JP4884779B2 - リン酸エステル系重合体の製造方法 - Google Patents
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Description
(X)下記一般式(1)で表される単量体1
(Y)下記一般式(4)で表される有機ヒドロキシ化合物
本発明は、単量体1と、単量体2と、単量体3とを、pH7以下で共重合するリン酸エステル系重合体の製造方法に関する。本発明のリン酸エステル系重合体は、何れも、この製造方法によって製造することができる。また、単量体2及び単量体3を含有する混合単量体を用いることも好ましい。
単量体1について、一般式(1)中のR3は水素原子が好ましく、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基が好ましく、エチレンオキシ基(以下、EO基)を含むことがより好ましく、EO基が70モル%以上、更に80モル%以上、更に90モル%以上、特に全AOがEO基であることが好ましい。また、Xは水素原子又は炭素数1〜18、更に1〜12、更に1〜4、更に1、2のアルキル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。
単量体2としては、有機ヒドロキシ化合物のリン酸モノエステルが挙げられる。具体的には、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートアシッドリン酸エステル等が挙げられる。例えば、リン酸モノ−〔(2−ヒドロキシエチル)メタクリル酸〕エステル、リン酸モノ−〔(2−ヒドロキシエチル)アクリル酸〕エステル等が挙げられる。中でも、単量体1との反応(重合)性の観点から、リン酸モノ−〔(2−ヒドロキシエチル)アクリル酸〕エステルが好ましい。
単量体3としては、有機ヒドロキシ化合物のリン酸ジエステルが挙げられる。具体的には、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートアシッドリン酸ジエステル等が挙げられる。例えば、リン酸ジ−〔(2−ヒドロキシエチル)メタクリル酸〕エステル、リン酸ジ−〔(2−ヒドロキシエチル)アクリル酸〕エステル等が挙げられる。中でも、単量体1との反応(重合)性の観点から、リン酸ジ−〔(2−ヒドロキシエチル)アクリル酸〕エステルが好ましい。
<31P-NMR測定条件>
・逆ゲート付きデカップリング法(inverse-gated-decoupling method)
・測定範囲6459.9Hz
・パルス遅延時間30sec
・観測データポイント10336
・パルス幅(5.833μsec)35°パルス
・溶媒CD3OH(重メタノール)(30重量%)
・積算回数128
・1.8ppm〜2.6ppm:リン酸
・0.5ppm〜1.1ppm:単量体2(モノエステル体)
・-0.5ppm〜0.1ppm:単量体3(ジエステル体)
・-1.0ppm〜-0.6ppm:トリエステル体
・-11.1ppm〜-10.9ppm、-12.4ppm〜-12.1ppm:ピロリン酸モノエステル
・-12.0ppm〜-11.8ppm:ピロリン酸ジエステル
・-11.2ppm〜-11.1ppm:ピロリン酸
・それ以外のピーク:不明物
ガスクロマトグラフィーの条件は以下の通り。
サンプル:ジアゾメタンによりメチル化
例)0.1gの試料にジアゾメタンのジエチルエーテル溶液1〜1.5ccを加えてメチル化する
カラム:Ultra ALLOY、15m×0.25mm(内径)×0.15μmdf
キャリアガス:He、スプリット比50:1
カラム温度:40℃(5min)(保持)→10℃/min(昇温)→300℃到達後15min保持
注入口温度:300℃
検出器温度:300℃
上記条件で9分前後にリン酸由来のピークが検出され、検量線法により未知試料中のリン酸含量を算出する事が出来る。
また、単量体2と単量体3のモル比を、単量体2/単量体3=99/1〜4/96、更に99/1〜5/95とすることができる。
このような範囲で単量体3を含有する単量体原料は、一般にゲル化が著しいと予想されるため、通常は水硬性組成物用分散剤のための重合体の製造原料としては適さないと考えられる。しかし、本発明ではpHを7以下で反応させることで、ゲル化が抑制され、水硬性組成物用分散剤として好適なリン酸エステル系重合体を再現性よく安定的に工業的に実用性のあるレベルで製造することができる。
(1)単量体1のnが3〜30の場合で、
(1−1)単量体2と単量体3の単量体1〜3中のモル比が50モル%以上の場合は、連鎖移動剤は、単量体1〜3に対して3〜100モル%を用いるのが好ましく、
(1−2)単量体2と単量体3の単量体1〜3中のモル比が50モル%未満の場合は、連鎖移動剤は、単量体1〜3に対して1〜60モル%を用いるのが好ましく、
(2)単量体1のnが30超の場合は、連鎖移動剤は、単量体1〜3に対して3〜50モル%を用いるのが好ましい。
(1)単量体1〜3を全て含むpH7以下の単量体溶液を、単量体1〜3の共重合反応に用いる。
(2)単量体1〜3の共重合反応をpH7以下で開始する。すなわち、単量体1〜3を含む反応系を、pH7以下にした後、反応を開始する。
(i)単量体1〜3を含む単量体溶液のpHを7以下に調整して共重合反応を開始する。
(ii)単量体1〜3を含む単量体溶液(pHは任意であるが7以下が好ましい。)を、反応系に滴下する。
(iii)単量体1を含む単量体溶液(pHは任意であるが7以下が好ましい。)と、単量体2を含む単量体溶液(pHは任意であるが7以下が好ましい。)と、単量体3を含む単量体溶液(pHは任意であるが7以下が好ましい。)を、別々に反応系に滴下する。
(iv)上記を適宜組み合わせて重合溶媒中で反応を行う。例えば、単量体1〜3を含む単量体溶液(pHは任意であるが7以下が好ましい。)の一部を反応系に仕込んでおき、残りの単量体溶液を反応系に滴下する。
連鎖移動剤は、ラジカル重合における連鎖移動反応(成長しつつある重合体ラジカルが他の分子と反応してラジカル活性点の移動が起こる反応)をもたらす機能を有し、連鎖単体の移動を目的として添加される物質である。
本発明の製造方法では、重合の開始、反応率の向上、重合時間の短縮等の重合効率の観点から、重合開始剤を使用することが好ましく、特に、単量体1〜3の合計モル数に対して重合開始剤を3モル%以上、更に5〜50モル%、特に7〜30モル%使用することが好ましい。
本発明の第1の製造方法は、溶液重合法で実施することができる。その際に使用される溶媒としては、水、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールアセトン、メチルエチルケトン等の水溶性有機溶媒が挙げられる。取り扱いと反応設備から考慮すると、水が好ましい。特に水系溶液を用いる場合、単量体2及び/又は単量体3を含む単量体溶液をpH7以下、更に0.1〜6、特に0.2〜4で反応に用いて共重合反応を行うことが、モノマー混液の均一性(取り扱い性)、モノマー反応率の観点や、リン酸系化合物のピロ体の加水分解により架橋を抑制する点で好ましい。本発明の製造方法において、重合溶媒は、単量体総重量に対して、0.1〜5重量倍、特に0.5〜4重量倍の比率で用いることが好ましい。
水硬性組成物用分散剤の機能である流動性及び低粘性の観点からすると、単量体1と単量体2からなる重合体は好ましいものであるが、工業的には、通常、単量体2と単量体3を含む混合物として入手されるのが現状である。本発明の第1の製造方法によれば、このような混合物から分散剤として好適なリン酸エステル系重合体を得ることができる。
(X)下記一般式(1)で表される単量体1
(Y)下記一般式(4)で表される有機ヒドロキシ化合物(以下、単量体4という)
[GPC条件]
カラム:G4000PWXL+G2500PWXL(東ソー)
溶離液:0.2Mリン酸バッファー/CH3CN=9/1
流量:1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出:RI
サンプルサイズ:0.2mg/mL
標準物質:ポリエチレングリコール換算
本発明のリン酸エステル系重合体は、水硬性組成物用分散剤として、各種セメントを始めとし、水和反応によって硬化性を示すあらゆる無機系の水硬性粉体に使用することができる。本発明の重合体を含有する水硬性組成物用分散剤は粉末状でも液体状でもよい。液体状の場合は、作業性、環境負荷低減の観点から、水を溶媒ないし分散媒とするもの(水溶液等)が好ましい。本発明の分散剤中、本発明の重合体の含有量は、固形分中、好ましくは10〜100重量%、より好ましくは15〜100重量%、更に好ましくは20〜100重量%である。また、液体状の場合、固形分濃度は、製造容易性、作業性の観点から、好ましくは5〜40重量%、より好ましくは10〜40重量%、更に好ましくは20〜35重量%である。また、本発明の分散剤は、水硬性粉体100重量部に対し、重合体の固形分濃度で0.02〜1重量部、0.04〜0.4重量部の比率で用いられることが、分散効果の点で好ましい。
本発明の水硬性組成物は、上記水硬性組成物用分散剤と水硬性粉体と水とを含有するものである。本発明の水硬性組成物は従来にない低い粘性を有し、ポンプ圧送、打ち込み、型枠への充填といった作業性や、施工性に優れるものである。
攪拌機付きガラス製反応容器(四つ口フラスコ)に水70.9gを仕込み、撹拌しながら窒素置換をし、窒素雰囲気中で80℃まで昇温した。メトキシポリエチレングリコールアリルエーテル(エチレンオキサイドの平均付加モル数32.5:日本乳化剤(株)製AG−325M)130gとリン酸モノ−〔(2−ヒドロキシエチル)アクリル酸〕エステル(以下、ヒドロキシエチルアクリレートモノリン酸エステルともいう)とリン酸ジ−〔(2−ヒドロキシエチル)アクリル酸〕エステル(以下、ヒドロキシエチルアクリレートジリン酸エステルともいう)の混合物(Ethyleneglycol acrylate phosphate:ライトアクリレートP1A)43.4gと3−メルカプトプロピオン酸0.26g(または0.79g)とを水130gに混合溶解したものに20%水酸化ナトリウム水溶液を所定量加え、pHを調整(表1)した単量体溶液と、ペルオキソ二硫酸ナトリウム2.82gを水45gに溶解したものと、35%過酸化水素を2.40gを混合溶解したもの2者を、それぞれ2.0時間かけて滴下した。1時間の熟成後、ペルオキソ二硫酸ナトリウム1.41gを水15gに溶解したものと、35%過酸化水素を1.20gを混合溶解したものを30分かけて滴下し、その後1.5時間同温度(80℃)で熟成した。熟成終了後に20%水酸化ナトリウム溶液で中和し、共重合体を得た。
攪拌機付きガラス製反応容器(四つ口フラスコ)に水70.9gを仕込み、撹拌しながら窒素置換をし、窒素雰囲気中で80℃まで昇温した。メトキシポリエチレングリコールアリルエーテル(エチレンオキサイドの平均付加モル数32.5:日本乳化剤(株)製AG−325M)130gとリン酸モノ−〔(2−ヒドロキシエチル)アクリル酸〕エステルとリン酸ジ−〔(2−ヒドロキシエチル)アクリル酸〕エステルの混合物(Ethyleneglycol acrylate phosphate:ライトアクリレートP1A)43.4gとを水130gに混合溶解したものに20%水酸化ナトリウム水溶液を所定量加え、pHを調整(表1)した単量体溶液と、ペルオキソ二硫酸ナトリウム2.82gを水45gに溶解したものと、35%過酸化水素を2.40gを混合溶解したもの2者を、それぞれ2.0時間かけて滴下した。滴下中に反応物はゲル化した。
実施例1−1〜1−3、及び比較例1−1〜1−2で得られた表1の共重合体を用いて、表2の配合のモルタルに対する試験を行った。結果を表3に示す。評価は、分散性及び粘性を、以下の方法で行った。
(1)モルタル配合
C:普通セメント(太平洋セメント株式会社製普通ポルトランドセメントと住友大阪セメント株式会社製普通ポルトランドセメントの1:1混合物)
W:イオン交換水
S:千葉県君津産山砂(3.5mm通過品)
W/C:水(W)とセメント(C)の重量百分率(重量%)(以下同様)
容器(1Lステンレスビーカー:内径120mm)に、表2に示す配合の約1/2量のSを投入し、次いでCを投入、さらに残りのSを投入し、撹拌機としてEYELA製Z−2310(東京理化器械、撹拌棒:高さ50mm、内径5mm×6本/長さ110mm)を用い、200rpmで空練り25秒後、予め混合しておいた分散剤と水の混合溶液を5秒かけて投入し、投入後30秒間で壁面や撹拌棒の間の材料を掻き落し、水を投入後3分間混練し、モルタルを調製した。なお、必要に応じて消泡剤を添加し、連行空気量が2%以下となるように調整した。
(3−1)分散性
上部開口径が70mm、下部開口径が100mm、高さ60mmのコーンを使用し、モルタルフロー値が200mmとなるのに必要な共重合体の添加量(対セメント有効分重量%、表中は%で示す)により分散性を評価した。なお、このモルタルフロー値の200mmは、モルタルフロー値の最大値と、該最大値を与える線分の1/2の長さで直交する方向で測定したモルタルフロー値との平均値である。添加量が小さい程、分散性が強いことを現す。
図1に示すトルク試験機に記録計を接続し、モルタルのトルクを測定する。予め、図2に示すポリエチレングリコール(Mw20,000)で作成したトルク−粘度の関係式より、モルタルのトルクから粘性を算出した。ポリエチレングリコールのトルク−粘度関係式作成時に、モニター出力60W、出力信号DC0−5Vにより、記録計からトルク出力電圧値(mV)が記録される。
(1)リン酸エステル化物の製造
反応容器中にアクリル酸2-ヒドロキシエチル200gに、5酸化2リン(無水リン酸)(P2O5)83.2gを温度が60℃を超えないように冷却しながら徐々に添加した。終了後、反応温度を80℃に設定し、6時間反応させ、冷却後、リン酸モノ−〔(2−ヒドロキシエチル)アクリル酸〕エステルとリン酸ジ−〔(2−ヒドロキシエチル)アクリル酸〕エステルを含む混合物であるリン酸エステル化物を得た。得られたリン酸エステル化物のモノ体およびジ体の合計濃度は約75%であった。なお、アクリル酸2-ヒドロキシエチルと無水リン酸(P2O5)の仕込み比を変更して、組成の異なるリン酸エステル化物を得た。便宜上、これらを総称してリン酸エステル化物(A)とする。これを以下のリン酸エステル系重合体の製造に用いた。
(2−1)実施例2−1〜2−12、2−14、2−15及び比較例2−1
攪拌機付きガラス製反応容器(四つ口フラスコ)に水76.3gを仕込み、撹拌しながら窒素置換をし、窒素雰囲気中で80℃まで昇温した。メトキシポリエチレングリコールアリルエーテル(EOの平均付加モル数32.5:日本乳化剤(株)製AG−325M)130gとリン酸エステル化物(A)51.1gと3−メルカプトプロピオン酸0.79gとを水130gに混合溶解したもの(pHは表4の通り)した単量体溶液と、ペルオキソ二硫酸ナトリウム2.82gを水45gに溶解したものと、35%過酸化水素を2.40gを混合溶解したもの2者を、それぞれ2.0時間かけて滴下した。1時間の熟成後、ペルオキソ二硫酸ナトリウム1.41gを水15gに溶解したものと、35%過酸化水素を1.20gを混合溶解したものを30分かけて滴下し、その後1.5時間同温度(80℃)で熟成した。熟成終了後に20%水酸化ナトリウム溶液で中和し、実施例2−1の共重合体を得た。同様の方法で実施例2−2〜2−12、2−14、2−15、および比較例2−1の共重合体を製造した。
攪拌機付きガラス製反応容器(四つ口フラスコ)に水70.9gを仕込み、撹拌しながら窒素置換をし、窒素雰囲気中で55℃まで昇温した。ポリオキシエチレンアリルエーテル(EOの平均付加モル数10.0:日本乳化剤(株)製AG−110)131gとリン酸エステル化物(A)33.6gと3−メルカプトプロピオン酸1.17gとを水131gに混合溶解したもの(pHは表5の通り)した単量体溶液と、2,2‘−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド(和光純薬工業(株):V−50 (2,2'-Azobis(2-methylpropionamidine)dihydrochloride) 9.94gを水45gに溶解したもの2者を、それぞれ2.0時間かけて滴下した。1時間の熟成後、2,2‘−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド4.97gを水15gに溶解したものを30分かけて滴下し、その後1.5時間同温度(55℃)で熟成した。熟成終了後に20%水酸化ナトリウム溶液で中和し、実施例2−13の共重合体を得た。
実施例2−1〜2−15及び比較例2−1で得られた表4、5の共重合体を用いて、実施例1と同様に分散性及び粘性を評価した。結果を表6に示す。
冷却管、攪拌装置、滴下ロ−トを付けた300mLセパラブルフラスコにメトキシポリエチレングリコールアリルエーテル(EOの平均付加モル数30モル)120g(85.9mmol)を仕込み、窒素置換を行った。110℃に昇温した後、攪拌を開始し、約10分後に35%過酸化水素水溶液10.4gと、アクリル酸2−ヒドロキシエチル(以下、ヒドロキシエチルアクリレートともいう)23.2g(20.0mmol)の滴下を開始し、3時間かけて滴下した。1時間加熱した後、35%過酸化水素水溶液10.4gを1時間かけて滴下した。1時間加熱後、放冷しポリリン酸65.75gを1時間で加え、40℃で2時間攪拌を行った。水20mLを加え、80℃で2時間加熱攪拌を行い、実施例3−1の共重合体を合成した。同様の方法で、実施例3−2〜3−6、および実施例3−8〜3−10を合成した。更に実施例3−6を一部採取し、適量の水で希釈した後、セルロースチューブ(分画分子量12000〜14000)に詰め、外液を約10Lとし約12時間おきに交換しながら透析を3日間行い、実施例3−3中に含まれる無機リン酸の除去を行った。その後、エバポレータにて濃縮し淡黄色水溶液を実施例3−7とした。
実施例3で得られた共重合体を用いて、実施例1等と同様に分散性及び粘性を評価した。結果を表8に示す。
前記の実施例の共重合体の一部(表10の通り)を用いて、以下のコンクリート試験を行った。結果を表10に示す。なお、表10中のサンプル番号は前記実施例の番号を示す。
(1)コンクリート配合
コンクリート配合は表9に示す通りである。
C:普通ポルトランドセメント(太平洋セメント株式会社製普通ポルトランドセメントと住友大阪セメント株式会社製普通ポルトランドセメントの1:1混合物)
W:イオン交換水
S:細骨材、千葉県君津産山砂
G:粗骨材、高知県鳥形山産石灰砕石
使用ミキサーとして、IHI社製強制二軸ミキサーを用い、コンクリート容量30リットル、撹拌時間空練り10秒、混練水投入後90秒で、コンクリートを調製した。その際、スランプフロー値は35.0〜42.0cmとなるように共重合体の添加量を調整した。なおこのスランプフロー値は、スランプフロー値の最大値と、該最大値を与える線分の1/2の長さで直交する方向で測定したスランプフロー値との平均値である。このスランプフローとなるのに必要な共重合体の添加量を表10に示した。なお、コンクリートのスランプフロー試験は、JIS A 1150(粗骨材(G)の最大寸法20mm、コンクリート温度20〜22℃、試料の詰め方:3層に分けて詰め、各層25回突き棒で一様に突いた)に準じた。また、その共重合体添加量におけるコンクリートについて、スランプ試験(JIS A 1101)を行った。また、コンクリート空気量(JIS A 1128)は、消泡剤やAE剤を添加し、連行空気量が3.5〜5.5体積%となるように調整した。
コンクリートの圧縮強度試験方法(JIS A 1108、水中養生、7日強度)を行った。結果を表10に示す。
Claims (3)
- 下記一般式(1)で表される単量体1と、下記一般式(2)で表される単量体2と、下記一般式(3)で表される単量体3とを、pH7以下で共重合するリン酸エステル系重合体の製造方法。
〔式中、R1、R2は、それぞれ水素原子又はメチル基、R3は水素原子又は−CH2O(AO)nX、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基又はオキシスチレン基、nはAOの平均付加モル数であり、3〜200の数、Xは水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基を表す。〕
〔式中、R4は水素原子又はメチル基、R5は炭素数2〜12のアルキレン基、m1は1〜30の数、Mは水素原子、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を表す。〕
〔式中、R6、R8は、それぞれ水素原子又はメチル基、R7、R9は、それぞれ炭素数2〜12のアルキレン基、m2、m3は、それぞれ1〜30の数、Mは水素原子、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を表す。〕 - 前記単量体1〜3を、連鎖移動剤の存在下で共重合する請求項1又は2記載のリン酸エステル系重合体の製造方法。
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