JP2008009148A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 E307などのクリーナーレスシステムを用いた画像形成装置において、画像形成装置の使用環境や画像形成装置の放置時間に関わらず、現像装置からのかぶりを抑制すると共に、接触帯電部材が転写残トナーで汚染されることを防止し、帯電不良,ゴースト,かぶりなどの画像不良のない安定した画像形成装置を提供すること。
【解決手段】 画像形成装置が一定時間以上使用されずに放置された場合、復帰後に現像剤中のトナー濃度があらかじめ決められた閾値以下になるまでトナー補給を行なわずにコピー動作を実施すると共に、感光体表面に接触して配設される帯電補助部材のうち、主帯電部材と同じ極性の直流電圧を印加する帯電補助部材に、トナー補給が行なわれない時間以上の間、通常印加する直流電圧の絶対値よりも大きい値の直流電圧を印加する。
【選択図】 図13

Description

本発明はクリーナーレスの画像形成装置に関する。より詳しくは転写工程後の像担持体上に残余する現像剤(トナー)を現像装置において現像同時クリーニングで像担持体上から除去・回収し、再利用するようにしてクリーニング装置を廃したクリーナーレス方式の画像形成装置に関する。
従来、転写型の電子写真方式を用いた複写機・プリンタ・ファクシミリ等の転写方式画像形成装置は、回転ドラム型を一般的とする像担持体である感光体、その感光体を所定の極性・電位に一様に帯電処理する帯電装置(帯電工程)、帯電処理された感光体に静電潜像を形成する情報書き込み手段としての露光装置(露光工程)、感光体上に形成された静電潜像を現像剤であるトナーにより顕像化する現像装置(現像工程)、上記トナー画像を感光体面から紙などの転写材に転写する転写装置(転写工程)、転写工程後の感光体上に多少ながら残余するトナーを除去して感光体面を清掃するクリーニング装置(クリーニング工程)、転写材上のトナー画像を定着させる定着装置(定着工程)などから構成されており、感光体は繰り返して電子写真プロセス(帯電・露光・現像・転写・クリーニング)が適用されて作像に供される。
転写工程後の感光体上に残余するトナーはクリーニング装置により感光体の表面から除去され、クリーニング装置内に回収されて廃トナーとなる。しかし、環境保全や資源の有効利用などの点から、このような廃トナーが出ないことが望ましい。
そこで、例えば特開2000−010363記載のクリーニング装置にて回収されている転写残トナー、所謂、廃トナーを現像装置に戻して再利用する画像形成装置が提案されている。また、例えば特開2001−183905記載のクリーニング装置を廃し、転写工程後の感光体上の転写残トナーを現像装置において「現像同時クリーニング」で感光体上から除去・回収し、再利用するようにしたクリーナーレス方式の画像形成装置が提案されている。
現像同時クリーニングは、転写工程後の感光体上の転写残トナーを、次工程以降の現像工程時に現像装置に回収する。即ち、転写残トナーが付着した感光体を引き続き帯電、露光して静電潜像を形成し、この静電潜像の現像工程時にかぶり取りバイアス(現像装置に印加する直流電圧と感光体の表面電位間の電位差であるかぶり取り電位差Vback)によって、感光体表面に残余した転写残トナーうち、現像されるべきでない部分(非画像部)上に存在する転写残トナーを現像装置に除去・回収する方法である。
この方式によれば、転写残トナーは現像装置に回収されて次工程以降の静電潜像の現像に再利用されるため、廃トナーをなくし、又メンテナンス時に手を煩わせることも少なくすることができる。又、クリーナーレスであることで画像形成装置の小型化にも有利である。
一方、帯電装置としては、スコロトロン帯電器のようなコロナ放電現象を利用した非接触式の帯電方式に代わり、近年導電性の帯電部材(主には導電性ローラを用いた帯電ローラ)を感光体などの像担持体に直接接触あるいは近接させ、帯電部材に帯電電圧を印加する接触帯電方式が主流になりつつある。接触帯電方式では、大容量の高圧電源を必要としないため、コストや装置の小型化の面で有利であると共に、放電によるオゾンの発生もコロナ帯電方式に比べて非常に微量に抑えることが可能である。
転写工程後の感光体上の転写残トナーを現像装置において除去・回収するクリーナーレス方式の画像形成装置において、感光体の帯電装置として接触帯電装置を用いた場合、感光体上の転写残トナーが感光体と接触帯電装置の接触ニップ部を通過する際に、転写残トナー中の特に帯電極性が正規極性とは逆極性に反転しているトナーが接触帯電装置に付着してしまい、接触帯電装置表層に蓄積することで帯電不良、さらにはかぶりを発生させる原因となる虞がある。
転写残トナー中に帯電極性が正規極性とは逆極性に反転しているトナーが発生する原因としては、現像剤としてのトナーに量的には少ないけれどもその帯電極性がもともと逆極性に反転しているトナーが混在している場合や、更に帯電極性が正規極性のトナーであっても転写バイアスや剥離放電等の影響で帯電極性が反転、あるいは除電されて帯電量が少なくなる場合が存在するためである。
つまり、転写残トナー中には帯電極性が正規極性のもの、逆極性の反転トナー、帯電量が少ないものが混在しており、その内の反転トナーや帯電量が少ないトナーが感光体と接触帯電装置の接触ニップ部を通過する際に接触帯電装置に付着すると考えられる。
また、感光体上の転写残トナーを現像装置で除去・回収するためには、帯電部を通過して現像部に到達する感光体上の転写残トナーの帯電極性が正規極性であり、かつその帯電量が現像装置によって感光体上から回収可能なトナー帯電量であることが必要である。反転トナーや帯電量が適切でないトナーについては感光体上から現像装置に除去・回収できず、帯電不良やかぶりなどの不良画像の原因となってしまう。
そこで特開2001―215798において、転写部と帯電部の間に、転写部から下流方向に転写残トナー均一化手段、トナー帯電量制御手段という帯電補助部材を順じ設けた画像形成装置が提案されている。
転写残トナー均一化手段は、転写部で転写されずに像担持体上に残留した残留トナー像の画像パターンを分散分布化し、非パターン化する手段である。具体的には、像担持体面をブラシなどの摺擦部材で摺擦することで残留現像剤像パターンを掻き崩しあるいは攪乱して現像剤を像担持体面に分散分布化する。
転写残トナー均一化手段を設けることで、次の工程であるトナー帯電量制御手段による像担持体上の残留トナーの正規極性帯電化処理を安定して実施することが可能となり、転写残トナーの帯電手段への付着防止が効果的になされる。また像担持体上の残留トナー像の潜像パターンも同時に消去されることで、残留トナー像パターンのゴースト像の発生が防止される。
すなわち、例えば、縦ラインパターン画像など転写部で転写しづらい画像の場合、像担持体上の転写残トナー量が局所的に多くなる。この時転写残トナー均一化手段を設けない場合、転写残トナーは均一に分散されることなくトナー帯電量制御手段に運ばれるため、トナー帯電量制御手段で転写残トナーを十分に正規極性帯電化処理することができず、接触帯電装置に転写残トナーが付着・汚染して、帯電不良が発生することがある。また、転写残トナーのパターン、つまり転写工程後に像担持体に残留した潜像パターンで次の画像上にゴースト像が発生することがある。
よって、転写残トナー均一化手段を設けることにより、トナー帯電量制御手段へと送られる像担持体上の転写残トナーは十分に非パターン化されているので、トナー帯電量制御手段により現像装置での回収に適した帯電量に転写残トナーを処理することが可能となる。その結果、接触帯電装置への転写残トナーの付着を防止し、かつ現像装置により転写残トナーを効率よく回収することができるので、帯電不良,ゴースト,かぶりなどのない安定した画像を得ることができる。
しかし、写真画像などといった印字率の高い画像の印字動作を行った場合には、転写残トナー均一化手段,トナー帯電量制御手段の像担持体との接触部分に転写残トナーの一部が付着・蓄積してしまう。その結果、転写残トナー均一化手段,トナー帯電量制御手段と像担持体の接触部の抵抗値が上昇し、転写残トナー均一化手段,トナー帯電量制御手段の機能低下を引き起こし、転写残トナーの非パターン化、転写残トナーへの帯電処理が不十分となり、帯電不良,ゴースト,かぶりなどの問題を招くこととなる。
そこで、印字率の高い画像の印字動作を行った場合でも、転写残トナー均一化手段,トナー帯電量制御手段の機能を維持するためには、転写残トナー均一化手段,トナー帯電量制御手段に蓄積したトナーを定期的に吐き出す必要がある。
特開2003−316202においては、画像形成装置の起動時あるいは印字動作間あるいは印字動作終了時などのあらかじめ決定されているタイミングに、接触帯電装置に印加する電圧をオフすると共に、転写残トナー均一化手段,トナー帯電量制御手段に印加する電圧をパルス状にオン/オフを切り替える動作を一定回数繰り返す制御を提案している。
これによって、印字率の高い画像の印字動作を行った時など、転写残トナー均一化手段,トナー帯電量制御手段に転写残トナーが大量に蓄積する場合でも、上記のような吐き出し制御を所定のタイミングで実施することで、転写残トナー均一化手段,トナー帯電量制御手段に蓄積したトナーを吐き出し、転写残トナー均一化手段,トナー帯電量制御手段の機能低下を防止することが可能となり、帯電不良,ゴースト,かぶりなどの画像不良を防ぐことができる。
特開2000−010363号公報 特開2001−183905号公報 特開2001−215798号公報 特開2003−316202号公報
しかしながら、画像形成装置を長時間にわたり放置した後に再度使用した場合、現像されるトナーの中に帯電極性が逆極性のトナーや、帯電量をほとんど持たないトナーの量が大幅に増える場合がある。これは、画像形成装置を放置している間に、現像装置内の現像剤が静電凝集して流動性が非常に悪くなり、新たに補給されたトナーが現像装置内で十分に攪拌・混合されず、正規の極性,帯電量に達しないまま現像されることによる。
この場合、かぶりとして画像上に現われるのはもちろんのこと、転写残トナーが大量に増えてしまうため、転写残トナー均一化手段,トナー帯電量制御手段にトナーが大量に蓄積する虞がある。その結果、転写残トナー均一化手段,トナー帯電量制御手段と像担持体の接触部の抵抗値が上昇し、転写残トナー均一化手段,トナー帯電量制御手段の機能低下を引き起こし、転写残トナーの非パターン化、転写残トナーへの帯電処理が不十分となる。そして、接触帯電部材が転写残トナーで汚染されて帯電不良を引き起こすといった問題や、現像装置で転写残トナーを回収できずに感光体上を連れ回るといった問題が発生する。
特にクリーナーレスシステムを採用している画像形成装置では、接触帯電装置が転写残トナーで汚染されることで発生する帯電不良が、現像装置での新たなかぶりを誘発し、更に転写部で転写できないトナーが増加するといった悪循環に陥る虞がある。
また、上述した問題は、画像形成装置の使用量、具体的には現像装置内の現像剤の使用量が増加するに従ってより悪化する傾向にある。これは、現像剤を構成する磁性キャリアのトナーに対する帯電付与能力が使用枚数に伴って低下するためである。
また、上述した問題は、画像形成装置の使用環境、具体的には低湿環境下で最も悪く、高湿環境下にいくほどこれらの現象は緩和される。これは、低湿環境下での現像剤の帯電量が最も高く、かつ気中緩和もされないことから静電凝集が起こりやすいことによる。
本発明の目的は、画像形成装置が長期間にわたって使用されずに放置された後に再度使用するときに、現像装置で現像されるトナーの中に帯電極性が逆極性のトナーや、帯電量をほとんど持たないトナーが含まれることを抑制すると共に、トナー帯電量制御手段による転写残トナーへの帯電付与能力を上げ、画像形成装置の使用枚数,画像形成装置の使用環境によらず、帯電不良,ゴースト,かぶりなどの画像不良のない安定した画像形成装置を提供することである。
感光ドラムと、感光ドラム上に静電潜像を形成するために感光ドラムを接触部にて帯電処理する帯電手段と、帯電手段により帯電処理された感光ドラムに静電潜像を形成する露光手段と、トナーと磁性キャリアからなる現像剤を用い、感光ドラムに形成された静電潜像にトナーを供給して可視化する二成分現像手段と、トナーを二成分現像手段に補給するトナー補給手段と、可視化したトナー像を転写材に転写する転写手段と、転写後の感光ドラムに対して帯電手段と同極性の直流電圧が印加される帯電補助部材とを有し、かつ転写手段により転写されずに感光ドラム表面に残留したトナーを二成分現像手段で回収するクリーナーレスシステムを用いた画像形成装置において、画像形成装置が所定の時間以上稼働されずに放置された後、再度画像形成を実施する場合に、二成分現像手段中の現像剤に対するトナー濃度が所定の閾値以下になるまでトナー補給手段から二成分現像手段へのトナー補給を実施しないと共に、トナー補給を実施しない時間と同時あるいはそれ以上の間、帯電補助部材に印加する直流電圧の絶対値が通常の値よりも大きいことを特徴とした画像形成装置。
以上説明したように本発明によれば、感光ドラムと、感光ドラム上に静電潜像を形成するために感光ドラムを接触部にて帯電処理する帯電手段と、帯電手段により帯電処理された感光ドラムに静電潜像を形成する露光手段と、トナーと磁性キャリアからなる現像剤を用い、感光ドラムに形成された静電潜像にトナーを供給して可視化する二成分現像手段と、トナーを二成分現像手段に補給するトナー補給手段と、可視化したトナー像を転写材に転写する転写手段と、転写後の感光ドラムに対して帯電手段と同極性の直流電圧が印加される帯電補助部材とを有し、かつ転写手段により転写されずに感光ドラム表面に残留したトナーを二成分現像手段で回収するクリーナーレスシステムを用いた画像形成装置において、画像形成装置が所定の時間以上稼働されずに放置された後、再度画像形成を実施する場合に、二成分現像手段中の現像剤に対するトナー濃度が所定の閾値以下になるまでトナー補給手段から二成分現像手段へのトナー補給を実施しないと共に、トナー補給を実施しない時間と同時あるいはそれ以上の間、帯電補助部材に印加する直流電圧の絶対値が通常の値よりも大きくすることで、画像形成装置の使用枚数,画像形成装置の使用環境によらず、帯電不良,ゴースト,かぶりなどの画像不良のない安定した画像形成装置を提供することが可能となる。
以下、本発明に係る画像形成装置に関して、図面に則して更に詳しく説明する。
以下、実施例の画像形成装置(画像記録装置)について説明する。
図1は本発明に従う画像形成装置例の概略構成模型図である。本例の画像形成装置100は、接触帯電方式、反転現像方式、クリーナーレスを用いた電子写真方式のレーザビームプリンタである。
(1)プリンタの全体的概略構成
(a)像担持体
1は像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)である。この感光ドラム1は負帯電性の有機光導電体(OPC)で、外形60mmであり、中心支軸を中心に100mm/secのプロセススピード(周速度)をもって矢示の反時計方向に回転駆動される。
この感光ドラム1は、図2の層構成模型図のように、アルミニウム製シリンダ(導電性ドラム基体)1aの表面に、光の干渉を抑え、上層の接着性を向上させる下引き層1bと、光電荷発生層1cと、電荷輸送層1dの3層を下から順に塗り重ねた構成をしている。
(b)帯電手段
2は感光ドラム1の周面を一様に帯電処理する帯電手段としての接触帯電装置(接触帯電器)であり、本例は帯電ローラ(ローラ帯電器)である。
この帯電ローラ2は、芯金2aの両端部をそれぞれ不図示の軸受け部材により回転自在に保持されると共に、押し圧ばね2eによって感光ドラム方向に付勢して感光ドラム1の表面に対して所定の押圧力をもって圧接させており、感光ドラム1の回転に従動して回転する。感光ドラム1と帯電ローラ2との圧接部が帯電部(帯電ニップ部)aである。
この帯電ローラ2の芯金2aには電源S1より所定の条件の帯電バイアス電圧が印加されることにより回転感光ドラム1の周面が所定の極性・電位に接触帯電処理される。本例において、帯電ローラ2に対する帯電バイアス電圧は直流電圧(Vdc)と交流電圧(Vac)とを重畳した振動電圧である。より具体的には、直流電圧;−500V,交流電圧;周波数f1kHz、ピーク間電圧Vpp1.5kV、正弦波とを重畳した振動電圧であり、感光ドラム1の周面は−500V(暗電位Vd)に一様に接触帯電処理される。
帯電ローラ2の長手長さは300mmであり、図2の層構成模型図のように芯金(支持部材)2aの外回りに、下層2bと、中間層2cと、表層2dを下から順次に積層した3層構成である。下層2bは帯電音を低減するための発泡スポンジ層であり、表層2dは感光ドラム1上にピンホール等の欠陥があってもリークが発生するのを防止するために設けている保護層である。
より具体的には、本例の帯電ローラ2の仕様は下記のとおりである。
a.芯金2a ;直径6mmのステンレス丸棒
b.下層2b ;カーボン分散の発泡EPDM、比重0.5g/cm3、体積抵抗値102〜109Ωcm、層厚3.0mm、長さ320mm
c.中間層2c;カーボン分散のNBR系ゴム、体積抵抗値10〜105 Ωcm、層厚700μm
d.表層2d ;フッ素化合物のトレジン樹脂に酸化錫、カーボンを分散
体積抵抗値107 〜1010Ωcm、表面粗さ(JIS規格 10点平均表面粗さRa)1.5μm、層厚10μm
図2において、2fは帯電ローラクリーニング部材であり、本例では可撓性を持つクリーニングフィルムである。このクリーニングフィルム2fは帯電ローラ2の長手方向に対し平行に配置され且つ同長手方向に対し一定量の往復運動をする支持部材2gに一端を固定され、自由端側近傍の面において帯電ローラ2と接触ニップを形成するよう配置されている。支持部材2gがプリンタの駆動モーターによりギア列を介して長手方向に対し一定量の往復運動駆動されて帯電ローラ表層2dがクリーニングフィルム2fで摺擦される。これにより帯電ローラ表面2dの付着物汚染(微粉トナー、外添剤など)の除去がなされる。
(c)情報書き込み手段
3は帯電処理された感光ドラム1の面に静電潜像を形成する情報書き込み手段としての露光装置であり、本例は半導体レーザを用いたレーザビームスキャナである。不図示の画像読み取り装置等のホスト処理からプリンタ側に送られた画像信号に対応して変調されたレーザ光を出力して回転感光ドラム1の一様帯電処理面を露光位置bにおいてレーザ走査露光L(イメージ露光)する。このレーザ走査露光Lにより感光ドラム1面のレーザ光で照射されたところの電位が低下することで回転感光ドラム1面には走査露光した画像情報に対応した静電潜像が順次に形成されていく。
(d)現像手段
4は感光ドラム1上の静電潜像に現像剤(トナー)を供給し静電潜像を可視化する現像手段としての現像装置(現像器)であり、本例は二成分磁気ブラシ現像方式の反転現像装置である。
4aは現像容器。4bは非磁性の現像スリーブであり、この現像スリーブ4bはその外周面の一部を外部に露呈させて現像容器4a内に回転可能に配置してある。4cは非回転に固定して現像スリーブ4b内に挿設したマグネットローラ、4dは現像剤コーティングブレード、4eは現像容器4aに収容した二成分現像剤、4fは現像容器4a内の底部側に配設した現像剤攪拌部材、4gはトナーホッパーであり、補給用トナーを収容させてある。
現像容器4a内の二成分現像剤4eはトナーと磁性キャリアの混合物であり、現像剤攪拌部材4fにより攪拌される。本例において磁性キャリアの抵抗値は約1013Ω・cm、粒径は40μmである。トナーは磁性キャリアとの摺擦により負極性に摩擦帯電される。
現像スリーブ4bは、感光ドラム1との最近接距離(S−Dgapと称する)を350μmに保持して感光ドラム1に近接対向配設してある。この感光ドラム1と現像スリーブ4aとの対向部が現像剤cである。現像スリーブ4bは現像部cにおいて感光ドラム1の進行方向とは逆方向に回転駆動される。この現像スリーブ4bの外周面に該スリーブ内のマグネットローラ4cの磁力により現像容器4a内の二成分現像剤4eの一部が磁気ブラシ層として吸着保持され、該スリーブの回転に伴い回転搬送され、現像剤コーティングブレード4dにより所定の薄層に整層され、現像部cにおいて感光ドラム1の面に対して接触して感光ドラム面を適度に摺擦する。現像スリーブ4bには電源S2から所定の現像バイアスが印加される。本例において、現像スリーブ4bに対する現像バイアス電圧は直流電圧(Vdc)と交流電圧(Vac)とを重畳した振動電圧である。より具体的には、直流電圧;−350V,交流電圧;周波数f8.0kHz、ピーク間電圧1.8kV、矩形波とを重畳した振動電圧である。
而して、回転する現像スリーブ4bの面に薄層としてコーティングされ、現像部cに搬送された現像剤中のトナー分が現像バイアスによる電界によって感光ドラム1面に静電潜像に対応して選択的に付着することで静電潜像がトナー画像として現像される。本例の場合は感光ドラム1面の露光明部にトナーが付着して静電潜像が反転現像される。
現像部cを通過した現像スリーブ4b上の現像剤薄層は引き続く現像スリーブの回転に伴い現像容器4a内の現像剤溜り部に戻される。
現像容器4a内の二成分現像剤4eのトナー濃度を所定の略一定範囲内に維持させるために、現像容器4a内の二成分現像剤4eのトナー濃度が不図示の例えば光学式トナー濃度センサーによって検知され、その検知情報に応じてトナーホッパー4gが駆動制御されて、トナーホッパー内のトナーが現像容器4a内の二成分現像剤4eに補給される。二成分現像剤4eに補給されたトナーは攪拌部材4fにより攪拌される。
二成分現像剤4e中のトナー濃度は、通常4〜12wt%の範囲で使用し、未使用初期状態の二成分現像剤4eでは6〜10wt%の範囲で使用する。本実施例では未使用初期状態での二成分現像剤4e中のトナー濃度を8wt%とした。
また二成分現像剤4e中のトナー濃度は、現像剤の使用枚数が増加するに伴って減少させる制御を実施することが一般的である。これは、磁性キャリア表面が使用枚数に伴って劣化することで、トナーホッパー4gから補給されたトナーに対して所望の帯電量まで引き上げる能力、所謂帯電付与能力が低下するためである。本実施例では図9に示すように初期のトナー濃度が8wt%であるのに対し、40k枚コピー動作を実施した後にはトナー濃度が6wt%になるように制御している。
(e)転写手段・定着手段
5は転写装置であり、本例は転写ローラである。この転写ローラ5は感光ドラム1に所定の押圧力をもって圧接させてあり、その圧接ニップ部が転写部dである。この転写部dに不図示の給紙機構部から所定の制御タイミングにて転写材(被転写部材、記録材)Pが給送される。
転写部dに給送された転写材Pは回転する感光ドラム1と転写ローラ5の間に挟持されて搬送され、その間、転写ローラ5に電源S3からトナーの正規帯電極性である負極性とは逆極性である正極性の転写バイアス本例では+2kVが印加されることで、転写部dを挟持搬送されていく転写材Pの面に感光ドラム1面側のトナー画像が順次に静電転写されていく。
転写部dを通ってトナー画像の転写を受けた転写材Pは回転感光ドラム1面から順次に分離されて定着装置6(例えば熱ローラ定着装置)へ搬送されてトナー画像の定着処理を受けて画像形成物(プリント、コピー)として出力される。
(2)クリーナーレスシステム
本例のプリンタはクリーナーレスであり、転写材Pに対するトナー画像転写後の感光ドラム1面に若干量残留する転写残トナーを除去する専用のクリーニング装置を具備させていない。転写後の感光ドラム1面上の転写残トナーは引き続く感光ドラム1の回転に伴い帯電部a、露後部bを通って現像部cに持ち運ばれて、現像装置4により現像同時クリーニング(回収)される(クリーナーレスシステム)。
本実施例においては現像装置4の現像スリーブ4bは前述したように現像部cにおいて、感光ドラム1面の進行方向とは逆方向に回転させており、これは感光ドラム1上の転写残トナーの回収に有利である。
感光ドラム1面上の転写残トナーは露光部bを通るので露光工程はその転写残トナー上からなされるが、転写残トナーの量は少ないため、大きな影響は現れない。
ただ前述のように、転写残トナーには帯電極性が正規極性のもの、逆極性のもの(反転トナー)、帯電量が少ないものが混在しており、その内の反転トナーや帯電量が少ないトナーが帯電部aを通過する際に帯電ローラ2に付着することで帯電ローラが許容以上にトナー汚染して帯電不良を生じることになる。
また、感光ドラム1面上の転写残トナーの現像装置3による現像同時クリーニングを効果的に行わせるためには、現像部cに持ち運ばれる感光ドラム上の転写残トナーの帯電極性が正規極性であり、かつその帯電量が現像装置によって感光ドラムの静電潜像を現像できるトナーの帯電量であることが必要である。反転トナーや帯電量が適切でないトナーについては感光ドラム上から現像装置4に除去・回収できず、不良画像の原因となってしまう。
そこで、転写部dよりも感光ドラム回転方向下流側の位置において、帯電補助部材として、感光ドラム1上の転写残トナーを均一化するための、転写残トナー均一化手段8を設け、この転写残トナー均一化手段8よりも感光ドラム回転方向下流側で、帯電部aよりも感光ドラム回転方向上流側の位置において、転写残トナーの帯電極性を正規極性である負極性に揃えるためのトナー帯電量制御手段7を設けている。
一般的に、転写部dで転写材Pに転写されずに感光ドラム1上に残留した転写残トナーは、反転トナーや帯電量が適切でないトナーが混在しており、転写残トナー均一化手段8により一度転写残トナーを除電してやり、トナー帯電量制御手段7で再度転写残トナーに正規極性帯電化処理をしてやることで、転写残トナーの帯電ローラ2への付着防止が効果的になされると共に、現像装置4での除去・回収を完全に行なうことができる。そのため転写残トナー像パターンのゴースト像の発生も厳に防止される。
本実施例では、上記の転写残トナー均一化手段8とトナー帯電量制御手段7は適度の導電性を持ったブラシ部材であり、ブラシ部を感光ドラム1面に接触させて配設してある。より具体的には、ブラシ部材はレーヨン、アクリル、ポリエステル等の繊維にカーボンや金属粉などの抵抗調整剤を分散させて抵抗値を調整したものである。またブラシ部材としては繊維1本の太さは30デニール以下、植毛密度は7750〜77500本/cm(5万〜50万本/inch)以上が好ましい。本実施例では、ブラシ繊維太さ6デニール,植毛密度15500本/cm(10万本/inch)、繊維の固定端から自由端までの長さ5mm,ブラシの抵抗値5×10Ω・cmのものを使用した。
また、図12中のfは転写残トナー均一化手段8と感光体ドラム1面の接触部であり、eはトナー帯電量制御手段7と感光ドラム1面の接触部である。接触部fと接触部eの副走査方向の幅(転写残トナー均一化手段8及びトナー帯電量制御手段7の副走査方向の幅)は5mmであり、転写残トナー均一化手段8とトナー帯電量制御手段7を感光ドラム1面に対して侵入量1mmとなるように当接させている。また転写残トナー均一化手段8及びトナー帯電量制御手段7感光体ドラム1面の長手方向に対し振幅2.5mm,周波数5.0Hzの往復運動を行なうようにしている。
転写残トナー均一化手段8には帯電ローラ2とは逆極性の正極製の直流電圧が電源S5より印加されており、トナー帯電量制御手段7には帯電ローラ2と同極性の負極性の直流電圧が電源S4より印加されている。具体的には、転写残トナー均一化手段8には+200Vから+400Vの間で使用環境毎に直流電圧を可変印加しており,トナー帯電量制御手段7には−600Vから−800Vの間で使用環境毎に直流電圧を可変印加している。
転写部dにおいて、転写材Pへのトナー画像転写後に感光ドラム1上に残留する転写残トナーは、転写残トナー均一化手段8と感光ドラム1との接触部fに至り、転写残トナー均一化手段8によりその電荷量が0μC/g近傍で均一化される。更に転写残トナー均一化手段8で均一化された感光ドラム面上の転写残トナーは、トナー帯電量制御手段7と感光ドラム1との接触部eに至り、トナー帯電量制御手段7により転写残トナーはその帯電極性が正規極性である負極性に揃えられる。
転写残トナーの帯電極性を正規極性である負極性に揃えることにより、帯電ローラ2と感光ドラム1の接触部aで、転写残トナーの上から感光ドラム1面上を帯電処理する際に、転写残トナーの感光ドラム1への鏡映力が大きくなり、転写残トナーが帯電ローラ2へ付着するのを防止する。
次に現像工程における転写残トナーの回収について述べる。現像装置4は上述したとおりで、現像と同時に転写残トナーを清掃するクリーナーレス方式である。感光ドラム1上の転写残トナーが現像装置4に回収されるためのトナー帯電量は、現像時のトナー帯電量とほぼ等しいことが必要であるが、転写残トナーが適正量であるときには、前記のとおりトナー帯電量制御手段7により転写残トナーの帯電量をコントロールすることが可能である。
かくして、転写部dから帯電部aへ持ち運ばれる感光ドラム1上の転写残トナーの電荷量を、トナー帯電量制御手段7で正規極性である負極性に揃えて帯電処理して転写残トナーの帯電ローラ2への付着を防止し、帯電ローラ2で感光ドラム1を所定の電位に帯電すると同時に、上記のトナー帯電量制御手段7で正規極性である負極性に帯電処理された転写残トナーの帯電量を、現像装置4によって感光ドラムの静電潜像を現像できる適切な帯電量に制御することで現像装置での転写残トナーの回収も効率的になされる。
(3)長期放置後復帰制御(トナー補給停止制御)
(a)基本制御
前述したように、画像形成装置、具体的には現像装置4を長時間にわたり使用せずに放置し、再度使用したとき、現像装置4内のトナーの中に帯電極性が逆極性のトナーや、帯電量をほとんど持たないトナーの量が大幅に増える場合がある。これらのトナーは感光ドラム1上の非画像部にかぶりトナーとして現像装置4から大量に吐き出され、一部は転写装置5により転写されて画像かぶりとなり、感光ドラム1上に残ったものは転写残トナー均一化手段8やトナー帯電量制御手段7で十分帯電処理できずに帯電ローラ2表層を汚染して帯電不良の原因となる。
これは、画像形成装置を放置している間に、現像装置内の現像剤が静電凝集して流動性が非常に悪くなり、新たに補給されたトナーが現像装置内で十分に攪拌・混合されず、正規の極性,帯電量に達しないまま現像されることによる。
図4に未使用現像剤の各トナー濃度に対する放置前後のトナー流動性変化についての関係図を示す。ここで現像剤の流動性を表す指標として、安息角を採用した。安息角とは、粉体を円錐状に自然状態で堆積させたとき、水平面と該円錐の母線とのなす角度で、粉体が崩れ落ちずに安定できる限界角度のことであり、ホソカワミクロン製パウダーテスターPT−Sを用いて、現像剤中のトナー濃度を2wt%〜14wt%まで変化させて測定した。本実施例で初期現像剤として使用するトナー濃度8wt%の現像剤では、雰囲気温度23℃,相対湿度50%の環境下で、放置前に36°であるのに対し、24時間放置後には42°に上昇していることがわかる。これは放置によって流動性が悪化したことを表している。また、トナー濃度と流動性の関係については、トナー濃度の増加に伴い流動性が悪化していくことを示している。これは、現像剤のうち磁性キャリアの流動性が相対的に良く、逆にトナーの流動性が相対的に悪いため、トナーを加えていくに従って磁性キャリア表面に担持されるトナー量が増加するに伴い、結果として現像剤の流動性は悪くなる。
図5に図4で使用した現像剤により、放置前後で画像形成を行い、画像かぶりレベルと帯電ローラ2汚れレベルを調べた結果である。放置前の現像剤については、トナー濃度が12wt%までは画像かぶり,帯電ローラ2表層汚れ共に発生せず、14wt%を超えたところでまず画像かぶりの軽微な発生が見られ、更に16wt%を超えたところで帯電ローラ2汚れの軽微な発生が見られた。一方24時間放置後の現像剤においては、本実施例で初期現像剤のトナー濃度として使用している8wt%で、画像かぶり,帯電ローラ2汚れ共に軽微な発生がみられ、10wt%以上でトナー濃度が増加するほど、画像かぶり,帯電ローラ2汚れともに大幅な悪化が見られた。以上の結果と先ほど示した図4の結果を照らし合わせると、現像剤の流動性と画像かぶり,帯電ローラ2汚れの間には相関関係があることがわかると共に、流動性の指数である安息角が40°前後を閾値として、問題の発生の有無が分かれることがわかった。
図6に現像剤の放置時間に対する現像剤の流動性の変化についての関係図を示す。ここで使用した現像剤のトナー濃度は8wt%であり、雰囲気環境は温度23℃,相対湿度50%である。放置前の現像剤の安息角が36°であるのに対し、約18時間後の現像時の安息角は問題発生の閾値レベルである40°を超えた41°となり、更に36時間後には44°に達していることがわかる。つまり放置後12から18時間経過した以降で問題が発生する可能性があることがわかる。
つまり初期現像剤を雰囲気温度25°相対湿度50%の環境で放置した場合、トナー濃度8wt%の現像剤を約12時間以上放置した場合には、画像かぶりや帯電ローラ2汚れが発生する虞のある流動性になる。よって、本実施例では、画像形成を行なわない時間、つまり放置時間をカウントし、12時間以上経過した場合には以下の制御を実施することとした。
図3に本実施例で実施している制御のタイミングチャートを示す。本実施例では、画像形成を行なわない時間、つまり放置時間が12時間以上経過した後、再度画像形成を実施する場合、現像剤の流動性が悪化していると予想し、通常は画像形成と共に実施するトナーホッパー4gから現像装置4に対してのトナー補給を停止する。停止タイミングは、現像装置4内の現像剤の流動性が前述した閾値(約40°)以下の安息角(トナー濃度目標値)になるトナー濃度に低下するまでの間であり、具体的には図4の結果より、初期現像剤で初期トナー濃度が8wt%であるのに対し、現像装置4内の現像剤中のトナーが消費されて6wt%になるまで補給動作を停止する。6wt%まで低下した後には、トナー補給を再開し、現像剤のトナー濃度も最初の状態、つまり8wt%まで戻す動作を行なっている。
よって、放置後の画像形成装置において、トナーホッパー4gから現像装置4内にトナー補給を行なわず、現像装置内のトナー濃度を一時的に低下させることで、現像装置4内の現像剤の流動性が良化し、トナーホッパー4gから補給されたトナーに対して十分に攪拌・混合して、必要量のトナー帯電量にすることができる状態に現像剤を戻すことが可能となる。
このときに、以上のような制御を行なったとしても、反転トナーや帯電量が少ないトナーが通常よりも若干増加することが予想されるため、帯電補助部材の特にトナー帯電量制御手段7に印加するバイアスを、通常よりもその絶対値が大きくして印加する制御も同時に併せて行なっている。これは、トナー帯電量制御手段7のニップ部eに到達するトナー量が通常よりも増加した場合、トナー帯電量制御手段7に通常印加しているだけのバイアスでは十分に帯電量を与えてやることができないためである。具体的には雰囲気温度が23℃,相対湿度50%の環境下で、トナー帯電量制御手段7に印加するバイアスが通常−750Vであるのに対し、本制御時には−980Vまで増加させている。ここで、トナー帯電量制御手段7突入前の感光ドラム1電位などを合わせて考えると、トナー帯電量制御手段7から感光ドラム1への電流量は約1.5倍となるため、感光ドラム1上のトナー量も通常よりも1.5倍までは許容することができる。実際、前述のトナー補給停止を実施すれば、転写後の感光ドラム1上のトナー量は通常の1.2から1.4倍程度であり、本実施例の設定で十分である。また、逆に通常時からトナー帯電量制御手段7に印加するバイアスを大きくした場合には、感光ドラム1との間での放電が大きくなり、放電による感光ドラム1表面劣化を促進する虞があるため、必要最小限にとどめる必要がある。
また、トナー帯電量制御手段7に通常よりも絶対値の大きいバイアスを印加する期間は、少なくとも前述の現像剤のトナー濃度がトナー濃度目標値以下になるまでの間であり、本実施例ではトナーホッパー4gから現像装置4へのトナー補給が再開されて、通常のトナー濃度になるまでの間とした。
以上まとめると、本実施例では画像形成を行なわない時間、つまり放置時間が12時間以上の場合、画像形成を再開する時に、画像形成中にトナーホッパー4gから現像装置4へのトナー補給を停止し、初期現像剤の場合、現像剤中のトナー濃度を8wt%からトナー濃度目標値である6wt%まで低下させて現像剤の流動性を良化させる制御を実施する。更にはトナー帯電量制御手段7に印加するバイアスを、トナー補給の停止及びトナー濃度が元の量に戻るまでのタイミングで、通常の−750Vから−980Vにその絶対値が大きくなるように印加する制御を実施する。これらの制御を実施することで、長期放置後に発生する補給トナーが十分に現像装置4内で攪拌・混合されないことに起因して発生する画像かぶり,帯電ローラ2汚れを防止することが可能となる。
(b)耐久制御
図7に40k枚画像形成を行なった後の現像剤の各トナー濃度に対する放置前後のトナー流動性変化についての関係図を示す。ここで、40k使用後の現像剤のトナー濃度は通常時において、6wt%になるように制御している。これは前述したように、磁性キャリア表面が使用枚数に伴って劣化することで、トナーホッパー4gから補給されたトナーに対して所望の帯電量まで引き上げる能力、所謂帯電付与能力が低下するためである。
そこで、トナー濃度6wt%の現像剤で、雰囲気温度23℃,相対湿度50%の環境下での放置前後の変化をみると、放置前に40°であるのに対し、24時間放置後には48°に上昇していることがわかる。よって、本実施例では初期現像剤の時と同様に、放置後に画像形成を再開した後のトナー補給停止制御時のトナー濃度目標値は、4wt%とした。
図8に雰囲気温度23℃,相対湿度50%の環境下での現像剤の使用枚数と放置前後の流動性変化の関係図を示す。このように、現像剤は使用枚数に従って帯電付与能力が低下すると共に、現像剤の流動性も変化することがわかる。つまり、現像剤の使用枚数に従って、トナー補給停止制御後のトナー濃度目標値も変化させる必要がある。
図9に、本実施例で行なっている現像剤の使用枚数に対する通常時のトナー濃度及びトナー補給停止制御時のトナー濃度目標値の関係を示す。通常時のトナー濃度は初期8wt%であるのに対し、40k枚使用後には6wt%としており、使用枚数に対して1次関数になるようにしている。また、それと同時にトナー補給停止制御時のトナー濃度目標値も、初期6wt%に対し、40k枚後には4wt%になるようにし、同様に使用枚数に対して1次関数になるようにしている。ただし40k枚後は、トナー濃度目標値を4wt%固定とした。これはトナー濃度が4wt%未満になった場合に、現像剤の抵抗率が低下し、現像装置4から感光ドラム1に対して磁性キャリアがトナーと共に現像される(所謂キャリア付着)虞があるためである。
このように、現像剤の使用枚数をカウントし、かつ現像剤の使用枚数に従ってトナー補給停止制御時のトナー濃度目標値を変化させることで、現像剤の使用枚数に関わらず、長期放置後に発生する補給トナーが十分に現像装置4内で攪拌・混合されないことに起因して発生する画像かぶり,帯電ローラ2汚れを防止することが可能となる。
(c)環境制御
図10に雰囲気温度23℃/相対湿度50%,雰囲気温度30℃/相対湿度80%,雰囲気温度23℃/相対湿度5%の3環境における初期現像剤の各トナー濃度に対する放置後のトナー流動性変化についての関係図を示す。雰囲気温度23℃/相対湿度5%の絶対水分量が低い環境下で放置後の現像剤の流動性が最も悪く、雰囲気温度30℃/相対湿度80%の絶対水分量が高い環境下で放置後の現像剤の流動性が最も良いことがわかる。つまり、雰囲気環境の絶対水分量と放置後の現像剤の流動性に相関関係が認められる。
よって、本実施例では前述した図9の雰囲気温度23℃/相対湿度50%でのトナー補給停止制御時のトナー濃度目標値に対し、図11に示すような雰囲気環境(絶対水分量)毎の環境係数を掛け合わせて、各環境でのトナー目標値としている。例えば、初期現像剤の雰囲気温度23℃/相対湿度50%で、トナー濃度目標値が6wt%のとき、雰囲気温度30℃/相対湿度80%では7.8wt%、雰囲気温度23℃/相対湿度5%では4.8wt%とした。
また、トナー帯電量制御手段7から感光ドラム1に流れ込む電流量も環境により異なる。つまり高湿環境下では、補助帯電部材を形成するブラシの抵抗値が低下し、電流量が増加するのに対し、低湿環境下では、ブラシの抵抗値は上昇するため、電流量は減少する。よって、本実施例では、図13に示すように、雰囲気環境(絶対水分量)によって、トナー帯電量制御手段7に印加する通常時の印加バイアス及びトナー補給停止制御時の印加バイアスを変化させている。具体的には、前述したように雰囲気温度23℃/相対湿度50%で通常時−750V/制御時−980Vであるのに対し、雰囲気温度30℃/相対湿度80%では通常時−600V/制御時−700V,雰囲気温度23℃/相対湿度5%では通常時−800V/制御時−1100Vとした。
このように、画像形成装置を使用する雰囲気環境(絶対水分量)を検知し、その検知結果に従ってトナー補給停止制御時のトナー濃度目標値や帯電補助部材であるトナー帯電量制御手段7に印加するバイアスを変化させることで、現像剤の使用環境に関わらず、長期放置後に発生する補給トナーが十分に現像装置4内で攪拌・混合されないことに起因して発生する画像かぶり,帯電ローラ2汚れを防止することが可能となる。
従来の画像形成装置の概略構成模型図 感光ドラムと帯電ローラの層構成模型図 画像形成装置長期放置後の復帰制御タイミングチャート 未使用現像剤の放置前後におけるトナー濃度と流動性(安息角)の関係図 未使用現像剤の放置前後におけるトナー濃度とかぶりレベル及び帯電ローラ汚れレベルの関係図 トナー濃度8wt%未使用現像剤の放置時間と流動性(安息角)の関係図 40k枚使用後現像剤の放置前後におけるトナー濃度と流動性(安息角)の関係図 トナー濃度8wt%現像剤の使用枚数毎の放置前後における流動性(安息角)の関係図 使用枚数毎の通常動作時のトナー濃度目標値及び画像形成装置長期放置後の復帰制御で使用するトナー濃度閾値の関係図 未使用現像剤の使用環境毎の放置前後におけるトナー濃度と流動性(安息角)の関係図 画像形成装置の使用環境毎の復帰制御で使用するトナー濃度閾値係数の関係図 補助帯電ブラシ(トナー帯電量制御手段)の配置模式図 画像形成装置の使用環境毎の通常時印加バイアス及び復帰制御時印加バイアスの関係図
符号の説明
1 感光ドラム(像担持体)
2 帯電ローラ
3 レーザビームスキャナ
4 現像装置
5 転写ローラ
6 定着装置
7 トナー帯電量制御手段(帯電補助部材)
8 転写残トナー均一化手段(帯電補助部材)
10 メモリーを備えた演算回路
11 温湿度センサー
S1〜S5 バイアス電圧印加電源

Claims (6)

  1. 像担持体と、該像担持体上に静電潜像を形成するために前記像担持体表面を接触部にて帯電処理する帯電手段と、該帯電手段により帯電処理された前記像担持体に静電潜像を形成する露光手段と、トナーと磁性キャリアからなる現像剤を用い、前記像担持体に形成された静電潜像に前記トナーを供給して可視化する二成分現像手段と、前記トナーを前記二成分現像手段に補給するトナー補給手段と、可視化したトナー像を転写材に転写する転写手段と、転写後の前記像担持体に対して前記帯電手段と同極性の直流電圧が印加される帯電補助部材とを有し、かつ前記転写手段により転写されずに前記像担持体表面に残留したトナーを前記二成分現像手段で回収するクリーナーレスシステムを用いた画像形成装置において、画像形成装置が所定の時間以上稼働されずに放置された後、再度画像形成を実施する場合に、前記二成分現像手段中の前記現像剤に対する前記トナー濃度が所定の閾値以下になるまで前記トナー補給手段から前記二成分現像手段へのトナー補給を実施しないと共に、トナー補給を実施しない時間と同時あるいはそれ以上のタイミングで、前記帯電補助部材に印加する直流電圧の絶対値が前記以外のタイミングの値よりも大きいことを特徴とした画像形成装置。
  2. 前記帯電補助部材が、前記帯電手段に対して前記像担持体回転方向上流側に隣接して配設されていることを特徴とした請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記二成分現像手段の前記現像剤に対するトナー濃度の閾値が、画像形成装置の稼働情報により可変制御することを特徴とした請求項1及び請求項2記載の画像形成装置。
  4. トナー補給を実施しない時間と同時あるいはそれ以上の間に、前記帯電補助部材に印加する直流電圧の絶対値が、画像形成装置の稼働情報により可変制御することを特徴とした請求項1及び請求項2記載の画像形成装置。
  5. 前記帯電補助部材が、ブラシ状の部材であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  6. 前記帯電手段が、帯電ローラであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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