JP4910675B2 - 測位回路、電子機器、測位方法及びプログラム - Google Patents

測位回路、電子機器、測位方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、測位回路、電子機器、測位方法及びプログラムに関する。
衛星測位システムの一種であるGPS(Global Positioning System)では、地球軌道を周回する複数のGPS衛星それぞれからGPS衛星信号が送出され、GPS受信機では、受信したGPS衛星信号を基に現在位置を算出する。
GPS衛星からは、周波数が異なるL1帯(1575.42MHz)及びL2帯(1227.6MHz)の2つの電波が送出されているが、民生用では、L1帯のみの使用が許されている。このL1帯のGPS衛星信号は、衛星毎に異なる擬似ランダム信号(PRN:Pseudo Random Noise)であるC/A(Coarse/Acquisition)コード、及び航法メッセージでスペクトラム拡散された信号である。航法メッセージには、全てのGPS衛星の概略の軌道情報であるアルマナック(衛星暦)や、当該GPS衛星の詳細な軌道情報であるエフェメリス(軌道暦)、時刻情報等が含まれている。
そして、GPS受信機では、受信したGPS衛星信号を捕捉・追尾し、このGPS衛星信号に含まれる航法メッセージを復号する。次いで、復号した航法メッセージに含まれるGPS衛星の軌道情報及び時間情報を基に現在位置を算出する。即ち、GPS衛星それぞれからのGPS衛星信号の送信時刻と、GPS受信機における該GPS衛星信号の受信時刻との差から、GPS衛星信号の送信時の各GPS衛星の位置及びGPS受信機から各GPS衛星までの擬似距離を算出する。そして、GPS受信機の三次元位置と、GPS衛星とGPS受信機との時計誤差との4つを未知数とした連立方程式を立て、この連立方程式を解くことで現在位置を算出する。このとき、GPS受信機では、少なくとも4個以上のGPS衛星からのGPS衛星信号を受信することで、三次元位置が算出可能となる。これは、三次元位置と、GPS衛星とGPS受信機との時計誤差との4つを未知数とするからである。
このようなGPS受信機は、例えばカーナビゲーション装置といった様々な電子機器に適用される。カーナビゲーション装置では、所定時間間隔(例えば、1秒間隔)で測位された現在位置を地図上にプロットしたナビゲーション画面がディスプレイに表示される。
上述のように、GPS受信機では、三次元位置を算出するため、4個以上のGPS衛星からのGPS衛星信号を受信する必要があるが、例えば山間部等、電波の受信状況が悪く三次元測位が不可能な場合には、予め定められた地図データから取得した高度で、緯度及び経度の二次元位置を算出する二次元測位を行う。この地図データは、地図をメッシュ状に分割した各メッシュに、高度を対応付けて設定した高度データである(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−57329号公報
二次元測位で用いられる従来の高度データ(地図データ)には、更なる改良の余地が有ると思われる。即ち、例えば地図をメッシュ状に分割して各メッシュに高度を対応付けたデータ構造では、対象とする地図の範囲の大きさに比例してデータ量が増加する。また、高度データを検索する際、例えば、単にデータの格納順に検索することは検索効率が非常に悪く、リアルタイムで現在位置を測位・表示するナビゲーション装置では表示に遅延が生じるといった不都合が生じ得る。また、測位した現在位置の使用目的に応じて、高度を定義しておくべき場所と必ずしも定義しておかなくとも良い場所とがある。例えば、カーナビゲーション装置では、自動車に搭載されるものであるため、主に道路といった自動車が乗り入れる場所を対象とすれば良いし、歩行者が携帯することを目的とした携帯型のナビゲーション装置では、カーナビゲーション装置よりも範囲が広く、人間が立ち入ると思われる場所を対象とする必要がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、二次元測位に用いられる高度データを改良して、データ量の削減や検索速度の向上を図らんとするものである。
上記課題を解決するための第1の発明は、各地域の高度を記憶する高度記憶部と、前記各地域の何れかの地域内であって高度が定義されていない地域を記憶する高度定義無し地域記憶部と、所与の概略位置が前記高度定義無し地域記憶部に記憶された地域内か否かを判定し、記憶された地域内である場合には高度を用いた二次元の現在位置の測位をせず、記憶された地域内でない場合には前記高度記憶部に高度が記憶された地域のうちの前記概略位置を含む地域に対応する高度と当該概略位置と測位用衛星からの衛星信号とに基づいて現在位置を測位する測位部とを備えた測位回路である。
また、第9の発明は、所与の概略位置が、各地域の高度が記憶された高度記憶部の前記各地域の何れかの地域内であって高度が定義されていない地域を記憶する高度定義無し地域記憶部に記憶された地域内か否かを判定する判定ステップと、前記判定の結果、前記高度定義無し地域記憶部に記憶された地域内である場合には高度を用いた二次元の現在位置を測位せず、記憶された地域内でない場合には前記高度記憶部に高度が記憶された地域のうちの前記概略位置を含む地域に対応する高度と当該概略位置と測位用衛星からの衛星信号とに基づいて現在位置を測位する測位ステップとを含む測位方法である。
この第1又は第9の発明によれば、各地域の高度が高度記憶部に記憶され、高度記憶部に記憶された各地域内の何れかの地域であって高度が定義されていない地域が高度無し地域記憶部に記憶されている。そして、所与の概略位置が高度無し地域記憶部に記憶された地域内である場合には高度を用いた二次元の現在位置が測位されず、地域内でない場合には、高度記憶部に高度が記憶された地域のうちの概略位置を含む地域に対応する高度と当該概略位置と測位用衛星からの衛星信号とに基づいて、現在位置が測位される。
即ち、概略位置が、高度が定義されていない地域に含まれる場合には高度を用いた二次元測位が行われず、含まれていない場合には、概略位置を含む地域の高度に基づく二次元測位が行われる。ここで、高度無し地域記憶部に記憶する地域を、例えば、高度記憶部に記憶された地域内であって比較的狭く高度が大きく変化する場所とする。このような場所について高度を記憶する場合、同一高度とすることができる範囲が狭いため、高度の変化に合わせて多数の狭い範囲に区切らざるを得ない。しかし、このような場所を高度が定義されない地域とすることで、高度記憶部及び高度無し地域記憶部に記憶されるデータ全体のデータ量が削減される。
また、現在位置の測位は、概略位置を含む地域に対応する高度を用いて行われるが、概略位置と実際の位置とのずれは避けられない。このため、比較的狭い範囲で高度が大きく変化する場所では、概略位置の少しの変化でも該位置が含まれる地域に定義されている高度が異なり、その結果、測位される現在位置の誤差が大きくなる。そこで、比較的狭い範囲で高度の変化が大きい地域については高度を定義しないことで、概略位置のずれによって生じる誤差を回避し、測位した現在位置の信頼性を高めることが可能となる。
第2の発明は、第1の発明の測位回路であって、前記高度記憶部は、地球上の高度を記憶すべきとされた地域の高度を記憶しており、前記測位部は、前記概略位置が前記高度記憶部に高度が記憶された何れかの地域内でないときには高度を用いた二次元の現在位置の測位をしない測位回路である。
また、第10の発明は、第9の発明の測位方法であって、前記高度記憶部には、地球上の高度を記憶すべきとされた地域の高度が記憶されており、前記測位ステップは、前記概略位置が前記高度記憶部に高度が記憶された何れかの地域内でないときには高度を用いた二次元の現在位置の測位をしないステップである測位方法である。
ここで、「地球上の高度」とは、例えば楕円体高や海抜高度、標高等のことである。この第2又は第10の発明によれば、高度記憶部には、地球上の高度を記憶すべきとされた地域の高度が記憶されており、概略位置が高度記憶部に記憶された何れかの地域内でないときには、高度を用いた二次元の現在位置の測位が行われない。即ち、高度記憶部には、高度を記憶すべきとされた地域の高度のみが記憶される。これにより、高度記憶部に記憶されるデータ量の削減が実現される。ここで、高度を記憶すべき地域は、例えば、測位される現在位置の用途(カーナビゲーション装置に利用される等)に応じて、市街地域や居住地域であるか否か、道路から一定距離内であるか否か等に基づいて設計される。
第3の発明は、第1又は第2の発明の測位回路であって、前記高度記憶部は、矩形形状に区切られた各地域それぞれを特定する地域特定情報と当該地域の高度とを対応付けて記憶している測位回路である。
この第3の発明によれば、高度記憶部には、矩形形状に区切られた各地域それぞれを特定する特定情報と、当該地域の高度とが対応付けて記憶されている。また、各区域は矩形形状に区切られ、その大きさを任意に設定することが可能である。これにより、例えば平地のように広範囲で高度がほぼ等しい場所を一つの地域として高度を定義することができ、高度記憶部に記憶されるデータのデータ量の削減が実現される。
第4の発明は、第1〜第3の何れかの発明の測位回路であって、前記高度記憶部は、特定される地域間の重畳を許容して矩形形状に各地域それぞれが特定された地域特定情報を、当該地域の高度と対応付けて、高度の優先順位の高い順に検索可能に記憶しており、前記測位部は、前記概略位置を含む地域を前記高度記憶部に記憶された地域の中から高度の優先順位の高い順に検索する測位回路である。
また、第11の発明は、第9又は第10の発明の測位方法であって、前記高度記憶部には、特定される地域間の重畳を許容して矩形形状に各地域それぞれが特定された地域特定情報が、当該地域の高度と対応付けて、高度の優先順位の高い順に検索可能に記憶されており、前記測位ステップは、前記概略位置を含む地域を前記高度記憶部に記憶された地域の中から高度の優先順位の高い順に検索するステップである測位方法である。
この第4又は第11の発明によれば、高度記憶部には、特定される地域間の重畳を許容して矩形形状に各地域それぞれが特定された地域特定情報が、当該地域の高度と対応付けて、高度の優先順位の高い順に検索可能に記憶されており、概略位置を含む地域が、この高度記憶部に記憶された地域の中から高度の高い順に検索される。つまり、高度が定義される地域間の重畳が許容されているため、例えば、丘陵のように高度が変化する地形の場合、この丘陵の最も低い高度から最も高い高度までの異なる高度を対応付けた複数の地域を積み重ねるように設定することができる。この場合、検索する際には、定義されている高度の優先順位の高い地域から順に検索されるため、概略位置に該当する高度が正しく検索される。これにより、地域間の重畳が許容されていない場合に比較して、高度記憶部に記憶されるデータのデータ量の削減が実現される。
第5の発明は、第3又は第4の発明の測位回路であって、前記高度記憶部は、複数の地域を含む地域ブロックと当該地域ブロックに含まれる地域とを階層的に記憶しており、前記測位部は、前記概略位置を含む地域ブロックを検索し、次いで当該地域ブロックに含まれる各地域を検索する測位回路である。
この第5の発明によれば、高度記憶部には、複数の地域を含む地域ブロックと当該地域ブロックに含まれる地域とが階層的に記憶されており、概略位置を含む地域ブロックが検索され、次いで当該地域ブロックに含まれる各地域が検索される。これにより、概略位置を含む地域の検索の効率が向上する。
第6の発明は、第1〜第5の何れかの発明の測位回路であって、前記測位部は、測位した現在位置の高度と前記高度記憶部に高度が記憶された地域のうちの当該現在位置を含む地域に対応する高度とを比較して当該現在位置の高度を決定する測位回路である。
また、第12の発明は、第9〜第11の何れかの発明の測位方法であって、前記測位ステップは、測位した現在位置の高度と前記高度記憶部に高度が記憶された地域のうちの当該現在位置を含む地域に対応する高度とを比較して当該現在位置の高度を決定するステップである測位方法である。
この第6又は第12の発明によれば、測位した現在位置の高度と、高度記憶部に記憶された現在位置を含む地域に対応する高度とを比較して、現在位置の高度が決定される。これにより、測位した現在位置の正確さが確認される。即ち、比較した双方の高度が一致すれば、測位した現在位置はほぼ正確であると判断できる。一方、一致しないならば、正確さの程度が低いと判断することができ、この場合、現在位置の高度の決定は、例えば、測位した現在位置の高度のままとしても良いし、或いは高度記憶部に記憶された高度に変更しても良い。
第7の発明は、第1〜第6の何れかの発明の測位回路であって、前記測位部は、前記高度記憶部又は前記高度定義無し地域記憶部に記憶された地域を前回検索した際の検索位置が今回検索する位置と同一であった場合には、今回の検索をせずに今回の検索位置の高度を前回検索した際の高度とする測位回路である。
また、第13の発明は、第9〜第12の何れかの発明の測位方法であって、前記測位ステップは、前記高度記憶部又は前記高度定義無し地域記憶部に記憶された地域を前回検索した際の検索位置が今回検索する位置と同一であった場合には、今回の検索をせずに今回の検索位置の高度を前回検索した際の高度とするステップである測位方法である。
この第7又は第13の発明によれば、高度記憶部又は高度無し地域記憶部に記憶された地域を前回検索した際の検索位置が今回検索する位置と同一であった場合には、今回の検索をせずに今回の検索位置の高度が前回検索した際の高度とされる。即ち、検索位置が同一である場合、検索される高度は同じになるため、検索を行う必要が無い。これにより、高度の検索の効率性が向上する。但しこの場合、前回の検索位置及び前回検索した際の高度を記憶しておく必要がある。
第8の発明は、第1〜第7の何れかの発明の測位回路を具備した電子機器である。
この第8の発明によれば、第1〜第7の何れかの発明の効果を有する電子機器が実現される。
第14の発明は、第9〜第13の何れかの発明の測位方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
この第14の発明によれば、このプログラムに従った演算処理をコンピュータに実行させることで、第9〜第13の何れかの発明の同様の効果を奏することができる。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態の一例を説明する。尚、以下では、測位回路を具備する電子機器である携帯電話機について説明するが、本発明の適用可能な実施形態がこれに限定されるものではない。
[携帯電話機]
本実施形態の携帯電話機1は、電話機としての通話機能を有するとともに、測位回路を内蔵し、この測位回路により測位された携帯電話機1の現在位置を地図上にプロットしてディスプレイに表示するといったナビゲーション機能を有する。測位回路は、複数(4個以上)のGPS衛星から受信したGPS衛星信号に基づく演算処理を行うことで現在位置を算出する。
図1は、携帯電話機1の内部構成を示すブロック図である。図1によれば、携帯電話機1は、GPSアンテナ10と、測位回路であるGPS受信部20と、ホストCPU(Central Processing Unit)41と、操作部42と、表示部43と、ROM(Read Only Memory)44と、RAM(Random Access Memory)45とを備えて構成される。
GPSアンテナ10は、GPS衛星から送信されたGPS衛星信号を含むRF信号を受信するアンテナであり、受信したRF信号を出力する。
GPS受信部20は、GPSアンテナ10で受信されたRF信号からGPS衛星信号を捕捉・抽出し、GPS衛星信号から取り出した航法メッセージ等に基づく測位演算を行って現在位置を算出する。このGPS受信部20は、SAW(Surface Acoustic Wave)フィルタ21と、LNA(Low Noise Amplifier)22と、RF(Radio Frequency)受信回路部23と、TCXO(Temperature Controlled Crystal Oscillators)24と、ベースバンド処理回路部30とを有している。尚、このGPS受信部20のうち、RF受信回路部23とベースバンド処理回路部30とは、それぞれ別のLSI(Large Scale Integration)として製造することも、1チップとして製造することも可能である。更に、SAWフィルタ21、LNA22及びTCXO24を含んだGPS受信部20全体を1チップとして製造することも可能である。
SAWフィルタ21は、バンドパスフィルタであり、GPSアンテナ10から入力されるRF信号に対して所定帯域の信号を通過させ、帯域外の周波数成分を遮断して出力する。LNA22は、低雑音アンプであり、SAWフィルタ21から入力される信号を増幅して出力する。TCXO24は、温度補償型水晶発振器であり、所定の発振周波数を有する発振信号を生成して出力する。RF受信回路部23は、LNA22から入力される信号を、TCXO24から入力される発振信号を分周或いは逓倍した信号と乗算(合成)して中間周波信号(IF信号)に変換(ダウンコンバート)し、このIF信号を増幅した後、A/D変換を行ってデジタル信号に変換して出力する。
[ベースバンド処理回路部]
ベースバンド処理回路部30は、RF受信回路部23から入力されるIF信号の中からGPS衛星信号を捕捉・追尾し、データを復号して取り出した航法メッセージや時刻情報等に基づいて、擬似距離の算出演算や測位演算等を行う回路部である。
具体的には、先ず、入力されたIF信号に基づくGPS衛星信号の捕捉を行う。GPS衛星信号の捕捉は、IF信号からGPS衛星信号を抽出する処理であり、IF信号に対する相関処理を行う。具体的には、IF信号と擬似的に発生させたレプリカC/Aコード(コードレプリカ)との相関を、FFT演算を用いて算出するコヒーレント処理を行い、このコヒーレント処理の結果である相関値を積算して相関積算値を算出するインコヒーレント処理を行う。これにより、GPS衛星信号に含まれるC/Aコード及び搬送波周波数の位相が得られる。
GPS衛星信号を捕捉したならば、次いで、捕捉したGPS衛星信号を追尾する。GPS信号の追尾は、捕捉した複数のGPS衛星信号の同期保持を並列的に行う処理であり、例えば遅延ロックループ(DLL)で実現されてC/Aコードの位相を追尾するコールドループと、例えば位相ロックループ(PLL)で実現されて搬送波周波数の位相を追尾するキャリアループとを行う。そして、追尾した各GPS衛星信号のデータを復号して航法メッセージを取り出し、擬似距離の演算や測位演算等を行って、現在位置を測位する処理を行う。
また、このベースバンド処理回路部30は、CPU31と、ROM32と、RAM33とを有するとともに、レプリカC/Aコードの発生回路や、相関演算を行う回路、データの復号回路等の各種回路を含む。
CPU31は、ベースバンド処理回路部30の各部や、RF受信回路部23の各部を統括的に制御するとともに、後述のベースバンド処理を含む各種演算処理を行う。
ベースバンド処理では、CPU31は、RF受信回路部23から入力されるIF信号からGPS衛星信号を取り出し、航法メッセージを復号する。そして、復号した航法メッセージに含まれる各GPS衛星の軌道情報や時刻情報を基に、捕捉した各GPS衛星との擬似距離を算出し、算出した擬似距離に基づく測位演算を行って現在位置を算出する。
測位演算としては、先ず、三次元測位演算を行う。三次元測位が成功したならば、算出した測位位置を携帯電話機1の現在位置として後段のホストCPU41に出力する。一方、例えば電波の受信状態が悪い等、三次元測位が失敗した場合には、ROM32に格納されている高度テーブルを参照して高度を検索する高度テーブル検索処理を行い、検索した高度を基に緯度及び経度を算出する二次元測位演算を行う。そして、算出した測位位置を携帯電話機1の現在位置として後段のホストCPU41に出力する。尚、本実施形態では、測位演算により得られた位置は、緯度、経度及び高度で表現されることにするが、例えば地球基準座標系における三次元の座標値で表現されることにしても良い。
[高度テーブル]
高度テーブルとは、地球上の高度を定義すべき複数の地域を定め、各地域に高度を定義したデータテーブルである。ここで、高度には、例えば楕円体高や海抜高度、標高といった様々な種類があるが、何れでも良い。この高度テーブルは二種類ある。即ち、例えば「100m」といった具体的な高度を定義した高度有りテーブルと、高度を定義しない高度無しテーブルとである。
図2は、高度テーブルの概要を説明するための図である。図2(a)は、日本の一部の地形の平面図を示し、図2(b)は、図2(a)のA−A´矢視断面図を示している。この部分地形は、左側に丘陵が存在し、右側に市街地である平地が存在して形成されている。ここで、平地の高度はほぼ「0m」であり、丘陵の高度は左側に向って徐々に高くなっている。そして、図3に示すように、この地形に、高度テーブルの適用範囲となる地域50が設定される。地域50は矩形形状であり、矩形の各辺が緯度方向又は経度方向に沿った方向に設定される。また、地域50の各辺の長さは任意、即ち地域50の大きさは任意である。
高度有りテーブルについては、所定間隔で定められる所定の高度を基準として、この基準高度に近似する地点を含むように地域50が設定される。そして、各地域50に適用される高度テーブルでは、該地域50の高度としてこの基準高度が定義される。例えば、図3では、「100m」を基準高度の間隔として、「0m」、「100m」及び「200m」のそれぞれを基準高度とした地域50が設定されている。
具体的には、基準高度を「0m」とする地域50Aが設定される。即ち、高度が基準高度である「0m」に近い地点、詳細には高度が「50m」以下の地点を含むように、地域50Aが設定される。図3では、地形の右側部分の平地を含むように地域50Aが設定されている。そして、この地域50Aには、高度を「0m」と定めた高度有りテーブルが適用される。但し、この地域50Aに高度が「50m」以上の地点が含まれていても良く、基準高度「0m」に近似する地点を全て含むように設定することが優先される。
尚、図3では、基準高度が「0m」である1つの地域50Aを設定したが、基準高度に近似する高度の場所が飛び石のように離散している場合には、これらの場所それぞれを含むように複数の地域50Aを設定すれば良い。
次いで、基準高度を「100m」とする地域50Bが設定される。即ち、高度が基準高度である「100m」に近似する地点、詳細には高度が「50m」以上「150m」以下の地点を含むように、地域50Bが設定される。図3では、丘陵の平地側の裾野部分を含むように、3つの地域50Bが設定されている。そして、この地域50Bには、高度を「100m」と定めた高度有りテーブルが適用される。但し、地域50Bは、先に設定した基準高度が「0m」の地域50Aに重なっていても良い。また、この地域50Bに高度が「150m」以上の地点が含まれていても良く、基準高度「100m」に近似する地点を全て含むように設定することが優先される。
続いて、基準高度を「200m」とする地域50Cが設定される。即ち、高度が基準高度である「200m」に近似する地点、詳細には高度が「150m」以上「250m」以下である地点を含むように、地域50Cが設定される。図3では、丘陵の頂部分を含むように、2つの地域50Cが設定されている。そして、この地域50Cには、高度を「200m」と定めた高度有りテーブルが適用される。但し、地域50Cは、先に設定した基準高度が「0m」の地域50A、及び基準高度が「100m」の地域50Bに重なっていても良く、基準高度「200m」に近似する地点を全て含むように設定することが優先される。
また、高度有りテーブルのうち、適用される地域50が重複するテーブル同士には、後述の検索順を決定付ける優先順が定められている。具体的には、定められている高度が高い順に従って優先順が定められる。即ち、図3では、地域50Cに適用される高度「200m」の高度有りテーブルの優先順が最も高く、次いで、地域50Bに適用される高度「100m」の高度有りテーブル、そして、地域50Aに適用される高度「0m」の高度有りテーブルの順となる。
一方、高度無しテーブルについては、高度ありテーブルが適用される地域内であって、あえて高度を定義しないと判断された地域に適用される。具体的には、例えば、比較的狭い範囲であって高度の変化が大きい場所に設定される。図3では、高度が「0m」の高度有りテーブルが適用される2つの地域50Aそれぞれに、2つの地域50Zが設定されている。そして、この地域50Zには、高度を「定義無し」と定めた高度無しテーブルが適用される。
ところで、高度テーブル(高度有りテーブル及び高度無しテーブル)は、ナビゲーション機能が利用され得る場所、即ち人が存在又は立ち入る場所に設定される。例えば市街地や居住地、道路から一定距離内の地域等である。そして、通常は人が立ち入らないと判断される場所には、高度テーブルが設定されない。例えば道路等の無い山中や海上等であり、図3では、高度が高い丘陵の左部分は人が立ち入らない場所とみなされて高度テーブルが設定されていない。そして、ナビゲーション機能が利用される可能性があるが特異的な場所に、高度無しテーブルが設定される。例えば都市部の丘陵地等である。
更に、高度有りテーブル及び高度無しテーブルの各高度テーブルは、それが適用される地域50が含まれる地域ブロックを上位階層として、地域ブロック毎に階層的に分類される。
図4は、地域ブロックの一例を示す図である。図4に示すように、地域ブロック60は、地形全体である日本を、例えば北海道や東北地方、関東地方といった地方単位で分割した範囲であり、数個〜十数個、定められる。この地域ブロック60は、矩形形状の範囲であり、矩形の各辺が緯度方向又は経度方向に沿って定められる。また、この矩形の各辺の長さは任意、即ち地域ブロック60の大きさは任意である。また、地域ブロック60は、地域ブロック60同士が重ならないように定められる。更に、地域ブロック60は、全ての高度テーブルが必ず何れかの地域ブロック60に含まれるように定められる。
CPU31は、高度テーブル検索処理において、直前の測位演算(二次元測位或いは三次元測位)で算出された緯度及び経度を、現在位置を概略的に示す位置(概略位置)である検索位置とし、ROM32のブロックデータ群121を参照して、検索位置を含む地域ブロックを検索する。
図5は、ブロックデータ群121のデータ構成の一例を示す図である。図5に示すように、ブロックデータ群121は、地域ブロック60それぞれについてのデータである複数のブロックデータ122から構成される。各ブロックデータ122は、ROM32の所定の格納領域に連続して格納されている。尚、ブロックデータ122の格納順は特に制限されていない。図5では、格納領域の先頭から、地域ブロックA,B,・・の順に、それぞれのブロックデータ122が格納されている。
これらのブロックデータ122は、何れも同一の大きさ(データサイズ)であり、該当する地域ブロック60の中心の緯度及び経度と、緯度方向の長さの1/2の長さと、経度方向の長さの1/2の長さと、該地域ブロックに属する高度無しテーブルの先頭位置及び終了位置と、高度有りテーブルの先頭位置及び終了位置とを含んでいる。
「高度無しテーブルの先頭位置及び終了位置」とは、それぞれ、後述のように、ROM32に連続して格納されている各高度無しテーブル126のうち、先頭のテーブルの格納位置(先頭位置)及び最後尾のテーブルの格納位置(終了位置)を示す値(例えば、アドレス)である。また、「高度有りテーブルの先頭位置及び終了位置」とは、それぞれ、後述のように、ROM32に連続して格納されている各高度有りテーブル124のうち、先頭のテーブルの格納位置(先頭位置)及び最後尾のテーブルの格納位置(終了位置)を示す値(例えば、アドレス)である。また、「地域ブロックの中心」とは、図6に示すように、矩形の中心Oであり、また、「経度方向及び緯度方向の長さ」とは、矩形の各辺の長さである。この定義は、高度テーブルが適用される地域50についても同様である。
即ち、CPU31は、ブロックデータ群121に含まれるブロックデータ122を、格納順の先頭から順に対象とし、該当する地域ブロック60に検索位置が含まれるか否かを判定する。検索位置が含まれると判定すると、その時点でブロックデータ群121の検索を終了し、該含まれると判定したブロックデータ122に該当する地域ブロック60に検索位置が含まれると判定する。尚、検索位置が含まれる地域ブロック60が無い場合には、検索高度を「定義無し」とする。
次いで、ROM32の高度無しテーブル群125を参照して、判定した地域ブロック60に属する高度無しテーブル126が適用される地域に、検索位置が含まれるか否かを判定する。
図7(a)は、高度無しテーブル群125のデータ構成の一例を示す図である。図7(a)に示すように、高度無しテーブル群125は、複数の高度無しテーブル126から構成される。各高度無しテーブル126は、ROM32の所定の格納領域に連続して格納されている。詳細には、同一の地域ブロック60に属する全ての高度無しテーブル126が連続するように格納されている。図7(a)では、格納領域の先頭から、地域ブロックA,B,・・・の順に、各地域ブロック60に属する高度無しテーブル126が連続して格納されている。尚、同一の地域ブロック60に属する高度無しテーブル126同士については、格納順に制限はない。
これらの高度無しテーブル126は、何れも同一の大きさ(データサイズ)であり、適用される地域の中心の緯度及び経度と、経度方向の長さの1/2の長さと、緯度方向の長さの1/2の長さとを含んでいる。そして、図7(b)に示すように、同一の地域ブロック60に属する高度無しテーブル126のうち、格納順が先頭のテーブルの格納位置を先頭位置とし、最後尾のテーブルの格納位置を終了位置として、該地域ブロックのブロックデータ122に格納されている。
CPU31は、判定した地域ブロック60に含まれる高度無しテーブル126を格納順に判定対象とし、該高度無しテーブル126が適用される地域50に検索位置が含まれるか否かを判定する。検索位置が含まれると判定すると、その時点で高度無しテーブル群125の検索を終了し、検索位置を「定義無し」とする。一方、判定した地域ブロック60含まれる高度無しテーブル126の全てを検索したが、検索位置が含まれる地域50がないならば、続いて、ROM32の高度有りテーブル群123を参照して、判定した地域ブロック60に属する高度有りテーブル124のうち、検索位置が含まれる地域50に適用されるテーブルを判定する。
図8(a)は、高度有りテーブル群123のデータ構成の一例を示す図である。図8(a)に示すように、高度有りテーブル群123は、複数の高度有りテーブル124から構成される。各高度有りテーブル124は、ROM32の所定の格納領域に連続して格納されている。詳細には、高度無しテーブル群125と同様に、同一の地域ブロック60に属する全ての高度有りテーブル124が連続するように格納されている。図8(a)では、地域ブロックA,B,・・の順に、各地域ブロック60に属する高度有りテーブル124が順に格納されている。
また、同一の地域ブロック60に属する高度有りテーブル124は、定められた優先順に従った順に格納されている。この優先順は、上述のように、各高度有りテーブル124で定義される高度に基づくものであり、具体的には、定義されている高度が高いテーブルから順に優先順が高くなっている。尚、同一の地域ブロック60に属する高度有りテーブル124であって定義されている高度が同じテーブルについては、更に、適用される地域50に応じた優先順を定め、この優先順に従って格納することにしても良い。例えば、同じ高度「500m」が定義された高度有りテーブル124であっても、都市部と山間部とでは、都市部に適用されるテーブルのほうが優先順が高いとして高度有りテーブル群123に先に格納し、先に検索されるようにする。
また、高度有りテーブル124は、何れも同一の大きさ(データサイズ)であり、適用される地域50の中心の緯度及び経度と、緯度方向の長さの1/2の長さと、経度方向の長さの1/2の長さと、高度とを含んでいる。そして、図8(b)に示すように、同一の地域ブロック60に属する高度有りテーブル124のうち、格納順が先頭のテーブルの格納位置を先頭位置とし、最後尾のテーブルの格納位置を終了位置として、該地域ブロック60のブロックデータ122に格納されている。
CPU31は、判定した地域ブロック60に含まれる高度有りテーブル124を格納順に判定対象とし、該高度有りテーブル124が適用される地域50に検索位置が含まれるか否かを判定する。検索位置が含まれると判定すると、その時点で高度有りテーブル群123の検索を終了し、該含まれると判定した高度有りテーブル124で定義される高度を、検索高度とする。一方、判定した地域ブロック60に含まれる高度有りテーブル124の全てを検索したが、検索位置が含まれる地域50が無い場合には、検索高度を「定義無し」とする。
図1に戻り、ROM32は、CPU31がベースバンド処理回路部30を統括的に制御するためのシステムプログラムや、ベースバンド処理を含む各種処理を実行するためのプログラム及びデータを記憶する。
図9は、ROM32の構成の一例を示す図である。図9に示すように、ROM32には、ベースバンド処理プログラム110と、ブロックデータ群121と、高度有りテーブル群123と、高度無しテーブル群125とが記憶されている。
RAM33は、CPU31の作業領域として用いられ、ROM32から読み出されたプログラムやデータ、RF受信回路部23から入力されたデータ、CPU31が各種プログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶する。
図10は、RAM33の構成の一例を示す図である。図10に示すように、RAM33には、検索位置データ211と、検索高度データ213と、測位データ215とが記憶される。
検索位置データ211は、高度テーブル検索処理において検索される、現在の概略位置である検索位置のデータである。図11は、検索位置データ211のデータ構成の一例を示す図である。図11によれば、検索位置データ211は、今回(最新)及び前回(直前)の検索位置を格納している。この検索位置データ211は、CPU31による高度テーブル検索処理が行われる毎に更新される。
検索高度データ213は、高度テーブル検索処理により検索された高度(検索高度)のデータである。図12は、検索高度データ213のデータ構成の一例を示す図である。この検索高度データ213は、CPU31による高度テーブル検索処理が行われる毎に更新される。
測位データ215は、測位演算(三次元測位又は二次元測位)により得られた位置のデータである。図13は、測位データ215のデータ構成の一例を示す図である。図13によれば、測位データ215は、緯度、経度及び高度を格納する。この測位データは、CPU31による測位演算(三次元測位又は二次元測位)が行われる毎に更新される。
図1に戻り、ホストCPU41は、ROM44に記憶されているシステムプログラム等の各種プログラムに従って携帯電話機1の各部を統括的に制御する。具体的には、主に、電話機としての通話機能を実現するとともに、ベースバンド処理回路部30から入力された携帯電話機1の現在位置を地図上にプロットしたナビゲーション画面を表示部43に表示させるといったナビゲーション機能を含む各種機能を実現するための処理を行う。
操作部42は、操作キーやボタンスイッチ等により構成される入力装置であり、ユーザによる操作に応じた操作信号をホストCPU41に出力する。表示部43は、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成される表示装置であり、ホストCPU41から入力される表示信号に基づく表示画面を表示する。
ROM44は、ホストCPU41が携帯電話機1を統括的に制御するためのシステムプログラムや、ナビゲーション機能を含む各種機能を実現するためのアプリケーションプログラム及びデータを記憶する。RAM45は、ホストCPU41の作業領域として用いられ、ROM44から読み出されたプログラムやデータ、操作部42から入力された操作データ、ホストCPU41が各種プログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶する。
携帯用無線通信部46は、携帯電話機の通信サービス事業者が設置した無線基地局との間で無線信号の送受信を行うアンテナやRF変換回路等によって実現される公知の通信回路部であり、ホストCPU41の制御に基づいて無線信号の送受信を行う。
[処理の流れ]
図14は、ベースバンド処理の流れを説明するためのフローチャートである。この処理は、CPU31がベースバンド処理プログラム110に従った処理を行うことで実現される。
図14によれば、CPU31は、先ず、アルマナック等のGPS衛星の軌道情報に基づいて、GPS衛星信号を受信可能なGPS衛星を判定して新規の捕捉対象のGPS衛星を追加したり、捕捉不可能な位置になったと考えられるGPS衛星を捕捉対象から除外するといった、捕捉対象衛星判定処理を行う(ステップA1)。
次いで、入力されたIF信号から復号した航法メッセージを基に、各捕捉対象のGPS衛星の位置や速度、移動方向を含む衛星情報を算出する(ステップA3)。そして、算出した衛星情報に基づく三次元測位処理を行って現在位置を算出する(ステップA5)。算出された現在位置は、測位データ215に格納される。
三次元測位が成功したならば(ステップA7:YES)、測位データ215をホストCPU41に出力する(ステップA21)。一方、捕捉したGPS衛星の数が3個以下である場合等、三次元測位が失敗したならば(ステップA7:NO)、続いて高度テーブル検索処理を行う(ステップA9)。
高度テーブル検索処理が終了すると、検索された高度(検索高度)の値が有るか否かを判断する。検索高度は、検索高度データ213に格納されている。検索高度が「定義無し」ならば(ステップA11:NO)、測位が行えないと判断して、測位結果として「測位失敗」をホストCPU41に出力する(ステップA23)。一方、検索高度が有るならば(ステップA11:YES)、続いて、該検索高度に基づく二次元測位処理を行う(ステップA13)。二次元測位処理によって算出された現在位置(緯度及び経度)は、検索高度とともに測位データ215に格納される。次いで、高度テーブル検索処理を行う(ステップA15)。
高度テーブル検索処理が終了すると、検索高度データ213に格納されている検索高度と測位データ215の高度とが一致するか否かを判断し、一致するならば(ステップA17:YES)、測位データ215をホストCPU41に出力する(ステップA21)。一方、検索高度と測位データ215の高度とが一致しないならば(ステップA21:NO)、測位データ215の高度を検索高度に変更した後(ステップA19)、測位データ215をホストCPU41に出力する(ステップA21)。
その後、CPU31は、測位を終了するか否かを判断する。即ち、例えばナビゲーション機能を「OFF」にする指示操作がなされた、或いは電源を「OFF」にする指示操作がなされたことで、ホストCPU41から測位の終了指示が入力された場合、測位を終了すると判断する。測位を終了しないならば(ステップA25:NO)、ステップA1に戻り、測位を終了するならば(ステップA25:YES)、本処理を終了する。
図15は、高度テーブル検索処理の流れを説明するためのフローチャートである。図15によれば、先ず、「今回の検索位置」を「前回の検索位置」とし、測位位置を「今回の検索位置」として、検索位置データ211を更新する(ステップB1)。次いで、今回の検索位置と前回の検索位置との一致を判断し、一致するならば(ステップB3:YES)、検索高度を変更しない。即ち、前回の検索高度をそのまま今回の検索高度とする(ステップB21)。
一方、今回の検索位置と前回の検索位置とが一致しないならば(ステップB3:NO)、ブロックデータ群121を参照して、今回の検索位置を含む地域ブロック60を検索する(ステップB5)。今回の検索位置を含む地域ブロック60が無いならば(ステップB7:NO)、検索高度を「定義無し」として検索高度データ213を更新する(ステップB19)。
一方、今回の検索位置を含む地域ブロックが有るならば(ステップB7:YES)、続いて、高度無しテーブル群125を参照して、該地域ブロック60に属する高度無しテーブル126のうち、設定されている地域が今回の検索位置を含んでいるテーブルを検索する(ステップB9)。検索の結果、設定されている地域が今回の検索位置を含んでいる高度無しテーブル126が見つかったならば(ステップB11:YES)、検索高度を「定義無し」として検索高度データ213を更新する(ステップB19)。
一方、高度無しテーブル126が見つからなかったならば(ステップB11:NO)続いて、高度有りテーブル群123を参照して、該地域ブロック60に属する高度有りテーブル124のうち、設定されている地域が今回の検索位置を含んでいるテーブルを検索する(ステップB13)。検索の結果、設定されている地域が今回の検索位置を含んでいる高度有りテーブル124が見つかったならば(ステップB15:YES)、該高度有りテーブル124で定義されている高度を検索高度として検索高度データ213を更新する(ステップB17)。一方、高度有りテーブル124が見つからなかったならば(ステップB15:NO)、検索高度を「定義無し」として検索高度データ213を更新する(ステップB19)。以上の処理を行うと、高度テーブル検索処理を終了する。
[作用・効果]
このように、本実施形態によれば、GPS衛星信号に基づく測位演算は、先ず、三次元測位が行われる。受信環境等の問題から捕捉したGPS衛星の数が少ない(3個以下)といった理由により、三次元測位が失敗すると、予め設定された高度テーブルを検索して得られた高度に基づく二次元測位が行われる。高度テーブルは、予め設定された複数の地域それぞれに高度を定義したデータテーブルであり、「100m」といった高度が定義された高度有りテーブルと、高度が定義されない高度無しテーブルとがある。高度テーブルが設定される地域は、大きさを任意に設定可能な矩形形状であるとともに、他の地域との重畳が許されている。これにより、高度テーブル全体のデータ量の削減が実現される。
また、定義無しテーブルを設定することで、二次元測位の際の誤差を回避し、測位した現在位置の信頼性が高められる。即ち、例えば、比較的狭い範囲で高度が大きく変化する場所に対して高度テーブルを設定する場合、該場所を高度に応じた多数の範囲に分割し、それぞれに高度を定義する必要がある。その上、これらの高度テーブルを検索する場合、分割した範囲が狭いために検索位置と実際の位置とのずれが起こり易く、その結果、検索位置を含む範囲であるとして特定された範囲の高度が実際の高度異なることとなり、二次元測位される現在位置の誤差が大きくなる。しかし、本実施形態のように、このような場所(比較的狭い範囲で高度の変化が大きい場所)については高度を定義しないことで、検索位置と実際の位置とのずれによって生じる誤差を回避し、測位した現在位置の信頼性を高めることが可能となる。更に、高度を定義しないことで、高度テーブル全体のデータ量を削減することが可能となる。
[変形例]
尚、本発明の適用可能な実施形態は、上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
(A)ホストCPU
例えば、ベースバンド処理回路部30のCPU31が行う処理の一部又は全部を、ホストCPU41がソフトウェア的に行うことにしても良い。
(B)電子機器
また、上述の実施形態では、測位回路を備えた電子機器として、携帯電話機に適用した場合を説明したが、他の電子機器、例えばPDA(Personal Digital Assistants)や携帯型のナビゲーション装置、カーナビゲーション装置といった他の電子機器にも同様に適用可能である、
(C)衛星測位システム
また、上述の実施形態では、GPSを利用した場合を説明したが、例えばGLONASS(GLObal NAvigation Satellite System)といった他の衛星測位システムにも同様に適用可能なのは勿論である。
(D)記録媒体
また、ベーバンド処理プログラム110をCD−ROM等の記録媒体に記録して、GPS受信部20を有する電子機器にインストールする構成としても良い。
実施形態の携帯電話機の内部構成。 地形の一例。 高度データが適用される地域の設定例。 地域ブロックの設定例。 ブロックデータ群のデータ構成図。 地域の定義。 高度無しテーブル群のデータ構成図。 高度有りテーブル群のデータ構成図。 ROMの構成図。 RAMの構成図。 検索位置データのデータ構成図。 検索高度データのデータ構成図。 測位データのデータ構成図。 ベースバンド処理の流れ図。 ベースバンド処理中に実行される高度テーブル検索処理の流れ図。
符号の説明
1 携帯型電話機、10 GPSアンテナ、20 GPS受信部、30 ベースバンド処理回路部、31 CPU、32 ROM、33 RAM、41 ホストCPU、46 携帯用無線通信部

Claims (5)

  1. 高度を定義すべき地域1つ1つを互いに一部乃至全部が重なることを許容して地平面に沿った矩形形状に定めるとともに、当該地域それぞれに1つずつ高度を対応づけた高度有り地域データ群と、当該高度有り地域データ群に定められた地域のうちの何れかの地域内に、当該地域より小さい矩形形状の地域として高度無しの地域を定めた高度無し地域データ群とを記憶する記憶部と、
    所与の概略位置が前記高度無し地域データ群に定められた地域の何れかの地域内かを検索する第1検索部と、
    前記第1検索部により検索されなかった場合に、前記所与の概略位置が前記高度有り地域データ群に定められた地域の何れかの地域内かを、定義された高度の優先順位が高い順に検索する第2検索部と、
    前記第1検索部により検索されなかった場合、或いは、前記第2検索部により検索されなかった場合には高度を用いた二次元測位をせず、前記第2検索部により検索された場合には、検索された地域に定められた高度と前記所与の概略位置と測位用衛星からの衛星信号とに基づいて現在位置を測位する測位部と、
    を備えた測位回路。
  2. 前記測位部は、測位した現在位置の高度と前記高度有り地域データ群に定められた地域のうちの当該現在位置を含む地域に対応する高度とを比較し、異なる場合には、当該現在位置の高度を、当該現在位置を含む地域に対応する高度に変更して現在位置を決定する請求項に記載の測位回路。
  3. 請求項1又は2に記載の測位回路を具備した電子機器。
  4. 高度を定義すべき地域1つ1つを互いに一部乃至全部が重なることを許容して地平面に沿った矩形形状に定めるとともに、当該地域それぞれに1つずつ高度を対応づけた高度有り地域データ群と、当該高度有り地域データ群に定められた地域のうちの何れかの地域内に、当該地域より小さい矩形形状の地域として高度無しの地域を定めた高度無し地域データ群とを記憶する記憶部を備えたコンピュータが実行する測位方法であって、
    所与の概略位置が前記高度無し地域データ群に定められた地域の何れかの地域内かを検索する第1検索ステップと
    前記第1検索ステップで検索されなかった場合に、前記所与の概略位置が前記高度有り地域データ群に定められた地域の何れかの地域内かを、定義された高度の優先順位が高い順に検索する第2検索ステップと、
    前記第1検索部により検索されなかった場合、或いは、前記第2検索部により検索されなかった場合には高度を用いた二次元測位をせず、前記第2検索部により検索された場合には、検索された地域に定められた高度と前記所与の概略位置と測位用衛星からの衛星信号とに基づいて現在位置を測位する測位ステップと、
    を含む測位方法。
  5. 請求項に記載の測位方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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