JP4893420B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関し、特に、キャパシタによる内燃機関の始動のための技術に関する。
燃費の向上や排気ガス放出の低減などを図るために、車両がアイドル状態で停止しているときに、内燃機関(以下では、「エンジン」ともいう。)を自動的に停止させ、発進時に自動的に再始動して円滑に発進させるようにした技術(エンジン自動停止/再始動システム、アイドルストップシステム、エコランシステムなどと呼ばれる。)が提案されている。この技術では、エンジンの再始動に時間がかかるとユーザの発進意思に対してレスポンスが遅れてドライバビリティが悪化するため、素早く再始動させることが重要である。ところが、エンジンを始動する場合、一般に始動用モータ(スタータモータ)を用いており、エンジンを素早く再始動させることが困難である。また、頻繁にエンジンの停止と始動とを繰り返すことで、スタータモータや周辺部品の寿命低下などを招いてしまう。
そこで、点火に基づく特定の気筒(例えば、膨張行程にある気筒)における燃焼によって回転を開始させ、始動を行うように構成されたエンジンの始動装置が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。つまり、特定の気筒に対して、燃料噴射および点火を行って燃焼させ、その爆発力によりエンジンを始動させるようにしている。このような始動装置によれば、従来では一般的に必要とされていたスタータモータを用いずに、エンジンの始動を行うことが可能になり、上述のような不具合の解消を図ることが可能になる。
ここで、停止状態にあるエンジンを再始動するときの手順の一例を説明すると、まず、停止時に膨張行程にあった気筒に対して燃料噴射および点火を行って燃焼させることで、爆発力を得てエンジンに回転力を与える。次に、停止時に圧縮行程にあった気筒が、続いて、吸気行程にあった気筒が、それぞれ所定の位置まで回転したときに燃料噴射および点火を行って燃焼させる。その後、通常の燃料噴射および点火を行ってエンジンを再始動させる。
特開2006−183629号公報 特開2006−214377号公報
上述したように、点火プラグにより特定の気筒の混合気に対する点火動作を行ってエンジンを始動させるには、比較的大きな電力(数kW程度)が必要になる。このため、点火動作を行う点火プラグへの電力供給を補機用電池(バッテリ)によって行うと、次のような問題点がある。
エンジンの大型化等にともなってエンジン始動に必要なエネルギーも増大する結果、バッテリの大型化を招くという問題点がある。また、上述のようなアイドルストップシステムを採用した車両では、頻繁にエンジンの停止と始動とが繰り返されるので、バッテリの使用過多による充電量(電圧)の低下を招いてしまう。また、エンジン停止後における周辺機器の使用、例えば、TV鑑賞や、DSRC(Dedicated Short Range Communication:狭域通信)による決済システムの利用などに対し、エンジン始動に必要な充電量を確保する観点から制限がかかるという問題点もある。
したがって、点火プラグへの電力供給をバッテリ以外の電力供給手段を利用して行うことが考えられている。この電力供給手段としては、例えば、電気二重層キャパシタなどのようなキャパシタが挙げられる。キャパシタを点火プラグの点火用、つまり、エンジンの始動用として設けることで、バッテリの電力をエンジン始動のために用いる必要がなくなる。これにより、バッテリの小型化が可能になる。加えて、バッテリの電力をエンジン始動以外の他の用途に利用することが可能になり、ユーザの利便性が向上する。
ここで、キャパシタをエンジン始動用に用いる場合にも、バッテリの場合と同様に、キャパシタの充電量(電圧)をエンジン始動に最低限必要な所定の充電量以上にしておく必要がある。しかし、キャパシタのデメリットとして、一般的に自己放電が大きいという点が挙げられる。このため、エンジン停止中には、キャパシタの充電量が自己放電により徐々に低下していくことから、何らの対策も講じなければ、エンジン始動を行うことができない状態に陥る可能性がある。
一方、上述のような内燃機関の始動装置において、特定の気筒の混合気に対する点火動作を行ってエンジンを始動させるには、その点火動作を行う気筒の燃焼室内の圧力(筒内圧)を所定圧以上に高めておく必要がある。つまり、エンジン停止中には、燃焼室内の空気がシリンダボアの内壁とピストン(ピストンリング)との隙間から漏れるため、筒内圧が徐々に低下していくことから、何らの対策も講じなければ、エンジン始動を行うことができない状態に陥る可能性がある。
本発明は、そのような問題点を鑑みてなされたものであり、キャパシタからの電力供給による点火に基づく特定の気筒における燃焼によって回転を開始させ、始動を行うように構成された内燃機関において、その内燃機関の停止中に、内燃機関の次の始動を確実に行えるようにすることを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。すなわち、本発明は、キャパシタからの電力供給による点火に基づく特定の気筒における燃焼によって回転を開始させ、始動を行うように構成された内燃機関の制御装置であって、前記キャパシタの電圧を検出する電圧検出手段と、内燃機関の駆動にともないキャパシタの充電を行う発電手段と、内燃機関の停止中に、前記キャパシタの電圧が所定値を下回った場合には、内燃機関の始動を行って、キャパシタの充電を行った後、内燃機関を再び停止させる制御手段を備えることを特徴としている。
上記構成において、停止状態にある内燃機関を始動させるときには、特定の気筒、例えば、停止時に膨張行程にあった気筒に対し、初回の燃料噴射および点火を行って燃焼させる。この燃焼による爆発力がピストンに伝えられ、クランクシャフトの回転力になる。次に、停止時に圧縮行程にあった気筒が所定の位置まで移動したときに、燃料噴射および点火を行い燃焼させ、さらに、停止時に吸気行程にあった気筒が所定の位置まで移動したときに、燃料噴射および点火を行って燃焼させる。その後、通常の燃料噴射および点火を行って内燃機関を始動させるようにしている。
そして、上記構成では、内燃機関の停止中において、キャパシタの電圧を監視して、その電圧が所定値を下回った場合には、上記のような内燃機関の始動を行ってキャパシタの充電を行うようにしている。これにより、キャパシタが過放電となる事態を回避でき、内燃機関の始動が不可能になる事態に陥ることを回避できる。したがって、内燃機関の次の始動が確実に行えるようになる。
ここで、内燃機関の停止中にキャパシタの電圧を監視するのは、上記のような内燃機関の始動を行う上でキャパシタの電圧が所定値以上であることが必要であるからである。そして、内燃機関の停止中は、キャパシタの電圧が自己放電により徐々に低下していくため、キャパシタの電圧が所定値以上ではない場合、キャパシタの充電を行って内燃機関の始動が可能な状態にする必要があるからである。
上記構成の代わりに次のような構成を採用することも可能である。すなわち、本発明は、キャパシタからの電力供給による点火に基づく特定の気筒における燃焼によって回転を開始させ、始動を行うように構成された内燃機関の制御装置であって、前記内燃機関の気筒の筒内圧を検出する圧力検出手段と、内燃機関の停止中に、前記特定の気筒の筒内圧が所定圧を下回った場合には、内燃機関の始動を行って、筒内圧を上昇させた後、内燃機関を再び停止させる制御手段を備えることを特徴としている。
上記構成では、内燃機関の停止中において、特定の気筒、この場合、内燃機関の次の始動のときの初回の燃料噴射および点火を行う気筒の筒内圧を監視して、その筒内圧が所定圧を下回った場合には、上記のような内燃機関の始動を行って筒内圧を上昇させるようにしている。これにより、内燃機関の始動が不可能になる事態に陥ることを回避できる。したがって、内燃機関の次の始動が確実に行えるようになる。
ここで、内燃機関の停止中に特定の気筒の筒内圧を監視するのは、上記のような内燃機関の始動を行う上でその気筒の筒内圧が所定圧以上であることが必要であるからである。そして、内燃機関の停止中は、その気筒の筒内圧が徐々に低下していくため、その筒内圧が所定圧以上ではない場合、筒内圧を上昇させて内燃機関の始動が可能な状態にする必要があるからである。
また、上記2つの構成を組み合わせた構成を採用することも可能である。具体的には、本発明は、キャパシタからの電力供給による点火に基づく特定の気筒における燃焼によって回転を開始させ、始動を行うように構成された内燃機関の制御装置であって、前記キャパシタの電圧を検出する電圧検出手段と、前記内燃機関の気筒の筒内圧を検出する圧力検出手段と、内燃機関の駆動にともないキャパシタの充電を行う発電手段と、内燃機関の停止中に、前記キャパシタの電圧が所定値を下回った場合には、内燃機関の始動を行って、キャパシタの充電を行った後、内燃機関を再び停止させるとともに、前記特定の気筒の筒内圧が所定圧を下回った場合には、内燃機関の始動を行って、筒内圧を上昇させた後、内燃機関を再び停止させる制御手段を備えることを特徴としている。
ここで、内燃機関の停止の際および再度の停止の際膨張行程にある気筒内のピストンをこの気筒の筒内圧が所定値以上となる所定位置に停止させることが好ましく、このようなピストンの所定位置への停止は、電動モータによって行うことが可能である。
本発明によれば、内燃機関の停止中において、キャパシタの電圧を監視して、その電圧が所定値を下回った場合には、内燃機関の始動を行ってキャパシタの充電を行うようにしている。これにより、内燃機関の始動が不可能になる事態に陥ることを回避できる。したがって、内燃機関の次の始動が確実に行えるようになる。
本発明を実施するための最良の形態について添付図面を参照しながら説明する。この実施形態では、本発明を自動車に搭載された多気筒(例えば4気筒)ガソリンエンジンに適用した場合について説明する。
図1に例示するエンジンの制御システムには、直列型4気筒のエンジン10およびその制御主体であるエンジン制御装置(ECU)100に加え、エンジン始動用のキャパシタ110、補機用のバッテリ120等が備えられている。なお、エンジンの気筒数は4気筒以外であってもよい。また、エンジンの型式はV型であっても、水平対向型であってもよい。
ここで、制御システムの詳しい説明に先立ち、エンジン10の基本的な構成について、図2を用いて説明する。なお、図2にはエンジン10の1気筒の構成のみを示している。
図2に例示するエンジン10は、火花点火式レシプロエンジンであり、筒内直噴式のインジェクタ(燃料噴射弁)20によりシリンダ(気筒)11の燃焼室12内へ燃料を直接噴射して混合気を生成するようになっている。
エンジン10のシリンダブロックに形成された各シリンダ11内にはピストン30が設けられており、シリンダ11内での混合気の燃焼にともなってこのピストン30が往復運動する。このピストン30の往復運動は、コネクティングロッド31を介してクランクシャフト32に伝達され、ここで回転運動に変換されて、エンジン10の出力として取り出されるようになっている。クランクシャフト32には、外周面に複数の突起(歯)を有するシグナルロータが取り付けられており、このシグナルロータの側方近傍には、エンジンクランク角や回転数の検出に利用されるクランク角センサ33が配置されている。このクランク角センサ33は、クランクシャフト32が回転する際に、シグナルロータの突起に対応するパルス状の信号(出力パルス)を発生する。
エンジン10には、シリンダ11内の圧力(筒内圧)を検出する圧力センサ14が配置されている。また、エンジン10には、シリンダ11の周囲に設けられるウォータジャケット(図示せず)内の冷却水温度を検出する冷却水温センサ15が配置されている。
エンジン10の吸気系としては、吸気通路40、インテークマニホールド41、シリンダヘッド13に形成された吸気ポート42が備えられている。吸気ポート42は、吸気バルブ43によって開閉可能となっている。吸気バルブ43は、吸気カムシャフト44により駆動される。この吸気カムシャフト44は、クランクシャフト32から取り出される動力がタイミングベルト等によって伝達されて回転駆動される。吸気カムシャフト44の近傍には、気筒判別用のカム角センサ48が配置されている。このカム角センサ48は、吸気カムシャフト44に一体的に設けられたロータ外周面の1個の突起(歯)に対向するように配置されており、吸気カムシャフト44が回転する際に、パルス状の信号を出力する。なお、吸気カムシャフト44は、クランクシャフト32の1/2の回転速度で回転するので、クランクシャフト32が720°回転するごとにカム角センサ48が1つのパルス状の信号(出力パルス)を発生する。
また、エンジン10は、吸気通路40におけるエアクリーナ45の下流側に設けられたスロットルボディ50により吸入空気量が調整されるようになっている。このスロットルボディ50は、バタフライバルブでなるスロットルバルブ51と、このスロットルバルブ51を開閉駆動するスロットルモータ52と、スロットルバルブ51の開度を検出するスロットル開度センサ53とを備えている。エンジン制御装置100は、ユーザにより操作されるアクセルペダル54の開度を検知するアクセル開度センサ55からの出力を取得して、スロットルモータ52に制御信号を送り、スロットル開度センサ53からの開度フィードバック信号に基づいて、スロットルバルブ51を適切な開度に制御する。これにより、エンジン10のシリンダ11内へ導入する空気の量を制御する。また、吸気通路40には、吸入空気量を検出するエアフローセンサ46と、吸入空気温度を検出する吸気温度センサ47とが配置されている。
一方、エンジン10の排気系としては、シリンダヘッド13に形成された排気ポート61、エキゾーストマニホールド62、排気通路60が備えられている。エキゾーストマニホールド62の下流側には、排気ガスを浄化するための触媒コンバータ66が設置されている。排気ポート61は、排気バルブ63によって開閉可能となっている。排気バルブ63は、排気カムシャフト64により駆動される。この排気カムシャフト64は、クランクシャフト32から取り出される動力がタイミングベルト等によって伝達されて回転駆動される。排気通路60には、排気ガス中の酸素濃度を検出するO2センサ65が配置されている。
インジェクタ20は、燃料蓄圧容器としてのデリバリパイプ21に接続されており、このデリバリパイプ21から燃料が供給されるようになっている。インジェクタ20によってシリンダ11(燃焼室12)内へ直接噴射された燃料は、上記吸気系を経てシリンダ11内へ導入された空気とともに混合気を形成する。このインジェクタ20からの燃料噴射は、エンジン10の負荷やエンジン回転数に応じたエンジン制御装置100の演算処理により、噴射タイミングおよび噴射量が調整される。
また、シリンダヘッド13には、点火プラグ(点火栓)70が配設されている。この点火プラグ70の点火動作のタイミングは、エンジン10のクランク角に応じて調整される。
エンジン10の運転時には、エンジン10の吸入行程において、吸気バルブ43により吸気ポート42が開かれることにより吸入空気が吸気ポート42を通じてシリンダ11内に導入される。このシリンダ11内への吸入空気の導入とともにインジェクタ20から燃料がシリンダ11内に噴射されることで、混合気が形成される。シリンダ11内の混合気は、圧縮行程において、圧縮される。そして、膨張行程において、点火プラグ70によって着火されることで燃料が燃焼する。その燃焼圧力(爆発力)はピストン30に伝えられ、これにより、ピストン30が往復運動してクランクシャフト32が回転する。
燃焼後の混合気は排気ガスとなり、排気バルブ63の開弁動作にともなって、排気ポート61を経てエキゾーストマニホールド62に排出される(排気行程)。そして、排気ガスは、触媒コンバータ66により浄化された後、排気通路60を経て大気中へ放出される。
エンジン10には、その運転を制御するために運転に関する情報、および、エンジン10の制御に関する情報を取得するために、センサ類が取り付けられている。この場合、センサ類は、圧力センサ14、冷却水温センサ15、クランク角センサ33、エアフローセンサ46、吸気温度センサ47、カム角センサ48、スロットル開度センサ53、アクセル開度センサ55、O2センサ65等である。
エンジン制御装置100は、これらのセンサ類からの出力を取得して、エンジン10の運転を制御する。エンジン制御装置100は、演算処理装置(CPUまたはMPU)、記憶装置(RAMおよびROM)、入・出力インターフェースを主体とするマイクロコンピュータにより構成される。この場合、エンジン制御装置100の記憶装置には、各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶される。演算処理装置は、記憶装置に記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。また、エンジン制御装置100の入力インターフェースには、上述したセンサ類が接続されている。また、後述する電圧センサ111,121、ACCリレー144等が入力インターフェースに接続されている。
一方、エンジン制御装置100の出力インターフェースには、上述したインジェクタ20、スロットルモータ52、イグナイタ71等が接続されている。また、後述する位置調整用モータ34、メータ150等が出力インターフェースに接続されている。
次に、エンジン10の制御システムについて説明する。図1では、この制御システムのエンジン10の始動に関する構成を主に示している。
上述したように、この制御システムには、エンジン10およびエンジン制御装置100に加え、始動用キャパシタ110、補機用バッテリ120等が備えられている。また、オルタネータ130、周辺機器140、メータ150等が備えられている。
始動用キャパシタ110は、点火プラグ70へ電力を供給して、エンジン10を始動させるためのものであって、例えば、電気二重層キャパシタとして構成される。詳しくは、エンジン制御装置100からエンジン10のクランク角に応じた所定のタイミングでイグナイタ71にエンジン始動命令が送られると、イグナイタ71が一瞬の間だけ接続状態になり、始動用キャパシタ110に蓄えられた電力がイグニッションコイル(IGコイル)72に供給される。IGコイル72は、始動用キャパシタ110側の1次コイルと、点火プラグ70に接続された2次コイルとを備えている。
そして、イグナイタ71が接続状態になる一瞬の間だけ始動用キャパシタ110からの電圧がIGコイル72の1次コイルに供給されることで、電磁誘導により2次コイルに高電圧が発生するようになっている。このIGコイル72の2次コイルに発生した高電圧が点火プラグ70に供給されることによって、火花が発生し、これにより、シリンダ11内の混合気への点火動作が行われるようになっている。このように、始動用キャパシタ110は、点火プラグ70の点火動作用、つまり、エンジン10の始動用に設けられている。
始動用キャパシタ110には、その電圧を検出する電圧センサ111が付設されている。電圧センサ111からの検出出力に基づいて、始動用キャパシタ110の充電量を推定することが可能になっている。
補機用バッテリ120は、自動車に搭載されている周辺機器140に電力を供給するためのものであって、例えば、鉛蓄電池として構成される。周辺機器140の一例として、TV141、DSRC142などが挙げられる。補機用バッテリ120から周辺機器140への電力供給のオンオフは、ACCリレー144のオンオフにより切り替えられる。つまり、ACCリレー144がオンの状態のとき、周辺機器140に補機用バッテリ120に蓄えられた電力が供給され、その周辺機器140が利用可能になる。
補機用バッテリ120には、その電圧を検出する電圧センサ121が付設されている。電圧センサ121からの検出出力に基づいて、補機用バッテリ120の充電量を推定することが可能になっている。
オルタネータ130は、始動用キャパシタ110および補機用バッテリ120を充電するための発電機である。オルタネータ130は、エンジン10の駆動時、クランクシャフト32から取り出される動力がベルト等によって伝達されることで駆動され、その駆動力によって発電を行う。オルタネータ130により発生された電力は始動用キャパシタ110および補機用バッテリ120に蓄えられる。
メータ150は、エンジン10の運転状態に関する各種の情報を表示するための表示装置である。メータ150は、例えば、車室内の運転席の前方に配置されるコンビネーションメータとして構成される。また、エンジン制御装置100は、ユーザが所持している通信機器160との間で情報の送受信を行うことが可能になっている。
ここで、エンジン10の制御システムにおける始動用キャパシタ110によるエンジン10の始動について説明する。この実施形態の制御システムでは、エンジン始動用として従来一般に用いられるスタータモータを備えない構成を採用している。そして、スタータモータによらずに、始動用キャパシタ110からの電力供給による点火に基づく特定のシリンダ11における燃焼によって、エンジン10の回転を開始させ、そのエンジン10の始動を行うようにしている。ここでは、そのようなエンジン10の始動を「着火始動」と呼ぶ。
エンジン10の着火始動は、特定のシリンダ11に対するインジェクタ20の燃料噴射動作および始動用キャパシタ110による点火プラグ70の点火動作によって行われる。具体的には、エンジン10の停止の際、膨張行程にあったシリンダ11に対し、初回の燃料噴射および点火を行って燃焼させる(初爆)。この燃焼による爆発力がピストン30に伝えられ、クランクシャフト32の回転力になる。次に、エンジン10の停止の際、圧縮行程にあったシリンダ11が所定の位置まで移動したときに、燃料噴射および点火を行い燃焼させ、さらに、エンジン10の停止の際、吸気行程にあったシリンダ11が所定の位置まで移動したときに、燃料噴射および点火を行って燃焼させる。その後、通常の燃料噴射および点火を行ってエンジン10を始動させるようにしている。
始動用キャパシタ110による点火プラグ70の点火動作は、エンジン制御装置100から特定のシリンダ11に対応するイグナイタ71にエンジン始動命令が送られることで、所定のタイミングで行われるようになっている。また、インジェクタ20の燃料噴射動作も、エンジン制御装置100から特定のシリンダ11に対応するインジェクタ20にエンジン始動命令が送られることで、所定のタイミングで行われるようになっている。
そして、エンジン10の停止時には、膨張行程にあるシリンダ11のピストン30を最適位置に停止させる。この場合、位置調整用モータ34を駆動して、クランクシャフト32を回転させ、ピストン30をエンジン10の着火始動に最適な位置まで移動させる。エンジン10の着火始動の際、初回の燃料噴射および点火を行う特定のシリンダ11(膨張行程にあるシリンダ11)のピストン30が最適な位置で停止するように、位置調整用モータ34を駆動させる。この位置調整用モータ34の出力軸は、ギヤ等を介してクランクシャフト32に連結されている。位置調整用モータ34は電動モータであって、その駆動は、始動用キャパシタ110の電力を供給することで行うことが可能である。ただし、補機用バッテリ120の電力を供給して位置調整用モータ34の駆動させてもよい。なお、ピストン30の最適位置は、予め実験・計算等によって経験的に設定される。
ところで、上述のような始動用キャパシタ110によるエンジン10の着火始動に必要な条件は、始動用キャパシタ110の充電量(電圧)、および、特定のシリンダ11(膨張行程にあるシリンダ11)の筒内圧であるとされる。このため、この実施形態のエンジン10の制御システムでは、エンジン10の停止後(エンジン10の停止中)にエンジン10の着火始動が不可能な状態に陥らないように、以下に述べるような制御を行うようにしている。この制御は、エンジン制御装置100によって実行される。次に、このエンジン制御装置100が実行するエンジン10の着火始動のための制御について、図3、図4のフローチャートを参照して説明する。この図3、図4に示すルーチンは、一定周期ごとに繰り返される。なお、図3、図4は、この制御システムのエンジン停止中の動作を示す図であるが、図3にその一部を示し、図4にその残部を示している。
まず、エンジン制御装置100は、エンジン10を停止し、ピストン30を最適位置に移動させる(ステップST11,ST12)。この場合、位置調整用モータ34を駆動して、クランクシャフト32を回転させ、ピストン30をエンジン10の着火始動に最適な位置まで移動させる。
次に、ステップST13において、エンジン制御装置100は、ACCリレー144がオンかオフかを判定する。ACCリレー144のオンオフ判定を行うのは、車室内にユーザがいるかどうかを判断するためであって、車室内にユーザがいる場合と、いない場合とでその後の制御が異なるからである。
そして、ACCリレー144がオンの場合、車室内にユーザが残っており、周辺機器140(TV141やDSRC142など)を利用する可能性があるとして、ステップST26へ移行し、ステップST43までの処理を行う。一方、ACCリレー144がオフの場合、車室内にはユーザがおらず、周辺機器140を利用する可能性がないとして、ステップST14へ移行し、ステップST25までの処理を行う。ここでは、まず、ACCリレー144がオフの状態のステップST14〜ST25の処理について説明する。
ステップST14において、エンジン制御装置100は、シリンダ11の筒内圧を確認し、その筒内圧が所定圧以上であるか否かを判定する。この判定は、圧力センサ14からの検出出力に基づいて行うことが可能である。このシリンダ11の筒内圧の判定は、エンジン10の着火始動の際、初回の燃料噴射および点火を行う特定のシリンダ11に対して行う。このように、エンジン10の停止中にシリンダ11の筒内圧を監視するのは、エンジン10の着火始動を行う上でシリンダ11の筒内圧が所定圧以上であることが必要であるからである。そして、エンジン10の停止中は、シリンダ11の筒内圧が徐々に低下していくため、シリンダ11の筒内圧が所定圧以上ではない場合、筒内圧を上昇させてエンジン10の着火始動が可能な状態にする必要があるからである。なお、所定圧は、予め実験・計算等によって経験的に設定される閾値である。
そして、シリンダ11の筒内圧が上記所定圧以上である場合には、エンジン10の着火始動が可能な状態にあるとして、ステップST15へ移行する。一方、シリンダ11の筒内圧が所定圧を下回っている場合には、エンジン10の着火始動が不可能な状態になっているとして、ステップST22へ移行する。
ステップST15において、エンジン制御装置100は、始動用キャパシタ110の電圧を確認し、その電圧が所定値以上であるか否かを判定する。つまり、始動用キャパシタ110の充電量が所定値以上であるか否かが判定される。この判定は、電圧センサ111の検出出力に基づいて行うことが可能である。このように、エンジン10の停止中に始動用キャパシタ110の電圧を監視するのは、エンジン10の着火始動を行う上で始動用キャパシタ110の電圧が所定値以上であることが必要であるからである。そして、エンジン10の停止中は、始動用キャパシタ110の電圧が自己放電により徐々に低下していくため、始動用キャパシタ110の電圧が所定値以上ではない場合、始動用キャパシタ110の充電を行ってエンジン10の着火始動が可能な状態にする必要があるからである。なお、所定値は、予め実験・計算等によって経験的に設定される閾値である。
そして、始動用キャパシタ110の電圧が所定値以上である場合には、エンジン10の着火始動が可能な状態にあるとして、このルーチンを終了する。一方、始動用キャパシタ110の電圧が所定値を下回っている場合には、エンジン10の着火始動が不可能な状態になっているとして、ステップST16へ移行する。
ステップST16〜ST21は、始動用キャパシタ110の充電を行ってエンジン10の着火始動が可能な状態に復帰させる処理である。詳細には、まず、ステップST16で、エンジン制御装置100は、無線通信によりエンジン10の再始動(着火始動)の通知をユーザに対して行う。この場合、エンジン10の着火始動を行って始動用キャパシタ110の充電を行う旨をユーザが所持する通信機器160へ送信する。つまり、車室内にいないユーザに対してエンジン10の着火始動を行うことを無線で予め伝えるようにする。
次に、ステップST17において、エンジン制御装置100は、エンジン10の着火始動を行う。つまり、上述したように、燃料噴射および点火を、特定のシリンダ11に対してまず行った後、それに続くシリンダ11に対しても順次行って、エンジン10を始動させる。
このエンジン10の始動にともなって、オルタネータ130が駆動し、このオルタネータ130による始動用キャパシタ110の充電が開始される(ステップST18)。これにより、始動用キャパシタ110が充電され、その電圧が上昇する。
そして、ステップST19で、エンジン制御装置100は、始動用キャパシタ110の電圧が所定値以上になったか否かを判定する。この場合、所定値は、上記ステップST15の所定値よりも大きい値に設定される。この所定値は、頻繁にステップST15の所定値を下回ることを回避するために、電圧が最大値の状態あるいはそれに近い状態に設定することが好ましい。
そして、始動用キャパシタ110の電圧が所定値を下回っている場合には、その電圧が所定値以上になるまで、始動用キャパシタ110の充電を続行する。一方、始動用キャパシタ110の電圧が所定値以上になった場合には、エンジン10を停止し、ピストン30を最適位置に移動させ(ステップST20,ST21)、このルーチンを終了する。ステップST20,ST21の処理は、上記ステップST11,ST12と同様の処理になっている。なお、この場合、特定のシリンダ11、つまり、エンジン10の停止時に膨張行程にあるシリンダ11は、上記ステップST11,ST12の場合と異なっていてもよい。
ステップST22〜ST25は、シリンダ11の筒内圧をエンジン10の始動が可能な状態に復帰させる処理である。詳細には、まず、ステップST22で、エンジン制御装置100は、無線通信によりエンジン10の再始動(着火始動)の通知をユーザに対して行う。この場合、エンジン10の着火始動を行ってシリンダ11の筒内圧を上昇させる旨をユーザが所持する通信機器160へ送信する。つまり、車室内にいないユーザに対してエンジン10の着火始動を行うことを無線で予め伝えるようにする。
次に、ステップST23において、エンジン制御装置100は、エンジン10の着火始動を行う。つまり、上述したように、燃料噴射および点火を、特定のシリンダ11に対してまず行った後、それに続くシリンダ11に対しても順次行って、エンジン10を始動させる。このエンジン10の始動にともなって、クランクシャフト32が回転し、吸気ポート42が開き、吸気ポート42からシリンダ11内へ空気が吸入される。これにより、シリンダ11内の空気量が増え、シリンダ11の筒内圧を上昇させることが可能になる。
そして、エンジン制御装置100は、エンジン10を停止し、ピストン30を最適位置に移動させ(ステップST24,ST25)、このルーチンを終了する。ステップST24,ST25の処理は、上記ステップST11,ST12と同様の処理になっている。なお、この場合、特定のシリンダ11、つまり、エンジン10の停止時に膨張行程にあるシリンダ11は、上記ステップST11,ST12の場合と異なっていてもよい。
続いて、ACCリレー144がオンの状態のステップST26〜ST43の処理について説明する。
ステップST26において、エンジン制御装置100は、補機用バッテリ120の電圧を確認し、その電圧が所定値以上であるか否かを判定する。この判定は、電圧センサ121の検出出力に基づいて行うことが可能である。
そして、補機用バッテリ120の電圧が所定値以上である場合には、ステップST30へ移行する。一方、補機用バッテリ120の電圧が所定値を下回っている場合には、ステップST27で、エンジン制御装置100は、メータ150によりエンジン10の再始動の要求をユーザに対して行う。この場合、エンジン10の始動を行って補機用バッテリ120の充電を促す旨をメータ150に表示する。つまり、車室内に残っているユーザに対して、ユーザ自らがエンジン10の始動を行うように促す。
そして、エンジン制御装置100は、メータ150の表示を行ってから所定時間が経過した場合には、ACCリレー144をオフの状態にして(ステップST28,ST29)、このルーチンを終了する。このように、ユーザ自身の手によってエンジン10の始動が行われなかった場合、エンジン10の始動を自動的に行わず、補機用バッテリ120の充電を行わないようにしている。また、ACCリレー144をオフの状態にして、補機用バッテリ120の過放電を防止するようにしている。
ステップST30において、エンジン制御装置100は、シリンダ11の筒内圧を確認し、その筒内圧が所定圧以上であるか否かを判定する。この判定は、上記ステップST14と同様の判定になっているので、その詳しい説明は省略する。
そして、シリンダ11の筒内圧が所定圧以上である場合には、エンジン10の着火始動が可能な状態にあるとして、ステップST31へ移行する。一方、シリンダ11の筒内圧が所定圧を下回っている場合には、エンジン10の着火始動が不可能な状態になっているとして、ステップST39へ移行する。
ステップST31において、エンジン制御装置100は、始動用キャパシタ110の電圧を確認し、その電圧が所定値以上であるか否かを判定する。この判定は、上記ステップST15と同様の判定になっているので、その詳しい説明は省略する。
そして、始動用キャパシタ110の電圧が所定値以上である場合には、エンジン10の着火始動が可能な状態にあるとして、このルーチンを終了する。一方、始動用キャパシタ110の電圧が所定値を下回っている場合には、エンジン10の着火始動が不可能な状態になっているとして、ステップST32へ移行する。
ステップST32〜ST38は、始動用キャパシタ110の充電を行ってエンジン10の着火始動が可能な状態に復帰させる処理である。詳細には、まず、ステップST32で、エンジン制御装置100は、メータ150によりエンジン10の再始動の要求をユーザに対して行う。この場合、エンジン10の始動を行って始動用キャパシタ110の充電を促す旨をメータ150に表示する。つまり、車室内に残っているユーザに対して、ユーザ自らがエンジン10の始動を行うように促す。
そして、エンジン制御装置100は、メータ150の表示を行ってから所定時間が経過した場合には、エンジン10の着火始動を行う(ステップST33,ST34)。このように、ユーザ自身の手によってエンジン10の始動が行われない場合、上述の補機用バッテリ120の充電の場合とは異なって、エンジン10の着火始動を自動的に開始するようにしている。そして、これにより、始動用キャパシタ110の充電を行ってエンジン10の着火始動が可能な状態に復帰させるようにしている。
ステップST34〜ST38の処理は、上記ステップST17〜ST21と同様の処理になっているので、その詳しい説明は省略する。
ステップST39〜ST43は、シリンダ11の筒内圧をエンジン10の始動が可能な状態に復帰させる処理である。詳細には、まず、ステップST39で、エンジン制御装置100は、メータ150によりエンジン10の再始動の要求をユーザに対して行う。この場合、エンジン10の始動を行ってシリンダ11の筒内圧の上昇を促す旨をメータ150に表示する。つまり、車室内に残っているユーザに対して、ユーザ自らがエンジン10の始動を行うように促す。
そして、エンジン制御装置100は、メータ150の表示を行ってから所定時間が経過した場合には、エンジン10の着火始動を行う(ステップST40,ST41)。このように、ユーザ自身の手によってエンジン10の始動が行われない場合、上述の補機用バッテリ120の充電の場合とは異なって、エンジン10の着火始動を自動的に開始するようにしている。そして、これにより、シリンダ11の筒内圧を上昇させてエンジン10の着火始動が不可能な状態に復帰させるようにしている。
ステップST41〜ST43の処理は、上記ステップST23〜ST25と同様の処理になっているので、その詳しい説明は省略する。
以上述べたように、この実施形態では、エンジン10の停止中において、始動用キャパシタ110の電圧を監視して、その電圧が所定値を下回った場合には、エンジン10の着火始動を行って始動用キャパシタ110の充電を行うようにしている。これにより、始動用キャパシタ110が過放電となる事態を回避でき、エンジン10の着火始動が不可能になる事態に陥ることを回避できる。したがって、次のエンジン10の着火始動が確実に行えるようになる。
また、エンジン10の停止中において、次のエンジン10の着火始動のときの初回の燃料噴射および点火を行う特定のシリンダ11の筒内圧を監視して、その筒内圧が所定圧を下回った場合には、エンジン10の着火始動を行って筒内圧を上昇させるようにしている。これにより、エンジン10の着火始動が不可能になる事態に陥ることを回避できる。したがって、次のエンジン10の着火始動が確実に行えるようになる。
一方、補機用バッテリ120については、エンジン10の停止中において、その電圧を監視し、その電圧が所定値を下回ったとしても、ユーザに対しエンジン10の始動を促すだけで、自動的にはエンジン10の着火始動を行って補機用バッテリ120の充電を行わないようにしている。ここで、補機用バッテリ120をエンジン始動にも用いる場合、補機用バッテリ120を予め設定された放電終止電圧(例えば、10.5ボルト)以上の電圧でしか使用することができなかった。これに対し、この実施形態では、始動用キャパシタ110によりエンジン始動を行うので、補機用バッテリ120の充電を行わないで限界まで使い切ることが可能になる。また、このように、補機用バッテリ120の充電を途中で行わないようにすることで、補機用バッテリ120の寿命を延ばすことが可能になり、好ましい。
ここで、上述のような構成のエンジン10の制御システムにおけるフェールセーフとして、次のような構成を採用することが可能である。
エンジン制御装置100やセンサ類の異常や故障により、エンジン10の始動が不可能になる状態が発生することが予測される。そこで、この場合のフェールセーフとして、ピストン30の位置調整用モータ34を駆動して、シリンダ11の内圧を上昇させ、始動用キャパシタ110によりエンジン10の着火始動を行うことが可能である。このとき、始動用キャパシタ110が過放電の状態になっていれば、エンジン10の着火始動を行うことができないため、この場合には、補機用バッテリ120から点火プラグ70へ電力を供給して、エンジン10の着火始動を行うようにする。ただし、補機用バッテリ120も同時に過放電の状態になっていれば、従来と同様のバッテリ上がりの状態となって、エンジン10の始動は不可能になる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、ここに示した実施形態は一例であり、さまざまに変形することが可能である。例えば、ハイブリッド車の場合、位置調整用モータとしてモータジェネレータを利用することが可能である。また、オルタネータの代わりに、発電機としてモータジェネレータを利用することも可能である。
実施形態に係るエンジンの制御システムの概略構成を示す図である。 エンジンの概略構成を示す図である。 図1の制御システムのエンジン停止中の動作を示すフローチャートの一部である。 図1の制御システムのエンジン停止中の動作を示すフローチャートの残部である。
符号の説明
10 エンジン
11 シリンダ
14 圧力センサ
20 インジェクタ
30 ピストン
70 点火プラグ
100 エンジン制御装置
110 始動用キャパシタ
111 電圧センサ
130 オルタネータ

Claims (5)

  1. キャパシタからの電力供給による点火に基づく特定の気筒における燃焼によって回転を開始させ、始動を行うように構成された内燃機関の制御装置であって、
    前記キャパシタの電圧を検出する電圧検出手段と、
    内燃機関の駆動にともないキャパシタの充電を行う発電手段と、
    内燃機関の停止中に、前記キャパシタの電圧が所定値を下回った場合には、内燃機関の始動を行って、キャパシタの充電を行った後、内燃機関を再び停止させる制御手段を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. キャパシタからの電力供給による点火に基づく特定の気筒における燃焼によって回転を開始させ、始動を行うように構成された内燃機関の制御装置であって、
    前記内燃機関の気筒の筒内圧を検出する圧力検出手段と、
    内燃機関の停止中に、前記特定の気筒の筒内圧が所定圧を下回った場合には、内燃機関の始動を行って、筒内圧を上昇させた後、内燃機関を再び停止させる制御手段を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. キャパシタからの電力供給による点火に基づく特定の気筒における燃焼によって回転を開始させ、始動を行うように構成された内燃機関の制御装置であって、
    前記キャパシタの電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記内燃機関の気筒の筒内圧を検出する圧力検出手段と、
    内燃機関の駆動にともないキャパシタの充電を行う発電手段と、
    内燃機関の停止中に、前記キャパシタの電圧が所定値を下回った場合には、内燃機関の始動を行って、キャパシタの充電を行った後、内燃機関を再び停止させるとともに、前記特定の気筒の筒内圧が所定圧を下回った場合には、内燃機関の始動を行って、筒内圧を上昇させた後、内燃機関を再び停止させる制御手段を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 前記制御手段は、内燃機関の停止の際および再度の停止の際膨張行程にある気筒内のピストンをこの気筒の筒内圧が所定値以上となる所定位置に停止させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記ピストンの所定位置への停止は、電動モータによって行われることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の制御装置。
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