使用不可能として返却する(ステップS07)。すなわち、図8(a)に示すカード番号0002の会員カード(店番号aの遊技店2aが自店で発行したが、店番号bである遊技店2bの口座が設定されている残価値の有るカード)や、図8(b)に示すカード番号0002の会員カード(店番号aの遊技店2aと同じチェーン店に属する店番号bの遊技店2bで発行されたが、遊技店2bの口座が設定されている残価値の有るカード)は、遊技店2aにおいて使用できないのである。
また、上記ステップS04で、投入された会員カード4の口座情報記憶領域42にホール番号(最終利用店番号)が記憶されていないと判定された場合には、自店のホール管理コンピュータに問い合わせて、この会員カードが自店発行のカードか否かを判定する(ステップS09)。ここでの判断に際しては、当該店舗において既に会員登録されているカードのカード番号と併せて、未登録カードのカード番号も管理コンピュータで管理していることから、発行店番号の書き込まれていないヴァージンカードであっても、カード番号から自店発行カードとして識別できるものとする。
そして、上記ステップS09で、自店発行のカードであると判定された場合には、発行店番号が設定されているか否かを判定し(ステップS10)、発行店番号として自店の店舗番号が設定されていれば、投入された会員カード4の口座情報記憶領域42に自店の店舗番号を最終利用店番号として書き込み(ステップS05)、使用可能として受け入れる(ステップS06)。すなわち、図9(a)に示すカード番号0003の会員カード(店番号aの遊技店2aが自店で発行したが、プリペイド機能が未使用で口座に店番号が設定されていないカード)が投入されていた場合には、図9(b)に示すカード番号0003の会員カード(店番号aの遊技店2aが自店で発行した自店の口座が設定されているゼロ価値のカード)のように、自店発行の自店口座に設定することで、遊技店2aにおいて使用可能とするのである。
また、上記ステップS10で、発行店番号が設定されていないと判定された場合には、基本情報記憶領域41に発行店番号として自店の店舗番号を書き込み(ステップS11)、投入された会員カード4の口座情報記憶領域42に自店の店舗番号を最終利用店番号として書き込み(ステップS05)、使用可能として受け入れる(ステップS06)。すなわち、自店での発行カードであるが正式な登録が行われていない図9(c)に示すカード番号0003の会員カード(発行店舗が未設定で、口座に店番号が設定されていないカード)が投入されていた場合には、図9(b)に示すカード番号0003の会員カード(店番号aの遊技店2aが自店で発行した自店の口座が設定されているゼロ価値のカード)のように、自店発行の自店口座に設定することで、遊技店2aにおいて使用可能とするのである。
一方、上記ステップS09で、自店発行のカードでないと判定された場合には、発行店番号が設定済みであるか否かを判定し(ステップS12)、発行店番号として他店の店舗番号が設定されていれば、この会員カード4のプリペイド機能を使用不可能として返却する(ステップS07)。すなわち、図10(a)に示すカード番号0003の会員カード(店番号aの遊技店2aと同じチェーン店に属する店番号bの遊技店2bで発行されたが、プリペイド機能が未使用で口座に店番号が設定されていないカード)は、遊技店2aにおいて使用できないのである。
しかしながら、上記ステップS12において、発行店番号が未設定であると判定された場合には、発行店番号の書込は行わないまま、投入された会員カード4の口座情報記録領域42に自店のホール番号を書き込み(ステップS05)、この会員カード4のプリペイド機能を使用可能として受け入れ(ステップS06)、有価価値をチャージすることが可能となる。すなわち、図10(b)に示すカード番号0003の会員カード(発行店が未設定であるゼロ価値のカード)のように、発行店舗で正式登録されていないが、同じチェーン店に属する店舗の会員カードであれば、図10(c)に示すカード番号0003の会員カードのように、発行店舗を未設定のままプリペイド用の口座情報を自店に設定することで、遊技店2aにおいて使用可能とするのである。なお、正式登録前にカードの使用を行うための口座設定により仮登録状態とする場合、会員カード内に仮登録店舗を書き込んでおき、最初に使用された店舗の記録を残すようにし、仮登録から一定期間経過しても本来の遊技店で正式登録が行われない場合には、当該カードの使用時に正式登録を促す旨の告知を行うようにしても良い。
また、上記ステップS01で、投入された会員カード4の基本情報記憶領域41にチェーン店IDが設定されていないと判定された場合には、口座情報記憶領域42にホール番号(最終利用店番号)が設定されているか否かを判定し(ステップS13)、投入された会員カード4の口座情報記憶領域42に未だ口座が設定されていないと判定された場合には、この会員カード4が自店で発行されたカードか否かを当該遊技店のホール管理コンピュータへ問い合わせて、この会員カード4が自店発行のカード(登録済み及び未登録のカードを含む)として記録されていれているか否かを判定する(ステップS14)。
上記ステップS14において、投入された会員カード4の基本情報記憶領域41に設定されているカード番号が自店発行のカードでないと判定された場合には、このカード番号が同一チェーン店に属する何れかの店舗用に発行されたカードで、その他店において登録予定であるか否かをホール管理コンピュータの記録情報(登録予定情報記憶手段より供給される会員カードの登録予定情報)から判定し(ステップS15)、同一チェーン店に属する店舗で登録予定のカードであると判定された場合には、投入された会員カード4の口座情報記録領域42に自店のホール番号を書き込み(ステップS16)、この会員カード4のプリペイド機能を使用可能として受け入れ(ステップS06)、有価価値をチャージすることが可能となる。すなわち、図11(a)に示すカード番号0004の会員カード(発行店、チェーン店IDが未設定であるゼロ価値のカード)のように、発行店舗で正式登録されていないが、その登録予定店舗が同じチェーン店に属すると確認された会員カードであれば、図11(b)に示すカード番号0004の会員カードのように、発行店舗を未設定のままプリペイド用の口座情報を自店に設定することで、遊技店2aにおいて使用可能とするのである。
一方、上記ステップS15で、同一チェーン店に属する店舗で登録予定のカードではないと判定された場合には、この会員カード4のプリペイド機能を使用不可能として返却する(ステップS07)。すなわち、図11(a)に示すカード番号0004の会員カード同じカードであっても、そのカード番号から同一チェーン内で登録されないものと判定された場合には、遊技店2aにおいて使用することはできないのである。
また、上記ステップS14において、投入された会員カード4の基本情報記憶領域41に設定されているカード番号が自店発行のカードであると判定された場合には、発行店番号が設定されているか否かを判定し(ステップS17)、発行店番号として自店の店舗番号が設定されていれば、投入された会員カード4の口座情報記憶領域42に自店の店舗番号を最終利用店番号として書き込み(ステップS18)、更に、投入された会員カード4の基本情報記憶領域41に自店が属するチェーン店IDを書き込み(ステップS19)、投入カードを使用可能として受け入れる(ステップS06)。すなわち、図12(a)に示すカード番号0005の会員カード(店番号aの遊技店2aが自店で発行したが、チェーン店IDが設定されておらず、また、プリペイド機能が未使用で口座に店番号が設定されていないカード)が投入されていた場合には、図12(b)に示すカード番号0005の会員カードのように、チェーン店IDを設定すると共に自店口座を設定することで、遊技店2aおよび他のチェーン店において使用可能とする。
なお、上記ステップS17で、発行店番号が未だ設定されていないと判定された場合には、基本情報記憶領域41に発行店番号として自店の店舗番号を書き込み(ステップS20)、投入された会員カード4の口座情報記憶領域42に自店の店舗番号を最終利用店番号として書き込み(ステップS18)、更に、投入された会員カード4の基本情報記憶領域41に自店が属するチェーン店IDを書き込み(ステップS19)、投入カードを使用可能として受け入れる(ステップS06)。すなわち、自店での発行カードであるが正式な登録が行われていない図12(c)に示すカード番号0005の会員カードが投入されていた場合でも、図12(b)に示すカード番号0005の会員カードのように、自店発行の自店口座に設定することで、遊技店2aおよび他のチェーン店において使用可能とする。
上記ステップS13において、投入された会員カード4の口座情報記憶領域42に自店の店舗番号が設定されていると判定された場合には、その口座が自店で設定したものか否かを判定し(ステップS21)、自店の口座でない場合には、この会員カード4のプリペイド機能を使用不可能として返却する(ステップS07)。すなわち、図13(a)に示すカード番号0006の会員カード(店番号aの遊技店2aと同じチェーン店に属する店番号bの遊技店2bで発行されたが、チェーン店IDが設定されていないカード)が投入されていた場合には、図13(b)に示すカード番号0005の会員カード(店番号bの遊技店2bでチェーン店IDが設定されたゼロ価値のカード)のように、同じチェーン店に属する店舗bにおいてチェーン店ID:000Aが設定された後には、遊技店2aにおいて使用可能となるのである。
一方、上記ステップS21で、自店の口座であると判定された場合には、自店発行のカードであるか否かを判定し(ステップS22)、自店発行のカードであると判定された場合には、投入された会員カード4の基本情報記憶領域41に自店が属するチェーン店IDを書き込み(ステップS19)、この会員カード4のプリペイド機能を使用可能として受け入れ(ステップS06)、有価価値をチャージすることが可能となる。すなわち、図14(a)に示すカード番号0006の会員カード(チェーン店となる前に、店番号aの遊技店2aが自店で発行したが、プリペイド機能が使用されていないカード)が投入されていた場合には、図14(b)に示すカード番号0006の会員カードのように、自店の口座として最終利用店番号に自店の番号000aを設定すると共に、自店が属するチェーン店ID:Aを設定することで、遊技店2aにおいて使用可能となる。
また、上記ステップS22において、自店発行のカードでないと判定された場合には、そのままチェーン店IDの設定を行うことなく、この会員カード4のプリペイド機能を使用可能として受け入れ(ステップS06)、有価価値をチャージすることが可能とする。すなわち、図14(c)に示すカード番号0006の会員カード(チェーン店となる前に、店番号bの遊技店2bで発行されたカード)や、図14(d)に示すカード番号0006の会員カード(チェーン店IDが設定されずに発行され、正規の発行店での登録もまだであったが、遊技店2aにおいて口座を設定した仮登録のカード)は、そのまま受け入れて、遊技店2aにおいて使用可能となる。
上述したように、設定されたチェーン店IDに基づいて会員カード4の使用可否を判定するだけでなく、カードに記録された残価値やチャージ店等の口座情報、発行店舗等の基本情報、更には、チェーン店が共有するカード情報からも会員カード4の使用可否を判定することで、チェーン店に属する複数の店舗間で会員カード4の相互利用を可能として遊技者の利便性を高めると共に、各店舗毎の収支の独立性を保つことができ、チェーン店に属する複数の遊技店が本システムを導入する際の障害となる可能性の高い相互決済も不要である。加えて、本システムの導入前に既に発行されている会員カード4や、チェーン店へ新規加入した店舗で既に発行されている会員カード4であっても、そのまま継続使用することができるので、新規に会員カードを発行しないで導入コストを抑えることができ、会員カード4を所持する遊技者にとっても、改めて会員登録したり新規カードに交換したりする煩雑さが無いという利点がある。
しかしながら、遊技店を全国的にチェーン展開しているような場合、有価価値をチャージした店舗が極めて遠方であるため、その店舗までわざわざ行って残価値を使い切ることが到底現実的でないケースも考えられ、そのような残価値の記録された会員カード4を所持するカード会員としては、改めて会員登録して新規に会員カードを発行して貰うよりも残価値を捨てて現在の会員カードを継続使用することを望む場合も想定される。
そこで、図3に一点鎖線で示すように、口座クリア手段56を端末装置5に設けても良い。この口座クリア手段56は、投入された会員カード4の口座情報記憶領域42に記憶されている最終利用店番号(有価価値付与店)がチェーン店に属するものの、残価値がゼロでない場合に、残価値を強制的にゼロに書き換えて自店での使用を可能とするものである。このような口座クリア手段56を端末装置5に設けておけば、前述したような残価値をチャージ店舗で消費できない事情がある場合など、その会員カード4を実質的に廃棄せずに有効利用できるため、遊技者の利便性に資すると共に、遊技店においてもカード発行による負担を軽減できるという利点がある。
なお、口座クリア手段56を設ける端末装置5としては、遊技者が自ら操作する遊技媒体貸出ユニットやカード発行・精算機ではなく、遊技店員が取り扱う専用装置(有価価値確認装置など)に設けておくことが望ましい。カード所持者の誤操作で残価値をクリアしてしまうようなことがあると、遊技店での無用なトラブルとなってしまうからである。また、口座クリア手段56による残価値のクリアに際しては、最終利用店番号を自店に書き換えると共に、最終利用日時も更新することで、すぐに自店で有価価値のチャージができるようにしても良い。また、口座クリア手段56を機能させるに際して、会員カード4の基本情報記憶領域41にチェーン店IDが記憶されていなくても、最終利用店番号から特定される店舗が現在チェーン店に属していることが確認されれば、残価値をクリアできるようにしても良い。
上述したように、口座クリア手段56によって残価値を強制的にゼロ価値とすれば、その会員カード4をすぐに利用できるというメリットはあるものの、本来的には遊技者が利用できるはずの残価値を無効化してしまうと、たとえ少額であっても遊技者に負担を強いることとなる。そこで、クリアされた残価値分を遊技者に補填するための運用例を以下に説明する。
先ず、端末装置5の口座クリア手段56は、単に残価値42をゼロに書き換える機能だけではなく、口座情報記憶領域42の記憶内容(少なくとも、最終利用店番号と残価値)を抽出・記憶可能な機能も備えるものとし、クリアする前の口座情報をバックアップできるようにする。このバックアップ内容をプリンタ等の印刷手段で帳票に印刷しておき、クリアした残価値分を自店で遊技者に補填した損益分を、後に本来のチャージ店と相互決済することが可能となる。
ここで、他店(姉妹店b)でチャージされた有価価値(残価値)を自店(店舗a)の有価価値に変更する残価値移行処理の一例を説明する。この残価値移行処理に必要な移行処理情報として、少なくとも、クリアした価値情報(残価値に相当する金額)、クリア処理日時、チャージ店の店舗番号(姉妹店b)、口座のクリア処理を行った店舗である移行先店舗番号(店舗a)を記録保持しておく。
先ず、店舗aの有価価値確認装置(口座クリア手段56を備える装置)に投入された会員カード4の口座に有る残価値をクリアするに際して、有価価値確認装置は、自店とネットワーク接続されている姉妹店bへ移行処理情報を送信する。これを受けた姉妹店bの有価価値確認装置にて、自店にて真正にチャージした有価価値の残りであるか、店舗bの記録に残っていない不明な価値(偽造可能性のあるカード)かを判定し、適正な残価値であることが確認されると、店舗bの有価価値確認装置は店舗aの有価価値確認装置に対して口座クリアを承諾する旨の応答信号を送る。店舗bからの承諾を受けた店舗aの有価価値確認装置では、クリアする残価値分の金額を店舗bに対する債権として記録し、クリア後の口座に対して、クリアした残価値と等しい有価価値を店舗aへの入金相当額としてチャージする。
このように、店舗aで発生した姉妹店bに対する債権を一定期間(例えば、1ヶ月)内で集計し、姉妹店bに対する仮請求額を算出することができ、店舗bにおいても、姉妹店aに対する債権を一定期間内で集計して姉妹店aに対する仮請求額を算出できる。このような2店舗間で発生した仮請求額に基づいて、相互に請求−支払いを行えば、残価値移行処理が完了する。従って、第三者機関が関与するプリペイドカードシステムとは切り離した形態で決済を行えるので、既存の遊技媒体貸出システムに影響を与えることなく、会員カード4の利便性を高めることができる。
このような運用で残価値を他店に移行させれば、店舗同士1:1の経理処理で済むものの、複数の店舗に対して残価値移行処理が行われていれば、その店舗数分だけ経理処理を行わなければならず、非効率的である。そこで、遊技媒体貸出システムを構成する一機能として、他店舗間での決済を一括して行える残価値決済センタ6を含ませても良い(図1においては、一点鎖線にて示す)。この残価値決済センタ6は、チェーン店情報として設定された複数の遊技店とネットワークを介して接続され、チェーン店に属する各遊技店の端末装置でクリアされた残価値の決済を相互に行う有価価値決済機構として機能するもので、この残価値決済センタ6によって、各店舗で発生した残価値クリアによる損益の統括管理を行うようにすれば、チェーン店の各店舗に負担をかけることなく、残価値の決済を効率良く行うことができる。
上記した残価値決済センタ6を含む遊技媒体貸出システムにおいては、管理対象であるチェーン店に属する各店舗から口座クリアに際して収集する移行処理情報を集中管理し、各店舗間の総合的な債権金額もしくは債務金額を算出してチェーン店本部に通知する。残価値決済センタ6からの決済情報を受けたチェーン店本部では、各店舗の損益に従って再配分を行い、残価値移行処理が完了する。
なお、残価値決済センタ6の機能を独立させてシステム内へ組み込まずに、データ管理センタ3にその機能を設け、チェーン店情報の管理と併せて各チェーン店内での残価値決済も管理させれば、システムの更なる効率化を図れる。また、チェーン店本部が自らの管理対象である店舗だけを対象として残価値決済センタ6を運営するようにしても良い。何れにしても、残価値決済センタ6を介在させて残価値移行処理を行うようにすれば、店舗数の非常に多い大規模チェーンにおいて、残価値のゼロクリア機能を導入しても、残価値移行処理を簡素で効率良く行うことができる。
上述した遊技媒体貸出システムにおいては、旧来よりプリペイド方式の会員カードとして発行されている遊技用記録媒体との互換性を保ちつつ、同一チェーン内で有価価値の共有を図るものであるため、チェーン店で有価価値を共有する上での制約が生じてしまう。そこで、旧来のプリペイドカードシステムに多少の改変を加えることで、一層利便性を高めた遊技媒体貸出システムの実施形態を説明する。
本発明の実施形態に係る遊技媒体貸出システムの基本構成は、図1に示したのと基本的に同じで、ネットワーク手段1を介して各遊技店2…とデータ管理センタ3とを接続し、各遊技店2で会員カードを使用するものである。
しかして、本実施形態に係る遊技媒体貸出システムに用いる会員カードは、有価価値が付与された有価価値付与店と、該有価価値付与店にて付与された有価価値の残価値と、を少なくとも含む口座情報記憶領域を複数備えるものである。すなわち、カード供給機関から供給される会員カード用の記録媒体に予め複数店舗で使えるように、複数店舗分の口座を並行利用できる設計としておくのである。
そして、この複数口座を有する会員カードを受け入れる端末装置には、投入された会員カードが有する複数口座の中に、空き口座(有価価値付与店が自店と同じチェーン店に属し、且つ、その残価値がゼロである口座情報記憶領域)が有ることを遊技用記録媒体使用可能条件とし、その空き口座に自店の店舗番号を書き込んで有価価値のチャージを可能とする。斯くすれば、過日に他店舗でチャージして精算を行わずに店舗を出てしまったために、その店舗の口座に残価値が残っていても、後日、別の姉妹店で会員カードを使用できないといった不具合を解消できる。しかも、残価値をクリアして残価値移行処理を行うような煩雑さもない。
なお、会員カードに予め設けておく口座情報記憶領域の数は特に限定されるものではない。例えば、チャージした有価価値は当日精算を原則とする遊技媒体貸出システムにおいては、救済のための予備口座を一つ追加して2つの口座情報記憶領域を設ければ十分である。また、チャージした有価価値を一定の有効期間内ならチャージ店で自由に使えるような場合には、カード会員の生活圏内の複数店舗で並行利用できるように、3〜4程度の口座情報記憶領域を設けておくと、遊技者の利便性が高くなる。
以上、本発明に係る遊技媒体貸出システムの実施形態を添付図面に基づいて説明したが、本発明の包摂範囲は、これらの実施形態に限定されるものではない。例えば、遊技用記録媒体は、カード管理センタ等から有体物として各遊技店に供給されるものに限らず、アプリケーション実行機能を備えた携帯式通話端末で遊技用記録媒体の機能を実現し、会員カードを発行しないような運用形態としても構わない。