JP4892838B2 - 炭素化物の製造方法および該方法によって得られる炭素化物 - Google Patents

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Description

本発明は電気二重層キャパシタ電極材料やリチウム二次電池負極材料等の蓄電材料として用いられる炭素材料の原料や、半導体、原子力、核融合、宇宙航空等のハイテク分野で用いられる黒鉛材料の原料に適用可能な炭素化物の製造方法、該製造方法によって得られる炭素化物、該炭素化物を賦活処理して得られる電気二重層キャパシタ電極用活性炭、および該炭素化物を黒鉛化処理して得られるリチウム二次電池負極用炭素材料に関する。
従来、重質油、コールタール、石油ピッチから粒状や粉末状の炭素化物を製造する場合、ブロック状や小塊状の初期熱処理品を製造し、炭素化後に成形や粉砕を行なっていた。例えばピッチ類を原料とした場合、原料をマッフル炉や雰囲気炉を用いて熱処理を行ない不溶不融の初期熱処理品を製造し、それを炭素化後に、成形や粉砕、分級する方法が一般的であった。しかし、このような方法では、工程が煩雑で生産性が低いことが難点であり、工業化が困難であった。
また、ナフタレン、メチルナフタレン等の縮合多環炭化水素を超強酸触媒の弗化水素および三弗化硼素存在下で重合させて得られる合成系ピッチは、そのまま炭素化した場合、原料に対して数十倍の体積に溶融発泡するという特性があった。そのためそのまま炭素化する方法では、容積効率が著しく低いため工業化が困難という欠点があった。
炭素化工程での溶融発泡を抑制するために、反応器内に予め粒状または粉末状の炭素化済みの製品を仕込み、撹拌羽根や二軸回転機による撹拌下に原料ピッチ等を供給して熱処理する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、これらの方法では、比重が軽い炭素化物を媒体に用いるため塊ができやすく、内容物を十分に流動させるためには、複雑な撹拌機構が必要であり、高価な装置になるという欠点があった。
特開平7−286181号公報
本発明の目的は、従来技術における上記のような課題を解決し、簡便な装置と工程により安価で有用な炭素化物の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行なった結果、一定温度に保たれた熱処理装置内に、金属やセラミックス製の複数個の粒状物を該装置内に流動させておき、該熱処理装置内に炭素化物前駆体を供給することにより、粒状物表面に炭素化物が付着すること、該熱処理温度以上の高温でさらに処理することにより付着した炭素化物が粒状物から容易に剥離すること、剥離した炭素化物を賦活処理して得られる活性炭が電気二重層キャパシタ用電極材料として有用であること、剥離した炭素化物を900℃を超える温度で熱処理して得られる炭素材料がリチウム二次電池用負極材料として有用であることを見出し本発明に到達した。すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)つぎの工程(a)および(b)を含むことを特徴とする炭素化物の製造方法。
(a)400℃以上700℃以下の温度に保たれた熱処理装置内に、金属製またはセラミックス製の複数個の粒状物を仕込んで流動させておき、該装置内に炭素化物前駆体を供給して熱処理することにより該粒状物表面に炭素化物を付着させる工程、
(b)粒状物表面に付着した炭素化物を、工程(a)での熱処理温度より高温で、かつ900℃以下の温度に加熱することにより炭素化物を粒状物から分離する工程。
(2)炭素化物前駆体が縮合多環炭化水素を原料として弗化水素および三弗化硼素の存在下で重合により得られたものである上記(1)記載の炭素化物の製造方法。
(3)工程(a)において用いられる熱処理装置がロータリーキルンである上記(1)または(2)記載の炭素化物の製造方法。
(4)炭素化物前駆体を熱処理する際のロータリーキルンの周速が0.1〜10m/minの範囲である上記(3)記載の炭素化物の製造方法。
(5)熱処理装置の内容積に対する粒状物の仕込み量が、1〜50vol%の範囲である上記(1)〜(4)のいずれかに記載の炭素化物の製造方法。
(6)粒状物の真比重が2g/cc以上である上記(1)〜(5)のいずれかに記載の炭素化物の製造方法。
(7)粒状物の材質がステンレススチール、アルミナ、またはジルコニアである上記(1)〜(6)のいずれかに記載の炭素化物の製造方法。
(8)上記(1)〜(7)のいずれかに記載の方法によって得られる炭素化物。
(9)上記(8)記載の炭素化物1重量部に対してアルカリ金属水酸化物1〜4重量部を添加し、400〜900℃の温度範囲で賦活処理することによって得られる電気二重層キャパシタ電極用活性炭。
(10)上記(8)記載の炭素化物を900℃を超える温度で熱処理して得られるリチウム二次電池負極用炭素材料。
本発明を実施することにより、簡便な装置と工程により安価で有用な炭素化物を製造することができ、その工業的意義はきわめて大きい。
本発明において用いられる炭素化物前駆体(以下、原料炭素と称する)は、特に制限されるものではなく、例えば、石油ピッチ、コールタールピッチ、PVC(塩素化ポリビニル)、合成ピッチ等が用いられる。そのうち、特許第2931593号公報、特許第2621253号公報、または特許第2526585号公報に示されるように、ナフタレン、メチルナフタレン、アントラセン、フェナントレン、アセナフテン、アセナフチレン、ピレン等の縮合多環炭化水素を超強酸触媒の弗化水素および三弗化硼素存在下で重合させて得られる合成系ピッチは、他のピッチ類と異なり、化学純度が高く、性状制御が可能で、結晶性が高いことから最も好適に用いられる。
本発明において用いられる熱処理装置は、少なくとも400℃の高温に耐えうるもので、装置内部に仕込んだ粒状物を流動させる機構を有するものであれば特に限定されるものではない。縦型でも横型でも良く、粒状物を流動させるための機構として撹拌羽根やスパイラル等を伴うものでも問題ないが、構造がシンプルで工業化が容易なロータリーキルン型の熱処理装置が特に好適に用いられる。反応器や撹拌羽根などの材質は、熱処理に必要な温度や、発生する無機ガスや原料炭素の腐食性に耐えうるものであれば特に限定されないが、一般的な材料としてはステンレススチール等が挙げられる。
本発明で使用される粒状物は、熱媒体および移動媒体として用いられるもので、材質は限定されないが、品質や入手のしやすさやの点から、金属製またはセラミック製のものから選ばれる。その中でも比較的安価で硬度や靭性に優れるステンレススチールやアルミナ、ジルコニアなどが好適である。また、該粒状物の真比重は2g/cc以上であることが好ましい。真比重が2g/cc以上であると炭素化物の塊ができにくく、流動性を保持することが容易となる。
粒状物の形状は、鋭利に尖った部分のないものであれば特に制限はなく、表面に凹凸をもつものでもよいが、球体や楕円球が好適に用いられる。最も好ましくは、通常工業的に製造されるボールミルやベアリング用途等に使用される球状の物体である。鋭利な形状の粒状物を用いるとエッジ部分で反応器や粒状物の表面に傷をつけたり、その傷が原因で不純物が混入したりするため好ましくない。
粒状物の大きさは、装置の大きさや運転条件、粒状物の材質等により最適なサイズがあるため特に制限はないが、ハンドリング性の点から、例えば球形の場合は、直径1mm〜100mmの範囲のものが用いられる。好ましくは直径10mm〜50mmのものが選ばれる。また一度に用いる粒状物の種類に制限はなく、単一の種類でもよく、一度に2種類以上を併せて用いても良い。
本発明の方法は、一定範囲の温度に保たれた熱処理装置中に、金属製またはセラミックス製の複数個の粒状物を仕込んで流動させておき、該装置内に原料炭素を供給することにより炭素化物を該粒状物の表面に付着させる工程(工程(a))と、炭素化物が付着した該粒状物を、工程(a)の熱処理温度より高温で、かつ900℃以下の温度に加熱することにより、炭素化物を該粒状物から分離する工程(工程(b))を含む。一台の熱処理装置を用いて、工程(a)に続いて工程(b)を行なってもよく、複数の熱処理装置を用いて、工程(a)の後、内容物を別の熱処理装置に移送した後、工程(b)を行なっても良い。
工程(a)では、熱処理装置内に仕込む粒状物の量は、熱処理装置の形式や、粒状物の種類等によって異なるが、熱処理装置の内容積に対して1〜50vol%、好ましくは3〜30vol%、より好ましくは5〜15vol%の範囲である。多すぎる場合には、原料炭素の仕込み量が減少するため生産効率が低下する。一方、少なすぎる場合には、炭素化物が熱処理装置の内壁面(伝面)へ強固に付着し、工程(b)を処しても剥がれなくなるため好ましくない。
工程(a)で熱処理を行なう場合には、熱処理装置内部に仕込んだ粒状物を、攪拌装置により、またはロータリーキルンのように装置本体の回転により流動させる。攪拌羽根の攪拌速度やキルンの回転速度は、装置の大きさ、原料炭素の性状、粒状物の種類、原料炭素の供給速度等に応じて決められるため、特に制限されるものではない。工程(a)の熱処理装置としてロータリーキルンを用いた場合、キルン本体の周速は、通常0.1〜10m/minの範囲で行なうが、好ましくは0.5〜8m/min、より好ましくは1〜5m/minの範囲である。周速が早すぎる場合には、炭素化物が壁面に固着しやすく、周速が遅すぎる場合には、伝熱効率が低下するため、生産速度が低下する。
工程(a)における熱処理温度は、原料炭素の性状や供給速度によるが、通常400〜700℃の範囲で行なわれ、例えば縮合多環炭化水素を超強酸触媒の弗化水素および三弗化硼素存在下で重合させて得られる合成系ピッチでは500〜600℃の範囲で熱処理される。熱処理温度が低すぎれば、炭素化物が熱処理装置の伝面に多量に付着するため好ましくない。一方、熱処理温度が高すぎれば不均質な炭素化物となるため好ましくない。また工程(a)における原料炭素の供給は、熱処理装置内の温度が一定であれば、連続的でも断続的でもよい。
工程(b)では、工程(a)が終了後、炭素化物が付着した粒状物を、工程(a)の熱処理温度よりも高温に加熱することで、炭素化物を粒状物から剥離させる。この工程で炭素化物を剥離するために必要な温度は、原料炭素の種類によるが、通常は500℃以上900℃以下の温度で行なわれる。剥離した炭素化物と粒状物は、例えば振動篩装置のような装置を用いて分離し、粒状物は回収し再使用する。
粒状物から分離した炭素化物は、その後必要であれば、さらに高温での焼成処理、賦活処理、粉砕処理、分級処理、または成型などを経て所望の炭素材料となる。該炭素材料は、電気二重層キャパシタ用電極材料やリチウム二次電池負極材料などの蓄電材料や、半導体、原子力、核融合、宇宙航空等のハイテク分野での炭素成型品や黒鉛成型品の原料として用いられる。
本発明により得られる炭素化物を電気二重層キャパシタ用電極材料として用いる場合は、工程(b)で粒状物から分離して得られた炭素化物を、必要であれば更に高温処理を行ない原料として用いる。まず該炭素化物を平均粒径15μm程度に粉砕し、賦活剤と混合する。賦活剤には塩化亜鉛や、アルカリ金属化合物が使用されるが、アルカリ金属化合物の中でも水酸化カリウムや水酸化ナトリウムのようなアルカリ金属水酸化物が好ましく、その中でも特に水酸化カリウムが好ましい。水酸化カリウムを用いる場合は、炭素化物粉末1重量部に対して1〜4重量部の水酸化カリウムを均一に混合し、不活性ガス気流下、400〜900℃まで昇温加熱し、1〜20時間保持する。反応終了後、放冷し、水やアルコールで洗浄処理した後、乾燥することにより、電気二重層キャパシタ電極用の活性炭が得られる。
本発明により得られる炭素化物をリチウム二次電池負極用炭素材料として用いる場合は、工程(b)で粒状物から分離して得られた炭素化物を粉砕し、900℃を超える温度で、目的に応じて2000℃以下の所定の温度で熱処理することによって高純度で高黒鉛化性の炭素粉末が得られる。さらに2000℃以上の温度で熱処理することによって高純度かつ高黒鉛化度の、リチウム二次電池負極用黒鉛粉末が製造される。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、当然これに限定されるものではない。
製造例(原料ピッチの製造)
加熱装置、攪拌装置、抜き出し口、窒素導入ラインを具備したハステロイ製43Lのオートクレーブに、ナフタレン15kg、弗化水素750g、三弗化硼素635gを仕込んだ。270℃まで1時間で昇温した後、同温度で攪拌下4時間加熱した。続いて上部の抜き出し口を徐々に開放して常圧にした後、350℃の加熱窒素を導入して触媒を完全に除去することにより、軟化点230℃の原料ピッチを得た。
実施例1
灯油バーナー加熱装置、原料供給装置、窒素流通装置、排ガスラインを具備したレトルト内容積10L(直径:20cm)のロータリーキルンに、直径3/4inchのステンレススチール製のボール(真比重:7.9g/cc)を5kg仕込んだ(6.4vol%)。窒素流通下、キルンを6rpm(周速:3.8m/min)で回転しながら、内部温度を550℃一定に保ち、製造例で得た原料ピッチを1kg/hで連続的に供給する操作を3時間行なった。放冷後、内容物を取出したところ、炭素化物はボールに均一に付着していた。さらに、ボールに付着した該炭素化物を管状炉中、窒素雰囲気下5℃/minで700℃まで昇温し、この温度で2時間保持した。放冷後、ボールから分離した炭素化物は2.4kgであった。
電気二重層キャパシタ用電極材料としての評価を行なうため、つぎのような処理を行なった。上記炭素化物を衝撃式粉砕器により平均粒径15μmに粉砕し、得られた炭素粉末1重量部に対して2重量部の水酸化カリウムを均一に混合し、窒素雰囲気下5℃/minで700℃まで昇温し、この温度で3時間保持して賦活処理を行なった。室温まで冷却したのち2−プロパノール中に投入し、濾液が中性になるまで濾過、水洗を繰り返した。
得られた活性炭を活性炭:導電性フィラー(ケッチェンブラック):結着剤(テフロン(登録商標))の重量比90:5:5で混合し電極を作製した。電極評価はガラス製2極式セルを用い、一対の電極の間にグラスファイバー製セパレータを挟みセルに収容した。電解液はテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート((CNBF)を1モル/リットル溶解したプロピレンカーボネートを用いた。
アルゴン雰囲気中、室温下、100mA/gの定電流で電圧2.7Vまで充電し、さらに2.7Vで2時間充電を行なった後、100mA/gの定電流で0Vまで放電し、放電された電気量から静電容量を算出した。静電容量は正負極両極中の炭素重量(活性炭)を基準とし、下式に従って算出した。また、体積当たりの静電容量Cv(F/cc)は重量当たりの静電容量Cw(F/g)に電極の密度を乗ずることにより算出した。
静電容量Cw(F/g)=放電電気量(AH/g)×3600/2.7
その結果、重量当り静電容量37.0F/g、体積当り静電容量34.0F/cc、電極密度0.92g/ccであった。
実施例2
キルンの回転数を2rpm(周速:1.3m/min)とした以外は、実施例1と同じ条件で原料ピッチの炭素化を行なった。
電気二重層キャパシタ用電極材料としての評価を行なうため、実施例1と同様に、粉砕処理および賦活処理を行なった。得られた活性炭を用いて、静電容量を測定した。その結果、重量当り静電容量37.5F/g、体積当り静電容量36.0F/cc、電極密度0.95g/ccであった。
実施例3
キルンの回転数を12rpm(周速7.5m/min)とした以外は、実施例1と同じ条件で原料ピッチを炭素化した。
電気二重層キャパシタ用電極材料としての評価を行なうため、実施例1と同様に、粉砕処理および賦活処理を行なった。得られた活性炭を用いて、静電容量を測定した。その結果、重量当り静電容量36.0F/g、体積当り静電容量29.2F/cc、電極密度0.81g/ccであった。
実施例4
電熱ヒーター、原料供給装置、窒素流通装置、排ガスライン、製品排出口を具備したレトルト内容積150L(直径:60cm)のSUS310製ロータリーキルンに、直径25mmのジルコニア製ボール(真比重:6.0g/cc)を60kg仕込んだ(6.7vol%)。窒素流通下、キルンを2rpm(周速3.8m/min)で回転させながら、内部温度を550℃一定に保ち、製造例で得た原料ピッチを20kg/hで連続的に供給する操作を1.5時間行なった。次にそのまま700℃まで昇温し、この温度で1時間保持した。放冷後、内容物を排出し、ボールから分離した炭素化物は25.2kgであった。
電気二重層キャパシタ用電極材料としての評価を行なうため、得られた炭化物を、実施例1と同様に、粉砕後、賦活処理を行なった。得られた活性炭を用いて、静電容量を測定した。その結果、重量当り静電容量39.3F/g、体積当り静電容量38.1F/cc、電極密度0.97g/ccであった。
実施例5
電気ヒーター、撹拌機、窒素流通装置、排ガスラインを具備した内容積5Lのステンレススチール製反応釜に、直径15mmのアルミナ製のボール(真比重:3.9g/cc)を3kg仕込んだ(17vol%)。窒素雰囲気下、回転数30rpmで撹拌し、内部温度を550℃一定に保ちながら原料ピッチを120g/hrで連続的に供給する操作を3時間行なった。放冷後、取出したところ、炭素化物はボールに均一に付着していた。更に、該炭素化物を管状炉中、窒素雰囲気下5℃/minで700℃まで昇温し、この温度で2時間保持した。放冷後、ボールから分離した炭素化物は300gであった。
電気二重層キャパシタ用電極材料としての評価を行なうため、ボールから分離した炭素化物を実施例1と同様に処理した。得られた活性炭を用いて、静電容量を測定した。その結果、重量当り静電容量39.4F/g、体積当り静電容量36.6F/cc、電極密度0.93g/ccであった。
実施例6
リチウム二次電池負極材料としての評価を行なうため、実施例1で得た炭素化物の粉末をアルゴン中3000℃で1時間黒鉛化した。得られた黒鉛粉末(平均粒子径:15μm)90重量部に、ポリフッ化ビニリデン粉末(バインダー)10重量部を加え、ジメチルホルムアミドを溶媒として配合・混合した後、銅箔上に塗布し、乾燥後1cm角に切り出して、評価用試験片とした。次いで、LiPFをエチレンカーボネート/ジエチルカーボネートの配合比が、1/1の2種類の混合物に溶解した溶液(濃度:1.0mol/L)を電解液とし、厚さ50μmのポリプロピレン製微孔膜をセパレーターとするハーフセルを作製した。なお、対極として直径16mm、厚さ0.5mmのリチウム金属を使用した。また、参照極として対極と同様にリチウム金属の小片を使用した。
電流密度0.2mA/cm2で参照極に対する評価用試験片の電極電位が1mVになるまで定電流充電を行なった。次いで、電流密度0.2mA/cm2で参照極に対する評価用試験片の電極電位が1.5Vまで定電流放電を行なったところ、充電容量が367mAh/g、放電容量が340mAh/gであり、充放電効率は92.0%であった。
比較例1
実施例1で用いたロータリーキルンに、製造例で得た原料ピッチ1kgを仕込み、6rpm(周速:3.8m/min)で回転させながら550℃まで1時間かけて昇温後、同温度で3時間維持した。放冷後取り出したところ、内容物の一部は、レトルトからあふれており、かつ全体が均一の炭素化物が得られていなかった。
比較例2
ステンレススチール製のボール5kgのかわりに、実施例1で得られた熱処理済みの炭素化物の粉末5kg(真比重:1.5g/cc)を仕込んだ以外は、実施例1と同様な熱処理操作を行なった。放冷後取り出したところ、炭素化物はキルンの内壁に固着しており、取り出すことができなかった。

Claims (7)

  1. つぎの工程(a)および(b)を含むことを特徴とする炭素化物の製造方法。
    (a)400℃以上700℃以下の温度に保たれた熱処理装置内に、金属製またはセラミックス製の複数個の粒状物を仕込んで流動させておき、該装置内に炭素化物前駆体を供給して熱処理することにより該粒状物表面に炭素化物を付着させる工程、
    (b)粒状物表面に付着した炭素化物を、工程(a)での熱処理温度より高温で、かつ900℃以下の温度に加熱することにより炭素化物を粒状物から分離する工程。
  2. 炭素化物前駆体が縮合多環炭化水素を原料として弗化水素および三弗化硼素の存在下で重合により得られたものである請求項1記載の炭素化物の製造方法。
  3. 工程(a)において用いられる熱処理装置がロータリーキルンである請求項1または2記載の炭素化物の製造方法。
  4. 炭素化物前駆体を熱処理する際のロータリーキルンの周速が0.1〜10m/minの範囲である請求項3記載の炭素化物の製造方法。
  5. 熱処理装置の内容積に対する粒状物の仕込み量が、1〜50vol%の範囲である請求項1〜4のいずれかに記載の炭素化物の製造方法。
  6. 粒状物の真比重が2g/cc以上である請求項1〜5のいずれかに記載の炭素化物の製造方法。
  7. 粒状物の材質がステンレススチール、アルミナ、またはジルコニアである請求項1〜6のいずれかに記載の炭素化物の製造方法。
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