JP4897119B2 - 燃料電池用カソード電極の製造方法及び燃料電池用カソード電極 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池用カソード電極の製造方法に関し、特に高分子電解質型燃料電池用カソード電極の製造方法に関する。
燃料電池は、水素のようなプロトンを生成可能な燃料と、空気のような酸素を含有する酸化剤とを、電気化学的に反応させることで、電力を発生させる。
燃料電池のカソード電極において、触媒粒子表面では気体である酸素と液体中に存在するプロトンと固体である導電性微粉末からの電子とにより、水が生成する触媒反応が起きている。
当該触媒反応が起こっている反応中心は、三相界面と一般に呼ばれる。この三相界面の面積は、プロトンを効率的に供給できる電解質層に接している触媒粒子の有効表面積(ECA、電気化学表面積と呼ばれる)に比例している。ECAの減少を防止することができれば、長期にわたって高い電池出力特性が得られる。
しかしながら、白金触媒は、電解質から供給されるプロトン酸に晒されると溶出する。通常の燃料電池電極における強酸性条件では、特に溶出が加速されることにより、ECAの減少が起こりやすい。電極反応には、触媒表面への酸素の効率的供給も不可欠であるため、長期的に安定で高い電池特性を得るために、ECA及び酸素拡散性の両方の観点から、様々な材料開発がなされている。
一般的に、燃料電池用電極の触媒層は、ケッチェンブラック又はアセチレンブラックのような多孔性炭素微粉末に白金粒子を担持させた触媒粉体と、高分子電解質とを混合することにより形成されている。そして、ECA及び酸素拡散性をともに担保するために、高分子電解質及び触媒粒子の混合方法に関する検討がなされている。例えば、高分子電解質の溶媒中における分散性を段階的に調整しながら、触媒への電解質の被覆状態を変化させることにより、高分子電解質を触媒粉末に重ね塗りしていく方法が提案されている(特許文献1、2)。
しかしながら、特許文献1又は特許文献2に開示されている方法は、パーフルオロアルキルスルホン酸系高分子電解質を用いているため、触媒の白金粒子は電位変動によって溶出され、触媒劣化が起こる。その結果、電池の安定性が確保できない問題があった。
ECAを増大させるために、触媒粉末の表面に固着させた重合性官能基を基点として、炭化水素系スルホン酸高分子電解質を化学的に結合させる方法も知られている(特許文献3)。しかしながら、この方法によって作製される電極は、酸素拡散性が担保されず、実機として用いるには電池特性が不十分であるという問題があった。
さらに、触媒となる白金ナノ粒子の安定性を確保するために、各種の添加物が提案されているが(特許文献4)、そもそも触媒活性を低下させる材料で電極を覆うことになるために、電極の導電性が低下するという問題がある。そのため、触媒に添加物を添加する方法では、満足のいく電池の初期特性は得られない。
このように、燃料電池用電極の開発においては、発電特性及び長期的安定性の双方を同時に担保する材料の開発が大きな課題となっている。
特開平11−126615号公報 特開平7−254419号公報 特開2007−165005号公報 特開2007−5292号公報 国際公開第2003/026051号
従来の電極構成では、燃料電池の仕様条件を満たす高い出力特性を得るために、触媒層中の高分子電解質としてパーフルオロカーボンスルホン酸ポリマーが用いられなければならない。この電解質が有するスルホン酸基は、CFSOHで示される化学構造式にあるように、フッ素原子を有するために酸解離定数が非常に大きい。このような強酸性材料と共に電位変化を受けることで、電極中に分散された白金ナノ粒子は、容易に酸により溶出し、電極材料中に白金錯イオンとして遊離及び拡散する。そして、白金錯イオンが、他の白金ナノ粒子上及び電解質材料上で還元され、白金が析出されることで、電極構造を全体的に見れば、白金粒子の肥大及び導電性基材からの脱落がおこる。このように、燃料電池の発電動作中に徐々に触媒が劣化するために、発電特性の安定性確保が困難であった。
本発明は、触媒粒子を低酸性度のスルホン酸電解質で覆い、その外側に高酸性度のスルホン酸電解質を配置する構造を有し、貴金属ナノ粒子の溶出に伴う触媒劣化を抑制して、高出力特性を安定に保つことができる燃料電池用カソード電極及びその製造方法、並びに当該燃料電池用カソード電極を備えた燃料電池を提供することを目的とする。
本発明は、
高分子電解質型燃料電池用カソード電極の製造方法であって、
前記製造方法は、
分子内にスルホン酸基と(R1O)3Si−(式中、R1は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す)で表される基とを有する重合性電解質前駆体と、第一溶媒とを混合して白金溶出抑制材料を調製する工程と、
触媒粒子を少なくとも表面に備える触媒粉体と前記白金溶出抑制材料と第二溶媒とを混合して第一液を調製する工程と、
減圧乾燥処理又は加熱乾燥処理を行うことにより、前記第一液中で前記白金溶出抑制材料を重合させ、前記白金溶出抑制材料の重合体からなる白金溶出抑制層を前記触媒粉体の表面上に形成させて、抑制層被覆触媒を得る工程と、
前記抑制層被覆触媒と第三溶媒と高分子電解質とを混合して第二液を調製する工程と、
前記第二液を基材上に塗布し、前記第三溶媒を除去することによりカソード電極を得る工程と、
を含む。
上記構成によって、多孔性炭素粒子のような導電性担体中の微細構造の内部に配置された触媒粒子の近傍まで、白金溶出抑制層を隈無く十分量形成させると同時に、カソード電極全体の触媒にプロトンを高効率に供給するための電解質層を、白金溶出抑制層の外側に配置させ得る。
前記重合性電解質前駆体は、(RO)Si−R−SOH(式中、Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rは炭素数1〜15のアルキレン基を表す)で表される化合物であることが好ましい。
前記第一溶媒は、アセトン、炭素数1〜4のアルコール、ジメチルアセトアミド、酢酸エチル、酢酸ブチル、及びテトラヒドロフランからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
前記高分子電解質は、パーフルオロカーボンスルホン酸樹脂であることが好ましい。
前記白金溶出抑制材料は、プロトン酸性官能基は有さず、重縮合性官能基は有する重合性スペーサー前駆体をさらに含み、
前記白金溶出抑制材料の重合物が、前記重合性電解質前駆体と前記重合性スペーサー前駆体との共重合体を含むことが好ましい。
前記重合性スペーサー前駆体は、(RO)SiR (式中、Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rは炭素数1〜10のアルキル基を表す。mは、2、3又は4を表し、nは0、1又は2を表す。ただしmとnの合計は4である。)で表される化合物であることが好ましい。
本発明はまた、
触媒粒子を少なくとも表面に備える触媒粉体と、前記触媒粉体の表面に白金溶出抑制層と、さらにその外側に高分子電解質と、を含む高分子電解質型燃料電池用カソード電極であって、
前記白金溶出抑制層は、(RO)Si−R−SOH(式中、Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rは炭素数1〜15のアルキレン基を表す)で表される重合性電解質前駆体と、(RO)SiR (式中、Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rは炭素数1〜10のアルキル基を表す。mは、2、3又は4を表し、nは0、1又は2を表す。ただしmとnの合計は4である。)で表される重合性スペーサー前駆体との共重合体を含む、高分子電解質型燃料電池用カソード電極に関する。
本発明の燃料電池用カソード電極及びその製造方法によれば、高水準かつ長期間で安定した発電特性を有する燃料電池を製造することができる。
図1は、本発明の実施の形態1における燃料電池用カソード電極の製造方法に示した工程図を示す。 図2は、特許文献3に開示されている、触媒を担持したカーボンと、in−situに重合させた電解質ポリマーと、触媒ペーストに混合させた電解質ポリマーからなる触媒担持担体の模式図を示す。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
本実施の形態においては、工程S11〜S15を実施することにより、燃料電池用カソード電極が製造される。まず、工程S11において、重合性電解質前駆体(1)と重合性スペーサー前駆体(2)と第一溶媒(3)とが混合され、白金溶出抑制材料(4)が調製される。重合性スペーサー前駆体(2)は、任意の構成である。
重合性電解質前駆体(1)とは、プロトン酸性官能基であるスルホン酸基と重縮合性官能基とを、同一分子内に併せ持つ低分子化合物である。プロトン酸性官能基とは、酸素の還元反応が進行する白金触媒表面上へプロトンを供給する機能を持つ官能基である。白金溶出抑制材料(4)は、白金触媒表面上へプロトンを供給する機能が必要であるために、少なくとも重合性電解質前駆体(1)を構成要素として含む。
重縮合性官能基とは、加熱又は減圧により重縮合反応が進行する官能基をいう。重縮合性官能基としては、特にヒドロキシル基又はアルコキシル基を有する珪素基が好ましい。好ましい珪素基は、具体的には、式1:(RO)Si−(式中、Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す)で表される珪素基である。白金溶出抑制材料(4)は、(RO)Si−で表される重縮合性官能基を有するために、後述する工程S12で重合して、重合体を形成することができる。重合の際には、珪素原子同士が酸素原子を介して結合することでシロキサン結合が形成され、水又はROHが放出される。
式1における炭素数1〜4のアルキル基の例は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、又はt−ブチル基である。反応性の高さ及び重合後の除去容易性から、式1における炭素数1〜4のアルキル基としては、エチル基が好ましい。
白金溶出抑制材料(4)として、具体的には、式:(RO)Si−R−SOH(式中、Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rは炭素数1〜15のアルキレン基を表す)で表される重合性電解質前駆体を使用することができる。1分子中に3個存在するRは、同一でもよく、異なっていてもよい。
によって表されるアルキレン基は、炭素数1〜15のアルキレン基の中から適宜選択し得る。このアルキレン基は、鎖状であってもよく、分岐状であってもよい。Rは、好ましくは炭素数2〜10のアルキレン基である。Rが炭素数2〜10であることにより、得られる白金溶出抑制材料(4)のスルホン酸基量(EW値)を制御し得る。
第一溶媒(3)は、白金溶出抑制材料(4)及び/又は重合性スペーサー前駆体(2)を溶解させるために用いられる。第一溶媒としては、白金溶出抑制材料(4)及び/又は重合性スペーサー前駆体(2)を溶解し得るように極性溶媒であることが好ましい。第一溶媒の具体例は、アセトン、炭素数1〜4のアルコール(メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール)、ジメチルアセトアミド、酢酸エチル、酢酸ブチル、又はテトラヒドロフランである。第一溶媒(3)は、1種類の溶媒が使用されてもよく、複数種類の溶媒が組み合わされて使用されてもよい。
第一溶媒の使用量は、白金溶出抑制材料(4)及び/又は重合性スペーサー前駆体(2)を溶解し得る限り、特に限定されない。
次に、工程S12では、触媒粉体(5)と白金溶出抑制材料(4)と第二溶媒(6)とが混合されて、第一液(7)が調製される。このとき、混合方法は特に限定されない。低分子状態にある(重合化していない)白金溶出抑制材料(4)は、触媒粉体(5)の有する微細孔中に、均一に、かつ、隈無く配置される。
第二溶媒(6)は、第一液(7)の分散性を確保し、粘度を調整するために用いられる。第二溶媒(6)としては、白金溶出抑制材料(4)及び触媒粉体(5)を溶解及び分散し得るように、極性溶媒であることが好ましい。第二溶媒(6)としては、第一溶媒(3)と同じ溶媒を使用し得る。
触媒粉体(5)とは、燃料電池、特に高分子電解質型燃料電池の電極で使用されている、金属触媒粒子を導電性担体の表面上に備えた粉体であって、特に、プロトンと酸素と電子とが反応して水を生成するカソード極における反応を触媒する粒子をいう。触媒粉体(5)の具体例は、白金ナノ粒子である。白金ナノ粒子の平均粒径は、一般に1〜5nm程度であり、その比表面積は50〜200m/g程度である。燃料電池の要求性能から鑑みて、燃料電池用に用いられる白金ナノ粒子の粒径は、2〜3nm以下である。しかし、このような粒径では、プロトン酸性条件下では容易に白金が溶出し、触媒安定性が極めて低い。
導電性担体とは、触媒粒子を担持する多孔性の担体をいう。多孔性の担体は、電子を触媒粒子に伝導する役割を持つため、導電性を有する必要がある。導電性担体の具体例は、多孔性の炭素粒子である。多孔性の炭素粒子には、最小で直径数nmサイズの細孔が存在する。多孔性の炭素粒子の平均粒径は、触媒粒子の平均粒径より大きく、通常20〜100nm程度であり、比表面積は100〜1000m/g程度である。
多孔性の炭素粒子としては、平面的な電極を形成し、高分子電解質膜、カーボンペーパー、又はカーボンクロスのようなガス拡散層の表面に結着させるために、一般的には有機高分子電解質が使用される。
第一液調製時の混合方法には、遊星ボールミル、ビーズミル又はホモジナイザーを使用する公知の方法が使用され得るが、混合方法は、これらの方法に限定されない。第一溶媒又は第二溶媒は、触媒粉体の作用により、溶存酸素と結合して酸化されることを防止することが好ましい。このため、第一液の調製は、不活性ガス下で行われることが好ましい。
白金溶出抑制材料(4)としては、重合性電解質前駆体(1)のみが使用されてもよい。しかし、得られる重合体のスルホン酸基量を制御するため、重合性電解質前駆体(1)と重合性スペーサー前駆体(2)とが併用されることが好ましい。
重合性スペーサー前駆体(2)は、重合性電解質前駆体(1)との共重合性を有しているため、重合性電解質前駆体(1)と共重合させることにより、得られる共重合体(すなわち、白金溶出抑制材料(4))の中に取り込まれる。重合性スペーサー前駆体(2)は、プロトン酸性官能基であるスルホン酸基を有さず、重縮合性官能基を有する重合性化合物である。重合性スペーサー前駆体(2)は、具体的には、式2:(RO)SiR (式中、Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rは炭素数1〜10のアルキル基を表す。mは、2、3又は4を表し、nは0、1又は2を表す。ただしmとnの合計は4である。)で表される化合物である。式2中に2〜4個存在するRは同一でもよく、異なっていてもよい。式2中にRが2個存在する場合、2個のRは同一でもよく、異なっていてもよい。重合性スペーサー前駆体(2)には、1種類の化合物のみが使用されてもよく、複数種類の化合物が組み合わされて使用されてもよい。
を表す炭素数1〜4のアルキル基の例は、Rと同様、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、又はt−ブチル基である。Rは、反応性の高さ及び重合後の除去容易性から、メチル基が好ましい。
は、炭素数1〜10のアルキル基であり、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよい。Rは、重合性電解質前駆体(1)の構造、又は重合性スペーサー前駆体(2)の使用量を勘案して選択される。得られる白金溶出抑制材料(4)が触媒反応を阻害せずに、白金の溶出を抑制可能なスルホン酸基量を有するのであれば、Rは特に限定されない。
重合性電解質前駆体(1)と重合性スペーサー前駆体(2)とを共重合させる場合、重合性電解質前駆体(1)と重合性スペーサー前駆体(2)との混合割合は、共重合の結果得られる、後述する白金溶出抑制層(8)のEW値及び発電特性を考慮して、適宜決定し得る。重合性電解質前駆体(1)と重合性スペーサー前駆体(2)との混合割合は、モル比で1:0.25〜10の範囲であることが好ましく、1:0.5〜8の範囲であることがより好ましい。
EWとは「Equivalent Weight」の略語であり、スルホン酸基1モルあたりの乾燥電解質膜重量を表す。EW値が小さいほど、その電解質に含まれるスルホン酸基の比率が大きい。本発明で形成される白金溶出抑制層(8)は、白金触媒の安定性及びカソード電極の発電特性の両方を担保するために、大きすぎるEW値を有することは好ましくない。本発明の燃料電池用カソード電極の高分子電解質層は、1500以下のEW値を有することが好ましいので、EW値が1500以下となるように、重合性電解質前駆体(1)と重合性スペーサー前駆体(2)との混合割合が調整されることが好ましい。
本実施形態では、重合性スペーサー前駆体(2)が使用される場合について説明されているが、上述したように、重合性スペーサー前駆体(5)は任意の構成であり、使用されなくともよい。重合性スペーサー前駆体(2)が使用されない場合でも、白金溶出抑制材料(4)が有する親油性部位の構造(例えば、アルキレン基Rの炭素数)を制御することで、スルホン酸基量が制御された白金溶出抑制層(5)が形成され得る。
燃料電池の運転時、カソード電極の触媒部位では、酸素還元反応によって水が継続的に産生される。このため、白金溶出抑制層は、効率的な排水が可能であるように、撥水性を有すること必要がある。白金溶出抑制層の撥水性は、白金溶出抑制材料(4)を構成する重合性電解質前駆体(1)及び重合性スペーサー前駆体(2)の構造、又は重合性電解質前駆体(1)及び重合性スペーサー前駆体(2)の混合割合によって制御される。
工程S13工程S14においては、第一液(7)が減圧処理又は加熱乾燥処理されることにより、第一液(7)中に含有される白金溶出抑制材料(4)が、重縮合することによって白金溶出抑制層(8)へと変化する。触媒粒子である白金ナノ粒子を白金溶出抑制層(8)が被覆することにより、抑制層被覆触媒(9)が生成される。
工程S15においては、抑制層被覆触媒(9)と高分子電解質(10)と第三溶媒(11)とが混合されることにより、第二液(12)が作製される。高分子電解質(10)は、一般的に燃料電池用触媒電極でよく使用されるパーフルオロアルキルスルホン酸系高分子を使用し得るが、これと同程度のプロトン伝導率を有する電解質材料であれば、特に限定されない。第三溶媒(11)は、第一溶媒(3)又は第二溶媒(6)と同じ溶媒を使用し得る。第三溶媒(11)は、1種類の溶媒が使用されてもよく、複数種類の溶媒が組み合わされて使用されてもよい。
最後に工程S16において、S15で得られた第二液(12)が基材となる高分子電解質フイルム上に塗布され、さらに乾燥処理によって溶媒が除去されることにより、抑制層被覆触媒(9)と高分子電解質(10)とを備える燃料電池用カソード電極(13)が形成され得る。例えば、ナフィオン(登録商標、DuPont社製商品名)のようなパーフルオロスルホン酸系高分子から構成される電解質膜上に、直接第二液(12)が塗布及び乾燥されることにより、電解質膜表面に抑制層被覆触媒(9)が密着され、燃料電池用カソード電極(13)が形成され得る。
工程S11〜S16によって製造された燃料電池用カソード電極(13)は、触媒粉体(5)である白金ナノ粒子が白金溶出抑制層(8)によって被覆されており、さらに白金溶出抑制層(8)の外側に高分子電解質(10)が配置された構造を有している。この構造により、このカソード電極に存在する大部分の触媒表面に、アノード電極で産生されたプロトンが十分量供給される。その結果、高い発電特性が発揮されつつ、酸性下の溶出に伴う白金ナノ触媒(触媒金属)の劣化が抑制され得る。
本発明によって製造される燃料電池用カソード電極は、パーフルオロスルホン酸系電解質膜のような高分子電解質膜を介して、アノード電極と対向させて配置され、カソード電極及びアノード電極の外側に、全体を挟み込むようにセパレータが配置されることによって、燃料電池が構成される。
[実施例]
以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
1.白金溶出抑制層の溶媒への溶解性
上述した方法に従って、まず、スルホン酸基と(RO)Si−基とを有する重合性電解質前駆体が、有機溶媒に希釈された。その後、水に不溶性の低分子材料が重合性スペーサー前駆体として添加及び混合され、白金溶出抑制材料が調製された。白金溶出抑制材料を含有する溶液に、触媒粉体及び有機溶媒が混合され、減圧乾燥処理によって溶媒が除去された。白金溶出抑制材料が共重合し、触媒粉体の表面に白金溶出抑制層が得られた。
具体的な実験手順は、以下の通りである。スルホン酸基を有するトリヒドロキアルキルシラン化合物((HO)Si−(CH−SOH、30重量%水溶液、Gelest社製)10mmolが重合性電解質前駆体として使用され、t−BuOHを用いて希釈され、10重量%溶液に調製された。その後、(MeO)Si−Me 10mmolが重合性スペーサー前駆体として加えられ、15分間攪拌された。さらに、t−BuOHが添加及び混合され、無色透明溶液として白金溶出抑制材料が調製された。ここまでの操作により、スルホン酸基を有する重合性電解質前駆体と、スルホン酸基を有さない重合性スペーサー前駆体とのモル比が1:1である均一な溶液が得られた。この溶液のEW値は、280であった。
次に、上記10重量%溶液は、減圧下で溶媒を徐々に除去されることで重合反応が進行し、その結果、水に不溶性のポリシロキサン固体(白金溶出抑制層に相当する)が得られた。当該ポリシロキサン固体は、シロキサン(Si−O−Si)骨格を有する。
膜状物質として得られた当該ポリシロキサン固体の水への不溶性を確認するために、当該ポリシロキサン固体は水に浸漬され、一昼夜攪拌された。上澄み液を取って水分が減圧下で除去されたが、ポリシロキサン化合物の析出は確認されなかった。当該ポリシロキサン固体について固体NMR測定を行ったところ、13C-DDMAS-NMR(single pulse & 1H decouple)及び29Si-CPMAS-NMR(1H→13C cross polarization & 1H decouple)において実測されたシグナルピークの化学シフト値は、その分子構造から予想される理論値と良く一致し、当該ポリシロキサン固体が、目的の分子構造を有する共重合物であることが確認された。
本発明によれば、(HO)Si−(CH−SOHと(MeO)Si−Meとが、モル比1:n(n=0,0.5,1,2,3,4又は5)で混合された白金溶出抑制材料を調製可能であった。各白金溶出抑制材料が、ナスフラスコへ移された後、ダイヤフラムポンプを用いて減圧下で溶媒が除去されることによって、重合反応を経て塊状のポリシロキサン固体(白金溶出抑制層に相当する)が得られた。n=1,2,3,4又は5であるポリシロキサン固体は、水に不溶性であることが確認された。
n=1,2又は3であるポリシロキサン固体の有機溶剤への溶解性を検討するために、これらポリシロキサン固体は、アセトン又はエチルアルコールに浸漬され、一昼夜攪拌された。しかし、これらポリシロキサン固体は、全くアセトン又はエチルアルコールに溶解しないことが確認された。
重合性電解質前駆体である(HO)Si−(CH−SOHと、重合性スペーサー前駆体であるC6のアルキル鎖を有する(MeO)Si−C13(東京化成社製)とを、モル比1:n(n=0.50,0.75,1,2,3,6又は10)で混合して白金溶出抑制材料を調製した。当該白金溶出抑制材料を含有する溶液を乾燥させ、白金溶出抑制材料を重合反応させることにより、ポリシロキサン固体(白金溶出抑制層に相当)が得られた。これらポリシロキサン固体は、アセトン又はエチルアルコールに浸漬され、一昼夜攪拌されたが、全くアセトン又はエチルアルコールに溶解しないことが確認された。
重合性電解質前駆体である(HO)Si−(CH−SOHと、重合性スペーサー前駆体であるC10のアルキル鎖を有する(MeO)Si−C1021(信越化学工業社製)とが、モル比1:n(n=0.50,0.75,1,2,3,4,6又は8)で混合され、白金溶出抑制材料が調製された。当該白金溶出抑制材料を含有する溶液を乾燥させ、白金溶出抑制材料を重合反応させることにより、ポリシロキサン固体(白金溶出抑制層に相当)が得られた。これらポリシロキサン固体は、アセトン又はエチルアルコールに浸漬され、一昼夜攪拌されたが、全くアセトン又はエチルアルコールに溶解しないことが確認された。
上述した白金溶出抑制材料を調製する際に使用可能な溶媒の例は、t−BuOH以外では、アセトン、エタノールのような低級アルコール、又はジメチルアセトアミドである。
2.燃料電池用電極A〜Gの製造
1.白金溶出抑制層の溶媒への溶解性の項で述べた方法により得られた白金溶出抑制材料を用いて、燃料電池用カソード電極を作製する方法について、以下に述べる。
まず、表1に示される化合物の組合せ及び組成比で、11種類の白金溶出抑制材料が調製された。これら11種類の白金溶出抑制材料は、重合性電解質前駆体である(HO)Si−(CH−SOHと、重合性スペーサー前駆体である(MeO)Si−R(R:アルキル基、Me:メチル基)とを、それぞれを所定のモル比で含有する。固形分となるこれら2種類のモノマーの混合物1gに対して、第一溶媒として超純水5g及びt−BuOH6.5gが加えられ、8%重量濃度となるように第一液が調整された。
表1に示される重合性電解質前駆体と重合性スペーサー前駆体の混合比については、1.白金溶出抑制層の溶媒への溶解性の項で作製された水不溶性の材料のなかで、カソード電極として電流―電圧特性を有する適当なモル組成が選択されている。これら白金溶出抑制材料に含有される重合性電解質前駆体及び重合性スペーサー前駆体は、低分子状態で溶媒和されている。
次に、触媒粉体である田中貴金属社製の白金担持カーボン(TEC10E50E)と、11種類の白金溶出抑制材料と、第二溶媒であるt−BuOHとが混合されて、第一液が調製された。ここで、電極Aを作製する場合について説明する。まず、触媒粉体白金担持カーボン 5gがポリプロピレンビーカーに秤取され、t−BuOH 5gが加えられ、全体的にt−BuOHがなじむように攪拌混合された。次に、白金溶出抑制材料(8重量%溶液)10gが加えられ、さらにt−BuOH 15g及び純水 5gが加えられた後、超音波ホモジナイザーで処理されることにより、第一液が調製された。電極Aの製造時に調製された第一液において、各種固形分の重量構成比は、触媒粉体に対して白金溶出抑制材料を20%程度に調整された。ここで用いられた触媒粉体は、炭素微粉末(カーボンブラック)の表面に平均粒径2〜3nm程度の白金ナノ粒子が担持された多孔構造を有する。
電極B〜電極Gを製造するための第一液は、電極Aと同様にして、重量構成比が5〜40%になるようにして調製された。重量構成比については、最終的に製造される各電極の発電特性を鑑みながら、最適化された。
第一液は、減圧下、室温で攪拌されることによって溶媒の大部分が除去された。白金溶出抑制材料は重縮合反応の進行に伴い、白金溶出抑制層へと変化した。さらに、1Torr、80℃で2時間減圧処理されることにより、白金溶出抑制層が白金粒子近傍に備えられた抑制層被覆触媒が合成された。第一液中に含有される溶媒を除去する方法としては、噴霧乾燥法又は凍結乾燥法も用いられ得る。溶媒を除去する方法は、求められる触媒の材料形状に応じて選択される。
次に、抑制層被覆触媒と電解質と第三溶媒との混練により、第二液が調製された。具体的には、抑制層被覆触媒1.15gに、パーフルオロカーボンスルホン酸高分子電解質であるナフィオン(登録商標)分散液(10重量%、アルドリッチ社製)6gが加えられ、さらに粘度調整のために水及びアルコールが加えられて攪拌されることにより、カソード電極A用の触媒電極液が調製された。
一方、アノード電極用液は、以下の方法により調製された。白金担持カーボン(TEC10E50E、田中貴金属社製)2gが、ナフィオン(登録商標)分散液(10重量%、アルドリッチ社製)10gに分散された後、さらに水及びエタノールを加えられて粘度を調整され、第二液が調製された。
抑制層被覆触媒及び触媒粉体に対して添加される高分子電解質の重量は、第二液となる材料の条件と、触媒電極として発電特性とを勘案して決定された。抑制層被覆触媒及び触媒粉体に対して添加される高分子電解質の重量は、実施例の重量に限定されない。
さらに、カソード電極A用の触媒電極液は、高分子電解質膜ナフィオン(登録商標)NR−211(デュポン社製)に塗布され、膜−電極接合体(MEA)であるカソード電極Aが作製された。アノード電極用の触媒電極ペーストは、高分子電解質膜ナフィオン(登録商標)NR−211(デュポン社製)に塗布され、膜−電極接合体(MEA)であるアノード電極が作製された。そして、カソード電極A及びアノード電極から、燃料電池単セルが構成された。
カソード電極の白金担持量は、0.3mg/cmとなるように、第二液が基材にダイコートされた。アノード電極の白金担持量は、0.2mg/cmとなるように、触媒電極ペーストが基材にダイコートされた。
上記実施例では、一般的な燃料電池用MEAの作製方法にならい、触媒電極ペーストを高分子電解質膜に対してダイコートされることによりカソード電極及びアノード電極が作製されたが、カソード電極の作製方法は、この方法に限定されない。
カソード電極Aの場合と同様にして、表1に示される重合性電解質前駆体及び重合性スペーサー前駆体が、表1に示されるモル比で混合されて第二液が調製され、カソード電極B〜Kが作製された。カソード電極B〜K及びアノード電極から、カソード電極Aの場合と同様に、燃料電池単セルが構成された。
[比較例1]比較電極の製造
EW値1000のパーフルオロカーボンスルホン酸電解質を用いて、比較電極が作製された。具体的には、白金担持カーボン(TEC10E50E、田中貴金属社製)2gが、ナフィオン(登録商標)分散液(10重量%、アルドリッチ社製)10gに分散させられた後、さらに水及びエタノールが加えられて粘度が調整され、ペーストが作製された。高分子電解質膜ナフィオン(登録商標)NR−211(デュポン社製)及び当該ペーストが用いられて、MEAであるカソード電極が作製された。当該カソード電極と、上述したアノード電極が用いられて、燃料電池単セルが構成された。
比較電極の白金担持量は、0.3mg/cmとなるように、ペーストが基材にダイコートされた。
3.燃料電池用電極の触媒反応面積(ECA)の変化
電極A〜G、及び比較電極をカソード極とする燃料電池単セルに対して、アノード極に水素ガス(65℃、100%RH)が供給され、カソード極に窒素ガス(65℃、100%RH)が供給されながら、触媒劣化試験が行われた。
触媒劣化試験のプロトコルは、以下のとおりであった。カソード極に対して0.6V:3秒間と、1.0V:3秒間という6秒1サイクルの電位負荷変動が、合計5000サイクル行われた。そして、試験前後のカソード電極について、サイクリックボルタンメトリー法により白金の電気化学表面積(ECA)が測定され、試験後におけるECA保持率が算出された。表1は、各電極についての触媒劣化試験後におけるECA(初期値を100%とした相対値)を示す。
表1に示されるとおり、パーフルフルオロスルホン酸系高分子電解質のみが用いられた比較電極では、ECAが初期の半分まで低下した。これとは対照的に、あらかじめ白金溶出抑制層を設けた上で高分子電解質と混合されて作製された電極A〜Gについては、70−90%とECAの高保持率が示された。白金溶出抑制層が設けられたカソード電極A〜Gの電流―電圧特性は、白金溶出抑制層が無いカソード電極と同等又はそれ以上であった。
このように実施例で作製された燃料電池用カソード電極によれば、燃料電池の初期特性を向上させながらも、長期的な安定性も確保できることが明らかとなった。
本発明の燃料電池用カソード電極の製造方法によって製造されるカソード電極は、触媒劣化抑制効果による燃料電池の発電特性を長期的に維持し得る。本発明の燃料電池用カソード電極の製造方法は、多孔質構造体中に微分散された貴金属電極粒子及び触媒粒子の使用量低減と、信頼性確保とにも有効であり、安定で安価な燃料電池用カソード電極を製造し得る。このように、燃料電池用カソード電極及びその製造方法、並びに当該燃料電池用カソード電極を備えた燃料電池は、燃料電池の技術分野において有用である。
特許文献3のフロントページは、以下を開示する。
カーボン中に、反応ガス、触媒、電解質が会合する三相界面を十分に確保し、触媒の利用効率を向上させる電極製造法を提供する。
細孔を有するカーボン担体に、触媒を担持する工程と、該カーボン担体の表面及び/又は細孔に、重合開始剤となる官能基を導入する工程と、電解質モノマー又は電解質モノマー前駆体を導入し、前記重合開始剤を開始点として該電解質モノマー又は電解質モノマー前駆体を重合させる工程と、触媒担持担体の重合体をプロトン化させて、乾燥、水中分散、ろ過して触媒粉末を得る工程と、得られた触媒粉末を用いて触媒ペーストとし触媒層を作製する工程とを含む燃料電池電極の製造方法において、触媒層を作製する際に、該触媒ペーストにスルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体を混合することを特徴とする燃料電池電極の製造方法。
特許文献5の実施例12は、以下を開示する。
実施例12
白金触媒担持カーボンブラック(TEC10A30E;田中貴金属社製)5.0g、テトラエトキシシラン5.0g、及び3−(トリヒドロキシシリル)−1−プロパンスルホン酸33%水溶液4.0gをイソプロピルアルコール15gにホモジナイザーを用いて均一分散した。この液状物を、プロトン伝導性膜の両面に、厚さ30μmとなる様にロールコーターにて塗工した。液状物が塗布された膜に、カーボンペーパーTGP−H−120(東レ(株)社製)を貼り付け、プレス機で5.0N/cmの圧力でプレスを2時間行った後、80℃95%RHの恒温恒湿槽に12時間投入し、膜−電極接合体を得た。
これを実施例1と同様にして評価セルを作製し、評価した。結果は、最大出力が35(mW/cm)、限界電流密度が0.23(A/cm)、接着状態は良好であった。

Claims (7)

  1. 高分子電解質型燃料電池用カソード電極の製造方法であって、
    前記製造方法は、
    分子内にスルホン酸基と(R1O)3Si−(式中、R1は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す)で表される基とを有する重合性電解質前駆体と、第一溶媒とを混合して白金溶出抑制材料を調製する工程と、
    触媒粒子を少なくとも表面に備える触媒粉体と前記白金溶出抑制材料と第二溶媒とを混合して第一液を調製する工程と、
    減圧乾燥処理又は加熱乾燥処理を行うことにより、前記第一液中で前記白金溶出抑制材料を重合させ、前記白金溶出抑制材料の重合体からなる白金溶出抑制層を前記触媒粉体の表面上に形成させて、抑制層被覆触媒を得る工程と、
    前記抑制層被覆触媒と第三溶媒と高分子電解質とを混合して第二液を調製する工程と、
    前記第二液を基材上に塗布し、前記第三溶媒を除去することによりカソード電極を得る工程と、
    を含む。
  2. 前記重合性電解質前駆体が、(R1O)3Si−R2−SO3H(式中、R1は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、R2は炭素数1〜15のアルキレン基を表す)で表される化合物である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記第一溶媒が、アセトン、炭素数1〜4のアルコール、ジメチルアセトアミド、酢酸エチル、酢酸ブチル、及び、テトラヒドロフランからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の製造方法。
  4. 前記高分子電解質が、パーフルオロカーボンスルホン酸樹脂である、請求項1に記載の製造方法。
  5. 前記白金溶出抑制材料がプロトン酸性官能基は有さず、重縮合性官能基は有する重合性スペーサー前駆体をさらに含み、
    前記白金溶出抑制材料の重合物が、前記重合性電解質前駆体と前記重合性スペーサー前駆体との共重合体を含む、請求項1に記載の製造方法。
  6. 前記重合性スペーサー前駆体が、(R3O)mSiR4 n(式中、R3は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、R4は炭素数1〜10のアルキル基を表す。mは、2、3又は4を表し、nは0、1又は2を表す。ただしmとnの合計は4である。)で表される化合物である、請求項5に記載の製造方法。
  7. 触媒粒子を少なくとも表面に備える触媒粉体と、前記触媒粉体の表面に白金溶出抑制層と、さらにその外側に高分子電解質と、を含む高分子電解質型燃料電池用カソード電極であって、
    前記白金溶出抑制層は、(R1O)3Si−R2−SO3H(式中、R1は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、R2は炭素数1〜15のアルキレン基を表す)で表される重合性電解質前駆体と、
    (R3O)mSiR4 n(式中、R3は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、R4は炭素数1〜10のアルキル基を表す。mは、2、3又は4を表し、nは0、1又は2を表す。ただしmとnの合計は4である。)で表される重合性スペーサー前駆体との共重合体を含む、高分子電解質型燃料電池用カソード電極。
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