JP4894372B2 - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、カラー液晶ディスプレーに使用されるカラーフィルタの製造方法に係り、特に、インクジェット法を用いたカラーフィルタの製造方法に関する。
近年、携帯電話やパーソナルコンピュータ、薄型カラーテレビの発展に伴い、カラーLCDの需要が増加しており、特に、薄型カラーテレビの大型化が著しい。しかしながら、大型の薄型カラーテレビの需要の増加に合わせて低価格化の進行も著しく、薄型カラーテレビの構成部材の中でもコスト的に比重の高いカラーフィルタに対するコストダウンに対する要求が高い。
このようなカラーフィルタにおいては、通常、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の着色パターンを備え、R、GおよびBのそれぞれの画素に対応する電極をオン・オフさせることで液晶がシャッタとして作動し、R、GおよびBのそれぞれの画素を光が通過してカラー表示が行われるものである。
従来より行われているカラーフィルタの製造方法としては、例えば染色法が挙げられる。この染色法は、まずガラス基板上に透明な水溶性高分子材料をフォトリソグラフィーにより所望の形状にパターニングした後、得られた透明パターンを染料水溶液に浸漬して透明パターンを染色し、これを3回繰り返すことにより、R、GおよびBのカラーフィルタ層を形成するものである。
また、他の方法としては顔料分散法がある。この方法は、まず基板上に顔料を分散した感光性樹脂層を形成し、これをパターニングすることにより単色のパターンを得る。さらにこの工程を3回繰り返すことにより、R、G、およびBのカラーフィルタ層を形成する。
さらに他の方法としては、熱硬化性樹脂に顔料を分散させてR、G、およびBの3回の印刷を行った後、樹脂を熱硬化させる方法等を挙げることができる。
しかしながら、いずれの方法も、R、G及びBの3色を着色するために、同一の工程を3回繰り返す必要があり、コスト高になるという問題や、同様の工程を繰り返すため歩留まりが低下するという問題がある。
これらの問題点を解決したカラーフィルタの製造方法として、近年、インクジェット方式を利用したカラーフィルタの製造方法が検討されている。
インクジェット方式を用いたカラーフィルタの製造方法としては、例えば、特許文献1、特許文献2、及び特許文献3等に記載されている方法が挙げられる。
特許文献1には、ガラス基板上の所望する着色領域外への着色インクの広がりを防止するため、予めブラックマトリックス(遮光パターン)にフッ素系撥水・撥油剤を含有させた着色インクを用いることによって、着色領域内のみに着色インクを定着させることが記載されている。また、特許文献2、特許文献3には、含フッ素化合物及び/又は含ケイ素化合物を含有するブラックマトリックスを、着色工程におけるインクにじみ、混色を防止するための仕切り壁とすることが記載されている。
また、特許文献4には、遮光パターン上部の撥インク性と、遮光パターン間の撥インク性を、水の接触角で、それぞれ90〜120°、30°以下とすることにより、遮光パターン間での着色インクの広がりを良好にし、遮光パターン上部には着色インクが付着しにくくする発明が開示されている。この発明では、遮光パターン間を親インク処理剤により表面処理し、撥インク性をコントロールしている。
しかしながら、以上の従来の方法のように、ブラックマトリクスに撥水剤であるフッ素化合物やケイ素化合物を含有させても、ブラックマトリクス開口部へのインク充填量が多い場合、混色が発生し易くなり、歩留まりが低下する。また、撥水剤は過剰に含有させると、ブラックマトリクス形成工程の最終工程であるポストベーク(本硬化)の際に蒸発し、ブラックマトリクス開口部に露出したガラス基板表面に薄く付着することにより、インクを充填する際にガラス基板表面とインクとの濡れ性が悪くなり、開口部内にインクが均一に拡がらず、白抜けや色ムラが発生してしまうという問題がある。
特開平6−347637号公報 特開平7−35915号公報 特開平7−35917号公報 特開平9−203803号公報
本発明は、以上のような事情の下になされ、インクジェット方式を用いてカラーフィルタを製造するに際し、画素内の平坦製を改善したカラーフィルタの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、透明基板上に所定のパターンの遮光層を形成する工程、前記遮光層の開口部に、各色の着色材料をインクジェット法により規定の配列となるように吐出し、第1の膜厚を有する着色層を形成する工程、前記着色層が形成された前記透明基板を室温で2〜10分間放置することにより自然乾燥させて、前記着色層中の溶媒を蒸発させ、着色層の膜厚を前記第1の膜厚より小さい第2の膜厚にする工程、前記着色層を100〜150℃でプリベークする工程、及び前記着色層を200〜250℃でポストベークする工程を具備し、前記第1の膜厚(T1)に対する第2の膜厚(T2)の比(T2/T1)は、0.6〜0.95であり、前記着色材料は、顔料、バインダー樹脂、及び2種類以上の有機溶剤を含み、前記有機溶剤の10〜50重量%が沸点160℃以下の溶剤であることを特徴とするカラーフィルタの製造方法を提供する。
このようなカラーフィルタの製造方法において、第1の膜厚(T1)に対する第2の膜厚(T2)の比(T2/T1)は、0.6〜0.8であることが望ましい。
また、有機溶剤の蒸発速度は、酢酸ブチルの蒸発速度を100とした時に20以上であることが望ましい。
バインダー樹脂としては、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、及びベンゾグアナミン系樹脂からなる群から選ばれる1つ以上の熱硬化性樹脂を挙げることができる。この場合、熱硬化性樹脂の重量平均分子量は、500〜10000であることが望ましい。
本発明はまた、以上説明したカラーフィルタの製造方法により製造されたカラーフィルタを提供する。
本発明によると、インクジェット法により形成された着色層を室温下で放置し、膜厚を所定の割合に減少させた後、着色層の加熱硬化を行っているため、均一な膜厚の表面が平坦な着色層が得られ、それによって、色むらのないカラーフィルタを製造することができる。
以下、発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るカラーフィルタの製造方法を工程順に示す断面図である。まず、図1(a)に示すように、透明基板1上に、隔壁を構成する光硬化性の遮蔽層2を設ける。
透明基板1は、カラーフィルタとしての透明性や、機械的強度の特性が満足するものであれば、ポリカーボネート、ポリエーテルサルフォン、及びポリアクリレート等のプラスチックシート及びプラスチックフィルムなどでもよいが、一般的にはガラス基板を用いる。ガラス基板は、透明性、強度、耐熱性、耐候性において優れている。
遮蔽層2は、光硬化性のインク組成物を用いて透明基板1上に設けられる。インク組成物は、黒色顔料、インク用バインダ樹脂、光開始材、撥水剤等を溶媒によりインク化したものである。このインク組成物は、例えばバーコーター、ロールコーター、スピンコーター、ダイコーター、グラビアコーター等の塗布方法を用いて透明基板1上に塗布することができる。
インク組成物に含まれる黒色顔料としては、有機黒色顔料、無機黒色顔料の一般的な顔料を用いることができる。例えば、有機顔料、カーボンブラック、アニリンブラック、黒鉛、酸化チタン、鉄黒などを単体あるいは混合して用いられるものである。
インク組成物に含まれる撥水剤とは、着色組成物の充填時に着色組成物をはじき、隣接画素への侵入を防止する役割を有するものである。撥水剤の材料は特には限定されないが、フッ素化合物やケイ素化合物が撥水性に優れるために好ましい。しかし、ブラックマトリクス開口部へのインク充填量が多なると、隣接画素への着色組成物の侵入が発生し、混色不良となる。
また、撥水剤は過剰に含有させると、ブラックマトリクス形成工程の最終工程であるポストベーク(本硬化)の際に、蒸発し、ブラックマトリクス開口部に露出したガラス基板表面に薄く付着することで、インクを付与する際にガラス基板表面とインクとの濡れ性が悪くなり、開口部内にインクが均一に拡がらず、白抜けや色ムラが発生する。
撥水剤の具体的な例を挙げると、主鎖または側鎖に有機シリコーンやアルキルフルオロ基を有するもので、シロキサン成分を含むシリコーン樹脂やシリコーンゴム、この他にはフッ化ビニリデン、フッ化ビニル、三フッ化エチレン等やこれらの共重合体等のフッ素樹脂などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
次に、図1(b)に示すように、フォトマスク3を介して光照射を行い、遮蔽層2をパターン状に硬化させ、現像等の処理を行うことにより、図1(c)に示すように、光遮蔽パターン4を有するブラックマトリックス(BM)基板を得ることができる。
遮蔽層2の露光手段としては、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、キセノンランプ、ハロゲンランプ等のラジカル重合性化合物が反応する波長の光を放出するものを使用することができる。
遮蔽層2の現像液としては、非露光部を溶解させることのできる溶液、例えば、水酸化ナトリウムあるいは炭酸ナトリウム等のアルカリ性水溶液等を用いることができる。
光遮蔽パターン4の形成後、一般的な洗浄工程(水洗浄、エアー洗浄等)を行った後、任意に加熱(ポストベーク)を行うことができる。これにより、パターン化された樹脂層を十分に熱硬化することができ、且つBM表面から撥インク剤を溶出させる効果により、BMの撥インク性をより高くすることができる。加熱温度は、例えば120℃〜250℃であり、加熱時間は、3分〜60分程度である。
その後、図1(d)に示すように、インクジェット法により、複数色の着色組成物を光遮蔽パターン4の開口部に吐出し、例えば赤色着色層5a、緑色着色層5b、及び青色着色層5cを形成する。
インクジェット法に用いる装置としては、インク吐出方法の相違によりピエゾ変換方式と熱変換方式があるが、ピエゾ変換方式の装置を用いることが望ましい。また。インクジェット装置のインクの粒子化周波数は5〜100KHz程度であるのが望ましい。更に、インクジェット装置のノズル径は、5〜80μm程度であるのが望ましい。更にまた、インクジェット装置は、ヘッドを複数個配置し、1ヘッドにノズルを60〜500個程度組み込んだものを用いるのが好ましい。
本発明に使用される着色組成物は、顔料、バインダー樹脂、及び少なくとも2種以上の有機溶剤を含み、有機溶剤の10〜50重量%、好ましくは20〜40重量%が沸点160℃以下、好ましくは120℃以下の溶剤で構成されるのが好ましい。
少なくとも2種以上の有機溶剤のうち、10〜50重量%が沸点160℃以下の有機溶剤で構成されることで、インクの蒸発性が向上する。インクジェット吐出後、瞬時にインク体積が減少することで、隣接する画素への着色組成物の侵入を防ぎ、混色を防止することができる。
これに対し、10〜50重量%が沸点160℃を超える有機溶剤で構成される場合には、その後に室温下で放冷する際に、膜厚の減少の比率を所定の範囲にすることが困難となり、加熱硬化の際に膜厚に不均一が生じ、色むらが発生してしまう。また、沸点160℃以下の溶剤の含有量が50重量%を超えると、着色組成物が吐出ヘッドの先端において急激に乾燥することで、インクの急激な粘度上昇や目詰まりが発生し、吐出の直進性や安定性に悪影響を及ぼす場合がある。
沸点160℃以下の有機溶剤としては、例えば、酢酸イソプロピル、酢酸プロピル、酢酸イソブチル、酢酸ブチル、酢酸ペンチル、酢酸イソペンチル、乳酸エチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノンなどが挙げられる。もちろんこれらの有機溶剤を混合して使用することも可能である。
また、一方で吐出の直線性や安定性を確保するために、沸点160℃以上の有機溶剤を添加することも必要である。例えば、ジエチレングリコール−n−ブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ペンタエチレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコール−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコール−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−エトキシエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテート、2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルアセテート、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアセテート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアセテート、2−フェノキシエタノール、ジエチレングリコールジメチルエーテル等を用いることができる。
インクジェット用着色組成物の顔料としては、耐候性に優れたものを用いることが好ましい。具体的には、Pigment Red9、19、38、43、97、122、123、144、149、166、168、177、179、180、192、208、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、254、Pigment Blue15、15:6、16、22、29、60、64、Pigment Green7、36、Pigment Yellow20、24、86、81、83、93、108、109、110、117、125、137、138、139、147、148、150、153、154、166、168、185、Pigment Orange36、Pigment Violet23等を使用することができる。さらに所望の色相を得るために、2種以上の顔料を混合して用いることもできる。
着色組成物のバインダー樹脂としては、カラーフィルタ製造装置および製造工程の簡略化の点から、熱硬化性樹脂であることが好ましい。特に、カラーフィルタに要求される耐溶剤性、耐アルカリ性、耐酸性、耐熱性などの物性を満足させるため、熱黄変性の少ない熱硬化性樹脂である、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂からなる群から選ばれる1つ以上のものが使用される。
また、バインダー樹脂の重量平均分子量は、500〜10000の範囲内であることが好ましく、特に500〜8000の範囲内であることが好ましい。バインダー樹脂の重量平均分子量が10000を超えると、着色層の加熱加工時にインクの流動性が不足し、パターン平坦性が劣ってしまう。
着色組成物の分散剤は、溶剤への顔料の分散性を向上させるために用いることができる。分散剤として、イオン性、非イオン性界面活性剤などを用いることができる。具体的には、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリ脂肪酸塩、脂肪酸塩アルキルリン酸塩、テトラアルキルアンモニウム塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等、その他に有機顔料誘導体、ポリエステルなどが上げられる。分散剤は1種類を単独で使用しても良く、また、必要に応じて2種以上を混合して用いることも可能である。
赤色着色層5a、緑色着色層5b、及び青色着色層5cを形成した後、室温で、2〜10分間放置する。その結果、各着色層中の溶媒の蒸発により、着色層5a,5b,5cの膜厚T1は減少して、図1(e)に示すように、T2となる。
このように、着色層5a,5b,5cの形成後、放置して膜厚を減少させるのは、次のような理由による。
即ち、インクジェット方式では、着色組成物を高濃度にするとノズルが詰まるため、通常、低濃度にしてBM開口部に吐出しているが、溶媒を多量に含む着色層の加熱処理による膜厚の大幅な減少を考慮すると、吐出された着色層の厚さを厚くせざるを得ない。このように厚く、溶媒分の多い着色層を形成した後、硬化させるために加熱処理すると、急激な溶媒の蒸発に伴う膜厚の減少により、膜厚に不均一が生じ、色むらが発生してしまう。
これに対し、本発明では、インクジェット方式によりBMの開口部に着色材料を吐出し、着色層を形成した後、室温で放置し、着色層の膜厚を、吐出後の膜厚T1と放置後の膜厚T2の膜厚比(T2/T1)が0.6〜0.95、好ましくは0.6〜0.8となるような割合で減少させている。このような割合で膜厚を減少させた後、加熱処理を施すことにより、均一な膜厚の着色層が得られ、色むらが発生することはない。
インクジェット方式による吐出後の第1の膜厚(T1)に対する放冷後の第2の膜厚(T2)の比(T2/T1)が0.6未満では、放冷に長時間を要するとともに、プリベーク後の着色層が皮膜状となってしまう。即ち、表面の溶媒が多量に蒸発して皮膜を形成し、これをベークすると、表面にしわがよってしまう。一方、T2/T1が0.95を超えるような値では、加熱硬化の際に膜厚に不均一が生じ、色むらが発生してしまう。
室温下での放冷後、光遮蔽パターン4及び着色層5a,5b,5cが設けられた透明基板1を加熱炉に導入し、着色層5a,5b,5cを100〜150℃でプリベークし、更に200〜250℃でポストベークする。その結果、着色層5a,5b,5cは硬化するとともに、その膜厚は、図1(f)に示すように、光遮蔽パターン4の膜厚とほぼ同様となる。
その後、図1(g)に示すように、表面に保護層6を形成して、カラーフィルタが完成する。
保護層6は、カラーフィルタ表面の平滑性、耐候性を向上させるために設けるものである。保護層6は、カルボキシル基を有する化合物とエポキシ基を有する化合物を溶媒等に溶解したものを、スピンコート法やダイコート法等の適切な塗工方法を用いてコーティングした後、加熱して架橋させることにより形成することができる。
カルボキシル基を有する化合物としては、加熱により、エポキシ基と架橋反応を行うことができるようなカルボキシル基を有する化合物であればよい。ところで、カルボキシル基とエポキシ基は反応性が高いので、製造工程で問題が生じることがある。このため、カルボキシル基がアルキルビニルエーテルによりブロックされた化合物を用いることが望ましい。
カルボキシル基を有する化合物の具体例としては、1−イソプロポキシエチル(メタ)アクリレート、1−エトキシエチル(メタ)アクリレート、1−t−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、1−(1−メチルヘキシロキシ)エチル(メタ)アクリレート、1−(1,1−ジメチルプロポキシ)エチル(メタ)アクリレート、1−イソプロプキシエチル(メタ)アクリルアミド、1−エトキシエチル(メタ)アクリルアミド、1−t−ブトキシエチル(メタ)アクリルアミド、1−(1−メチルヘキシロキシ)エチル(メタ)アクリルアミド、1−(1,1−ジメチルプロポキシ)エチル(メタ)アクリルアミド、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸−2,4−ビス(プロポキシエチル)−1−((メタ)アクリロキシエチル)エステル等の単量体もしくは共重合体が一例として挙げられる。
エポキシ基を有する化合物としては、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルイタコネート、グリシジルフマレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート等の単量体、あるいは共重合体などが挙げられる。特に、エポキシ基を有する化合物としてアクリル樹脂を用いると、透明性、耐候性に優れた保護層6を得ることができる。
以下、本発明の実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら制限されるものではない。
実施例
1.ブラックマトリクスの作製
ポリイミド前駆体(「セミコファインSP−510」:東レ(株)製)10重量部、カーボンブラック7.5重量部、NMP130重量部、分散剤(銅フタロシアニン誘導体)5重量部、開始剤5重量部、及び撥インク剤(ポリアルキルシロキサン)0.5重量部をビーズミル分散機により、冷却しながら3時間分散させ、ブラックマトリックス組成物を調製した。
調製されたブラックマトリックス組成物を無アルカリガラス(品番1737:コーニング社製)上にスピンコート法により塗布した後、オーブン中90℃で20分間プリベークを行った。
次いで、露光・現像を行った後、オーブン中で230℃で1時間ポストベークを行い、ブラックマトリックスを形成した。形成されたブラックマトリックスの膜厚は1.5μmであった。
このようにして形成されたブラックマトリックスの上頂部の着色インク(表面張力30mN/m)に対する接触角を測定したところ、30°であり、ブラックマトリックスの上頂部が着色インクに対して撥インク性を有することを確認した。
2.着色組成物の作製
カラーフィルタ作製に用いる着色組成物を着色する顔料としては、次のものを用いた。即ち、赤色顔料として、C.I.Pigment Red 254(「イルガフォーレッド B-CF」:チバ・スペシャルティケミカルズ社製)、青色顔料として、C.I.Pigment Blue 15;6(「ヘリオゲンブルー」:BASF社製)を用い、下記表1に示す処方でビーズミル分散により十分混練し、赤色顔料分散液(組成物1,2)及び青色顔料分散液(組成物3)を作製した。
Figure 0004894372
このようにして得た顔料分散液に、下記表2に示す処方で、熱硬化性樹脂及び有機溶剤を加えてよく攪拌し、9種のカラーフィルタ用着色組成物(インクA〜I)を調製した。
Figure 0004894372
3.カラーフィルタ基板の作製
ガラス基板上に形成されたブラックマトリクスの開口部に、12pl、180dpiヘッド(セイコーインスツルメンツ社製)を搭載したインクジェット印刷装置により、赤色(R)及び青色(B)各色の着色組成物を吐出した。その後、室温下で自然乾燥させ、着色層の膜厚T1がT2になるまで、下記表3に示すような様々な比率(T2/T1)で減少させた後、ホットプレートで100℃、120℃、150℃で3分間プリベークし、さらに230℃で20分間ポストベークを行い、パターン状着色層を形成して、60種のカラーフィルタ試料を得た。
これらのカラーフィルタ試料について、赤色(R)及び青色(B)各色の着色層の形状を観察し、下記の基準で評価した。それらの結果を下記表3に示す。
◎ :表面が非常に平坦(画素中の最小膜厚部と最大膜厚部のΔEabが2以下)
○:表面が平坦(画素中の最小膜厚部と最大膜厚部のΔEabが2〜3)
△:表面がほぼ平坦(画素中の最小膜厚部と最大膜厚部のΔEabが3〜5)
×:表面が不均一、凸形状又は皮膜状(画素中の最小膜厚部と最大膜厚部のΔEabが5以上)
Figure 0004894372
Figure 0004894372
上記表3から、以下のことが明らかである。即ち、T2/T1が0.6未満の場合(例6、例12、例26、例32、例46、例52)には、着色層はいずれも皮膜状となり、一方、T2/T1が0.95を超えると(例1、例7、例13、例14、例21、例27、例28、例33、例34、例41、例47、例53)、着色層はいずれも表面が不均一か凸形状となり、好ましくない。
これに対し、T2/T1が0.6〜0.95の範囲内の場合には、いずれも着色層は良好な形状を示している。
また、T2/T1が0.6〜0.9の範囲内の場合、沸点160℃以下の溶剤を用いた場合には、特に優れた形状を示していることがわかる。
本発明の一実施形態に係るカラーフィルタの製造工程の一例を示す断面図である。
符号の説明
1…透明基板、2…遮蔽層、3…フォトマスク、4…光遮蔽パターン、5a…、5b…緑色着色層、5c…青色着色層、6…保護層。

Claims (6)

  1. 透明基板上に所定のパターンの遮光層を形成する工程、
    前記遮光層の開口部に、各色の着色材料をインクジェット法により規定の配列となるように吐出し、第1の膜厚を有する着色層を形成する工程、
    前記着色層が形成された前記透明基板を室温で2〜10分間放置することにより自然乾燥させて、前記着色層中の溶媒を蒸発させ、着色層の膜厚を前記第1の膜厚より小さい第2の膜厚にする工程、
    前記着色層を100〜150℃でプリベークする工程、及び
    前記着色層を200〜250℃でポストベークする工程
    を具備し、
    前記第1の膜厚(T1)に対する第2の膜厚(T2)の比(T2/T1)は、0.6〜0.95であり、
    前記着色材料は、顔料、バインダー樹脂、及び2種類以上の有機溶剤を含み、前記有機溶剤の10〜50重量%が沸点160℃以下の溶剤である
    ことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  2. 前記第1の膜厚(T1)に対する第2の膜厚(T2)の比(T2/T1)は、0.6〜0.8であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
  3. 前記有機溶剤の蒸発速度は、酢酸ブチルの蒸発速度を100とした時に20以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のカラーフィルタの製造方法。
  4. 前記バインダー樹脂が、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、及びベンゾグアナミン系樹脂からなる群から選ばれる1つ以上の熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  5. 前記熱硬化性樹脂の重量平均分子量が、500〜10000であることを特徴とする請求項4に記載のカラーフィルタの製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法により製造されたカラーフィルタ。
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