JP4906445B2 - ウエーハの加工方法 - Google Patents

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本発明は、薄く形成されても取り扱いが容易となるウエーハの加工方法に関するものである。
IC,LSI等の複数のデバイスが形成されたデバイス領域とデバイス領域を囲繞する外周余剰領域とが表面に形成されたウエーハは、ダイシング装置等の分割装置によって個々のデバイスに分割され、携帯電話機、パソコン等の各種電子機器に利用される。そして、電子機器の軽量化、小型化を可能にするために、ウエーハの裏面が研削装置によって研削されウエーハの厚みは100μm以下、さらには50μm以下程度に薄く形成される。
ここで、ウエーハを薄く研削すると取り扱いが困難になり、搬送等において破損するおそれがあることから、ウエーハのデバイス領域に対応する裏面のみを研削しデバイス領域を囲繞する外周余剰領域に対応する裏面の外周にリング状の補強部を形成する技術が提案されている(例えば、特許文献1、特願2006−069118等参照)。
特開平5−121384号公報
ところで、この種のウエーハ研削には、チャックテーブルに保持されたウエーハの回転中心を通過し形成すべきリング状の補強部の内側に位置付けられる円環状の研削砥石が配設された研削ホイールを用いる必要があり、研削ホイールは、単純な平面研削用ホイールに比して、チャックテーブル(ウエーハ)の半径以下なる比較的小さな外径となる。このため、研削ホイール全体が常にチャックテーブルの保持面(ウエーハ)上にオーバーラップしており、ホイール回転軸をウエーハ面に直交させて研削を行うと、ウエーハ面内厚みを均一化できるものの、ウエーハに接触させたい半円弧状の研削ラインだけでなく反対側の半円弧状の非研削ラインもウエーハに接してしまうことによって、ウエーハの研削面にあやめ形状の条痕(交差研削痕)が生じ、次工程でエッチング等によってこの条痕を除去する場合に時間がかかってしまうという問題がある。
一方、ホイール回転軸をウエーハ面に対して直交状態から前下がりに傾けて半円弧状の研削ライン側のみをウエーハに接触させて研削を行うと、研削ラインとは反対側の非研削ライン側がウエーハ面から浮き、あやめ形状の条痕の発生をなくすことができるものの、研削ホイールを構成する比較的小径の円環状の研削砥石の研削ラインとチャックテーブルに保持されたウエーハ面との間隔が不均等となり、デバイス領域に対応する裏面のウエーハ面内厚みにばらつきが生じ、ウエーハ面内厚みを均一にできないという問題がある。
そして、ホイール回転軸の傾きを大きくするほど、ウエーハ面内厚みのばらつきが大きくなり、ホイール回転軸の傾きを小さくするほど、あやめ形状の条痕の発生が著しくなり、ホイール回転軸の傾きを中間にしたところで、ウエーハ面内厚みにばらつきを生ずるとともに部分的にあやめ形状の条痕が発生してしまう。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ウエーハの外周にリング状の補強部を形成するようにデバイス領域に対応する裏面のみを研削する際に、あやめ形状の条痕を生ずることなく、ウエーハ面内厚みを均一化できるウエーハの加工方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るウエーハの加工方法は、 ウエーハを保持する保持面を有し回転可能なチャックテーブルと、前記保持面に保持されたウエーハを研削する研削砥石が円環状に配設された研削ホイールを回転可能に支持する研削手段とを備える研削装置を用い、複数のデバイスが形成されたデバイス領域と該デバイス領域を囲繞する外周囲繞領域とが表面に形成されたウエーハの前記デバイス領域に対応する裏面を研削して前記外周囲繞領域に対応する裏面にリング状の補強部を形成するウエーハの加工方法であって、前記チャックテーブルの回転軸に対して相対的に僅かに傾斜したホイール回転軸を有する保持面研削用ホイールに配設された円環状の保持面研削用砥石が前記保持面の回転中心を通過するように位置付けられ該保持面を該保持面研削用ホイールで研削して前記保持面の回転中心から外周部に至る領域を僅かに凹面形状に研削する保持面研削工程と、該保持面研削工程が前記チャックテーブルに対して少なくとも1回実施された後に実施する工程であって、相対的に僅かに傾斜した前記ホイール回転軸を有するウエーハ研削用ホイールに配設されたウエーハ研削用砥石が前記保持面に保持されたウエーハの回転中心を通過するとともに該ウエーハ研削用砥石の外周部が該保持面に保持されたウエーハの前記デバイス領域と前記外周余剰領域との境界部に位置付けられ該保持面に保持されたウエーハの裏面を研削するウエーハ研削工程と、を備え、前記保持面研削工程で用いる前記保持面研削用ホイールの外径D1は、ウエーハの外径をD2とし、前記ウエーハ研削用ホイールの外径をD3としたとき、
D3≦D1<D2
なる関係を満たすことを特徴とする。
また、本発明に係るウエーハの加工方法は、上記発明において、前記保持面研削工程で形成される凹面形状の深さは、1μm〜20μmであることを特徴とする。
また、本発明に係るウエーハの加工方法は、上記発明において、前記ウエーハ研削工程において、ウエーハの表面に保護テープを貼着して前記保持面に保持することを特徴とする。
本発明に係るウエーハの加工方法によれば、ウエーハ研削工程でウエーハ研削用ホイールを用いてウエーハを実際に研削するホイール径とほぼ同じホイール径の保持面研削用ホイールを用いる保持面研削工程でチャックテーブルの保持面を研削して保持面の回転中心から外周に至る領域を僅かに凹面形状に研削しておくことによって、ウエーハをウエーハ研削用ホイールで実際に研削する際には円環状のウエーハ研削用砥石の加工ラインと保持面との間隔をほぼ等しくすることができ、ウエーハ面内厚さが均一となるように研削することができ、かつ、チャックテーブルの回転軸とホイール回転軸が相対的に僅かに傾斜しているので、ウエーハを実際に研削するウエーハ研削用砥石の研削ラインとは反対側の非研削ライン側のウエーハ面に対する逃げ量を大きくして接しにくくし、研削ラインにのみ研削作用を持たせることができ、よって、ウエーハの裏面にはあやめ形状の条痕を生ずることなく研削ラインによるソーマークを回転中心から外周に向かって半円弧の放射状に形成することができるという効果を奏する。
以下、本発明を実施するための最良の形態であるウエーハの加工方法について図面を参照して説明する。
まず、本実施の形態で研削加工する対象であるウエーハについて説明する。図1に示すウエーハWの表面Waは、デバイス領域W1と外周余剰領域W2とを有する。デバイス領域W1には、ストリートSによって区画された複数のデバイスDが形成され、このデバイス領域W1の外周側には、デバイスDが形成されていない外周余剰領域W2が形成される。このデバイス領域W1は、外周余剰領域W2に囲繞されている。このウエーハWの表面Waは、ウエーハWの裏面Wbを凹状に研削するにあたり、図2に示すように、デバイスDを保護するために保護テープTが貼着される。
その後、ウエーハWの裏面Wbのうちのデバイス領域W1に対応する部分、すなわち、デバイス領域W1の裏側を研削して所望の厚さにする。この研削には、例えば図3に示す研削装置1を用いることができる。
図3は、本実施の形態のウエーハの加工方法を実施するための研削装置の一例を示す外観斜視図である。本実施の形態の研削装置1は、ウエーハWを保持する保持面21を有し回転可能なチャックテーブル20と、チャックテーブル20に保持されたウエーハWの裏面Wbを研削するウエーハ研削用砥石31が円環状に配設されたウエーハ研削用ホイール32を回転可能に支持する研削手段30と、研削手段30をZ軸方向に研削送りする研削送り手段40とを備える。
まず、チャックテーブル20は、回転軸が図示しない駆動源に連結されて回転可能である。また、チャックテーブル20は、ボールネジ、ナット、パルスモータ等による送り機構によってX軸方向に移動可能に設けられている。また、保持面21は、ウエーハWを図示しない吸引源による吸引力により吸引保持するためのものである。
また、研削手段30は、下端に複数個のウエーハ研削用砥石31が環状に分割配設されたウエーハ研削用ホイール32と、ハウジング33と、ハウジング33の下端に回転自在に装着されたウエーハ研削用ホイール32を支持するマウント34と、マウント34を支持し回転するホイール回転軸35と、ホイール回転軸35を回転駆動するモータ36と、ハウジング33を装着した移動基台37と、を備える。移動基台37は、被案内レール37aを有し、この被案内レール37aをハウジング8の支持板9に設けられた案内レール9aに移動可能に嵌合することにより研削手段30が上下方向(Z軸方向)に移動可能に支持される。
ここで、本実施の形態で用いるウエーハ研削用砥石31(ウエーハ研削用ホイール32)は、その回転軌跡の最外周の直径がデバイス領域W1の半径より大きくデバイス領域W1の直径より小さく、かつ、回転軌跡の最内周の直径がデバイス領域W1の半径より小さくなるように形成されている。このため、被加工物であるウエーハWの外径をD2とし、ウエーハ研削用砥石31(ウエーハ研削用ホイール32)の外径をD3としたとき、D3<D2なる関係を満たすように設定されている。例えば、ウエーハWの外径D2=200mmとしたとき、ウエーハ研削用砥石31(ウエーハ研削用ホイール32)の外径D3は、D3=100mmの如く設定される。
また、研削送り手段40は、研削手段30の移動基台37を案内レール9aに沿って移動させることで研削ホイール32をZ軸方向に研削送りするためのものである。研削送り手段40は、支持板9に案内レール9aと平行に上下方向に配設され回転可能に支持された雄ねじロッド41と、雄ねじロッド41を回転駆動するためのパルスモータ42と、移動基台37に装着され雄ねじロッド41と螺合する雌ねじブロック(図示せず)と、を備える。
さらに、本実施の形態の研削装置1は、ハウジング8上の手前側に、周知の如く、ウエーハWを収容するカセット51,52、カセット51から研削前のウエーハWの搬出または研削済みのウエーハWのカセット52への搬入を行う搬出入手段53と、ウエーハWの中心位置合わせを行う位置合わせ手段54と、チャックテーブル20に研削前のウエーハWを搬入する搬入手段55と、チャックテーブル20から研削済みのウエーハWを搬出する搬出手段56と、研削後のウエーハWを洗浄する洗浄手段57とを備えている。また、チャックテーブル20の近傍には、研削ホイール32による研削加工時にウエーハWと研削砥石31との加工点に向けて研削水を供給する研削水供給手段58を備えている。
つぎに、このような研削装置1を用いるウエーハWのデバイス領域W1に対応する裏面Wbの基本的な研削方法について説明する。ウエーハWの裏面Wbを研削する際、ウエーハWは、表面Waの保護テープT側がチャックテーブル20の保持面21によって吸引保持され、裏面Wbが露出した状態となる。そして、チャックテーブル20が例えば300rpmの回転速度で反時計方向に回転するとともに、研削ホイール32が例えば6000rpmの回転速度で反時計方向に回転しながら、研削手段30が研削送り手段40の研削送りによって下降することによって、回転中の研削砥石31がウエーハWの裏面Wbに押圧接触して研削が行われる。
このとき、円環状のウエーハ研削用砥石31を、ウエーハWの裏面Wbの回転中心を通過するとともに形成すべきリング状の補強部の内側(デバイス領域W1と外周余剰領域W2との境界部)に位置付けることで、ウエーハ研削用砥石31がウエーハWの裏面Wbの回転中心に常時接触するとともに外周余剰領域W2の裏面に接触しないように制御する。具体的には、図4に示すように、ウエーハWの回転中心Woが、常にウエーハ研削用砥石31の回転軌跡の最外周31oよりも内側でかつ回転軌跡の内周31iよりも外側に位置するようにして、ウエーハ研削用砥石31を回転中心Woに常時接触させる。さらに、その回転軌跡の最外周31oが外周余剰領域W2の裏面側に接触しないように制御する。
このような制御によって、ウエーハWの裏面Wbのうちデバイス領域W1に相当する領域のみが研削され、図5および図6に示すように、裏面Wbに凹部W3が形成され、外周余剰領域W2に相当する部分には、研削前と同様の厚さを有するリング状の補強部W4が残存する。
ここで、この種のウエーハ研削時に生ずる不具合について図7−1〜図8−2を参照して説明する。図7−1は、単純に、チャックテーブル20′の回転軸に対して平行なホイール回転軸35′を有するウエーハ研削用ホイール32′に配設されたウエーハ研削用砥石31′がチャックテーブル20′の回転中心Co′を通過するとともにウエーハ研削用砥石31′の外周部がウエーハW′のデバイス領域W1′と外周余剰領域W2′との境界部に位置付けられてウエーハW′の裏面Wb′を研削する場合の様子を示す原理的な模式図である。この場合、ウエーハ研削用砥石31′の研削面とウエーハ面との間隔が全周に亘って均等となるため、研削結果として得られるウエーハW′は、図8−1に示すように、ウエーハ面内厚み(TTV)を均一化させることができるものの、ウエーハ研削用砥石31′全体が常にチャックテーブル20′に保持されたウエーハW′面上にオーバーラップして全周に亘って接触しているため、ウエーハW′の研削面に図7−1中に示すようなあやめ形状の条痕(交差研削痕)が生じ、次工程でエッチング等によってこの条痕を除去する場合に時間がかかってしまうという問題が発生する。
一方、図7−2に示すように、研削ホイール32′のホイール回転軸35′をウエーハ面に対して直交状態から前下がりに傾けてウエーハW′に接触させたい半円弧状の研削ライン31a′側のみを接触させて研削を行うと、研削ライン31a′とは反対側の非研削ライン31b′側がウエーハ面から浮き、あやめ形状の条痕の発生をなくし、ソーマークを回転中心から外周に向かって半円弧の放射状に形成することができる。しかしながら、比較的小径のウエーハ研削用ホイール32′の半円弧状の研削ライン31a′とチャックテーブル20′に保持されたウエーハ面との間隔が不均等となるため、この状態でウエーハW′の厚みが所定の厚みになるようにデバイス領域W1′に対応する裏面Wb′を研削しても、研削結果として得られるウエーハW′には、図8−2に示すようにウエーハ面内厚み(TTV)にばらつきが生じ、ウエーハ面内厚みを均一にできないという問題が発生する。
そして、ウエーハ研削用ホイール32′のホイール回転軸35′の傾きを大きくするほど、ウエーハ面内厚みのばらつきが大きくなり、ウエーハ研削用ホイール32′のホイール回転軸35′の傾きを小さくするほど、あやめ形状の条痕の発生が著しくなり、ウエーハ研削用ホイール32′のホイール回転軸35′の傾きを中間にしたところで、ウエーハ面内厚みにばらつきを生ずるとともに部分的にあやめ形状の条痕が発生してしまう。
そこで、本実施の形態では、ウエーハWの外周にリング状の補強部W4を形成するようにデバイス領域W1に対応する裏面のみを研削する際に、あやめ形状の条痕を生ずることなく、ウエーハ面内厚みを均一化できるウエーハの加工方法を提供するものである。この加工方法を実施する上で、まず、あやめ形状の条痕をなくすために、ホイール回転軸35は、チャックテーブル20の回転軸に対してチャックテーブル回転方向(円周方向)において前下がりとなるように僅かに傾斜させるものとする。また、傾斜させたホイール回転軸35を有するウエーハ研削用ホイール32でウエーハWを研削する際に、ウエーハ面内厚みにばらつきを生じないようにするために、ウエーハWを実際に研削するホイール径とほぼ同じホイール径の研削ホイールにてチャックテーブル20の保持面21を研削して保持面21の回転中心から外周部に至る領域を僅かに凹面形状に研削する保持面研削工程を事前に行うものとする。ここで、保持面研削工程は、ウエーハ研削用ホイール32に代えて、図9等に示すように、保持面研削用砥石31Aが円環状に配設された保持面研削用ホイール32Aを用いて行うものとし、このために、傾斜させたホイール回転軸35のマウント34に対してウエーハ研削用ホイール32と保持面研削用ホイール32Aとを着脱交換自在とする。ここで、ウエーハ研削用ホイール32と保持面研削用ホイール32Aとは、研削対象が異なるため、そのボンド材質、砥粒径等は全く異なる。また、保持面研削用の研削砥石31A(保持面研削用ホイール32A)の外径をD1としたとき、D1=D3(ウエーハ研削用ホイール32の外径)=100mmとする。
以下、本実施の形態のウエーハWの加工方法について説明する。本実施の形態のウエーハWの加工方法は、図9(a)に示すような保持面研削工程と、図9(b)に示すようなウエーハ研削工程とからなる。
まず、保持面研削工程について説明する。図9(a)は、保持面研削工程を示す研削部付近の斜視図であり、図10は、その縦断正面図であり、図11は、図10のA矢視方向の縦断側面図である。保持面研削工程においては、チャックテーブル20の回転軸φcに対してチャックテーブル回転方向(円周方向)において前下がりとなるように傾斜したホイール回転軸35を有する保持面研削用ホイール32Aに配設された円環状の保持面研削用砥石31Aが保持面21の回転中心Coを通過するように位置付けられ保持面21を保持面研削用ホイール32Aで研削して保持面21の回転中心Coから外周部に至る領域を僅かに凹面形状に研削する。ここで、チャックテーブル20と保持面研削用ホイール32Aは、共に反時計方向に回転する。また、図11に示すチャックテーブル20の回転軸φcに対するホイール回転軸35の傾斜角αは、例えば、α=0.001°〜0.02°程度の僅かな傾斜角に設定されている。22は、保持面研削用ホイール32Aの前下がり傾斜で保持面21に接触する半円弧状の研削ラインによって保持面21の表面に形成された凹面形状部を示している。この凹面形状部22の深さhは、例えば、1μm〜20μm程度であり、僅かな凹面形状である。
次に、ウエーハ研削工程について説明する。図9(b)は、ウエーハ研削工程を示す研削部付近の斜視図であり、図12は、その縦断正面図である。ウエーハ研削工程においては、保持面研削工程で事前に凹面形状部22が形成されたチャックテーブル20の保持面21上に凹面形状部22の形状に従うように吸引保持されたウエーハWの裏面Wbに対してウエーハ研削用ホイール32を用いて研削を行う。すなわち、チャックテーブル20の回転軸φcに対してチャックテーブル回転方向(円周方向)において前下がりとなるように僅かに傾斜したホイール回転軸35を有するウエーハ研削用ホイール32に配設されたウエーハ研削用砥石31が保持面21に保持されたウエーハWの回転中心Woを通過するとともにウエーハ研削用砥石31の外周部が保持面21に保持されたウエーハWのデバイス領域W1と外周余剰領域W2との境界部に位置付けられ保持面21に保持されたウエーハWの裏面Wbを研削する。ここで、チャックテーブル20とウエーハ研削用ホイール32は、共に反時計方向に回転する。また、チャックテーブル20は、例えば300rpmの回転速度で回転し、研削ホイール32は、例えば6000rpmの回転速度で回転する。
図13は、本実施の形態のウエーハの加工方法における保持面形成工程とウエーハ形成工程との関係を示す概略フローチャートである。まず、ウエーハ研削を行う際には(ステップS1:Yes)、チャックテーブル20が新規なものであるか否かを判断する(ステップS2)。チャックテーブル20が交換等により新たな装着された新規なものであれば(ステップS2:Yes)、このチャックテーブル20の保持面21に対して保持面研削用ホイール32Aを用いて保持面研削工程を実施し、保持面21に凹面形状部22を形成する(ステップS3)。そして、研削対象となるウエーハWを保持面21の凹面形状部22上に吸引保持させ(ステップS4)、ウエーハ研削用ホイール32を用いてウエーハ研削工程を実施し、補強部W4を形成する(ステップS5)。また、ウエーハ研削を行うに際して(ステップS1)、チャックテーブル20が新規なものでなければ(ステップS2:No)、このチャックテーブル20の保持面21に対しては既に保持面研削工程を実施済みであるので、ステップS3の保持面形成工程を経ることなく、研削対象となるウエーハWを保持面21の凹面形状部22上に吸引保持させ(ステップS4)、ウエーハ研削用ホイール32を用いてウエーハ研削工程を実施し、補強部W4を形成する(ステップS5)。
すなわち、本実施の形態のウエーハ研削工程は、新規なチャックテーブル20に対して保持面研削工程が少なくとも1回実施され凹面形状部22が形成された後に実施される。なお、保持面研削工程は、新規なチャックテーブル20に交換された場合の1回に限らず、必要に応じて適宜タイミングで複数回実施し、凹面形状部22の形状を修正するようにしてもよい。
本実施の形態のウエーハWの加工方法によれば、ウエーハ研削工程でウエーハ研削用ホイール32を用いてウエーハWを実際に研削するホイール径とほぼ同じホイール径の保持面研削用ホイール32Aを用いる保持面研削工程でチャックテーブル20の保持面21を研削して保持面21の回転中心Coから外周部に至る領域を僅かに凹面形状に研削して凹面形状部22を形成しておくので、ウエーハWをウエーハ研削用ホイール32で実際に研削する際には円環状のウエーハ研削用砥石31の半円弧状の研削ライン31aと保持面21(ウエーハ面)との間隔をほぼ等しくすることができ、ウエーハ面内厚さが均一となるように研削することができる。
また、チャックテーブル20の回転軸φcに対してホイール回転軸35がチャックテーブル回転方向(円周方向)において前下がりとなるように傾斜しているので、ウエーハWを実際に研削するウエーハ研削用砥石31の研削ライン31aとは反対側の非研削ライン31b側は後ろ上がり傾斜としてウエーハ面に対する逃げ量を大きくして接しにくくすることができ、研削ライン31aにのみ研削作用を持たせることができ、よって、ウエーハWの裏面(研削面)にはあやめ形状の条痕を生ずることなく図9(b)中に示すように研削ラインによるソーマークを回転中心から外周に向かって半円弧の放射状に形成することができる。
図14は、外径D2=200mmのウエーハWに対して、ウエーハ研削用ホイール32の外径D3=100mmと同一径の外径D1の保持面研削用ホイール32Aで保持面形成工程を実施した結果得られたチャックテーブル20の保持面21の断面形状の一例を示す図である。この場合、凹面形状部22の深さhは、h=10μm程度とされている。また、図15は、図14に示すチャックテーブル20の保持面21上に吸着保持されたウエーハWに対して外径D3=100mmのウエーハ研削用ホイール32を用いて研削した場合のウエーハ面内厚みのばらつきGBIR(TTV)の特性および非研削ラインの逃げ量を示す説明図である。本実施の形態によれば、ウエーハ面内厚みのばらつきGBIR(TTV)が0μmであり、均一性に優れ、かつ、非研削ライン31この最大逃げ量も例えば20μmの如く大きくできることが判る。ここで、傾斜角αを例えばα=0.001°〜0.02°の範囲内で変えたり、凹面形状部22の深さhを例えば1μm〜20μmの範囲内で変えても、ウエーハTTVの大きさは特に変化することなく、TTV=0μmとなるように均一化できたものである。
また、図16は、外径D2=200mmのウエーハWに対して、外径D1=120mmの保持面研削用ホイール32Aで保持面形成工程を実施した結果得られたチャックテーブル20の保持面21の断面形状の他例を示す図である。また、図17は、図16に示すチャックテーブル20の保持面21上に吸着保持されたウエーハWに対して外径D3=100mmのウエーハ研削用ホイール32を用いて研削した場合のウエーハ面内厚みのばらつきGBIR(TTV)の特性および非研削ラインの逃げ量を示す説明図である。この場合のウエーハ面内厚み(TTV)のばらつきは0.99μm程度あり、また、非研削ラインの最大逃げ量は例えば9.50μm程度であった。
これら図14〜図17に示す結果によれば、保持面形成工程で用いる保持面研削用ホイール32Aの外径D1は、ウエーハ研削用ホイール32の外径D3に極力近い値に設定することが好ましいが、例えばD1=120mmの場合のようにD3≦D1<D2なる関係を満たす条件で保持面研削工程を実施しても、あやめ形状の条痕の発生を抑制し、ウエーハ面内厚みを許容範囲内で均一化し得るものである。
なお、本実施の形態では、チャックテーブル20の回転軸φcに対してホイール回転軸35をチャックテーブル20の回転方向において前下がり方向に僅かに傾けるようにしたが、相対的に傾斜していればよく、チャックテーブル20の回転軸φc側を傾けるようにしてもよい。また、チャックテーブル20や研削ホイール32,32Aの回転方向を反時計方向としたが、時計方向に回転させるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、チャックテーブル20の回転軸φcとホイール回転軸35とを半径方向においては平行とし、平面形状の保持面21に対して凹面形状部22を形成するようにしたが、チャックテーブル20の回転軸φcとホイール回転軸35とを半径方向においても相対的に僅かな傾斜を持たせ、回転中心Coを頂点として僅かな傾斜を持った円錐形(傘形状)に形成された保持面に対して前下がり方向に僅かに傾けた保持面研削用ホイールで凹面形状部を形成するようにしてもよい。これによれば、ウエーハ研削時に、ウエーハ研削用ホイールの非研削ライン側をウエーハ面から浮かせやすくなるので、形成する凹面形状部22の深さhを浅くしたり、傾斜角αを小さくしたりすることができる。
加工対象のウエーハおよび保護テープを示す斜視図である。 ウエーハの表面に保護テープが貼着された状態を示す斜視図である。 本実施の形態のウエーハの加工方法を実施するための研削装置の一例を示す外観斜視図である。 研削砥石の回転軌跡およびウエーハとの位置関係を示す平面図的な説明図である。 リング状の補強部が形成されたウエーハを裏面側から見た斜視図である。 リング状の補強部が形成されたウエーハの断面図である。 傾きのない状態でウエーハを研削する様子を模式的に示す斜視図である。 前下がり傾斜を持たせた状態でウエーハを研削する様子を模式的に示す斜視図である。 図7−1の場合のウエーハの研削結果を示すTTV特性図である。 図7−2の場合のウエーハの研削結果を示すTTV特性図である。 本実施の形態の保持面研削工程およびウエーハ研削工程を順に示す概略斜視図である。 図9(a)の縦断正面図である。 図10のA矢視方向の縦断側面図である。 図9(b)の縦断正面図である。 本実施の形態のウエーハの加工方法における保持面形成工程とウエーハ形成工程との関係を示す概略フローチャートである。 本実施の形態の保持面形成工程で形成された保持面の断面形状の一例を示す図である。 図14の保持面を用いたウエーハ研削結果等の特性図である。 本実施の形態の保持面形成工程で形成された保持面の断面形状の他例を示す図である。 図16の保持面を用いたウエーハ研削結果等の特性図である。
符号の説明
20 チャックテーブル
21 保持面
22 凹面形状部
30 研削手段
31 ウエーハ研削用砥石
31A 保持面研削用砥石
32 ウエーハ研削用ホイール
32A 保持面研削用ホイール
35 ホイール回転軸
D デバイス
T 保護テープ
W ウエーハ
W1 デバイス領域
W2 外周余剰領域
W4 補強部
Wa 表面
Wb 裏面
Wo ウエーハの回転中心
Co 保持面の回転中心
φc チャックテーブルの回転軸

Claims (3)

  1. ウエーハを保持する保持面を有し回転可能なチャックテーブルと、前記保持面に保持されたウエーハを研削する研削砥石が円環状に配設された研削ホイールを回転可能に支持する研削手段とを備える研削装置を用い、複数のデバイスが形成されたデバイス領域と該デバイス領域を囲繞する外周囲繞領域とが表面に形成されたウエーハの前記デバイス領域に対応する裏面を研削して前記外周囲繞領域に対応する裏面にリング状の補強部を形成するウエーハの加工方法であって、
    前記チャックテーブルの回転軸に対して相対的に僅かに傾斜したホイール回転軸を有する保持面研削用ホイールに配設された円環状の保持面研削用砥石が前記保持面の回転中心を通過するように位置付けられ該保持面を該保持面研削用ホイールで研削して前記保持面の回転中心から外周部に至る領域を僅かに凹面形状に研削する保持面研削工程と、
    該保持面研削工程が前記チャックテーブルに対して少なくとも1回実施された後に実施する工程であって、相対的に僅かに傾斜した前記ホイール回転軸を有するウエーハ研削用ホイールに配設されたウエーハ研削用砥石が前記保持面に保持されたウエーハの回転中心を通過するとともに該ウエーハ研削用砥石の外周部が該保持面に保持されたウエーハの前記デバイス領域と前記外周余剰領域との境界部に位置付けられ該保持面に保持されたウエーハの裏面を研削するウエーハ研削工程と、
    を備え、
    前記保持面研削工程で用いる前記保持面研削用ホイールの外径D1は、ウエーハの外径をD2とし、前記ウエーハ研削用ホイールの外径をD3としたとき、
    D3≦D1<D2
    なる関係を満たすことを特徴とするウエーハの加工方法。
  2. 前記保持面研削工程で形成される凹面形状の深さは、1μm〜20μmであることを特徴とする請求項1に記載のウエーハの加工方法。
  3. 前記ウエーハ研削工程において、ウエーハの表面に保護テープを貼着して前記保持面に保持することを特徴とする請求項1または2に記載のウエーハの加工方法。
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