JP4909310B2 - 作業機の揺動部材支持構造 - Google Patents
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Description
そうすると、左右側板と別個に筒状のボス部を予め製作し、筒状のボスを左右の側板に嵌め込み、嵌め込まれたボスと側板とを溶着固定するといった、製作上の手間が大きく、構造も大型していた。
また、図5に示すように、ボルトで抜止処理しているが、ボルトの装着等に工具が必要となり、取付作業も煩雑なものとなっていた。
請求項1に係る発明の特徴構成は、揺動部材をブラケット体で支持すべく、前記ブラケット体を構成する一対の板状部材に亘って支軸を架設し、前記支軸に前記揺動部材の端部に設けたフォークエンドを外嵌して取り付け、前記各板状部材の前記支軸を挿通する孔部分に、前記支軸を接触支持するバーリング加工縁を外向きに膨出させる状態で形成してあり、前記フォークエンドと前記一対の板状部材の夫々に形成された前記バーリング加工縁との間に、前記支軸に外嵌する状態で前記バーリング加工縁の外径よりも大径のディスタンスピースを設けてある点にあり、その作用効果は次の通りである。
ブラケット体を構成する一対の板状部材における支軸を挿通する孔部分に、バーリング加工縁を形成することとした。バーリング加工縁の形成によって、筒状ボスの支軸挿通用孔が備えている支軸を支持する幅部分と同様の幅部分を採ることができる。
また、バーリング加工縁には加工効果が付与されるところから、板状部材に孔を開けてその孔部分で支持する場合に比べて支持強度を高めることができ、従来のように、支持ボスを取り付けた場合に匹敵する強度を発現させることができる。
したがって、支軸の支持状態は筒状ボスと同様の安定性を持って達成できる。
しかも、製作上では、筒状ボスを板状部材とは別個に構成して、別個に構成した筒状ボスを板状部材に組み付ける製造工程が必要ではなく、板状部材の該当箇所をバーリング加工するだけのものでよい。
以上のように、バーリング加工縁の導入によって、部品点数の削減、及び、製造の簡素化が達成できる作業機の揺動部材支持構造を提供することができた。
請求項2に係る発明の特徴構成は、請求項1に係る発明において、前記支軸を貫通するとともに屈曲して前記板状部材をも貫通して前記一対の板状部材に挟まれた空間に突出するL型棒状の止めピンを設けてあり、前記止めピンにおける前記空間に突出した箇所に抜止部材装着用の貫通孔を形成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
支軸を板状部材に取り付けた状態を維持するに、支軸と板状部材を貫通するL型棒状の止めピンで行っているので、従来のように、抜止ボルトで行う必要はない。したがって、抜止ボルトを使用する場合のように、組み付け作業に工具を使用する必要はなく、組み付け作業も容易に行える。
フロントローダ装置Bはこの第2支持ブラケット17にブーム18を揺動自在に取り付けてある。
支持プレート19と補助ブラケット20とはミッションケース10の後端部に重ね合わされる状態でミッションケース10に取り付けてあり、ミッションケース10の後端より後方に向けて片持ち状態に延出してある。
支点パイプ21を支持プレート19と補助ブラケット20とに対して貫通させ、貫通して横側方に突出した支点パイプ21の先端部分に昇降リンクCのロアーリンクCaが上下揺動自在に取り付けてある。
これによって、フロントローダ装置用の支持ブラケット15がパイプフレーム16を介してフロントローダ装置Bからの荷重によって、曲げ力及び捩り力を受けて変形することが抑制される。
図4に示すように、第3支持ブラケット23における左右の板状部材23Aにおける支軸26を挿通する孔部分23aに、バーリング加工縁23bが形成してある。
つまり、孔部分23aにパンチとダイとからなるバーリング加工具(図示せず)を作用させて、孔部分23aの縁部を外向きに膨出かつ押し広げることによって、バーリング加工縁23bを形成する。
バーリング加工縁23bとしては、外向きに膨出させる構成を採ったが、内向きに膨出する構成を採ってもよい。
これによって、板状部材23Aに単に挿通孔を形成し、その挿通孔で支軸26を支持する場合に比べて支軸26の支持に係る接触面積を大きくして、面圧の低減を図ることができる。
フォークエンド14aと板状部材23Aとのあいだには、ディスタンスピース(薄板状滑り軸受け)27が介在され、揺動するフォークエンド14aと板状部材23Aとが直接接触することのないように構成してある。ディスタンスピース(薄板状滑り軸受け)27としては、ナイロン等の樹脂材が適当である。
ただし、フォークエンド14aと板状部材23Aとの摩擦抵抗が余り大きなものでなければ、ディスタンスピース27は必要ではない。
止めピン28はL字型に形成してあり、棒状体を呈している。
その止めピン28のL字型に形成されている一辺を貫通孔に挿通している。
L字型止めピン28の貫通孔より左右一対の板状部材23Aに挟まれた空間に突出した他辺の端部に、抜止部材29を貫通装着してある。抜止部材29としては、ベータピンが使用される。
このような構成によって、L字型止めピン28と抜止部材29とで支軸26が板状部材23Aより抜け出ないように構成してある。
(1)支軸26によって揺動自在に支持される揺動部材として、前記した実施形態においては、ブームシリンダ14を対象としたが、バケット24を揺動自在に駆動するバケットシリンダ34を対象としてもよい。或いは、シリンダではなく、リンク機構のリンク同士の連係部位に適用してもよく、具体的には、第3支持ブラケット23とブーム18との連係部位に適用してもよい。
(2)ブームシリンダ14を支軸26に連結するに、ピストン端に設けたフォークエンド14aを連結したが、シリンダ端側において上記したようなバーリング加工縁23bを設け、シリンダ端に設けたフォークエンド14aを支軸26に連結する構成を採ってもよい。
14a フォークエンド
23 第3支持ブラケット(ブラケット体)
23A 板状部材
23a 孔部分
23b バーリング加工縁
26 支軸
27 ディスタンスピース
28 L型棒状止めピン
Claims (2)
- 揺動部材をブラケット体で支持すべく、前記ブラケット体を構成する一対の板状部材に亘って支軸を架設し、前記支軸に前記揺動部材の端部に設けたフォークエンドを外嵌して取り付け、前記各板状部材の前記支軸を挿通する孔部分に、前記支軸を接触支持するバーリング加工縁を外向きに膨出させる状態で形成してあり、前記フォークエンドと前記一対の板状部材の夫々に形成された前記バーリング加工縁との間に、前記支軸に外嵌する状態で前記バーリング加工縁の外径よりも大径のディスタンスピースを設けてある作業機の揺動部材支持構造。
- 前記支軸を貫通するとともに屈曲して前記板状部材をも貫通して前記一対の板状部材に挟まれた空間に突出するL型棒状の止めピンを設けてあり、前記止めピンにおける前記空間に突出した箇所に抜止部材装着用の貫通孔を形成してある請求項1記載の作業機の揺動部材支持構造。
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