JP4904754B2 - 現像装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、印刷装置等の画像形成装置で用いられる現像装置に係り、特に、一成分現像剤を用いた現像装置及びこれを用いた画像形成装置の改良に関する。
従来における電子写真方式等の画像形成装置で用いられる現像装置としては、トナーのみからなる一成分現像剤(トナー)を用いた一成分現像方式と、トナーとキャリアからなる二成分現像剤を用いる二成分現像方式とが知られている。中でも、一成分現像方式の現像装置は、キャリアとの混合、撹拌、トナー濃度の制御が不要であるため、装置の小型化、低コスト化が可能であり、更に、現像剤の交換作業などが不要なため、主としてメンテナンスフリーが要望されるプリンタにおいて使用されることが多くなってきている。
従来、一成分現像方式においては、現像ロール上に所定のトナー量及びトナー帯電量を備えたトナー層を形成する方式として、フィルム部材を現像ロールに押し付け、この押圧力にて形成されたニップ域内で、現像ロール上のトナー層厚を規制すると共に、同時に摩擦帯電を行う方法が採られている(特許文献1,2参照)。
例えば、特許文献1記載の先行技術によれば、現像ロール近傍に配設された支持枠体にフィルムを貼り渡し、このフィルムの張力に基づいてフィルムを現像ロールに対して押圧させ、トナー層厚の規制及び摩擦帯電を行うことができる。
また、特許文献2記載の先行技術によれば、現像ロールの表面のトナー付着量及び荷電量に応じて、フィルムに電圧を印加し、当該フィルムを現像ロールへ静電吸着させることによって、現像ロール上のトナーの層厚を規制すると共に摩擦帯電を行うことができる。
更に、帯電方式としては、このような摩擦帯電方式のほかにも、フィルム部材をトナー層に接触させ、直流電界を印加することにより、トナー層を静電的に帯電させる手法を取り入れることも可能であり、例えば、トナーを負極性に帯電させる場合には、フィルム部材と現像ロールとの間にフィルム部材側が負極性になるような電位差を印加するようにした手法が挙げられる。
特開昭63−155065号公報(問題点を解決するための手段、第1図) 特許第2982384号公報(実施例、図2)
しかしながら、このような方式では、本来得られるはずのトナー極性に対して反対極性に帯電した逆極性トナーがフィルム部材の表面に付着して堆積してしまうと、新たにフィルム部材と現像ロールとの間に進入してくるトナーがフィルム部材の表面に接触しないため所望のトナー層厚及び帯電量を得ることができなくなってしまう。
また、帯電不良によって現像ロール上に逆極性トナーが存在してしまうと、トナーの感光体ドラムへの静電的な転移に際し、当該逆極性トナーが感光体上の非画像部に転移してしまい、結果として、画像にかぶり現象を発生させてしまうという不具合が生ずる。
本発明は、以上の技術的課題を解決するためになされたものであって、帯電部材の表面に付着して堆積した現像剤を除去すると共に、現像剤層が所望の層厚及び帯電量に規制可能な現像装置及びこれを用いた画像形成装置を提供するものである。
すなわち、本発明の基本的構成は、図1に示すように、静電潜像が担持される像担持体1に対向し且つ回転可能で表面に現像剤Gを担持する現像剤担持体2と、現像剤担持体2上の現像剤Gに接触又は近接してこの現像剤Gを帯電規制する帯電部材4と、この帯電部材4に所定のバイアスを印加するバイアス電源5とを備えた現像装置において、バイアス電源5が、画像形成時に帯電部材4及び現像剤担持体2間にて予め決められた極性の帯電バイアスが印加され、この帯電バイアスによる放電に伴って予め決められた帯電極性になるように現像剤担持体2上の現像剤Gを帯電させる帯電バイアス印加手段6と、非画像形成時に帯電部材4及び現像剤担持体2間にて前記帯電バイアスとは反対極性の直流成分に交流成分を重畳した除電バイアスが印加され、この除電バイアスによる放電に伴って帯電部材4に付着し且つ前記予め決められた帯電極性とは反対極性に帯電した現像剤Gを放電に伴って除電させる除電バイアス印加手段7と、帯電バイアス印加手段6及び除電バイアス印加手段7のうちいずれか一方が帯電部材4と現像剤担持体2との間に作用するように帯電バイアス印加手段6及び除電バイアス印加手段7の接続を切り替えるバイアス切替手段8とを具備していることを特徴とするものである。
このような技術的手段において、現像剤担持体2は現像剤Gを担持できるものであればよく、ドラム状、ベルト状を含み、また、効果的に現像を行う観点からは像担持体1とは接触配置される態様が好ましいが、非接触であっても差し支えない。
更に、現像剤担持体2としては弾性体であっても剛体であってもよく、例えば可撓性チューブであっても差し支えない。
更に、帯電部材4はロール状、フィルムシート状、チューブ状、板状、ブラシ状等適宜選定して差し支えないが、本発明では、後述するように、フィルム部材及び可撓性を有する回転体が用いられる
更に、帯電バイアス印加手段6には画像形成時に帯電部材4及び現像剤担持体2間に現像剤を所定の帯電量に帯電させる帯電バイアスが印加可能なものであれば、適宜選定して差し支えない。
また、除電バイアス印加手段7には非画像形成時に帯電部材4及び現像剤担持体2間に例えば帯電バイアス印加手段6に対して逆極性のバイアスを印加することによって帯電部材4に付着した逆極性トナーを除電若しくは正規の極性に帯電させることが可能なものであれば、適宜選定して差し支えない。
更にまた、バイアス切替手段8には、例えば単一の直流電源に対して正負の切り替えが可能なタイプのものや、例えば二つの配線の接続を切り替えるスイッチタイプのもの等適宜選定して差し支えない。
更に、バイアス電源5は、バイアス切替手段8が例えば単一の直流電源に対して正負の切り替えが可能なタイプのものであれば帯電バイアス印加手段6と除電バイアス印加手段7とが兼用可能な単一の印加手段を備えたものであってもよいし、帯電バイアス印加手段6と除電バイアス印加手段7とをそれぞれ別個に設けた複数の印加手段を備えたものであってもよい。
また、帯電バイアス印加手段6は直流定電流を印加するものであることが好ましい。このような定電流制御方式のほかに、定電圧制御方式を採用しても差し支えないが、定電流制御であれば常時一定の電流が通電可能なため、例えば湿度変動により帯電部材4の電気抵抗値が変動した場合でも一定の電荷量を付与でき、電圧制御に比べて安定して現像剤Gを帯電することができる。
更に、バイアス切替手段8は非画像形成時の所定期間に除電バイアス印加手段7に接続を切り替えるものであることが好ましい。この場合、バイアス切替手段8は記録材間の非作像部や、電源投入時のほか、終了モード等の非画像形成時に、適宜除電バイアスに切り替え、帯電部材4に付着した逆極性現像剤を除電する。
更にまた、除電バイアス印加手段7は現像剤Gの帯電極性と反対極性の直流に交流を重畳した除電バイアスを印加するものが用いられる。これにより、帯電部材4に付着した現像剤Gを効果的に除電することができ、現像剤Gを回収した際の現像剤G同士の凝集を静電的に解消することができ、再度この現像剤Gを使用する際にも薄層形成が可能になる。
ここで、本発明に近似する技術として、静電潜像担持体(例えば感光体)の表面を均一に帯電させる帯電部材において、帯電部材として帯電ロールを用い、この帯電ロールに対して画像形成時には直流電圧を印加し、一方、非画像形成時には当該直流電圧と逆極性の直流電圧又は交流電圧を印加するようにした先行技術が既に提案されている(例えば特開2002−328508号公報参照)。
しかしながら、この種の先行技術は、イオン導電による帯電を行っているため画像形成時のバイアスと逆極性の直流電圧又は交流電圧を印加することによってイオン導電に関与していたイオンが帯電ロールの内側又は外側に偏ってしまうという不具合を防止し、帯電ロールの抵抗値の上昇を抑えるようにしたものである。更に、帯電ロールに当接するパット型のクリーナを配設し、当該クリーナを帯電ロール表面に押し当てることによって、帯電ロールの表面に付着したトナーを清掃するようにしていることから、本態様において非画像形成時に印加されるバイアスは帯電ロールの表面に付着したトナーに対してクリーニング作用を及ぼすものではないと言える。
これに対して、本発明は、現像剤担持体2上のトナーを帯電規制するものであり、さらに、除電バイアスを印加することによって帯電部材4に逆転移した逆極性現像剤にクリーニング作用を及ぼすものである。
したがって、本発明は当該先行技術と解決すべき技術的課題及びその解決手段が全く相違するものであり、当該先行技術に基づいて本発明に想到することはあり得ない。
また、現像剤担持体2の周囲のうち帯電部材4の上流側に対向配置され且つ現像剤担持体2に現像剤Gが供給される現像剤供給部材3を備えることが好ましい。
この現像剤供給部材3は、現像剤Gを担持搬送できるものであれば、ロール状部材等適宜選定して差し支えなく、また、現像剤担持体2とは接触、非接触を問わない。
更に、現像剤供給部材3は現像剤担持体2に離間配置されると共に当該現像剤担持体2との間に現像剤担持体2への現像剤供給を促す供給バイアスが印加され且つ表面に担持された現像剤Gを現像剤担持体2に供給することが好ましい。これにより、現像剤Gが供給時に摺擦帯電してしまう事態を防止できるほか、現像剤Gの供給を安定的に行うことが可能になる。
更にまた、現像剤供給部材3は現像剤供給部材3が現像剤担持体2と離間配置される観点から、安定したギャップを維持できる剛性ロール状が好ましい。
また、現像剤担持体2と現像剤供給部材3との回転方向は対向部位で互いに異なる方向(Against方向)であっても同方向(With方向)であってもよい。
また、帯電部材4は現像剤担持体2との接触圧を20g/cm以下として配置されることが好ましい。これにより、帯電部材4が現像剤Gに及ぼすストレスを低減でき、それにより帯電部材4への現像剤Gの固着現象や現像剤Gの割れなどを解消でき、現像装置の性能を長期にわたり維持できる。更に、低温定着が可能な柔らかい現像剤Gを使用でき、このような現像装置が用いられる画像形成装置の消費エネルギーを低減させることもできる。
更に、帯電部材4は現像剤担持体2とのニップ幅を3mm以上として配設されることが好ましい。これにより、現像剤Gを帯電させる接触時間を十分に確保できる。
更にまた、本発明の帯電部材4の第一の態様は、現像剤担持体2の回転方向上流側に固定端を有し且つ当該回転方向下流側が自由端となるように配置されるフィルム部材からなり、現像剤担持体2上の現像剤Gに接触又は近接して現像剤Gを帯電規制するものである。この場合、別途現像剤担持体2上の現像剤Gの層厚を一定厚に規制する層厚規制部材を設けることが好ましい。このように、フィルム部材を使用することで、現像剤Gへの層厚規制及び帯電規制を同時に行うことができるばかりか、現像剤Gへ与えるストレスが小さくなるため、低温定着が可能な柔らかい現像剤Gを使用でき、画像形成装置の消費エネルギーを低減させることができる。
また、帯電部材4の第一の態様は、現像剤担持体2との対向部位で現像剤担持体2と同方向に回転し且つ周面が可撓性を有する回転体からなり、現像剤担持体2上の現像剤Gに接触又は近接して現像剤Gを帯電規制するものである。
更に、本発明は、上述した現像装置に限られるものではなく、これを用いた画像形成装置をも対象とする。
本発明によれば、帯電バイアス印加手段と除電バイアス印加手段とバイアス切替手段とを具備したバイアス電源を備え、画像形成時には帯電部材及び現像剤担持体間にて予め決められた極性の帯電バイアスが印加され、この帯電バイアスによる放電に伴って予め決められた帯電極性になるように現像剤担持体上の現像剤を帯電させ帯電バイアス印加手段に接続を切り替え、一方、非画像形成時には帯電部材及び現像剤担持体間にて帯電バイアスとは反対極性の直流成分に交流成分を重畳した除電バイアスが印加され、この除電バイアスによる放電に伴って帯電部材に付着した逆極性現像剤を除電させる除電バイアス印加手段に接続を切り替えるようにしたので、帯電部材の表面に付着して堆積した逆極性現像剤が除去され、帯電部材の表面を常時きれいな状態に保つことができ、もって、現像剤担持体上の現像剤を所望の現像剤層厚及び帯電量に規制させることが可能な現像装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することができる。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
◎実施の形態1
図2は、本発明が適用された実施の形態1の画像形成装置を示す。
同図において、本実施の形態に係る画像形成装置は、記録材28にトナー像を形成する作像エンジン20と、この記録材28上の未定着トナー像を定着する定着装置50とを備えている。
この作像エンジン20は、所定方向に回転する像担持体としての感光体ドラム21を有し、この感光体ドラム21の周囲には、感光体ドラム21を帯電する帯電装置22と、この感光体ドラム21上に静電潜像を形成する潜像書込装置としての例えば露光装置23と、感光体ドラム21上に形成された静電潜像を可視像化する現像装置30と、感光体ドラム21上で可視像化されたトナー像を記録媒体である記録材28に転写する転写装置26と、感光体ドラム21上の残留トナーを清掃するクリーニング装置29とを順次配設したものである。
ここで、帯電装置22としては、例えば帯電ロールが用いられるが、コロトロンなどの帯電器を用いてもよい。
更に、露光装置23は、感光体ドラム21上に光によって像を書き込めるものであればよく、本例では、例えばLEDを用いたプリントヘッドが用いられるが、これに限られるものではなく、ELを用いたプリントヘッドでも、レーザビームをポリゴンミラーでスキャンするスキャナなど適宜選定して差し支えない。
更にまた、クリーニング装置29は、転写後に感光体ドラム21上に残留したトナーを除去するものであり、例えばドクターブレード式が採用されている。
また、転写装置26は、例えば感光体ドラム21に接触配置される転写ロールにて構成され、バイアス電源27によって感光体ドラム21上で現像されたトナー像が引き付けられる方向の転写バイアスが印加され、感光体ドラム21上のトナー像を記録材28に転写するようにしたものである。
一方、定着装置50は、加熱源にて表面が加熱され且つ駆動可能に回転する加熱ロール51と、この加熱ロール51に圧接配置され且つ加熱ロール51との間で記録材28をニップ搬送する加圧ロール52とを備えたものであり、この加熱ロール51と加圧ロール52との間に記録材28を通過させることにより、当該記録材28上にトナー像が定着されるものである。
更に、本実施の形態の特徴点である現像装置30について、図3(a)に基づいて詳細に説明する。
同図において、現像装置30は、一成分現像剤であるトナーが収容される現像ハウジング31を有し、この現像ハウジング31には感光体ドラム21に対向して現像用開口を開設すると共に、この現像用開口に現像剤担持体としての現像ロール32を配設し、さらに、現像ハウジング31内には前記現像ロール32と対向して現像ロール32へトナーを供給するトナー供給ロール34を設けたものである。
この現像ロール32には直流電圧に交流電圧が重畳された現像バイアスをバイアス電源33から印加することで、感光体ドラム21と現像ロール32との間の現像領域に現像電界を作用させるようになっている。
本実施の形態での現像ロール32は、例えばステンレス(SUS)等の金属製ロールで構成され、その表面が算術平均粗さを0.7μm以下に形成されたものを用いた。
このように、現像ロール32の算術平均粗さを0.7μm以下に設定することによって、現像ロール32上の残留トナーを剥がしやすくなるため、現像履歴を解消することができる。また、現像ロール32の表面粗さを小さくすることで、トナー供給ロール34からトナーを供給する際、現像ロール32上でのトナー同士の余分な摩擦を防ぐ効果もあり、一層現像ロール32上の逆極性トナーの発生量を小さくすることが可能になる。
更に、トナー供給ロール34には例えば表面が鏡面仕上げを施されたSUSロールからなるトナー供給ロール34が用いられており、このトナー供給ロール34は現像ロール32との対向部位で互いに同方向(With方向)に回転するように構成されている。
尚、トナー供給ロール34は、これに限られるものではなく、現像ロール32にトナーを供給できるものであればベルト状の態様であっても差し支えない。
更にまた、トナー供給ロール34と現像ロール32との間にはバイアス電源35が接続され、トナー供給ロール34から現像ロール32へのトナー供給を行う供給バイアスが印加されるようになっている。
また、このトナー供給ロール34の背後には、トナーを収容するトナーホッパ36が設けられ、例えば図示外のアジテータによってトナーが撹拌され、トナー供給ロール34側へトナーが搬送されるようになっている。尚、図中符号37は、トナー供給ロール34上のトナーを掻き落とすための掻き取り部材である。
特に、本実施の形態では、現像ロール32と対向する位置で、現像ロール32とトナー供給ロール34との対向部位のトナー搬送方向下流側に帯電シート41が配設されている。この帯電シート41は、現像ロール32上のトナーに対して層厚規制及び帯電規制を行うもので、導電剤としてイオン伝導性物質を使用した樹脂層で形成されたフィルム部材41aを備えており、これにより、帯電時のトナーに与える電界を一様にすることができ、一層安定した帯電量をトナーに付与することができる。
本実施の形態における帯電シート41は、フィルム部材41aの一部を現像ハウジング31に固定された導電性支持体41bに片側固定したもので、フィルム部材41aの自由端側を現像ロール32の回転方向下流側となるようにして現像ロール32に接触させている。このとき、現像ロール32とフィルム部材41aとの接触ニップ幅(現像ロール32の周長方向)は3mm以上に設定され、また、接触圧は20g/cm以下に設定されている。このように、現像ロール32とフィルム部材41aとのニップ幅を3mm以上とし、接触圧を20g/cm以下に設定することによって、トナーに及ぼすストレスを低減でき、それによりフィルム部材41aへのトナーの固着現象やトナーの割れなどを解消でき、現像装置の性能を長期にわたり維持できる。更に、低温定着が可能な柔らかいトナーを使用でき、画像形成装置の消費エネルギーを低減させることもできる。また、十分なニップ幅によりトナーを帯電させる時間を十分に確保できる。
更に、本実施の形態では、帯電シート41の導電性支持体41bと現像ロール32との間にバイアス電源43が接続されており、帯電バイアス及び除電バイアスが印加されるようになっている。
特に、このバイアス電源43は、図3(b)に示すように、一方の極性例えば負極性の直流電圧434を備えた帯電バイアス電源432と、他方の極性例えば正極性の直流電圧435及び交流電圧436を重畳した除電バイアス電源433と、帯電バイアス電源432及び除電バイアス電源433の接続を切り替える切替スイッチ431とを備えたものである。
この切替スイッチ431は、帯電バイアス電源432側の配線に設けられた接点a及び除電バイアス電源433側の配線に設けられた接点bを選択的に切り替えるようになっている。
また、帯電バイアス電源432は、画像形成時の画像作成モードとして接続されるものであり、現像ロール32上のトナーを一定に帯電させるため定電流制御されている。このような定電流制御によれば、例えば環境変動により帯電部材の電気抵抗値が変動した場合でもトナーに与える電荷量を一定に維持でき、あるいは、環境変動等によりトナーの帯電量が所望の値よりも増減したときには定電流値を変動させてトナーの帯電量を増減させ所望の値に復帰させることもできるようになる。
尚、帯電バイアス電源432は現像ロール32が回転している間、常時バイアスを印加する必要はなく、少なくとも、感光体ドラム21の画像部に対応するトナー層がフィルム部材41aと感光体ドラム21との間にあるときに、バイアスを印加すればよい。
一方、除電バイアス電源433は、電源投入時、印刷ジョブ終了時のほか、連続印刷時における記録材28間の非作像時等、非画像形成時の所定期間のみに清掃モードとして接続されるものである
また、本実施の形態においては、バイアス電源43は、このような態様に限られるものではなく、切替スイッチ431が一つの電源に対して正負の切り替えを行うタイプのものであれば、帯電バイアス電源432と除電バイアス電源433とが兼用可能な電源を使用することも可能である。
更に、本実施の形態におけるトナー供給ロール34と現像ロール32との間に印加される供給バイアスについて説明する。
図4は、本実施の形態における供給バイアスの電圧波形の一例を示すもので、台形波(矩形波)の大きな電圧変動がある作用時間(作用領域に相当)と、その後に続く電圧ゼロの非作用時間(非作用領域に相当)とで1周期をなす電圧波形となっている。そして、この電圧波形が加わるように、バイアス電源35が構成されている。尚、トナー供給ロール34には、現像ロール32へ印加される現像バイアスに重畳された波形として加えられる。
すなわち、本実施の形態では、トナー供給ロール34から現像ロール32へのトナー飛翔を台形波の大きな変動がある作用時間に行い、1周期に占める作用時間の割合(デューティ比)を変えることで現像ロール32へ供給されるトナー量を制御できるようにしている。また、トナーが不要な帯電をすることもない。仮に、この作用時間を連続させると、供給されるトナー量が多くなりすぎて所定の供給量に制御することが困難となる。
尚、供給バイアスのデューティ比を変えたときの現像ロール上に供給されたトナー層のトナー供給量及びトナー層表面電位について、後述する実施例2で示す。
このようなバイアスを印加するには、例えばCPU等を基にした波形発生回路を用い、現像バイアスとしては直流成分と交流成分を重畳したものをバイアス電源33に、更に、供給バイアスとしては図4のような波形を合成した後バイアス電源35に印加するようにすればよい。
尚、供給バイアスとしては、図4に示す台形波(矩形波)に限らず、作用時間と非作用時間をもっていれば、例えば正弦波や三角波であってもよい。
また、現像ロール32上のトナー層の帯電量を抑える(表面電位を小さくする)ために、例えばトナー供給ロール34上のトナーに対し、除電を施すようにしても、差し支えない。
次に、本実施の形態の作動について、特に現像装置30を中心に図3を基に説明する。
同図において、トナーホッパ36内でアジテータ(図示せず)によって撹拌されたトナーは、トナー供給ロール34へ供給される。
そして、トナー供給ロール34上に付着したトナーは、トナー供給ロール34と現像ロール32との対向ギャップに達すると、バイアス電源35による供給バイアスにより現像ロール32に転移する。
更に、現像ロール32上に形成されたトナーは、現像ロール32の回転に伴い帯電シート41まで搬送されると、当該帯電シート41により層厚規制されると共に、帯電バイアスが印加され、負極性に帯電する。
そして、このトナーが感光体ドラム21との対向部位まで搬送され、バイアス電源33により現像バイアスが印加されると、当該トナーは感光体ドラム21側に転移すると共に、感光体ドラム21上の静電潜像が可視像化される。
また、現像ロール32上の感光体ドラム21との対向部の下流側には現像で消費されなかったトナーが残留する。これは、現像ロール32上に均一に形成されたトナー層が感光体ドラム21側の静電潜像に沿って現像される一方、感光体ドラム21上の非画像部にはトナーが転移されないため、トナー消費量は箇所毎に異なることによるものである。
そして、この現像ロール32上に残留したトナーは現像ロール32の回転に伴ってそのまま搬送され、トナー供給ロール34との対向ギャップに到達する。本実施の形態では、現像ロール32表面の粗さを小さくしていることから、現像ロール32とトナー供給ロール34とのギャップ間で飛翔するトナーによって現像ロール32上の残留トナーは剥離される。
尚、トナー供給ロール34上で現像ロール32側に供給されなかったトナーは、掻き取り部材37によって掻き取られ、トナーホッパ36に回収される。
特に、本実施の形態では、バイアス電源43は帯電バイアスと除電バイアスとを切替え可能としたものであるため、トナー帯電性は極めて良好である。
すなわち、図5に示すように、本実施の形態においては、画像作成モードであれば切替スイッチ431が帯電バイアス電源432側に接続され、清掃モードであれば切替スイッチ431が除電バイアス電源433側に接続されるようになっている。このとき、切替スイッチ431が帯電バイアス電源432側に接続されると帯電処理が行われ、一方、除電バイアス電源433側に接続されると除電処理が行われるようになっている。
今、画像作成モードにあるとすると、切替スイッチ431が帯電バイアス電源432側に接続されており、現像ロール32上に供給されたトナー層は帯電シート41によって層厚規制されると共に帯電バイアスが印加されることにより、所定の帯電量を得ることができる。
つまり、この場合、図6(a)に示すように、画像形成領域に対応したトナー層がフィルム部材41aとの対向部を通過する時には、帯電シート41の導電部に負極性の直流定電流が印加される。このとき、フィルム部材41aと現像ロール32とのニップ域内には、放電に伴って空気中分子の電離した正電荷60及び負電荷61が存在する。このうち、負電荷61は、電界により現像ロール32側に移動し、現像ロール32表面側のトナーに付着することによってトナーを負帯電させる。
この負帯電したトナーは鏡像力により現像ロール32に付着し、感光体ドラム21と現像ロール32との対向部位である現像領域にて現像に供される。
一方、正電荷60はフィルム部材41a側のトナー粒子に付着してこのトナーを正極性(逆極性)に帯電させてしまう。この正帯電した逆極性トナーは鏡像力によりフィルム部材41aに付着し、蓄積してしまう。
そこで、本実施の形態においては、清掃モードとして、切替スイッチ431を除電バイアス電源433側に接続することにより、除電バイアスを印加し、フィルム部材41aに付着し、蓄積した逆極性トナーを除去することができる。
すなわち、図6(b)に示すように、帯電シート41の導電部には放電開始電圧以上の電圧が印加されており、電界が作用し、放電により電離した空気中分子の電荷のうち、負電荷61はフィルム部材41a側に移動し、フィルム部材41aに付着している逆極性(正極性)トナーに付着して、この正極性のトナーを除電させる。この除電されたトナーは、交流電界成分の振動作用及び現像ロール32との摺擦力によりフィルム部材41aから剥離される。
更に、一部のトナーは負電荷61により負極性に帯電され、フィルム部材41a側に再度付着することがあるが、画像作成モード時に負極性の定電流が印加されることによってフィルム部材41aから剥離される。
一方、電離した正電荷60が現像ロール32側のトナー粒子に付着することにより、一部のトナーは逆極性の正極性に帯電してしまう。この正帯電したトナーは鏡像力により現像ロール32に付着し、トナー供給ロール34との対向部位にて飛翔するトナーによって剥離される。
このような現像ロール32側の逆極性トナーの帯電量を抑制させるためには直流成分の電流値は、例えば、+4μA程度の低い値に設定することが好ましい。
次に、清掃モード時の現像バイアスについて詳述する。
上述した様に、清掃モード時に現像ロール32上に転移したトナーは、逆極性の正電荷60あるいはゼロ電荷を保有しながら現像領域を通過してトナー供給部(トナー供給ロール34)にて回収される。このとき、現像ロール32の感光体ドラム21との対向部位には、正電荷60あるいはゼロ電荷に近いトナーが感光体ドラム21側に転移しないような現像バイアスを印加する必要がある。
すなわち、本実施の形態では、感光体ドラム21表面が均一に、例えば−600Vに帯電された非画像領域を保持して回転するものであるとすると、フィルム部材41aから回収されたトナーが現像領域を通過する際には、現像ロール32に現像バイアスとして−600Vより絶対値の大きい、例えば−750Vの現像バイアスを印加することによって、廃トナーを現像ロール32側に保持させることができる。一方、それ以外のタイミングにおいては、現像バイアスとして−600Vより絶対値の小さい、例えば−300Vを印加するようにすれば、正規に帯電されている負極性のトナーが感光体ドラム21上の非画像形成部に転移することなく、かぶり現象を防止することができる。
本実施の形態によれば、帯電シート41上から回収された廃トナーは、除電されているので、トナー同士の凝集が解消される。そのため、この回収されたトナーを再度現像ロール32に供給する際に生ずる虞れのあるトナーの薄層形成のムラを解消させることができると共に、トナー帯電量が安定し、高画質を得ることが可能になる。
更に、帯電部材としては、トナーへ与えるストレスの小さい帯電シート41を用いることにより、トナーへのストレスを小さくすることができるため、柔らかいトナーを使用できる。このように、柔らかいトナーを使用できれば、低温定着化が可能になるため、画像形成装置の消費エネルギーの削減に繋がる。
また、本実施の形態では、フィルム部材41aの表面に付着した逆極性トナーやゼロ帯電に近いトナーが常に除電、回収されるため、フィルム部材41aは常にリフレッシュされた状態を維持できる。また、本実施の形態は、トナー供給性に優れ均一なトナー層が形成されるのに加え、フィルム部材41aがリフレッシュ状態を維持できるため、より安定したトナー層の形成が可能になる。更に、現像ロール32上のトナーがフィルム部材41aに確実に接触するため、使用期間や使用頻度に関係なく、正規のトナー帯電極性を得ることが可能になる。
更にまた、本実施の形態によれば、フィルム部材41aの表面には逆極性トナー及びゼロ帯電トナーが堆積せず、フィルム部材41aの抵抗値が不変であるため、バイアス印加方式として、定電圧制御を採用したとしても、定電流を維持させることが可能である。したがって、定電圧制御のバイアス印加方式を採用することも可能である。
また、本実施の形態においては、特有の供給バイアスが印加されているため、トナー供給性を極めて良好に保つことができる。
つまり、通常、トナー粒子がトナーホッパ36の内壁やアジテータと摺擦すると、トナーは両極性電荷を帯びることから、供給バイアスの交番電界作用により一部のトナー粒子が現像ロール32側に付着することとなる。このとき、供給バイアスの小さい交番電界により、トナー粒子がギャップ間で往復振動を行う結果、現像ロール32上に付着したトナーは均一な薄層を構成する。また、供給バイアスのデューティ比が小さく、非作用時間を長く取っていることから、現像ロール32上に付着したトナーの帯電量も少なくて済む。
仮に、供給バイアスとして直流電界のみを印加すると、現像ロール32上に形成されるトナー層は帯電量が多く、厚みむらの大きな不均一な層が形成されることになる。
すなわち、現像ロール32とトナー供給ロール34との間に印加された供給バイアスによって、現像ロール32へ帯電量の少ない所定量のトナーが供給され、現像ロール32上には均一で表面電位の小さなトナー層が形成されるようになる。
◎実施の形態2
図7は、本発明が適用された実施の形態2に係る現像装置30の概要を示す。同図において、本実施の形態は、実施の形態1の現像装置30(図3参照)と略同様に構成されるが、帯電部材に実施の形態1の帯電シート41の代わりに帯電ロール42を使用している点が異なる。尚、実施の形態1と同様な構成要素には同様の符号を付し、ここでは詳細な説明は省略する。
本実施の形態における帯電ロール42は、例えば、PVDFのチューブ内面に導電層を設けた可撓性チューブとし、このチューブの内面にはチューブを固定するための回転支持体を設け、可撓性チューブ表面を現像ロール32に当接又は近接配置したものである。
また、帯電ロール42は、現像ロール32の周速に対し、例えば、0.5の周速比で対向部位で同方向に回転(With方向)させるようにしている。
本実施の形態においても、実施の形態1と同様の効果を奏する。
尚、本実施の形態では、帯電ロール42として、可撓性チューブを中空体に被せる構成としたが、これに限らず可撓性チューブの両端内部に設けた円形支持板に可撓性チューブを固定し、これら両端の円形支持板間を可撓性チューブ内径より十分に小さい外径をもつ棒状部材で連結して可撓性チューブの両端部以外を現像ロール32に当接又は近接配置してもよい。このように、可撓性チューブを現像ロール32に圧接する構成にしても、可撓性を備えているため、トナーに与えるストレスは小さくなり、また、帯電時のニップ域を広く(現像ロール32の周長方向)保つことができ、安定した帯電制御が可能になる。
更に、本例では設けていないが、図7中、仮想線で示すように、帯電ロール42表面のクリーニング性を上げるため、帯電ロール42の現像ロール32との略反対側には、帯電ロール42上の付着トナーを掻き取る、例えばPET(ポリエステル)シートからなる掻き取り部材44を設けてもよい。
◎実施例1
本実施例は、実施の形態1に係る現像装置モデルを具現化したものであり、本実施の形態に係る現像装置モデルの性能を確認した。また、本実施例の性能を比較する上で、除電バイアス非印加方式の比較例(帯電バイアス電源のみを具備)を用い、そのときのフィルム部材へのトナー付着量及び帯電量を調べた。
本実施例及び比較例は、図8(a),(b)に示すように、トナーを担持搬送する現像ロール100と、現像ロール100に対向配置されトナーを層厚規制すると共に当該トナーを帯電する帯電シート101とを配設し、帯電シート101のフィルム部材101aによって、現像ロール100上のトナーを層厚規制させた後に、フィルム部材101aと現像ロール100との電位差が0の状態で、静かにフィルム部材101aを引き離し、ニップ部における各部材上のトナー層の特性を測定したものである。
本実施例における現像条件は以下の通りである。
・現像ロール:SUSロール,直径30mm,鏡面仕上げ(算術平均粗さ=0.145μm,最大高さ=1.801μm,十点平均粗さ=1.118μm),周速220mm/sec
・トナー供給ロール:SUSロール,直径20mm,鏡面仕上げ(現像ロールと同仕様),周速440mm/sec
・現像ロールとトナー供給ロールとの配置:ギャップ100μm,対向部位で互いに同方向(With方向)に回転
・帯電シート:ポリフッ化ビニリデン(PVDF)のフィルム部材(体積抵抗率1×1010Ω・cm,50μm厚)
・現像ロールとフィルム部材との接触ニップ:幅(現像ロールの周長方向)約10mm,接触圧10g/cm
・帯電バイアス:直流定電流値−10μA
・除電バイアス:直流定電流値+4μA+交流電圧(周波数2kHz、ピーク間電圧Vpp500V)
尚、現像ロールの表面粗さの測定は、JIS B0601−1994に準拠し、(株)東京精密製Surfcom1400Aにて、ロールの円周方向に沿って測定長1.5mm、カットオフ波長0.25mm、測定速度0.3mm/secの条件で測定した。
比較例は、図8(a)の作用図に示すように、フィルム部材101aに付着した堆積トナー102によって、現像ロール100上のトナーに対して充分な層厚規制及び帯電規制を行うことができなかった。
すなわち、フィルム部材101a側の堆積トナー102のトナー量は、単位面積当たり約2mg/cm(フィルム全体に付着したトナー重量を測定し、トナーが付着している面積で割った値)であった。また、ニップ域内の現像ロール100上のトナー量は、ブックテープによって測定したところ約1.9mg/cmであった。一方、ニップ域通過後の現像ロール100上のトナー量は0.83mg/cmであった。
このように、比較例によれば、ニップ域には2mg/cm+1.9mg/cm=約3.9mg/cmのトナーが存在する一方、ニップ域通過後のトナー量は0.83mg/cmであり、ニップ域通過後のトナーはニップ域のトナー量の4分の1程度しか存在しないことが確認された。
また、トレック社製q/Mメータを用いトナー帯電量(比電荷量)を測定したところ、フィルム部材101a側に付着した堆積トナー102のトナー帯電量は+7μC/gであった。また、ニップ域内の現像ロール100上のトナー帯電量は−2.6μC/gであった。更に、ニップ域通過後の現像ロール100上のトナー帯電量は−9.6μC/gであった。
このように、比較例によれば、ニップ域に搬送されるトナーはフィルム部材101aの表面に付着する堆積トナー102の存在によりニップ部通過時にトナー層の表面層がフィルム部材101aに接触せず、所望の帯電量を得ることができないことが確認された。
これに対し、本実施例のトナー量は、図8(b)の作用図に示すように、フィルム部材101aに付着する堆積トナー102がほとんど付着せず、良好なトナー量及びトナー帯電量を得ることができた。
すなわち、フィルム部材101a側に付着したトナー量は極少量の約0.01mg/cm、ニップ域内の現像ロール100上のトナー量は0.7mg/cm、一方、ニップ域通過後の現像ロール100上のトナー量は0.6mg/cmであった。
また、トナー帯電量を測定したところ、フィルム部材101a側に付着したトナーは極少量で測定不能、ニップ域内の現像ロール100上のトナーの帯電量は−20μC/g、一方、ニップ域通過後の現像ロール100上のトナーの帯電量は−32μC/gであった。
以上のことから、本実施例によれば、除電バイアスによりフィルム部材の表面に付着した逆極性トナーやゼロ帯電に近いトナーが常に除電、回収されるため、フィルム部材表面は常にリフレッシュされることが確認された。これにより、トナーに対して安定した層厚規制が行われると共に、帯電バイアスによるトナーへの帯電が安定して行われることが確認された。
◎実施例2
本実施例は、実施例1と同様の構成にて、供給バイアスのデューティ比を変えたときの現像ロール上に供給されたトナー層のトナー供給量及びトナー層表面電位を測定したものである。
そして、現像ロールとトナー供給ロールとの間へ印加する供給バイアスとしては、図4の電圧波形で、ピーク間電圧Vppが1.5kV、周波数が2kHzとなるように調整した。
結果は、図9に示すように、トナー供給量はデューティ比に比例して増加する傾向が確認された。また、トナー層表面電位は、デューティ比0.6程度までは0〜5V程度であったが、それを超えると急激に変化し、トナー層の表面電位(絶対値)が増加する傾向が確認された。
本実施例では、トナー供給時にトナーに対する積極的な摩擦力は加えておらず、トナーの帯電量はかなり小さいものと推測され、結果もそれを反映したものであった。
この結果から、現像ロールでのトナー供給量(トナー付着量に相当)を6〜14g/m程度と薄層にした場合には、トナー層表面電位は0〜+5V程度と小さくなることから、このような薄層のトナー層を供給することで、供給されたトナーは殆ど帯電していないレベルと判断して差し支えないことが確認された。また、トナー供給量が14g/mを超えると、トナー層厚が厚くなることも手伝って、トナー層表面電位(絶対値)が急に大きくなり、帯電時への影響が懸念されるようになる。
そして、特に、トナー供給量を10g/m以下にすることで、トナー層表面電位も小さく確保され、帯電時の均一な帯電制御が一層可能になり、トナーへのストレスも一層低減させることができるということが理解される。
その後、更に、現像ロールとトナー供給ロールとのギャップを50〜400μmとして、上記と同様の評価を行ったところ、同様の効果が得られることが確認された。
以上のことから、充分均一なトナー層が形成され、その後の均一な帯電制御が可能であり、トナーへのストレス付与も小さいことが理解された。
本発明に係る現像装置の概要を示す説明図である。 本発明が適用された実施の形態1の画像形成装置を示す説明図である。 (a)は実施の形態1の現像装置を示す説明図であり、(b)はバイアス切替手段を示す説明図である。 実施の形態1の供給バイアスの波形を示す説明図である。 実施の形態1のバイアス切替処理のフローチャートを示す説明図である。 (a),(b)は実施の形態1のニップ域内のトナーの作用を示す説明図である。 実施の形態2に係る現像装置の概要を示す説明図である。 (a)は比較例の現像装置の要部を示す説明図、(b)は実施例の現像装置の要部を示す説明図である。 実施例2の結果を示す説明図である。
符号の説明
1…像担持体,2…現像剤担持体,3…現像剤供給部材,4…帯電部材,5…バイアス電源,6…帯電バイアス印加手段,7…除電バイアス印加手段,8…バイアス切替手段,G…現像剤

Claims (9)

  1. 静電潜像が担持される像担持体に対向し且つ回転可能で表面に現像剤を担持する現像剤担持体と、
    現像剤担持体の回転方向上流側に固定端を有し且つ当該回転方向下流側が自由端となるように配置されるフィルム部材からなり、現像剤担持体上の現像剤に接触又は近接して当該現像剤を帯電規制する帯電部材と、
    この帯電部材に所定のバイアスを印加するバイアス電源とを備え、
    バイアス電源は、
    画像形成時に帯電部材及び現像剤担持体間にて予め決められた極性の帯電バイアスが印加され、この帯電バイアスによる放電に伴って予め決められた帯電極性になるように現像剤担持体上の現像剤を帯電させる帯電バイアス印加手段と、
    非画像形成時に帯電部材及び現像剤担持体間にて前記帯電バイアスとは反対極性の直流成分に交流成分を重畳した除電バイアスが印加され、この除電バイアスによる放電に伴って前記帯電部材に付着し且つ前記予め決められた帯電極性とは反対極性に帯電した現像剤を除電させる除電バイアス印加手段と、
    帯電バイアス印加手段及び除電バイアス印加手段のうちいずれか一方が帯電部材と現像剤担持体との間に作用するように前記帯電バイアス印加手段及び前記除電バイアス印加手段の接続を切り替えるバイアス切替手段とを具備していることを特徴とする現像装置。
  2. 静電潜像が担持される像担持体に対向し且つ回転可能で表面に現像剤を担持する現像剤担持体と、
    現像剤担持体との対向部位で現像剤担持体と同方向に回転し且つ周面が可撓性を有する回転体からなり、現像剤担持体上の現像剤に接触又は近接して当該現像剤を帯電規制する帯電部材と、
    この帯電部材に所定のバイアスを印加するバイアス電源とを備え、
    バイアス電源は、
    画像形成時に帯電部材及び現像剤担持体間にて予め決められた極性の帯電バイアスが印加され、この帯電バイアスによる放電に伴って予め決められた帯電極性になるように現像剤担持体上の現像剤を帯電させる帯電バイアス印加手段と、
    非画像形成時に帯電部材及び現像剤担持体間にて前記帯電バイアスとは反対極性の直流成分に交流成分を重畳した除電バイアスが印加され、この除電バイアスによる放電に伴って前記帯電部材に付着し且つ前記予め決められた帯電極性とは反対極性に帯電した現像剤を除電させる除電バイアス印加手段と、
    帯電バイアス印加手段及び除電バイアス印加手段のうちいずれか一方が帯電部材と現像剤担持体との間に作用するように前記帯電バイアス印加手段及び前記除電バイアス印加手段の接続を切り替えるバイアス切替手段とを具備していることを特徴とする現像装置。
  3. 請求項1又は2に記載の現像装置において、
    現像剤担持体の周囲のうち帯電部材の上流側に対向配置され且つ現像剤担持体に現像剤が供給される現像剤供給部材を備えることを特徴とする現像装置
  4. 請求項1又は2に記載の現像装置において、
    バイアス電源のバイアス切替手段は非画像形成時の所定期間に除電バイアス印加手段に接続を切り替えるものであることを特徴とする現像装置。
  5. 請求項1又は2に記載の現像装置において、
    バイアス電源の帯電バイアス印加手段は直流定電流を印加するものであることを特徴とする現像装置。
  6. 請求項1又は2に記載の現像装置において、
    帯電部材は現像剤担持体との接触圧を20g/cm以下として配置されることを特徴とする現像装置。
  7. 請求項1又は2に記載の現像装置において、
    帯電部材は現像剤担持体とのニップ幅を3mm以上として配設されることを特徴とする現像装置。
  8. 請求項記載の現像装置において、
    現像剤供給部材は、現像剤担持体に離間配置されると共に当該現像剤担持体との間に現像剤担持体への現像剤供給を促す供給バイアスが印加され且つ表面に担持された現像剤を現像剤担持体に供給することを特徴とする現像装置。
  9. 静電潜像が担持される像担持体と、この像担持体上の静電潜像を現像する請求項1乃至のいずれかに記載の現像装置とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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