JP5854506B2 - 既存建物の基礎形式変更方法 - Google Patents

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本発明は、既存建物の基礎形式変更方法に関し、詳しくは、杭基礎で支持された既存建物を基礎免震改修する場合に好適な基礎形式の変更方法に関する。
杭基礎で支持された既存建物を基礎免震改修する場合、従来では、既存建物の下方を掘削してフーチング及び既存杭を露出させ、掘削底に構築した耐圧盤によりジャッキを介して上部荷重を支持した状態で、既存杭の杭頭部を切断撤去し、切断した杭上部に構築した免震装置支承部(下架台)とフーチング下面に設けた上架台との間に免震装置を挿入しており、特許文献1、2に見られるように、基礎免震改修後も建物を既存杭で支持するように構成されていた。
そのため、例えば、既存杭が施工精度の問題などで当初の設計図書よりも芯ズレを起こしている場合や、コンクリート品質の経年劣化、杭頭切断時の衝撃や既存杭にアンカー部材を打ち込むことによって、既存杭の損傷(杭コンクリートのひび割れ等)が生じている場合など、既存杭の健全性に問題がある場合には、地震時に派生する応力により、免震装置や耐圧盤に構造的に悪影響を及ぼす可能性があった。
尚、建物の建て替え時に既存杭を新築建物の杭(新築建物の直接基礎を支持する杭)として再利用する工法においては、既存杭の健全性に問題があっても、新たな直接基礎となる耐圧盤に構造的に悪影響を及ぼさないようにするために、既存杭と耐圧盤との間に、鉛直力は伝達するが地震時水平力は伝達しない手段、又は、鉛直力は伝達するが地震時曲げモーメントは伝達しない手段を設ける発明が、特許文献3によって提案されている。
この発明を、既存建物の基礎免震改修に応用すれば、既存杭の健全性に問題があっても、地震時に派生する応力による免震装置や耐圧盤への悪影響を回避できると思われる。しかしながら、これによる場合は、基礎免震改修に必要な本来の免震装置に加え、既存杭への地震時水平力を伝達させないようにするための免震装置、又は、既存杭への地震時曲げモーメント伝達させないようにするためのピン支承部材が付加されることになるため、構成部材が増え、コストが高く付くことになる。
特開2006−348690号公報 特開平9−125705号公報 特開2002−47668号公報
本発明は、上記の問題点を踏まえてなされたものであって、その目的とするところは、既存建物を支持する既存杭の健全性や施工品質による悪影響を受けることなく既存建物の基礎免震改修を行えるようにした既存建物の基礎形式変更方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明が講じた技術的手段は、次の通りである。即ち、請求項1に記載の発明による既存建物の基礎形式変更方法は、杭基礎で支持された既存建物の下方を掘削してフーチング及び既存杭を露出させ、掘削底に耐圧盤を既存杭と構造的に縁切りされた状態に築造した後、当該耐圧盤によりジャッキを介して上部荷重を支持した状態で、既存杭の杭頭部を切断撤去し、しかる後、耐圧盤とフーチングとの間に鉛直力伝達部材を設置することにより、杭基礎から耐圧盤による直接基礎に基礎形式を変更する既存建物の基礎形式変更方法であって、
前記既存杭の切断予定レベルを前記耐圧盤の天端よりも低い位置とし、前記切断予定レベルから下の既存杭外周に縁切り用のクッション材を巻き付け、且つ、前記切断予定レベルよりも上方にまで延び、該切断予定レベルでの切断作業に必要な作業スペースを確保する箱型の型枠を設置した状態で、前記耐圧盤のコンクリートを打設することにより、耐圧盤と既存杭を構造的に縁切りし、前記耐圧盤のコンクリートの硬化後、前記既存杭の杭頭部を切断撤去すると共に前記箱型の型枠を撤去し、既存杭の切断面を縁切り用のクッション材で被覆した状態で、該箱型の型枠によって形成された凹部に免震装置支承部を構築し、該免震装置支承部とフーチングとの間に鉛直力伝達部材として免震装置を設置することにより、既存建物を免震化すると共に、杭基礎から耐圧盤による直接基礎に基礎形式を変更することを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の既存建物の基礎形式変更方法であって、前記箱型の型枠によって形成された凹部に、免震装置支承部の補強鉄筋の配筋とコンクリート打設を行い、さらに、その上部にコンクリートを増し打ちすることにより、前記免震装置支承部を構築することを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、掘削底に築造した新設の耐圧盤が既存杭と構造的に縁切りされているため、長期荷重の支持および地震時に発生する応力それぞれに対して新設耐圧盤のみで成立する基礎形式となっており、既存杭の健全性や施工品質に関係なく構造設計が可能である。また、新設の耐圧盤がジャッキによる仮受時の反力となることから、仮受対応用の反力要素を施工時に構築する必要がなくなる。
請求項1に記載の発明によれば、既存杭が施工精度の問題などで当初の設計図書よりも芯ズレを起こしていたとしても、あるいは、コンクリート品質の経年劣化や杭頭切断時の衝撃等により既存杭が損傷していても、免震装置の据え付けには影響せず、既存杭の施工品質を問わず基礎免震改修が可能である。
また、耐圧盤と既存杭との構造的な縁切りは、既存杭の周囲に、シアコネクターやコッターなどを付加することなくコンクリートを打設するだけでも達成することが可能であるが、請求項1に記載の発明のように、既存杭の外周に縁切り用のクッション材を巻き付けた状態で、耐圧盤のコンクリートを打設することにより、一層確実に行える。従って、健全性に問題のある既存杭でも再利用できるように、既存杭と耐圧盤との間に鉛直力は伝達するが地震時水平力は伝達しない免震装置や鉛直力は伝達するが地震時曲げモーメントは伝達しないピン支承部材を設ける場合に比して、構成部材が少なくて済み、それ故、既存建物の基礎免震改修をより容易に且つ低コストで実施することが可能である。
請求項1に記載の発明によれば、既存杭の外周に縁切り用のクッション材を巻き付けた状態で、耐圧盤のコンクリートを打設するだけでなく、既存杭の切断面を縁切り用のクッション材で被覆した状態で、耐圧盤に構築される免震装置支承部のコンクリートを打設するので、耐圧盤を築造する地盤の地下水位が高い場合であっても、既存杭の外周部からの地下水の浸入を抑制することが可能である。
本発明の実施形態を示す要部の縦断正面図である。 図1に続く工程を説明する要部の縦断正面図である。 図2に続く工程を説明する要部の縦断正面図である。 図3に続く工程を説明する要部の縦断正面図である。 図4に続く工程を説明する要部の縦断正面図である。 図5に続く工程を説明する要部の縦断正面図である。 本発明の他の実施形態を示す要部の縦断正面図である。 本発明の他の実施形態を示す要部の縦断正面図である。 図8に続く工程を説明する要部の縦断正面図である。 図9に続く工程を説明する要部の縦断正面図である。 本発明の他の実施形態を示す要部の縦断正面図である。 図11に続く工程を説明する要部の縦断正面図である。 本発明の他の実施形態を示す要部の縦断正面図である。 図13に続く工程を説明する要部の縦断正面図である。 図14に続く工程を説明する要部の縦断正面図である。 図15に続く工程を説明する要部の縦断正面図である。 図16に続く工程を説明する要部の縦断正面図である。
以下、本発明に係る既存建物の基礎形式変更方法を図面に基づいて説明する。先ず、図1に示すように、杭基礎で支持された既存建物1の下方を掘削してフーチング(杭頭接合部やパイルキャップと呼ばれることもある。)2及び既存杭3を露出させる。この掘削作業は、既存建物1の敷地外周に山留め壁(図示せず)を構築した後に行われる。4は最下階の床スラブ、5は基礎梁である。
次に、図2に示すように、掘削底6に割栗石7及び捨てコンクリート8を敷設し、その上に鉄筋コンクリート造の耐圧盤(マットスラブ)9を既存杭3と構造的に縁切りされた状態に築造する。具体的には、既存杭3の切断予定レベルaから耐圧盤下端までの既存杭外周に縁切り用のクッション材10を巻き付けた状態で、耐圧盤9のコンクリートを打設する。
耐圧盤9のコンクリートが硬化したら、図3に示すように、耐圧盤9によりジャッキ11を介して上部荷重を支持した状態で、既存杭3の杭頭部(耐圧盤9からフーチング2下面までの杭体部分)をワイヤーソー等で切断して撤去した後、既存杭3の切断面を縁切り用のクッション材10で被覆する。クッション材10としては、例えば、厚さ5〜10mm程度の発泡樹脂シート等が使用される。
そして、図4、図5に示すように、耐圧盤9上の所定位置(免震装置設置予定位置)に免震装置支承部(下架台)用の配筋及びコンクリート打設を行い、免震装置支承部(下架台A)を構築する。12は免震装置支承部(下架台A)の補強鉄筋、13は補強鉄筋12を定着する無収縮モルタル、14は下架台成型用型枠である。
尚、免震装置支承部(下架台)用の補強鉄筋12が既存杭3の杭頭部を切断除去する際の障害にならない場合には、図7に示すように、耐圧盤9の配筋時に、耐圧盤9の肉厚内に下端部が埋め込まれるように配筋しておき、耐圧盤用のコンクリートを打設することにより、耐圧盤9内に定着されるようにしてもよい。
免震装置支承部(下架台A)の構築後、図12に示すように、露出した既存のフーチング2の下面に、プレキャストコンクリート製の上架台Bをアンカーボルト15やそれを定着する無収縮モルタル16等によって取り付け、下架台Aと上架台Bとの間に鉛直力伝達部材として免震装置Cを設置した後、ジャッキ11を撤去する。これにより、既存建物1が免震化されると共に、杭基礎から耐圧盤9による直接基礎に基礎形式が変更されることになる。尚、免震装置Cとしては、積層ゴム系免震装置が使用されているが、これに限定されない。
上記の構成によれば、掘削底6に築造した新設の耐圧盤9が既存杭2と構造的に縁切りされているため、長期荷重の支持および地震時に発生する応力それぞれに対して新設耐圧盤9のみで成立する基礎形式となっており、既存杭2の健全性や施工品質に関係なく構造設計が可能である。即ち、既存杭2が施工精度の問題などで当初の設計図書よりも芯ズレを起こしていたとしても、あるいは、コンクリート品質の経年劣化や杭頭切断時の衝撃等により既存杭2が損傷していても、免震装置Cの据え付けには影響せず、既存杭2の施工品質を問わず基礎免震改修が可能である。また、新設の耐圧盤9がジャッキ11による仮受時の反力となることから、仮受対応用の反力要素を施工時に構築する必要がなくなる。
耐圧盤9と既存杭2との縁切りは、既存杭2の外周に縁切り用のクッション材10を巻き付けた状態で、耐圧盤9のコンクリートを打設するといった手段によって容易かつ確実に行えるので、健全性に問題のある既存杭でも再利用できるように、既存杭と耐圧盤との間に鉛直力は伝達するが地震時水平力は伝達しない免震装置や鉛直力は伝達するが地震時曲げモーメントは伝達しないピン支承部材を設ける場合に比して、構成部材が少なくて済み、それ故、既存建物の基礎免震改修をより低コストで実施することが可能である。
殊に、上記の構成によれば、既存杭2の外周に縁切り用のクッション材10を巻き付けた状態で、耐圧盤9のコンクリートを打設するだけでなく、既存杭2の切断面を縁切り用のクッション材10で被覆した状態で、耐圧盤9に構築される免震装置支承部(下架台A)のコンクリートを打設するので、耐圧盤9を築造する地盤の地下水位が高い場合であっても、既存杭2の外周部からの地下水の浸入を抑制することが可能である。
図8〜図10は、本発明の他の実施形態を示す。この実施形態は、耐圧盤9の天端よりも低い位置で既存杭2の切断を行う場合の施工手順を例示している。具体的には、図8に示すように、既存杭2の切断予定レベルaから下の既存杭外周に縁切り用のクッション材10を巻き付け、且つ、切断予定レベルaでの切断作業に必要な作業スペースを確保する箱型の型枠17を設置した状態で、耐圧盤9のコンクリートを打設している。
そして、耐圧盤9のコンクリートが硬化したら、図9に示すように、耐圧盤9によりジャッキ11を介して上部荷重を支持した状態で、既存杭3の杭頭部(切断予定レベルaからフーチング2下面までの杭体部分)をワイヤーソー等で切断して撤去する。
しかる後、図10に示すように、箱型の型枠17を撤去すると共に、既存杭3の切断面を縁切り用のクッション材10で被覆した状態で、箱型の型枠17により形成された凹部に免震装置支承部(下架台A)の補強鉄筋12の配筋とコンクリート打設を行い、さらに、その上部にコンクリートを増し打ちして、免震装置支承部(下架台A)を構築している。箱型の型枠15は、耐圧盤9のコンクリートが硬化すれば任意の時点で解体撤去できるが、図示のように、既存杭2の切断後に撤去することが望ましい。その他の構成や作用は、図1〜図6の実施形態と同じであるため、説明を省略する。
図11、図12は、本発明の他の実施形態を示す。この実施形態は、既存建物1に地下1階を増築する場合の施工手順を示している。具体的には、図11に示すように、杭基礎で支持された既存建物1の下方を地下1階の増築に必要な深度まで掘削してフーチング2及び既存杭3を露出させ、掘削底6に耐圧盤9を既存杭3と構造的に縁切りされた状態に築造した後、図12に示すように、耐圧盤9によりジャッキ11を介して上部荷重を支持した状態で、既存杭3の杭頭部(耐圧盤9からフーチング2下面までの杭体部分)をワイヤーソー等で切断して撤去した後、耐圧盤9とフーチング2との間に鉛直力伝達部材として柱Dを設置することにより、地下1階を構築すると共に、杭基礎から耐圧盤による直接基礎に基礎形式を変更することを特徴としている。18は柱用型枠、19はジャッキ受け台である。その他の構成や作用は先の実施形態と同じであるため、説明を省略する。
図13〜図17は、本発明の他の実施形態を示す。この実施形態は、掘削底6に割栗石7及び捨てコンクリート8を敷設し、その上に鉄筋コンクリート造の耐圧盤(マットスラブ)9を既存杭3と構造的に縁切りされた状態に築造するにあたり、上述した各々の実施形態のように、既存杭3の切断予定レベルaから耐圧盤下端までの既存杭外周に縁切り用のクッション材10を巻き付けることなく、耐圧盤9のコンクリートを打設する点に特徴がある。
即ち、既存杭3が、例えば、PCパイル(プレストレストコンクリート杭)やその他の既製コンクリート、表面が平滑な場所打ちコンクリート杭などである場合、その周囲に、後からコンクリートを打設しても、打ち継ぎ面(杭外周面)での付着力が弱く、打ち継ぎ面に鉄筋等によるシアコネクターやコッターなどを付加しなければ、構造的に一体化しない。
図13〜図17の実施形態では、この事象を積極的に利用して、免震改修時に既存建物の基礎形式を変更するものであり、次の手順により施工している。
先ず、図1と同様に、杭基礎で支持された既存建物1の下方を掘削してフーチング2及び既存杭3を露出させた後、図13に示すように、掘削底6に割栗石7及び捨てコンクリート8を敷設し、その上に鉄筋コンクリート造の耐圧盤(マットスラブ)9を築造するためのコンクリートを切断予定レベルaまで打設する。このコンクリート打設は、既存杭3の切断予定レベルaから耐圧盤下端までの既存杭外周に縁切り用のクッション材10を巻き付けることなく行う。
耐圧盤9のコンクリートが硬化したら、図14に示すように、耐圧盤9によりジャッキ11を介して上部荷重を支持した状態で、既存杭3の杭頭部(耐圧盤9からフーチング2下面までの杭体部分)をワイヤーソー等で切断して撤去した後、既存杭3の切断面に縁切り用のクッション材10を敷設する。クッション材10としては、例えば、厚さ5〜10mm程度の発泡樹脂シート等を既存杭3の径に合わせて成型又は裁断したものが使用される。既存杭3が、PCパイルのような中空構造の既製コンクリートである場合、図14における左側の既存杭3で例示するように、切断面近くの中空部に充填用コンクリート20を打設し、多少の押圧力が加わっても、クッション材10が中空部に落ち込まないようにする。
そして、図15、図16に示すように、耐圧盤9上の所定位置(免震装置設置予定位置)に免震装置支承部(下架台)用の配筋及びコンクリート打設を行い、免震装置支承部(下架台A)を構築する。12は免震装置支承部(下架台A)の補強鉄筋、13は補強鉄筋12を定着する無収縮モルタル、14は下架台成型用型枠である。
尚、免震装置支承部(下架台)用の補強鉄筋12が既存杭3の杭頭部を切断除去する際の障害にならない場合には、図7と同様に、耐圧盤9の配筋時に、耐圧盤9の肉厚内に下端部が埋め込まれるように配筋しておき、耐圧盤用のコンクリートを打設することにより、耐圧盤9内に定着されるようにしてもよい。
免震装置支承部(下架台A)の構築後、図17に示すように、露出した既存のフーチング2の下面に、プレキャストコンクリート製の上架台Bをアンカーボルト15やそれを定着する無収縮モルタル16等によって取り付け、下架台Aと上架台Bとの間に鉛直力伝達部材として免震装置Cを設置した後、ジャッキ11を撤去する。これにより、既存建物1が免震化されると共に、杭基礎から耐圧盤9による直接基礎に基礎形式が変更されることになる。
上記の構成によれば、既存杭3の切断予定レベルaから耐圧盤下端までの既存杭外周に縁切り用のクッション材10を巻き付けることなくコンクリートを打設して、耐圧盤(マットスラブ)9を築造するので、クッション材10の使用量が少なくて済み、クッション材10の巻き付け手間も不要であるため、より低コストで実施することが可能である。その他の構成や作用は、図1〜図6の実施形態と同じであるため、説明を省略する。
A 下架台
B 上架台
C 免震装置(鉛直力伝達部材)
D 柱(鉛直力伝達部材)
a 切断予定レベル
1 既存建物
2 フーチング
3 既存杭
4 床スラブ
5 基礎梁
6 掘削底
7 割栗石
8 捨てコンクリート
9 耐圧盤
10 クッション材
11 ジャッキ
12 補強鉄筋
13 無収縮モルタル
14 下架台成型用型枠
15 アンカーボルト
16 無収縮モルタル
17 箱型の型枠
18 柱用型枠
19 ジャッキ受け台
20 充填用コンクリート

Claims (2)

  1. 杭基礎で支持された既存建物の下方を掘削してフーチング及び既存杭を露出させ、掘削底に耐圧盤を既存杭と構造的に縁切りされた状態に築造した後、当該耐圧盤によりジャッキを介して上部荷重を支持した状態で、既存杭の杭頭部を切断撤去し、しかる後、耐圧盤とフーチングとの間に鉛直力伝達部材を設置することにより、杭基礎から耐圧盤による直接基礎に基礎形式を変更する既存建物の基礎形式変更方法であって、
    前記既存杭の切断予定レベルを前記耐圧盤の天端よりも低い位置とし、前記切断予定レベルから下の既存杭外周に縁切り用のクッション材を巻き付け、且つ、前記切断予定レベルよりも上方にまで延び、該切断予定レベルでの切断作業に必要な作業スペースを確保する箱型の型枠を設置した状態で、前記耐圧盤のコンクリートを打設することにより、耐圧盤と既存杭を構造的に縁切りし、前記耐圧盤のコンクリートの硬化後、前記既存杭の杭頭部を切断撤去すると共に前記箱型の型枠を撤去し、既存杭の切断面を縁切り用のクッション材で被覆した状態で、該箱型の型枠によって形成された凹部に免震装置支承部を構築し、該免震装置支承部とフーチングとの間に鉛直力伝達部材として免震装置を設置することにより、既存建物を免震化すると共に、杭基礎から耐圧盤による直接基礎に基礎形式を変更することを特徴とする既存建物の基礎形式変更方法。
  2. 前記箱型の型枠によって形成された凹部に、免震装置支承部の補強鉄筋の配筋とコンクリート打設を行い、さらに、その上部にコンクリートを増し打ちすることにより、前記免震装置支承部を構築する請求項1に記載の既存建物の基礎形式変更方法。
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