JP4893031B2 - 平面型表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、平面型のディスプレイパネルを用いた表示装置に関し、特にディスプレイパネルからの熱を効率的よく放熱するための工夫が為された表示装置に関する。
平面型のディスプレイパネル、特にプラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」と称する)等の自発光型のパネルを用いた表示装置においては、当該パネルの発熱を放熱するための工夫が為されている。例えば特許文献1には、PDPの背面を、ライン状に形成された複数の熱伝導性の接着剤を介して金属性(アルミ製)のシャーシ部材とを結合し、PDPで生じた熱を上記接着剤を介してシャーシ部材に伝導させて放熱することが開示されている。
特開2004−333904号公報
PDPを用いた表示装置は高精細化及び高輝度化が要求されており、高精細化及び高輝度化に伴って、PDPからの発熱量は更に大きくなる可能性がある。従って、この場合は、上記特許文献1に記載された技術よりも更に効率よく放熱することが望まれる。
また、熱伝導性を高めるために、上記接着剤の使用量を多くすること(すなわち結合部材とPDP及びシャーシ部材との接触面積を大きくすること)や、熱伝導性の高い接着剤を使用することは、コストの点から好ましくない。
本発明は上記した事情に鑑みてなされたもので、その目的は、ディスプレイパネルからの熱を効率よく放熱することが可能な技術を提供することにある。また、当該放熱を、コスト上昇を抑えつつ行うことが可能な技術を提供する。
上記課題を解決するために、本発明では、平面型表示装置において、ディスプレイパネルと、金属性のシャーシ部材と、該ディスプレイパネルの背面と前記シャーシ部材とを互いに結合するための結合部材とを備え、前記結合部材は、常温で粘着性を有する熱伝導付与剤が充填されたホットメルト型接着剤であって、略短冊形状を為しており、かつ前記ディスプレイパネルの背面において所定の方向に離散的に複数配置されており、前記結合部材、前記ディスプレイパネルの背面及び前記シャーシ部材で形成された空間に空気を流通させるための複数の貫通孔を前記シャーシ部材に設け、更に、前記シャーシ部材の背面を覆うように配置されたリアカバーを備え、該リアカバーは、空気流通孔が設けられ、前記リアカバーの空気流通孔及び前記シャーシ部材の貫通孔を通して前記空間の吸気及び排気を行うように構成されており、かつ前記ディスプレイパネルの背面の略全面に遮光性部材を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、ディスプレイパネルの放熱を効率よく行うことができる。また、当該放熱を低コストで行うことができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下では、平面型のディスプレイパネルとしてPDPを用いた表示装置を例にして説明する。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ディスプレイパネルとして電子放出素子型ディスプレイパネル、有機ELパネル、LED素子を2次元状に配設したLEDディスプレイパネル等を用いた表示装置にも同様に適用できる。また、各図において、共通な機能を有する要素には同一な符号を付して示し、一度説明したものについてはその繰り返した説明を省略する。
本実施形態は、ディスプレイパネルと金属性のシャーシ部材とを互いに結合するための熱伝導性を有する結合部材(以下、熱伝導性部材と呼ぶ)として、常温(おおよそ15°〜25°、特に室温である25°)で粘着性を有するホットメルト型接着剤(以下、「HM接着剤」と称する)を用いている。HM接着剤は、固形の熱可塑性樹脂または熱可塑性ゴムを高温に加熱して溶融させたものであり、被着体に塗布して使用される。そして、室温まで冷却しても粘着を維持する特徴を有しているため、所謂両面テープと同様に使用することができる。またHM接着剤は、無溶媒でごく短時間(数秒間)で被着体を接着できるので、塗布−接着工程を短縮できる。このため、HM接着剤を上記熱伝導性部材として用いることは、コスト低減の点からも好ましい。
図1は、本発明の実施例1に係るプラズマディスプレイ装置の要部構成を示す分解斜視図である。
図1において、PDP1を収容する筐体は、開口部にガラス等を有する前面カバー13が配置された前面枠6と、金属製のリアカバー7とから構成されている。PDP1は、例えばアルミニウム等から成るシャーシ部材3の前面に熱伝導性部材8を介して接着することにより保持される。シャーシ部材3の後面側には、PDP1を表示駆動させるための複数の回路基板2が取付けられている。PDP1の背面の略全面にわたって、遮光性部材(図示せず)が薄膜状に塗布されている。熱伝導性部材8は、PDP1で発生した熱をシャーシ部材3伝導して効率よく放熱を行うためのものであり、図に示すように、PDP1の短辺方向と略平行にストライプ状に配置されている。シャーシ部材3は、上述したPDP1を保持する保持部材としての機能と併せて、PDP1から発生する熱を放熱してPDP1を冷却する機能を有する。また、シャーシ部材3には、図に示すように複数のスリット状貫通孔16が設けられている。このスリット状貫通孔16の機能については後に詳細に説明する。なお、回路基板2は、PDP1の表示駆動とその制御を行うためのXサステイン基板2X,Yサステイン基板2Yや電源基板2P,信号処理基板2Sなどを含んでいる。そしてこれらの回路基板は、シャーシ部材3に設けられたボス14や切り起し部15に取付けネジ等(図示せず)により固定配置される。また、これら回路基板2は、PDP1の端部に引き出された電極引出部(図示せず)と、シャーシ部材3の四辺の端部を越えて延びる複数のフレキシブル配線基板(図示せず)によって電気的に接続されている。
プラズマディスプレイ装置は、上記のように構成されているので、PDP1で生じた熱は熱導電性部材8を介して効率よくシャーシ部材3に伝導される。シャーシ部材3はその熱を装置の内部に放熱し、その放熱された熱は、例えば図示しないファンを用いて筐体外部に排熱される。このようにして、PDP1は効率よく冷却される。
熱伝導性部材8として、本実施例では室温で粘着性を有するHM接着剤を用いている。このHM接着剤を加熱して粘性の低い流動性のある状態(以下、「溶融状態」と称する)とし、被着体(ここではPDP1)に塗布する。溶融加熱温度としては120℃〜180℃とする。180℃を越えると、HM接着剤を構成する基材の樹脂組成物の耐熱性が劣化するため好ましくない。この劣化は、図示しないHM接着剤を塗布するための器具であるホットディスペンサの内部で進行する。また、120℃以下とすると粘性が高く流動性が悪くなる。なお、熱伝導性部材8の組成物については後述する。
図2は、実施例1によるPDP1とシャーシ部材3の接着状態を上面から見た断面図である。図2において、PDP1の背面側に略全面にわたって遮光部材17が塗布されている。また、シャーシ部材3には、上述したように複数のスリット状貫通孔16が設けられている。
同図において、熱伝導性部材8は、PDPの短辺(画面垂直方向)に平行な方向に延びる、所定幅WDを有するストライプ状に形成されている。以下、このストライプ状の熱伝導でイ部材8の形状を、「短冊形状」と称することとする。また、熱伝導部材8は、PDPの長辺方向(画面水平方向)に所定の間隔Wで、配列されている。すなわち、熱伝導性部材8は、PDPの長辺方向に沿って離散的に配置されている。
遮光性部材17について詳細に説明する。遮光性部材17は、例えば反応性(Reaction type)ホットメルト接着剤(以下R−HM接着剤という)、室温硬化型シリコンゴム(例えば一液RTVゴム:信越シリコン製KE−3467)等の3次元架橋型材料を用いて構成される。上記R−HM接着剤の詳細については、例えば、特開平8−259923号公報に記載されているので、参照されたい。3次元架橋型材料としては、この他に光硬化型、エポキシ硬化型などがあるがコスト及び硬化装置が高額となるため、R−HM接着剤や室温硬化型シリコンゴムを使用することが好ましい。本実施例において、3次元架橋体を採用した理由は、硬化後に(若干軟化はするものの)高温流動性が殆ど無いためである。すなわち、遮光性部材17として3次元架橋体を用いれば、PDP1で発生する熱によるクリープ変形を低減できる効果がある。これら材料に、アルミナ、タルク、水酸化マグネシウム、カーボンブラックなどの配合剤を加えることによって遮光特性や熱伝導特性が調整できる。本実施例において、遮光性部材17の透過率は、20%以下であることが好ましい。
ここで、上記遮光性部材17としてR−HM接着剤を用いた場合の、当該接着剤の塗布方法について説明する。まず、R−HM接着剤を、図示しない溶融槽で略120℃で溶解し、液送ポンプでホットスプレーガンに送出する。次にホットスプレーガンの噴射ノズル周囲に、空気噴出用のノズルを複数配置し、空気と伴にR−HM接着剤がPDP1に吹き付けられる。吹き付けられたR−HM接着剤はほぼ数秒で硬化する。(ホットスプレー法)
本実施例では、R−HM接着剤の厚さを10〜40μm、好ましくは約30μm程度とした。R−HM接着剤にカーボンブラックを10wt%配合した場合は、約30μでの光線透過率が10%以下となり、所望の遮光特性機能が得られる。R−HM接着剤の厚さは、所望の遮光特性が得られれば上記厚さ以上でも構わないが、熱伝導やコストの点からは薄いほうがよい。
一液RTVゴムも同様にして(非加熱で)スプレーコート可能であるが、硬化時間が数分と長いのが難点である。但し、KE−3467は白色体であり熱伝導率も略2W/mK程度あるため、R−HM接着剤に代えて一液RTVゴムを用いてもよい。
次に、シャーシ部材3に設けたスリット状貫通孔16について説明する。図3はスリット状貫通孔部を側面から見た断面図である。図に示すように、短冊状に配置した熱伝導性部材8と、PDP1の背面及び金属製のシャーシ部材3によって形成された空間18において対流が発生し、その対流によってPDP1が冷却される。スリット状貫通孔16がない場合は、空間18内の空気はPDP1下端部から吸気し、PDP1が発生する熱を吸収することで温度が上がり、対流が発生することになる。したがって、上端に行くほど空気の温度は上昇し、熱の吸収量が減っていく(放熱性能が減少する)。スリット状貫通孔16を設けた場合は、図に示すようにスリット状貫通孔16から、空間18内の空気の一部が排気され、かつ外部の空気を空間18内に取り入れることができる。すなわち、シャーシ部材3に設けられた貫通孔16を介して、シャーシ部材3の背面側と空間18との間で空気の流通が可能とされる。空間18内の空気の温度は、上記したように上昇しており、スリット状貫通穴16から取り入れる空気の温度のほうが低いたため、スリット状貫通孔16より上部で空間18内の空気の温度を下げることができる。したがって、空気の温度が下がった分、PDP1からの熱を吸収することができるため、その結果、PDP1の温度をより下げることが可能となる。また、熱伝導性部材8においても、PDP1の熱をシャーシ部材3に熱伝導する際に、空間18と接する面にて空間18内の空気により冷却される。このため、PDP1の、熱伝導性部材8と接している部分においても温度を下げることができる。
スリット状貫通孔16は、例えば図1に示されるように、PDP1の水平方向と平行な方向に形成されており、矩形状とされている。すなわち、矩形状のスリット状貫通孔16の長手方向は、同じく矩形状とされた熱伝導性部材8の長手方向と直交している。従って、1つのスリット状貫通孔16で、複数の空間18の空気を流通するようにしている。また、図1に示されるように、スリット状貫通孔16は、PDP1の水平方向に沿って千鳥状に配列されている。更に、図1に示されるように、上記千鳥状に配列されたスリット状貫通孔16の列を、シャーシ部材3の上下にそれぞれ設けてもよい。尚、上記したスリット状貫通孔16の形状や配列は、一例であって、これ以外の形状や配列としてもよいことは言うまでもない。
このように、本実施例では、スリット状貫通孔16を設けることにより、空間18の空気流通性を高めて放熱性能を向上させることができる。すなわち本実施例によれば、PDP1からの発熱を効率よく放熱でき、良好にPDP1の温度を下げることができる。
ところで、図2のように、熱伝導性部材8をPDP全面に設けず、所定の間隔Wで配設すると、PDPの面上において温度分布の不均一が生じる。この温度分布の不均一に伴い、表示画像における明るさの不均一、所謂輝度ムラが生じる恐れがある。そこで、本発明者らは、結合部材8の塗布間隔Wを変化させつつ、PDP1とシャーシ部材3との接着後の熱伝導性部材の厚さtを1.0mmとしたときの全白表示時の輝度ムラを測定した。この時の輝度ムラは、例えば全白表示時の最高輝度の部分と最低輝度の部分との比率で定義されるものとする。上記測定の結果、上記塗布間隔Wが約10mmのときは輝度ムラが1%以内であることを確認した。尚、輝度ムラが観察できる限界は経験的に2%程度であるため、輝度ムラが1%程度であれば、実質的に輝度ムラは観察されない(視覚的に認識し難い)。従って、熱伝導性部材8の塗布間隔Wは、10mm程度としてもよい。更に、上記条件において、温度サイクル試験(室温と100℃の繰り返し試験)によって接着の剥がれが生じないか試験を行った。この場合でも、接着の剥がれがないことを確認した。
次に、本実施例に係る熱伝導性部材8として用いられるHM接着剤の組成物について説明する。HM接着剤としては種々のものがあるが、ここでは代表的なものについて示す。
本実施例では、HM接着剤の基材として、ゴム弾性成分となるスチレン・イソプレン・スチレンの共重合ゴム(SIS)に水素が添加された基材(SEPS)を用いる。ここでは、共重合ゴム(SIS)を30wt%,完全水素添加樹脂を40wt%とする。また、粘着付与剤としてロジンエステルを10wt%、テルペン樹脂を10wt%混合する。また、流動性を付与するオイルの軟化剤と熱劣化防止剤を、それぞれ10wt%混合する。このような組成物であるHM接着剤を基準として用いた。以下、この基準となるHM接着剤を便宜上HM接着剤Aと称するものとする。尚、接着剤として、例えばシリコン系もしくはアクリル系の樹脂組成物を有機溶剤に溶かし、液状としたものを用いることも考えられる。しかしながら、このような接着剤を塗布する場合は、通常工程中に例えば20分/60℃程度の接着剤を乾燥させるための工程が必要となる。この乾燥工程はコストを押し上げる要因となるため、あまり好ましくない。
共重合ゴム成分としてはこの他に、スチレン・ブタジエン・スチレン(SBS)系、SBS系に水素添加したスチレン・エチレン・ブタジエン・スチレン(SEBS)系などがあるが、これらを用いてもよい。また、共重合ゴム成分の分子量は溶融粘度に反映され、耐クリープ力、被着体に塗布する装置の温度設計で決められる。
上記組成物で構成されたHM接着剤Aの温度・粘度特性は、120℃で170,000cps(170Pa・s)、140℃で60,000cps(60Pa・s)である。これらの値は、回転粘度計での計測値である。
図4は、HM接着剤Aの粘度に対する引張せん断強度を示す図である。同図には、アルミ・アルミを被着体として、接着厚さ40μmの時の引張せん断強度が図示されている。プラズマディスプレイ装置の実使用時において、PDP背面の温度は室温(25℃)環境下で60℃程度以下であるが、雰囲気温度を70℃として引張せん断強度を測定した。このときのHM接着剤の粘度は、120℃において170,000cps(170Pa・s)としている。このような条件においても、図4から明らかなように、引張せん断強度は約15N/cm(1.5kg/cm)である。HM接着剤の塗布形状を図2に示すように短冊形状とすると、接着可能面積はPDPの背面側面積(略5,000cm)の略半分程度となるが、それでもほぼ3.8トン程度の加重に耐えられることができる。従って、本実施例で示されたHM接着剤を用いても、概略重量が8kg程度の42型PDPを十分な強度を以って保持・接着することができる。ここで、引張せん断強度は、接着厚さ(すなわち熱伝導部材の厚さ)が厚くなるほど低下し、略1mmの接着厚さとした場合は40μm厚さの時の略10分の1に低下するが、これでも380kg程度の重量物を保持・接着することができる。従って、接着厚さを略1mmとしても、42型PDPの対して50倍弱(380/8=48)程度のマージンをもって保持・接着することができる。
HM接着剤Aに熱伝導性を付与するために、例えば熱伝導付与剤としての窒化アルミニウムをHM接着剤A1kgに対して100g程度添加して用いることができる(以下、熱伝導付与剤を充填したHM接着剤を「HM接着剤AL」と称する)。このときのHM接着剤ALの熱伝導率は約0.4W/mK、また破断伸びεは室温で約200%であった。尚、窒化アルミニウムを300g程度増量添加することで熱伝導率は1W/mK程度得られる。この他、酸化マグネシウムや、カーボングラファイトなどを50重量%配合しても1W/mKが得られる。
ここで、熱導電性部材8の破断伸びεは、次式で表されるものとする。下記数1は、PDPの背面を構成するガラスとシャーシ部材の材料である例えばアルミとの熱膨張率差を吸収し得る破断伸びεを示している。
(数1) ε≧(1/2)×L×(λ−λ)×ΔT/t
上記数1において、Lは熱伝導性部材の長さ、λはシャーシ部材の材質であるアルミの熱膨張率、λはガラスの熱膨張率、ΔTは温度上昇値、tは熱伝導性部材の厚さである。また、熱伝導性部材の厚さtは、上記数1を変形して得られた下記数2で与えられる。
(数2) t≧(1/2)×L×(λ−λ)×ΔT/ε
例えば42型PDPをシャーシ部材に接着する場合の、熱伝導部材の厚さのは次の通りとなる。例えば、PDPの長辺(画面水平方向の寸法)をLとして、Lを90cm、ガラスの熱膨張率λを8.3×10−6/℃、アルミのシャーシ部材の熱膨張率λを22×10−6/℃、温度上昇値ΔTを75℃(ガラスパネルが常温(25℃)から最高95℃まで上昇するものとする)としたとき、破断伸びεを例えば50%とすると、熱伝導性部材の厚さtは、上記数2からt=0.86mmとなる。しかし、ここで破断伸びεを例えば100%とすると、数2からt=0.43mmを得る。つまり、熱伝導性部材の厚さtが0.43mmであっても、PDP(ガラス)とシャーシ部材(アルミ)との熱膨張率の差を吸収できる。
このように、熱伝導性部材の破断伸びεが100%以上であれば熱伝導性部材の厚さを1mm以下に薄くすることが可能である。つまり、破断伸びεが100%以上であれば、HM接着剤ALの塗布厚さtを0.5mm以下とできるので、前述したHM接着剤の使用量を低減でき、コストダウンを図ることができる。また、熱伝導率が約0.4W/mKであっても、塗布厚さが薄ければPDPからの熱を効率よくシャーシ部材に伝導することができ、PDPの応力歪を低減できる。また、塗布厚さを例えば1mmから0.5mm以下にできるので、総合的な熱伝導を低下させずに、HM接着剤ALの熱伝導率、すなわちHM接着剤ALに含まれる熱伝導付与剤の添加量を低下させることができる。熱伝導付与剤の添加量が低ければ、HM接着剤ALの粘度を下がるので流動性が向上し、塗布性を向上させることができる。そして、塗布性がよくなれば、塗布工程の時間短縮が図れ、コストダウンが可能となる。
なお、HM接着剤ALの塗布厚さtの下限は、本実施例のHM接着剤ALの破断伸びが約200%なので、数2より0.22mmとなる。しかしながら、HM接着剤ALの塗布厚さがあまり薄いと塗布が難しくなるので、0.3mm以上が好ましい。また、HM接着剤ALの塗布厚さtの上限は、塗布厚さtが大きくなることによる塗布性の低下を考慮して0.8mm以下とすることが好ましい。
なお、熱伝導付与剤の充填により温度−粘度特性は高粘度側にシフトするので、例えばホットディスペンサを用いてHM接着剤ALを塗布する場合には、吐出エア圧を上げる必要がある。但し、吐出エア圧は、一般的なエア圧として0.5MPa(5kg/cm)以下とする。
次に、PDP1とシャーシ部材3の接着工程について、図6を参照して説明する。図6は、本実施例に係るPDP1とシャーシ部材3の接着工程の一例を示すフロー図である。同図において、まずステップ1(以下、ステップを「S」と略記する)で、ホットスプレーガンを用いて、PDP1の背面側にR−HM接着剤を、略全面に塗布する。次に、ステップ2で、ホットディスペンサを用いて、PDP1の背面側にHM接着剤ALを図2に示すように所定の間隔で短冊形状に塗布する。図示しないホットディスペンサは、複数のノズルを有し、ノズルをPDP背面から約2mm程度離しながら所定のノズル移動速度で塗布を行う。このように複数のノズル(図示せず)を用いれば、一度に塗布が可能で、工程時間が短縮でき、コストダウンを図ることができる。次に、HM接着剤ALを塗布したPDP1上にアライメント(位置合せ)を行いながらシャーシ部材3を重ね合せる(S3)。そして、シャーシ部材3を加熱、好ましくはシャーシ部材3のプレス面の温度を60〜80℃として、所定時間プレスして加圧接着を行う(S4)。これにより接着工程を終了する。HM接着剤はゴム状となるまでの時間が短い(例えば数秒)ので、塗布−接着工程の時間を短縮でき、コストダウンを図ることができる。なお、図6では、HM接着剤ALをPDP1に塗布後、シャーシ部材3に接着したが、これに限定されるものではない。例えば、HM接着剤ALをシャーシ部材3に塗布後、PDP1に接着するようにしてもよい。
図5は本発明の実施例2に係わるプラズマディスプレイ装置の断面図である。本実施例では、シャー巣部材3及びPDP1の背面を覆うようにリアカバー7を設け、このリアカバー7に外気取入孔7a及び排気孔7bを設けている。尚、スタンド20は、プラズマディスプレイ装置全体を下方から支持するためのものである。また、図1に示された電気回路基板2は、取付け用ボス部材14に及び取付けネジ19によって、シャーシ部材に固定されている。そして本実施例では、図示しないファンによって、装置の内部に外気取入孔7aを介して空気(外気)を取り入れ、その空気によりシャーシ部材3や電気回路基板2などを冷却する。そして各部を冷却した空気は、排気孔7bを介して装置外部に排気される。通常は空気の対流を考慮して、外気取入孔7aは装置の下側、排気孔7bは装置の上側に設けられている。勿論、これとは逆の配置としてもよい。
そして本実施例では、リアカバー7に設けられた外気取入孔7aから空気が流入され、この空気がスリット状貫通孔16を介して上記した空間18に流入する。そして空間18内でPDP1等を冷却して過熱された空気は、スリット状貫通孔16を介してシャーシ部材3の外部へ放出され、更にその空気は、排気孔7bを介して装置外部に排出される。このため、本実施例によれば、外気を効率よく空間18に導くことができるので、実施例1よりも、更に効率よくPDP1を冷却することができる。上記空間18(接着剤の隙間)を流れる空気の流速を熱流体解析で求めたところ、約200mm/secと僅かではあるが、上記空間18内で空気の対流が生じていることが確認できた。
また、本実施例では、図5に示すように、プラズマディスプレイ装置の外気取入孔7a及び排気孔7bから外光が入ってくることがある。これは、プラズマディスプレイ装置を設置した部屋の照明光、その照明光が装置背面にある壁などで反射したもの、及びインテリアとして装置背面側に設置された照明機器などからの光である。外気取入孔7a、排気孔7bから入ってきた光は、スリット状貫通孔16を通過する(図中の矢印A、B)。しかしながら、PDP1背面には前述したように遮光性部材17が全面に塗布されているため、PDP1の裏面に到達する外光は、大幅に減衰される。したがって、表示画面に異様な明るい部分が形成されることが防止される。
以上述べたように、本実施形態によれば、シャーシ部材3に複数の貫通孔を設けているので、PDP1とシャーシ部材3を接着した構成のプラズマディスプレイ装置において、放熱効率を向上させることができる。また本実施形態では、熱伝導性部材としてホットメルト型接着剤を用いており、また熱伝導性部材であるホットメルト型接着剤の使用量を低減できるので、平面型のディスプレイパネルとシャーシ部材とを短時間で接着でき、コストダウンを図ることができる。更に、熱伝導性部材としてHM接着剤を用いることにより塗布−接着工程の時間が短縮でき、コストダウンを図ることができる。更にまた、塗布形状を所定間隔で短冊形状とすることでHM接着剤の使用量を低減できる。
本発明の実施例1に係るプラズマディスプレイ装置の要部構成を示す分解斜視図 本発明の実施例1によるPDPとシャーシ部材の接着状態を上面から見た断面図 スリット状貫通孔部16を側面から見た断面図 HM接着剤Aの粘度に対する引張せん断強度を示す図。 本発明の実施例2に係わるプラズマディスプレイ装置の断面図 本実施形態におけるPDP1とシャーシ部材3との接着工程を示すフロー図
符号の説明
1…PDP、2…回路基板、2X…Xサステイン基板、2Y…Yサステイン基板、3…シャーシ部材、6…前面枠、7…リアカバー、8…熱伝導性部材、13…前面カバー、14…ボス、15P…切り起し部、16…スリット状貫通孔、17…遮光部材、18…空間。

Claims (5)

  1. 平面型表示装置において、
    ディスプレイパネルと、金属製のシャーシ部材と、該ディスプレイパネルの背面と前記シャーシ部材とを互いに結合するための結合部材とを備え、
    前記結合部材は、常温で粘着性を有する熱伝導付与剤が充填されたホットメルト型接着剤であって、略短冊形状を為しており、かつ前記ディスプレイパネルの背面において所定の方向に離散的に複数配置されており、
    前記結合部材、前記ディスプレイパネルの背面及び前記シャーシ部材で形成された空間に空気を流通させるための複数の貫通孔を前記シャーシ部材に設け、
    更に、前記シャーシ部材の背面を覆うように配置されたリアカバーを備え、該リアカバーは、空気流通孔が設けられ、前記リアカバーの空気流通孔及び前記シャーシ部材の貫通孔を通して前記空間の吸気及び排気を行うように構成されており、かつ
    前記ディスプレイパネルの背面の略全面に遮光性部材を設けたことを特徴とする平面型表示装置。
  2. 請求項1に記載の平面型表示装置において、前記遮光性部材の透過率が20%以下であることを特徴とする平面型表示装置。
  3. 請求項1に記載の平面型表示装置において、前記ディスプレイパネルがプラズマディスプレイパネルであることを特徴とする平面型表示装置。
  4. 請求項1に記載の平面型表示装置において、前記貫通孔は、前記結合部材の長手方向と直交する方向に沿って、千鳥状に配列されていることを特徴とする平面型表示装置。
  5. 請求項1に記載の平面型表示装置において、前記空気流通孔が、少なくとも前記リアカバー上部及び下部のそれぞれに設けられることを特徴とする平面型表示装置。
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