JP4905848B2 - クレープ紙の製造方法及びクレープ紙 - Google Patents

クレープ紙の製造方法及びクレープ紙 Download PDF

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本発明は、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、タオルペーパー等のクレープ紙の製造方法及び該製造方法で製造されるクレープ紙に関する。
トイレットペーパー、ティッシュペーパー、ペーパータオル等を製造する際、製品に柔軟性や嵩高さを出すため、繊維ウェブはクレープを付与する工程(クレーピング)にかけられる。クレーピングは、ヤンキードライヤーで知られる回転シリンダー式抄紙乾燥機に湿った繊維ウェブを接着させ、乾燥後、ドライヤー表面から繊維ウェブをドクターブレードで掻き取り、繊維ウェブに非常に細かいシワをよらせる工程からなる。
通常、クレーピングを行う際、繊維ウェブのヤンキードライヤーへの接着性を増すための方法として、ポリアミドポリアミン・エピハロヒドリン樹脂やポリアミドポリアミンポリ尿素・エピハロヒドリン樹脂、或いはポリアミン・エピハロヒドリン樹脂水溶液をクレープ用接着剤としてヤンキードライヤーの表面もしくは繊維ウェブ上にスプレーすることが行われる。スプレーされた該樹脂水溶液は、ヤンキードライヤーの熱によって濃縮され、接着性を有するコーティング皮膜を形成する。その結果、繊維ウェブとヤンキードライヤー表面との接着力が増し、望ましいクレープを繊維ウェブに付与することができる。
しかし近年、抄紙マシンの高速化が進む中、従来のクレーピング方法だけでは均一なコーティング皮膜が形成できず、接着性にムラが生じ、満足なクレープが得られない問題が起こっている。
特許文献1には、ポリアミドポリアミン・エピクロロヒドリン、ポリアミン・エピクロロヒドリン樹脂などの水溶性樹脂を含むクレープ用接着剤の使用において、該樹脂の熱酸化安定性を向上させるために次亜リン酸及びその塩を熱酸化防止剤として使用することが記載されている。
しかし、上記文献のクレープ用接着剤においては、使用する接着用樹脂の酸化防止剤として次亜リン酸及びその塩の有用性について挙げられているものの、例えばコーティング皮膜の形成や、接着性などクレーピングに対する有効な手段についての記載はなく、満足なクレープ紙が得られるとは限らない。
特許文献2には、クレープ用接着剤としてポリビニルアルコール又はポリビニルアセテートとリン酸塩を使用することが記載されている。
しかし、上記文献には、コーティング皮膜の硬化を防ぐためにリン酸塩を調湿剤として使用することが記載されているが、リオトロピック塩として接着剤樹脂を析出させ、コーティング皮膜の形成や、接着性に影響を与えることについての記載はなく、満足なクレープ紙が得られるとは限らない。
非特許文献1には、オイル系離型剤の代替品としてモディファイヤーの有用性を紹介しており、接着剤にポリアミド・エピクロロヒドリン樹脂、モディファイヤーにリン酸塩やホスホン酸塩が例示されている。
しかし、上記文献には、リン酸塩やホスホン酸塩に関する使用方法や効果など具体的な記載がなく、同じモディファイヤーとして例示されているポリグリコール、3級アミン、4級アミン、低炭水化物、ポリアミドアミン、ポリアミンのようなオリゴマーなどの化合物との違いが明確ではない。
特表2002−522632号 米国特許4883564号 Crepe Adhesive Modifiers Improve Tissue Runnability, Product Quality (Paper Age 2004 June)
本発明の課題は、クレープ紙を製造する際にヤンキードライヤーと繊維ウェブ間の接着性に優れ、良好なクレープの形成を可能にするクレーピング方法、及びその方法により得られたクレープ紙を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、クレーピング工程において、クレープ用接着剤(a)と、リオトロピック塩(b)とを用いて、クレープ用接着剤(a)中の樹脂を析出させることで、(i)コーティング皮膜の形成を速め、(ii)湿った繊維ウェブとヤンキードライヤーの接着性を適度に高めることができ、この方法により繊維ウェブにクレープを付与することにより上記課題を解決できることを見出し、この知見に基づき本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、上記課題の解決手段として、更にはその好ましい実施形態として、次の(1)項〜(11)項に記載のクレープ紙の製造方法及びクレープ紙を提供する。
(1)クレープ用接着剤(a)と、リオトロピック塩(b)とを用いて、繊維ウェブにクレープを付与することを特徴とするクレープ紙の製造方法。
(2)クレープ用接着剤(a)と、リオトロピック塩(b)とを用いて、クレープ用接着剤(a)中の樹脂を析出させ繊維ウェブにクレープを付与することを特徴とするクレープ紙の製造方法。
(3)クレープ用接着剤(a)中の樹脂とリオトロピック塩(B)とを使用する固形分重量比の関係が、以下の範囲である前記(1)又は(2)のクレープ紙の製造方法。
クレープ用接着剤(a)中の樹脂:リオトロピック塩(b)=1:(X/Y)×(1/100)〜(X/Y)
X:25℃におけるクレープ用接着剤(a)中の樹脂固形分濃度5%水溶液において樹脂が析出するまでに必要なリオトロピック塩(b)の固形分重量。
Y:Xを求めるために用いた5%水溶液の樹脂の固形分重量。
(4)リオトロピック塩(b)が、リン酸塩類及びカルボン酸塩類から選ばれる少なくとも1種の塩である前記(1)〜(3)のいずれかのクレープ紙の製造方法。
(5)クレープ用接着剤(a)中の樹脂1000g中に含有するアゼチジニウム環が1.0モル以下である前記(1)〜(4)のいずれかのクレープ紙の製造方法。
(6)クレープ用接着剤(a)中の樹脂がポリアミドポリアミン・エピハロヒドリン樹脂、ポリアミドポリアミンポリ尿素・エピハロヒドリン樹脂及びポリアミン・エピハロヒドリン樹脂から選ばれる少なくとも1種類からなる前記(1)〜(5)のいずれかのクレープ紙の製造方法。
(7)クレープ用接着剤(a)中の樹脂がポリアミドポリアミンポリ尿素・エピハロヒドリン樹脂からなる前記(6)のクレープ紙の製造方法。
(8)前記ポリアミドポリアミンポリ尿素・エピハロヒドリン樹脂がポリアルキレンポリアミン残基、ジカルボン酸残基、尿素残基及びエピハロヒドリン残基から成り、樹脂1000g中に前記尿素残基0.05〜6.0モルと前記エピハロヒドリン残基0.01〜5.0モルを含有する前記(7)のクレープ紙の製造方法。
(9)前記組成物をヤンキードライヤーに塗布し、湿った繊維ウェブを前記ヤンキードライヤーに接着させ、乾燥後、前記繊維ウェブを前記ヤンキードライヤー表面からドクターブレードで掻き取ることによりクレープを形成する前記(1)〜(8)のいずれかのクレープ紙の製造方法。
(10)前記クレープ用組成物がクレープ用離型剤(c)を含む前記(1)〜(9)のいずれかのクレープ紙の製造方法。
(11)前記1〜10のいずれか1項の方法によって製造されたクレープ紙。
本発明は、クレープ紙を製造する際にヤンキードライヤーと繊維ウェブ間に充分な接着力を付与して良好なクレープの形成を可能にするという作用効果を奏する。
本発明におけるクレープ紙の製造方法は、クレープ用接着剤(a)と、リオトロピック塩(b)を用いて、繊維ウェブにクレープを付与することから成る。クレープ用接着剤(a)とリオトロピック塩(b)を含む組成物を用いることで、リオトロピック塩(b)の離液効果がクレープ用接着剤(a)中の樹脂から成るコーティング皮膜をドライヤー上に速く形成させ、湿った繊維ウェブをヤンキードライヤーに強く接着することができるようになる。その結果、繊維ウェブに均一で、良好なクレープを付与することができるようになる。
クレープ用接着剤(a)としては、ポリアミドポリアミン・エピハロヒドリン樹脂、ポリアミドポリアミンポリ尿素・エピハロヒドリン樹脂、ポリアミン・エピハロヒドリン樹脂などを挙げることができる。この中でも均一なコーティング皮膜を速く形成することができ、クレーピングの操業性向上に繋がることから、ポリアミドポリアミン・エピハロヒドリン樹脂、ポリアミドポリアミンポリ尿素・エピハロヒドリン樹脂が好ましく、ポリアミドポリアミンポリ尿素・エピハロヒドリン樹脂が特に好ましい。
本発明で使用されるポリアミドポリアミン・エピハロヒドリン樹脂は、ポリアルキレンポリアミン類(A)とジカルボン酸類(B)とを反応させて得られるポリアミドポリアミンに、エピハロヒドリン類(D)を反応させることにより得ることができる。ポリアミドポリアミン・エピハロヒドリン樹脂の分子上で、もとのポリアルキレンポリアミン類、ジカルボン酸類及びエピハロヒドリン類の各1単位にあたる部分をそれぞれポリアルキレンポリアミン残基、ジカルボン酸残基、又はエピハロヒドリン残基という。
エピハロヒドリン残基には、例えば−CH−CH(OH)−CH−、−CH−CH(OH)−CHX(Xはハロゲン原子を表す。)、アゼチジニウム環等が含まれており、中でもアゼチジニウム環が、架橋反応を起こすことで樹脂の分子量を高め、コーティング皮膜を形成、硬化させる機能を発現する。
前記ポリアミドポリアミン・エピハロヒドリン樹脂としては、樹脂の架橋反応を引き起こす官能基であるアゼチジニウム環が樹脂1000gに対して1.0モル以下であることが好ましく、0.5モル以下であることがさらに好ましい。アゼチジニウム環の含有量が1.0モルよりも高いとコーティング皮膜形成や接着性の制御が困難になり、断紙などの操業悪化を引き起こす場合がある。
前記ポリアミドポリアミン・エピハロヒドリン樹脂のエピハロヒドリン残基の含有量は、樹脂1000gに対して0.01〜5.0モルが好ましく、0.01〜3.0モルがさらに好ましい。該樹脂1000gに対してエピハロヒドリン残基の含有量が0.01モル以上であれば、樹脂の架橋を進めることで適度な接着力を確保することができる。一方、樹脂1000gに対して5.0モルを超えると、架橋反応が進行しやすくなり、コーティング皮膜形成や、接着性の制御が困難になり、断紙などの操業悪化を引き起こす場合がある。
ポリアルキレンポリアミン類(A)としては、分子中に少なくとも2個以上のアルキレン基と2個以上のアミノ基を有するものであればよく、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、イミノビスプロピルアミン等が挙げられ、中でもジエチレントリアミンが好ましい。これらは単独又は2種以上組み合わせて使用することができる。また、ポリアルキレンポリアミン類(A)の一部に代えて、エチレンジアミン、プロピレンジアミン又はヘキサメチレンジアミン等のアルキレンジアミン;ε−アミノカプロン酸等の炭素数1〜6のアミノカルボン酸;ε−カプロラクタムのような炭素原子数1〜6のアミノカルボン酸のラクタム等を使用することもできる。
ジカルボン酸類(B)としては、分子中に2個のカルボキシル基を有するものであれば良い。例えば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸、ドデカン二酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等の飽和又は不飽和脂肪族ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;上記各酸の酸無水物;上記各酸の炭素数1〜5、特に炭素数1〜3の低級アルコール(メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール)のエステル等のジカルボン酸誘導体が挙げられる。これらの中でもグルタル酸、アジピン酸、グルタル酸メチルエステル及びアジピン酸メチルエステルが好ましい。これらは単独又は2種以上組み合わせて使用することができる。
ポリアミドポリアミンを合成するに際し、ポリアルキレンポリアミン類(A)0.8〜1.4モルに対してジカルボン酸類(B)1.0モルとなる反応比が好ましく。これにより接着性に優れた樹脂を得ることができる。
ポリアルキレンポリアミン類(A)とジカルボン酸類(B)との反応は、生成するポリアミドポリアミンが、固形分50重量%水溶液の25℃における粘度基準で、100〜1,000mPa・sの範囲内の粘度を有するまで続けることが好ましく、これにより適度な接着性を有する樹脂を得ることができる。
ポリアルキレンポリアミン類(A)やポリアルキレンポリアミンが有するアミノ基と、ジカルボン酸類(B)が有するカルボキシル基を反応させるときは、原料仕込み時に発生する反応熱を利用するか、外部より加熱して脱水及び/又は脱アルコール反応を行う。反応温度は、好ましくは110〜250℃、より好ましくは120〜180℃であるが、温度条件は(B)が遊離酸であるか、無水物、エステル等の誘導体であるかに依存する。この際、重縮合反応の触媒として、硫酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等のスルホン酸類や、リン酸、ホスホン酸、次亜リン酸等のリン酸類、その他公知の触媒を単独又は2種以上組み合わせて使用することができる。その使用量はポリアルキレンポリアミン1モルに対し好ましくは0.005〜0.1モル、より好ましくは0.01〜0.05モルである。
本発明で使用されるポリアミドポリアミン・エピハロヒドリン樹脂は、前記のポリアミドポリアミンにエピハロヒドリン類(D)を反応させることにより得ることができる。
エピハロヒドリン類(D)としては、エピクロロヒドリン、エピブロムヒドリン、及びメチルエピクロロヒドリン等が挙げられる。また、これらを2種以上混合して用いることもできる。これらのエピハロヒドリン類の中でも、エピクロロヒドリンが特に好ましい。
ポリアミドポリアミンに対するエピハロヒドリン類(D)の反応比は、ポリアミドポリアミンのアミノ基1モルに対して、好ましくは0.01〜1.4モル、より好ましくは、0.05〜0.50、さらに好ましくは0.05〜0.40モルである。(D)のモル比が1.4モルより多いと、エピハロヒドリンの副生物として発癌性の疑いのある低分子有機ハロゲン化合物が多く生成するばかりか、アゼチジニウム環が多く生成し、コーティング皮膜形成や、接着性の制御が困難になり、断紙などの操業悪化を引き起こす場合がある。(D)のモル比が0.01モル未満だと、得られる樹脂の接着力が不足する場合がある。
ポリアミドポリアミンとエピハロヒドリン類(D)との反応は、反応液の濃度を固形分15〜80重量%、反応温度を5〜90℃で行うことが好ましい。特に、ポリアミドポリアミンとエピハロヒドリン類(D)との反応効率を上げるため、ポリアミドポリアミンにエピハロヒドリン類(D)を投入する場合の反応温度を5〜45℃の範囲で実施し、その後の架橋反応では反応温度を45〜90℃とし、得られるポリアミドポリアミン・エピハロヒドリン樹脂を高分子量化して所定の粘度まで増加させることが好ましい。
ポリアミドポリアミンとエピハロヒドリン類(D)との反応は、得られるポリアミドポリアミン・エピハロヒドリン樹脂が、固形分15重量%水溶液の25℃における粘度基準で、10〜100mPa・s、好ましくは15〜80mPa・sの範囲内の粘度を有するまで反応を続けることにより、接着力に優れた樹脂が得られるようになる。反応液の粘度がこの粘度範囲内に入ったら、反応液に水を加えて冷却するなどして反応を停止させ、ポリアミドポリアミン・エピハロヒドリン樹脂の水溶液を得ることができる。
本発明で使用されるポリアミドポリアミンポリ尿素・エピハロヒドリン樹脂は、ポリアルキレンポリアミン類(A)とジカルボン酸類(B)と尿素類(C)とを反応させて得られるポリアミドポリアミンポリ尿素に、エピハロヒドリン類(D)を反応させることにより得ることができる。ポリアミドポリアミンポリ尿素・エピハロヒドリン樹脂の分子上で、もとのポリアルキレンポリアミン類、ジカルボン酸類、尿素類及びエピハロヒドリン類の各1単位にあたる部分をそれぞれポリアルキレンポリアミン残基、ジカルボン酸残基、尿素残基又はエピハロヒドリン残基という。
前記ポリアミドポリアミンポリ尿素・エピハロヒドリン樹脂は、該樹脂1000g中に前記尿素残基を好ましくは0.05〜6.0モル、さらに好ましくは0.10〜5.5モル、もっとも好ましくは0.15〜5.0モルと、前記エピハロヒドリン残基を好ましくは0.01〜5.0モル、さらに好ましくは0.05〜3.0モル、もっとも好ましくは0.05〜1.2モルを含有する。
尿素残基は樹脂の接着性を高める機能と樹脂の硬度を高める機能を有する。尿素残基には、例えば>N−CO−N<、>N−CS−N<等が含まれる。尿素残基の含有量が樹脂1000gに対して0.05モル以上であれば、クレーピングの際に必要な接着力を充分に確保できるが、樹脂1000gに対して6.0モルを超えると、コーティング皮膜の形成、接着性の制御が困難になり、断紙等の操業上のトラブルの原因となる場合がある。
エピハロヒドリン残基には、例えば−CH−CH(OH)−CH−、−CH−CH(OH)−CHX(Xはハロゲン原子を表す。)、アゼチジニウム環等が含まれており、中でもアゼチジニウム環が、架橋反応を起こすことで樹脂の分子量を高め、コーティング皮膜を形成、硬化させる機能を発現する。
前記ポリアミドポリアミンポリ尿素・エピハロヒドリン樹脂としては、樹脂の架橋反応を引き起こす官能基であるアゼチジニウム環が樹脂1000gに対して1.0モル以下であることが好ましく、0.5モル以下であることがさらに好ましい。アゼチジニウム環の含有量が1.0モルよりも高いと、コーティング皮膜形成や接着性の制御が困難になり、断紙などの操業悪化を引き起こす場合がある。
前記ポリアミドポリアミンポリ尿素・エピハロヒドリン樹脂のエピハロヒドリン残基の含有量は、樹脂1000gに対して0.01〜5.0モルが好ましく、0.01〜3.0モルがさらに好ましい。該樹脂1000gに対してエピハロヒドリン残基の含有量が0.01モル以上であれば、樹脂の架橋を進めることで適度な接着力を確保することができる。一方、樹脂1000gに対して5.0モルを超えると、架橋反応が進行しやすくなり、コーティング皮膜形成や、接着性の制御が困難になり、断紙などの操業悪化を引き起こす場合がある。
ポリアミドポリアミンポリ尿素・エピハロヒドリン樹脂の製造に用いるポリアルキレンポリアミン類(A)とジカルボン酸類(B)は、それぞれ、前記ポリアミドポリアミン・エピハロヒドリン樹脂の製造に用いるポリアルキレンポリアミン類(A)とジカルボン酸類(B)と同様であるので、その詳細な説明を略する。
ポリアミドポリアミンポリ尿素・エピハロヒドリン樹脂の製造に用いる尿素類(C)としては、例えば、尿素、チオ尿素、グアニル尿素、フェニル尿素、メチル尿素、ジメチル尿素等を挙げることができる。これらの中でも尿素が好ましい。尿素類(C)の一部に代えて、アミノ基とアミド交換反応し得るN無置換アミド基を1個以上有する化合物、例えば、アセトアミド、プロピオンアミド等の脂肪族アミド類、或いはベンズアミド、フェニル酢酸アミド等の芳香族アミド類等も使用することもできる。
ポリアミドポリアミンポリ尿素の合成に際しては、ポリアルキレンポリアミン類(A)とジカルボン酸類(B)と尿素類(C)を任意の順序で又は同時に反応させることができる。例えば、(A)と(B)とを反応させた後に(C)を反応させる方法、(A)と(C)とを反応させた後に(B)と反応させる方法、(A)と(B)と(C)を同時に反応させる方法のいずれでもよい。
ポリアミドポリアミン尿素を合成するに際し、ポリアルキレンポリアミン類(A)0.8〜1.4モルに対してジカルボン酸類(B)1.0モル、(A)の2級アミノ基1モルに対して尿素類(C)0.05〜1.0モルとなる反応比が好ましく、これにより適度な接着性の樹脂を得ることができる。
ポリアルキレンポリアミン類(A)とジカルボン酸類(B)と尿素類(C)との反応は、生成するポリアミドポリアミンポリ尿素が、固形分50重量%水溶液の25℃における粘度基準で、100〜1,000mPa・sの範囲内の粘度を有するまで続けることが好ましく、これにより接着性に優れた樹脂を得ることができる。
ポリアルキレンポリアミン類(A)やポリアルキレンポリアミンポリ尿素が有するアミノ基と、ジカルボン酸類(B)が有するカルボキシル基を反応させるときは、原料仕込み時に発生する反応熱を利用するか、外部より加熱して脱水及び/又は脱アルコール反応を行う。反応温度は、好ましくは110〜250℃、より好ましくは120〜180℃であるが、温度条件は(B)が遊離酸であるか、無水物、エステル等の誘導体であるかに依存する。この際、重縮合反応の触媒として、硫酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等のスルホン酸類や、リン酸、ホスホン酸、次亜リン酸等のリン酸類、その他公知の触媒を単独又は2種以上組み合わせて使用することができる。その使用量はポリアルキレンポリアミン1モルに対し好ましくは0.005〜0.1モル、より好ましくは0.01〜0.05モルである。
ポリアルキレンポリアミン類(A)やポリアルキレンポリアミンポリ尿素が有するアミノ基と、尿素類(C)を反応させるときは、発生するアンモニアを系外に除去しながらアミド交換反応を行う。このときの反応温度は、適度に反応が進行しやすくなる点で、80〜180℃が好ましく、100℃〜160℃がより好ましい。
本発明で使用されるポリアミドポリアミンポリ尿素・エピハロヒドリン樹脂は、前記のポリアミドポリアミンポリ尿素にエピハロヒドリン類(D)を反応させることにより得ることができる。
ポリアミドポリアミンポリ尿素・エピハロヒドリン樹脂の製造に用いるエピハロヒドリン類(D)は、前記ポリアミドポリアミン・エピハロヒドリン樹脂の製造に用いるエピハロヒドリン類(D)と同様であるので、その詳細な説明を略する。
ポリアミドポリアミンポリ尿素に対するエピハロヒドリン類(D)の反応比は、ポリアミドポリアミンポリ尿素のアミノ基1モルに対して、好ましくは0.01〜1.4モル、より好ましくは、0.05〜0.50、さらに好ましくは0.05〜0.40モルである。(D)のモル比が1.4モルより多いと、エピハロヒドリンの副生物として発癌性の疑いのある低分子有機ハロゲン化合物が多く生成するばかりか、アゼチジニウム環が多く生成し、コーティング皮膜形成や、接着性の制御が困難になり、断紙などの操業悪化を引き起こす場合がある。(D)のモル比が0.01モル未満だと、得られる樹脂の接着力が不足する場合がある。
ポリアミドポリアミンポリ尿素とエピハロヒドリン類(D)との反応は、反応液の濃度を固形分15〜80重量%、反応温度を5〜90℃で行うことが好ましい。特に、ポリアミドポリアミンポリ尿素とエピハロヒドリン類(D)との反応効率を上げるため、ポリアミドポリアミンポリ尿素にエピハロヒドリン類(D)を投入する場合の反応温度を5〜45℃の範囲で実施し、その後の架橋反応では反応温度を45〜90℃とし、得られるポリアミドポリアミンポリ尿素・エピハロヒドリン樹脂を高分子量化して所定の粘度まで増加させることが好ましい。
ポリアミドポリアミンポリ尿素とエピハロヒドリン類(D)との反応は、得られるポリアミドポリアミンポリ尿素・エピハロヒドリン樹脂が、固形分15重量%水溶液の25℃における粘度基準で、10〜100mPa・s、好ましくは15〜80mPa・sの範囲内の粘度を有するまで反応を続けることにより、接着力に優れた樹脂が得られるようになる。反応液の粘度がこの粘度範囲内に入ったら、反応液に水を加えて冷却するなどして反応を停止させ、ポリアミドポリアミンポリ尿素・エピハロヒドリン樹脂の水溶液を得ることができる。
本発明で使用されるポリアミン・エピハロヒドリン樹脂は、ポリアミン類(E)とエピハロヒドリン類(D)とを反応させて得られる。
ポリアミン類(E)としては、例えば、アルキレンジアミン、ポリアルキレンポリアミン類(A)、ジアリルアミン系化合物等が挙げられる。
上記アルキレンジアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、トリエチレンジアミン、プロピレンジアミン、及びヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。
上記ポリアルキレンポリアミン類(A)としては、前記ポリアミドポリアミン・エピハロヒドリン樹脂の製造に用いるポリアルキレンポリアミン類(A)と同様であるので、その詳細な説明を略する。
上記ジアリルアミン系重合物としては、例えば、次の(1)式のモノマー成分を少なくとも有する重合体が挙げられる。
Figure 0004905848
(式中のRは水素又は1〜6個の炭素を含むアルキル基、R’は水素、アルキル基、置換アルキル基である。)
上記(1)式のモノマーにおいて、2個のRは同じでも又異なっていてもよい。R’は1〜18個の炭素原子を含むものであっても良く、又カルボン酸塩、シアノ、エーテル、アミノ、アミド、ヒドラジド、水酸基などの置換アルキル基などでも良い。RとR’とが同一であっても、また相違していても良い。
上記(1)式のモノマーは、具体的には、例えば、ジアリルアミン、N−メチルジアリルアミン、2、2’−ジメチル−N−メチルジアリルアミン、N−エチルジアリルアミン、N−n−プロピルジアリルアミン、N−イソプロピルジアリルアミン、N−n−ブチルジアリルアミン、N−イソブチルジアリルアミン、N−第2級−ブチルジアリルアミン、N−第3級−ブチルジアリルアミン、N−n−ヘキシルジアリルアミン、N−オクタデシルジアリルアミン、N−アセトアミドジアリルアミン、N−シアノメチルジアリルアミン、N−β−プロピオンアミドジアリルアミン、N−酢酸エチルエステル置換ジアリルアミン、N−エチルメチルエーテル置換ジアリルアミン、N−β−エチルアミンジアリルアミン、N−ヒドロキシエチルジアリルアミン、及びN−アセト−ヒドラジド置換ジアリルアミンなどが挙げられ、遊離塩基、塩の形態で使用できる。上記(1)式のモノマーの塩としては、例えば、塩酸などのハロゲン化水素酸、炭酸、硫酸または硝酸等の鉱酸との塩;ギ酸、酢酸、プロピオン酸またはスルホン酸などの有機酸との塩を挙げることができる。ジアリルアミン類として1種又は2種以上のジアリルアミン類を混合して使用しても良い。
前記ジアリルアミン系重合物を製造するに当たり、その重合反応の形態は、アニオン重合、カチオン重合などのイオン重合方法、ラジカル重合方法のいずれの方法をも採用することができ、また、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などの方法を採用することができる。
ポリアミン・エピハロヒドリン樹脂の製造に用いるエピハロヒドリン類(D)は、前記ポリアミドポリアミン・エピハロヒドリン樹脂の製造に用いるエピハロヒドリン類(D)と同様であるので、その詳細な説明を略する。
次に、本発明に用いられるポリアミン・エピハロヒドリン樹脂の合成方法について説明する。ポリアミン・エピハロヒドリン樹脂の合成は、ポリアミン類(E)とエピハロヒドリン類(D)とをどのような順序で反応させてもよい。例えば、ポリアミン類(E)を予め反応器に仕込んでおき、この中にエピハロヒドリン類(D)を徐々に滴下する方法、(E)の一部を予め反応器に仕込んでおき、この中にエピハロヒドリン類(D)を徐々に滴下し、得られた反応混合物中に(E)を添加する方法、及びエピハロヒドリン類(D)を予め反応器に仕込んでおき、この中に(E)を徐々に滴下する方法等をとることができる。
ポリアミン類(E)とエピハロヒドリン類(D)との反応は、反応液の濃度を固形分15〜80重量%、反応温度を5〜90℃で行うことが好ましい。特に、反応効率を上げるため、(E)にエピハロヒドリン類(D)を投入する場合の反応温度を5〜50℃の範囲で実施し、その後の架橋反応では反応温度を40〜90℃とし、得られるポリアミン・エピハロヒドリン樹脂を高分子量化して所定の粘度まで増加させることが好ましい。
ポリアミン類(E)とエピハロヒドリン類(D)との反応は、得られるポリアミン・エピハロヒドリン樹脂が、固形分15重量%水溶液の25℃における粘度基準で、5〜100mPa・s、好ましくは15〜80mPa・sの範囲内の粘度を有するまで反応を続けることにより、接着力に優れた樹脂が得られるようになる。反応液の粘度がこの粘度範囲内に入ったら反応液に水を加えて反応を停止させ冷却し、ポリアミン・エピハロヒドリン樹脂の水溶液を得ることができる。
本発明のクレープ用接着剤(a)は、樹脂固形分の濃度を15〜50重量%に調整することが好ましい。
本発明のクレープ用接着剤(a)は、用途や保存安定性に応じてpH2〜10の範囲内に調整することが好ましい。pHの調整はpH調整剤の添加により行うことができる。pH調整剤としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸、特にハロゲンを含まない無機酸;ギ酸、酢酸等の有機酸;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩基;ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ヒドロキシアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン等のモノアミン化合物を挙げることができる。
本発明で用いるリオトロピック塩(b)は、クレープ用接着剤(a)の水への溶解度を低下させ、樹脂を析出させる能力を有する電解質のことである。例えば、リン酸塩類、硫酸塩類、カルボン酸塩類などが挙げられる。特にアンモニウム又はアルカリ金属のリン酸塩類及びカルボン酸塩類が好ましい。さらにリオトロピック塩(b)の水溶液がアルカリ性を示す電解質が好ましく、例えば、リン酸塩類として、リン酸水素二アンモニウム、リン酸三アンモニウム等のリン酸のアンモニウム塩;ピロリン酸アンモニウム、トリポリリン酸アンモニウム等のポリリン酸のアンモニウム塩;リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム等のリン酸のアルカリ金属塩;トリポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム等のポリリン酸のアルカリ金属塩などが挙げられ、カルボン酸塩類として、蟻酸ナトリウム、蟻酸カリウム等の蟻酸のアルカリ金属塩;酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等の酢酸のアルカリ金属塩;酒石酸二ナトリウム、酒石酸二カリウム等の酒石酸のアルカリ金属塩;クエン酸三ナトリウム、クエン酸三カリウム等のクエン酸のアルカリ金属塩などが挙げられる。これらの中でも特にリン酸水素二アンモニウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウムが好ましい。上記のリオトロピック塩(b)は単独又は2種以上組み合わせて使用することができる。
本発明の製造方法を実施するにあたり、クレーピング方法としては、クレープ用接着剤(a)とリオトロピック塩(b)から成るクレープ用組成物をパルプスラリーに添加する方法、ヤンキードライヤーの前方で湿紙にスプレーする方法やヤンキードライヤーの表面に直接スプレーする方法、及びこれら前記方法を組み合わせてクレーピングする方法があり、製造する紙のタイプ、製紙に使用する機械条件、望まれる紙質、速度、温度等の操業条件に応じて適宜適用することができる。一般的にヤンキードライヤー表面に直接スプレーする方法が、ドライヤー表面にコーティング皮膜を効率的に形成することができるので好ましい。
クレープ用接着剤(a)とリオトロピック塩(b)は別々或いは事前に混合して使用することができる。一般的にヤンキードライヤー表面に(a)と(b)とを混合してスプレーすることで比較的単純なスプレー装置となり、コーティング皮膜のムラが低減し良好なクレープが得られやすく好ましい。
クレープ用接着剤(a)中の樹脂とリオトロピック塩(b)とを使用する適切な固形分重量比の関係は、塩の析出のさせやすさ、樹脂の析出のしやすさに応じて異なっており、クレープ用接着剤(a)中の樹脂とリオトロピック塩(b)とを使用する固形分重量比の関係を以下の範囲とすることが好ましい。
クレープ用接着剤(a)中の樹脂:リオトロピック塩(b)=1:(X/Y)×(1/100)〜(X/Y)
X:25℃におけるクレープ用接着剤(a)中の樹脂固形分濃度5%水溶液において樹脂が析出するまでに必要なリオトロピック塩(b)の固形分重量。
Y:Xを求めるために用いた5%水溶液の樹脂の固形分重量。
クレープ用接着剤(a)中の樹脂のリオトロピック塩(b)に対する割合が上記の範囲未満であると、リオトロピック塩(b)の離液効果が十分に発揮されず、十分な皮膜形成が得られない場合がある。また、その割合が上記の範囲を越えると、リオトロピック塩(b)の離液効果が過剰に発揮されるばかりか、ドライヤー上にリオトロピック塩(b)が多量に析出し、ドライヤー汚れによるトラブルを引き起こす場合がある。
クレープ用接着剤(a)とリオトロピック塩(b)のそれぞれ或いは混合液を10〜1000倍に希釈して使用することが好ましい。クレープ用接着剤(a)とリオトロピック塩(b)をスプレーする場合は、クレープ用接着剤(a)とリオトロピック塩(b)を合計した固形分重量が抄造した繊維ウェブの面積に対して、0.01〜500mg/m、特に0.1〜300mg/mとなるようにドライヤー表面あるいは湿紙ウェブに対して使用することが好ましい。
本発明のクレープ用組成物には、ヤンキードライヤー表面への繊維ウェブの接着力を制御するために、クレープ用離型剤(c)を併用することができる。クレープ用離型剤としては、例えば、シリコーンオイル、炭化水素油、界面活性剤、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、グリセロール、ピロリドン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等が挙げられる。これらは単独又は2種以上組み合わせて使用することができる。
界面活性剤としては、例えば、従来公知のカチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、或いはノニオン性界面活性剤を使用することができる。具体的には、カチオン性界面活性剤としては、例えば、長鎖アルキルアミン塩、変性アミン塩、テトラアルキル4級アンモニウム塩、トリアルキルベンジル4級アンモニウム塩、アルキルイミダゾリウム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルキノリウム塩、アルキルホスホニウム塩、アルキルスルホニウム塩等が挙げられ、両性界面活性剤としては各種ベタイン系界面活性剤が挙げられる。アニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキル燐酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルアリール硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアラルキルアリール硫酸エステル塩、アルキル─アリールスルホン酸塩及び各種スルホコハク酸エステル系界面活性剤等が挙げられる。ノニオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸ソルビタンエステル、そのポリアルキレンオキサイド付加物、脂肪酸ポリグリコールエステル、各種ポリアルキレンオキサイド型ノニオン性界面活性剤(ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレン脂肪族アルコール、ポリオキシエチレン脂肪族アミン、ポリオキシエチレン脂肪族メルカプタン、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンアラルキルアリールエーテル等)が挙げられる。
一般に使用されるクレープ用離型剤(c)の量は、クレープ用接着剤(a)の固形分重量比1に対して、(c)を0.01〜100、好ましくは0.5〜50の範囲で使用することが好ましい。
本発明のクレープ紙のパルプ原料としては、クラフトパルプ、サルファイトパルプ等の晒並びに未晒化学パルプ;砕木パルプ、機械パルプ、サーモメカニカルパルプ等の晒並びに未晒高収率パルプ;新聞古紙、雑誌古紙、段ボール古紙、脱墨古紙等の古紙パルプを挙げることができ、これらは単独又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、上記原料パルプからなるパルプスラリーに、填料、染料、乾燥紙力向上剤、歩留り向上剤、サイズ剤及び湿潤紙力向上剤、柔軟剤、保湿剤、紙厚向上剤等の添加剤も必要に応じて使用しても良い。更にサイズプレス、ゲートロールコーター、ビルブレードコーター及びキャレンダー等で、澱粉、ポリビニルアルコール、アクリルアミド系ポリマー等の表面紙力向上剤、表面サイズ剤、染料、コーティングカラー及び防滑等を必要に応じて塗布しても良い。
本発明の製造方法によって製造されるクレープ紙は、トイレットペーパー、ティシュペーパー、タオルペーパー、ナプキン原紙のような衛生用紙等の用途に適している。
以下、本発明を実施例及び比較例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、各例中、%は特記しない限りすべて重量%である。
<各種残基及びアゼチジニウム環の含有量の測定方法>
(1)クレープ用接着剤(a)のH−NMRのチャートと13C−NMRのチャート及びクレープ用接着剤(a)水溶液中の全ハロゲン量の結果を用いてポリアルキレンポリアミン残基、アジピン酸残基、尿素残基、エピハロヒドリン残基の組成分析を行い、樹脂中の尿素残基、エピハロヒドリン残基の含有量を算出した。
(2)クレープ用接着剤(a)水溶液のHNMRのチャートからアゼチジニウム環の含有量を算出した。
(合成例1)
温度計、冷却器、撹拌機及び窒素導入管を備えた500mL四つ口丸底フラスコにジエチレントリアミン108.4g(1.05モル)を仕込み、攪拌しながらアジピン酸146.1g(1モル)を加え、生成する水を系外に除去しながら昇温し、170℃で3時間反応を行った。次いで、反応液を130℃まで冷却し、尿素20g(0.5モル)を加えて同温度で2時間脱アンモニア反応を行った後、水を徐々に加えて固形分50%のポリアミドポリアミンポリ尿素含有液(1)を得た。(1)の粘度は600mPa・s(25℃)、樹脂固形分1g当たりのアミノ基の量は2.7ミリモルであった。
温度計、還流冷却器、撹拌機及び滴下ロートを備えた別の500ml四つ口フラスコに、ポリアミドポリアミン含有液(1)を200g(第2級アミノ基として0.27モル)仕込み、20℃でエピクロロヒドリン5.0g(0.054モル)を加えた後、水122gを加えて50℃まで加熱した。粘度が200mPa・s(25℃)に到達するまで同温度で保持した後、30%硫酸と水を加えてpHを6、固形分(ポリアミドポリアミンポリ尿素・エピハロヒドリン樹脂)を30%に調整したクレープ用接着剤を得た。固形分15%の粘度は、27mPa・s(25℃)であった。このクレープ用接着剤に含まれるポリアミドポリアミンポリ尿素・エピハロヒドリン樹脂1000g中の、尿素残基の含有量は1.9モル、エピハロヒドリン残基の含有量は0.5モルであった。またHNMRのチャートからアゼチジニウム環は確認できなかった。
(合成例2)
温度計、冷却器、撹拌機及び窒素導入管を備えた500mL四つ口丸底フラスコにジエチレントリアミン108.4g(1.05モル)を仕込み、攪拌しながらアジピン酸146.1g(1モル)を加え、生成する水を系外に除去しながら昇温し、170℃で3時間反応を行った。次いで、水を徐々に加えて固形分50%のポリアミドポリアミン含有液(2)を得た。(2)の粘度は655mPa・s(25℃)、樹脂固形分1g当たりのアミノ基の量は5.3ミリモルであった。
ポリアミドポリアミン含有液(2)200g(第2級アミノ基として0.53モル)に対しエピクロロヒドリン4.9g(0.053モル)を加える以外は合成例1と同様にして、クレープ用接着剤を得た。固形分15%の粘度は、29mPa・s(25℃)であった。このクレープ用接着剤に含まれるポリアミドポリアミン・エピハロヒドリン樹脂1000g中の、エピハロヒドリン残基の含有量は0.5モルであった。またHNMRのチャートからアゼチジニウム環は確認できなかった。
(実施例1)
合成例1で得たクレープ用接着剤と、リオトロピック塩としてリン酸水素二アンモニウムとクレープ用離型剤を下記に示す割合で使用したものを実施例1として、下記の方法でコーティング皮膜の形成速度の指標としての皮膜形成時間、接着強度の指標としてのT字剥離強度を測定した。測定結果を表1に示した。
(実施例2〜8、比較例1〜3)
クレープ用接着剤とリオトロピック塩の種類を表1に記載したものを使用して実施例1と同様にして皮膜形成速度、T字剥離強度を測定した。測定結果を表1に示した。
<リオトロピック塩(b)によるクレープ用接着剤(a)中の樹脂を析出させる評価>
25℃における樹脂固形分濃度5%に希釈したクレープ用接着剤(a)5g(固形分重量0.25g)に対して、樹脂が析出し白濁するまでに必要なリオトロピック塩(b)の固形分重量Xを評価した。測定結果を表1に示した。また評価結果に基づいて算出したクレープ用接着剤(a)とリオトロピック塩(b)とを使用する好適な固形分重量比の範囲を表2に示した。
<皮膜形成時間の評価方法>
合成例1または2で得たクレープ用接着剤5%単独、或いはクレープ用接着剤5%とリオトロピック塩2.5%を含むサンプル液を10mLビーカーに5g加えて、100℃のホットプレート上で加熱乾燥させた。乾燥することで樹脂分が濃縮され、樹脂の皮膜が形成するまでの時間を測定した。皮膜が形成するまでの時間が短いほど皮膜形成に優れた薬品処方である。
<接着強度の評価方法>
合成例1または2で得たクレープ用接着剤0.1%とリオトロピック塩0.05%と鉱物油タイプのクレープ用離型剤「CR6104」(星光PMC株式会社製)0.4%を含むサンプル液を噴霧器でアルミ箔(3×11cm)に0.1gスプレーし、ホットプレート上で加熱乾燥させた。サンプルが乾燥したアルミ箔の面に湿紙(3×12cm、水分率60%)を貼り合わせ、110℃、3分−100kgf/cmで熱プレスし、アルミ箔と紙を接着させた。アルミ箔から紙を剥離するときの剥離強度をJ. TAPPI−19−(2)−B法に準拠して測定した。剥離強度が強いほど、接着強度に優れた薬品処方である。
Figure 0004905848
(*1)…クレープ用接着剤(a)中の樹脂を析出させるために必要なリオトロピック塩(b)の固形分重量X。
(*2)…リオトロピック塩に該当しない塩。
(*3)…塩が溶解せず、樹脂は析出しなかった。
(*4)…溶解していない塩がスプレーノズルに詰まり、評価できなかった。
(*5)…紙とアルミ箔が接着せず評価できなかった。
表1に示す結果から明らかな通り、本発明の実施例1〜8のようにクレープ用接着剤とリオトロピック塩を使用することで、比較例1〜3のようにリオトロピック塩を使用しない或いはリン酸カルシウムのような水難溶性のリオトロピック塩ではない塩を使用した場合よりも、皮膜形成時間を約10%〜70%に短縮することができ、また、接着強度も実施例1〜8では、約130〜170mN/3cmと、比較例1〜3に比べて接着強度を強めることができる。
Figure 0004905848

Claims (7)

  1. クレープ用接着剤(a)と、リオトロピック塩(b)とを用いて、クレープ用接着剤(a)中の樹脂を析出させて繊維ウェブにクレープを付与し、
    クレープ用接着剤(a)中の樹脂とリオトロピック塩(b)との使用比率を、固形分重量比で、クレープ用接着剤(a)中の樹脂:リオトロピック塩(b)=1:(X/Y)×(1/100)〜(X/Y)(但し、式中、Xは、25℃におけるクレープ用接着剤(a)中の樹脂固形分濃度5%水溶液において樹脂が析出するまでに必要なリオトロピック塩(b)の固形分重量を表わし、Yは、Xを求めるために用いた上記5%水溶液の樹脂の固形分重量を表わす。)の範囲内とし、
    クレープ用接着剤(a)中の樹脂がポリアミドポリアミン・エピハロヒドリン樹脂、ポリアミドポリアミンポリ尿素・エピハロヒドリン樹脂及びポリアミン・エピハロヒドリン樹脂から選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とするクレープ紙の製造方法。
  2. リオトロピック塩(b)が、リン酸塩類及びカルボン酸塩類から選ばれる少なくとも1種の塩であることを特徴とする請求項に記載のクレープ紙の製造方法。
  3. クレープ用接着剤(a)の樹脂1000g中に含有するアゼチジニウム環が1.0モル以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のクレープ紙の製造方法。
  4. クレープ用接着剤(a)中の樹脂がポリアミドポリアミンポリ尿素・エピハロヒドリン樹脂からなり、該樹脂がポリアルキレンポリアミン残基、ジカルボン酸残基、尿素残基及びエピハロヒドリン残基からなり、樹脂1000g中に前記尿素残基0.05〜6.0モルと前記エピハロヒドリン残基0.01〜5.0モルを含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のクレープ紙の製造方法。
  5. 前記クレープ用組成物をヤンキードライヤーに塗布し、湿った繊維ウェブを前記ヤンキードライヤーに接着させ、乾燥後、前記繊維ウェブを前記ヤンキードライヤー表面からドクターブレードで掻き取ることによりクレープを形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のクレープ紙の製造方法。
  6. 前記クレープ用組成物がクレープ用離型剤(c)を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のクレープ紙の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法によって製造されたクレープ紙。
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