JP4890703B2 - ズームレンズ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビレンズ用のズームレンズに関し、詳しくはCCTV(Closed Circuit Television)用カメラ等のカメラ本体に取り付け可能で、かつバックフォーカス調整を行うことが可能なズームレンズに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、テレビカメラにおけるマウントのフランジバック寸法は、同一規格の機種であっても個々に相違している。このため、テレビカメラにレンズを取り付けた際には、テレビカメラの撮像面とレンズの結像面とを一致させるためのバックフォーカス調整を行わなければならない。このバックフォーカス調整は、レンズ群を構成するレンズの一部を移動して、結像位置を調整することにより行っている。
【0003】
<従来例1>
この点、3色分解プリズムを有する放送用テレビカメラ等に用いられるズームレンズ(以下、従来例1と称する)においては、レンズ系内にほぼアフォーカルな部分を設けるとともに、結像位置調整のために移動するレンズ群も複雑に構成されているため、収差補正を十分に行うことができ、結像位置を調整するためにレンズを移動させた場合であっても、レンズ性能の変化は少ない。
【0004】
この従来例1に係るズームレンズのレンズ構成を図17に示す。
従来例1に係るズームレンズは、図17に示すように、物体側から順に、第1レンズL1〜第5レンズL5からなる第1レンズ群I、第6レンズL6〜第9レンズL9からなる第2レンズ群II、第10レンズL10と第11レンズL11からなる第3レンズ群III、および第12レンズL12〜第21レンズL21からなる第4レンズ群IVにより構成され、さらに第4レンズ群IVは、第12レンズL12〜第15レンズL15からなる第4レンズ前群IVaと、第16レンズL16〜第21レンズL21からなる第4レンズ後群IVbにより構成されている。
【0005】
また、第4レンズ前群IVaの物体側には絞り1が配設されており、第4レンズ後群IVbとCCDからなる撮像素子3との間に3色分解プリズム4およびフィルタ2が配設されている。なお、撮像素子3と3色分解プリズム4およびフィルタ2は、テレビカメラ本体側に配設されている。また、図17において、Xは光軸を示す。
【0006】
また、下記表1に、従来例1に係るズームレンズにおける、各レンズ面の曲率半径R(mm)、各レンズの中心厚および各レンズ間の空気間隔D(mm)、各レンズのe線における、屈折率Neおよびアッベ数νeの各値を示す。なお、表1中の各数字は、物体側からの順番を表すものである(表3において同じ)。さらに、下記表2に、従来例1に係るズームレンズのWIDE端およびTELE端における焦点距離、Fno、表1中の*印を付したレンズ間の空気間隔、全系のバックフォーカスBf、第4レンズ後群IVbのバックフォーカスBf4b、BfとBf4bとの比、中心光束に対する第4レンズ後群IVbの最も像側のレンズ面(R39)における光線の高さHa、中心光束に対する第4レンズ後群IVbの最も物体側のレンズ面(R30)における光線の高さHb、HaとHbの差、BfとFnoとの比に基づく値、および第4レンズ後群IVbを像側へ1mm移動した場合のピント移動量の各値を示す。なお、従来例1に係るズームレンズの画面サイズは、φ11.0(2/3インチサイズ)となっている。
【0007】
【表1】
【0008】
【表2】
【0009】
図19は、従来例1に係るズームレンズのWIDE端における球面収差および非点収差を示す収差図であり、上段に設計値に対応する収差図を示し、下段に結像位置を調整するために第4レンズ後群IVbを像側へ1mm移動した場合の収差図を示す。なお、各非点収差図には、サジタル像面およびタンジェンシャル像面における各収差が示されている。
【0010】
図19から明らかなように、従来例1に係るズームレンズでは、設計値と、結像位置を調整するために第4レンズ後群IVbを像側へ1mm移動した状態とを比較すると、球面収差および非点収差に大きな変化はなく、設計値に対してレンズ性能の変化が極めて小さいことが分かる。
【0011】
<従来例2>
上述した従来例1に係るズームレンズに対して、CCTV等のように単板のテレビカメラに使用されるズームレンズ(以下、従来例2と称する)は、バックフォーカス調整のために移動されるレンズ群が単純かつコンパクトとなっており、バックフォーカス調整に伴うレンズ性能の変化を避けることができなかった。
【0012】
この従来例2に係るズームレンズのレンズ構成を図18に示す。
従来例2に係るズームレンズは、図18に示すように、物体側から順に、第1レンズL1と第2レンズL2からなる第1レンズ群I、第3レンズL3〜第6レンズL6からなる第2レンズ群II、第7レンズL7からなる第3レンズ群III、および第8レンズL8〜第14レンズL14からなる第4レンズ群IVにより構成され、さらに第4レンズ群IVは、第8レンズL8〜第11レンズL11からなる第4レンズ前群IVaと、第12レンズL12〜第14レンズL14からなる第4レンズ後群IVbにより構成されている。
【0013】
また、第4レンズ前群IVa中に絞り1が配設されており、第4レンズ後群IVbとCCDからなる撮像素子3との間にフィルタ2が配設されている。なお、撮像素子3とフィルタ2は、テレビカメラ本体側に配設されている。また、図18において、Xは光軸を示す。
【0014】
また、下記表3に、従来例2に係るズームレンズにおける、各レンズ面の曲率半径R(mm)、各レンズの中心厚および各レンズ間の空気間隔D(mm)、各レンズのe線における、屈折率Neおよびアッベ数νeの各値を示す。さらに、下記表4に、従来例2に係るズームレンズのWIDE端およびTELE端における焦点距離、Fno、表3中の*印を付したレンズ間の空気間隔、全系のバックフォーカスBf、第4レンズ後群IVbのバックフォーカスBf4b、BfとBf4bとの比、中心光束に対する第4レンズ後群IVbの最も像側のレンズ面(R27)における光線の高さHa、中心光束に対する第4レンズ後群IVbの最も物体側のレンズ面(R22)における光線の高さHb、HaとHbの差、BfとFnoとの比に基づく値、および第4レンズ後群IVbを像側へ1mm移動した場合のピント移動量の各値を示す。なお、従来例2に係るズームレンズの画面サイズは、φ11.0(2/3インチサイズ)となっている。
【0015】
【表3】
【0016】
【表4】
【0017】
図20は、従来例2に係るズームレンズのWIDE端における球面収差および非点収差を示す収差図であり、上段に設計値に対応する収差図を示し、下段に結像位置を調整するために第4レンズ後群IVbを像側へ1mm移動した場合の収差図を示す。なお、各非点収差図には、サジタル像面およびタンジェンシャル像面における各収差が示されている。
【0018】
図20から明らかなように、従来例2に係るズームレンズでは、設計値と比較して、結像位置を調整するために第4レンズ後群IVbを像側へ1mm移動させた状態における球面収差および非点収差が大幅に劣化していることが分かる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、テレビカメラにズームレンズを取り付ける際には、バックフォーカス調整を行わなければならないが、従来のCCTV等のように単板のテレビカメラに使用されるズームレンズは、放送用テレビカメラ等に用いられるズームレンズと比べ単純かつコンパクトな構成を備えている反面、バックフォーカス調整を行うことにより、設計通りのレンズ性能を発揮できなくなるという問題があった。
【0020】
本発明は、上述した事情に鑑み提案されたもので、バックフォーカス調整のために移動するレンズ群の構成が単純かつコンパクトであり、バックフォーカス調整を行った場合であってもレンズ性能の変動が極めて小さいズームレンズを提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るズームレンズは、上述した目的を達成するため、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、変倍時に移動して変倍を行う負の屈折力を有する第2レンズ群、変倍時に移動して変倍に伴う像面の変動を補正する負の屈折力を有する第3レンズ群、および正の屈折力を有する第4レンズ群からなり、前記第4レンズ群は、前群および後群から構成され、前記第4レンズ群の後群は、1枚の正レンズからなり、該正レンズの移動によりカメラ取り付け時における結像位置のずれの調整を行い、全系のバックフォーカスをBf、前記第4レンズ群の後群のバックフォーカスをBf 4b としたとき、下記条件式(1)を満足することを特徴とするものである。
1.0<Bf 4b /Bf≦1.332・・・(1)
【0023】
また、短焦点端における開放時のF値をFn、短焦点端における開放時の中心光束に対する前記第4レンズ群の後群の最も像側のレンズ面における光線の高さをHa、短焦点端における開放時の中心光束に対する前記第4レンズ群の後群の最も物体側のレンズ面における光線の高さをHbとしたとき、下記条件式(2)を満足することが好ましい。
|Ha−Hb|<0.02×Bf/Fn ・・・(2)
【0024】
また、前記ズームレンズの構成において、前記第4レンズ群の前群は、物体側から順に、像側に強い屈折力を有する凸面を向けた正レンズ、両凸レンズ、正レンズと負レンズとの接合レンズ、物体側に強い屈折力を有する凸面を向けた正レンズ、および正レンズと負レンズとの接合レンズからなることが好ましい。
【0025】
また、前記ズームレンズの構成において、前記第1レンズ群は、物体側から順に、負レンズと正レンズとの接合レンズ、および物体側に凸面を向けた正のメニスカスレンズからなり、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、負レンズ、負レンズ、および物体側に凸面を向けた正のメニスカスレンズからなり、
前記第3レンズ群は、両凹レンズと正レンズとの接合レンズからなることが好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す具体的な実施例1〜3に基づいて、本発明に係るズームレンズの実施形態を説明する。
【0027】
<実施例1>
図1は、本発明の実施例1に係るズームレンズのレンズ構成図である。
【0028】
実施例1に係るズームレンズは、図1に示すように、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群I、変倍時に移動して変倍を行う負の屈折力を有する第2レンズ群II、変倍時に移動して変倍に伴う像面の変動を補正する負の屈折力を有する第3レンズ群III、正の屈折力を有する第4レンズ群IVを配設してなる。さらに、第4レンズ群IVは、第4レンズ前群IVaと、第4レンズ後群IVbとから構成されている。
【0029】
第1レンズ群Iは、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負のメニスカスレンズL1と両凸レンズL2との接合レンズ、および物体側に凸面を向けた正のメニスカスレンズL3からなる。
【0030】
第2レンズ群IIは、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負のメニスカスレンズL4、両凹レンズL5、および物体側に凸面を向けた正のメニスカスレンズL6からなる。
【0031】
第3レンズ群IIIは、両凹レンズL7と両凸レンズL8との接合レンズからなる。
【0032】
第4レンズ前群IVaは、物体側から順に、両凸レンズL9、両凸レンズL10、両凸レンズL11と像側に凸面を向けた負のメニスカスレンズL12との接合レンズ、両凸レンズL13、および両凸レンズL14と両凹レンズL15との接合レンズからなり、第4レンズ後群IVbは、1枚の両凸レンズL16からなる。なお、第9レンズL9は、像側に強い曲率の面を向けており、第13レンズL13は、物体側に強い曲率の面を向けている。
【0033】
また、第4レンズ前群IVaの物体側に絞り1が配設されており、第4レンズ後群IVbとCCDからなる撮像素子3との間にフィルタ2が配設されている。なお、撮像素子3とフィルタ2は、テレビカメラ本体側に配設されている。また、図1において、Xは光軸を示す。
【0034】
この実施例1に係るズームレンズでは、第4レンズ後群IVbを光軸Xに沿って移動することにより、テレビカメラの撮像面(撮像素子3)とズームレンズの結像面とを一致させるためのバックフォーカス調整を行う。
【0035】
また、実施例1に係るズームレンズは、全系のバックフォーカスをBf、第4レンズ後群IVbのバックフォーカスをBf4bとしたとき、下記条件式(1)を満足するように構成されている。
1.0<Bf4b/Bf≦1.332・・・(1)
【0036】
この条件式(1)は、全系のバックフォーカスBfと、第4レンズ後群IVbのバックフォーカスBf4bの比を規定値の範囲内とすることにより、バックフォーカス調整を行うために第4レンズ後群IVbを移動した際に、諸収差の変動を小さく抑えて、設計値に近似したレンズ性能を発揮させるための条件式である。
【0037】
すなわち、条件式(1)において、Bf4b/Bfの値が下限を下回ると、諸収差を良好に補正することができなくなり、Bf4b/Bfの値が上限を上回ると、第4レンズ後群IVbのパワーが強くなり過ぎて収差変動が大きくなってしまう。
【0038】
さらに、実施例1に係るズームレンズは、短焦点端における開放時のF値をFn、短焦点端における開放時の中心光束に対する第4レンズ後群IVbの最も像側のレンズ面(R29)における光線の高さをHa、短焦点端における開放時の中心光束に対する第4レンズ後群IVbの最も物体側のレンズ面(R28)における光線の高さをHbとしたとき、下記条件式(2)を満足するように構成されている。
|Ha−Hb|<0.02×Bf/Fn ・・・(2)
【0039】
この条件式(2)は、第4レンズ後群IVbを構成する正レンズ(両凸レンズL16)において、物体側および像側の面における光線の高さの差を規定値の範囲内とすることにより、バックフォーカス調整を行うために第4レンズ後群IVbを移動した際に、球面収差の変動を小さく抑えるための条件式である。
すなわち、条件式(2)において、Ha−Hbの絶対値が規定値の範囲を超えると、球面収差の変動が大きくなり、レンズ性能が設計値からかけ離れてしまう。
【0040】
下記表5に、実施例1に係るズームレンズにおける、各レンズ面の曲率半径R(mm)、各レンズの中心厚および各レンズ間の空気間隔D(mm)、各レンズのe線における、屈折率Neおよびアッベ数νeの各値を示す。なお、表5中の各数字は、物体側からの順番を表すものである(表7、表9において同じ)。さらに、下記表6に、実施例1に係るズームレンズのWIDE端およびTELE端における焦点距離、Fno、表5中の*印を付したレンズ間の空気間隔、全系のバックフォーカスBf、第4レンズ後群IVbのバックフォーカスBf4b、BfとBf4bとの比、中心光束に対する第4レンズ後群IVbの最も像側のレンズ面における光線の高さHa、中心光束に対する第4レンズ後群IVbの最も物体側のレンズ面における光線の高さHb、HaとHbの差、BfとFnoとの比に基づく値、および第4レンズ後群IVbを像側へ1mm移動した場合のピント移動量の各値を示す。なお、実施例1に係るズームレンズの画面サイズは、φ16.0(1インチサイズ)となっている。
【0041】
【表5】
【0042】
【表6】
【0043】
表6から明らかなように、実施例1に係るズームレンズは、条件式(1)および条件式(2)を満足している。
【0044】
また、図4〜7は、実施例1に係るズームレンズにおいて物体距離を12mとした場合の収差図であり、図4にはWIDE端における球面収差および非点収差の収差図を示してあり、図5にはWIDE端におけるコマ収差の収差図を示してあり、図6にはTELE端における球面収差および非点収差の収差の収差図を示してあり、図7にはTELE端におけるコマ収差の収差図を示してある。なお、各非点収差図には、サジタル像面およびタンジェンシャル像面における各収差が示されている。
【0045】
図4〜7から明らかなように、実施例1に係るズームレンズは、バックフォーカス調整のために移動するレンズ群の構成が単純かつコンパクトでありながら、複雑なレンズ構成を備えた従来例1と同様に、各収差が良好に補正されている。また、図21は、実施例1に係るズームレンズのWIDE端における球面収差および非点収差を示す収差図であり、上段に設計値に対応する収差図を示し、下段に第4レンズ後群IVbを像側へ2mm移動した場合の収差図を示す。なお、各非点収差図には、サジタル像面およびタンジェンシャル像面における各収差が示されている。
【0046】
<実施例2>
実施例2に係るズームレンズは、図2に示すように、実施例1に係るズームレンズとほぼ同様の構成とされているが、第4レンズ群の前群IVaを構成する、第12レンズL12が両凹レンズからなり、第13レンズL13が物体側に強い曲率の凸面を向けた正のメニスカスレンズからなる点が異なっている。
【0047】
下記表7に、実施例2に係るズームレンズにおける、各レンズ面の曲率半径R(mm)、各レンズの中心厚および各レンズ間の空気間隔D(mm)、各レンズのe線における、屈折率Neおよびアッベ数νeの各値を示す。さらに、下記表8に、実施例2に係るズームレンズのWIDE端およびTELE端における焦点距離、Fno、表7中の*印を付したレンズ間の空気間隔、全系のバックフォーカスBf、第4レンズ後群IVbのバックフォーカスBf4b、BfとBf4bとの比、中心光束に対する第4レンズ後群IVbの最も像側のレンズ面(R29)における光線の高さHa、中心光束に対する第4レンズ後群IVbの最も物体側のレンズ面(R28)における光線の高さHb、HaとHbの差、BfとFnoとの比に基づく値、および第4レンズ後群IVbを像側へ1mm移動した場合のピント移動量の各値を示す。なお、実施例2に係るズームレンズの画面サイズは、φ11.0(2/3インチサイズ)となっている。
【0048】
【表7】
【0049】
【表8】
【0050】
表8から明らかなように、実施例2に係るズームレンズは、条件式(1)および条件式(2)を満足している。
【0051】
また、図8〜11は、実施例2に係るズームレンズにおいて物体距離を12mとした場合の収差図であり、図8にはWIDE端における球面収差および非点収差の収差図を示してあり、図9にはWIDE端におけるコマ収差の収差図を示してあり、図10にはTELE端における球面収差および非点収差の収差の収差図を示してあり、図11にはTELE端におけるコマ収差の収差図を示してある。なお、各非点収差図には、サジタル像面およびタンジェンシャル像面における各収差が示されている。
【0052】
図8〜11から明らかなように、実施例2に係るズームレンズは、バックフォーカス調整のために移動するレンズ群の構成が単純かつコンパクトでありながら、複雑なレンズ構成を備えた従来例1と同様に、各収差が良好に補正されている。
【0053】
また、図12は、実施例2に係るズームレンズのWIDE端における球面収差および非点収差を示す収差図であり、上段に設計値に対応する収差図を示し、下段に第4レンズ後群IVbを像側へ1mm移動した場合の収差図を示す。なお、各非点収差図には、サジタル像面およびタンジェンシャル像面における各収差が示されている。
【0054】
図12から明らかなように、実施例2に係るズームレンズでは、設計値と、結像位置を調整するために第4レンズ後群IVbを像側へ1mm移動させた状態とを比較すると、球面収差および非点収差に大きな変化はなく、設計値に対してレンズ性能の変化が極めて小さいことが分かる。
【0055】
また、画面サイズがそれぞれφ11.0(2/3インチサイズ)である実施例2と従来例1とを比較すると、実施例2では、バックフォーカス調整のために移動するレンズ群の構成が単純かつコンパクトでありながら、複雑なレンズ構成を備えた従来例1と同様に、バックフォーカス調整に伴うレンズ性能の変化が極めて小さなものとなっている。
【0056】
<実施例3>
実施例3に係るズームレンズは、図3に示すように、実施例1に係るズームレンズとほぼ同様の構成とされているが、第4レンズ群の前群IVaを構成する、第9レンズL9が像側に凸面を向けた平凸レンズからなり、第12レンズL12が両凹レンズからなり、第13レンズL13が物体側に強い曲率の凸面を向けた平凸レンズからなる点が異なっている。
【0057】
下記表9に、実施例3に係るズームレンズにおける、各レンズ面の曲率半径R(mm)、各レンズの中心厚および各レンズ間の空気間隔D(mm)、各レンズのe線における、屈折率Neおよびアッベ数νeの各値を示す。さらに、下記表9に、実施例3に係るズームレンズのWIDE端およびTELE端における焦点距離、Fno、表9中の*印を付したレンズ間の空気間隔、全系のバックフォーカスBf、第4レンズ後群IVbのバックフォーカスBf4b、BfとBf4bとの比、中心光束に対する第4レンズ後群IVbの最も像側のレンズ面(R29)における光線の高さHa、中心光束に対する第4レンズ後群IVbの最も物体側のレンズ面(R28)における光線の高さHb、HaとHbの差、BfとFnoとの比に基づく値、および第4レンズ後群IVbを像側へ1mm移動した場合のピント移動量の各値を示す。なお、実施例3に係るズームレンズの画面サイズは、φ8.0(1/2インチサイズ)となっている。
【0058】
【表9】
【0059】
【表10】
【0060】
表10から明らかなように、実施例3に係るズームレンズは、条件式(1)および条件式(2)を満足している。
【0061】
また、図13〜16は、実施例3に係るズームレンズにおいて物体距離を12mとした場合の収差図であり、図13にはWIDE端における球面収差および非点収差の収差図を示してあり、図14にはWIDE端におけるコマ収差の収差図を示してあり、図15にはTELE端における球面収差および非点収差の収差の収差図を示してあり、図16にはTELE端におけるコマ収差の収差図を示してある。なお、各非点収差図には、サジタル像面およびタンジェンシャル像面における各収差が示されている。
【0062】
図13〜16から明らかなように、実施例3に係るズームレンズは、バックフォーカス調整のために移動するレンズ群の構成が単純かつコンパクトでありながら、複雑なレンズ構成を備えた従来例1と同様に、各収差が良好に補正されている。また、図22は、実施例3に係るズームレンズのWIDE端における球面収差および非点収差を示す収差図であり、上段に設計値に対応する収差図を示し、下段に第4レンズ後群IVbを像側へ0.5mm移動した場合の収差図を示す。なお、各非点収差図には、サジタル像面およびタンジェンシャル像面における各収差が示されている。
【0063】
以上説明したように、各実施例1〜3によれば、画面サイズがφ16.0(1インチサイズ)、φ11.0φ(2/3インチサイズ)、8.0(1/2インチサイズ)のいずれの場合であっても、複雑なレンズ構成を備えた従来例1と同様に、各収差が良好に補正されている。
【0064】
なお、本発明のズームレンズとしては上記実施例のものに限られるものではなく、例えば各レンズ群を構成するレンズの形状、およびレンズの枚数は適宜選択することができる。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のズームレンズによれば、所定の4群レンズ構成とするとともに1枚の正レンズからなる第4レンズ後群を移動させることにより、テレビカメラ等に取り付ける際の結像位置のずれの調整を行うようにしている。これにより、バックフォーカス調整のために移動するレンズ群の構成を単純かつコンパクトなものとしつつ、収差変動を抑制することができる。
【0066】
また、全系のバックフォーカスと第4レンズ後群のバックフォーカスの比を規定値の範囲内とし、また第4レンズ後群を構成する正レンズにおいて、物体側および像側のレンズ面における光線の高さの差を規定値の範囲内とすることにより、バックフォーカス調整に伴う諸収差の変動を小さく抑えて、設計値通りのレンズ性能を発揮することができる。
【0067】
また、第4レンズ群の前群あるいは第1レンズ群〜第3レンズ群のレンズ構成を規定することにより、簡易な構成のズームレンズとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係るズームレンズのレンズ構成図
【図2】本発明の実施例2に係るズームレンズのレンズ構成図
【図3】本発明の実施例3に係るズームレンズのレンズ構成図
【図4】実施例1に係るズームレンズの球面収差および非点収差を示す収差図(WIDE端)
【図5】実施例1に係るズームレンズのコマ収差を示す収差図(WIDE端)
【図6】実施例1に係るズームレンズの球面収差および非点収差を示す収差図(TELE端)
【図7】実施例1に係るズームレンズのコマ収差を示す収差図(TELE端)
【図8】実施例2に係るズームレンズの球面収差および非点収差を示す収差図(WIDE端)
【図9】実施例2に係るズームレンズのコマ収差を示す収差図(WIDE端)
【図10】実施例2に係るズームレンズの球面収差および非点収差を示す収差図(TELE端)
【図11】実施例2に係るズームレンズのコマ収差を示す収差図(TELE端)
【図12】実施例2に係るズームレンズのWIDE端における球面収差および非点収差を示す収差図(設計値およびレンズ群移動後の値)
【図13】実施例3に係るズームレンズの球面収差および非点収差を示す収差図(WIDE端)
【図14】実施例3に係るズームレンズのコマ収差を示す収差図(WIDE端)
【図15】実施例3に係るズームレンズの球面収差および非点収差を示す収差図(TELE端)
【図16】実施例3に係るズームレンズのコマ収差を示す収差図(TELE端)
【図17】従来例1に係るズームレンズのレンズ構成図
【図18】従来例2に係るズームレンズのレンズ構成図
【図19】従来例1に係るズームレンズのWIDE端における球面収差および非点収差を示す収差図(設計値およびレンズ群移動後の値)
【図20】従来例2に係るズームレンズのWIDE端における球面収差および非点収差を示す収差図(設計値およびレンズ群移動後の値)
【図21】実施例1に係るズームレンズのWIDE端における球面収差および非点収差を示す収差図(設計値およびレンズ群移動後の値)
【図22】実施例3に係るズームレンズのWIDE端における球面収差および非点収差を示す収差図(設計値およびレンズ群移動後の値)
【符号の説明】
1 絞り
2 フィルタ
3 撮像素子
4 3色分解プリズム
X 光軸
L1〜L21 レンズ
R1〜R42 曲率半径
D1〜D41 レンズ間隔
Claims (4)
- 物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、変倍時に移動して変倍を行う負の屈折力を有する第2レンズ群、変倍時に移動して変倍に伴う像面の変動を補正する負の屈折力を有する第3レンズ群、および正の屈折力を有する第4レンズ群からなり、前記第4レンズ群は、前群および後群から構成され、前記第4レンズ群の後群は、1枚の正レンズからなり、該正レンズの移動によりカメラ取り付け時における結像位置のずれの調整を行い、
全系のバックフォーカスをBf、前記第4レンズ群の後群のバックフォーカスをBf 4b としたとき、下記条件式(1)を満足することを特徴とするズームレンズ。
1.0<Bf 4b /Bf≦1.332・・・(1) - 短焦点端における開放時のF値をFn、短焦点端における開放時の中心光束に対する前記第4レンズ群の後群の最も像側のレンズ面における光線の高さをHa、短焦点端における開放時の中心光束に対する前記第4レンズ群の後群の最も物体側のレンズ面における光線の高さをHbとしたとき、下記条件式(2)を満足することを特徴とする請求項1記載のズームレンズ。
|Ha−Hb|<0.02×Bf/Fn・・・(2) - 前記第4レンズ群の前群は、物体側から順に、像側に強い屈折力を有する凸面を向けた正レンズ、両凸レンズ、正レンズと負レンズとの接合レンズ、物体側に強い屈折力を有する凸面を向けた正レンズ、および正レンズと負レンズとの接合レンズからなることを特徴とする請求項1または2記載のズームレンズ。
- 前記第1レンズ群は、物体側から順に、負レンズと正レンズとの接合レンズ、および物体側に凸面を向けた正のメニスカスレンズからなり、前記第2レンズ群は、物体側から順に、負レンズ、負レンズ、および物体側に凸面を向けた正のメニスカスレンズからなり、前記第3レンズ群は、両凹レンズと正レンズとの接合レンズからなることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか1項記載のズームレンズ。
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