JP4886720B2 - 密封装置 - Google Patents
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Description
そこで、本発明の目的は、上述の技術的課題を解決し、遠心油圧の悪影響を抑制しつつ、小形軽量化できる密封装置を提供することである。
また、遠心油圧の悪影響の抑制を、一対の油室を並べた簡素な構成により実現できる。しかも、第2の油室の端壁が遠心油圧に起因して変形することの防止と、嵩張る傾向にある一対の油室の小型化とを軽量な端壁で達成できる。
また、上記第2の油室の端壁の外周に第2の油室を封止するためのシール部材が設けられることにより、シール部材という簡素な構造で相殺するための油圧を効率よく高めることができ、しかも、この高まった油圧に起因する端壁の変形を小形軽量の端壁で防止できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の密封装置において、上記区画板は塑性加工で形成されることを特徴とする密封装置を提供する。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4の何れか1項に記載の密封装置において、上記ピストンは自動車の動力伝達用のクラッチを操作することを特徴とする密封装置を提供する。すなわち、自動車に通例設けられるクラッチのために本発明の区画板を用いることにより、自動車の軽量化に寄与できる。
自動変速機1は、自動車2のエンジン3と駆動車輪4との間の動力伝達のために設けられ、エンジン3からの回転力を車輪4に、変速状態でまたは直結状態で伝達する。自動変速機1の入力軸11は、エンジン3と流体継手として機能するトルクコンバータ5を介して動力伝達可能に連結され、また、出力軸12は、継手6、軸7等を介して駆動車輪4と動力伝達可能に連結されている。
変速機構13の遊星歯車機構は、サンギヤと、プラネタリギヤおよびそのキャリアと、リングギヤとを有し、これらギヤの何れを入力側ギヤ、出力側ギヤ、固定ギヤとするかにより、動力伝達経路を異ならせて、動力伝達の際の変速比や出力の回転方向を異ならせることができる。なお、変速機構13としては、単一の遊星歯車機構を有するものでもよいし、複数の遊星歯車機構を有するものでもよい。また、複数の遊星歯車機構同士の間の動力伝達経路を異ならせるようにしてもよい。また、遊星歯車機構以外の公知の機構を用いてもよい。
図2は、自動変速機のクラッチ部を示す断面図である。
クラッチ部14は、変速機構13の動力伝達経路に対応して、複数箇所に設けられている。例えば、図2に示すクラッチ部14は、入力軸11と遊星歯車機構のサンギヤ16(一部のみ図示)との間に設けられ、この間の動力伝達を達成し、または遮断する。動力伝達時の回転力は、入力軸11から遊星歯車機構のサンギヤ16、プラネタリギヤ、リングギヤを介して、出力軸12に伝達され、その間に減速が行われる。
クラッチ部14は、多板式のクラッチ17と、このクラッチ17を操作する操作機構としての油圧式直動機構18とを有している。クラッチ部14のこれら各部17,18は、入力軸11の周りの環状の外形を有している。以下、入力軸11の軸方向を、単に軸方向ともいい、周方向および径方向についても同様とする。また、各図には、必要に応じて、入力軸11の中心軸線C、軸方向を示す矢印S、径方向を示す矢印Rを図示している。
油圧式直動機構18は、クラッチ17よりも径方向の内方に配置されている。油圧式直動機構18は、クラッチ17の操作部材23を外部から油圧を用いて操作可能とするための油圧シリンダとして機能する。この油圧シリンダは、出力部材となる可動板材24の延設部47を軸方向に往復移動させることができる。
この油路30を介して、第1の油室26に高圧の作動油を供給すると、ばね部材28の弾性反発力に抗しつつ、ピストン25が軸方向に沿って第2の油室33の側へ向けて移動する。また、油路30内の作動油の圧力を低下させると、ピストン25は、ばね部材28の弾性反発力により付勢されて、軸方向に沿って第1の油室26の側へ向けて押し戻される。可動板材24の延設部47には、クラッチ17の操作部材23が一体に形成されていて、油路30内の作動油の圧力を制御することにより、クラッチ17を操作することができる。
シール部材34は、周方向の全周について、区画板29の外周56と、可動板材24の筒部48の内周との間を封止する。シール部材34は、筒部48の内周に対して軸方向に摺動自在とされ、ピストン25が移動しても、第2の油室33を封止できる。
また、区画板29の内径部寄りの部分52であれば、外径部寄りとなる残りの部分53よりも、厚肉化に伴う重量増加を抑制できるので、区画板29の軽量化に好ましい。
また、屈曲部54のクランク形状は、径方向の内側部分から外側部分へ向かうのに伴って、軸方向について第2の油室33の内部から区画板29を通り外部へ向かう向きに延びるように、形成されている。この場合、第2の油室33の遠心油圧により区画板29にかかる曲げモーメントを、区画板29自身にかかる遠心力によるモーメントで緩和することができる。
区画板29の内径部寄りの部分52は、区画板29の軸方向一側に突出する断面略U字形形状の折り返し部55と、この折り返し部55から第1の屈曲部100を介して区画板29の径方向内方へ延びる径方向内方延設部101とを含んでいる。
また、屈曲部54、折り返し部55は、区画板29の内周50から径方向の外方に所定距離を離して配置するのが好ましい。すなわち、折り返し部55等には、遠心油圧を受けたときに、応力集中が生じることがあるが、この応力集中と、曲げモーメントにより内周50に生じる応力との重なり合いを回避し、応力を分散させることができる。例えば、屈曲部54、折り返し部55の径方向の位置は、厚肉とされる部分のなかで径方向の最も外側の位置に配置されている。
また、内周50の軸方向移動が規制される区画板29であれば、遠心油圧により大きな曲げモーメントが内周50にかかり、区画板29が変形し易い傾向にある。特に、区画板29の内周50を規制されつつその外周56を摺動自在とされる場合には、上述の傾向が強くなる。さらに、区画板29が、ばね部材28により押圧される場合には、上述の傾向がより一層強くなる。本発明の実施形態では、この傾向に合わせて内周50を含む内径部寄りの部分52を厚肉とし、強度を必要とする部位を直接に効率よく補強できて、変形を防止でき、しかも軽量化をも達成できる。従って、本発明を効果的に実施することができる。
また、ばね部材28を受ける区画板29に本発明は好ましい。すなわち、ばね部材28に起因した区画板29の変形を小形軽量の区画板29で防止できる。しかもばね部材28を第2の油室33に収容し、ばね部材28を収容するスペースを、第2の油室33と兼用しているので、より一層の小型化を達成できる。
また、ピストン25を作動させる油圧がかかると、第1の油室26の遠心油圧が高くなることから、ピストン25の変形を防止するためには、ピストン25が厚肉化し、重く且つ大型化し易い傾向にある。しかし、本発明により、ピストン25の変形を防止できて、しかも、ピストン25、ひいてはこれを支持する部材24,27や、その周囲の油室26,33の各壁の軽量化や小型化を達成できる。
また、このクラッチ17は、自動変速機1に用いられるものであればより好ましい。というのは、自動変速機1は、クラッチ17を複数箇所に有することがあり、軽量化の効果を大きくできるからである。
Claims (6)
- 回転軸の周囲に設けられ、回転軸の回転に伴って内部の油が遠心力を受ける環状の油室と、
回転軸の径方向に延び環状の油室の軸方向端部を区画する板金製の環状の区画板とを備え、
上記環状の油室は、ピストンを挟んだ両側に配置される環状の第1および第2の油室を含み、
第1の油室は、内部に供給される圧油によりピストンを第2の油室側へ移動させ、第2の油室は第1の油室内の油の遠心力に起因する油圧を相殺するための油圧を発生するようにしてあり、
上記第2の油室には、上記第2の油室の端壁とピストンとの間に介在し両者を遠ざける方向に付勢するばね部材が収容され、
上記区画板は、上記ピストンに対向する第2の油室の端壁であり、
上記区画板の外周には、第2の油室を封止するためのシール部材が設けられ、
上記回転軸に対する上記区画板の内周の軸方向移動が、上記回転軸に配置された止め輪によって規制され、
上記区画板の内径部寄りの部分は、区画板の軸方向一側に突出する断面略U字形形状の折り返し部と、この折り返し部から第1の屈曲部を介して区画板の径方向内方へ延びる径方向内方延設部とを含み、
上記折り返し部は、回転軸の径方向に関して上記ばね部材よりも内方に配置されており、回転軸の軸方向に関して第2の油室側へ突出しており、
上記折り返し部は、相対的に径方向内方に配置された第1の部分と、相対的に径方向外方に配置された第2の部分と、上記第1の部分および上記第2の部分を折り返し状に接続する第2の屈曲部とを含み、
上記区画板は、上記第2の部分から連なる第3の屈曲部と、この第3の屈曲部から区画板の径方向外方へ延びる径方向外方延設部とを有し、
上記径方向内方延設部と、上記第1の屈曲部と、上記第1の部分と、上記第2の屈曲部とのそれぞれの厚みは、上記径方向外方延設部の厚みよりも厚くされ、
上記折り返し部の上記第1の部分の外周および上記第2の部分の内周が、区画板の径方向に離隔し、
上記シール部材は、上記区画板の外周から径方向外方に向かいつつ、軸方向における上記第2の油室側に突出していることを特徴とする密封装置。 - 請求項1に記載の密封装置において、
上記区画板の内径部寄りの部分に上記区画板の軸方向両側を軸方向に連通する開口を備えることを特徴とする密封装置。 - 請求項1または2に記載の密封装置において、上記区画板は塑性加工で形成されることを特徴とする密封装置。
- 請求項1から3の何れか1項に記載の密封装置において、上記ピストンの内径部寄りの部分を残りの部分よりも厚肉にしていることを特徴とする密封装置。
- 請求項1から4の何れか1項に記載の密封装置において、上記ピストンは自動車の動力伝達用のクラッチを操作することを特徴とする密封装置。
- 請求項5に記載の密封装置において、上記クラッチは自動変速機に用いられることを特徴とする密封装置。
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