JP4894847B2 - ヒータ劣化検出装置およびグロープラグ通電制御装置 - Google Patents

ヒータ劣化検出装置およびグロープラグ通電制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4894847B2
JP4894847B2 JP2008291240A JP2008291240A JP4894847B2 JP 4894847 B2 JP4894847 B2 JP 4894847B2 JP 2008291240 A JP2008291240 A JP 2008291240A JP 2008291240 A JP2008291240 A JP 2008291240A JP 4894847 B2 JP4894847 B2 JP 4894847B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
heater
glow plug
output means
deterioration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008291240A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009191842A (ja
Inventor
尚治 森田
宏尚 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2008291240A priority Critical patent/JP4894847B2/ja
Priority to DE102009000232.4A priority patent/DE102009000232B4/de
Priority to US12/353,362 priority patent/US20090179026A1/en
Publication of JP2009191842A publication Critical patent/JP2009191842A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4894847B2 publication Critical patent/JP4894847B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Resistance Heating (AREA)

Description

本発明は、ヒータの劣化を検出するヒータ劣化検出装置、特にディーゼルエンジン等に設けられるグロープラグに内蔵されるヒータの劣化を検出するグロープラグ通電制御装置に関する。
従来より、金属またはセラミックで構成されるヒータの断線を検出するヒータ断線検出システムが知られている。
ヒータ断線検出システムとして具体的には、特許文献1に開示されるように、ディーゼルエンジンの燃焼室内に突出するようにして設けられるグロープラグ内のヒータの断線を検出するシステムがある。ディーゼルエンジンは、外気の温度が低く、燃焼室内の温度が低い状態でエンジンを始動する場合、燃焼室内の空気を圧縮しても燃料着火温度まで到達せず、正常な燃焼が実現されないおそれがある。そこで、ディーゼルエンジンの燃焼室内の正常な燃焼を補助するため、つまり、燃焼室内をエンジン始動前に予め燃焼着火温度まで昇温するためにグロープラグが用いられる。そして、当該グロープラグ内に設けられるヒータは、経時劣化等によってしばしば断線するため、ヒータ両端の電圧差をモニタリングし、当該電圧差が所定の値以上になれば、ヒータは断線したものと判断するヒータ断線検出システムが用いられる。
特開平11−182400号公報
しかしながら、従来のヒータ断線検出システムでは、ヒータの断線を検出することはできたが、ヒータの劣化を検出することはできなかった。そのため、ヒータへの度重なる通電により、ヒータが劣化してヒータの抵抗値が上昇または低下し、ヒータが所望の性能を発揮できなくなった時点から断線するまでの間、従来のヒータ断線検出システムでは、ヒータが正常に動作しているものと誤認識してしまう。よって、たとえばグロープラグに内蔵されるヒータに関しては、グロープラグのヒータの抵抗値が上昇して所望の性能を発揮できなくなった時点から、断線するまでの間は、グロープラグによる燃焼室の昇温が不十分なために、燃焼室の温度が低い状態でエンジンが始動され、多量の炭化水素が外部に排出されるなどして、エミッションが悪化するおそれがある。
また、近年グロープラグは、始動時のみならず、アフターグロー、ポストグロー等の始動時以外に用いられることから、従来始動時のみ使用されていたグロープラグに比して過酷な使用環境に曝されるため、従来よりも早期に劣化するおそれがある。
加えて、上記ヒータの劣化をマイコン等の高価な半導体を用いることなく、簡素な構成で実現するヒータ劣化検出装置が望まれていた。
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、ヒータの劣化を検出できるヒータ劣化検出装置およびグロープラグ通電制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載のヒータ劣化検出装置は、ヒータに流れる電流を電圧に変換して第一電圧値を出力する第一電圧出力手段と、電源に接続されて、電源の電圧に対応する第二電圧値を出力する第二電圧出力手段と、第一電圧出力手段および第二電圧出力手段からそれぞれ出力される第一電圧値と第二電圧値とを比較することで、ヒータの劣化の有無を判別する比較判別手段とを備え、ヒータへの通電は、スイッチング素子のパルス幅変調により制御され、第一電圧出力手段には、第一電圧値を増幅する増幅手段が設けられ、第二電圧出力手段には、応答性調整手段が設けられている
つまり、本発明は、第一電圧出力手段から出力される第一電圧値と、第二電圧出力手段から出力される第二電圧値とを比較判別手段にて演算し、ヒータが劣化していると判断した場合に劣化を示す信号を出力する構成を有する。これにより、ヒータの劣化を検出することができる。
また、第一電圧出力手段および第二電圧出力手段は共に電源の電圧に応じた信号を出力するため、たとえば、低温時およびクランキング時等の大電流通電時、または電源の経時劣化によって電源電圧が変動したとしても、第一電圧出力手段および第二電圧出力手段からそれぞれ比較判別手段に出力される第一電圧値および第二電圧値はいずれも電源電圧と相関関係を有する。これにより、電源電圧の変動に依らず、比較判別手段はヒータの劣化を検出することができる。
さらに、ヒータへの通電は、スイッチング素子によるパルス幅変調により制御され、第一電圧出力手段には、第一電圧値を増幅する増幅手段が設けられており、第二電圧出力手段には、たとえば低域通過フィルタ等の応答性調整手段が設けられている。仮に、第二電圧出力手段に応答性調整手段が設けられていない場合には、増幅手段の設けられる第一電圧出力手段は、第二電圧出力手段に比べて応答性が遅くなる。そのため、第一電圧値と第二電圧値とが比較判別手段に出力される過渡状態には、互いの応答性の差異に起因するズレにより、比較判別手段がヒータの劣化を精度良く判別できない虞がある。そこで、本発明では第二電圧出力手段に応答性調整手段を設けることにより、第一電圧出力手段と第二電圧出力手段との応答性を揃えることで、上記過渡状態においても比較判別手段はヒータの劣化を精度良く判別することが可能となる。
請求項2に記載のヒータ劣化検出装置は、ヒータに流れる電流を電圧に変換して第一電圧値を出力する第一電圧出力手段と、ヒータに接続されて、ヒータに印加される電圧に対応する第二電圧値を出力する第二電圧出力手段と、第一電圧出力手段および第二電圧出力手段からそれぞれ出力される第一電圧値と第二電圧値とを比較することで、ヒータの劣化の有無を判別する比較判別手段とを備え、ヒータへの通電は、スイッチング素子のパルス幅変調により制御され、第一電圧出力手段には、第一電圧値を増幅する増幅手段が設けられ、第二電圧出力手段には、応答性調整手段が設けられている
つまり、本発明は、第一電圧出力手段から出力される第一電圧値と、第二電圧出力手段から出力される第二電圧値とを比較判別手段にて演算し、ヒータが劣化していると判断した場合に劣化を示す信号を出力する構成を有する。これにより、ヒータの劣化を検出することができる。
また、第一電圧出力手段および第二電圧出力手段は共にヒータに印加される電圧に応じた信号を出力するため、たとえば、低温時およびクランキング時等の大電流通電時、または電源や電気素子の経時劣化によってヒータに印加される電圧が変動したとしても、第一電圧出力手段および第二電圧出力手段から比較判別手段に出力される第一電圧値および第二電圧値はいずれもヒータに印加される電圧に比例する。これにより、比較判別手段はヒータに印加される電圧の変動の影響を受けることなく、ヒータの劣化を検出することができる。
さらに、ヒータへの通電は、スイッチング素子によるパルス幅変調により制御され、第一電圧出力手段には、第一電圧値を増幅する増幅手段が設けられており、第二電圧出力手段には、たとえば低域通過フィルタ等の応答性調整手段が設けられている。仮に、第二電圧出力手段に応答性調整手段が設けられていない場合には、増幅手段の設けられる第一電圧出力手段は、第二電圧出力手段に比べて応答性が遅くなる。そのため、第一電圧値と第二電圧値とが比較判別手段に出力される過渡状態には、互いの応答性の差異に起因するズレにより、比較判別手段がヒータの劣化を精度良く判別できない虞がある。そこで、本発明では第二電圧出力手段に応答性調整手段を設けることにより、第一電圧出力手段と第二電圧出力手段との応答性を揃えることで、上記過渡状態においても比較判別手段はヒータの劣化を精度良く判別することが可能となる。
請求項3に記載の発明によると、第一電圧出力手段は、センスMOSを有し、ヒータに流れる電流の一部を電圧に変換して第一電圧値を出力する。ヒータに流れる電流はセンスMOSにより分流されて、第一電圧値を調整することが可能となる。これにより、第一電圧出力手段における発熱を低減することができる。
請求項4に記載の発明によると、第一電圧出力手段は、シャント抵抗器を有し、第一電圧値は、シャント抵抗器における電圧降下として出力される。シャント抵抗器は温度特性が低いため、第一電圧出力手段が高温になった場合にも、精度良く第一電圧値を出力することができる。
請求項5に記載の発明によると、第二電圧出力手段は、直列に設けられる複数の抵抗器を有し、第二電圧値は、複数の抵抗器により分圧された電圧値として出力される。これにより、第二電圧出力手段から出力される第二電圧値は、複数の抵抗器の抵抗値によって所望の値をとることが可能となると同時に、第二電圧出力手段から比較判別手段に入力される第二電圧値は、電源電圧に対応させることが可能となる。
また、近年、世界各国における車載式故障診断装置の装着義務の法制化に伴って、ヒータを内蔵し、ディーゼル車に搭載されるグロープラグにあっては、グロープラグの劣化をインストルメンタルパネル等に設けられる警告灯にて運転者に知らせる必要がある。そこで、請求項に記載の発明は、ヒータがグロープラグに内蔵され、且つヒータ劣化検出装置をグロープラグ通電制御装置に適用する。これにより、グロープラグに内蔵されるヒータの劣化をグロープラグ通電制御装置によって検出することが可能となり、上述の法規制に首尾よく対応することが可能となる。
(第一実施形態)
本発明のヒータ劣化検出装置は、ディーゼルエンジン等に設けられるグロープラグに内蔵されるヒータの劣化を検出するために好適に用いられる。以下、グロープラグ内のヒータの劣化を検出するとともに、グロープラグへの通電を制御するグロープラグ通電制御装置6(以下、GCU6と称す。)について、図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態のGCU6を含むグロープラグ通電制御システムの構成を示す模式図である。図1に示すように、グロープラグ通電制御システムは主として、キースイッチ2、バッテリー3、グロープラグ4a,4b,4c,4d、電子制御装置5(以下、ECU5と称す。)、およびGCU6で構成される。ここで、バッテリー3は、本願請求項に記載の電源に相当し、GCU6は、本願請求項に記載のヒータ劣化検出装置に相当する。
本実施形態のエンジン1は、たとえば四気筒を備え、各気筒にはグロープラグ4a〜4dが各燃焼室内にそれぞれ突出するようにして取り付けられている。キースイッチ2がオンされると、GCU6は、ECU5が発する制御信号に基づいてグロープラグ4a〜4dへの通電、非通電を制御する。
グロープラグ4a〜4dには、それぞれセラミックヒータ40a〜40dが内蔵されており、当該セラミックヒータ40a〜40dが通電により加熱されて、燃焼室内が昇温される。ここで、セラミックヒータ40a〜40dは、本願請求項に記載のヒータに相当する。
ECU5には、バッテリー3の電圧、燃焼室の温度、キースイッチ2のオン/オフ信号等の車両情報が伝達され、ECU5は、これらの車両情報に基づいて、グロープラグ4a〜4dへの通電を制御する。この制御は、たとえばパルス幅変調制御にて行なうことが好ましい。
GCU6は、キースイッチ2がオンされるとECU5から発せられるパルス幅変調信号(以下、PWM信号と称す。)に基づいて、グロープラグ4a〜4dに通電する。具体的には、エンジン始動前、燃焼室内の温度が低く燃焼室内の昇温が必要な場合には、バッテリー3からグロープラグ4a〜4dにたとえば実効電圧11Vを印加して昇温する。
また、エンジン1始動後には、エンジン1の燃焼安定性を向上させるために、アフターグローを10分以上実行して燃焼室内の温度をたとえば900℃に保つことが好ましい。具体的に、アフターグロー制御でグロープラグ4a〜4dに通電する場合、たとえば実効電圧7Vを印加して20〜30分程度燃焼室内を900℃に保つ。
また、エンジン1始動後において、図示しないDPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルター)に詰まったPM(粒子状物質)を燃焼させてDPFを再生するために、アフターグロー制御と同様にして、ECU5のPWM信号に基づきポストグロー制御を実行してもよい。ポストグロー制御においては、燃焼室内の温度を一時的に900℃に引き上げて高温の排気ガスを発生させる。これにより、当該高温の排気ガスがDPFを通過することによって、PMが燃焼しDPFが再生、浄化される。このポストグロー制御においても、バッテリー3からグロープラグ4a〜4dに、実効電圧7Vが印加される。
キースイッチ2がオフされると、GCU6は、グロープラグ4a〜4dへの通電を終了する。
以下、GCU6の構造および電気回路について説明する。
図2は、GCU6の外観を示す斜視図である。GCU6の外郭をなすハウジング10は、PPS,PBT等の硬質樹脂からなる樹脂部110と、アルミ等の金属よりなり、複数のフィンを備える放熱部120とからなる。
図2に示すように、ハウジング10の外周面からは、バッテリー3とGCU6とを接続するための第一コネクタ部111、四つのグロープラグ4a〜4dとGCU6とを接続するための第二コネクタ部112、ECU5とGCU6とを接続するための第三コネクタ部113がそれぞれ突出している。なお、これらコネクタ部111〜113と樹脂部110とは上記硬質樹脂によって一体に成型されている。
上述のハウジング10の内側には空間が設けられており、当該空間には、後述する本実施形態の特徴的作動を実現する電気回路A1,B1,C1,D1が内蔵されている。電気回路A1〜D1で発生する熱は、図2に示す放熱板120を介してハウジング10の外側に放射される。また、ハウジング10内には、電気回路A1〜D1を防水、防湿するために、ゲル状シリコン系樹脂等が封入されている。
図3は、バッテリー3、グロープラグ4a〜4d、および図2中、ハウジング10の内側の空間に内蔵される電気回路A1〜D1の電気的な接続を示したものである。GCU6の電気回路A1〜D1は、バッテリー3から通電され、また、制御チップ21からPWM信号が入力される。そして、電気回路A1〜D1が後述する作動を実行しながら、グロープラグ4a〜4dに適宜通電される。
グロープラグ4a〜4dに対して、電気回路A1〜D1には、パワーチップ22、シャント抵抗器23、抵抗器24、抵抗器25、差動増幅器26、コンパレータ27、がそれぞれ一つずつと、また、GCU6全体で一つの制御チップ21とにより構成されている。本実施形態においては、電気回路A1〜D1は全て同様の構成にて同様の制御を実現するものである。よって、簡単のため、グロープラグ4aに通電するGCU6の電気回路A1を例にとって、以下、本実施形態の特徴的構成および特徴的作動を詳細に説明する。
図4は、GCU6の電気回路A1の模式図である。経路Xに設けられたパワーチップ22、シャント抵抗器23を介して、バッテリー3からグロープラグ4aに通電される。このとき、シャント抵抗器23の両端をクランプした電圧は差動増幅器26を経てコンパレータ27に第一電圧値を出力する。ここで、シャント抵抗器26および差動増幅器26は、本願請求項に記載の第一電圧出力手段に相当し、コンパレータ27は、本願請求項に記載の比較判別手段に相当する。
また、経路Yに設けられた抵抗器24、25を介して接地されており、これら抵抗器24、25の抵抗分圧により出力される第二電圧値は、コンパレータ27に出力される。ここで、抵抗器24および抵抗器25は、本願請求項に記載の第二電圧出力手段に相当する。
以下、図4に示される電気回路A1の構成要素、作動について詳細に説明する。
図4に示されるGCU6に内蔵される制御チップ21は、図3に示す電気回路A1〜D1、およびECU5と電気的に接続され、ECU5から発せられるPWM信号に基づいて、パワーチップ22に信号を伝達する。制御チップ21は、パワーチップ22のスイッチング時期を制御する集積回路である。
パワーチップ22は、スイッチング素子である、たとえば3端子の縦型のMOS−FETで構成され、制御チップ21とボンディングワイヤによって電気的に接続されている。パワーチップ22は、バッテリー3からグロープラグ4への通電、非通電をスイッチングする。なお、パワーチップ22は、ON抵抗Ronを有する。
シャント抵抗器23は、バッテリー3からパワーチップ22を介してグロープラグ4aに接続される電気的な経路Xに直列に設けられる。通電開始時、シャント抵抗器23を含む経路Xには、数10A、たとえば50Aもの大電流が流れるため、シャント抵抗器23の抵抗値Rsを5mΩ以下とすることで、シャント抵抗器23の発熱によるエネルギー損失を抑制することが好ましい。なお、シャント抵抗器23は、温度特性が小さいため、発熱によりシャント抵抗器23の温度が上昇したとしても、シャント抵抗器23の抵抗値は殆ど変化しない。
パワーチップ22の上流側の地点xからは、経路Xと並列で、且つ抵抗器24,25を介してグランドに接続される経路Yが設けられている。抵抗器24,25はそれぞれ抵抗値R1,R2を有する。抵抗器24は経路Yにて抵抗器25よりも上流側に設けられている。
経路Xにおいて、シャント抵抗器23の両端s,tがクランプされ、オペアンプ等の差動増幅器26または差動増幅回路に電気的に接続されている。差動増幅器26からは後述するコンパレータ27にシャント抵抗器23を流れた電流による電圧降下Viが出力される。ここで、電圧降下Viは、本願請求項に記載の第一電圧値に相当する。なお、本実施形態では、差動増幅器26の利得Gを10としている。 また、経路Yにおいて、抵抗器25の上流側で、且つ抵抗器24の下流側の地点yはコンパレータ27に接続されている。なお、地点yは、バッテリー電圧VBが抵抗器24,25によって分圧され算出される基準電圧Vrefを示す。そして、地点yからは、下流側のコンパレータ27に、バッテリー3電圧VBに対応する基準電圧Vrefが出力される。ここで、基準電圧Vrefは、本願請求項に記載の第二電圧値に相当する。
上述のViおよびVrefが入力されるコンパレータ27では、ViとVrefとを比較し、たとえば、Vi>Vrefのときは、Highの信号を出力し、Vi≦Vrefのときは、Lowの信号を出力する。
上述の電気回路A1は、以下のようにして、グロープラグ4aの劣化を検出する。
図5および図7は、本実施形態におけるセラミックヒータ40aの経時劣化を示すものである。縦軸は、セラミックヒータ40aの抵抗値Rg、横軸は時間である。図5および図7から、セラミックヒータ40aは度重なる通電によって劣化し、正常動作時と比べて抵抗値Rgが増加することがわかる。このように、セラミックヒータ40aが劣化することによって抵抗値Rgの増加は、マイグレーション現象によりひき起こされ、セラミックヒータ40内の導電性セラミックが減少することによって起こる。
マイグレーション現象によって、セラミックヒータ40aの抵抗値Rgが増加する本実施形態において、コンパレータ27から制御チップ21に、Lowの信号が入力された場合、すなわち、Vi≦Vrefの場合には、グロープラグ4aの劣化、すなわち、セラミックヒータ40aが劣化していると判断し、車両の故障を運転者に知らせる。なお、グロープラグ4aが外因によって劣化することなく突如断線した場合であっても、上記の劣化検出と同様にして、車両の故障として運転者に知らせる。
続いて、図6および図8は、時間変化に対するVB、Vi、Vrefの変化を示したものである。縦軸は、電圧[V]、横軸は、時間である。上述のセラミックヒータ40aの経時劣化による抵抗値Rgの増加に伴って、経路Xを流れる電流が減少し、シャント抵抗器23における電圧降下Viも減少する。ここで、経路Xに設けられるシャント抵抗器23による電圧降下から、差動増幅器26が出力する電圧Viは、
[数1]
Vi=G×VB×Rs/(Ron+Rs+Rg)
と表される。
また、上述したように、セラミックヒータ40aは経時劣化し、その抵抗値Rgは増加する。そして、この抵抗値Rgがある閾値Kを越えた場合には、セラミックヒータ40の発熱が不十分となり、グロープラグ4aが所望の性能を発揮することができなくなるとする。つまり、Rg≧Kの場合に、グロープラグ4aが劣化したものとみなされ、数1は、
[数2]
Vi≦G×VB×Rs/(Ron+Rs+K)
と表される。
また、経路Yにおいて、基準電圧Vrefは、VBを抵抗器24および抵抗器25で分圧した値であるから、
[数3]
Vref=VB×R2/(R1+R2)
と表される。
コンパレータ27は、ViとVrefとを比較し、Vi≦Vrefの場合にセラミックヒータ40aが劣化したものと判断し、制御チップ21にLowの信号を出力する。このとき、Vi=Vrefが成立するとき、セラミックヒータ40aの抵抗値の閾値Kは、数1〜3より、
[数4]
R2/(R1+R2)=G×Rs/(Ron+Rs+K)
より導出される。
数4において、まず、セラミックヒータ40aの抵抗値Rgの閾値Kを性能評価試験に基づいて設定し、その後、数4を満たすような抵抗値R1およびR2をそれぞれ有する抵抗器24,25を決定すればよい。具体的には、たとえば、Kを1Ωと設定し、R1を19kΩ、R2を1kΩとする。これにより、グロープラグ4aが劣化または断線といった異常事態に陥ったとき、換言すると、セラミックヒータ40aの抵抗値Rgが閾値K以上の値になったときには、コンパレータ27に入力されるViとVrefとの間に、Vi≦Vrefという関係が成り立ち、コンパレータ27からはLowの信号が制御チップ21に入力される。すなわち、制御チップ21からECU5に劣化を含む異常を示す信号が入力され、ECU5にて、たとえば車両のインストルメンタルパネル(図示せず)の警告用ランプを点灯させ、運転者に車両の故障を知らせる。
なお、パワーチップ22、シャント抵抗器23、抵抗器24、25の各抵抗値Ron,Rs,R1,R2も、セラミックヒータ40aの抵抗値Rgと同様に劣化して変化する。しかし、Rs,Ron,R1,R2の劣化度合いは、Rgの劣化度合いと比べて無視できるほどに小さく、本実施形態ではRs,Ron,R1,R2は、劣化しない、つまり、経時劣化することなく略一定の抵抗値を示すものと仮定している。よって、いっそう精度良くグロープラグ4aの劣化を検出するためには、これら抵抗値Ron,Rs,R1,R2の経時劣化を考慮してKの値を算定することが好ましい。
またさらに、以上の説明は、図8に示すように、バッテリー3が経時劣化しないものと仮定している。しかし実際は、長期間に亘るバッテリー3の使用により、バッテリー3電圧VBは徐々に低下し、これにともなって、ViおよびVrefも低下する。しかし、VrefとVBとの関係を示した図9、および数4から分かるように、たとえVBが低下したとしても、パワーチップ22のON抵抗Ronおよびシャント抵抗器23の抵抗値Rsが略一定の値をとり、また、閾値Kが、VB,Vi,Vrefに依存しないため、グロープラグ4aの劣化を精度良く検出することができる。
なお、グロープラグ4aへの通電開始および通電終了時においては、Vi≦Vrefという関係がグロープラグ4aの劣化の有無に拘わらず成立する。その結果、通電開始および通電終了時には、コンパレータ27から制御チップ21にLowの信号が入力されることとなり、実際グロープラグ4aが正常に作動している場合においても、グロープラグ4aが劣化したと誤判断するおそれがある。そこで、このような事態を防止するために、通電開始時における所定の時間、たとえば5秒程度、および非通電時には、コンパレータ27にてViとVrefとの大小を比較しない、といった制御がECU5で実行される。
上述の実施形態においては、グロープラグ4aの劣化を検出する電気回路A1について説明したが、他のグロープラグ4b〜4dにも図3に示す電気回路A1と同様の電気回路B1〜D1が設けられており、上述の電気回路A1と同様にしてグロープラグ4b〜4dの劣化を検出することが可能である。なお、詳しくは、ECU5から制御チップ21に伝達されるPWM信号は、指令デューティ信号と呼ばれ、該指令デューティ信号は、制御チップ21にて演算される。その後、制御チップ21から電気回路A1〜D1に各々設けられるパワーチップ22には、チャネルデューティ信号として各パワーチップ22にそれぞれ異なる位相にてグロープラグ4a〜4dの通電を制御する。
(第二実施形態)
以下、第二実施形態について述べるが、基本的な構成は上記第一実施形態と同様であるから、特徴部分についてのみ説明する。また、上記第一実施形態と同一の部材に関しては、第一実施形態と同一の符合を付すものとする。
上記第一実施形態においては、グロープラグ4a〜4dは、それぞれセラミックヒータ40a〜40dを内蔵するセラミックグロープラグを用い、セラミックヒータ40a〜40dがマイグレーション現象により、劣化に伴って抵抗値が増加する特性に基づいてグロープラグ4a〜4dの劣化を検出した。実際には、セラミックグロープラグであっても、劣化に伴ってセラミック導電部、配線部とケースとの接触によりレアショートと呼ばれる部分的短絡が発生するなど、図10に示すようにして、劣化により抵抗値が減少する場合もある。また、セラミックグロープラグに代えてニクロム線等よりなる金属グロープラグを用いた場合であっても、劣化により、抵抗値が増加することもあれば減少することも考えられる。具体的には、金属グロープラグを用いた場合には、内部の金属製ヒータ線が縮径して抵抗値が増加する場合、または、上記金属製ヒータ線とケースとの接触によるレアショートにより抵抗値が減少する場合とが考えられる。
上述のように、グロープラグ4aの種類、複数の劣化モードによって、グロープラグ4aの抵抗値は増減するため、本実施形態のGCU6は、上記の様々なグロープラグ4aの劣化モードに対応して劣化検出可能な電気回路A2を採用する。つまり、劣化によって抵抗値が変化するグロープラグ4aであれば、金属グロープラグ、セラミックグロープラグを問わずGCU6にて確実にグロープラグ4aの劣化を検出することができる。
具体的には、図11に示すように、上記第一実施形態の電気回路A1を示す図4にコンパレータ28を追加した電気回路A2をGCU6に適用する。コンパレータ28には、オペアンプ26の出力側とコンパレータ27の入力側との間から分岐してViが入力される。
次に基準電圧Vrefに関して、異なる二つの基準電圧Vref1、Vref2をそれぞれコンパレータ27、28に出力する。ここで、コンパレータ27、28は本願請求項に記載の比較判別手段に相当する。
経路Yには、抵抗値の異なる三つの抵抗器が、グランド側から上流側に向かって25、24、29の順に直列に接続されている。ここで、抵抗器24、25、29は、本願請求項に記載の第二電圧出力手段に相当する。
基準電圧Vref1は、これら三つの抵抗器24、25、29により分圧され、
[数5]
Vref1=VB×R2/(R1+R2+R3)
で求められる。
同様にして、基準電圧Vref2は、
[数6]
Vref2=VB×(R1+R2)/(R1+R2+R3)
で求められる。
上記Vref1、Vref2は、それぞれコンパレータ27、28に出力される。ここで、たとえば、抵抗器24、25、29の抵抗値をそれぞれ2kΩ、1kΩ、17kΩとして、Vref1がVref2よりも小さくなるようにするとしたときには、グロープラグ4aの抵抗値変化を示すViに関して、
[数7]
Vref1<Vi<Vref2
を満たす場合について以下言及する。
図12は、上記第一実施形態の図8に対応する本実施形態におけるグロープラグ4の劣化検出のメカニズムを示したものである。図12に示されるように、グロープラグ4aの状態により、Vref1<Viとなるときには、コンパレータ27がHigh(劣化なし)の信号を制御チップ21に出力する。また、グロープラグ4aの状態により、Vi<Vref2となるときには、コンパレータ28がHigh(劣化なし)の信号を制御チップ21に出力する。つまり、Viが数7に示す範囲内にある場合には、グロープラグ4aの劣化はないものと判断し、Viが数7の範囲から外れた場合には、グロープラグ4aが劣化したものと判断する。このように、抵抗器24、25、29およびコンパレータ27、28により、Viの上限値および下限値を規定することで、グロープラグ4aの種類、および上記複数の劣化モードに対応するグロープラグ4aの劣化を検出することが可能となる。
なお、抵抗器24、25、29の抵抗値は、グロープラグ4aの種類、特性に応じて適宜変更することが好ましい。
(第三実施形態)
以下、第三実施形態について述べるが、基本的な構成は上記第一および第二実施形態と同様であるから、特徴部分についてのみ説明する。また、上記第一および第二実施形態と同一の部材に関しては、第一実施形態と同一の符合を付すものとする。
図13は本実施形態の電気回路A3を示したものである。図13に示すように、グロープラグ4のバッテリー3側にグロープラグ4aへの通電を制御するためのセンスMOS30を設ける。センスMOS30は、メイン素子31とセンス素子32とからなり、バッテリー3から流れる負荷電流Iを、メイン素子31を流れるメイン電流Imとセンス素子32を流れるセンス電流Isとに分流する。メイン素子31は、グロープラグ4aへの通電を制御し、一方、センス素子32は、センスMOS30に流れる負荷電流Iの一部が流れることで、メイン素子31を流れるメイン電流Imをモニタリングする役割を担う。つまり、センスMOS30において、メイン素子31に流れるメイン電流Imに対して一定の比率でセンス素子32に流れるセンス電流Isにミラーする。
また、メイン素子31のゲートは、センス素子32のゲートと共通に接続されている。なお、メイン素子31とセンス素子32とのサイズ比はn対1であり、本実施形態においては1500対1である。
センス素子32の下流側には、オペアンプ33とトランジスタ34とが設けられ、フィードバック回路が構成される。ここで、オペアンプ33は、本願請求項に記載の増幅手段に相当する。このフィードバック回路により、メイン素子31、センス素子32それぞれの端子電圧(ドレイン・ソース間電圧、以下、Vdsと称す。)が一定化される。即ち、オペアンプ33の反転入力端子(−)がメイン素子31のソースに接続され、非反転入力端子(+)がセンス素子32のソースに接続され、下流側の出力端子がトランジスタ34のゲートに接続されている。このトランジスタ34のドレインはセンス素子32のソースに接続され、トランジスタ34のGND側にシャント抵抗器35が介挿される。ここで、シャント抵抗器35は、本願請求項に記載の第一電圧出力手段に相当する。
オペアンプ33とトランジスタ34とを設けることでフィードバック回路を構成し、メイン素子31のVdsとセンス素子32のVdsとが等しくなるよう制御することで、メイン素子31とセンス素子32との上記サイズ比で電流をミラーすることができる。すなわち、メイン素子31とセンス素子32とのサイズ比がn対1のときには、センス素子32側にメイン素子31のメイン電流Imの1/nのセンス電流Isを安定的に流すことができる。
そして、トランジスタ34のソース側に接続されるシャント抵抗器35により、センス電流IsからViを検出し、コンパレータ27にViが入力される。その後、コンパレータ27にてViを、VBに対応するVrefと比較することで、グロープラグ4aの劣化の有無を検出する。このように、メイン素子31を流れるImを分流し、相対的に小さなセンス電流Isを用いてグロープラグ4aの劣化を検出することにより、シャント抵抗器35における発熱が抑制される。
(第四実施形態)
以下、第四実施形態について述べるが、基本的な構成は上記第一〜第三実施形態と同様であるから、特筆すべき相違点についてのみ説明する。また、上記第三実施形態と同一の部材に関しては、第三実施形態と同一の符号を付すものとする。
本実施形態は、上記第一実施形態と上記第三実施形態とを組み合わせたものであって電気回路A4を有する。
具体的に本実施形態は、図14に示すように、グロープラグ4aへの通電を制御するスイッチング素子として、センスMOS30を用いる。センスMOS30は、そのソース側に並列に接続されるシャント抵抗器23を流れるセンス電流Isとグロープラグ4aを流れるメイン電流Imとを1:1000のセンス比で分流する。この構成においては、精度良くグロープラグ4aの劣化を検出することが可能な上、シャント抵抗器23に流れる電流は上述の第一実施形態に比して十分に小さくなるため、シャント抵抗器23での発熱によるエネルギー損失を抑制することができる。なお、メイン素子31およびセンス素子32は電界効果トランジスタである。
(第五実施形態)
以下、第五実施形態について述べるが、基本的な構成は上記第一〜第四実施形態と同様であるから、特筆すべき相違点についてのみ説明する。また、上記第一実施形態と同一の部材に関しては、第一実施形態と同一の符号を付すものとする。
図15に示すように、本実施形態の電気回路A5は、上記第一実施形態における地点xを、地点tの下流側で、且つグロープラグ4aの上流側に設けられる。よって、地点xおよび地点tが略等電位となることから、経路Yにおける基準電圧Vrefに関し、パワーチップ22およびシャント抵抗器23の電圧降下等による素子22、23の抵抗値変化が基準電圧Vrefに与える影響を取り除くことができる。これにより、制御チップ21のPWM制御によりパワーチップ22がオンされている期間、コンパレータ27にて、より精度よくグロープラグ4aの劣化を検出することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定して解釈されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々の実施形態に適用することが出来る。
上記第一〜第五実施形態においては、Viはバッテリーから流れる負荷電流Iをシャント抵抗器23または抵抗器35によって電圧値に変換して、Vrefは抵抗器24、25、29を用いて電圧値に変換してコンパレータ27に出力し、グロープラグ4aの劣化検出を行った。しかし、コンパレータ27に出力される信号としては、電圧値Vi、Vrefに限らず、後述する電流比較回路に出力される電流値Ii、Irefを上記信号として適用してもよい。
電流比較回路は、具体的に、図16に示すように、図4中の電気回路A1の経路Yに設けられる抵抗器24、25に代えて、カレントミラー回路50と抵抗器51を直列に挿入しIrefを出力する。また、シャント抵抗器23に代えてカレントミラー回路60を接続してIiを出力する。このような、電気回路E1によっても、上記実施形態と同様にして、グロープラグ4aの劣化を検出することができる。
お、カレントミラー回路50、60は、電気回路E1の小型化のため、半導体チップで構成することが好ましい。図16中、カレントミラー回路60では、グロープラグ4aに通電される電流を1:1でミラーしているが、たとえば、1:3でミラーして、Iiの出力値を減少させてもよい。これにより、IIを出力する導線、コンパレータ27における発熱量を抑制することができる。
また、同様にして、図17に示すような電気回路E2を用いても上記実施形態と同様の効果を得ることができる。具体的には、図13に示される抵抗器35に代えて、カレントミラー回路70を接続するとともに、オペアンプ33に代えて電流調整器52を接続する。電流調整器52は、差動増幅するものではなく、センス電流Isを一定に保つ機能を有する。そして、Ii、Irefをコンパレータ27にて比較判別することで、グロープラグ4aの劣化を検出することができる
記第一〜第五実施形態において、コンパレータ27に入力されるViの時定数とVrefの時定数とが異なる。これは、Vi側には差動増幅器、オペアンプ等の演算手段が設けられているためであり、図18(a)に示すように、Viの時定数は、Vrefの時定数に比べて緩慢になる。そのため、ViとVrefとが定常状態のときにコンパレータ27で比較判別するときには、グロープラグ4aの劣化を正しく判定することが可能であるが、Vrefの緩慢な曲線部分(過渡状態)において、VrefとViとをコンパレータ27で比較したときには、グロープラグ4aの劣化を誤判定するおそれがある。そこで、図18(b)に示すように、Viの時定数とVrefの時定数とを揃えるために、図19に示す電気回路A6のように、コンパレータ27へのVrefの出力経路に、たとえば抵抗器40とコンデンサ41とからなるRC回路を設けてもよい。これにより、Viの時定数とVrefの時定数とが揃い、両者の定常状態だけでなく、過渡状態のときにコンパレータ27におけるグロープラグ4aの劣化判定精度の良いものとなる。このように、RC回路等の所謂、低域通過フィルタにより、一次遅れを解消して応答性を揃えることのほかに、たとえば、無駄時間を解消して応答性を揃えるデジタルフィルタを用いてもよい。ここで、抵抗器40およびコンデンサ41は本願請求項に記載の応答性調整手段に相当する
またさらに、上記第一〜第五実施形態においては、VBとVrefとが比例関係を有していたが、VBとVrefとの間に相関関係がありさえすれば、VBとVrefとの対応関係は特に限定されない。すなわち、図20(a)〜(d)に示すように、VBとVrefとの対応関係は、曲線、折れ線の関係を有するものであってもよい。
また、上記実施形態では、電気回路を用いて所望の制御を実現したが、上述した劣化検出制御を安価な電子回路、ソフトウェアを用いて実現してもよい。これにより、GCU6を小型、軽量化することが可能となる。
またさらに、GCU6の電気回路はグロープラグの数と同数設けられていればよく、エンジン3の気筒数によって制限を受けない。
なお、上述の実施形態は全て本発明のヒータ劣化検出装置をGCU6に適用したものであるが、たとえば、セラミックファンヒータ等のヒータを内蔵するものに本発明のヒータ劣化検出装置を設けてもよい。
また、上記第一〜第五実施形態では、電気回路A1〜A6について述べたが、たとえば四気筒エンジンの場合には、電気回路B〜Dは、電気回路A1〜A6または、E1、E2のいずれかを適宜選択して適用すれば良い。
以上の他、請求項に規定する範囲内であれば、ヒータ劣化検出装置の構造は、適宜変更可能である。
本実施形態のグロープラグ通電制御装置の構成を模式的に示す構成図である。 本実施形態のグロープラグ通電制御装置の外観図である。 本形態のグロープラグ通電制御装置およびその周辺の接続を示す構成図である。 第一実施形態のグロープラグ通電制御装置の電気回路A1を示す回路図である。 本実施形態のセラミックヒータの経時劣化劣化(マイグレーション現象)を表すグラフである。 本実施形態の時間変化に対するVB、Vi、Vrefの変化を示したグラフである。 本実施形態のセラミックヒータの経時劣化(マイグレーション現象)を表すグラフである。 本実施形態に関して、時間変化に対するVB、Vi、Vrefの変化を示したグラフである。 本実施形態のVrefとVBとの関係を示したグラフである。 本実施形態に係るグロープラグの劣化モードを示すグラフである。 第二実施形態のグロープラグ通電制御装置の電気回路A2を示す回路図である。 第二実施形態に関して、時間変化に対するVB、Vi、Vref1、Vref2の変化を示したグラフである。 第三実施形態のグロープラグ通電制御装置の電気回路A3を示す回路図である。 第四実施形態のグロープラグ通電制御装置の電気回路A4を示す回路図である。 第五実施形態のグロープラグ通電制御装置の電気回路A5を示す回路図である。 図4の変形例を示すグラフである。 図13の変形例を示すグラフである。 本実施形態に関して、(a)Viおよび(b)Vrefの時定数を示す模式図である。 変形例である電気回路A6を示す回路図である。 図9の変形例を示すグラフである。
符号の説明
1…エンジン
2…キースイッチ
3…バッテリー(電源)
4a,4b,4c,4d…グロープラグ
40,40b,40c,40d…セラミックヒータ
5…電子制御装置
6…グロープラグ通電制御装置
10…ハウジング
110…樹脂部
111…第一コネクタ部
112…第二コネクタ部
113…第三コネクタ部
120…放熱部
21…制御チップ
22…パワーチップ
23…シャント抵抗器(第一電圧出力手段)
24…抵抗器
25…抵抗器
26…差動増幅器(第一電圧出力手段)
27…コンパレータ(比較判別手段)
28…コンパレータ(比較判別手段)
29…抵抗器
30…センスMOS
31…メイン素子
32…センス素子
33…オペアンプ(増幅手段)
34…トランジスタ
35…シャント抵抗器
40…抵抗器(応答性調整手段)
41…コンデンサ(応答性調整手段)
50…カレントミラー回路(第二電流出力手段)
51…電圧検出抵抗(抵抗器)
52…電流調整器(電流調整手段)
60、70…カレントミラー回路(電流調整手段)

Claims (6)

  1. ヒータに流れる電流を電圧に変換して第一電圧値を出力する第一電圧出力手段と、
    電源に接続されて、前記電源の電圧に対応する第二電圧値を出力する第二電圧出力手段と、
    前記第一電圧出力手段および前記第二電圧出力手段からそれぞれ出力される第一電圧値と第二電圧値とを比較することで、前記ヒータの劣化の有無を判別する比較判別手段とを備え
    前記ヒータへの通電は、スイッチング素子のパルス幅変調により制御され、
    前記第一電圧出力手段には、前記第一電圧値を増幅する増幅手段が設けられ、前記第二電圧出力手段には、応答性調整手段が設けられていることを特徴とするヒータ劣化検出装置。
  2. ヒータに流れる電流を電圧に変換して第一電圧値を出力する第一電圧出力手段と、
    前記ヒータに接続されて、前記ヒータに印加される電圧に対応する第二電圧値を出力する第二電圧出力手段と、
    前記第一電圧出力手段および前記第二電圧出力手段からそれぞれ出力される第一電圧値と第二電圧値とを比較することで、前記ヒータの劣化の有無を判別する比較判別手段とを備え
    前記ヒータへの通電は、スイッチング素子のパルス幅変調により制御され、
    前記第一電圧出力手段には、前記第一電圧値を増幅する増幅手段が設けられ、前記第二電圧出力手段には、応答性調整手段が設けられていることを特徴とするヒータ劣化検出装置。
  3. 前記第一電圧出力手段は、センスMOSを有し、前記ヒータに流れる電流の一部を電圧に変換して前記第一電圧値を出力することを特徴とする請求項1または2に記載のヒータ劣化検出装置。
  4. 前記第一電圧出力手段は、シャント抵抗器を有し、前記第一電圧値は、前記シャント抵抗器における電圧降下として出力されることを特徴とする請求項1または2に記載のヒータ劣化検出装置。
  5. 前記第二電圧出力手段は、直列に設けられる複数の抵抗器を有し、前記第二電圧値は、前記複数の抵抗器により分圧された電圧値として出力されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のヒータ劣化検出装置。
  6. 前記ヒータをグロープラグに内蔵し、
    請求項1乃至5のいずれか一項に記載のヒータ劣化検出装置を用いたグロープラグ通電制御装置
JP2008291240A 2008-01-15 2008-11-13 ヒータ劣化検出装置およびグロープラグ通電制御装置 Active JP4894847B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008291240A JP4894847B2 (ja) 2008-01-15 2008-11-13 ヒータ劣化検出装置およびグロープラグ通電制御装置
DE102009000232.4A DE102009000232B4 (de) 2008-01-15 2009-01-14 Vorrichtung zur Erfassung einer Verschlechterung eines Heizelements und Vorrichtung zur Steuerung einer Energiezufuhr einer Glühkerze
US12/353,362 US20090179026A1 (en) 2008-01-15 2009-01-14 Apparatus for detecting deterioration of a heater and apparatus for controlling energization of a glow plug

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008006164 2008-01-15
JP2008006164 2008-01-15
JP2008291240A JP4894847B2 (ja) 2008-01-15 2008-11-13 ヒータ劣化検出装置およびグロープラグ通電制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009191842A JP2009191842A (ja) 2009-08-27
JP4894847B2 true JP4894847B2 (ja) 2012-03-14

Family

ID=41074067

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008291240A Active JP4894847B2 (ja) 2008-01-15 2008-11-13 ヒータ劣化検出装置およびグロープラグ通電制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4894847B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5215938B2 (ja) * 2009-05-21 2013-06-19 日本特殊陶業株式会社 グロープラグの通電制御装置
JP5948740B2 (ja) * 2011-06-01 2016-07-06 株式会社デンソー 制御部一体型グロープラグとその通電制御方法
JP5884390B2 (ja) 2011-10-11 2016-03-15 株式会社デンソー 発熱装置
FR3007229B1 (fr) * 2013-06-17 2015-06-19 Valeo Systemes Thermiques Commande d'un circuit de chauffage electrique, notamment pour vehicule automobile
KR101678277B1 (ko) 2014-10-06 2016-11-21 주식회사 엘지화학 스위치 열화 검출 장치 및 방법
DE102016109039A1 (de) * 2016-02-17 2017-08-17 Dbk David + Baader Gmbh Elektrische Vorrichtung, insbesondere Heizer, sowie Vorrichtung und Verfahren zur Ansteuerung einer elektrischen Vorrichtung
JP6725347B2 (ja) * 2016-07-11 2020-07-15 日野自動車株式会社 発熱機器の状態判定装置および状態判定方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58222978A (ja) * 1982-06-18 1983-12-24 Nippon Denso Co Ltd グロ−プラグのような加熱体断線検出装置
JP3952562B2 (ja) * 1997-12-18 2007-08-01 いすゞ自動車株式会社 グロープラグの断線検出システム
JP4654964B2 (ja) * 2006-04-13 2011-03-23 株式会社デンソー グロープラグ通電制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009191842A (ja) 2009-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4894847B2 (ja) ヒータ劣化検出装置およびグロープラグ通電制御装置
US20090179026A1 (en) Apparatus for detecting deterioration of a heater and apparatus for controlling energization of a glow plug
US5898557A (en) Switching apparatus
JP3216972B2 (ja) 内燃機関の点火装置
US8483905B2 (en) Energization control apparatus for controlled component for a vehicle
JP4188367B2 (ja) 内燃機関点火装置
JP6654732B2 (ja) 点火制御装置及び点火制御装置の基準電圧調整方法
JP5393341B2 (ja) グロープラグ劣化判定装置
US10424902B2 (en) Ignition device
JP6453325B2 (ja) 自動車のオンボード電気ネットワークの供給電圧を制御するためのシステム
JP4188290B2 (ja) 内燃機関点火装置
US5373826A (en) Ignition apparatus for an internal combustion engine having a current limiting function
US7057424B2 (en) Diagnose interface for a non-isolated sensor
JP2000197201A (ja) 電気自動車の地絡検出回路
US20170094758A1 (en) Ignitor-arrangement
JP2012251457A (ja) 制御部一体型グロープラグとその通電制御方法
JP2020094563A (ja) 点火コイル用駆動装置及びそれを備えた点火システム
JP7410346B2 (ja) スイッチ装置
US20230251991A1 (en) Device for automatically detecting coupling between electronic devices
US20210388806A1 (en) Ignition apparatus
KR100501383B1 (ko) 엔진용 전자제어유닛
JP2006119035A (ja) ノッキングセンサ及びノッキング検出装置
KR100916442B1 (ko) 차량의 예열 시스템
KR970005496B1 (ko) 자동차용 시동장치
JPH11294309A (ja) 内燃機関用点火装置及び内燃機関用点火システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100423

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110714

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110719

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110912

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111129

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111212

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4894847

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150106

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250