JP4899977B2 - 空調制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、空調制御システムに関するものである。
近年、温暖化による省エネルギーの社会的要求が高まっている。現在の省エネルギー法は、民生部門に対して、機器単体の省エネルギー性能の向上だけでなく、BEMS(Building and Energy ManagementSystem)などを利用した管理面での省エネルギーも義務付けている。
しかし、ビル管理の実態として、ビル管理者は必ずしも快適性および省エネルギーの観点から冷房、暖房等の空調装置を適切に運用しているわけではない。特に、省エネルギーと快適性とが複雑に関係する居住空間の温熱環境管理(例えば、温度管理)に関しては、管理の容易さから慣習的な目標温度を設定し、温熱環境を享受する利用者からのクレームによって設定値を変更する場合が一般的である。
つまり、建物や居住者の特性を十分に考慮しないで温度管理を行うため、居住空間は必ずしも利用者の快適な状態に保たれず、さらには空調装置で消費されるエネルギーの無駄が発生する場合がある。また、利用者はビル管理者の管理する温熱環境下におり、自己の温熱環境をコントロールできないことに対して不満がある利用者もいる。
このような空調制御の温度管理がもたらす問題に対して、利用者の温熱環境に対する要望を各個人が操作するパーソナルコンピュータ端末(以下、パソコンと称す)からリアルタイムで収集し、収集された各要望に基づいて目標温度を設定する空調制御システムがあり、利用者が要望する温熱環境と目標温度とをリアルタイムに関連付け、時々刻々と変化する利用者特性や、居住空間の実際の温度と検出温度との差などの各建物の特性に応じて温熱環境を変化させることを可能にしている。(例えば、特許文献1参照)。
また、空調制御システムによって省エネルギー化を図るために、冷房時には運転開始時の目標温度を高くし、暖房時には運転開始時の目標温度を低くしておけば、利用者は、空調の運転開始後から自分の要望を発信して温熱環境を調節することができるので、温熱環境に対する納得感が向上し、さらに省エネルギーに対する意識も向上して、さらなる省エネルギー化が可能になる。
特開2004−205202号公報
しかしながら、運転開始時の目標温度を高くすることによる省エネルギー効果は大きいものの、このような空調制御システムを導入した当初は当該システムに対する心理的な抵抗が大きい。特に、このような空調制御システムの導入によって、普段感じている温熱環境に対する不満を解消できると期待している利用者にとって、期待を裏切る強制的な省エネルギー方向の運転は、利用者の期待との大きなギャップから生じるシステムへの不信感を招きやすい。
また、システムの導入時は、利用者はその期待の大きさから、要望を頻繁に発信する傾向があるが、ある程度の時間が経過すると、利用者がシステムに適応して要望の発信回数が減少する傾向にある。
つまり、システム導入時における利用者の大きな期待感と、導入後の時間の経過に伴い薄れゆくシステムへの期待感という、利用者の特性を考慮した空調制御が必要となる。
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、システム導入時における利用者の大きな期待感と、導入後の時間の経過に伴い薄れゆくシステムへの期待感という、利用者の特性を考慮した空調制御システムを提供することにある。
請求項1の発明は、空調対象の空間の温度を変動させる空調設備装置と、目標温度に基づいて空調設備装置の動作を制御する空調制御装置と、空調制御装置に目標温度を設定する中央制御装置と、前記空間に存在する利用者から入力された空間の温度に対する要望情報を中央制御装置へ提供する入力装置とを備え、中央制御装置は、入力装置からの要望情報を取得する要望情報取得手段と、要望情報の履歴を格納する要望記憶手段と、所定期間の要望情報の数が適応基準値以下になった場合、利用者が本システムに対して適応したと判定する適応判定手段と、要望情報および適応判定結果に基づく目標温度を導出する制御計画立案手段と、制御計画立案手段が次回の運転開始時に空調制御装置に設定する目標温度である開始温度を決定する開始温度決定手段とを備え、開始温度決定手段は、利用者が本システムに対して適応していないと適応判定手段が判定した場合、予め決められた温度を次回の開始温度に設定し、利用者が本システムに対して適応したと適応判定手段が判定した場合、消費エネルギーを増加させる要望情報の単位期間における数が第1の要望基準値以下の場合は、次回の開始温度を消費エネルギーが低減する方向へ第1の所定温度だけ変化させ、消費エネルギーを増加させる要望情報の単位期間における数が第1の要望基準値より大きい第2の要望基準値以上の場合は、次回の開始温度を消費エネルギーが増加する方向へ第2の所定温度だけ変化させることを特徴とする。
この発明によれば、所定期間の要望情報の数に基づいて利用者が本システムに対して適応したか否かを判定し、この適応判定結果を用いることで、システム導入時における利用者の大きな期待感と、導入後の時間の経過に伴い薄れゆくシステムへの期待感という、利用者の特性を考慮した空調制御を行うことができる。また、利用者が本システムに適応した場合、開始温度を、要望情報の履歴に基づいて省エネルギー方向へ変化させることができ、利用者の不満を抑制しながら省エネルギー化を図ることができる。
請求項2の発明は、請求項1において、前記中央制御装置は、前回の開始温度を格納する運用情報記憶手段を備え、前記開始温度決定手段は、前記第1,第2の要望基準値および第1,第2の所定温度を前回の開始温度に基づいて設定することを特徴とする。
この発明によれば、利用者が不快と感じる温熱環境になるにしたがい、次回の開始温度を快適方向に変化しやすくでき、利用者の不満を抑えることができる。
以上説明したように、システム導入時における利用者の大きな期待感と、導入後の時間の経過に伴い薄れゆくシステムへの期待感という、利用者の特性を考慮することができるという効果がある。また、利用者が本システムに適応した場合、開始温度を、要望情報の履歴に基づいて省エネルギー方向へ変化させることができ、利用者の不満を抑制しながら省エネルギー化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態)
図1は、本実施形態の空調制御システムの構成を示しており、1乃至複数の利用者が存在し、本システムによって温熱環境を構築する空間(例えば建物内のフロア、各部屋、或いは広域な公共エリア)Aに設置される空調設備装置1及び空調制御装置2と、空間A内の各利用者が空間Aの温度に対する要望情報Infを入力する通信ネットワークNT(イーサネット(登録商標)等)上の個人用パソコン端末からなる複数の入力装置3と、各入力装置3に通信ネットワークNTを介して接続し、各利用者が入力した要望情報Infに基づいて空間Aの目標温度Toを設定する中央制御装置(以降、サーバ装置と称す)4とで構成される。
サーバ装置4は、入力装置3からの要望情報Infを通信ネットワークNTを介して取得する要望情報取得手段41と、取得した要望情報Infの履歴を格納する要望記憶手段42と、利用者が本システムに対して適応したか否かを判定する適応判定手段43と、要望情報Infを集計して、該集計内容と判断基準のデータベース44に登録してある判断基準とに基づき、空間Aの目標温度Toを導出し、空調制御装置2へ通信ネットワークNTを介して渡す制御計画立案手段45と、制御計画立案手段45が次回の運転開始時に空調制御装置2に設定する目標温度Toである開始温度Tsを決定する開始温度決定手段46と、目標温度To、開始温度Tsの履歴、および後述する導入時開始温度Ts0を格納する運用情報記憶手段47とで構成される。
本実施形態のシステムに用いる空調設備装置1は、図2(a)に示すように冷凍機(冷却塔)或いはボイラからなる熱源(図示せず)から冷温水の形態で空調機器室100内に設置した空調機101と、空間A内に配設したダクト102と、吹出口104とからなる空調設備で構成され、空調機101内で空気の加熱、冷却(空気との熱交換)を行い、この熱交換された空気を、ダクト102を通じて環境制御対象のフロアたる空間Aに設けられた十数カ所の吹出口104から空間A内に給気するようになっている。還気については空間Aの中央通路より空調機器室100に向け破線で示す還気経路105を確保し、同時に外気を混合し、空気調和を実施する空調設備を用いている。この空調設備では、空調機101が給気温度を変更し、室内温度を制御するようになっている。
ここで本実施形態の温熱環境制御対象の空間Aは、例えばオフィスのフロアであり、この空間Aには図2(b)に示すように机106が多数配置され、これら各机が個人個人により使用されるようなっている。このような空間Aにおいて、温熱環境を享受する利用者使用の机上のパーソナルコンピュータたる入力装置3は、サーバ装置4内の図示しないWEBサーバにアクセスし、環境情報を入力するためのコンテンツを当該WEBサーバから取得することで、情報入力手段31を実現している。図示例では全ての入力装置3は通信ネットワークNTを介して、サーバ装置4との交信可能なシステムが構築されているものとし、サーバ装置4と入力装置3との間で、情報入力手段31を実現する一般的なブラウザソフトが稼動する。各入力装置3は、環境情報を入力する際に、対象となる空調設備装置1の空調番号(当該空調設備装置1の空調エリアを特定する番号)、およびユニークな識別情報(例えば、個人名もしくはメールアドレス等)が入力され、環境情報Infは、該ユニークな識別情報および空調番号とともにサーバ装置4に引き渡される。
サーバ装置4は本実施形態のシステムの中枢を構成するものであり、データ取得のタイミング等を有し、各入力装置3が起動して環境情報を入力するためのコンテンツが自動的に立ち上がると、この立ち上がりに対応して当該入力装置3に対して、必要なデータを提供する機能を備えている。
つまり環境情報を入力するためのコンテンツは入力装置3が起動すると自動的に立ち上がる設定となっており、立ち上がりと同時にサーバ装置4に対して入力装置3はアクセスを行い、自身の起動を示す信号(識別情報)を送るとともに、質問形式のフォーマットなど必要な情報をサーバ装置4側から取得する。なお、入力装置3が自身の起動を示す信号をサーバ装置4へ送信する構成は、上記構成に限定されるものではない。
図3は入力装置3の起動後のモニタ画面を示しており、当該入力装置3の利用者が現在の空間Aの温度に対する要望を示す要望情報Infを入力する画面であって、「温度を上げてほしい」、「温度を下げてほしい」という温度への要望を各々選択して入力する画面であって、該当する要望に対応するチェック欄C1,C2をマウス等のポインティングデバイスを用いてチェックし、送信釦B1をクリック操作することにより、その時点での特定の利用者の要望情報Infが自己の識別情報、空調番号とともにサーバ装置4へアップロードされる。また、この要望情報Infを入力する画面は、入力装置3の起動時だけでなく、利用者の操作またはサーバ装置4からの指示によって、任意のタイミングで入力装置3に当該画面を表示させることができる。
サーバ装置4の要望情報取得手段41は、利用者が使用する各自の入力装置3にインストールされたブラウザソフトを利用して、当該サーバ装置4側へ送信された要望情報Infを収集して、要望情報Infを要望記憶手段42に書き込む処理を行う。利用者の入力装置3から通信ネットワークNTを通じて送信される情報については、発信された入力装置3の識別情報から、どの利用者が、何時、空間Aのどの位置において発信したものかを外部記憶装置に格納している個人情報及び識別情報並びに識別情報に対応付けてある入力装置3の配置情報とに基づいて特定するようになっており、上述の要望情報Infと識別情報及び空調番号とを対応付けて要望記憶手段42に格納される。
このようにして入力装置3から収集された要望情報Infに対して、サーバ装置4の制御計画立案手段45は、要望記憶手段42内に格納されている要望情報Infと、データベース44内に格納されている判断基準ルールとを読み出し、「温度を上げてほしい」、「温度を下げてほしい」という相反する二つの要望情報数の利用者総数に対する割合(要望率)を算出し、この要望率の割合を判断基準ルールに照らし合わせて目標温度Toを決定するとともに、目標温度Toの履歴を運用情報記憶手段47に格納する。なお、利用者総数は、起動している入力装置3の台数や、図示しない入退室管理装置によってカウントされた空間A内の利用者の人数によって求められる。
具体的には図4のフローチャートに沿って処理を行う。まず、本空調管理システムを導入して最初に運転を開始し、初期モードであるとする。空調動作が開始されると、開始温度決定手段46は、運用情報記憶手段47に予め格納されている導入時開始温度Ts0を読み出して、制御計画立案手段45へ引き渡す。この導入時開始温度Ts0は、初期モードで用いられる開始温度で、快適な温熱環境を提供できる温度(冷房時であれば比較的低い温度、暖房時であれば比較的高い温度)に設定されており、制御計画立案手段45は、この導入時開始温度Ts0を目標温度Toの情報として空調制御装置2へ送信し、開始温度を設定する処理を行う(ステップS1)。すなわち、初期モードでは、運転開始時から、快適な温熱環境を提供できる温度に設定されるので、システム導入時における利用者の大きな期待感を裏切ることがない。
そして、空調設備装置1が開始温度Ts0で運転を開始した後、要望情報取得手段41は、各入力装置3からの要望情報Infを要望記憶手段42に順次格納し、制御計画立案手段45は、利用者毎に最新の要望情報Infを要望記憶手段42から抽出して有効データとし(ステップS2)、これらの要望情報Infの有効データから要望率を算出して、この要望率を元に合意形成ロジックによる処理を行う(ステップS3)。制御計画立案手段45が行う合意形成ロジックについて、図5(a)のフローチャートに基づいて説明する。まず利用者H1〜H3の要望情報Infが「温度を上げてほしい」であるのに対して、利用者H4の要望情報Infが「温度を下げてほしい」であるとする。制御計画立案手段45がフローチャートのステップS31で算出する要望率は、「温度を上げてほしい」要望率が3/4となり、「温度を下げてほしい」要望率が1/4となる。この要望率と、図5(b)に示す判定基準の領域とに基づいたロジックにより目標温度Toを決定する。つまり条件に適合する領域の決定をステップS32で行い、図5(b)の判定基準に上述の算出した要望率をプロットし、そのプロットする位置が□の範囲の場合には現在の目標温度Toを維持し、▽の場合には、現在の目標温度Toから所定値(例えばΔt=0.5℃)下げた温度を新たな目標温度Toとし、△の範囲内にあれば、現在の目標温度(設定温度)Toから所定値(例えばΔt=0.5℃)上げた温度を新たな目標温度Toとする(ステップS33〜S35)。このプロットによって目標温度Toが決定する(ステップS36)。
このように新たな目標温度To(目標温度To=目標温度To±Δt)を図5(b)から求めることで(ステップS4)、目標温度Toを決定し、この目標温度Toを運用情報記憶手段47に格納する(ステップS5)。
この後、決定した目標温度Toの情報を空調制御装置2へ送信して、空調制御装置2に新しい目標温度Toを設定する処理を行い(ステップS6)、この処理後ステップS2に戻って以後システムの運転が停止されるまで、上述の目標温度Toの合意形成処理を繰り返す。空調制御装置2は、空間A内の温度を測定する室温センサ2aを備えており、室温センサ2aが計測した温度計測データが、上記決定された目標温度Toに一致するように空調設備装置1を制御する。
1日の運転が終了した後、適応判定手段43は、その1日に受け取った要望数を収集するのであるが(ステップS11)、システムの導入時は、システムへの期待感から利用者は要望を頻繁に発信する傾向があり、1日の積算要望数は多い。そして、現在のモードが初期モードであるか後述する省エネモードであるかを判定し(ステップS12)、今回はまだ初期モードであるので、適応判定手段43は、1日の積算要望数を適応基準値Naと比較して(ステップS13)、1日の積算要望数が適応基準値Naより多ければ(図6参照)、本空調制御システムが導入されてからまだ日数が経過しておらず、利用者が本システムに適応していない初期導入時であると判定して、初期モードを継続させる(ステップS14)。初期モードでの開始温度決定手段46は、次の運転開始時に、前回と同じように運用情報記憶手段47に予め格納されている導入時開始温度Ts0を読み出して、制御計画立案手段45へ引き渡し(ステップS1)、制御計画立案手段45は、導入時開始温度Ts0から目標温度Toの合意形成処理を開始する。
システムの導入時から上記初期モードでの運転が行われるが、日数が経過すると、利用者の関心が次第に薄れてきて、1日の積算要望数が減少してくる(図6参照)。そして、1日の運転が終了した後、その1日に受け取った積算要望数が適応基準値Na以下になれば、適応判定手段43は、利用者が本システムに適応したと判定し、初期モードから省エネモードに切り替える(ステップS13)。また、偶然、天候が変わった場合や、多くの人が出張に出掛けた場合に、利用者がまだ適応していないにも関わらず、偶発的に積算要望数が適応基準値Na以下になる恐れがある。そのため、適応の判断方法として、積算要望数が適応基準値Na以下になった日が、所定日数以上連続した場合のみ、利用者が本システムに適応したと判定して、初期モードから省エネモードに切り替えてもよい。
この省エネモードでは、開始温度決定手段46が、前回の開始温度Ts(省エネモードに切り替わった1回目は導入時開始温度Ts0)を運用情報記憶手段47から取得し(ステップS15)、消費エネルギーを増加させる要望情報Infの1日の積算要望数に基づいて決定される値を前回の開始温度Tsに加えることで、新しい開始温度Tsを決定する。ここで、空調設備装置1は空間Aを冷房しており、「温度を下げてほしい」という要望は消費エネルギーを増加させる要望情報Infであり、「温度を上げてほしい」という要望は消費エネルギーを低減させる要望情報Infである。
まず、開始温度決定手段46は、新しい開始温度Tsを決定するための第1の基準値N1、第2の基準値N2、第1の所定温度Δt1、第2の所定温度Δt2を設定する(ステップS16)。省エネモードに切り替わった1回目の第1の基準値N1、第2の基準値N2、第1の所定温度Δt1、第2の所定温度Δt2は、開始温度決定手段46内に予め格納されている初期値に設定される。そして、第1の基準値N1は、第2の基準値N2より小さい値に設定されており、「温度を下げてほしい」という要望の1日の積算数を第1,第2の基準値N1,N2と比較する(ステップS17)。「温度を下げてほしい」という要望の1日の積算数が第1の基準値N1以下の場合は、前回の開始温度Tsから第1の所定温度Δt1だけ上昇させる(ステップS18)。一方、「温度を下げてほしい」という要望の1日の積算数が第2の基準値N2以上の場合は、前回の開始温度Tsから第2の所定温度Δt2だけ下降させる(ステップS19)。また、「温度を下げてほしい」という要望の1日の積算数が第1の基準値N1より多く、第2の基準値N2より少ない場合は、前回の開始温度Tsを維持する。すなわち、省エネモードでの開始温度Tsは、図7に示すように、消費エネルギーを増加させる要望情報Inf(「温度を下げてほしい」という要望)の1日の積算要望数が多ければ、消費エネルギーを増加させる方向(冷房を強くする方向)に変動し、消費エネルギーを増加させる要望情報Inf(「温度を下げてほしい」という要望)の1日の積算要望数が少なければ、消費エネルギーを低減させる方向(冷房を弱くする方向)に変動する。
このように、新しい開始温度Tsが決定されると(ステップS20)、運用情報記憶手段47に格納され、省エネモードでの開始温度決定手段46は、次の運転開始時に、運用情報記憶手段47に格納されている新しい開始温度Tsを読み出して、制御計画立案手段45へ引き渡し(ステップS1)、制御計画立案手段45は、新しい開始温度Tsから目標温度Toの合意形成処理を開始する。
このように、空調制御システムの導入当初は初期モードで運転して、快適な温熱環境を提供できる温度に開始温度を設定し、利用者がシステムに適応したと判定されると省エネモードに移行して、利用者の不満を抑制しながら開始温度をできるだけ省エネルギー方向へ制御するので、システム導入時における利用者の大きな期待感と、導入後の時間の経過に伴い薄れゆくシステムへの期待感という、利用者の特性を考慮しつつ、省エネルギー化が可能な空調制御システムとなる。
そして、省エネモードでの1日の運転が終了した後、ステップS16において、開始温度決定手段46は、新しい開始温度Tsを決定するための第1の基準値N1、第2の基準値N2、第1の所定温度Δt1、第2の所定温度Δt2を、前回の開始温度Tsに基づいて設定する。
図8は、冷房時の第1の基準値N1、第2の基準値N2の設定方法を示しており、第1の基準値N1,第2の基準値N2は、前回の開始温度Tsが24℃以下であれば上限値であり、前回の開始温度Tsが28℃以上であれば下限値であり、前回の開始温度Tsが24℃〜28℃であれば上限値から下限値へ減少する直線または曲線上の値となる。なお、上限値、下限値、および対応する前回の開始温度Tsは、システムの特性に合わせて任意に設定でき、例えば、対応する前回の開始温度Tsは、18℃〜30℃の間で設定される。
図9は、冷房時の第1の所定温度Δt1、第2の所定温度Δt2の設定方法を示しており、第1の所定温度Δt1は、前回の開始温度Tsが24℃以下であれば上限値(例えば0.5℃)であり、前回の開始温度Tsが28℃以上であれば下限値(例えば0℃)であり、前回の開始温度Tsが24℃〜28℃であれば上限値から下限値へ減少する直線または曲線上の値となる。また、第2の所定温度Δt2は、前回の開始温度Tsが24℃以下であれば下限値(例えば0℃)であり、前回の開始温度Tsが28℃以上であれば上限値(例えば0.5℃)であり、前回の開始温度Tsが24℃〜28℃であれば下限値から上限値へ増加する直線または曲線上の値となる。なお、上限値、下限値、および対応する前回の開始温度Tsは、システムの特性に合わせて任意に設定でき、例えば、対応する前回の開始温度Tsは、18℃〜30℃の間で設定される。
このように、利用者が不快と感じる温熱環境になるにしたがい(冷房時では開始温度Tsが上昇するにしたがい)、次回の開始温度Tsが快適方向(冷房時では開始温度Tsが下がる方向)に変化しやすくすることで、利用者の不満を抑えている。
なお、上記実施形態では、空調設備装置1が空間Aを冷房している場合について主に例示しているが、空調設備装置1が空間Aを暖房する場合は、「温度を上げてほしい」という要望が消費エネルギーを増加させる要望情報Infとなり、「温度を下げてほしい」という要望が消費エネルギーを低減させる要望情報Infとなり、冷房時と同様に処理できる。
実施形態の空調制御システムの構成を示す図である。 同上の空調制御対象の空間を示す図であって、(a)は空間における空調設備の配置例図、(b)は空間における入力装置及びサーバ装置の配置例図である。 同上の入力装置のモニタ画面を示す図である。 同上のサーバ装置による空調制御処理のフローチャートを示す図である。 (a)は同上の制御計画立案手段の動作説明用フローチャート、(b)は合意形成のロジックの説明図である。 同上の初期モードから省エネモードへの切り替えを示す図である。 同上の開始温度の設定を示す図である。 同上の第1,第2の基準値の設定方法を示す図である。 同上の第1,第2の所定温度の設定方法を示す図である。
符号の説明
1 空調設備装置
2 空調制御装置
3 入力装置
4 サーバ装置
41 要望情報取得手段
42 要望記憶手段
43 適応判定手段
45 制御計画立案手段
46 開始温度決定手段
A 空間
NT 通信ネットワーク

Claims (2)

  1. 空調対象の空間の温度を変動させる空調設備装置と、目標温度に基づいて空調設備装置の動作を制御する空調制御装置と、空調制御装置に目標温度を設定する中央制御装置と、前記空間に存在する利用者から入力された空間の温度に対する要望情報を中央制御装置へ提供する入力装置とを備え、
    中央制御装置は、入力装置からの要望情報を取得する要望情報取得手段と、要望情報の履歴を格納する要望記憶手段と、所定期間の要望情報の数が適応基準値以下になった場合、利用者が本システムに対して適応したと判定する適応判定手段と、要望情報および適応判定結果に基づく目標温度を導出する制御計画立案手段と、制御計画立案手段が次回の運転開始時に空調制御装置に設定する目標温度である開始温度を決定する開始温度決定手段とを備え
    開始温度決定手段は、
    利用者が本システムに対して適応していないと適応判定手段が判定した場合、予め決められた温度を次回の開始温度に設定し、
    利用者が本システムに対して適応したと適応判定手段が判定した場合、消費エネルギーを増加させる要望情報の単位期間における数が第1の要望基準値以下の場合は、次回の開始温度を消費エネルギーが低減する方向へ第1の所定温度だけ変化させ、消費エネルギーを増加させる要望情報の単位期間における数が第1の要望基準値より大きい第2の要望基準値以上の場合は、次回の開始温度を消費エネルギーが増加する方向へ第2の所定温度だけ変化させる
    ことを特徴とする空調制御システム。
  2. 前記中央制御装置は、前回の開始温度を格納する運用情報記憶手段を備え、前記開始温度決定手段は、前記第1,第2の要望基準値および第1,第2の所定温度を前回の開始温度に基づいて設定することを特徴とする請求項1記載の空調制御システム。
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