JP4896949B2 - 沈下床の修正工法 - Google Patents

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Description

本発明は、膨張性樹脂を用いた沈下した床の修正工法に関する。
例えば工場や倉庫等において、不同沈下や重量物の載置により床面が局所的に沈下し、作業に支障を生じたり、また、事務所や住宅等において、床面の沈下により扉の開閉に困難が生じる場合等がある。従来、局所的な床面の沈下に対して、沈下した床面の表面にコンクリートを打設するオーバーレイ工法や、コンクリート製の床を除去した後、地盤の凹み部に砂や砂利等を投入して、再度コンクリートを打設する工法等により、床面の平坦性を確保していた。ところが、オーバーレイ工法は、ハツリ作業による粉塵の発生や、オーバーレイの薄い部分にひび割れが発生しやすいなどの問題があった。また、後段の工法も、ハツリ作業により粉塵が発生したり、作業が完了するまでに日数がかかるという問題があった。
特許文献1には、このような問題を解決するために、土間コンクリートの一部を切断して切り落とし反力版を形成し、この切り落とし反力版から反力をとりジャッキにより設置した架台を介して土間コンクリートを持ち上げて土間コンクリートと地盤との間に隙間を形成し、形成した隙間にモルタルを充填、硬化させることで、土間コンクリートの不同沈下を修正する方法が記載されている。
特開2000−199237号公報
しかしながら、特許文献1に開示された発明は、土間コンクリートを持ち上げるための架台を設置する必要があり工事が大規模となりコストがかかるとともに、工事の準備、施工に時間がかかるという問題がある。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、低コストで、かつ短い工事期間で沈下した床を精度よく修正することができる沈下床の修正工法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る沈下床の修正工法は、地盤上に施工された床の沈下範囲における中央部と該中央部の周囲とに膨張性樹脂の注入孔を穿孔する工程と、前記中央部に穿孔した注入孔から床下に膨張性樹脂を注入し、該膨張性樹脂を膨張させて前記中央部のを押上る第1の押上げ工程と記中央部の周囲に穿孔した注入孔から、順次床下に膨張性樹脂を注入し、該膨張性樹脂を膨張させて前記中央部周囲の床を押上げる第2の押上げ工程と、複数の注入孔から床下に膨張性樹脂を注入し、該膨張性樹脂を膨張させて、表面の高さが最終の目標レベルとなるように前記沈下範囲の床を押上げる第3の押上げ工程と、を備えることを特徴とする。
前記第1の押上げ工程で押上げられる前記中央部の床の押上げ後の表面高さは、前記最終の目標レベルよりも低い高さである第1のレベルであり、前記第2の押上げ工程で押上げられる前記中央部周囲の床の押上げ後の表面高さは、前記最終の目標レベルよりも低い高さである第2のレベルとしてもよい。
また、前記第1のレベルを、前記最終の目標レベルよりも20mm程度低く、前記第2のレベルを、前記最終の目標レベルよりも10mm程度低くしてもよい。
また、上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る沈下床の修正工法は、地盤上に施工された床の沈下範囲に略マトリクス状に膨張性樹脂の注入孔を穿孔する工程と、前記略マトリクス状に配した注入孔のうち、角部に配した注入孔から外側列に穿孔した注入孔に順次膨張性樹脂を注入し、該膨張性樹脂を膨張させて前記外側列の注入孔周辺の床を押上げ、続いて隣接する注入孔の列毎に順次膨張性樹脂を注入し、該膨張性樹脂を膨張させて前記隣接する注入孔周辺の床を押上げる第1の押上げ工程と、複数の前記注入孔から床下に膨張性樹脂を注入し、該膨張性樹脂を膨張させて、表面の高さが最終の目標レベルとなるように前記沈下範囲の床を押上げる第2の押上げ工程と、を備えることを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係る沈下床の修正工法は、地盤上に施工された床の沈下範囲に略マトリクス状に膨張性樹脂の注入孔を穿孔する工程と、前記略マトリクス状に配した注入孔のうち、角部に配した注入孔から外側に穿孔した注入孔に順次膨張性樹脂を注入し、該膨張性樹脂を膨張させて前記外側に穿孔した注入孔周辺の床を押上げ、続いて前記外側に穿孔した注入孔の内側に隣接する注入孔に順次膨張性樹脂を注入し、該膨張性樹脂を膨張させて前記内側に隣接する注入孔周辺の床を押上げる第1の押上げ工程と、複数の前記注入孔から床下に膨張性樹脂を注入し、該膨張性樹脂を膨張させて、表面の高さが最終の目標レベルとなるように前記沈下範囲の床を押上げる第2の押上げ工程と、を備えることを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の第の観点に係る沈下床の修正工法は、に重量物が載置されて、該重量物の載置位置を中心にして沈下した前記床の修正工法において、前記床の前記重量物の載置位置近傍とその周囲とに膨張性樹脂の注入孔を穿孔する工程と、前記載置位置近傍に穿孔した前記注入孔から前記重量物の下方に膨張性樹脂を注入し、該膨張性樹脂を膨張させて前記重量物下方の床を押上げ、続いて前記重量物の載置位置近傍の周囲に穿孔した前記注入孔から膨張性樹脂を注入し、該膨張性樹脂を膨張させて前記重量物の載置位置周辺の床を押上げる第1の押上げ工程と、複数の前記注入孔から床下に膨張性樹脂を注入し、該膨張性樹脂を膨張させて、表面の高さが最終の目標レベルとなるように前記床を押上げる第2の押上げ工程と、を備えることを特徴とする。
前記第1の押上げ工程で押上げられる前記床の高さは、前記最終の目標レベルよりも10mm程度低いレベルであってもよい。
前記膨張性樹脂は、発泡性のウレタン樹脂としてもよい。
また、前記床を床下に配された地中梁又は地中に固定された連結装置と接続する工程を更に備え、前記地中梁又は前記連結装置との接続により、前記膨張性樹脂の膨張時に、前記床が全体に押上げられることを抑制するようにしてもよい。
本発明によれば、低コストで、かつ短い工事期間で沈下した床を修正することができる沈下床の修正工法を提供できる。
本発明の実施形態に係る沈下床の修正工法について添付図を参照して説明する。
図1各図は、本発明の第1の実施形態に係る沈下床の修正工法の施工図を示したもので、図1(a)は沈下した土間床の平面図、図1(b)〜図1(e)は、沈下床の修正工法を施工順に示した図1(a)の矢視I−Iで示した断面図である。
図1(a)、(b)に示すように、鉄筋コンクリート製の土間床10は、円で示した沈下範囲10aにわたり沈下し、その沈下量は沈下範囲10aの中央で最も大きくなっている。このような土間床10の沈下の原因としては、土間床10下の地盤11の沈下があげられ、土間床10が地盤11の沈下に追随することができず、土間床10と地盤11との間に空隙12が形成される場合が多い。このように沈下した土間床10に対して、本発明の第1の実施形態に係る工法を適用する。
まず、図1(b)に示すように、穿孔ドリル(不図示)等により沈下した土間床10に膨張性樹脂30を注入するための膨張性樹脂注入孔13を穿孔する。膨張性樹脂注入孔13は、図1(a)に示したように、例えば、最大の沈下量(h)が生じた沈下範囲10aの中心部に1箇所と、その周辺に4箇所形成する。なお、膨張性樹脂注入孔13の間隔は、土間床10の沈下範囲10aや沈下量等の種々の条件により異なるが、0.8乃至3m程度とする。また、膨張性樹脂注入孔13の穿孔径も、土間床10の沈下範囲10aや沈下量等により適宜設定可能であるが、16mm程度で十分である。
次に、図1(c)に示すように、沈下範囲10aの中心部に穿孔した膨張性樹脂注入孔13に、注入ガン20から膨張性樹脂30を土間床10下に注入する。注入ガン20は、膨張性樹脂30の材料を蓄えて注入ガン20に供給する2つの注入ポンプ22に接続されている。そして、注入ガン20は、注入ポンプ22により供給された膨張性樹脂30の材料を混合し、土間床10下に膨張性樹脂30を注入する。なお、注入ガン20は、略コの字状の注入ガン治具21に固定され、その先端が膨張性樹脂注入孔13に挿入されている。なお、注入ガン20は人力によりその先端を膨張性樹脂注入孔13に挿入して、膨張性樹脂30を注入してもよい。
膨張性樹脂30は、例えば発泡性のポリウレタン樹脂の混合物から構成されている。本発明を実施するに当たり求められる膨張性樹脂30の性能としては、注入ガン20で混合した初期の状態から地盤11内で固化するまでにその体積がおおよそ2倍〜40倍に膨張すること、4乃至50秒で固化が始まること、5分以内でおおよその膨張が終了すること、15分以内で90%程度の強度が得られること、30分程度の養生で固化すること、さらに固化した後、二次的な発泡が生じないことが好ましい。
このような膨張性樹脂30としては、例えば、注入ガン20から噴出、混合される2つの材料によって構成される。第1の材料は、水溶性のポリオール系の混合物で、例えばオランダのベイシステム社製のウレテックレジンである。第2の材料は、例えばオランダのベイシステム社製のイソシアネート混合物のユリステル10である。これらの2つの材料をそれぞれの注入ポンプに蓄え、膨張性樹脂30の種類や適用箇所、あるいは所望の性能に応じて、第1の材料の体積:第2の材料の体積を1:1〜1.5として、両材料を注入ガン20で衝突混合することで、上述した性能に適合した膨張性樹脂30を製造することができる。
このようにして注入された膨張性樹脂30は、土間床10下で膨張して土間床10を上方に押圧する。そして、膨張性樹脂30はその体積をさらに膨張させて、土間床10を押上げる。この沈下範囲10aの中心部への注入で押し上げる土間床10表面の位置は、最終の目標レベルの−20mm程度に設定して、ひとまず土間床10に作用している曲げ応力等を軽減する。なお、土間床10下に膨張性樹脂30を注入する際は、土間床10の高さ変化をレベルや標尺等を用いて確認しながら、注入する膨張性樹脂30の量を調整する。
続いて、図1(d)に示すように、残りの膨張性樹脂注入孔13に順次注入ガン20で膨張性樹脂30を土間床10下に注入する。膨張性樹脂30の注入の際は、膨張性樹脂30の注入量を調整しながら、土間床10表面の位置を最終の目標レベルの−10mm程度とする。このように、一旦最終の目標レベルに達しないレベルに土間床10を押し上げる理由としては、一の注入孔13から膨張性樹脂30を注入した際に、他の注入孔13近傍の土間床10が押し上げられることを考慮したもので、これにより土間床10が目標レベルを超えて押し上げられるのを防止することができる。
このようにして、押し上げられた土間床10表面の高さは、前述したように最終の目標レベルに達していない。そこで、土間床10表面の複数個所の高さを確認し、この確認結果をもとに、膨張性樹脂注入孔13から膨張性樹脂30を少量ずつ注入し、土間床10表面の高さを微調整する。そして、土間床10表面の高さが最終の目標レベル位置まで達したことを確認すると、膨張性樹脂30の注入を止めて、最後に、膨張性樹脂注入孔13にモルタル等を詰めて、第1の実施形態に係る沈下床の修正工法が終了する。
上述した本発明の第1の実施形態に係る沈下床の修正工法を用いることで、次のような効果を奏する。
(1)上述した第1の実施形態に係る沈下床の修正工法は、土間床10に膨張性樹脂注入孔13を穿孔し、穿孔した膨張性樹脂注入孔13から膨張性樹脂30を土間床10下に注入することで、土間床10の沈下を修正する工法である。そのため、本工法は、大掛かりな設備を必要とせず、また、数人の人員で施工できるため、施工コストの低減を図ることができる。
(2)また、上述したように、土間床10下に注入する膨張性樹脂30は、数十分程度の養生時間で固化するため、短い施工期間で工事を完了させることができる。また、本工法は、前述のように大掛かりな設備を必要とせず、また、数人が作業できるスペースを確保することができれば施工可能である。これにより、本工法は工場や倉庫等を稼動させたまま工事を完了させることも可能である。
(3)また、土間床10表面の高さを確認しながら膨張性樹脂30の注入量を調整することができ、さらに上述したように、土間床10を目標のレベル位置まで押し上げるまでに膨張性樹脂30を複数回注入することで、土間床10表面の高さを自在にコントロールすることができる。そのため、土間床10を最終の目標レベル位置まで正確に修正することが可能となる。
(4)また、上述したように、土間床10に形成された中央部の膨張性樹脂注入孔13に、まず膨張性樹脂30を注入して土間床10の沈下範囲10aの中央部を修正し、続いて、その周辺に形成された膨張性樹脂注入孔13に膨張性樹脂30を注入することで、土間床10押上げ時の土間床10の形状的な変化(膨張性樹脂30により押し上げられることによる曲率の変化等)を少なくすることができる。そのため、土間床10のクラック等の発生を抑制することができる。
本発明は上述した実施形態に限られず、様々な変形及び応用が可能である。図2各図は、本発明の第2の実施形態に係る沈下床の修正工法の施工図を示したもので、図2(a)は沈下した土間床10の平面図、図2(b)〜図2(e)は、沈下床の修正工法を施工順に示した図2(a)の矢視II−IIの断面図である。
次に、本発明の第2の実施形態に係る沈下床の修正工法を図2を参照して説明する。なお、本実施形態では、上述した第1の実施形態と同様に、図2(a)、(b)に示すように、土間床10は円で示した沈下範囲10aにわたり沈下し、その沈下量は沈下範囲10aの中央で最も大きくなっている。
まず、図2(b)に示すように、穿孔ドリル(不図示)等により沈下した土間床10に膨張性樹脂30を注入するための膨張性樹脂注入孔13を穿孔する。膨張性樹脂注入孔13は、図2(a)に示すようにマトリクス状に穿孔することで、沈下範囲10aに膨張性樹脂注入孔13をまんべんなく形成することができる。
次に、図2(c)に示すように、穿孔した膨張性樹脂注入孔13に注入ガン20から土間床10下に膨張性樹脂30を注入する。本実施形態では、最初に、図2(a)の図中左下の膨張性樹脂注入孔13から膨張性樹脂30を注入する。なお、膨張性樹脂30の注入の際は、膨張性樹脂30の注入量を調整しながら、土間床10表面の位置を最終の目標レベルの−10mm程度とする。
続いて、図2(d)に示すように、順次残りの膨張性樹脂注入孔13から土間床10下に膨張性樹脂30を注入する。この際、図2(a)の破線aの矢印で示した膨張性樹脂注入孔13の順に、土間床10表面の高さが最終の目標レベルの−10mm程度となるように膨張性樹脂30を注入する。このように、沈下範囲10aの端部から膨張性樹脂30を充填することで、土間床10下に形成される空隙を抑制することができる。
次に、土間床10表面の複数箇所の高さを確認し、この確認結果をもとに図2(e)に示すように、膨張性樹脂注入孔13から膨張性樹脂30を少量ずつ注入し、土間床10表面の高さを微調整する。そして、土間床10表面の高さが最終の目標レベル位置まで達したことを確認すると、膨張性樹脂30の注入を止めて、最後に、膨張性樹脂注入孔13にモルタル等を詰めて、第2の実施形態に係る沈下床の修正工法が終了する。
このように、本発明の第2の実施形態に係る沈下床の修正工法を用いることで、前記した作用、効果が得られるとともに、土間床10の沈下範囲10aの端部から順次膨張性樹脂30を充填するため、土間床10下に形成される空隙を抑制できる、という効果を奏する。また、土間床10の沈下が大きく、第1の実施形態に示すように、沈下範囲10aの中央から土間床10を押し上げることにより土間床10にクラック等が発生する恐れがある場合には、本実施形態に示すように端部から順次膨張性樹脂30を充填することにより、土間床10のクラックの発生を抑制することができる。
なお、上述した実施形態では、土間床10にマトリクス状に穿孔された膨張性樹脂注入孔13について説明したが、例えば、膨張性樹脂注入孔13を千鳥配置としてもよい。
また、膨張性樹脂30を注入していく膨張性樹脂注入孔13の順序は、破線bの矢印で示した順序としても、本発明の効果を享受することができる。
次に、本発明に係る第3の実施形態について、図3各図を用いて説明する。図3(a)〜図3(c)は、土間床10の目地部に段差が生じた場合の修正工法を施工順に示した断面図である。図3(a)は、土間床10の目地部10bの下方にある地盤11が局所的に沈下して、土間床10の目地部10bで段差が生じた状況を示しており、目地部10bを境にして図中左側の地盤11の沈下範囲が大きいため、この沈下範囲に張り出した土間床10の垂れ下がりは隣接する土間床10と比べて大きくなっている。このように、目地部10bで段差が生じた土間床10に対して、本発明の第3の実施形態に係る工法を適用する。
まず、図3(a)に示すように、穿孔ドリル(不図示)等を用いて図中左右両側にある土間床10に対して、膨張性樹脂注入孔13を穿孔する。
次に、図3(b)に示すように、垂れ下がりの大きい土間床10(図中左側)に穿孔した膨張性樹脂注入孔13から膨張性樹脂30を注入する。なお、膨張性樹脂30の注入の際は、土間床10下に複数回に分けて膨張性樹脂30を注入することにより、目的の土間床10のみを押し上げることができる。そして、膨張性樹脂30の膨張により、土間床10を隣接する土間床10と同じレベルにまで押し上げると、膨張性樹脂30の注入を止める。
続いて、図3(c)に示すように、隣接する土間床10に穿孔された膨張性樹脂注入孔13から膨張性樹脂30を注入して、土間床10の下方に形成された空隙12を充填する。これにより、土間床10の目地部10bにおいて生じた段差を解消することができる。
ところで、膨張性樹脂30を垂れ下がりの小さい土間床10側から注入するようにすると、続いて垂れ下がりの大きい土間床10側に膨張性樹脂30を充填した際に、垂れ下がりの小さい土間床10が目標レベル以上に押し上げられることがある。このような現象を避けるため、本実施形態では垂れ下がりの大きい土間床10から膨張性樹脂30を注入する。
図4は、上述した第3の実施形態に係る沈下床の修正工法を空港エプロンのコンクリート舗装版15に適用した状況を示したもので、図4(a)はコンクリート舗装版の平面図、図4(b)は図4(a)中の矢視IVb−IVbで示した断面図である。一般に、空港のエプロンに施工されるコンクリート舗装版15は厚いため、局所的に地盤が沈下したとしてもコンクリート舗装版15の形状は保持され、目地部15aに生じる段差は小さい場合が多い。しかしながら、飛行機や車両等が目地部15bを通過すると、目地部15bで片持ち状態となったコンクリート舗装版15の端部がたわみ、車両等の走行に支障が生じる場合がある。
このようなコンクリート舗装版15の目地部15aの状態を解消するため、まず、図4(a)に示すように、コンクリート舗装版15に目地部15aに沿って膨張性樹脂注入孔13を所定の間隔毎に穿孔し、また、隣接するコンクリート舗装版15にも同様に膨張性樹脂注入孔13を所定間隔毎に穿孔する。なお、図4(a)の中央に位置するコンクリート舗装版15は、図中右側の目地部を除いて、隣接するコンクリート舗装版15との間で段差が生じているものとする。次に、上述したように、コンクリート舗装版15の端部の沈下が大きいか、あるいはコンクリート舗装版15の下方に形成された空隙12が大きいコンクリート舗装版15の膨張性樹脂注入孔13から順次膨張性樹脂30を注入する。続いて、隣接するコンクリート舗装版15に穿孔された膨張性樹脂注入孔13から膨張性樹脂30を注入して、コンクリート舗装版15下に形成された空隙12を充填する。これにより、コンクリート舗装版15の目地部15aで発生した段差を解消できるとともに、コンクリート舗装版15の端部は固化した膨張性樹脂30により支持され、目地部15aを通過する車両等の走行性を高めることができる。
次に、本発明の第4の実施形態に係る沈下床の修正工法ついて、図5各図を用いて説明する。図5(a)〜図5(d)は、本発明の第4の実施形態に係る沈下した土間床10の修正工法を施工順に示した断面図である。
図5(a)に示すように、土間床10上には工作機械等の重量物16が載置されており、土間床10及び地盤11は、この重量物16の載荷重により局所的に沈下した状態にある。このように沈下した土間床10に対して、本発明の第4の実施形態に係る工法を適用する。
まず、図に示すように、穿孔ドリル(不図示)等により、重量物16の載置位置近傍とその周辺の土間床10に、膨張性樹脂30を注入するための膨張性樹脂注入孔13を複数穿孔する。
次に、図5(b)に示すように、重量物16の載置位置近傍の土間床10に穿孔された膨張性樹脂注入孔13から、重量物16下方に向けて膨張性樹脂30を注入する。この時、少量の膨張性樹脂30を複数回に分けて土間床10下に注入することで、重量物16の載置範囲の土間床10を押し上げることができる。なお、重量物16が重く、このようにして注入した膨張性樹脂30では土間床10が押し上げられない場合は、同時に複数の膨張性樹脂注入孔13から膨張性樹脂30を注入する。
このようにして、重量物16の載置位置にある土間床10表面を所定のレベル(最終の目標レベルの−10mm程度)まで押し上げると、続いて、図5(c)に示すように、重量物16の載置位置の周辺に穿孔した膨張性樹脂注入孔から膨張性樹脂30を注入して、土間床10表面の高さを最終の目標レベルの−10mm程度まで押し上げる。
次に、図5(d)に示すように、膨張性樹脂注入孔13から膨張性樹脂30を少量ずつ注入し、土間床10表面の高さを微調整する。そして、土間床10表面の高さが最終の目標レベル位置まで達したことを確認すると、膨張性樹脂30の注入を止めて、最後に、膨張性樹脂注入孔13にモルタル等を詰めて、第4の実施形態に係る沈下床の修正工法が終了する。
このように、本発明の第4の実施形態に係る沈下床の修正工法を用いることで、前記した作用、効果が得られるとともに、重量物16を移動することなく沈下した土間床10の修正が可能なため、作業量を軽減できるとともに、工場等を稼動させたまま施工することが可能となる。また、重量物16による載荷重が加えられた状態にある土間床10に、膨張性樹脂30を注入、膨張させるため、重量物16の重量に対応した高強度の固化体を土間床10下に形成することができる。
次に、本発明に係る第5の実施形態について、図6各図を用いて説明する。図6(a)は、建物1階部分の平面図、図6(b)〜図6(d)は、図6(a)中の矢視IV−IVで示した断面図で、第5の実施形態に係る沈下床の修正工法を施工順に示している。
図6(a)、(b)に示すように、建物40は、4本の立設した柱41と、独立基礎(不図示)を連結する地中梁42と、土間床10とを備えている。土間床10は、図中円で示した沈下範囲10aにわたり沈下し、その沈下量は沈下範囲10aの中央で最も大きくなっている。なお、土間床10は地中梁42とは接続されていない。
まず、図6(b)に示すように、土間床10と地中梁42とを連結装置43で連結する。連結装置43は、例えば、接着系のアンカーボルトを使用することができる。このように連結装置43で土間床10と地中梁42とを連結する理由は、以下の通りである。
前述したように、土間床10と地中梁42とは接続されていないため、土間床10の剛性が高い場合に、土間床10下に注入した膨張性樹脂30により土間床10が全体的に押し上げられる恐れがある。その場合、土間床10の沈下範囲10aのみを押し上げて、土間床10の沈下を修正することができなくなる。そこで、土間床10と地中梁42とを連結することで、土間床10が全体的に押し上げられることを防止し、土間床10の沈下範囲10aのみを押し上げられるようにする。
次に、図6(c)に示すように、穿孔ドリル(不図示)等により沈下した土間床10に膨張性樹脂30を注入するための膨張性樹脂注入孔13を穿孔する。膨張性樹脂注入孔13の穿孔位置は、第1の実施形態のように沈下範囲10aの中心部とその周辺に穿孔してもよいし、第2の実施形態のようにマトリクス状に穿孔してもよい。本実施形態では、図6(a)に示すように、第1の実施形態と同様の膨張性樹脂注入孔13の穿孔位置とした。
続いて、図6(d)に示すように、土間床10に穿孔した膨張性樹脂注入孔13に、注入ガン20から膨張性樹脂30を土間床10下に注入して、沈下した土間床10の修正を行なう。なお、膨張性樹脂30の注入手順については、第1の実施形態で説明した方法と同様の方法をとることができる。
このように、本発明の第5の実施形態に係る沈下床の修正工法を用いることで、前記した作用、効果が得られるとともに、膨張性樹脂30の注入により床全体が押し上げられることを防止して、土間床10の沈下した部分の修正を可能とすることができる。また、土間床10下に地中梁42が配されていない場合は、土間床10を地盤11に打ち込んだアンカーボルトと連結してもよい。
なお、土間床10と地中梁42又は地盤11と連結する方法については、上述した各実施形態においても併用することができる。
次に、本発明に係る第6の実施形態について、図7各図を用いて説明する。図7は、橋梁部52と土工部51とその接続部とを示した断面図で、図7(a)は地盤の沈下により踏掛板50の下方に空隙12が形成された状態、図7(b)は踏掛板50の下方に形成された空隙に膨張性樹脂30が注入された状態を示している。
図7(a)に示すように、土工部51と橋梁部52との接続位置には、一端が橋台54に支持された鉄筋コンクリート製の踏掛板50が設置されており、踏掛板50上には舗装53が敷かれている。そして、地盤11が沈下したことにより、図に示すように、踏掛板50の下方に空隙12が形成されている。このように、踏掛板50下に空隙12が形成されることで、通行する車両の繰り返し荷重により踏掛板が損傷したり、車両通行時における音の発生が問題となる場合がある。このような問題を解決するため、踏掛板50下に形成された空隙12をモルタル等の注入材で充填することが求められる。このような状況下に対して、本発明の第6の実施形態に係る工法を適用することができる。
踏掛板50の下方に形成された空隙12に膨張性樹脂30を注入するため、上述した注入ガン20から膨張性樹脂30を少量ずつ複数に分けて空隙12に注入する。なお、膨張性樹脂30の注入の際は、踏掛板50上にある舗装53表面の高さの変化をレベルや標尺等を用いて確認し、その高さが例えば1mm程度上がったことを確認すると、膨張性樹脂30の注入を止める。このように、舗装53表面の高さが上昇したことを確認すると、踏掛板50は膨張して固化した膨張性樹脂30により支持されていると判断する。
このように、本発明の第6の実施形態に係る沈下床の修正工法を用いることで、前記した作用、効果が得られるとともに、固化した膨張性樹脂30が踏掛板50の荷重を受け持ったことを確認することができる。そのため、空隙12内に確実に膨張性樹脂30を注入することができ、これにより車両走行時の音の発生等の問題を解決することができる。また、モルタル等の注入材を注入する場合と異なり、注入材に圧力をかけて空隙12に注入する必要がないため、空隙12外に膨張性樹脂30が漏れ出すことが少なくすることができる。
次に、本発明に係る第7の実施形態について、図8及び図9を用いて説明する。図8は、本発明の第7の実施形態に係る沈下床の修正工法の概要を示した平面図、図9は、本発明の第7の実施形態に係る沈下床の修正工法を施工順((a)〜(d))に示した図で、図8中の矢視IX−IXの断面図を示している。
図8はL字状に形成されたベタ基礎の立ち上がり部60の隅角を平面視したもので、立ち上がり部60上に、及び対向する立ち上がり部60を架け渡すように水平材62が配設されている。このベタ基礎は、例えば木造建築等を地盤に支持する基礎である。水平材62は、例えば角材であり、1階部分の床を支えるとともにベタ基礎の立ち上がり部60に上部構造の荷重を伝達する。立ち上がり部60は鉄筋コンクリート製で、ベタ基礎の底面部61とともに、建物の荷重を地盤に伝達する。
図9(a)に示すように、地盤11は図中左側においてhだけ沈下し、それに伴いベタ基礎の立ち上がり部60及び底面部61が沈下した状況を示している。このような状況下に対して、本発明の第7の実施形態に係る工法を適用することができる。
まず、図9(b)に示すように、穿孔ドリル(不図示)等を用いて沈下した底面部61に対して、膨張性樹脂30を注入するための膨張性樹脂注入孔13を複数穿孔する。なお、膨張性樹脂注入孔13の配置の一例を図8に示す。図に示すように、膨張性樹脂注入孔13を、立ち上がり部60の隅角から放射状に6つ穿孔する。
次に、図9(b)に示すように、水平材62の下方の所定箇所にジャッキ63を配置し、配置したジャッキ63を作動させて水平材62を押し上げる。なお、ジャッキ63の配置例を図8に示す。図に示すように、立ち上がり部60の隅角の近傍に3つのジャッキ63を配置する。
続いて、図9(c)に示すように、底面部61に穿孔した膨張性樹脂注入孔13から膨張性樹脂30を注入する。なお、膨張性樹脂30は、例えば、図8の矢印で示した膨張性樹脂注入孔13の順に注入することで、地盤11と底面部61との間に確実に膨張性樹脂30を充填することができる。
膨張性樹脂30の注入が完了し、立ち上がり部60及び底面部61が所定の高さまで達したことを確認すると、膨張性樹脂30の注入を止めて、ジャッキ63を撤去する。最後に、図9(d)に示すように、膨張性樹脂注入孔13にモルタル等を詰めて、第7の実施形態に係る沈下床の修正工法が終了する。
このように、本発明の第7の実施形態に係る沈下床の修正工法を用いることで、前述した作用、効果が得られるとともに、以下のような効果を奏する。
ジャッキ63が水平材62を押し上げて、建物の荷重の一部をジャッキ63が受け持つことにより、ベタ基礎の立ち上がり部60及び底面部61が負担する荷重が減少する。そのため、底面部61だけでなく立ち上がり部60も容易に沈下の修正が可能となる。また、地盤11への荷重伝達が大きい立ち上がり部60に作用する荷重が直接ジャッキ63に受け持たれるため、立ち上がり部60下方に膨張性樹脂30が充填されず、底面部61のみが持ち上がるという不具合を解消することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限られず、様々な変形及び応用が可能である。当然ながら、膨張性樹脂注入孔13の配置や注入孔径、あるいは膨張性樹脂30の注入順等は自由に設定可能である。また、第2の実施形態では、膨張性樹脂注入孔13はマトリクス状に穿孔されると説明したが、当然ながら厳密にマトリクス状に穿孔される必要はない。また、第7の実施形態に係る沈下床の修正工法においては、ジャッキ63は立ち上がり部60に架け渡された水平材62を支持するとしたが、上部構造の荷重を受け持つことができる場所であればジャッキ63が支持する場所は特に限定されない。
本発明の第1の実施形態に係る沈下床の修正工法の施工図を示したもので、(a)は沈下した土間床10の平面図、(b)〜(e)は、沈下床の修正工法を施工順に示した(a)の矢視I−Iの断面図。 本発明の第2の実施形態に係る沈下床の修正工法の施工図を示したもので、(a)は沈下した土間床10の平面図、(b)〜(e)は、沈下床の修正工法を施工順に示した(a)の矢視II−IIの断面図。 本発明の第3の実施形態に係る沈下床の修正工法の施工図を示したもので、(a)〜(c)は、沈下床の修正工法を施工順に示した断面図。 本発明の第3の実施形態に係る沈下床の修正工法の適用例を示したもので、(a)は、コンクリート舗装版の平面図、(b)は、(a)中の矢視IVb−IVbで示した断面図。 本発明の第4の実施形態に係る沈下床の修正工法の施工図を示したもので、(a)〜(d)は、沈下床の修正工法を施工順に示した断面図。 本発明の第5の実施形態に係る沈下床の修正工法の施工図を示したもので、(a)は建物の1階部分の平面図、(b)〜(d)は、沈下床の修正工法を施工順に示した(a)の矢視IV−IVの断面図。 本発明の第6の実施形態に係る沈下床の修正工法の施工図を示したもので、(a)、(b)は橋梁部と土工部との接続部を示した断面図。 本発明の第7の実施形態に係る沈下床の修正工法の概要を示した平面図。 本発明の第7の実施形態に係る沈下床の修正工法を施工順((a)〜(d))に示した図で、図8中の矢視IX−IXの断面図。
符号の説明
10 土間床
10a 沈下範囲
11 地盤
12 空隙
13 膨張性樹脂注入孔
16 重量物
20 注入ガン
22 注入ポンプ
30 膨張性樹脂
40 建物
41 柱
42 地中梁
43 連結装置
50 踏掛板
60 ベタ基礎の立ち上がり部
61 ベタ基礎の底面部
62 水平材
63 ジャッキ

Claims (9)

  1. 地盤上に施工された床の沈下範囲における中央部と該中央部の周囲とに膨張性樹脂の注入孔を穿孔する工程と、
    前記中央部に穿孔した注入孔から床下に膨張性樹脂を注入し、該膨張性樹脂を膨張させて前記中央部のを押上る第1の押上げ工程と
    記中央部の周囲に穿孔した注入孔から、順次床下に膨張性樹脂を注入し、該膨張性樹脂を膨張させて前記中央部周囲の床を押上げる第2の押上げ工程と、
    複数の注入孔から床下に膨張性樹脂を注入し、該膨張性樹脂を膨張させて、表面の高さが最終の目標レベルとなるように前記沈下範囲の床を押上げる第3の押上げ工程と、を備えることを特徴とする沈下床の修正工法。
  2. 前記第1の押上げ工程で押上げられる前記中央部の床の押上げ後の表面高さは、前記最終の目標レベルよりも低い高さである第1のレベルであり、
    前記第2の押上げ工程で押上げられる前記中央部周囲の床の押上げ後の表面高さは、前記最終の目標レベルよりも低い高さである第2のレベルであることを特徴とする請求項1に記載の沈下床の修正工法。
  3. 前記第1のレベルは、前記最終の目標レベルよりも20mm程度低く、
    前記第2のレベルは、前記最終の目標レベルよりも10mm程度低いことを特徴とする請求項2に記載の沈下床の修正工法。
  4. 地盤上に施工された床の沈下範囲に略マトリクス状に膨張性樹脂の注入孔を穿孔する工程と、
    前記略マトリクス状に配した注入孔のうち、角部に配した注入孔から外側列に穿孔した注入孔に順次膨張性樹脂を注入し、該膨張性樹脂を膨張させて前記外側列の注入孔周辺の床を押上げ、続いて隣接する注入孔の列毎に順次膨張性樹脂を注入し、該膨張性樹脂を膨張させて前記隣接する注入孔周辺の床を押上げる第1の押上げ工程と、
    複数の前記注入孔から床下に膨張性樹脂を注入し、該膨張性樹脂を膨張させて、表面の高さが最終の目標レベルとなるように前記沈下範囲の床を押上げる第2の押上げ工程と、を備えることを特徴とする沈下床の修正工法。
  5. 地盤上に施工された床の沈下範囲に略マトリクス状に膨張性樹脂の注入孔を穿孔する工程と、
    前記略マトリクス状に配した注入孔のうち、角部に配した注入孔から外側に穿孔した注入孔に順次膨張性樹脂を注入し、該膨張性樹脂を膨張させて前記外側に穿孔した注入孔周辺の床を押上げ、続いて前記外側に穿孔した注入孔の内側に隣接する注入孔に順次膨張性樹脂を注入し、該膨張性樹脂を膨張させて前記内側に隣接する注入孔周辺の床を押上げる第1の押上げ工程と、
    複数の前記注入孔から床下に膨張性樹脂を注入し、該膨張性樹脂を膨張させて、表面の高さが最終の目標レベルとなるように前記沈下範囲の床を押上げる第2の押上げ工程と、を備えることを特徴とする沈下床の修正工法。
  6. に重量物が載置されて、該重量物の載置位置を中心にして沈下した前記床の修正工法において、
    前記床の前記重量物の載置位置近傍とその周囲とに膨張性樹脂の注入孔を穿孔する工程と、
    前記載置位置近傍に穿孔した前記注入孔から前記重量物の下方に膨張性樹脂を注入し、該膨張性樹脂を膨張させて前記重量物下方の床を押上げ、続いて前記重量物の載置位置近傍の周囲に穿孔した前記注入孔から膨張性樹脂を注入し、該膨張性樹脂を膨張させて前記重量物の載置位置周辺の床を押上げる第1の押上げ工程と、
    複数の前記注入孔から床下に膨張性樹脂を注入し、該膨張性樹脂を膨張させて、表面の高さが最終の目標レベルとなるように前記床を押上げる第2の押上げ工程と、を備えることを特徴とする沈下床の修正工法。
  7. 前記第1の押上げ工程で押上げられる前記床の高さは、前記最終の目標レベルよりも10mm程度低いレベルであることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の沈下床の修正工法。
  8. 前記膨張性樹脂は、発泡性のウレタン樹脂であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の沈下床の修正工法。
  9. 前記床を床下に配された地中梁又は地中に固定された連結装置と接続する工程を更に備え、
    前記地中梁又は前記連結装置との接続により、前記膨張性樹脂の膨張時に、前記床が全体に押上げられることを抑制することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の沈下床の修正工法。
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