JP4908925B2 - ウェハ表面欠陥検査装置およびその方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体パターン無しベアウェハ、若しくは半導体パターン無し膜付ウェハ等の表面、またはディスクの表面の異物等の欠陥を検査するウェハ表面欠陥検査装置およびその方法に関する。
半導体パターン無しベアウェハ、および半導体パターン無し膜付ウェハ等の表面上の異物または欠陥の検査に関する従来技術としては、米国特許6,201,601号明細書(特許文献1)、特開平11−153549号公報(特許文献2)、特開平6−242012号公報(特許文献3)、特開2001−255278号公報(特許文献4)及び米国特許6,922,236号明細書(特許文献5)が知られている。
特許文献1には、レーザを光源として照明光学系によって垂直ビームと傾斜ビームとをウェハ上に照射し、ウェハから生じる散乱光を放物面鏡で集光して検出器で検出することが記載されている。そして、垂直ビームによる散乱光と傾斜ビームによる散乱光とは、二つの異なった波長の光の照射を用いるか、二つのビームによって照射されたスポットの間にオフセットを意図的に付けるか、または垂直照射ビームと傾斜照射ビームとを交互に切り換えるかによって区別される。試料高さの変化によって生じるビーム照射位置誤差は、傾斜照射ビームの正反射光を検出し、該正反射光の検出に応じてミラーを振って照射方向を変えることによって修正される。蝶形状の空間フィルタは、ある方位角の検出を制限するために放物面鏡集光器と共役な位置に設けられる。
また、特許文献2には、光学系を介して、光源からの光を測定対象物の表面に斜め方向から照射するとともに、測定対象物の表面から反射した散乱光を受光し、その間に、測定対象物と光学系を相対的に変位させて、測定対象物の表面上の異物を検査し、異物の座標位置を記録する測定対象物表面の検査方法において、測定対象物表面上の異物の検査時に、測定対象物の高さを測定し、その測定対象物の高さ信号を利用して異物の座標位置を補正することが記載されている。
また、特許文献3には、ウェハにレーザ光を斜め方向から照射し、該照射した際生じる散乱光を複数方向から受光し、各受光信号を、シミュレーション等により求めた散乱光強度分布によるデータ値との相関をとって、ウェハ表面に付着した微粒子を検出する異物検査装置が記載されている。
また、特許文献4には、被検査物の表面に落射照明する落射照明系と斜方照明する斜方照明系とを有する照明光学系と、被検査物の表面から発生する散乱光の内中角度に向かう散乱光を検出する複数の中角度検出光学系と低角度に向かう散乱光を検出する複数の低角度検出光学系とを有する検出光学系とを備え、落射照明時と斜方照明時との間において浅いスクラッチと異物とから発生する発生する散乱光強度の変化を検出することによって浅いスクラッチと異物とを弁別し、さらに落射照明時における散乱光の指向性を検出することによって線状スクラッチと異物とを弁別する表面検査装置が記載されている。
また、特許文献5には、被検査物の表面に落射照明する落射照明系と斜方照明する斜方照明系とを有する照明光学系と、被検査物の表面から発生する散乱光を検出する複数の方位と角度に配置された内部にフーリエ変換空間フィルタを有する複数の検出光学系を備え、落射照明系と斜方照明系の両方にはスポット径を変えるための倍率変換器を有し、落射照明系にはスポットを楕円形に変換するための、二つのプリズムからなるアナモルフィック光学系を備えた表面検査装置が記載されている。
米国特許6,201,601号明細書 特開平11−153549号公報 特開平6−242012号公報 特開2001−255278号公報 米国特許6,922,236号明細書
しかしながら、上記特許文献1〜5には、ウェハの表面において反りやうねり等の変形があってもウェハ表面の膜厚差や膜質に影響されることなく、ウェハ表面に照射される垂直照射ビームスポット及び斜方照射ビームスポットの位置ずれや寸法を高精度に補正して超微小な異物等の欠陥のウェハ表面上における位置座標等を正確に検出することについて十分考慮されていなかった。また、装置間における検出感度や検出位置座標の機差を抑えることについても十分考慮されていなかった。
本発明の目的は、上記課題を解決すべく、検出感度や検出位置座標の機差が小さく、超微小の異物等の欠陥のウェハ表面上における位置座標等を高精度に求めて垂直照射時と斜方照射時との照合を正確に行って異物等の欠陥の種類(カテゴリ)も正確に識別できるようにしたウェハ表面欠陥検査装置およびその方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、ウェハを回転させるステージ手段と、第1の光源から射出する射出ビームをほぼ垂直方向から前記ステージ手段によって回転されるウェハの表面上に照射して垂直照射ビームスポットを形成し、前記射出ビームを切り換えて垂直方向に対して傾斜した斜方方向から前記ステージ手段によって回転させて走査されるウェハの表面上に照射して斜方照射ビームスポットを形成する照射光学系と、該照射光学系によって前記ウェハの表面上に前記各ビームスポットを形成する際、該ウェハの表面上に存在する異物等の欠陥から発生する散乱光を集光して受光して信号として出力する検出光学系と、第2の光源からの白色光または広帯域の光を前記照射光学系でウェハの表面上に形成される斜方照射ビームスポットの近傍に照射してその反射光を検出器で受光して前記斜方照射ビームスポットの近傍でのウェハの表面高さを検出する高さ検出光学系と、該高さ検出光学系で検出される前記斜方照射ビームスポットの近傍でのウェハの表面高さ情報に基づいて前記照射光学系でウェハの表面上に形成される斜方照射ビームスポットの位置を補正するビームスポット位置補正手段とを備えることを特徴とするウェハ表面欠陥検査装置及びその方法である。
また、本発明は、前記検出光学系において、前記異物等の欠陥から発生する散乱光を、前記各ビームスポットを中心にして複数方向の各々で集光して受光して信号として出力する複数の受光光学系で構成したことを特徴とする。
また、本発明は、前記ビームスポット位置補正手段において、前記斜方方向から前記ウェハの表面上に照射する射出ビームを偏向させて前記斜方照射ビームスポットの位置を補正する照射位置補正光学系を有することを特徴とする。
また、本発明は、前記ビームスポット位置補正手段において、前記高さ検出光学系で検出されるウェハの表面高さ情報に基づいてウェハの表面上でのずれ補正値を算出し、該算出されたずれ補正値で前記斜方照射ビームスポットの位置座標を補正するように構成したことを特徴とする。
また、本発明は、前記ビームスポット位置補正手段において、前記高さ検出光学系によって検出されたウェハの一回転またはそれ以上前の高さ情報に基づくフィードフォワード制御で補正することを特徴とする。
また、本発明は、前記ビームスポット位置補正手段において、前記高さ検出光学系によって検出されたリアルタイムの高さ情報に基づくフィードバック制御で補正することを特徴とする。
また、本発明は、前記ウェハ表面欠陥検査装置及びその方法において、さらに、前記照射光学系によって前記ウェハの表面上に形成される垂直照射ビームスポットまたは斜方照射ビームスポットの位置ずれおよび寸法を検出するビームスポット検出手段と、前記照射光学系に備えられた前記第1の光源から射出された射出ビームの射出方向および射出位置を補正する射出ビーム補正光学系と、該射出ビーム補正光学系の直後でのビーム位置をモニタするビーム検出手段とを有しており、前記射出ビーム補正光学系は、前記ビームスポット検出手段で検出された垂直照射ビームスポットまたは斜方照射ビームスポットの少なくとも位置ずれの情報と、前記ビーム検出手段で検出された第1の光源からの射出ビームの少なくとも位置ずれの情報とから、前記第1の光源から射出された射出ビームの射出方向(チルト)および射出位置(シフト)を補正することを特徴とする。
また、本発明は、前記照射光学系には、前記ビームスポット検出手段で検出された垂直照射ビームスポットまたは斜方照射ビームスポットの少なくとも寸法の情報に基づいて前記射出ビームの拡大倍率を補正して射出するビーム径拡大光学系(ズーム式ビームエキスパンダ)を有することを特徴とする。
また、本発明は、前記ビームスポット検出手段において、ウェハの表面上または該ウェハの表面と等価な面上に直接形成されたビームスポット像を観察する観察光学系を有して構成されることを特徴とする。
また、本発明は、前記検出光学系には、低角度受光光学系と中角度受光光学系とを有することを特徴とする。
また、本発明は、ウェハを回転させるステージ手段と、第1の光源から射出する射出ビームを垂直方向に対して傾斜した斜方方向から前記ステージ手段によって回転されるウェハの表面上に照射して斜方照射ビームスポットを形成する照射光学系と、該照射光学系によって前記ウェハの表面上に前記斜方照射ビームスポットを形成する際、該ウェハの表面上に存在する異物等の欠陥から発生する散乱光を集光して受光して信号として出力する検出光学系と、第2の光源からの白色光または広帯域の光を前記照射光学系でウェハの表面上に形成される斜方照射ビームスポットの近傍に照射してその反射光を検出器で受光して前記斜方照射ビームスポットの近傍でのウェハの表面高さを検出する高さ検出光学系と、該高さ検出光学系で検出される前記斜方照射ビームスポットの近傍でのウェハの表面高さ情報に基づいて前記照射光学系でウェハの表面上に形成される斜方照射ビームスポットの位置を補正するビームスポット位置補正手段とを備えることを特徴とするウェハ表面欠陥検査装置及びその方法である。
本発明によれば、検出感度や異物座標検出精度の機差が小さく、超微小の異物等の欠陥のウェハ表面上における位置座標等を高精度に求めて垂直照射時と斜方照射時との照合を正確に行って異物等の欠陥の種類(カテゴリ)も正確に識別できる効果を奏する。
本発明に係るウェハ表面異物検査装置及びその方法の実施の形態について図面を用いて説明する。
[第1の実施の形態]
まず、本発明に係るウェハ表面欠陥検査装置の第1の実施の形態について図1乃至図9を用いて説明する。
図1は本発明に係るウェハ表面欠陥検査装置の第1の実施の形態の説明図である。第1の光源101としては、半導体ウェハ105上に存在する超微小な異物等の欠陥を検出するために、該超微小な異物等の欠陥から強度の強い散乱光が得られるUV(Ultraviolet)光若しくはDUV(Deep Ultraviolet)光を射出する例えばレーザ光源を用いることが好ましい。より具体的には、アルゴンレーザ、高調波YAGレーザ、エキシマレーザなどである。第1の光源101から射出した光は、ビームエキスパンダ102を経て、例えばエアシリンダや電動シリンダの様な一軸スライダ126によって切換えられる切換式ミラー103で反射し、ビーム整形光学系200、垂直照射用集光レンズ104を経て半導体ウェハ105上にほぼ垂直方向80から照射され、垂直照射ビームスポットを形成する。半導体パターン無しベアウェハまたは半導体パターン無し膜付ウェハ等の半導体ウェハ105は回転ステージ118上にセットされる。さらに回転ステージ118は、一軸ステージ119上に搭載される。これら回転ステージ118及び一軸ステージ119は、全体制御部140からの指令に基づくステージコントローラ125によって制御される。一軸スライダ126も同様に、全体制御部140からの指令に基づくスライダコントローラ127によって制御される。検査中のウェハ105は回転ステージ118によって回転するとともに一軸ステージ119によって半径方向に送られ、ビームスポットはウェハ105上を螺旋状に走査する。
矢印で示すように、切換式ミラー103を退避させた状態では、ビームエキスパンダ102からの射出光は、ミラー106、ミラー107、ビーム整形光学系201、斜方照射用集光レンズ108を経て半導体ウェハ105上に一軸ステージ119のほぼ移動方向で斜方方向(水平方向から5度〜20度程度の範囲)90から照射され、半導体ウェハ105上において上記垂直照射ビームスポットと同じ位置に斜方照射ビームスポットを形成する。ここで、ミラー107は反射光の向きを変えて半導体ウェハ105上における斜方照射ビームスポットの位置が変えられるよう、アクチュエータ109上に搭載されている。但し集光レンズ108とミラー107との順番は入れ替わっても構わない。
半導体ウェハ105上に異物等の欠陥があると、垂直照射ビームスポットまたは斜方照射ビームスポットがこれらを横切った際に照射された光が散乱され、この散乱光を光電変換部(例えば高感度を有する光電子倍増管(フォトマル))111a〜111dの各々を備えた例えば4つの中角度受光光学系110a〜110d及び/又は例えば4つの低角度受光光学系115a〜115dによって受光して検出し、電気信号に変換する。なお、図1においては、上記ビームスポットに向けて半導体ウェハの法線から傾きを持った4つの中角度受光光学系110a〜110dを有する場合を示したが、これに限定されるものではなく、特開2001−255278号公報(特許文献4)に記載されているように、また図2に示すように、ビームスポットを中心にして例えば4つの低角度受光光学系115a〜115dと例えば4つの中角度受光光学系110a〜110dとを有して構成してもよい。ここで、斜方照射に対しては、受光光学系110aは正反射光を受光しないようにして異物等の欠陥からの前方散乱光を、受光光学系110b及び110dは側方散乱光を、受光光学系110cは後方散乱光をそれぞれ受光して検出する。垂直照射に対しては、各受光光学系110a〜110dは異物等の欠陥からの各方位に向かった散乱光を受光して検出する。なお、水平方向から30度〜55度程度の範囲の中角度受光光学系110a〜110dと水平方向から5度〜30度程度の範囲の低角度受光光学系115a〜115dとを設けた場合、斜方照射に対しては、中角度受光光学系110a〜110dは、粒子状大きな異物からは比較的大きな輝度信号が得られる散乱光を受光するのに対して、薄膜状異物やスクラッチ等の欠陥からも比較的大きな輝度信号が得られる散乱光を受光し、低角度受光光学系115a〜115dは、粒子状大きな異物からは比較的大きな輝度信号が得られる前方散乱光を受光するのに対して、薄膜状異物やスクラッチ等の欠陥からは比較的小さな前方或いは側方散乱光を受光することになる。
他方、垂直照射に対しては、中角度受光光学系110a〜110dは、粒子状大きな異物からは比較的大きな輝度信号が得られる低次の回折光である散乱光を受光するのに対して、薄膜状異物やスクラッチ等の欠陥からも比較的大きな輝度信号が得られる低次の回折光である散乱光を受光し、低角度受光光学系115a〜115dは、粒子状大きな異物からも、薄膜状異物やスクラッチ等の欠陥からも比較的小さな高次の回折光である散乱光を受光することになる。
以上説明したように、切換式ミラー103の進退による垂直照射と斜方照射の組合せと、中角度受光光学系110a〜110dと低角度受光光学系115a〜115dの組合せとにより粒子状異物と薄膜状異物とスクラッチ等の様々な異物や欠陥を識別することが可能となる。
図3は信号処理部130の一実施例を示した図である。垂直照射時及び斜方照射時の各々において、中角度受光光学系110a〜110dの各々の光電変換部(例えばフォトマル)111a〜111dからの出力は、その後信号処理回路112a、112b、116c、116dの各々によって増幅やノイズ除去などの処理を受けて出力される。一軸ステージ119の移動方向に散乱した散乱光に応じた信号処理回路112a及び112cの出力は例えば加算回路601によって加算され、一軸ステージ119の移動方向に対して直角方向に散乱した散乱光に応じた信号処理回路112b及び112dの出力は例えば加算回路602によって加算される。そして、加算回路601の加算出力と加算回路602の加算出力とは比較回路604において大小比較または比率比較が行なわれ、その比較結果がデジタル信号に変換されてメモリ620に記憶される。従って、判定処理部630はメモリ620に記憶されたその違いから散乱光の指向性を検出して異物等を含む欠陥の種類を判定することが可能となる。垂直照射の場合には散乱光の指向性は顕著に現れないのに対して、斜方照射の場合には異物や欠陥の種類に応じて前方散乱光と側方散乱光との間において大きく異なってくることにより、判定処理部630は、垂直照射時に比較回路604から得られてメモリ620に記憶された比較結果と斜方照射時に比較回路604から得られてメモリ620に記憶された比較結果とを比較することによって異物や欠陥の種類を識別して判定することが可能となる。
さらに、垂直照射時と斜方照射時の各々において、例えば4方向に散乱した散乱光に応じた全ての信号処理回路112a〜112dの出力が加算回路603において加算される。そして、比較回路605は、加算回路603の出力の大小に応じたデジタル信号に変換してメモリ620に記憶する。判定処理部630は、メモリ620に記憶された加算回路603の出力(強度)の大小に基づいて異物や欠陥の大きさ判定を行う。
ここで大きさ判定のための出力は、112a〜112dの出力すべてを用いなくても構わない。全出力を用いない場合では、より簡単な回路構成で異物や欠陥の検出を行うことができる。一方112a〜112dの出力すべてを加算して用いる場合では、出力信号のS/Nを向上できる。例えば112a〜112dの出力それぞれの信号強度sとノイズ強度nとが互いにすべて同じ場合、三つの出力を加算した信号強度は3sになるのに対してノイズ強度は√3nとなるから、単独の出力に対してS/Nは√3倍向上する。一般にノイズはショットノイズなので、112a〜112dのノイズは互いに無相関だからである。
また、垂直照射時及び斜方照射時の各々において、低角度受光光学系115a〜115dの各々の光電変換部(例えばフォトマル)116a〜116dからの出力は、その後信号処理回路117a、117b、117c、117dの各々によって増幅やノイズ除去などの処理を受けて出力される。一軸ステージ119の移動方向に対して約45度方向に散乱した散乱光に応じた信号処理回路117a及び117bの出力は例えば加算回路606によって加算され、一軸ステージ119の移動方向に対して約45度方向に散乱した散乱光に応じた信号処理回路117c及び117dの出力は例えば加算回路607によって加算される。そして、加算回路606の加算出力と加算回路607の加算出力とは比較回路609において大小比較または比率比較が行なわれ、その比較結果がデジタル信号に変換されてメモリ620に記憶される。従って、判定処理部630はメモリ620に記憶されたその違いから散乱光の指向性を検出して異物や欠陥の種類を判定すること(指向性を有するスクラッチ等の欠陥と指向性を有しない異物等の欠陥とを識別すること)が可能となる。垂直照射の場合には散乱光の指向性は顕著に現れないのに対して、斜方照射の場合には異物や欠陥の種類に応じて前方散乱光と後方散乱光との間において大きく異なってくることにより、判定処理部630は、垂直照射時に比較回路609から得られてメモリ620に記憶された比較結果と斜方照射時に比較回路609から得られてメモリ620に記憶された比較結果とを比較することによって異物や欠陥の種類を識別して判定することが可能となる。
さらに、垂直照射時と斜方照射時の各々において、例えば4方向に散乱した散乱光に応じた全ての信号処理回路117a〜117dの出力が加算回路608において加算される。そして、比較回路610は、加算回路608の出力(強度)の大小に応じたデジタル信号に変換してメモリ620に記憶する。判定処理部630は、メモリ620に記憶された加算回路608の出力の大小に基づいて異物や欠陥の大きさ判定を行う。
ここで大きさ判定のための出力は、117a〜117dの出力すべてを用いなくても構わない。全出力を用いない場合では、より簡単な回路構成で異物や欠陥検出を行うことができる。一方117a〜117dの出力すべてを加算して用いる場合では、出力信号のS/Nを向上できる。例えば117a〜117dの出力それぞれの信号強度sとノイズ強度nとが互いにすべて同じ場合、三つの出力を加算した信号強度は3sになるのに対してノイズ強度は√3nとなるから、単独の出力に対してS/Nは√3倍向上する。一般にノイズはショットノイズなので、117a〜117dのノイズは互いに無相関だからである。
以上説明したように、信号処理部130において異物や欠陥を検出するために使用する信号処理回路112a〜112d、117a〜117dの出力は必要に応じて適宜決定すればよく、この実施例によってなんら制限されるものではない。受光光学系の数や配置方位、配置仰角についても必要に応じて適宜決定すればよく、この実施例によってなんら制限されるものではない。
次に、本発明に係るウェハ面上下動位置(ウェハ面高さ)の情報に基づいてウェハ面上の斜方照射ビームスポット位置を補正する実施例について説明する。本発明においては、垂直照射ビームスポットと斜方照射ビームスポットとを切り替えて照射するため、垂直照射ビームスポットと斜方照射ビームスポットとはウェハ面上において同じ位置座標を示す必要がある。
そこで、まず、ビームスポット照射位置近傍でのウェハ面上下動位置(ウェハ面高さ)を検出する必要がある。しかし、半導体ウェハ105としては、半導体パターン無しベアウェハまたは半導体パターン無し膜付ウェハ等が考えられる。このように、例えば酸化膜のような表面に膜付の半導体ウェハ105を検査しようとした場合、ウェハ面上下動位置を検出する照明光源として単一波長であるレーザ光源を用いると、膜厚によっては干渉によって反射光がほとんど得られなくなり、正反射光を受光できない場合が生じることになる。この現象は、表面膜の反射率波長依存性により、光源のレーザ波長が膜の反射率の低い波長に一致してしまった場合に起こる現象である。従って、この場合はウェハ面上下動位置(ウェハ面高さ)を検出できないことになる。
そこで、ビームスポット照射位置近傍でのウェハ面上下動位置(ウェハ面高さ)を検出する第2の光源120としては、ブロードバンドの光若しくは白色光を射出する光源を用いることにした。即ち、第2の光源120として二つ以上の異なる波長を含む光を射出するものを使用した場合の効果について図4のグラフを用いて説明する。図4は特定の入射角における膜付ウェハの反射率と波長との関係を表した模式図である。グラフの横軸は波長を、縦軸は反射率を表している。波長λ1では反射率が小さくてウェハからの反射光を得にくいが、波長λ2では反射率が高いので反射光を得られることがわかる。従って、この例では、光源120が波長λ2を含んでいればウェハ105表面からの反射光を受光することができ、ウェハ105の上下移動量を検出することができる。即ち、実際にはウェハ上の膜の厚さや物質によって反射率の波長依存性はまちまちとなるから、第2の光源120としては、白色光のように広範囲の波長の光を含んだもの、または広帯域な波長(UV光から可視光の範囲の例えば約350nm〜約700nm程度)を発光する光源であることが好ましい。含まれる波長範囲が広いので、反射率の高い波長域での反射光を確保することができるからである。白色光源としては、例えば白色レーザ、白色発光ダイオード、キセノンランプ、水銀ランプ、メタルハライドランプ、ハロゲンランプなどがある。また、第2の光源120の射出光の偏光状態は、検査対象の反射特性に応じて適宜選択すればよい。例えば無偏光または円偏光では、ウェハ上の膜の反射率における偏光方向依存性を受けにくくすることができる。
以上説明したように、第2の光源120から射出した光は、レンズ121によってウェハ105上の前記ビームスポット近傍に集光される。そして、ウェハ105によって反射され、レンズ122を経て光センサ123に集光される。ここで、光源120としては、二つ以上の異なる波長を含むものを使用する。光センサ123は、例えば二分割フォトダイオードのような、センサ上での集光位置を検出できるものを使用する。この構成により、光てこの原理でウェハ105の上下移動量は光センサ123上での集光位置情報に変換され、光センサ123の出力からウェハ105上のビームスポット照射位置近傍での上下移動量(ウェハ面の高さ)を求めることができる。
光センサ123からの出力はアクチュエータ109のコントローラ124に送られる。これに基づくコントローラ124からの制御信号によりアクチュエータ109を動かすことで、ウェハ105の上下移動(ウェハ面の高さ)に応じて、照射位置補正光学系であるミラー107の向きを変える。こうして、第1の光源101からの射出光は、照射位置補正光学系であるミラー107によって偏向され、ウェハ105の上下移動に伴う斜方照射ビームスポットのウェハ105面内移動を補正するように、斜方照射ビームスポットの位置を垂直照射ビームスポットと同じ位置に微動補正する。その結果、半導体ウェハ105上に存在する同じ異物や欠陥から垂直照射ビームスポットによる散乱光と斜方照射ビームスポットによる散乱光とを受光光学系110a〜110d及び115a〜115dによって検出できることになる。
次に、斜方照射ビームスポットのウェハ面内移動を補正する効果について説明する。半導体ウェハ105の表面に反りやうねり等の変形があると検査中のウェハ面に上下動が発生する。そのため斜方照射ビームスポットがウェハ面内方向に動いてしまい、位置座標誤差を与える。図5にこの様子を説明する。ウェハ501a上にウェハ面からの仰角θで斜方照明光90が照射されているとする。例えばウェハ面内うねり等の変形によってウェハ501aの位置がウェハ501bの位置に変位量zで動いたとすると、斜方照射光90がウェハ面上を照射する位置は、ウェハ面内方向にz/tanθ移動してしまう。その結果、この量だけ垂直照射時と斜方照射時との間において異物や欠陥の位置座標に誤差が乗ってしまう。そこで、コントローラ124は、ウェハ面の基準高さからのずれ量zを光センサ123で検出し、斜方照射ビームスポットの位置をz/tanθ補正するようにアクチュエータ109を駆動して照射位置補正光学系であるミラー107の偏向を制御することによって垂直照射ビームスポットと同じ位置にすることが可能となる。
しかしながら、斜方照射時において、斜方照射ビームスポットの位置を上記照射位置補正光学系を用いて補正せずに、全体制御部140が光センサ123から検出されるウェハ面の基準高さからのずれ量zに応じて、回転ステージ118及び一軸ステージ119から検出されるウェハ105上の位置座標値を直接z/tanθで補正することも可能である。このように垂直照射時と斜方照射時とにおいて、ウェハ105上において同じ位置座標系で検出された異物や欠陥の情報を照合することが可能となる。ただし、この場合、フィードバック制御またはフィードフォワード制御ができないので、ずれ量zと斜方照射角度θを正確に求めることが必要となる。
以上により、全体制御部140は、半導体ウェハ105を螺旋状に走査しながら、レーザ光を垂直照射ビームスポットで照射したときと、斜方照射ビームスポットで照射したときとで、同じ異物や欠陥から発生する散乱光の情報を半導体ウェハ105上の同じ座標系で受光光学系110a〜110d及び115a〜115dによって検出できることになる。その結果、垂直照射時と斜方照射時とを照合することが可能となり、超微小な異物や欠陥を高信頼度で検出して検査することが可能となる。
なお、全体制御部140は、斜方照射ビームスポットの照射位置を補正するコントローラ124、ステージコントローラ125、スライダコントローラ127及び信号処理部130と接続し、ステージコントローラ125からは半導体ウェハ105を螺旋状に走査する情報を取得すると共に各コントローラ124、125、127へ検査開始情報等が送信され、信号処理部130からは検査結果に関する異物や欠陥の特徴量情報(異物や欠陥の属性情報、異物や欠陥の位置情報、及び異物や欠陥の大きさを示す情報など)が得られる。さらに、全体制御部140は、半導体ウェハに関する情報等を入力する入力手段141と、GUI等を表示する表示装置142と、検査条件情報や検査結果情報等を記憶する記憶装置143とが接続される。
次に、第1の実施の形態における斜方照射ビームスポットの照射位置補正光学系の変形例について図6及び図7を用いて説明する。図6は斜方照射ビームスポットの照射位置補正光学系の第1の変形例を示す説明図である。第1の光源101からの射出光は、ミラー106を経て斜方照射用集光レンズ108に入射する。集光レンズ108を射出した光は、ミラー301によって反射されてウェハ105上に集光される。ここでミラー301は、一軸ステージ119の移動方向に直線的に動くアクチュエータ302上に搭載されている。アクチュエータ302は、光センサ123で検出されるウェハ105上のビームスポット照射位置近傍での上下移動に応じてミラー301を直線的に移動させ、集光レンズ108からの射出光をウェハ105への入射平面内でシフトさせる。この動きによってウェハ105上のビームスポット照射位置近傍での基準高さからの上下移動による斜方照射ビームスポットの照射位置のずれを補正して垂直照射ビームスポットの位置に合わせる。ここでミラー301の移動方向は、ウェハ105への光の入射平面内にあれば、例えば水平方向でも垂直方向でも他の方向でも構わない。
図7は斜方照射ビームスポットの照射位置補正光学系の第2の変形例を示す説明図である。第1の光源101からの射出光は、ミラー106を経て斜方照射用集光レンズ108に入射する。集光レンズ108を射出した光は、ミラー401によって反射されてウェハ105上に集光される。ここで集光レンズ108は一軸ステージ119の移動方向に直線的に動くアクチュエータ402上に搭載されている。アクチュエータ402は、光センサ123で検出されるウェハ105上のビームスポット照射位置近傍での上下移動に応じて集光レンズ108を直線的に移動させ、集光レンズ108からの射出光をウェハ105への入射平面内でシフトさせる。この動きによってウェハ105上のビームスポット照射位置近傍での基準高さからの上下移動による斜方照射ビームスポットの照射位置のずれを補正して垂直照射ビームスポットの位置に合わせる。ここで集光レンズ108の移動方向はウェハ105への光の入射平面内で、かつ集光レンズ108の光軸に平行な方向以外であればよい。例えば集光レンズ108の光軸に垂直な方向であればよい。また、集光レンズ108とミラー401との順番は入れ替わっても構わない。
次に、照射位置補正光学系のアクチュエータの制御方法の実施例について図10及び図11を用いて説明する。即ち、照射位置補正光学系のアクチュエータ109、302又は402の制御方法としては、ウェハの一回転またはそれ以上前のウェハ上のビームスポット照射位置近傍での上下動情報を用いるフィードフォワード制御方法がある。該フィードフォワード制御方法の信号の流れは、図10に示すように、コントローラ124が、例えばコントローラ124内のメモリ(図示せず)またはコントローラ124を介して記憶装置143に記憶された光センサ123から検出される面ぶれ量測定データ(ウェハの一回転またはそれ以上前の上下動情報(データ))1210を用いて照射位置補正光学系のアクチュエータ109、302又は402を駆動制御することになる。この方法の場合では、アクチュエータの位相特性に遅れがある場合であっても、予めその量が分かっていれば、その分だけ時間的にずらした制御信号をアクチュエータに印加することにより、遅れなく斜方照射ビームスポットの位置ずれを補正することができる。
また、位相特性の遅れが十分小さいアクチュータであれば、フィードバック制御でリアルタイムのウェハ上下動情報をアクチュエータに印加することにより、斜方照射ビームスポットの位置ずれを補正することができる。該フィードバック制御方法の信号の流れは、図11に示すように、コントローラ124が、光センサ123から検出される面ぶれ量測定データ1220を用いて照射位置補正光学系のアクチュエータ109、302又は402を駆動制御すると同時に光センサ123から検出される面ぶれ量測定データ1230を取得し、次からは取得された面ぶれ量測定データ1230を用いて照射位置補正光学系のアクチュエータ109、302又は402を駆動制御することになる。この制御方法の場合はリアルタイムの信号なので、より正確なウェハ上下動情報を用いることができる。
以上説明した第1の実施の形態によれば、第2の光源120から広帯域の波長成分を含む光または白色光を射出させてウェハ105上のビームスポット照射位置近傍を照射し、該近傍からの反射光を利用して基準高さからのウェハの変形に伴う上下動(変位である変形量)を検出することにより、ウェハの表面層の膜質に影響されることなく、ウェハの変形を高精度に検出することが可能となる。その結果高精度に検出されるウェハ面の変形情報から斜方照射ビームスポットをウェハ面内で積極的に移動させてウェハ面の変形に伴う斜方照射ビームスポットの位置ずれを補正することにより、斜方照射ビームスポットの位置を垂直照射ビームスポットの位置に高精度に合わせることが可能となる。従って、半導体ウェハ105を螺旋状に走査しながら、レーザ光を垂直照射ビームスポットで照射したときと、斜方照射ビームスポットで照射したときとで、同じ異物や欠陥から発生する散乱光の情報を半導体ウェハ105上の同じ座標系で受光光学系110a〜110d及び115a〜115dによって検出できることになる。その結果、垂直照射時と斜方照射時とを照合することが可能となり、超微小な異物や欠陥を高信頼度で検出して検査することが可能となる。
また、ビームスポットが半導体ウェハ105上を螺旋状に走査する関係で、図8に示すように、一回転前のビームスポットBと走査中のビームスポットBとの間では一軸ステージ119により一定の送りピッチで送り込まれることになる。一方、異物や欠陥は任意の位置に発生するので、垂直照射によるビームスポットも斜方照射によるビームスポットも、検査範囲で脱落が無いように、一回転前のビームスポットBと走査中のビームスポットBとをスポット周辺部において重なりあうように照射する必要がある。そのため、ビームスポットとしては、図9に示すように半導体ウェハの半径方向(一軸ステージ119の送り方向)には広げ、該方向とは直角方向には集束させて照射強度を強めることが好ましい。そこで、垂直照射ビームスポットに対しては、ビームエキスパンダ102でビーム径を拡大したレーザビームをビーム整形光学系200によって楕円形となるように変形させることにより、この様な形状のビームスポットを形成する。斜方照射ビームスポットに対しては、斜方照射する関係でウェハ上では送り方向に広がることを考慮してビームエキスパンダ102でビーム径を拡大したレーザビームをビーム整形光学系201によって楕円形となるように変形させることにより、この様な形状のビームスポットを形成する。ビーム整形光学系200、201のようなビームスポット径の一方向(例えば図9に示すように長軸方向又は短軸方向)のみを縮小または拡大する光学系はアナモルフィック光学系と呼ばれており、具体的な構成としては、プリズム方式やシリンドリカルレンズ方式などがあることは、一般的に知られている。このように垂直照射ビームスポットも斜方照射ビームスポットも、図9に示すように送りピッチ方向には広げた同じ形状のピームスポットを照射することによって、存在する位置に関係なく異物や欠陥に対して検査範囲の脱落が無い確実な検出が可能となる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明に係る第2の実施の形態について図12を用いて説明する。第2の実施の形態において、第1の実施の形態との相違点は、ウェハ上に照射されたビームスポット像の位置や形状(照度分布も含む)を観察する観察光学系204〜207と、第1の光源101から射出した射出ビームの光軸に対するチルト(傾き:射出方向)及びシフト(ずれ:射出位置)を補正するビーム補正光学系202と、観察光学系204〜207で観察されたビームスポット像の位置や形状に基づいてビーム補正光学系202を制御するコントローラ208と、観察光学系204〜207で観察されたビームスポット像の位置や形状に基づいてズーム式のビームエキスパンダ(ビーム径拡大光学系)203を制御するコントローラ209とを設けたことにある。なお、図12においては、スライダコントローラ127の記載を省略する。
第1の光源101から射出した射出ビームは、光軸に対するチルト(傾き)およびシフト(ずれ)が補正されるビーム補正光学系202に入射する。後述する様にビーム補正光学系202にはカメラ213が内蔵されており、その出力からビームのチルト及びシフトの情報が得られる。該ビーム補正光学系202を射出したビームは、拡大倍率が可変なズーム式のビームエキスパンダ203に入射する。さらに、ズーム式のビームエキスパンダ203からの射出ビームは、切換式ミラー103で反射し、ビーム整形光学系200、ビームスプリッタ204、垂直照射用集光レンズ104を経てほぼ垂直方向からウェハ105上に照射され、垂直照射ビームスポットを形成する。ここで、ウェハ105上に形成された垂直照射ビームスポット像は、観察光学系である集光レンズ104、ビームスプリッタ204、結像レンズ205によって構成される結像光学系によってカメラ206の撮像面に結像されてカメラ206によって撮像されてモニタ207内の画像処理部(図示せず)に入力されて記憶される。画像処理部は、観察された垂直照射ビームスポット像を用いて垂直照射用集光レンズ104の光軸を基準にしたビームスポットの位置ずれと寸法(径)(図9に示す長軸長さと短軸長さとを含む)とを検出して垂直照射ビームスポット像の位置や形状(照度分布も含む)が観察できることになる。
また、切換式ミラー103を退避させた状態では、ズーム式のビームエキスパンダ203からの射出ビームは、ミラー106、ビーム整形光学系201、ミラー107、斜方照射用集光レンズ108を経て斜方方向からウェハ105上に照射され、斜方照射ビームスポットを形成する。ここで斜方照射ビームスポット像は、観察光学系である集光レンズ104、ビームスプリッタ204、結像レンズ205によって構成される結像光学系によってカメラ206の撮像面に結像されてカメラ206によって撮像されてモニタ207内の画像処理部(図示せず)に入力されて記憶される。画像処理部は、垂直照射時と同様に、観察された斜方照射ビームスポット像を用いて垂直照射用集光レンズ104の光軸を基準にしたビームスポットの位置ずれと寸法(径)(図9に示す長軸長さと短軸長さとを含む)とを検出して斜方照射ビームスポット像の位置や形状(照度分布も含む)が観察できることになる。
なお、カメラ206としては、例えばCCDやCMOSのような固体受像素子を用いたカメラを用いることができる。
次に、ビーム補正光学系202の具体的構成の実施例について図13を用いて説明する。第1の光源101からの光は、図面上Z軸方向に射出する。次にミラー210によってX軸方向に反射され、XZ平面内を90度偏向して進む。次にミラー211によってY軸方向下向きにXY平面内を90度偏向して進み、ミラー212によって再び90度偏向されて、Z軸方向に射出する。ここでミラー210は、Y軸を回転中心としたチルト機能とX方向へのシフト機能を有している。ミラー211は、Z軸を回転中心としたチルト機能とX方向へのシフト機能を有している。ミラー212は固定されている。従って、ミラー210および211にチルトとシフトとを与えることにより、第1の光源101の射出ビームに生じたチルトおよびシフトを補正することができる。なお偏向の順番は入れ替えても構わない。ミラー212についても以降の光路の取り方に応じて配置を決めればよく、なんら制限するものではない。
また、ミラー212の透過光は、カメラ213の受光面を直接照射する。従ってカメラ213の出力画像から、ビームのチルトおよびシフト情報が得られる。カメラ213としては、例えばCCDやCMOSのような固体受像素子を用いたカメラがある。
ビーム補正光学系202は、カメラ(ビーム検出手段)213のビーム画像と、観察光学系(ビームスポット検出手段は少なくとも204〜206で構成される。)204〜207で観察されるビームスポット像を用いて、ウェハ105面上のビームスポットの位置が垂直照射、斜方照射のそれぞれについて予め決められた基準位置に来るように、第1の光源101から射出される射出ビームの光軸に対するチルト(傾き)およびシフト(ずれ)を補正する。その際、カメラ206で撮影されるビームスポット画像161と、カメラ213で撮像されるビームモニタ画像162とをモニタ207上で目視しながら手動または半自動で補正してもよいし、あるいはビーム補正光学系202を自動装置とし、モニタ207内の画像処理部において観察されたビームスポット像を用いて検出されるビームスポットの位置ずれ等の画像信号出力をビーム補正光学系202のコントローラ208に送り、これに基づいてビーム補正光学系202を制御して補正しても構わない。
ここで、図16に示すビームスポットモニタ画像161と、ビーム画像162とは次の様に使い分ければよい。ビームスポットモニタ画像161は、集光レンズ104または108の焦点面である。そのためビームにチルトがある時にスポット位置が動き、シフトでは動かない。そこで、画像161上でのスポット位置をチルトで修正することにより、ビームチルトが補正できる。次に、ビーム画像162でのビーム位置をシフトで修正することにより、ビームシフトが補正できるのである。
ズーム式のビームエキスパンダ203は、観察光学系204〜207で観察されるビームスポット像を用いて、ウェハ105面上のビームスポットの寸法が垂直照射、斜方照射のそれぞれについて予め決められた大きさになるようにビーム拡大倍率を補正する。その際、カメラ206で撮影されるビームスポット画像をテレビモニタ207上で目視しながら手動または半自動で調整補正してもよいし、あるいはズーム式のビームエキスパンダ203を自動装置とし、モニタ207内の画像処理部において観察されたビームスポット像を用いて検出されるビームスポットの寸法等の画像信号出力をズーム式のビームエキスパンダ203のコントローラ209に送り、これに基づいてズーム式のビームエキスパンダ203を制御して補正しても構わない。
なお、ビーム補正光学系用コントローラ208とビームエキスパンダ用コントローラ209とは、一つのコントローラで構成しても良い。また、モニタ207として、全体制御部140に接続された表示装置142を用いても良い。この場合、モニタ207内の画像処理部(図示せず)での画像処理を、全体制御部140内に設けられたCPUで実行しても良い。
次に、第1の光源の射出ビームのチルトおよびシフトを補正する効果について説明する。第1の光源本体の特性により射出ビームにシフトやチルトが生じて、その結果ウェハ面上でのスポット位置が動いてしまうことがある。例えばレーザ光源では、内部に使われる結晶のシフトの際に生じるビームのシフトやチルト、あるいは温度特性によるビームのシフトやチルトがある。従って、これらの変動によって生じたウェハ上でのビームスポット位置ずれを知らずに検査を続けてしまうと、位置座標に誤差が生じてしまうことになる。そこで、定期的に、観察光学系(ビームスポット検出手段は少なくとも204〜206で構成される。)204〜207でビームスポット像を、カメラ(ビーム検出手段)213によってビーム像を観察することによって射出ビームのシフトおよびチルトを調べ、許容範囲を超えた場合には補正することにより、ウェハ上での異物や欠陥の検出座標誤差を抑えることが可能となり、その結果異物や欠陥の検出精度を向上させることが可能となる。
次に、ビームスポットの寸法を補正する効果について説明する。検査中は螺旋状にビームスポットを走査するが、その際検査範囲に脱落が生じないように、走査中のビームスポットの一部が一回転前のビームスポットの一部と重なるピッチで半径方向にビームスポットが送られる。この様子を図8に示す。図8から分かるように、異物からの散乱光強度は、異物がビームスポットのどこを通過するかによって変化する。最大値はスポット中心を通過した場合であり、最小値は一回転前のビームスポットと走査中のビームスポットとの交点を異物が通過した場合である。そのためビームスポットの寸法にばらつきがあると、交点での照明光強度が変わるため、交点を通過した異物からの散乱光強度も変わる。例えば図8においてビームスポットAの場合とビームスポットBの場合とではそれぞれの交点の高さが異なるため、散乱光強度最小値に違いがあることが分かる。そして、ビームスポット寸法のばらつきの要因として、第1の光源101のビーム径ばらつきがある。一方使用する第1の光源101のビーム径は検査装置ごとに異なるので、ビームスポット交点での照明光強度も装置ごとに異なることになる。このため光源のビーム径ばらつきは、装置ごとの検出感度機差となって現れてしまう。そこで、観察光学系204〜207で観察されるビームスポット像を用いて、ズーム式ビームエキスパンダ203によってビームスポットの寸法を補正することにより、機差を抑制することが可能となる。
また、ビームスポット像を観察するための試料としては、ウェハ105ではなく、例えばセラミックス板のように他の素材でできたもので代替しても構わない。斜方照射によるビームスポット像が見られる程度に光が散乱する表面状態の素材であればよく、カメラ206で受光されたビームスポット像の品質を見て素材を適宜選択すればよい。また照射する表面は基準となるウェハ面の高さに合せておけばよい。
次に、観察光学系の他の実施例について図14を用いて説明する。図12においては、ビームスプリッタ204を介して垂直照射用集光レンズ104および結像レンズ205によって作られるビームスポット像を直接カメラ206の撮像面に形成しているが、図14に示す構成では垂直照射用集光レンズ104および結像レンズ205によって作られるビームスポット像を空中像とし、レンズ701、レンズ702を介してカメラ206の撮像面に結像させるものとする。この構成をとることによって、レンズ701およびレンズ702を適宜選択することにより、必要に応じた像の拡大率を得ることができる。
以上説明したように、本発明に係る第2の実施の形態によれば、斜方照射ビームスポット位置の補正機能、第1の光源から射出されるビームの射出方向(チルト)および射出位置(シフト)を補正する射出ビーム補正機能、並びにビームエキスパンダによるビーム拡大倍率を補正する機能は、例えば図15に示すようなフローに従って機能する。まず、検査開始にあたり、ウェハ105が検査装置のステージ118、119上にローディングされて、検査スタート指示(S151)されると、ウェハ105上に照射されたビームスポット像が観察光学系204〜207で観察されてモニタ画像161として表示される(S152)。同時に、カメラ213によって得られたビームモニタ画像162が表示される。これらのモニタ画像161および162は、例えば図16に示すようにモニタ207のGUI画面160を介してオペレータは目視することができるとともに、例えばモニタ207内の画像処理部(図示せず)で検出されたスポット位置ずれ(ΔX,ΔY)やスポットサイズ(スポット径)(φx,φy)、ビーム位置ずれ(Δx,Δy)等のデータがGUI画面160上に表示される(S153)と共にコントローラ208、209に送信される。なお、観察光学系204〜207で観察された画像を全体制御部140に送信するように構成すれば、表示装置142のGUI画面160に表示できると共に、スポット位置ずれ(ΔX,ΔY)やスポットサイズ(スポット径)(φx,φy)、ビーム位置ずれ(Δx,Δy)等のデータを全体制御部140内のCPUで検出してコントローラ208、209に送信することも可能である。そして、各コントローラ208、209は、上記データから補正の要不要を判断し(S154)、補正要と判断された場合には、上記データに基づいてビーム補正光学系202を制御してビームの射出方向(チルト)および射出位置(シフト)を補正し、ビームエキスパンダ203を制御してビーム拡大倍率を補正して固定される(S155)。その際、補正の要否判断や補正動作はオペレータによるGUIからの入力指示によって行われてもよいし、あるいは予めプログラムされた内容に基づいて、オペレータの指示が介在しない完全な自動制御でもかまわない。また、ウェハ上のビームスポット像をモニタするのではなくて、例えばセラミックス板でできたウェハ面とは別な場所に設けられた他の基準面上に照射ビームを投射し、この像を用いて射出ビーム補正およびビーム拡大倍率補正が行なわれてもかまわない。
続いて、ビームスポットがウェハ上を螺旋状に走査させるために、ウェハを回転始め(S156)、斜方照射による検査であれば、光センサ123で検出されるウェハの上下動に追従してビームスポット位置の補正を開始する(S157)とともに欠陥検出動作に移る(S158)。ウェハ全面の検査が終了するとウェハ回転は停止し(S159)、次に照明方向の切換えの要不要を検査対象に応じて判断する(S160)。不要であれば検査は終了し(S161)、必要であれば切換え式ミラー103を進退させて照射方向を切換えて検査スターの指示に戻り(S151)新たな照射方向によって再度検査を行う。検査終了後(S161)全体制御部140は両方の照射による検査結果をウェハ上の同じ位置座標で照合し、その照合結果である異物等の欠陥の大きさや種類が識別されてその位置座標とともに例えば図17のように表示装置142のGUI上に表示される(S162)。
なお、以上のフローでは検査開始直前に射出ビーム補正およびビーム拡大倍率補正が行なわれているが、特にこれに限定するものではない。検査中においてもウェハからの散乱光や反射光を利用してリアルタイムに補正を行っても構わない。また、フローにおける各動作の内容や順序もこれに限定するものではなく、必要に応じて動作の入換え・追加・省略をしてもかまわない。
[第3の実施の形態]
次に、本発明に係る第3の実施の形態について図18を用いて説明する。第3の実施の形態において、第2の実施の形態との相違点は、倍率可変ビーム整形光学系220、221と、ビームスポットのプロファイル補正素子901とを設けたことである。なお、図18においても、スライダコントローラ127の記載を省略する。
第1の光源101から射出した射出ビームは、光軸に対するチルトおよびシフトが補正されるビーム補正光学系202に入射する。該ビーム補正光学系202を射出したビームは、プロファイル補正素子901を透過してズーム式ビームエキスパンダ203に入射する。さらにズーム式ビームエキスパンダ203からの射出ビームは、切換式ミラー103で反射し、倍率可変ビーム整形光学系220、ビームスプリッタ204、垂直照射用集光レンズ104を経てほぼ垂直方向からウェハ105上に照射され、垂直照射ビームスポットを形成する。ここでウェハ105上に形成された垂直照射ビームスポット像は、観察光学系である集光レンズ104、ビームスプリッタ204、結像レンズ205によって構成される結像光学系によってカメラ206の撮像面に結像されてカメラ206によって撮像されてモニタ207内の画像処理部(図示せず)に入力されて記憶される。画像処理部は観察された垂直照射ビームスポット像を用いて垂直照射用集光レンズ104の光軸を基準にしたビームスポットの位置ずれと寸法(径)(図9に示す長軸長さと短軸長さとを含む)とを検出して垂直照射ビームスポット像の位置や形状(照度分布も含む)が観察できることになる。
また、切換式ミラー103を退避させた状態では、ズーム式ビームエキスパンダ203からの射出ビームは、ミラー106、倍率可変ビーム整形光学系221、ミラー107、斜方照射用集光レンズ108を経て斜方方向からウェハ105上に照射され、斜方照射ビームスポットを形成する。ここで斜方照射ビームスポット像は、観察光学系である集光レンズ104、ビームスプリッタ204、結像レンズ205によって構成される結像光学系によってカメラ206の撮像面に結像されてカメラ206によって撮像されてモニタ207内の画像処理部(図示せず)に入力されて記憶される。画像処理部は観察された斜方照射ビームスポット像を用いて垂直照射用集光レンズ104の光軸を基準にしたビームスポットの位置ずれと寸法(径)(図9に示す長軸長さと短軸長さとを含む)とを検出して斜方照射ビームスポット像の位置や形状(照度分布も含む)が観察できることになる。
ビーム補正光学系202の動作は第2の実施の形態で述べたのと同様なので、ここでは説明を省略する。ズーム式ビームエキスパンダ203と倍率可変ビーム整形光学系220、221は、観察光学系204〜207で観察されるビームスポット像を用いて、ウェハ105面上のビームスポットの長径と短径とが垂直照明、斜方照明のそれぞれについて予め決められた大きさになるように、ズーム式ビームエキスパンダ203の倍率(縮小または拡大)、倍率可変ビーム整形光学系220および221の倍率(縮小または拡大)を補正する。その際カメラ206で撮影された画像をテレビモニタ207上で目視しながら手動または半自動で調整補正してもよいし、あるいはビームエキスパンダ203、倍率可変ビーム整形光学系220および221を自動装置とし、モニタ207内の画像処理部において観察されたビームスポット像を用いて検出されるビームスポット寸法の画像信号出力をそれぞれのコントローラ209、220、221に送り、これに基づいてビームエキスパンダ203、倍率可変ビーム整形光学系220および221を制御して倍率(縮小または拡大)を補正しても構わない。
なお、ビーム補正光学系用コントローラ208、ビームエキスパンダ用コントローラ209、倍率可変ビーム整形光学系用コントローラ210および211は、一つのコントローラで構成してもよい。またモニタ207として、全体制御部140に接続された表示装置142を用いてもよい。この場合モニタ207内の画像処理部(図示せず)での画像処理を全体制御部140内に設けられたCPUで実行してもよい。
次に、ビーム整形光学系に倍率可変なものを採用する場合の効果について説明する。ズーム式ビームエキスパンダ203に加えてビーム整形光学系220,221が倍率可変であると、ビームスポット径は直交した二方向について調整可能になる。より具体的にはズーム式ビームエキスパンダ203によってビームスポットの短径方向をまず調整し、次に倍率可変ビーム整形光学系220、221によって長径方向を調整するのである。
まず異物や欠陥からの散乱光強度は、ビームスポット内の照度に比例する。一方照度はビームスポットの面積に反比例するから、ビームスポット径のばらつきによってスポット面積が異なると、同じ散乱光強度を得るためにはビームパワーを調整する必要がある。このときビームスポットの面積が大きい方にばらついた場合、同じ散乱光強度を得るためにより大きなパワーで照射する必要がある。しかしこの場合には、光源の出力に余裕がないとパワーを十分に上げることができず、必要な散乱光強度を得られない可能性がある。そのため検出感度が落ちてしまう。
そこで、同じパワーで同じ散乱光強度を得るためには、ビームスポットの面積を変えればよい。このときズーム式ビームエキスパンダ203のみによってビームスポットの短径と長径とを同じ比率で変えることにより、同じ照度を得ることも可能である。但しこの場合には、図8における走査中のビームスポットと一回転前のビームスポットとの交点の高さが同じになるとは限らない。交点の高さに違いがあると、検出感度機差となって表れることは前述のとおりである。一方、短径と長径の二方向について倍率調整(縮小又は拡大)が可能であれば、長径と短径とをそれぞれ一定の値に調整することにより、交点の高さを保ちながら同じ照度に合わせることができる。このように倍率可変なビーム整形光学系220、221を採用することで二方向のビームスポット径を倍率調整することにより、よりいっそうの機差抑制を行うことができるのである。
なお、本発明においては、ビームスポット検出手段204〜207で検出された垂直照射ビームスポットまたは斜方照射ビームスポットの少なくとも寸法の情報に基づいてウェハの表面上に照射される照射ビームスポット径の少なくとも一方向(例えば長軸方向又は短軸方向)が縮小または拡大するように補正するスポット径補正光学系(203又は220又は221)を有することを特徴とする。
次に、倍率可変ビーム整形光学系の具体的な第1及び第2の実施例について図19及び図20を用いて説明する。図19は倍率可変ビーム整形光学系の具体的な第1の実施例であるプリズム方式によるものを示し、例えば同じ形の4つのプリズム711〜714によって構成される。図19(a)において、光源からのビームは、図面上左側からプリズム711に入射し、プリズム712、713を経て、プリズム714から射出される。その間各プリズムの屈折作用により、図面上紙面内方向のビーム径は縮小される。倍率の調整は各プリズムを回転させることによって行う。こうすると図19(b)に示すように各プリズムでの屈折作用による縮小率が変化するため、縮小倍率を変えられるのである。プリズムを回転させると各々のプリズムに入る光の入射角が変化するが、このときに各プリズムへの入射角がプリズム間で同じになるように回転角を選ぶのが好ましい(図では角度φ)。このようにすると、各プリズムで生じる光の偏角を同じにすることができるので2つのプリズム間で相殺され、倍率調整の前後でプリズム714からの光の射出方向は変わらないからである。
なお、第1の実施例では4個のプリズムによって構成したが、個数については特に限定するものではない。偏角を相殺するという観点からは偶数個のプリズムによって構成されることが好ましく、さらに4の倍数の個数で構成すれば、実施例のように入射光と射出光とを同じ光軸上に合わせることが可能となり、光学部品配置が行いやすいという利点がある。また異なる形のプリズムを複数組み合わせる構成にしてもかまわない。
図20は倍率可変ビーム整形光学系の第2の実施例であるシリンドリカルレンズ方式によるものを示し、ここでは例えば3個のシリンドリカルレンズによって構成される。図20(a)において、光源からのビームは、図面上左側から凸シリンドリカルレンズ801に入射し、凹シリンドリカルレンズ802を経て凹シリンドリカルレンズ803から射出される。その間各レンズの屈折作用により、図面上紙面内方向のビーム径は縮小される。これらのレンズは紙面に垂直な面内では曲率を持たないので、紙面に垂直な面内ではビーム径は変わらない。倍率の調整は各シリンドリカルレンズ間隔を変えることによって行う。こうすると図20(b)に示すようによる縮小率が変化する。
なお、第2の実施例では3個のシリンドリカルレンズによって構成したが、個数については特に限定するものではない。
次に、ズーム式ビームエキスパンダ203についての他の実施例について説明する。即ち、ズーム式ビームエキスパンダ203は、図19または図20と同様な構成によるビーム整形光学系でもよい。この場合には図19または図20において右側から光が入射する構成として、まず第1の光源101から射出した射出ビームの片方向のみを拡大する。このとき射出ビームを拡大する方向は、ビーム整形光学系220および221とは直交する方向に取る。次に、これと直交する方向をビーム整形光学系220および221によって拡大または縮小することにより、ビームスポット径を直交した二方向について調整可能になる。
次に、プロファイル補正素子901の効果について説明する。プロファイル補正素子901を用いてビームスポットのプロファイルを理想的なガウス分布に補正することで、異物や欠陥の検出座標誤差をさらに低減することができる。異物や欠陥の位置座標検出は、ビームスポットのプロファイルがガウス分布であることを利用して行われるからである。
図9に示したとおり、理想的なビームスポット形状は細長い楕円形である。長手方向はウェハの回転軸を中心とした半径方向(ビームスポットを送る方向)に取り、短手方向は接線方向に取られている。そしてそのプロファイルは、どちらの方向についても理想的にはガウス分布となっている。
次に、ビームスポットが異物や欠陥を横切る様子について考えると、異物からの散乱光はスポットを横切るにつれて時間的に変化し、短手方向の中心部に来たときに極大値になる。その値は異物や欠陥がビームスポット長手方向のどこを通ったかによって変わり、スポットの長手方向中心を横切ったときに最大となる。ここでウェハ回転軸を原点とした極座標(r,θ)で異物座標を表すとすれば、θ座標については散乱光が極大となった時のθの値で決めることができる。しかしr座標については決めることはできない。スポット長手方向のどこを異物が通ったかは、これだけでは分からないからである。そこで図8に示したように、一部が重なり合うようにビームスポットを半径方向に送ることで同じ異物からの散乱光を2回検出することにより決定するのである。
まず、ビームスポットの長手方向のプロファイルを、ガウス分布の式に当てはめて決定する。次に、同一異物に関する一回転前の走査時の散乱光強度とリアルタイム走査での散乱光強度との比率を求め、この値と送りピッチ量とをプロファイルを表すガウス分布式に当てはめてr座標を求めるのである。従って実際のスポットにおけるプロファイルがガウス分布から外れていると、r座標の計算値は実際とは異なった正しくないものとなってしまう。プロファイル補正素子901を利用すればプロファイルをガウス分布に戻すことができるので、この問題を解決することができる。
図21はプロファイル補正素子901の実施例の説明図である。この実施例では、図21(a)(b)に示すように、濃度に所定の分布を持たせた透過型フィルタの機能を持たせてある。図21(b)には透過型フィルタのX軸断面内の透過率曲線を示す。実際のビームスポットプロファイルにおける理想的なガウス分布からのずれは、元となる光源ビームのプロファイルが理想的なガウス分布からずれていることによって起きる場合が多い。そこで、図21(c)に示すように、実際の光源ビームのプロファイルにおいて、理想的なガウス分布からのずれを予め調べておき、プロファイル補正素子901としては、該プロファイル補正素子901を透過した後に正しい理想的なガウス分布になるように濃度分布を決めたものである。図21(b)では図面上X軸断面内の透過率を示してあるが、実際にはY軸方向のプロファイルを加味して2次元的に決めてある。そして、濃度分布を2次元的に決めたプロファイル補正素子901を光路中に配置することによって、プロファイル補正素子901からの射出ビームのプロファイル(照度分布)は正しくガウス分布に補正されるのである。
なお、第3の実施の形態では上述したようにプロファイル補正素子901として透過型フィルタ方式を用いているが、プロファイル補正が行えれば他の方式でもよく、本実施例に限定されるものではない。またプロファイル補正素子901の位置についても照射光学系の構成に応じて適切な場所に配置すればよく、第3の実施の形態に限定されるものではない。
また、プロファイル補正素子901を用いずに、モニタ207内の画像処理部において観察されたビームスポット像から直接プロファイル(照度分布)を求め、その結果からガウス分布との隔たりを求め、演算上で異物座標を補正することも可能である。
また、第3の実施の形態ではガウス分布を持ったビームスポットのプロファイル補正について説明しているが、プロファイル形状を特に限定するものではない。ガウス分布に限らず他の照度分布形状を持ったビームスポットプロファイルの補正でも構わない。
さらに、以上述べたスポット径の補正やプロファイルの補正は、本発明で説明した照明系を用いたウェハ表面検査装置に限定されるものではなく、他の方式の照明系にも適用できる。例えば音響光学素子やガルバノミラーなどを利用してビームスポットをウェハ上で周期的にスキャンする照明系によるウェハ表面検査装置などである。
本発明は、半導体製造におけるウェハ表面異物・欠陥検査方法および装置として利用することができる。
本発明に係るウェハ表面欠陥検査装置の第1の実施の形態を示す構成図である。 本発明に係る検出光学系の構成を示す平面模式図と正面模式図である。 図1に示す信号処理部の一実施例である概略構成を示す図である。 本発明に係る第2の光源として二つ以上の異なる波長を含む光を出射するものを使用する効果の説明図である。 本発明に係るウェハ面上下動に伴う斜方照射位置ずれの説明図である。 本発明に係る第1の実施の形態における斜方照射ビームスポットの照射位置補正光学系の第1変形例の説明図である。 本発明に係る第1の実施の形態における斜方照射ビームスポットの照射位置補正光学系の第2変形例の説明図である。 本発明に係るビームスポット走査におけるスポット位置関係の説明図である。 本発明に係るウェハ表面に照射されるビームスポット形状を示す図である。 本発明に係る照射位置補正光学系のアクチュエータへのフィードフォワード制御での制御信号の流れの説明図である。 本発明に係る照射位置補正光学系のフィードバック制御での制御信号の流れの説明図である。 本発明に係るウェハ表面欠陥検査装置の第2の実施の形態を示す構成図である。 図12に示すビーム補正光学系の具体的一実施例を示す斜視図である。 図12に示す観察光学系の他の実施例を示す図である。 図12に示す第2の実施の形態における動作機能のフローを示す図である。 図12に示す観察光学系で観察されたビームスポットモニタ画像と、検出されたスポットサイズ及びスポット位置ずれが表示されたGUI表示画面を示す図である。 本発明に係る検出異物の位置や種類が表示されたGUI表示画面例を示す図である。 本発明に係るウェハ表面欠陥検査装置の第3の実施の形態を示す構成図である。 図18に示す倍率可変ビーム整形光学系の具体的な第1の実施例を示す構成図である。 図18に示す倍率可変ビーム整形光学系の具体的な第2の実施例を示す構成図である。 本発明に係るプロファイル補正素子の具体的な一実施例を示す図である。
符号の説明
80…垂直照射ビーム、90…斜方照射ビーム、101…第1の光源、102…ビーム
エキスパンダ、203…ズーム式ビームエキスパンダ(ビーム径拡大光学系)、103…
切換式ミラー、104…垂直照射用集光レンズ、105…ウェハ、501a、501b…
ウェハ面、106、107、210、211、212、301、401…ミラー、108
…斜方照射用集光レンズ、109、302、402…アクチュエータ、110a〜110
d…中角度受光光学系、111a〜111d…光電変換部、112a〜112d…信号処
理回路、115a〜115d…低角度受光光学系、116a〜116d…光電変換部、1
17a〜117d…信号処理回路、118…回転ステージ、119…一軸ステージ、12
0…第2の光源、121、122、701、702…レンズ、123…光センサ、124
、208、209…コントローラ、125…ステージコントローラ、126…一軸スライ
ダ、127…スライダコントローラ、130…信号処理部、140…全体制御部、141
…入力手段、142…表示装置、143…記憶装置、160…GUI表示画面、161…
ビームスポットモニタ画像、162…ビームモニタ画像、163…ウェハ外形図、200,201…ビーム整形光学系、202…ビーム補正光学系、204…ビームスプリッタ、205…結像レンズ、206…カメラ、207…テレビモニタ、213…カメラ(ビーム検出手段)、220,221…倍率可変ビーム整形光学系、601、602、603、606、607、608…加算回路、604、609…比較回路、605、610…大小比較回路、620…メモリ、630…判定処理部。711、712、713、714…プリズム、801、802、803…シリンドリカルレンズ、901…プロファイル補正素子。

Claims (20)

  1. ウェハを回転させるステージ手段と、
    第1の光源から射出する射出ビームをほぼ垂直方向から前記ステージ手段によって回転
    されるウェハの表面上に照射して垂直照射ビームスポットを形成し、前記射出ビームを切
    り換えて垂直方向に対して傾斜した斜方方向から前記ステージ手段によって回転させて走
    査されるウェハの表面上に照射して斜方照射ビームスポットを形成する照射光学系と、
    該照射光学系によって前記ウェハの表面上に前記各ビームスポットを形成する際、該ウ
    ェハの表面上に存在する異物等の欠陥から発生する散乱光を集光して受光して信号として
    出力する検出光学系と、
    第2の光源からの白色光または広帯域の光を前記照射光学系でウェハの表面上に形成さ
    れる斜方照射ビームスポットの近傍に照射してその反射光を検出器で受光して前記斜方照
    射ビームスポットの近傍でのウェハの表面高さを検出する高さ検出光学系と、
    該高さ検出光学系で検出される前記斜方照射ビームスポットの近傍でのウェハの表面高
    さ情報に基づいて前記照射光学系でウェハの表面上に形成される斜方照射ビームスポット
    の位置を補正するビームスポット位置補正手段とを備えることを特徴とするウェハ表面欠
    陥検査装置。
  2. 前記検出光学系において、前記異物等の欠陥から発生する散乱光を、前記各ビームスポ
    ットを中心にして複数方向の各々で集光して受光して信号として出力する複数の受光光学
    系で構成したことを特徴とする請求項1に記載のウェハ表面欠陥検査装置。
  3. 前記ビームスポット位置補正手段において、前記斜方方向から前記ウェハの表面上に照
    射する射出ビームを偏向させて前記斜方照射ビームスポットの位置を補正する照射位置補
    正光学系を有することを特徴とする請求項1または2に記載のウェハ表面欠陥検査装置。
  4. 前記ビームスポット位置補正手段において、前記高さ検出光学系で検出されるウェハの
    表面高さ情報に基づいてウェハの表面上でのずれ補正値を算出し、該算出されたずれ補正
    値で前記斜方照射ビームスポットの位置座標を補正するように構成したことを特徴とする
    請求項1または2に記載のウェハ表面欠陥検査装置。
  5. 前記ビームスポット位置補正手段において、前記高さ検出光学系によって検出されたウ
    ェハの一回転またはそれ以上前の高さ情報に基づくフィードフォワード制御で補正するこ
    とを特徴とする請求項3に記載のウェハ表面欠陥検査装置。
  6. 前記ビームスポット位置補正手段において、前記高さ検出光学系によって検出されたリ
    アルタイムの高さ情報に基づくフィードバック制御で補正することを特徴とする請求項3
    に記載のウェハ表面欠陥検査装置。
  7. さらに、前記照射光学系によって前記ウェハの表面上に形成される垂直照射ビームスポ
    ットまたは斜方照射ビームスポットの位置ずれおよび寸法を検出するビームスポット検出
    手段と、
    前記照射光学系に備えられた前記第1の光源から射出された射出ビームの射出方向およ
    び射出位置を補正する射出ビーム補正光学系と、
    該射出ビーム補正光学系の直後でのビーム位置をモニタするビーム検出手段とを有して
    おり、
    前記射出ビーム補正光学系は、前記ビームスポット検出手段で検出された垂直照射ビー
    ムスポットまたは斜方照射ビームスポットの少なくとも位置ずれの情報と、前記ビーム検
    出手段で検出された第1の光源からの射出ビームの少なくとも位置ずれの情報とから、前
    記第1の光源から射出された射出ビームの射出方向および射出位置を補正することを特徴
    とする請求項1乃至4の何れか一つに記載のウェハ表面欠陥検査装置。
  8. 前記照射光学系には、前記ビームスポット検出手段で検出された垂直照射ビームスポッ
    トまたは斜方照射ビームスポットの少なくとも寸法の情報に基づいて前記射出ビームの拡
    大倍率を補正して射出するビーム径拡大光学系を有することを特徴とする請求項7に記載
    のウェハ表面欠陥検査装置。
  9. 前記ビームスポット検出手段において、ウェハの表面上または該ウェハの表面と等価な
    面上に直接形成されたビームスポット像を観察する観察光学系を有して構成されることを
    特徴とする請求項7または8に記載のウェハ表面欠陥検査装置。
  10. 前記検出光学系には、低角度受光光学系と中角度受光光学系とを有することを特徴とす
    る請求項2に記載のウェハ表面欠陥検査装置。
  11. ウェハを回転させるステージ手段と、
    第1の光源から射出する射出ビームを垂直方向に対して傾斜した斜方方向から前記ステ
    ージ手段によって回転されるウェハの表面上に照射して斜方照射ビームスポットを形成す
    る照射光学系と、
    該照射光学系によって前記ウェハの表面上に前記斜方照射ビームスポットを形成する際
    、該ウェハの表面上に存在する異物等の欠陥から発生する散乱光を集光して受光して信号
    として出力する検出光学系と、
    第2の光源からの白色光または広帯域の光を前記照射光学系でウェハの表面上に形成さ
    れる斜方照射ビームスポットの近傍に照射してその反射光を検出器で受光して前記斜方照
    射ビームスポットの近傍でのウェハの表面高さを検出する高さ検出光学系と、
    該高さ検出光学系で検出される前記斜方照射ビームスポットの近傍でのウェハの表面高
    さ情報に基づいて前記照射光学系でウェハの表面上に形成される斜方照射ビームスポット
    の位置を補正するビームスポット位置補正手段とを備えることを特徴とするウェハ表面欠
    陥検査装置。
  12. ステージ手段を駆動してウェハを回転させる走査ステップと、
    第1の光源から射出する射出ビームを照射光学系により、ほぼ垂直方向から前記走査ス
    テップにより回転されるウェハの表面上に照射して垂直照射ビームスポットを形成し、さ
    らに前記射出ビームを照射光学系により切り換えて垂直方向に対して傾斜した斜方方向か
    ら前記走査ステップにより回転させて走査されるウェハの表面上に照射して斜方照射ビー
    ムスポットを形成する照射ステップと、
    該照射ステップで前記ウェハの表面上に前記各ビームスポットを形成する際、該ウェハ
    の表面上に存在する異物等の欠陥から発生する散乱光を検出光学系により集光して受光し
    て信号として出力する検出ステップと、
    第2の光源からの白色光または広帯域の光を前記照射ステップでウェハの表面上に形成
    される斜方照射ビームスポットの近傍に照射してその反射光を検出器で受光して前記斜方
    照射ビームスポットの近傍でのウェハの表面高さを検出する高さ検出ステップと、
    該高さ検出ステップで検出される前記斜方照射ビームスポットの近傍でのウェハの表面
    高さ情報に基づいて前記照射ステップでウェハの表面上に形成される斜方照射ビームスポ
    ットの位置を補正するビームスポット位置補正ステップとを有することを特徴とするウェ
    ハ表面欠陥検査方法。
  13. 前記検出ステップにおいて、前記異物等の欠陥から発生する散乱光を、前記各ビームス
    ポットを中心にして複数方向の各々で受光光学系により集光して受光して信号として出力
    することを特徴とする請求項12に記載のウェハ表面欠陥検査方法。
  14. 前記ビームスポット位置補正ステップにおいて、前記斜方方向から前記ウェハの表面上
    に照射する射出ビームを偏向させて前記斜方照射ビームスポットの位置を補正することを
    特徴とする請求項12または13に記載のウェハ表面欠陥検査方法。
  15. 前記ビームスポット位置補正ステップにおいて、前記高さ検出ステップで検出されるウ
    ェハの表面高さ情報に基づいてウェハの表面上でのずれ補正値を算出し、該算出されたず
    れ補正値で前記斜方照射ビームスポットの位置座標を補正することを特徴とする請求項12または13に記載のウェハ表面欠陥検査方法。
  16. さらに、前記照射ステップによって前記ウェハの表面上に形成される垂直照射ビームス
    ポットまたは斜方照射ビームスポットの位置ずれおよび寸法を検出するビームスポット検
    出ステップと、
    前記照射ステップにおける前記第1の光源から射出された射出ビームの射出方向および
    射出位置を補正する射出ビーム補正ステップと、
    該射出ビーム補正ステップの直後でのビーム位置をモニタするビーム検出ステップとを
    有しており、
    前記射出ビーム補正ステップにおいて、前記ビームスポット検出ステップで検出された
    垂直照射ビームスポットまたは斜方照射ビームスポットの少なくとも位置ずれの情報と、
    前記ビーム検出ステップで検出された第1の光源からの射出ビームの少なくとも位置ずれ
    の情報とから、前記第1の光源から射出された射出ビームの射出方向および射出位置を補
    正することを特徴とする請求項12または13に記載のウェハ表面欠陥検査方法。
  17. 前記照射ステップにおいて、前記ビームスポット検出ステップで検出された垂直照射ビ
    ームスポットまたは斜方照射ビームスポットの少なくとも寸法の情報に基づいて前記ウェ
    ハの表面上に照射される照射ビームスポット径の少なくとも一方向が縮小または拡大する
    ように補正するスポット径補正ステップを有することを特徴とする請求項16に記載のウェハ表面欠陥検査方法。
  18. 前記スポット径補正ステップは、ビーム径の拡大倍率を調整するビーム径拡大ステップ
    を含むことを特徴とする請求項17に記載のウェハ表面欠陥検査方法。
  19. 前記スポット径補正ステップは、倍率可変でビームを整形する倍率可変ビーム整形ステ
    ップを含むことを特徴とする請求項17に記載のウェハ表面欠陥検査方法。
  20. 前記照射ステップにおいて、前記ウェハの表面上に照射される照射ビームスポットの照
    度分布を補正するプロファイル補正ステップを有することを特徴とする請求項12または16に記載のウェハ表面欠陥検査方法。
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