JP4910371B2 - ポリオレフィン接着性塗料組成物 - Google Patents

ポリオレフィン接着性塗料組成物 Download PDF

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本発明は、加工性と硬度とのバランスに優れ、密着性、硬化性、衛生性及び耐沸騰水性に優れた硬化塗膜を形成できる塗料組成物、特にポリオレフィン接着性が要求される金属キャップ内面被覆用に適した塗料組成物に関する。
従来、加工性を必要とする金属缶内外面用、金属蓋内外面用、さらには金属キャップ内外面用塗料としては、アミノ−アルキド樹脂、アミノ−ポリエステル樹脂、ビニル−アミノ樹脂、ビニルオルガノゾル等の樹脂系の塗料が使用されている。
これらの塗料から得られる硬化塗膜は、加工性と硬度とのバランスに優れ、密着性も良好であるが、内容物である食品に接する食品包装用缶内面被覆用塗料として使用するには、フレーバー性(内容物の風味保持性)、衛生性、耐沸騰水性などが不十分であるという問題を有している。
ここに、包装容器等の用途に使用される金属キャップにおいては、塗料の硬化塗膜が両面に設けられた金属板を打ち抜き、さらには絞り加工して円筒状の形状とされ、さらにその内側の底部には、密栓性や内容物保護性を向上させる目的で、主としてポリオレフィン樹脂からなるライナーが、硬化塗膜層を介して積層される。
そのため、金属キャップの内面用塗料においては、それより得られる硬化塗膜と、前記の、主としてポリオレフィン樹脂からなるライナーとの接着性が良好である必要がある。
この接着性が不足すると、金属キャップの密栓性が低下し、内容物の漏れ等の不都合が発生する。
加工性と硬度とのバランスに優れ、かつ密着性、硬化性、フレーバー性、衛生性及び耐沸騰水性に優れた硬化塗膜を形成でき、缶胴部の内面にも使用できる塗料組成物として水酸基含有ポリエステルポリオール樹脂と特定のフェノール樹脂架橋剤と酸触媒とを所定量配合してなる塗料によって上記目的を達成できることが特開平2001−131470号公報(特許文献1)及び特許第3453091号公報(特許文献2)に開示されている。しかし特許文献1及び特許文献2に開示されている塗料組成物の樹脂組成ではポリオレフィン接着性を必要とされるキャップ内面被覆用塗料としては、ライナー材との接着性が低く、さらに硬化性が十分ではないという問題を有している。
特開平2001−131470号公報 特許第3453091号公報
本発明の目的は、加工性、硬度のバランスに優れ、ポリオレフィン接着性も必要とされる金属キャップ内面用塗料として好適に使用できる塗料組成物、さらに該塗料組成物より得られる塗料により内面側が被覆された金属キャップを提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究した結果、ポリエステルポリオール樹脂と、特定のフェノール樹脂架橋剤と、極性基含有ポリオレフィン樹脂粒子を有機溶剤中に分散せしめてなる樹脂分散体及び酸触媒とを所定量配合してなる塗料組成物によって加工性、硬度のバランスに優れ、かつ金属密着性、ポリオレフィン接着性、硬化性、フレーバー性、衛生性及び耐沸騰水性に優れた塗膜を形成できるため、該塗料組成物が金属キャップ内面被覆用塗料として好適に用いられ得ることを見出し、本研究を完成させるに到った。
すなわち、本発明は、数平均分子量が1,000〜100,000、水酸基価が3〜40mgKOH/g、ガラス転移温度が10〜90℃であるポリエステルポリオール樹脂(A)、レゾール型フェノール樹脂架橋剤(B)、極性基含有ポリオレフィン樹脂粒子を有機溶剤中に分散せしめてなる樹脂分散体(C)及び酸触媒(D)を含んでなる塗料組成物であって、
(A)と(B)との重量比が(A)/(B)=70/30〜30/70であり、かつ、
(A)と(B)との合計100重量部に対して(D)の酸相当部の重量が0.1〜5重量部であることを特徴とする塗料組成物に関する。
また、本発明は、上記発明に記載の塗料組成物を用いてなる金属キャップ内面被覆用塗料に関する。
さらにまた、本発明は、上記発明に記載の金属キャップ内面被覆用塗料から形成される硬化塗膜により内面側が被覆されてなる金属キャップに関する。
本発明の塗料組成物によって、加工性と硬度とのバランスに優れ、密着性、硬化性、衛生性、フレーバー性及び耐沸騰水性、およびポリオレフィン接着性に優れた塗膜を形成できる。したがって本発明の塗料組成物は、金属缶内外面、金属蓋内外面、さらに好ましくは金属キャップ内外面などを被覆するための塗料として好ましく使用することができる。
ポリエステルポリオール樹脂(A):
本発明の塗料組成物に用いられるポリエステルポリオール樹脂(A)は、水酸基を含有するポリエステル樹脂であり、オイルフリーポリエステル樹脂、油変性アルキド樹脂、また、これらの樹脂の変性物、例えばウレタン変性ポリエステル樹脂、ウレタン変性アルキド樹脂などのいずれであってもよい。なかでもオイルフリーポリエステル樹脂であることが耐熱性の観点から好ましい。
上記オイルフリーポリエステル樹脂は、有機酸、中でも主に多塩基酸と多価アルコールとのエステル化物である。多塩基酸成分としては、例えば無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、コハク酸、フマル酸、アジピン酸、セバシン酸、無水マレイン酸、フマル酸などから選ばれる1種以上の二塩基酸やその無水物が主として用いられ、必要に応じて無水トリメリット酸、メチルシクロヘキセントリカルボン酸、無水ピロメリット酸などの3価以上の多塩基酸やその無水物、さらには安息香酸、クロトン酸、p−t−ブチル安息香酸などの一塩基酸などが併用される。上記の多塩基酸やその無水物、さらに一塩基酸は単独で、あるいは2種以上を混合して使用することができる。
多価アルコールとしては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチルペンタンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−エチル2−ブチルプロピレングリコール、1,4−ジメチロ−ルシクロヘキサンなどの二価アルコールが主に用いられ、さらに必要に応じてグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの3価以上の多価アルコールを併用することができる。これらの多価アルコールは単独で、あるいは2種以上を混合して使用することができる。
有機酸と多価アルコールとのエステル化反応は、公知の方法によっておこなうことができる。
上記オイルフリーポリエステル樹脂は、エステル化反応において、多塩基酸のかわりに多塩基酸の低級アルキルエステル(例えばメチルエステル、エチルエステルなど)を用い、エステル交換反応をおこなうことによっても得ることができる。このエステル交換反応は、公知の方法によっておこなうことができる。
本発明において、ポリエステルポリオール樹脂(A)は、数平均分子量が1,000〜100,000、水酸基価が3〜40mgKOH/g、ガラス転移温度(以下、「Tg」と略称することがある)が10〜90℃であることが重要であり、数平均分子量が5,000〜40,000、水酸基価が5〜40mgKOH/g、Tgが40〜70℃であることが、得られる硬化塗膜の加工性、硬度、耐水性、耐沸騰水性などの点から好適である。
ポリエステルポリオール樹脂の数平均分子量が1,000未満である場合、得られる硬化塗膜の加工性が十分でなく、一方、100,000を超えると、得られる塗料の粘度が高くなりすぎ、塗装性不良となりやすいため好ましくない。
ポリエステルポリオール樹脂の水酸基価が3mgKOH/g未満である場合、反応性が不十分となり、得られる硬化塗膜のレトルト耐性が低下しやすく、一方、40mgKOH/gを超えると、加工性が低下するため好ましくない。
ポリエステルポリオール樹脂のTgが10℃未満である場合、得られる硬化塗膜がブロッキングを引き起こし易くなるとともにレトルト耐性が低下しやすく、一方、90℃を超えると、加工性が低下するため好ましくない。
レゾール型フェノール樹脂架橋剤(B):
本発明において用いられるレゾール型フェノール樹脂架橋剤(B)は、フェノール類とホルムアルデヒド類とを反応触媒の存在下で加熱して縮合反応させて、メチロール基を導入してなる樹脂であり、導入したメチロール基はさらにアルキルエーテル化されていてもよい。
上記フェノール樹脂を構成するフェノール成分としては、例えば、o−クレゾール、p−クレゾール、p−tert−ブチルフェノール、p−エチルフェノール、2,3−キシレノール、2,5−キシレノール、p−tert−アミノフェノール、p−ノニルフェノール、p−シクロヘキシルフェノール等の2官能性フェノール類、石炭酸、m−クレゾール、m−エチルフェノール、3,5−キシレノール、m−メトキシフェノール等の3官能性フェノール類、2,4−キシレノール、2,6−キシレノール等の1官能性フェノール類等が挙げられ、これらは単独で、あるいは2種類以上を併用して用いることができる。
レゾール型フェノール樹脂架橋剤(B)の製造に用いられるホルムアルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド又はトリオキサンなどが挙げられ、1種で、又は2種以上混合して使用することができる。
レゾール型フェノール樹脂架橋剤(B)の配合量は、ポリエステルポリオール樹脂(A)とレゾール型フェノール樹脂架橋剤(B)の重量比が(A)/(B)=70/30〜30/70の範囲であることが重要であり、好ましくは(A)/(B)=60/40〜40/60である。(A)の割合が70を超えると架橋反応が十分に行われず、得られる硬化塗膜は、耐水性、塗膜硬度などが劣り、一方、(A)の割合が30未満の場合、得られる硬化塗膜の加工性が劣る。
極性基含有ポリオレフィン樹脂粒子を有機溶剤中に分散せしめてなる樹脂分散体(C):
樹脂分散体(C)に用いることができる極性基含有ポリオレフィン樹脂としては、酸化ポリエチレン、エチレン−アクリル酸共重合物、カルボン酸グラフト変性ポリオレフィン等の、極性基としてカルボニル基やカルボキシル基等を有するポリオレフィン樹脂を例示できる。カルボン酸グラフト変性ポリオレフィンとしては、マレイン酸、無水マレイン酸のような不飽和カルボン酸またはその無水物を過酸化物の存在下でポリオレフィンにグラフト重合させたものが挙げられる。
極性基含有ポリオレフィン樹脂の酸価は0.5〜40mgKOH/gであることが好ましい。
樹脂分散体(C)は例えば、極性基含有ポリオレフィン樹脂を有機溶剤中に加熱溶解させた後冷却して、溶剤中に樹脂粒子を析出させることにより得ることができる。
樹脂分散体(C)中の樹脂粒子の平均粒子径は好ましくは100μm以下、さらに好ましくは50μm以下のものが用いられる。
極性基含有ポリオレフィン樹脂を分散するための有機溶剤としては冷却析出後、安定して樹脂粒子を分散できる有機溶剤であればよく特に限定されないが、
例えば、トルエン、キシレン、高沸点石油系炭化水素などの炭化水素系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロンなどのケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどのエステル系溶剤、メタノール、エタノール、ブタノールなどのアルコール系溶剤、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどのエーテルアルコール系溶剤などを挙げることができ、これらは単独で、あるいは2種以上を混合して使用することができる。
本発明のごとく、樹脂分散体の形態として塗料組成物に配合することにより、塗料組成物中において極性基含有ポリオレフィン樹脂の粗大粒子の存在を抑制することができるため、塗膜欠陥が発生しない、良好な塗装性を得ることが可能である。
さらに、粗大粒子の存在によるライナー材接着力のバラツキを、防ぐことができる。
極性基含有ポリオレフィン樹脂の配合量は、ポリエステルポリオール樹脂(A)とレゾール型フェノール樹脂架橋剤(B)の合計100重量部に対して1〜40重量部であることが好ましい。1重量部より少ないと得られる硬化塗膜のポリオレフィンに対する接着性が不良となり、また40重量部を超えると塗膜が酸化し易くなり、塗膜の透明性やレトルト耐性が低下するため好ましくない。
酸触媒(D):
酸触媒(D)は、本発明の塗料組成物の硬化反応を促進するものであり、例えば、パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸、燐酸などの酸触媒又はこれらの酸のアミン中和物などを具体例として挙げることができる。なかでもスルホン酸化合物又はスルホン酸化合物のアミン中和物が好適である。
酸触媒(D)の配合量は、得られる塗膜の物性などの点から、酸相当部の重量(例えば、スルホン酸化合物のアミン中和物の場合は、この中和物から当該アミンを除去した残りのスルホン酸化合物に相当する重量のことを示し、未中和物であれば酸そのものの重量に相当する。)としてポリエステルポリオール樹脂(A)とレゾール型フェノール樹脂架橋剤(B)の合計100重量部に対して、0.1〜5重量部であり、好ましくは0.2〜2重量部の範囲内である。
酸触媒の、酸相当部の重量としての配合量が0.1重量部未満である場合、硬化性が不十分となりやすく、得られる硬化塗膜の耐水性や硬度が低下し、一方、5重量部を超えると、硬化塗膜の加工性が低下しやすくなるため好ましくない。
本発明の塗料組成物は、ポリエステルポリオール樹脂(A)、レゾール型フェノール樹脂架橋剤(B)、極性基含有ポリオレフィン樹脂粒子を有機溶剤中に分散せしめてなる樹脂分散体(C)及び酸触媒(D)を必須成分とするものであって、塗装性の観点などから、通常、溶剤を含有する。
この溶剤としては、極性基含有ポリオレフィン樹脂粒子を有機溶剤中に分散せしめてなる樹脂分散体(C)の説明において例示した各種有機溶剤を用いることができる。
本発明の塗料組成物は、さらに必要に応じて、塗膜の改質を目的に、その他の樹脂を配合することができ、また、さらに着色顔料、体質顔料、凝集防止剤、レベリング剤、消泡剤などの塗料用添加剤、少量のメラミン樹脂硬化剤を配合することもできる。
本発明の塗料組成物は、好ましくは金属板基材に塗装して用いられる。塗装方法としては、ナチュラルロールコーター、リバースロールコーター等のロールコーターの使用が好ましい。塗装厚さは、乾燥膜厚として5〜100mg/dm2程度であることが好ましい。塗膜の焼付条件としては、温度が170〜230℃、時間が30秒間〜15分間程度の範囲が好ましく採用される。金属板基材としては、アルミニウム板、冷延鋼板、ステンレス板、電気もしくは溶融亜鉛めっき鋼板、電解クロム酸処理鋼板、錫めっき鋼板等各種の金属板基材を例示できる。
本発明の塗料組成物により得られる硬化塗膜は、金属キャップ内面塗料としての利用に必要なポリオレフィンに対する接着性に優れているので、本発明の塗料組成物は金属キャップ内面被覆用塗料として好ましく用いることができる。
ポリオレフィンは成形物を熱圧着により硬化塗膜面と接着してもよく、また溶融ポリオレフィンを成形時に圧着して硬化塗膜面と接着させてもよい。ポリオレフィンとしては、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等を例示できる。これらを金属キャップのライナーとして使用する場合は、上記ポリオレフィンにスチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソブチレン共重合体を適宜配合したポリオレフィン組成物とすることが好ましい。
また、本発明の塗料組成物を金属キャップ内面被覆用塗料として利用し、内面側が被覆された、本発明の金属キャップを得ることができる。例えば、本発明の塗料が塗装され、硬化塗膜が設けられた金属板基材を打ち抜いた後しぼり加工により、該硬化塗膜が内側となる円筒状とし、ついでこのキャップの内側底面にポリオレフィンまたはポリオレフィン組成物からなるライナーを熱溶融接着することにより、本発明の金属キャップを得ることができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、以下、「部」及び「%」はいずれも重量基準によるものとする。
(実施例1)
下記の原料をメチルエチルケトン/シクロヘキサノン=50/50の比率(重量比)からなる混合溶剤150部中に溶解、分散させ塗料を製造した。
(A)ポリエステルポリオール樹脂〔商品名;「バイロンGK360」(数平均分子量15,000、水酸基価8.5mgKOH/g、酸価4.5mgKOH/g、Tg56℃)東洋紡績(株)製〕;50部
(B)フェノール樹脂(p−クレゾールをフェノール成分とするアンモニアレゾール型フェノール樹脂);50部
(C)カルボシキル基グラフト変性ポリプロピレン樹脂の分散体〔商品名;「リオフレックス4188」、固形分10%、東洋インキ製造(株)製〕;100部(固形分として10部)
(D)酸触媒(商品名;「ネイキュア5225」)0.8部(ドデシルベンゼンスルホン酸量として0.2重量部)(注)
(注)ネイキュア5225:米国、キングインダストリイズ社製のドデシルベンゼンスルホン酸のアミン中和溶液。ドデシルベンゼンスルホン酸含有量は25%。
上記で得られた塗料を、板厚0.25mmのアルミニウム板上に、乾燥膜厚が3〜6μmとなるように、ナチュラルロールコーターを用いて塗工した。次いでガスオーブンを用いて、190℃で10分焼付け硬化した。得られた塗装板について以下の試験をおこなった。
(試験方法)
(1)ライナー材接着性試験;
塗装板の硬化塗膜にポリオレフィン樹脂シート(ポリエチレンシートもしくはポリプロピレンシート)を、ポリエチレンシートについては130℃−10秒間、ポリプロピレンシートについては170℃−10秒間の条件にてそれぞれ熱圧着して接着し、裁断して幅が1cmの試験片を作製し、引っ張り試験機により剥離角90度で剥離試験をおこない、接着強度を測定した。
(2)キャップ打ち抜き加工性試験;
塗装板を、塗装面が内側となるように直径3.8cm深さ5cmのキャップ状に打ち抜き、加工部の塗膜のワレ状態、塗膜の浮きを拡大鏡にて観察した。
(3)塗膜硬化性試験(MEKラビング);
2ポンドハンマーにガーゼを巻き、メチルエチルケトンを含浸させ、塗装板の硬化塗膜上を30回往復させた後の塗膜の状態を観察した。
なお、上記各試験についての評価は、すべて5段階での評価とした。
5:非常に良好。実用域。
4:良好。実用域。
3:やや劣る。
2:劣る。
1:著しく劣る。
試験結果を表1に示す。
(実施例2〜5、比較例1〜4)
表1に示す配合表に従って、実施例1と同様にして塗料を製造した。さらに実施例1と同様にして塗装板を作製し、試験をおこなった。
Figure 0004910371
本発明の塗料組成物は、金属板に限らず、プラスチックス、ガラス板などの種々の被塗物に塗装することもできる。本発明の塗料組成物を塗装した被覆面はポリオレフィンとの接着性に優れるため、ポリオレフィンのような本来接着性が悪い素材に対しても接着させることができ、幅広い用途展開が期待できる。

Claims (2)

  1. 数平均分子量が1,000〜100,000、水酸基価が3〜40mgKOH/g、ガラス転移温度が10〜90℃であるポリエステルポリオール樹脂(A)、レゾール型フェノール樹脂架橋剤(B)、極性基含有ポリオレフィン樹脂粒子を有機溶剤中に分散せしめてなる樹脂分散体(C)及び酸触媒(D)を含んでなる塗料組成物であって、
    (A)と(B)との重量比が(A)/(B)=70/30〜30/70であり、かつ、
    (A)と(B)との合計100重量部に対して(D)の酸相当部の重量が0.1〜5重量部であり、
    極性基含有ポリオレフィン樹脂粒子をポリエステルポリオール樹脂(A)、レゾール型フェノール樹脂架橋剤(B)の合計100重量部に対して、1〜40重量部含むことを特徴とするポリオレフィンライナー付き金属キャップ内面被覆用塗料
  2. 請求項1記載のポリオレフィンライナー付き金属キャップ内面被覆用塗料から形成される硬化塗膜により内面側が被覆されてなるポリオレフィンライナーを備えた金属キャップ。
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