JP4890015B2 - ホース、及びホースの製造方法 - Google Patents

ホース、及びホースの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4890015B2
JP4890015B2 JP2005354377A JP2005354377A JP4890015B2 JP 4890015 B2 JP4890015 B2 JP 4890015B2 JP 2005354377 A JP2005354377 A JP 2005354377A JP 2005354377 A JP2005354377 A JP 2005354377A JP 4890015 B2 JP4890015 B2 JP 4890015B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hose
reinforcing layer
metal wire
shielding rate
metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005354377A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007155084A (ja
Inventor
政宏 笹田
徹也 川島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurabe Industrial Co Ltd
Original Assignee
Kurabe Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurabe Industrial Co Ltd filed Critical Kurabe Industrial Co Ltd
Priority to JP2005354377A priority Critical patent/JP4890015B2/ja
Publication of JP2007155084A publication Critical patent/JP2007155084A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4890015B2 publication Critical patent/JP4890015B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Braiding, Manufacturing Of Bobbin-Net Or Lace, And Manufacturing Of Nets By Knotting (AREA)
  • Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)

Description

本発明は、例えば、水道用配管、給水・給湯用配管に好適に使用することが可能なホースに係り、特に、過度の機械的な外力や曲げが加わった場合にもキンクが発生することのない優れた耐キンク性、及び、優れた可撓性を備えることにより取扱性や施工性に優れるとともに、充分な耐圧性を有し、生産性に優れたものに関する。
従来、水道水配管や給水・給湯用配管には、主に銅、ステンレス等からなる金属管が用いられていたが、これらは硬く、柔軟性に劣るため、取扱性、施工性が悪いという問題があった。そこで、最近では、金属管に代わり、柔軟性に優れた高分子材料からなるホースの両端に継手金具をかしめ加工により締結されたホースが配管部材として用いられるようになってきた。
しかしながら、塩素を含む水道水の使用に耐えうるために、ホースの内層を架橋ポリエチレン樹脂やポリブテン樹脂等で構成した場合、ホース施工時に折れたり、曲げにくかったりなどの問題があった。
又、配管工事のスペースは比較的狭く、使用するホースの長さは短いため、施工時にホース型可とう伸縮継手が無理に曲げられたり、周囲の部材に接触して外力が加わったりすることが多い。そのため、ホースが折れ曲がってその部分が偏平になったり、キンクが発生してしまったりすることがあった。この偏平やキンクが生じると、通水路が塞がれて通水量が減ったり、通水そのものができなくなったりする場合があった。
更に、塩素を含む水道水からホース型可とう伸縮継手を保護するため、ホースの内層を架橋ポリエチレン樹脂やポリブテン樹脂等で構成した場合には、これら樹脂の硬度が高いため、曲がりにくく、キンクし易くなることから、ホースの改良が望まれていた。このようなホースの一例として、例えば、図5に示すような、弾性を有するチューブ102と、該チューブ102の外周に被覆された、金属鋼線と合成繊維糸が編組された補強層103と、該補強層103の外周に被覆された被覆層104からなる樹脂ホース101が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。又、他の樹脂ホースとして、図7に示すような、弾性を有するチューブ112とチューブ112の外周に繊維糸が編組された繊維補強層113bと、繊維補強層113bの外周に金属硬線が編組された金属硬線補強層113aと、金属硬線補強層113aの外周に被覆された被覆層114からなる樹脂ホース111が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
尚、給水・給湯ホースに関連する発明として、当該出願人から特許文献3〜特許文献9が出願されている。
特開平11−22869号公報 特開平11−257552号公報 特開2001−141134号公報 特開2004−100831号公報 特開2004−82725号公報 特開2004−84995号公報 特開2004−218829号公報 特開2005−207584号公報 特開2005−265185号公報
特許文献1記載のホース101は、その補強層103は、金属線と繊維糸を引き揃え、この引き揃えた線を編組することによって形成する構成となっている。そのため、編組の編み目は図6に示すように、金属線103aとこれに隣接する繊維糸103bとが同じ編み組み経路となる構成となることから、例えば、小さい曲げ半径で曲げた場合には、金属線103aと繊維糸103bが一緒になってずれてしまい易くなる。このように繊維糸103bがずれて、編組の編み目の間隔が広がったり、編み目が崩れてしまったりすると、その部分の破壊圧力が低下してしまうとともに、キンクの発生源ともなってしまう。又、特許文献2記載のホースのように、2層の補強層113が設けられたホース111においては、2層の補強層113を設けるために2工程を必要とし、生産性に優れるとは言いがたいものであり、ホースの製造コストも高くなってしまうという問題があった。又、構成によっては、2層の補強層113からなるためにホース全体が太くなることが避けられない場合もある。
本発明は、このような従来技術の課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、過度の機械的な外力や曲げが加わった場合にもキンクの発生を抑えることができる優れた耐キンク性、及び、優れた可撓性を備えることにより取扱性や施工性に優れるとともに、充分な耐圧性を有し、生産性にも優れたものである。例えば、水道用配管や給水・給湯用配管などとして好適なホースを安価に提供することにある。
上記目的を達成するべく、本発明のホースは、可撓性材料からなるチューブと、該チューブの外周に形成され、金属線と繊維糸との編組からなる補強層と、からなるホースにおいて、上記補強層は、上記金属線と、上記繊維糸とが、それぞれ別々のボビンから供給されることによって、異なる編み組み経路となるようにして、同時に編み組まれていることを特徴とするものである。
ここで、本発明のホースにおいては、上記金属線は、引張強さが1000N/mm以上の金属硬線であることが好ましい。
又、本発明のホースにおいては、金属線の遮蔽率が12〜21%であり、且つ、補強層のトータル遮蔽率が78%以上であることが好ましい。
更に、本発明のホースにおいては、上記可撓性材料がポリエチレンとエチレン−α−オレフィン共重合体の混合物を含むものであることが好ましい。
又、本発明のホースの両端に、相手部材に接続するための接続継手が取り付けられている形態も考えられる。
更に、本発明のホースの製造方法は、可撓性材料を成形してチューブを作成し、該チューブの外周に金属線と繊維糸とを編組して補強層を形成するホースの製造方法において、上記補強層は、上記金属線のボビンと上記繊維糸のボビンとが独立して配置されるようにし、それぞれのボビンから供給された上記金属線と上記繊維糸とが、異なる編み組み経路となるようにして、同時に編み組まれることを特徴とするものである。
本発明において用いられるチューブは、単層のものであっても良いし、いわゆる内層及び中間層を積層した複数層のものであっても良い。勿論、中間層を複数積層して、2層以上としたものであっても構わない。
本発明において用いられるチューブの材料は、樹脂やゴムなどのような、可撓性材料から構成される。具体的には、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、オレフィン系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、スチレン系エラストマー、天然ゴム、イソプレンゴム、アクリルゴム、エチレンプロピレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ニトリル‐ブタジエンゴム、などが挙げられる。この中でも、ポリオレフィン系樹脂を含有してなる組成物から構成されていることが好ましい。ポリオレフィン系樹脂を含有してなる組成物の中でも、ポリエチレンとエチレン−α−オレフィン共重合体とを含有してなる組成物であれば、チューブの可撓性及び耐塩素性を向上させることができるため更に好ましい。
ポリエチレンは、元来耐塩素性に優れた性質を有しており、種々のポリエチレンが公知であるが、本発明では、密度が0.942g/cm以下となるものを適宜に選択又は組合せて使用することが好ましい。ポリエチレンの密度が0.942g/cmを超えてしまうと、チューブの可撓性が低下し、本発明によって得られるホースの取扱性や施工性が悪くなる傾向がある。
エチレン−α−オレフィン共重合体は、エチレンとα−オレフィンが共重合されたものであり、柔軟性に優れた材料である。α−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘプテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1、ドデセン−1などが挙げられる。本発明における組成物には、これらの中でも、エチレンとオクテン−1が共重合された、エチレン−オクテン共重合体が含有されることが好ましい。このエチレン−オクテン共重合体は、柔軟であるだけでなく、良好な接着性が得られる材料である。尚、エチレン−α-オレフィン共重合体は各種市販されているので、それらを適宜に選択して使用しても良い。
これら柔軟性及び耐塩素性に優れたポリエチレンと、柔軟性に優れたエチレン−α−オレフィン共重合体を適宜に配合すれば、特に可撓性及び耐塩素性に優れたチューブを得ることが可能となる。又、エチレン−α−オレフィン共重合体がエチレン−オクテン共重合体であれば、接着性にも優れることになるため、内層と中間層を積層させる場合には、内層と中間層との層間剥離強さを向上させることができることから、過度の機械的な外力が加わった場合や小さい曲げ半径で曲げた場合にも、層間剥離に起因したキンクの発生を防止することができる。尚、上記組成物に、他の配合材料を加えて所望の特性を得ることも可能である。例えば、老化防止剤等を適宜に添加することによって、更に耐塩素性を向上させても良い。
チューブの肉厚は、0.6〜3mmの範囲とすることが好ましい。肉厚が0.6未満では、中間層を設ける場合に、実使用に耐え得る充分な破壊圧力を得ることが困難となったりする可能性がある。一方、肉厚が3mmを超えると、可撓性が低下して曲げ難くなってしまい、本発明によって得られるホースの取扱性や施工性が悪くなってしまう可能性がある。
本発明では、上記の組成物を押出成形等の公知の成形手段で管状に成形した後、架橋を施すことが好ましい。架橋を施すのは、上記したようなポリオレフィン系樹脂は、その耐熱温度が低く、給湯ホースとして使用される場合、ホース内を移送する湯の温度は90℃程度に達する場合もあることから、その場合は架橋を施すことによって高温での耐圧性を高める必要があるからである。架橋手段としては、例えば、過酸化物架橋、シラン架橋、電子線架橋などが挙げられるが、本発明では、これらの中でも電子線架橋を採用することが好ましい。この理由としては、まず、過酸化物架橋やシラン架橋のように架橋剤等の他の材料を配合する必要がなく、自由度の高い材料の選択が可能であるからである。更には、電子線架橋時にチューブ表面が改質されるため、内層と中間層を積層する場合には、内層と中間層との接着性を向上させることができるからである。
本発明においては、上記したチューブの外周に補強層を形成することになる。この補強層により、ホースに充分な破壊圧力を付与することができ、より大きな耐久性を付与することができる。補強層としては、金属線と繊維糸との編組から構成され、この金属線と、繊維糸とが、それぞれ別々のボビンから供給されることによって、異なる編み組み経路となるようにして、同時に編み組まれることになる。これにより、金属線が繊維糸とは独立して別の編み目を構成することになるため、例えばホースを小さい曲げ半径で曲げたときなどにも、金属線がストッパー役となって繊維糸がずれることを防止し、編組の編み目が広がったり、編み目が崩れてしまったりすることを防ぐことができる。特に、図3に示すように、金属線3a同士が交差する形態とすれば、金属線3a同士の編み目がストッパー役となるため、繊維糸3bがずれることをより効果的に防止することができる。
補強層の形成には、一般的な編組ブレーダー等を使用すれば良く、その一例を図4に示す。編組ブレーダー20には、金属線や繊維糸の供給手段であるボビン21,21´が複数備えられており、このボビン21,21´には、予め金属線又は繊維糸が巻き取られている。金属線が巻かれたボビン21,21´と、繊維糸が巻かれたボビン21,21´は、補強層のトータル遮蔽率や、金属線の遮蔽率等を考慮して適宜に配置すれば良いが、編組時のテンションバランス等の関係より、金属線が巻かれたボビン21,21´と繊維糸が巻かれたボビン21,21´とを均等に配置することが好ましい。又、図4に示す編組ブレーダー20の場合、上段のボビン21の何れか、及び、下段のボビン21´の何れかに、金属線が巻かれたボビンを配置すれば、上記したような金属線同士が交差した状態となるため好ましい。
金属線としては、公知のものを用いれば良いが、本発明では、引張強さが1000N/mm以上の金属硬線を用いることが好ましい。本発明では、給水給湯ホースということから、錆びにくいステンレス硬線などが好ましく用いられ、ステンレス硬線を用いることにより、少量で十分な曲げ性を得ることができる。これらの金属線は1本で用いても良いし、複数本を引き揃えて用いても良い。ホースのキンク防止、柔軟性、加工性、軽量化、ホースのスリム化などを考慮すれば、金属線の線径は、0.1〜1.0mm、好ましくは0.1〜0.5mmであることが好ましい。金属線の線径が0.5mmを超えるとホースの外径が大きくならざるを得なくなり、又、可撓性を損ねてしまう恐れがあるためである。
又、繊維糸としては、各種合成繊維などを用いることができ、例えば、ビニロン繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維、レーヨン繊維などが挙げられる。これらの繊維は1本で撚ってあっても良いし、複数本で撚ってあっても良く、又、1本で用いても良いし、複数本を引き揃えて用いても良い。
上記したように、本発明のホースにおける補強層は、金属線と繊維糸との編組から構成されるが、この内の金属線により、過度の外力や曲げが加わった際もホース形状を保持し、キンクを防止することから、本発明のホースは優れた耐キンク性を得ることができる。更にこのホース形状を保持する作用により、ホースを曲げた際に、ホースが扁平してしまうことを防止できるため、ホースを曲げた際にも流体を移送する能力が低下することはない。又、繊維糸を併せて用いることで、可撓性を低下することなく充分な破壊圧力を得ることができる。
本発明のホースにおける補強層は、金属線と繊維糸の割合については使用用途に併せて適宜に決定されることになるが、優れた耐キンク性を得ながら優れた可撓性と充分な耐圧性を得るために、金属線の遮蔽率が10〜30%であることが好ましい。ここで言う金属線の遮蔽率とは、繊維糸を補強層として用いないと仮定した場合に、金属線がチューブ表面を覆っている比率のことを言う。金属線の遮蔽率が10%未満の場合、キンクが発生しやすくなってしまい、金属線の遮蔽率が30%を超える場合、可撓性が損なわれてしまう恐れがある。又、優れた耐キンク性を得ながら充分な耐圧性を得るために、本発明のホースにおける補強層のトータル遮蔽率が75%以上であることが好ましい。補強層のトータル遮蔽率が75%以下になると、隙間を起点としてキンクが発生しやすくなり、又、加圧時に補強層の隙間から破壊しやすくなる。ここで言う補強層のトータル遮蔽率とは、金属線及び繊維糸からなる補強層がチューブ表面を覆っている比率のことを言う。
本発明によるホースの外周にはシースを形成しても良い。シースを形成することにより、曲げに対するキンクの発生をより低減させることも可能であり、又、ホースの表面にゴミや汚れが付きにくくなるとともに、表面を簡単に清掃することができる。シースの構成材料としては、例えば、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマーなどが挙げられる。又、チューブの構成材料として挙げた材料をシースの構成材料としても構わない。
又、シースは、単層のものであっても良いし、複数積層して、2層以上としたものであっても構わない。シースを複数積層すれば、金属線や繊維糸によって生じた凹凸を効果的に埋めて、ホース表面を平滑なものとすることができる。又、シースを複数積層する場合は、内層側に接着性を有する材料を使用すれば、シースと補強層とが強固に接着するため、キンクをより効果的に防止することができるとともに、耐圧性を向上し、又、ホースの両端に接続継手が取り付けられた場合には、接続継手が抜け難くなるという効果も得られる。
このようにして得られたホースの多くは、その両端に相手部材に接続するための接続継手が取り付けられて実使用に供される。接続継手としては、金属や樹脂などにより加工されたものが公知である。
本発明のホースは上述したように、金属線と繊維糸との編組からなる補強層が、上記金属線と上記繊維糸とがそれぞれ独立して編み組まれているため、過度の機械的な外力や曲げが加わった場合にもキンクが発生することのない優れた耐キンク性、及び、優れた可撓性を備えることにより取扱性や施工性に優れるとともに、充分な破壊圧力を得ることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施例を比較例と併せて説明する。
実施例1
図1及び図4に示すように、まず、ポリエチレン樹脂(密度0.93g/cm)とエチレン−オクテン共重合体を混合比率90:10で混合した組成物を、内径9.0mm、肉厚0.75mmの管状に押出成形した後、電子線を照射して架橋を施し、チューブ2の内層2aとした。次に、この内層2aの外周に、オレフィン系樹脂を肉厚0.5mmとなるように押出被覆して中間層2bを形成した。次に、ステンレス硬線(SUS304WPB φ0.29)1本を12個のボビンに巻き取り、ポリエステル繊維(1100デシテックス、150回/m撚り)を7本引き揃えてステンレス硬線とは別の12個のボビン11に巻き取る。これら24個のボビンを編組ブレーダー20に配置し、上記ステンレス硬線の巻かれたボビン21とポリエステル繊維の巻かれたボビン21を、上糸と下糸にそれぞれ均等に取り付け、ピッチ22.5mmにて編組を施し、中間層2bの外周に補強層3を形成した。そして、この補強層3の外周にオレフィン系樹脂を肉厚0.35mmとなるように押出被覆してシース4を形成した。このようにして得られたホース1の仕上外径は13.6mmであり、金属線の遮蔽率が17%であり、補強層のトータル遮蔽率は93%であった。
実施例2
補強層の構成として、ポリエステル繊維を9本引き揃えとし、ピッチを28mmとした他は、実施例1と同様の材料・構成・製造方法にてホース1を得た。このようにして得られたホース1の仕上外径は13.6mmであり、金属線の遮蔽率が15%であり、補強層のトータル遮蔽率は95%であった。
実施例3
補強層の構成として、ポリエステル繊維を、無撚り品とした他は、実施例1と同様の材料・構成・製造方法にてホース1を得た。このようにして得られたホース1の仕上外径は13.6mmであり、金属線の遮蔽率が17%であり、補強層のトータル遮蔽率は94%であった。
実施例4
補強層の構成として、ポリエステル繊維を、1670デシテックス、100回撚りとし、引き揃え本数を4本、ピッチを17mmとした他は、実施例1と同様の材料・構成・製造方法にてホース1を得た。このようにして得られたホース1の仕上外径は13.6mmであり、金属線の遮蔽率が21%であり、補強層のトータル遮蔽率は89%であった。
実施例5
補強層の構成として、ポリエステル繊維の引き揃え本数を5本とした他は、実施例1と同様の材料・構成・製造方法にてホース1を得た。このようにして得られたホース1の仕上外径は13.6mmであり、金属線の遮蔽率が17%であり、補強層のトータル遮蔽率は78%であった。
実施例6
補強層の構成として、ポリエステル繊維を16ボビンとし、引き揃え本数を5本として、金属硬線を8ボビンとした他は、実施例1と同様の材料・構成・製造方法にてホース1を得た。このようにして得られたホース1の仕上外径は13.6mmであり、金属線の遮蔽率が12%であり、補強層のトータル遮蔽率は88%であった。
比較例1
補強層の構成として、ポリエステル繊維を20ボビンとし、引き揃え本数を5本として、金属硬線を4ボビンとした他は、実施例1と同様の材料・構成・製造方法にてホース1を得た。このようにして得られたホース1の仕上外径は13.6mmであり、金属線の遮蔽率が6%であり、補強層のトータル遮蔽率は95%であった。
比較例2
補強層の構成として、ポリエステル繊維を4ボビンとし、金属硬線を20ボビンとし、ピッチを17mmとした他は、実施例1と同様の材料・構成・製造方法にてホース1を得た。このようにして得られたホース1の仕上外径は13.6mmであり、金属線の遮蔽率が33%であり、補強層のトータル遮蔽率は80%であった。
比較例3
補強層の構成として、ポリエステル繊維の引き揃え本数を5本として、ピッチを28mmとした他は、実施例1と同様の材料・構成・製造方法にてホース1を得た。このようにして得られたホース1の仕上外径は13.6mmであり、金属線の遮蔽率が15%であり、補強層のトータル遮蔽率は71%であった。
比較例4
図7に示すように、補強層113の構成として、ポリエステル繊維(1100デシテックス、150回撚り)を5本引き揃えて24個のボビンに巻き取り、24個のボビンを備えた編組ブレーダーに、上記ポリエステル繊維の巻かれたボビンをとりつけ、ピッチ28mmにて編組を施し、実施例1と同様にして得られたチューブ112の外周に繊維補強層113bを形成した。次に、ステンレス硬線(SUS304WPB φ0.29)1本を24個のボビンに巻き取り、24個のボビンを備えた編組ブレーダーに、上記ステンレス硬線の巻かれたボビンをとりつけ、ピッチ28mmにて編組を施し、繊維補強層113bの外周に金属硬線補強層113aを形成した。その他は、実施例1と同様の材料・構成・製造方法にてホース1を得た。このようにして得られたホース1の仕上外径は14.0mmであり、金属線の遮蔽率が28%であり、補強層のトータル遮蔽率は99%であった。
このようにして得られた各ホースを試料として、耐キンク性、可撓性、破壊圧力測定、耐塩素性、耐圧性、耐熱性についての試験を行った。尚、これらの試験の内、柔軟性、破壊圧力測定、耐塩素性、耐圧性、耐熱性の試験については、図2に示すように、ホース両端に接続継手加工を施したもので行った。本試験で使用した接続継手10は、銅合金等からなるノズル11、銅合金等からなるナット12、SUS304等からなるスリーブ13から構成されている。接続継手加工の方法としては、まず、かしめ前のスリーブ13をホース1に配置した状態で、ナット12に予め通したノズル11をホース1の内側に挿入した。そして、スリーブ13をノズル11に対して略同心円筒状に押圧変形させて、かしめ加工を施すことによって行った。尚、柔軟性、可撓性、破壊圧力測定、耐圧性、耐熱性の試験結果については表1に示す。
次に、実施例1〜6及び比較例1〜4によって得られた10種類のホースを試料として、耐キンク性(取扱性、施工性)の確認として最小曲げ半径についての評価試験を行った。最小曲げ半径については、各試料を曲げていき、ホースがキンクして折れ曲がる最小の半径を測定した。尚、試験温度は25℃とした。
給水・給湯として実際に用いるホースは、取扱性、施工性を向上させるため、柔軟で容易にキンクしないことが必要であることから、最小曲げ半径の値はホース外径値の2倍以下であることが好ましい。表1によれば、実施例のいずれのホースも最小曲げ半径の値がホース外径値の2倍以下であることから、優れた耐キンク性を示し、小さい曲げ半径で曲げた場合にもキンクが発生しないことが認められた。又、比較例1については、金属硬線の遮蔽率が6%となっているため、最小曲げ半径の値がホース外径値の2倍より大きくなってしまっており、キンクしやすくなっている。比較例3については、補強層の遮蔽率が71%となっているため、最小曲げ半径の値がホース外径値の2倍より大きくなってしまっており、キンクしやすくなっている。
次に、実施例1〜6及び比較例1〜4によって得られた10種類のホースを試料として、可撓性(取扱性、施工性)の試験を行った。可撓性試験は、ホースを半径60mmに曲げるのに必要な応力を測定した。
狭い位置や奥まった位置にホースを取り付けする際には、軽微な力でホースを曲げられることが必要であるため、本試験による応力が小さい方が良く、特に、応力が10N以下となるような可撓性を有することが好ましい。表1によれば、実施例のいずれのホースにおいても、応力が10N以下であり、特に優れた可撓性を有していることが確認された。比較例2については、金属硬線補強層の遮蔽率が33%となっているため、可撓性が13Nとなっており、可撓性が悪くなっている。
次に、上記実施例1〜6及び比較例1〜4によって得られた10種類のホースについて、破壊圧力測定の試験を行った。表1によれば、実施例のいずれのホースも常温で破壊した際の圧力が15MPa以上であり、充分な破壊圧力を有していることが確認された。しかしながら、比較例3については、補強層の遮蔽率が71%となっているため、実施例1〜6と比べて破壊圧力が低下することが認められた。
次に、上記実施例1〜6及び比較例1〜4によって得られた10種類のホースについて、耐圧性の試験を行った。試験は、常温水で3MPaの圧力を5分間加え、ホースの異常を確認した。いずれの試料においても、破裂、水漏れや異常な膨らみ等が発生しなかったことから、良好な耐圧性を有していることが認められた。
次に、実施例1〜6及び比較例1〜4によって得られた10種類のホースの耐熱性を確認するために、耐熱性の試験を行った。試験は、各10種類のホースを80℃の恒温槽内に500時間放置した後、常温水で3MPaの圧力を5分間加え、ホースの異常を確認した。いずれの試料においても、破裂、水漏れや異常な膨らみ等が発生しなかったことから、良好な耐熱性を有していることが認められた。
尚、比較例4については、各試験の結果は優れたものとなったが、外径が実施例1〜6及び比較例1〜3よりも大きく、ホース全体が太くなってしまった。又、補強層の形成に2工程が必要となり、生産性に劣るものであった。
このように、本実施例によるホースは、耐キンク性、可撓性、破壊圧力測定、耐圧性、耐熱性の全てにおいて特に優れた特性を示しており、実用上充分に機能するものであることが実証された。
本発明のホースは、過度の機械的な外力や曲げが加わった場合にもキンクが発生することのない優れた耐キンク性、及び、優れた可撓性を備えることにより取扱性や施工性に優れるとともに、充分な破壊圧力を有するものである。従って、水道用配管、給水・給湯用配管や、暖房等の不凍液配管など幅広い用途で好適に使用することができる。又、本発明によれば、金属線と繊維糸を一度に補強層として形成することになるため、生産性に優れており、製造コストが削減できることから、安価にホースを製造することできる。
本発明の実施例によって得られたホースの構成を示す一部切欠斜視図である。 本発明の実施例によって得られたホースの両端に接続継手を取り付けた状態を示す一部切欠側面図である。 本発明の実施の形態によって得られたホースの補強層を拡大して示す概略図である。 本発明によるホースの製造方法を実施するための装置の一例を示す概略図である。 従来技術によって得られたホースの構成を示す一部切欠斜視図である。 従来技術によって得られたホースの補強層を拡大して示す概略図である。 従来技術によって得られたホースの構成を示す一部切欠斜視図である。
符号の説明
1 ホース
2a チューブ
2b 中間層
3 補強層
3a 金属線
3b 繊維糸
4 シース
10 接続継手
11 ノズル
12 ナット
13 スリーブ
20 編組ブレーダー
21,21´ ボビン

Claims (5)

  1. 可撓性材料からなるチューブと、該チューブの外周に形成され、金属線と繊維糸との編組からなる補強層と、からなるホースにおいて、上記補強層は、上記金属線と、上記繊維糸とが、それぞれ別々のボビンから供給されることによって、異なる編み組み経路となるようにして、同時に編み組まれており、上記金属線の遮蔽率が12〜21%であり、且つ、補強層のトータル遮蔽率が78%以上であることを特徴とするホース。
  2. 請求項1記載のホースにおいて、上記金属線は、引張強さが1000N/mm以上の金属硬線であることを特徴とするホース。
  3. 請求項1又は請求項2記載のホースにおいて、上記可撓性材料がポリエチレンとエチレン−α−オレフィン共重合体の混合物を含むものであることを特徴とするホース。
  4. 請求項1乃至請求項3何れか記載のホースの両端に、相手部材に接続するための接続継手が取り付けられていることを特徴とするホース。
  5. 可撓性材料を成形してチューブを作成し、該チューブの外周に金属線と繊維糸とを編組して補強層を形成するホースの製造方法において、上記補強層は、上記金属線のボビンと上記繊維糸のボビンとが独立して配置されるようにし、それぞれのボビンから供給された上記金属線と上記繊維糸とが、異なる編み組み経路となるようにして、上記金属線の遮蔽率が12〜21%であり、且つ、補強層のトータル遮蔽率が78%以上となるように、同時に編み組まれることを特徴とするホースの製造方法。
JP2005354377A 2005-12-08 2005-12-08 ホース、及びホースの製造方法 Active JP4890015B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005354377A JP4890015B2 (ja) 2005-12-08 2005-12-08 ホース、及びホースの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005354377A JP4890015B2 (ja) 2005-12-08 2005-12-08 ホース、及びホースの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007155084A JP2007155084A (ja) 2007-06-21
JP4890015B2 true JP4890015B2 (ja) 2012-03-07

Family

ID=38239715

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005354377A Active JP4890015B2 (ja) 2005-12-08 2005-12-08 ホース、及びホースの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4890015B2 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5255269B2 (ja) * 2007-12-27 2013-08-07 株式会社クラベ ホース
JP5384847B2 (ja) * 2008-04-14 2014-01-08 株式会社クラベ ホース及びホースの製造方法
JP2009297642A (ja) * 2008-06-12 2009-12-24 Sepratek Inc 中空糸内部投入用の中空糸膜
JP2009297641A (ja) * 2008-06-12 2009-12-24 Sepratek Inc ブレード強化中空糸膜
JP5611521B2 (ja) * 2008-12-19 2014-10-22 株式会社クラベ ホース及びホースの製造方法
JP5538994B2 (ja) * 2010-04-29 2014-07-02 株式会社クラベ ホース
JP2012107689A (ja) * 2010-11-17 2012-06-07 Nichirin Co Ltd 折れ曲がり防止ホース及びその製造方法
DE202011108410U1 (de) * 2011-11-29 2013-03-01 Witzenmann Gmbh Schlauchgeflecht und Metallschlauch mit einem solchen
JP6857445B2 (ja) * 2015-09-14 2021-04-14 株式会社クラベ ホース及びその製造方法
WO2018143457A1 (ja) * 2017-02-06 2018-08-09 日立金属株式会社
JP2019105354A (ja) * 2017-12-14 2019-06-27 株式会社ブリヂストン ホース

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE426369B (sv) * 1978-07-28 1983-01-17 Herbert Vollmar Jonasson Forfarande och anordning for framstellning av ett armerat ror av herdplast
JPS61130694A (ja) * 1984-11-29 1986-06-18 豊田合成株式会社 耐圧ホ−ス
JPH06159559A (ja) * 1992-11-25 1994-06-07 Yokohama Rubber Co Ltd:The 高圧ゴムホース
JPH06159558A (ja) * 1992-11-25 1994-06-07 Yokohama Rubber Co Ltd:The 高圧ゴムホース
US6109306A (en) * 1998-06-29 2000-08-29 Parker Hannifin Gmbh Kink-resistant, high pressure hose construction having a composite, spiral wound innermost reinforcement layer
JP2001062258A (ja) * 1999-08-27 2001-03-13 Mitsubishi Rayon Co Ltd 中空糸膜複合体の製造方法
JP2001263545A (ja) * 2000-03-23 2001-09-26 Togawa Rubber Co Ltd フレキシブルホース
JP3731642B2 (ja) * 2000-09-14 2006-01-05 村田機械株式会社 Frp組成物の積層構造
JP4898084B2 (ja) * 2002-08-07 2012-03-14 株式会社クラベ 給水・給湯ホース
JP4587300B2 (ja) * 2004-02-20 2010-11-24 株式会社クラベ ホース

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007155084A (ja) 2007-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4890015B2 (ja) ホース、及びホースの製造方法
AU2002243482B2 (en) Thermoplastic reinforced hose construction and method of making the same
CA1172582A (en) Hose construction
CN1323255C (zh) 供冷热水用软管
AU2002243482A1 (en) Thermoplastic reinforced hose construction and method of making the same
JP4815039B2 (ja) 給水・給湯ホース
JP4587300B2 (ja) ホース
JP2009228753A (ja) 可撓性ホース
JP6857445B2 (ja) ホース及びその製造方法
JP5538994B2 (ja) ホース
JP5050422B2 (ja) 改質ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー及び給水給湯ホース
JP5611521B2 (ja) ホース及びホースの製造方法
JP2006348243A (ja) 柔軟性ポリブテン系複合樹脂及び給水給湯ホース
JP5546758B2 (ja) 給湯用ホース
JP4587291B2 (ja) ホース
JP4267395B2 (ja) 給水・給湯ホース
JP2019007605A (ja) ホース及びホースの製造方法
JP5384847B2 (ja) ホース及びホースの製造方法
JP2007190769A (ja) 給水給湯用ホース
JP2007031699A (ja) 高耐塩素水性ポリオレフィン樹脂及び給水給湯ホース
JP4898084B2 (ja) 給水・給湯ホース
JP2016138633A (ja) ホース
US11739864B2 (en) Hose having a tensile strength braided layer
JP2009156357A (ja) ホース及びその製造方法
CA1078308A (en) Hose construction

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110309

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110405

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110525

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111115

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111214

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4890015

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141222

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350