JP4900167B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用操舵装置に関するものである。
従来から、車両用操舵装置には、舵輪の操舵角と転舵輪の舵角との間の伝達比(以下、舵角比と呼ぶ)を電動モータの出力により可変する舵角比可変装置(以下、VGRSと略す)と、転舵輪の転舵を電動モータの出力によりアシストする電動パワーステアリング装置(以下、EPSと略す)とを備えるものが公知である。
例えば、特許文献1の車両用操舵装置は、ラックアンドピニオン式のステアリングギヤ機構を具備し、舵輪からピニオンに至る力の伝達経路上に電動モータを含むVGRSの要部が組み込まれ、ラックから転舵輪に至る力の伝達経路上にEPSの電動モータが組み込まれている(以下、VGRSの電動モータを第1電動モータと呼び、EPSの電動モータを第2電動モータと呼ぶ)。しかし、特許文献1の車両用操舵装置によれば、第2電動モータがラックから転舵輪に至る力の伝達経路上に組み込まれているため、第2電動モータに水滴等が付着する虞が高く、外部に対する保護に欠けるものである。
これに対し、特許文献2の車両用操舵装置によれば、舵輪からピニオンに至る力の伝達経路上に、第1電動モータを含むVGRSの要部、および第2電動モータを含むEPSの要部の両方が組み込まれており、第2電動モータをラックから転舵輪に至る力の伝達経路上に組み込むことによる不具合が解消されている。しかし、第1、第2電動モータを両方とも舵輪からピニオンに至る力の伝達経路上に組み込む場合、多数の機器が存在する車両内に第1、第2電動モータを配する必要があり、第1、第2電動モータの組み込みに対する制約が大きい。
すなわち、第1、第2電動モータを両方とも舵輪からピニオンに至る力の伝達経路上に組み込んで車両内に配する場合、車両用操舵装置の搭載性が低下してしまう。
また、従来の車両用操舵装置には、EPSが故障して転舵輪の転舵に支障が発生することを防止するために、第2電動モータ、および第2電動モータの動作を制御する制御装置が3並列化されたり(例えば、特許文献3参照)、制御装置に搭載される駆動回路が2並列化されたりしているものがある(例えば、特許文献4参照)。
このように、従来の車両用操舵装置によれば、第2電動モータ等の予備を配することで、EPSの故障に対応している。このため、従来の車両用操舵装置は、EPS故障対応の予備を配することによるコストアップや大型化も問題視されている。
特開平5−105103号公報 特開2003−72574号公報 特開2003−200840号公報 特開2004−80939号公報
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、VGRSおよびEPSを備える車両用操舵装置において、VGRSの第1電動モータおよびEPSの第2電動モータを両方とも舵輪からピニオンに至る力の伝達経路上に組み込んで車両内に配する場合でも、搭載性を低下させないこと、およびEPS故障対応の予備を配することによるコストアップや大型化を解消することにある。
〔請求項1の手段〕
請求項1に記載の車両用操舵装置は、舵輪の操舵角と転舵輪の舵角との間の伝達比(舵角比)を第1電動モータの出力により可変する舵角比可変装置(VGRS)と、転舵輪の転舵を第1電動モータとは別の第2電動モータの出力によりアシストする電動パワーステアリング装置(EPS)とを備える。
また、VGRSは、舵輪と一体に設けられ、舵輪に付与される操舵力により回転するステアリングシャフトと、ステアリングシャフトに対して回動自在に組み込まれ、第1電動モータの出力により回転駆動されるとともに転舵輪と機械的に連結されて、第1電動モータの出力を転舵輪に伝達できる第1回転部材と、ステアリングシャフトと第1回転部材との相対回転角を検出する回転角検出手段と、相対回転角に応じて第1電動モータの動作を制御する第1制御手段とを有していて、第1回転部材と転舵輪との機械的な連結により、第1電動モータの出力によっても転舵輪の転舵をアシストできるものである
さらに、EPSは、第2電動モータの出力により回転駆動されるとともに第1回転部材および転舵輪に機械的に連結されて、第2電動モータの出力を転舵輪に伝達する第2回転部材と、第1回転部材から第2回転部材に伝達されるトルクを検出するトルク検出手段と、トルクに応じて第2電動モータの動作を制御する第2制御手段とを有する。
そして、第1電動モータおよび第2電動モータは、実質的に同一形状かつ同一定格で、しかも1つのモジュールをなす。
また、第2制御手段は、EPSに故障が発生したときに、第2電動モータに対する制御を停止し、第1制御手段は、第2制御手段がEPSの故障により第2電動モータに対する制御を停止したときに、第1電動モータの出力により転舵輪の転舵をアシストするように第1電動モータの動作を制御する。
まず、第1、第2電動モータを1つのモジュールとすることで、第1、第2電動モータを近接配置できるので、第1、第2電動モータを個別に離して車両内に配する場合よりも、車両用操舵装置の搭載性を高めることができる。
また、従来の車両用操舵装置によれば、第2電動モータは、転舵輪の転舵をアシストするために大きな出力が必要となり大型の機種が採用され、第1電動モータは、舵角比を維持できる程度の小型の機種が採用されていた。そして、このような第1、第2電動モータの大きさのアンバランスも、車両用操舵装置の搭載性低下の要因となっていた。
これに対し、請求項1の手段によれば、第1電動モータの出力により回転駆動される第1回転部材が転舵輪と機械的に連結されているので、第1電動モータの出力によっても転舵輪の転舵をアシストすることができる。そこで、第1電動モータを従来よりも大型化するとともに、第2電動モータを従来よりも小型化することで、アシスト能力を下げることなく第1、第2電動モータの大きさのアンバランスを解消することができる。そして、第1、第2電動モータの大きさのアンバランスが解消されることで、第1、第2電動モータを含むモジュールは均整のとれた形状になるので、さらに、車両用操舵装置の搭載性を高めることができる。
さらに、第1回転部材が転舵輪と機械的に連結されていることにより、EPSが故障して第2電動モータが転舵輪の転舵をアシストできなくなった場合でも、第1電動モータの出力により転舵輪の転舵をアシストすることが可能となる。このため、第2電動モータ等の予備を配さなくても、第1、第2制御手段を上記のように改変することで、EPSの故障に対応することができる。この結果、VGRSおよびEPSを備える車両用操舵装置において、EPSの故障対応の予備を配することによるコストアップや大型化を解消することができる。
〔請求項2の手段〕
請求項2に記載の車両用操舵装置によれば、第1制御手段は、VGRSの回転角検出手段を除く部分に故障が発生したときに、第1電動モータに対する制御を停止し、第2制御手段は、第1制御手段がVGRSの回転角検出手段を除く部分の故障により第1電動モータに対する制御を停止したときに、第2電動モータの出力により相対回転角が所定の範囲に収まるように第2電動モータの動作を制御する。
第2回転部材が第1回転部材と機械的に連結されていることにより、VGRSが故障して第1電動モータが舵角比を可変できなくなった場合でも、第2電動モータの出力により舵角比を可変することが可能となる。このため、第1、第2制御手段を上記のように改変することで、回転角検出手段の故障を除くVGRSの故障にも対応することができる。
最良の形態の車両用操舵装置は、舵角比を第1電動モータの出力により可変するVGRSと、転舵輪の転舵を第1電動モータとは別の第2電動モータの出力によりアシストするEPSとを備える。
また、VGRSは、舵輪と一体に設けられ、舵輪に付与される操舵力により回転するステアリングシャフトと、ステアリングシャフトに対して回動自在に組み込まれ、第1電動モータの出力により回転駆動されるとともに転舵輪と機械的に連結されて、第1電動モータの出力を転舵輪に伝達できる第1回転部材と、ステアリングシャフトと第1回転部材との相対回転角を検出する回転角検出手段と、相対回転角に応じて第1電動モータの動作を制御する第1制御手段とを有していて、第1回転部材と転舵輪との機械的な連結により、第1電動モータの出力によっても転舵輪の転舵をアシストできるものである
さらに、EPSは、第2電動モータの出力により回転駆動されるとともに第1回転部材および転舵輪に機械的に連結されて、第2電動モータの出力を転舵輪に伝達する第2回転部材と、第1回転部材から第2回転部材に伝達されるトルクを検出するトルク検出手段と、トルクに応じて第2電動モータの動作を制御する第2制御手段とを有する。
そして、第1電動モータおよび第2電動モータは、実質的に同一形状かつ同一定格で、しかも1つのモジュールをなす。
また、第2制御手段は、EPSに故障が発生したときに、第2電動モータに対する制御を停止し、第1制御手段は、第2制御手段がEPSの故障により第2電動モータに対する制御を停止したときに、第1電動モータの出力により転舵輪の転舵をアシストするように第1電動モータの動作を制御する。
さらに、第1制御手段は、VGRSの回転角検出手段を除く部分に故障が発生したときに、第1電動モータに対する制御を停止し、第2制御手段は、第1制御手段がVGRSの回転角検出手段を除く部分の故障により第1電動モータに対する制御を停止したときに、第2電動モータの出力により相対回転角が所定の範囲に収まるように第2電動モータの動作を制御する。
〔実施例1の構成〕
実施例1の車両用操舵装置1を図面に基づいて説明する。
車両用操舵装置1は、図1に示すように、舵輪2の操舵角と転舵輪(図示せず)の舵角との間の伝達比(舵角比)を第1電動モータ3の出力により可変する舵角比可変装置(VGRS)4と、転舵輪の転舵を第1電動モータ3とは別の第2電動モータ5の出力によりアシストする電動パワーステアリング装置(EPS)6とを備える。
また、車両用操舵装置1は、ラックアンドピニオン式のステアリングギヤ機構9を具備し、舵輪2からピニオン10に至る力の伝達経路上に、第1電動モータ3を含むVGRS4の要部、および第2電動モータ5を含むEPS6の要部が組み込まれている。
VGRS4は、図1、図2に示すように、舵輪2と一体に設けられ、舵輪2に付与される操舵力により回転するステアリングシャフト12と、ステアリングシャフト12に対して回動自在に組み込まれ、第1電動モータ3の出力により回転駆動されるとともに転舵輪と機械的に連結されて、第1電動モータ3の出力を転舵輪に伝達できる第1回転部材13と、ステアリングシャフト12と第1回転部材13との相対回転角を検出する回転角検出手段14と、検出された相対回転角に応じて第1電動モータ3の動作を制御する第1制御手段15とを有する。
第1電動モータ3は、例えば図3に示すように、固定子に組み込まれた3相のコイル18〜20と、回転子に組み込まれた磁石(図示せず)とを有し、コイル18〜20に流れる電流と、磁石により形成される磁界との相互作用によりトルクを発生するブラシレスの同期モータである。
また、第1電動モータ3には回転子の回転位置を検出する位置センサ21が装備され、コイル18〜20への通電量は、例えば3つの電流検出抵抗からなる電流検出手段22により検出される。そして、回転子の回転位置の検出値およびコイル18〜20への通電量の検出値は、第1制御手段15に入力されて第1電動モータ3の制御に利用される。
なお、第1電動モータ3の出力軸は、図1、図2に示すようにウォーム23をなしている。
第1回転部材13は、図1、図2に示すように、筒状に設けられてステアリングシャフト12と同軸的に配される筒状軸部26と、筒状軸部26の外周側に略円板状に設けられてウォーム23と噛み合うウォームホイール27とを有する。そして、筒状軸部26は、図2に示すように、ステアリングシャフト12の先端部とともに入れ子状構造を形成し、ステアリングシャフト12の先端は、ボールベアリング28により第1回転部材13に対して回転自在に軸受けされている。また、ウォームホイール27は、第1電動モータ3の出力部たるウォーム23に対する第1回転部材13の入力部をなす。
回転角検出手段14は、図2に示すように、ステアリングシャフト12の回転角を検出するシャフト側検出手段30、および第1回転部材13の回転角を検出する回転部材側検出手段31を具備する。
シャフト側検出手段30は、図2、図4に示すように、ステアリングシャフト12の外周面に組み付けられたシャフト側磁石33と、シャフト側磁石33により形成される磁界の磁束密度を検出する2つのシャフト側磁界検出手段34、35と、シャフト側磁界検出手段34、35が搭載されるシャフト側ナット状部材36とを有する。
シャフト側磁界検出手段34、35は、例えば、磁界の磁束密度を検出するホール素子(図示せず)と、このホール素子から得られる出力信号をデジタル処理する処理回路(図示せず)とが1パッケージ化されたホールICである。また、シャフト側磁界検出手段34、35は、周方向に90°の間隔を隔ててシャフト側ナット状部材36に搭載されている。
シャフト側ナット状部材36には、ステアリングシャフト12の外周面の雄ネジ39と螺合する雌ネジ40が設けられている。これにより、シャフト側ナット状部材36はステアリングシャフト12に螺合する。また、シャフト側ナット状部材36には、環状部材41の平坦な内周面42に径方向に面接触する平坦外周縁43が設けられ、内周面42と平坦外周縁43との面接触により回転が規制される。この結果、ステアリングシャフト12が回転しても、シャフト側ナット状部材36は回転することなく軸方向に上下動する。
以上により、シャフト側磁石33は、ステアリングシャフト12の回転に伴い、軸方向に上下動することなく回転する。また、シャフト側磁界検出手段34、35は、シャフト側ナット状部材36の上下動に伴い、回転することなく軸方向に上下動する。
このため、シャフト側磁界検出手段34、35の各々から出力される検出信号は、図5に示すように、ステアリングシャフト12の回転角に対して正弦波状に、かつ、シャフト側磁石33と2つのシャフト側磁界検出手段34、35との軸方向距離が大きくなるのに伴い(つまり、回転角の絶対的な数値が所定の特定値から増加したり減少したりするのに伴い)正弦波の振幅が小さくなるように変化する。
また、シャフト側磁界検出手段34、35は、周方向に90°の間隔を隔てて搭載されているため、シャフト側磁界検出手段34から出力される検出信号とシャフト側磁界検出手段35から出力される検出信号とは位相が90°ずれている。
回転部材側検出手段31は、図2、図4に示すように、第1回転部材13の外周面に組み付けられた回転部材側磁石46と、回転部材側磁石46により形成される磁界の磁束密度を検出する2つの回転部材側磁界検出手段47、48と、回転部材側磁界検出手段47、48が搭載される回転部材側ナット状部材49とを有する。
回転部材側磁界検出手段47、48は、例えば、磁界の磁束密度を検出するホール素子(図示せず)と、このホール素子から得られる出力信号をデジタル処理する処理回路(図示せず)とが1パッケージ化されたホールICである。また、回転部材側磁界検出手段47、48は、周方向に90°の間隔を隔てて回転部材側ナット状部材49に搭載されている。
回転部材側ナット状部材49には、第1回転部材13の外周面の雄ネジ52と螺合する雌ネジ53が設けられている。これにより、回転部材側ナット状部材49は第1回転部材13に螺合する。また、回転部材側ナット状部材49には、環状部材54の平坦な内周面55に径方向に面接触する平坦外周縁56が設けられ、内周面55と平坦外周縁56との面接触により回転が規制される。この結果、第1回転部材13が回転しても、回転部材側ナット状部材49は回転することなく軸方向に上下動する。
以上により、回転部材側磁石46は、第1回転部材13の回転に伴い、軸方向に上下動することなく回転する。また、回転部材側磁界検出手段47、48は、回転部材側ナット状部材49の上下動に伴い、回転することなく軸方向に上下動する。
このため、回転部材側磁界検出手段47、48の各々から出力される検出信号も、図5に示すように、第1回転部材13の回転角に対して正弦波状に、かつ、回転部材側磁石46と2つの回転部材側磁界検出手段47、48との軸方向距離が大きくなるのに伴い(つまり、回転角の絶対的な数値が所定の特定値から増加したり減少したりするのに伴い)正弦波の振幅が小さくなるように変化する。
また、回転部材側磁界検出手段47、48は、周方向に90°の間隔を隔てて搭載されているため、回転部材側磁界検出手段47から出力される検出信号と回転部材側磁界検出手段48から出力される検出信号とは位相が90°ずれている。
第1制御手段15は、図3に示すように、電流検出手段22、位置センサ21、回転角検出手段14および車速センサ59等の各種検出手段からの検出信号等を入力処理する入力装置60と、制御機能および演算機能を有し、入力装置60から得られる各種の検出値に基づいて第1電動モータ3を制御するための指令値を算出するCPU61と、CPU61による制御処理および演算処理に用いられる各種データおよび制御プログラムを記憶する記憶装置(図示せず)と、CPU61から得られる指令値に応じて、第1電動モータ3を制御するための指令信号を合成して出力する出力装置62とを含む周知のマイクロコンピュータとして構成される。
さらに、第1制御手段15は、出力装置62から出力される指令信号に応じて作動する6つのMOSFETにより構成されるインバータ63と、電源IC64、ヒューズ65およびヒューズリレー66等を有し、電源67からインバータ63に電力を供給させる周知の電源回路68とを含むように設けられ、1つの電子制御装置(ECU)を構成する(以下、第1制御手段15を第1ECU15とする)。
EPS6は、図1、図2に示すように、第2電動モータ5の出力により回転駆動されるとともに第1回転部材13および転舵輪に機械的に連結されて、第2電動モータ5の出力を転舵輪に伝達する第2回転部材72と、第1回転部材13から第2回転部材72に伝達されるトルクを検出するトルク検出手段73と、検出されたトルクに応じて第2電動モータ5の動作を制御する第2制御手段74とを有する。
第2電動モータ5は、例えば図6に示すように、固定子に組み込まれた3相のコイル76〜78と、回転子に組み込まれた磁石(図示せず)とを有し、コイル76〜78に流れる電流と、磁石により形成される磁界との相互作用によりトルクを発生するブラシレスの同期モータである。
また、第2電動モータ5には回転子の回転位置を検出する位置センサ79が装備され、コイル76〜78への通電量は、例えば3つの電流検出抵抗からなる電流検出手段80により検出される。そして、回転子の回転位置の検出値およびコイル76〜78への通電量の検出値は、第2制御手段74に入力されて第2電動モータ5の制御に利用される。
なお、第2電動モータ5の出力軸は、図1、図2に示すようにウォーム81をなしており、第1電動モータ3のウォーム23と略同一径である。また、第2電動モータ5は、第1電動モータ3と同一形状かつ同一定格である。
第2回転部材72は、図1、図2に示すように、筒状に設けられてステアリングシャフト12および第1回転部材13と同軸的に配される筒状軸部84と、筒状軸部84の外周側に略円板状に設けられてウォーム81と噛み合うウォームホイール85とを有する。
筒状軸部84は、図2に示すように、後記するトーションバー87とともに筒状軸部26と一体に設けられている。つまり、第1、第2回転部材13、72は、トーションバー87と一体に設けられることで互いに機械的に連結している。また、ウォームホイール85は、第2電動モータ5の出力部たるウォーム81に対する第2回転部材72の入力部をなし、第1回転部材13のウォームホイール27と略同一径である。
トルク検出手段73は、図2に示すように、略円筒状に設けられトルク負荷に伴う捩りにより周方向に弾性力を蓄えるトーションバー87と、トーションバー87の外周面に組み込まれた磁石88と、磁石88により形成される磁界の磁束密度を検出する磁界検出手段89とを有する。
トーションバー87は、筒状軸部26、84と同軸的に設けられて第1、第2回転部材13、72を互いに機械的に連結し、第1回転部材13から第2回転部材72へのトルクの伝達経路をなす。また、磁界検出手段89は、筒状軸部84の内周に固定された強磁性の素材からなる櫛歯状の環状歯90と、ホールIC91とを有する。
これにより、トーションバー87が捩られて磁石88と環状歯90との相対位置が変化すると、ホールIC91により検出される磁界の磁束密度が変化する。この結果、トルク検出手段73は、トーションバー87の捩り量を磁束密度の変化に変換するとともに磁束密度の変化を磁界検出手段89により検出することで、第1回転部材13から第2回転部材72に伝わるトルクを検出することができる。
第2制御手段74は、図6に示すように、電流検出手段80、位置センサ79、トルク検出手段73および車速センサ59等の各種検出手段からの検出信号等を入力処理する入力装置93と、制御機能および演算機能を有し、入力装置93から得られる各種の検出値に基づいて第2電動モータ5を制御するための指令値を算出するCPU94と、CPU94による制御処理および演算処理に用いられる各種データおよび制御プログラムを記憶する記憶装置(図示せず)と、CPU94から得られる指令値に応じて、第2電動モータ5を制御するための指令信号を合成して出力する出力装置95とを含む周知のマイクロコンピュータとして構成される。
さらに、第2制御手段74は、出力装置95から出力される指令信号に応じて作動する6つのMOSFETにより構成されるインバータ96と、電源IC97、ヒューズ98およびヒューズリレー99等を有し、電源67からインバータ96に電力を供給させる周知の電源回路100とを含むように設けられ、1つの電子制御装置(ECU)を構成する(以下、第2制御手段74を第2ECU74とする)。
以上の構成を有する車両用操舵装置1において、第1、第2電動モータ3、5、第1、第2回転部材13、72、第1、第2ECU15、74、回転角検出手段14およびトルク検出手段73は、1つのモジュール104をなす。
モジュール104は、図2に示すように、シャフト側磁石33および雄ネジ39を有するステアリングシャフト12の先端部も含んで設けられ、ステアリングシャフト12の先端部、第1、第2回転部材13、72、回転角検出手段14およびトルク検出手段73は1つの筐体106に収容されている。また、筐体106は、環状部材41、54と一体に設けられている。
また、第1、第2ECU15、74は、軸方向に縦列に配置されて1つのハウジング(以下、ECUハウジング107とする:図7参照)に収容され、第1、第2電動モータ3、5は、ウォーム23、81が突出するようにECUハウジング107に縦列に組み付けられる。
そして、第1、第2電動モータ3、5を組み付けたECUハウジング107を、第1、第2回転部材13、72等を収容する筐体106に装着することで、モジュール104が構成される。
〔実施例1の制御方法〕
実施例1の車両用操舵装置1によれば、第1ECU15は、図3に示すように、トルク検出手段73からも検出信号の入力を受ける。また、第2ECU74は、図6に示すように、回転角検出手段14からも検出信号の入力を受ける。さらに、第1、第2ECU15、74は、互いに制御信号を入出力できるように設けられている。
そして、第2ECU74は、EPS6に故障が発生したときに、第2電動モータ5に対する制御を停止し、第1ECU15は、第2ECU74がEPS6の故障により第2電動モータ5に対する制御を停止したときに、第1電動モータ3の出力により転舵輪の転舵をアシストするように第1電動モータ3の動作を制御する。
なお、第1電動モータ3による代替アシスト制御を実行すべきEPS6の故障とは、第2電動モータ5の動作に致命的な障害をもたらす故障であり、例えば、トルク検出手段73の出力異常、CPU94による指令値の算出異常、その他のCPU94の異常、第2電動モータ5の断線、インバータ96のMOSFETの故障等が考えられる。
さらに、第1ECU15は、VGRS4の回転角検出手段14を除く部分に故障が発生したときに、第1電動モータ3に対する制御を停止し、第2ECU74は、第1ECU15がVGRS4の回転角検出手段14を除く部分の故障により第1電動モータ3に対する制御を停止したときに、第2電動モータ5の出力により相対回転角が所定の範囲に収まるように第2電動モータ5の動作を制御する。
なお、第2電動モータ5による代替舵角比制御を実行すべきVGRS4の故障とは、第1電動モータ3の動作に致命的な障害をもたらす故障であり、例えば、CPU61による指令値の算出異常、その他のCPU61の異常、第1電動モータ3の断線、インバータ63のMOSFETの故障等が考えられる。
ここで、回転角検出手段14の故障(つまり、回転角検出手段14の出力異常)も、第1電動モータ3の動作に致命的な障害をもたらす故障と考えられる。しかし、回転角検出手段14が故障すると、舵角比に対する制御が不能となるので、回転角検出手段14の故障に対しては、別途、回転角検出手段14による検出値を用いなくても、舵角比を制御できる機構や制御方法が必要となる。
以下に、第1電動モータ3による代替アシスト制御、および第2電動モータ5による代替舵角比制御の制御処理を図8〜図11に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、第1電動モータ3による代替アシスト制御の処理フローを、図8、図9を用いて説明する。
まず、図8に示すように、ステップS1で、第2電動モータ5に何らかの故障が発生しているか否かを判断する。そして、第2電動モータ5に何らかの故障が発生していると判断したら(YES)、ステップS2に進み、第2電動モータ5に全く故障が発生していないと判断したら(NO)、ステップS3に進んで通常のアシスト制御を実行する。なお、図8に示す各ステップは、第2ECU74にて実行されるものである。
次に、ステップS2で、トルク検出手段73に出力異常が発生しているか否かを判断する。そして、トルク検出手段73に出力異常が発生していると判断したら(YES)、ステップS4に進み、第2電動モータ5によるアシスト制御を停止し、第2電動モータ5のアシスト制御停止に伴う処置を実行する。すなわち、ステップS5でリレー類を開放し、ステップS6でエラーコードを記録し、ステップS7で第2ECU74から第1ECU15へのアシスト制御引継のための制御信号を第1ECU15に出力し、ステップS8で電源67から第2ECU74への給電をOFFする。
また、ステップS2で、トルク検出手段73に出力異常が発生していないと判断したら(NO)、ステップS9に進み、CPU94による指令値の算出異常が発生しているか否かを判断する。
そして、ステップS9で、CPU94による指令値の算出異常が発生していると判断したら(YES)、ステップS4〜S8に進んで第2電動モータ5によるアシスト制御停止、およびこのアシスト制御停止に伴う処置を実行する。また、CPU94による指令値の算出異常が発生していないと判断したら(NO)、ステップS10に進み、CPU94のその他の異常が発生しているか否かを判断する。
そして、ステップS10で、CPU94のその他の異常が発生していると判断したら(YES)、ステップS4〜S8に進んで第2電動モータ5によるアシスト制御停止、およびこのアシスト制御停止に伴う処置を実行する。また、CPU94のその他の異常が発生していないと判断したら(NO)、ステップS11に進み、第2電動モータ5に断線が発生しているか否かを判断する。
そして、ステップS11で、第2電動モータ5に断線が発生していると判断したら(YES)、ステップS4〜S8に進んで第2電動モータ5によるアシスト制御停止、およびこのアシスト制御停止に伴う処置を実行する。また、第2電動モータ5に断線が発生していないと判断したら(NO)、ステップS12に進み、インバータ96のMOSFETに故障が発生しているか否かを判断する。
そして、ステップS12で、インバータ96のMOSFETに故障が発生していると判断したら(YES)、ステップS4〜S8に進んで第2電動モータ5によるアシスト制御停止、およびこのアシスト制御停止に伴う処置を実行する。また、インバータ96のMOSFETに故障が発生していないと判断したら(NO)、ステップS13に進み、通常時のフェールセーフ処置を実行する。
次に、図9に示すように、ステップS20で、第2ECU74から第1ECU15へのアシスト制御引継のための制御信号が第1ECU15に入力されたか否かを判断する。そして、アシスト制御引継のための制御信号が第1ECU15に入力された場合(YES)には、ステップS21に進んで第1電動モータ3による舵角比制御を停止する。また、アシスト制御引継のための制御信号が第1ECU15に入力されない場合(NO)には、ステップS22に進んで通常の舵角比制御を実行する。なお、図9に示す各ステップは、第1ECU15にて実行されるものである。
続いて、ステップS21からステップS23に進み、舵輪2が静止しているか否かを判断する。そして、舵輪2が静止していると判断したら(YES)、ステップS23に戻る。また、舵輪2が静止していないと判断したら(NO)、ステップS24に進んで舵輪2が右に操舵されているか否かを判断する。
そして、ステップS24で、舵輪2が右に操舵されていると判断したら(YES)、ステップS25に進み、舵輪2の右操舵をアシストするように第1電動モータ3を動作させてステップS23に戻る。また、舵輪2が左に操舵されていると判断したら(NO)、ステップS26に進み、舵輪2の左操舵をアシストするように第1電動モータ3を動作させてステップS23に戻る。
次に、第2電動モータ5による代替舵角比制御の処理フローを、図10、図11を用いて説明する。
まず、図10に示すように、ステップS31で、第1電動モータ3に何らかの故障が発生しているか否かを判断する。そして、第1電動モータ3に何らかの故障が発生していると判断したら(YES)、ステップS32に進み、第1電動モータ3に全く故障が発生していないと判断したら(NO)、ステップS33に進んで通常の舵角比制御を実行する。なお、図10に示す各ステップは、第1ECU15にて実行されるものである。
次に、ステップS32で、CPU61による指令値の算出異常が発生しているか否かを判断する。そして、CPU61による指令値の算出異常が発生していると判断したら(YES)、ステップS34に進み、第1電動モータ3による舵角比制御を停止し、第1電動モータ3の舵角比制御停止に伴う処置を実行する。すなわち、ステップS35でリレー類を開放し、ステップS36でエラーコードを記録し、ステップS37で第1ECU15から第2ECU74への舵角比制御引継のための制御信号を第2ECU74に出力し、ステップS38で電源67から第1ECU15への給電をOFFする。
また、ステップS32で、CPU61による指令値の算出異常が発生していないと判断したら(NO)、ステップS39に進み、CPU61のその他の異常が発生しているか否かを判断する。
そして、ステップS39で、CPU61のその他の異常が発生していると判断したら(YES)、ステップS34〜S38に進んで第1電動モータ3による舵角比制御停止、およびこの舵角比制御停止に伴う処置を実行する。また、CPU61のその他の異常が発生していないと判断したら(NO)、ステップS40に進み、第1電動モータ3に断線が発生しているか否かを判断する。
そして、ステップS40で、第1電動モータ3に断線が発生していると判断したら(YES)、ステップS34〜S38に進んで第1電動モータ3による舵角比制御停止、およびこの舵角比制御停止に伴う処置を実行する。また、第1電動モータ3に断線が発生していないと判断したら(NO)、ステップS41に進み、インバータ63のMOSFETに故障が発生しているか否かを判断する。
そして、ステップS41で、インバータ63のMOSFETに故障が発生していると判断したら(YES)、ステップS34〜S38に進んで第1電動モータ3による舵角比制御停止、およびこの舵角比制御停止に伴う処置を実行する。また、インバータ63のMOSFETに故障が発生していないと判断したら(NO)、ステップS42に進み、通常時のフェールセーフ処置を実行する。
次に、図11に示すように、ステップS50で、第1ECU15から第2ECU74への舵角比制御引継のための制御信号が第2ECU74に入力されたか否かを判断する。そして、舵角比制御引継のための制御信号が第2ECU74に入力された場合(YES)には、ステップS51に進み、相対回転角が所定の範囲内にあるか否かを判断する。また、舵角比制御引継のための制御信号が第2ECU74に入力されない場合(NO)には、ステップS52に進んで通常のアシスト制御を実行する。なお、図11に示す各ステップは、第2ECU74にて実行されるものである。
そして、ステップS51で、相対回転角が所定の範囲内にあると判断したら(YES)、ステップS53に進んで通常のアシスト制御を実行してステップS51に戻り、相対回転角が所定の範囲内にないと判断したら(NO)、ステップS54に進み、相対回転角の絶対値を減らすように第2電動モータ5を動作させてステップS53に進む。ここで、ステップS54からステップS53に進むのは、第2ECU74が舵角比制御を引き継いでも、第2電動モータ5によるアシスト制御を続行するためである。
〔実施例1の効果〕
実施例1の車両用操舵装置1によれば、VGRS4の第1電動モータ3とEPS6の第2電動モータ5とは1つのモジュール104をなす。
このように、第1、第2電動モータ3、5を1つのモジュール104とすることで、第1、第2電動モータ3、5を近接配置できるので、第1、第2電動モータ3、5を個別に離して車両内に配する場合よりも、車両用操舵装置1の搭載性を高めることができる。
また、第2電動モータ5は転舵輪の転舵をアシストするために大きな出力が必要となり、従来から大型の機種が採用され、第1電動モータ3は舵角比を維持できる程度の出力が得られれば充分であり、従来から小型の機種が採用されている。しかし、このような第1、第2電動モータ3、5の大きさのアンバランスも、車両用操舵装置1の搭載性低下の要因となっている。
これに対し、実施例1の車両用操舵装置1によれば、第1電動モータ3の出力により回転駆動される第1回転部材13が転舵輪と機械的に連結されているので、第1電動モータ3の出力によっても転舵輪の転舵をアシストすることができる。そこで、第1電動モータ3を従来よりも大型化するとともに、第2電動モータ5を従来よりも小型化することで、アシスト能力を下げることなく第1、第2電動モータ3、5の大きさのアンバランスを解消することができる。そして、第1、第2電動モータ3、5の大きさのアンバランスが解消されることで、第1、第2電動モータ3、5を含むモジュール104は均整のとれた形状になるので、さらに、車両用操舵装置1の搭載性を高めることができる。
また、第1、第2回転部材13、72もモジュール104に組み込まれている。
これにより、第1、第2電動モータ3、5や第1、第2回転部材13、72を車両内に配する前に、予め、ウォーム23とウォームホイール27との噛合わせ、およびウォーム81とウォームホイール85との噛合わせを調整することができる。このため、噛合わせ調整の煩雑さを緩和して作業工数を下げることができる。
また、第1、第2電動モータ3、5は、同一形状かつ同一定格である。
これにより、モジュール104に組み込むモータ機種を1つに統一できるので、モジュール104のコストを下げることができる。
また、ウォーム23、81は互いに略同一径であり、ウォームホイール27、85も互いに略同一径である。
これにより、ウォーム23、81およびウォームホイール27、85を、各々、1つの品種に統一できるので、モジュール104のコストを下げることができる。
また、第1、第2ECU15、74もモジュール104に組み込まれている。
これにより、ECUハウジング107を、第1、第2ECU15、74の個別に分離して設けることなく1つにまとめることができる。このため、モジュール104のコストを下げることができる。
さらに、回転角検出手段14およびトルク検出手段73もモジュール104に組み込まれている。
これにより、回転角検出手段14およびトルク検出手段73を、車両内に配する前に予め調整しておくことができる。このため、回転角検出手段14およびトルク検出手段73の調整の煩雑さを緩和することができる。
また、シャフト側検出手段30は、回転規制されてステアリングシャフト12の回転に伴い軸方向に上下動するシャフト側ナット状部材36と、ステアリングシャフト12の外周面に組み付けられたシャフト側磁石33と、シャフト側ナット状部材36に、周方向に90°の間隔を隔てて搭載された2つのシャフト側磁界検出手段34、35とを有し、シャフト側ナット状部材36の上下動およびステアリングシャフト12の回転に伴う磁束密度の変化を、2つのシャフト側磁界検出手段34、35により検出することでステアリングシャフト12の回転角を検出する。
これにより、シャフト側磁石33は、軸方向に上下動することなく回転し、2つのシャフト側磁界検出手段34、35は、回転することなく軸方向に上下動する。そして、2つのシャフト側磁界検出手段34、35の各々から出力される検出信号は、ステアリングシャフト12の回転角に対して正弦波状に、かつ、シャフト側磁石33と2つのシャフト側磁界検出手段34、35との軸方向距離が大きくなるのに伴い(つまり、回転角の絶対的な数値が所定の特定値から増加したり減少したりするのに伴い)正弦波の振幅が小さくなるように変化する(図5参照)。
このため、正弦波の位相と振幅とから、回転角の絶対的な数値が正負のいずれか一方に大きくなっても一義的に検出することができる。さらに、2つのシャフト側磁界検出手段34、35から得られる2つの正弦波状の検出信号は位相が90°ずれているため、2つの検出信号に基づく逆正接を演算することで、ステアリングシャフト12の回転角を極めて高精度に算出することができる。
なお、第1回転部材13の回転角に関しても、回転部材側検出手段31をシャフト側検出手段30と同様の構成にすることで、絶対的な数値を一義的に検出することができるとともに、高精度に算出することができる。
また、第2ECU74は、EPS6に故障が発生したときに、第2電動モータ5に対する制御を停止し、第1ECU15は、第2ECU74がEPS6の故障により第2電動モータ5に対する制御を停止したときに、第1電動モータ3の出力により転舵輪の転舵をアシストするように第1電動モータ3の動作を制御する。
第1回転部材13が転舵輪と機械的に連結されていることにより、EPS6が故障して第2電動モータ5が転舵輪の転舵をアシストできなくなった場合でも、第1電動モータ3の出力により転舵輪の転舵をアシストすることが可能となる。このため、第2電動モータ5等の予備を配さなくても、第1、第2ECU15、74により上記のような制御処理を実行することで、EPS6の故障に対応することができる。この結果、VGRS4およびEPS6の両方を備える車両用操舵装置1において、EPS6の故障対応用の予備を配することによるコストアップや大型化を解消することができる。
さらに、第1ECU15は、VGRS4の回転角検出手段14を除く部分に故障が発生したときに、第1電動モータ3に対する制御を停止し、第2ECU74は、第1ECU15がVGRS4の回転角検出手段14を除く部分の故障により第1電動モータ3に対する制御を停止したときに、第2電動モータ5の出力により相対回転角が所定の範囲に収まるように第2電動モータ5の動作を制御する。
第2回転部材72が第1回転部材13と機械的に連結されていることにより、VGRS4が故障して第1電動モータ3が舵角比を可変できなくなった場合でも、第2電動モータ5の出力により舵角比を可変することが可能となる。このため、第1、第2ECU15、74により上記のような制御処理を実行することで、回転角検出手段14の故障を除くVGRS4の故障にも対応することができる。
〔変形例〕
実施例1の車両用操舵装置1によれば、第1、第2電動モータ3、5、第1、第2回転部材13、72、第1、第2ECU15、74、回転角検出手段14およびトルク検出手段73が1つのモジュール104に組み込まれていたが、第1、第2電動モータ3、5以外の機器をモジュール104に組み込むか否かは、車両における車両用操舵装置1以外の他の装置や機器等の搭載状況等に応じて決めることができる。例えば、第1、第2電動モータ3、5および第1、第2ECU15、74のみをモジュール104に組み込んでもよく、第1、第2電動モータ3、5および第1、第2回転部材13、72のみをモジュール104に組み込んでもよい。
また、実施例1の車両用操舵装置1によれば、回転角検出手段14は、ステアリングシャフト12の回転角を検出するシャフト側検出手段30、および第1回転部材13の回転角を検出する回転部材側検出手段31を有し、ステアリングシャフト12と第1回転部材13との相対回転角を検出するものであったが、例えば、回転部材側検出手段31を、第1回転部材13から転舵輪に至る力の伝達経路に配された第1回転部材13以外の別の部材に装着し、この別の部材の回転角等とステアリングシャフト12の回転角とから相対回転角を検出するようにしてもよい。
また、回転角検出手段14は、シャフト側検出手段30および回転部材側検出手段31の両方の検出手段で構成されていたが、回転角検出手段14を1つの検出手段のみで構成してもよい。例えば、回転部材側磁界検出手段47、48を第1回転部材13とともに回転可能となるように設け、シャフト側磁石33により形成される磁界の磁束密度を回転部材側磁界検出手段47、48により検出するようにしても、ステアリングシャフト12の回転角と第1回転部材13の回転角との相対回転角を検出することができる。
また、シャフト側磁界検出手段34、35の内のいずれか一方のみで磁束密度を検出するようにして、1つの検出信号に基づく逆正弦(または逆余弦)を演算することで、ステアリングシャフト12の回転角を検出するようにしてもよい。
なお、回転部材側磁界検出手段47、48も、同様に、いずれか一方のみで第1回転部材13の回転角を検出することができる。
車両用操舵装置の全体図である。 車両用操舵装置の構成を示す内部断面図である。 舵角比可変装置の電気回路図である。 回転角検出手段の要部を示す斜視図である。 回転角検出手段からの検出信号における回転角と出力値との相関を示す相関図である。 電動パワーステアリング装置の電気回路図である。 モジュールの構成図である。 第1電動モータによる代替アシスト制御の第2ECUにおける制御処理を示すフローチャートである。 第1電動モータによる代替アシスト制御の第1ECUにおける制御処理を示すフローチャートである。 第2電動モータによる代替舵角比制御の第1ECUにおける制御処理を示すフローチャートである。 第2電動モータによる代替舵角比制御の第2ECUにおける制御処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 車両用操舵装置
2 舵輪
3 第1電動モータ
4 VGRS(舵角比可変装置)
5 第2電動モータ
6 EPS(電動パワーステアリング装置)
12 ステアリングシャフト
13 第1回転部材
14 回転角検出手段
15 第1ECU(第1制御手段)
72 第2回転部材
73 トルク検出手段
74 第2ECU(第2制御手段)
104 モジュール

Claims (2)

  1. 舵輪の操舵角と転舵輪の舵角との間の伝達比を第1電動モータの出力により可変する舵角比可変装置と、
    前記転舵輪の転舵を前記第1電動モータとは別の第2電動モータの出力によりアシストする電動パワーステアリング装置とを備える車両用操舵装置において、
    前記舵角比可変装置は、
    前記舵輪と一体に設けられ、前記舵輪に付与される操舵力により回転するステアリングシャフトと、
    このステアリングシャフトに対して回動自在に組み込まれ、前記第1電動モータの出力により回転駆動されるとともに前記転舵輪と機械的に連結されて、前記第1電動モータの出力を前記転舵輪に伝達できる第1回転部材と、
    前記ステアリングシャフトと前記第1回転部材との相対回転角を検出する回転角検出手段と、
    前記相対回転角に応じて前記第1電動モータの動作を制御する第1制御手段とを有していて、
    前記第1回転部材と前記転舵輪との機械的な連結により、前記第1電動モータの出力によっても前記転舵輪の転舵をアシストできるものであり、
    前記電動パワーステアリング装置は、
    前記第2電動モータの出力により回転駆動されるとともに前記第1回転部材および前記転舵輪に機械的に連結されて、前記第2電動モータの出力を前記転舵輪に伝達する第2回転部材と、
    前記第1回転部材から前記第2回転部材に伝達されるトルクを検出するトルク検出手段と、
    前記トルクに応じて前記第2電動モータの動作を制御する第2制御手段とを有するもので、
    前記第1電動モータおよび前記第2電動モータは、実質的に同一形状かつ同一定格で、しかも1つのモジュールをなしており、
    前記第2制御手段は、前記電動パワーステアリング装置に故障が発生したときに、前記第2電動モータに対する制御を停止し、
    前記第1制御手段は、前記第2制御手段が前記電動パワーステアリング装置の故障により前記第2電動モータに対する制御を停止したときに、前記第1電動モータの出力により前記転舵輪の転舵をアシストするように前記第1電動モータの動作を制御することを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 請求項1に記載の車両用操舵装置において、
    前記第1制御手段は、前記舵角比可変装置の前記回転角検出手段を除く部分に故障が発生したときに、前記第1電動モータに対する制御を停止し、
    前記第2制御手段は、前記第1制御手段が前記舵角比可変装置の前記回転角検出手段を除く部分の故障により前記第1電動モータに対する制御を停止したときに、前記第2電動モータの出力により前記相対回転角が所定の範囲に収まるように前記第2電動モータの動作を制御することを特徴とする車両用操舵装置。
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