JP4884545B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
そして、かかる従来の遊技機では、停止操作手段としてのストップスイッチ押下時に、押下位置からの滑りコマ数を計算して、引き込み可能な範囲の中から停止可能な図柄を判断しながら停止位置を決定する、いわゆる条件停止制御が知られている(例えば、特許文献1。)。かかる停止位置の演算処理は、停止操作手段としてのストップスイッチの押下を契機として、押下時の予め定めた特定位置からの引き込み範囲の図柄を採取して、停止が可能か否かを所定条件で判断するものである。そして、この停止位置の演算処理は、ストップスイッチ押下後に実行される。
また、ストップスイッチ押下後に、予め作成しておいた複数の停止テーブルのうちから、所定の停止テーブルを選択して、選択した停止テーブルを用いて、停止位置を決定する、いわゆるテーブル停止制御では、ストップスイッチを押下した後の停止テーブルを選択するための決定演算処理に時間がかかってしまう。このように、いずれの場合でも、ストップスイッチ押下後に停止位置を決定するための演算処理に時間がかかってしまうといった第1の問題点があった。
そこで、各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次の点にある。
(請求項1) すなわち、請求項1記載の発明は、上記した従来の技術の有する第1及び第2の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、停止位置の演算処理時間を短縮することができて、停止制御を違和感なく、スムーズに実施することができ、更に、遊技内容を変化させることが可能な遊技機を提供しようとするものである。
(請求項3) 請求項3記載の発明は、上記した請求項1又は請求項2記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。すなわち、請求項3記載の発明は、停止制御に変化を付けることができ、遊技内容に意外性を付与することができる遊技機を提供しようとするものである。
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。すなわち、複数の図柄(61)を変動表示又は停止表示するための複数の図柄表示手段(41)と、前記図柄表示手段(41)の停止表示を変動表示へ移行させるために遊技者により、前記図柄表示手段(41)の変動表示の開始操作が可能な開始操作手段(31)と、前記図柄表示手段(41)の変動表示を停止表示へ移行させるために遊技者により前記図柄表示手段(41)を別個独立に停止操作が可能な停止操作手段(51)と、複数の前記図柄表示手段(41)の前記図柄(61)の組み合わせにより構成される当選役を抽選により決定するための当選抽選手段(70)と、前記当選抽選手段(70)の抽選結果に対応した停止制御を前記図柄表示手段(41)に対して行うための遊技制御手段(27)とを備え、遊技媒体の投入を条件として遊技が開始可能となり、前記当選抽選手段(70)の抽選結果、所定の前記当選役に当選し、且つ遊技状況が前記当選役に応じて予め定められた図柄(61)表示の停止態様になることにより入賞となって、賞としての遊技媒体を遊技者に付与するように設定された遊技機(10)において、前記遊技制御手段(27)は、前記停止制御の際、前記図柄表示手段(41)の停止位置を定める停止テーブルを使用し、前記停止テーブルは、前記停止操作手段(51)の停止操作タイミング時における予め定めた特定位置の図柄(61)から図柄表示手段(41)における図柄(61)を停止表示するまでに順に表示可能な所定図柄数(以下、「最大滑りコマ数」とする。)の範囲内の図柄(61)のうち、前記当選抽選手段(70)の抽選結果を反映させた停止位置を有し、前記停止テーブルとして、複数の前記図柄表示手段(41)のうち、最後に停止させる前記図柄表示手段(41)が変動表示している間に、既に停止している前記図柄表示手段(41)の停止表示結果及び前記当選抽選手段(70)の抽選結果を考慮した停止位置を定める最終停止テーブルを備え、前記遊技機(10)は、複数の前記図柄表示手段(41)のうち最後に停止させる前記図柄表示手段(41)が変動表示している間に、前記最終停止テーブルを作成するための最終停止テーブル作成手段(100)を備え、前記最終停止テーブルは、最後に停止させる前記図柄表示手段(41)の全図柄(61)に対して、予め定めた特定位置に停止不可とする停止不可フラグと、かかる特定位置に停止可とする停止可フラグと、かかる特定位置に前記停止可フラグを設けた図柄(61)よりも優先的に停止させる優先停止フラグとを設定したものであり、前記停止可フラグと前記優先停止フラグとは、入賞した場合に付与される遊技媒体の払い出し数が多い当選役の図柄に優先停止フラグを設定するように決定され、前記遊技制御手段(27)は、最後に停止させる前記図柄表示手段(41)の停止制御を、前記停止操作手段(51)の停止操作タイミング時の前記特定位置の図柄(61)から前記最大滑りコマ数の範囲内の図柄(61)を対象として、前記最終停止テーブルの3つのフラグに基づいて、停止可フラグ及び優先停止フラグを設定した図柄(61)を、前記特定位置に停止させる停止制御を行い、停止不可フラグを設定した図柄(61)を、前記特定位置に停止させない停止制御を行い、更に、前記遊技制御手段(27)は、停止可フラグを設定した図柄(61)よりも、優先停止フラグを設定した図柄(61)を優先させて、前記特定位置に停止させる停止制御を行うことを特徴とする。
また、ここで、「当選役」とは、予め定めた入賞態様の組み合わせを意味するものであって、具体的には、例えば、左、中、右の回転リール(23)の停止図柄が、それぞれ7、7、7となることにより、入賞可能となるような入賞態様の組み合わせを含むものである。また、当選役毎に、かかる当選役が入賞した場合の予め定めた所定数の遊技媒体の払い出し数が設定されてあるものを含む。
具体的には、例えば、払い出し枚数が多くて遊技者への利益が大きな当選役を優先停止フラグに設定することにより、より大きな利益を遊技者に提供することができる。また、逆に払い出し枚数が少なくて遊技者への利益が小さな当選役を優先停止フラグに設定することにより、より小さな利益を遊技者に提供することができる。したがって、停止フラグを停止可フラグと、停止不可フラグとの2種類しか有さないような停止テーブルと比較して、遊技内容に種々の特徴を加えることが可能となる。
(請求項2) 請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、前記遊技機(10)は、複数の前記優先停止フラグのうちから、いずれか1つの優先停止フラグを有する図柄(61)を抽選により選択する優先停止フラグ抽選手段(110)を備え、前記優先停止フラグ抽選手段(110)は、前記停止操作手段(51)の停止操作タイミング時の前記特定位置の図柄(61)から前記最大滑りコマ数の範囲内の図柄(61)に、前記優先停止フラグを有する図柄(61)が複数個、存在するような場合、かかる複数個の前記優先停止フラグを有する図柄(61)のうちから、いずれか1つの前記優先停止フラグを有する図柄(61)を抽選により選択し、前記遊技制御手段(27)は、前記優先停止フラグ抽選手段(110)により選択した図柄(61)を、予め定めた特定位置に停止させることを特徴とする。
本発明は、上述したような、最大滑りコマ数が4コマまでの範囲、いわゆる滑りコマ数0コマから4コマまでの全部で5コマの引き込み可能な図柄の範囲内に、優先停止フラグを有する図柄が複数個、存在するような場合に、かかる複数個の優先停止フラグを有する図柄のうちから、いずれか1つを優先停止フラグ抽選手段(110)により、乱数を用いた抽選で選択するようなものを含む。
(請求項3) 請求項3記載の発明は、上記した請求項1又は請求項2記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、前記遊技機(10)は、複数の前記停止可フラグのうちから、いずれか1つの停止可フラグを有する図柄(61)を抽選により選択する停止可フラグ抽選手段(120)を備え、前記停止可フラグ抽選手段(120)は、前記停止操作手段(51)の停止操作タイミング時の前記特定位置の図柄(61)から前記最大滑りコマ数の範囲内の図柄(61)に、前記優先停止フラグを有する図柄(61)が存在せずに、且つ、前記停止可フラグを有する図柄(61)が複数個、存在するような場合、かかる複数個の前記停止可フラグを有する図柄(61)のうちから、いずれか1つの前記停止可フラグを有する図柄(61)を抽選により選択し、前記遊技制御手段(27)は、前記停止可フラグ抽選手段(120)により選択した図柄(61)を、予め定めた特定位置に停止させることを特徴とする。
(作用) 本発明は、停止操作手段(51)の操作タイミング時の特定位置の図柄から順に表示可能な所定図柄数、いわゆる最大滑りコマ数の範囲内の図柄に、停止可フラグを有する図柄が複数個、存在するような場合に、停止可フラグ抽選手段(120)が、それらのうちから、いずれか1つの図柄を抽選により選択する。これにより、必ずしも操作タイミング時の図柄から順に表示される図柄の近い方の停止可フラグを有する図柄が停止するとは限らず、離れた方の停止可フラグを有する図柄が停止する場合もあり得る、また、その逆の場合も有り得る。したがって、停止制御に変化を付けることができ、遊技内容に意外性を付与することができる。
(請求項1) 請求項1記載の発明によれば、次のような効果を奏する。すなわち、請求項1記載の発明によれば、停止位置の演算処理時間を短縮することができて、停止制御を違和感なく、スムーズに実施することができ、更に、遊技内容を変化させることが可能な遊技機を提供することができる。
(請求項2) 請求項2記載の発明によれば、上記した請求項1記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。すなわち、請求項2記載の発明によれば、停止制御に変化を付けることができ、遊技内容に意外性を付与することができるようにした遊技機を提供することができる。
(遊技機10) 遊技機10は、図4に示すように、四角箱状の筐体11を有する。前記筐体11の中央部から上部には、遊技者側に向かって臨む略四角窓状の表示窓12が形成されている。そして、この表示窓12の略中央には、三個の回転リール40の図柄61、いわゆる停止図柄61を見ることができる図柄表示窓13が形成されている。
(制御装置20) 上記制御装置20は、図示しないが、CPUを中心に構成され、ROM、RAM、I/O等を備えている。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、次の(1)遊技制御装置21及び(2)演出制御装置22の装置を有するものである。
図1に示すように、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作により、回転リール40の回転及び停止を制御するための遊技制御装置21と、ランプやスピーカー等の報知装置66を制御するための演出制御装置22とが内蔵されている。また、CPUは、遊技制御装置21及び演出制御装置22に、それぞれ一個ずつ配置されているが、特にこれに限定されるものではなく、一個のCPUで制御しても良く、或いは、二個以上のCPUで制御するようにしても良いものである。また、CPU、ROM、RAM及びI/O等は一体化されてワンチップを構成しても良いものである。
(入力段) 上記制御装置20の入力段には、図1に示すように、次のパーツが接続されている。
(1)投入スイッチ15
(2)ベットスイッチ16
(3)精算スイッチ17
(4)スタートスイッチ30(開始操作手段31)
(5)ストップスイッチ50(停止操作手段51)
なお、入力段としては、上記したパーツに限定されるものではない。
(ベットスイッチ16) 前記ベットスイッチ16は、図4に示すように、回転リール40の下方に位置するスイッチであって、貯留メダル数を減じて遊技開始の条件であるメダル投入に代えるためのものである。
(精算スイッチ17) 前記精算スイッチ17は、図4に示すように、回転リールの斜め下方に位置するスイッチであって、貯留した投入メダルを払い出すためのものである。
(スタートスイッチ30(開始操作手段31)) これは、図柄表示手段41の停止表示を変動表示へ移行させるために遊技者により、図柄表示手段41の変動表示の開始操作が可能な開始操作手段31であって、具体的には、いわゆるスタートスイッチ30である。このスタートスイッチ30は、図4に示すように、回転リール40の斜め下方に位置するレバーであって、遊技メダルの投入若しくはベットスイッチ16の投入を条件に、または、「再遊技(Replay)」時には前遊技から所定時間経過を条件に、リールユニット60の駆動を開始させるためのものである。
(ストップスイッチ50) これは、図柄表示手段41の変動表示を停止表示へ移行させるために遊技者により図柄表示手段41を別個独立に停止操作が可能な停止操作手段51であって、具体的には、いわゆるストップスイッチ50である。ストップスイッチ50は、リールユニット60の駆動を停止させるためのものである。具体的には、ストップスイッチ50は、図4に示すように、各回転リール40に対応した三個のスイッチから構成され、各回転リール40の下方に1個ずつ配置されているものである。回転リール40に対応したストップスイッチ50の操作により、当該対応した回転リール40が回転を停止するように設定されているものである。
(1)リールユニット60(図柄表示手段41)
(2)貯留払い出し手段65
(3)報知装置66(表示装置68、報知ランプ69及びスピーカー67)
なお、出力段としては、上記した(1)乃至(3)のパーツに限定されるものではない。
(リールユニット60) これは、複数の図柄61を変動表示又は停止表示するための複数の図柄表示手段41であって、具体的には、いわゆるリールユニット60である。このリールユニット60は、特に図示しないが枠体に固定或いは支持された三個のステッピングモーターからなる回転駆動モータと、各々のモータの出力軸に固定された三個の回転リール40とから構成されている。そして、各回転リール40は、合成樹脂からなる回転ドラムと、この回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープ42とを備えている。このリールテープ42の外周面には、複数個(例えば21個)の図柄が表示されている。
(報知装置66) 報知装置66は、演出制御装置22の制御により、遊技者に入賞等を報知させるなど、種々の演出を行うものである。具体的には、報知装置66は、表示装置68及び報知ランプ69及びスピーカー67から構成されている。
表示装置68は、図4に示すように、回転リール40の上方に設けられた窓部であり、LED、ドットマトリックス、液晶画面等を用いて、入賞の報知その他の演出を表示するためのものである。なお、報知装置66としては上記のものに限られず、例えば演出専用の回転リールを設け、リールの図柄や文字等により演出を表示するようにしても良い。
(遊技制御装置21) 次に、遊技制御装置21について詳述する。
遊技制御装置21は、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作により、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものである。そして、この遊技制御装置21は、次の手段として機能する。
(1)遊技制御手段27
(2)当選抽選手段70
(3)既定停止テーブル記憶手段130
(4)最終停止テーブル作成手段100
(5)優先停止フラグ抽選手段110
(6)停止可フラグ抽選手段120
(7)停止位置演算処理手段
また、遊技制御装置21としては、上記した手段に限定されるものではなく、他の手段、例えば演出制御手段26等を含むように形成しても良い。
すなわち、メダルの投入若しくはベットスイッチ16の押下を条件に、または、「再遊技(Replay)」時には前遊技から所定時間経過を条件に、スタートスイッチ30を操作すると、リールユニット60が駆動され、三個の回転リール40が回転を開始する。その後、ストップスイッチ50の一個を操作すると、当該対応する回転リール40の回転が停止する。そして、ストップスイッチ50を三個全て操作し終わると、三個の回転リール40の回転が全て停止する。このとき、表示窓12の入賞有効ライン上に、予め設定された図柄が停止すると、貯留払い出し手段65を介して所定枚数のメダルが払い出される。なお、メダルを払い出す代わりに、クレジットしても良い。
また、いずれかの当選フラグが成立中に、対応する当選図柄を入賞有効ライン上に揃えることができるか否かは、ストップスイッチ50のタイミングによるものである。具体的には、ストップスイッチ50を操作した後、190ms以内に回転リール40が停止するように設定されているため、ストップスイッチ50を操作した後、そのまま停止させるか、或いは190ms以内に停止可能な回転リール40の円周上の引き込み可能図柄、停止図柄から連続する4個(停止操作タイミング時の特定位置の図柄も含めると5個)の引き込み可能図柄の中に、対応する当選図柄が含まれているような場合には、停止するまでの時間を遅らせて、回転リール40は入賞有効ライン上にその当選図柄を引き込んで停止する。すなわち、当選図柄でない図柄に対しては、いわゆる蹴飛ばし設定が実施され、当選図柄に対しては、いわゆる引き込み設定が実施される。
そして、停止テーブルとして、変動表示中の複数の図柄表示手段41のうち、最後に停止させる図柄表示手段41を除く図柄表示手段41の停止操作手段51の停止操作タイミングに応じて、当選抽選手段70の抽選結果を考慮した停止位置を予め定めてある既定停止テーブルと、複数の図柄表示手段41のうち、最後に停止させる図柄表示手段41が変動表示している間に、既に停止している図柄表示手段41の停止表示結果及び当選抽選手段70の抽選結果を考慮した停止位置を定める最終停止テーブルを備えている。
そして、遊技制御手段27は、第3停止リールの停止制御を、当選抽選手段70の抽選結果に従う最終停止テーブルのフラグデータに基づいて行う。
すなわち、遊技制御手段27は、最後に停止させる図柄表示手段41としての回転リール40の停止制御を、停止操作手段51としてのストップスイッチ50の停止操作タイミング時の特定位置の図柄61から順に表示可能な回転上流側へ向かって所定図柄数、最大滑りコマ数4コマまでの範囲、いわゆる滑りコマ数0コマから4コマまでの全部で5コマ(5図柄)の引き込み可能な範囲内の図柄61を対象として、停止テーブルの3つのフラグに基づいて行うものである。
更に、遊技制御手段27は、停止可フラグを設定した図柄61よりも、優先停止フラグを設定した図柄61を優先させて、前記特定位置に停止させる停止制御を行うものである。
(蹴飛ばし設定と、引き込み設定) 前記回転リール40の回転及び停止を制御する停止制御として、入賞図柄の組み合わせを遊技者が前記ストップスイッチ50を操作して特定位置に停止させようとしても、前記回転リール40が回転して、かかる当選図柄が特定位置に揃わないように設定した蹴飛ばし設定と、前記ストップスイッチ50を操作した状態から所定の図柄数(最大滑りコマ数)だけ回転リール40の回転上流側に位置する引き込み可能図柄の中に、当選フラグ成立中の当選図柄が含まれているような場合に、当該当選図柄を特定位置にまで引き込んで停止するように設定した引き込み設定とを備えている。
(当選抽選手段70) 上記当選抽選手段70は、予め定めた当選率に基づいて当選か否かの当選判定の抽選を行うものである。そして、当選抽選手段70による抽選結果が当選である場合(内部入賞とも言う。)に当選フラグが成立し、この当選フラグ成立中に、回転リール40の停止図柄の組み合わせが予め定められた当選図柄と一致したことを条件に入賞し、遊技者にメダルの払い出しや、特別遊技等の利益が付与されるように設定されている。
(1)当選乱数発生手段71
(2)当選乱数抽出手段72
(3)当選判定テーブル73
(4)当選判定手段74
なお、当選抽選手段70としては、上記した(1)乃至(4)に限定されるものではない。
(当選乱数発生手段71) 上記当選乱数発生手段71は、抽選用の乱数を所定の領域内(例えば十進数で0乃至65535)で発生させるものである。
(当選判定テーブル73) 上記当選判定テーブル73は、当選乱数発生手段71がとる乱数の全領域中、各当選項目の当選領域を有するものである。この当選判定テーブル73は、異なる抽選確率を記憶した複数のものが形成されている。
(当選判定手段74) 上記当選判定手段74は、当選乱数抽出手段72が抽出した抽出乱数データと、当選判定テーブル73の当選率データを基に当選乱数発生手段71がとる乱数の全領域中の各当選項目の当選領域からなる当選判定領域データとを照合し、当該抽出乱数データが属する当選領域に対応する当選を決定するものである。
すなわち、前記既定停止テーブル記憶手段130は、回転中の複数の回転リール40のうち、最後(第3番目)に停止させる回転リール40(第3停止操作の回転リール40)を除いた残りの回転リール40(第1停止操作及び第2停止操作の回転リール40)のストップスイッチ50の停止操作タイミングに応じて、予め停止位置が定めてある既定停止テーブルを記憶するためのものである。
前記既定停止テーブルは、当選抽選手段70の抽選結果に対応して、第1停止リール及び第2停止リールの回転リール40の全周にわたって、ストップスイッチ50の停止操作タイミングに応じて予め定めた所定の停止位置を記憶しているものである。具体的には、例えば、図5に示すように、第1停止操作のときに、3つの回転リール40のうち、いずれか1つの回転リール40を第1停止リールとした場合の、各回転リール40の停止位置を予め設定しているものである。回転リール40の周囲の21個の図柄位置に対応して、0から20の図柄番号が予め付与されている。そして、各図柄番号のそれぞれの位置に対して、当該図柄を特定位置に停止可能な意味を表すビット1が挿入されてある。また、ビット1以外の欄には、当該図柄を特定位置に停止不可能な意味を表すビット0が挿入されている。なお、ここで、「図柄を特定位置に停止」の特定位置とは、表示窓12の図柄表示手段41の3つの図柄停止位置のいずれか1つに限定されているものであって、具体的には、図柄表示窓13の上段、中段、下段の3つの図柄停止位置のうち、下段に設定されている。もちろん、この特定位置は、中段に設定しても良く、また、上段に設定しても良いものである。そして、当該回転リール40のストップスイッチ50の停止操作タイミング時に、かかる特定位置(図柄表示窓13の下段)に引き込みコマ数0コマで下段に引き込み可能な範囲にその図柄が存在するとき、当該図柄の図柄番号の位置にビット数1が設定されている場合、当該図柄が特定位置である下段にビタ止めされる。また、回転リール40のストップスイッチ50の停止操作タイミング時に、かかる特定位置(下段)に引き込みコマ数0コマで引き込み可能な範囲にその図柄が存在するとき、当該図柄の図柄番号の位置にビット数0が設定され、その1つの上の回転上流側の図柄番号の位置にビット数1が設定されている場合、ビット数0の図柄の回転上流側の次のビット数1の図柄が、特定位置である下段に引き込まれて停止するものである。なお、ここで、特定位置(下段)に引き込みコマ数0コマで引き込み可能な範囲とは、回転リール40の回転移動中の図柄が、図柄表示窓13の中段の位置を超えてから、下段の位置に到達するまでの移動範囲を意味する。もちろん、この範囲は、これに限定されるものでは無く、予め他の取り決めに設定しても良く、かかる移動範囲よりも更に0.5コマ分だけ回転上流側にずらした移動範囲に設定しても良いものである。すなわち、移動図柄の下端が、図柄表示窓13の中段の中間の位置から、図柄表示窓13の下段の中間の位置までの移動範囲に設定しても良い。
前記最終停止テーブルは、3個の図柄表示手段41(回転リール40)のうち、最後(第3停止操作)に停止させる図柄表示手段41としての回転リール40の停止位置を有する停止テーブルである。この最終停止テーブルは、第1停止リール及び第2停止リールの停止後であって、第3停止リールが未だ回転中に、当選抽選手段70の抽選結果と、第1及び第2の停止リールの停止結果とを考慮して、その都度、新たに形成されるものである。
すなわち、この最終停止テーブルは、上述したように第1停止リール及び第2停止リールの回転停止後であって、第3停止操作の回転リール40が回転中の間に、最終停止テーブル作成手段100により作成される。そして、この最終停止テーブルは、第1停止操作及び第2停止操作で既に停止している2個の回転リール40の停止図柄の表示を考慮して不当入賞が発生しない等の抽選結果と整合するように作成されるものである。この最終停止テーブルは、最後に停止させる図柄表示手段41としての回転リール40の周囲の全図柄61に対して、予め定めた特定位置(図柄表示窓13の下段)に停止不可とする停止不可フラグと、かかる特定位置に停止可とする停止可フラグと、かかる特定位置に停止可フラグを設けた図柄61よりも優先的に停止させる優先停止フラグとが設定されている。最終停止テーブルは、具体的には、例えば、図7に示すようなものである。
(最終停止テーブル作成手段100) 最終停止テーブル作成手段100は、複数の図柄表示手段41のうち最後に停止させる図柄表示手段41が変動表示している間に、最終停止テーブルを作成するためのものである。
最終停止テーブル作成手段100は、既に停止している図柄表示手段41(第1停止リール及び第2停止リール)の停止表示に従い、前記停止操作手段51の停止操作タイミングに応じて、停止操作手段51の停止操作タイミング時の予め定めた特定位置の図柄から順に表示可能な所定図柄数(最大滑りコマ数)の範囲内で停止させるための最終停止テーブルを、複数の図柄表示手段41のうち最後に停止させる図柄表示手段41が変動表示している間に、作成するためのものである。
(図柄番号記憶手段141) 前記図柄番号記憶手段141は、回転リール40の周囲に順に配置された図柄番号及び図柄61を記憶するためのものである。具体的には、回転リール40の周囲に配置された0から20の21個の図柄番号に対して、図柄の種類を表す図柄コード番号が記憶収納されている。
(停止可否判断手段143) 前記停止可否判断手段143は、図柄採取手段142が採取した図柄61が、入賞有効ライン上で当選抽選手段70の抽選結果を満足するか否かを判断するためのものである。この停止可否判断手段143には、予め設定された全ての当選役の図柄コード番号が記憶されている。そして、この停止可否判断手段143は、図柄採取手段142が採取した図柄61の図柄コード番号が、予め記憶された入賞の図柄コード番号の中で一致するものがあるか否かを判断するものである。
ここで、抽選結果を満足するとは、当選抽選手段70の抽選結果、所定の当選役に当選した場合には、かかる当選役の図柄を入賞有効ライン上に揃えることができることを意味する。また、当選抽選手段70の抽選結果、外れの場合には、いずれの当選役の図柄も入賞有効ライン上に揃えないようにできることを意味する。これらの場合には、抽選結果を満足する結果となり、停止可フラグを付与するものである。
(優先フラグ置換手段145) 前記優先フラグ置換手段145は、停止フラグ付与手段144により停止可フラグが付与された図柄番号に対して、入賞有効ライン上の入賞による払い出し枚数の合計が、予め定めた所定枚数(具体的には、払い出し遊技メダル枚数7枚)以上の払い出し枚数である場合に、当該図柄番号に付与した停止可フラグを、優先停止フラグに置き換えるものである。すなわち、停止可フラグと優先停止フラグとは、入賞した場合に付与される遊技媒体の払い出し枚数を基準として決定されている。なお、当選役として4種類備えており、払い出し枚数は、1枚、5枚、7枚、15枚の4種類に設定されている。したがって、払い出し枚数の多い7枚、15枚の当選役に関して、優先停止フラグが設定されることになる。
上記優先停止フラグ抽選手段110は、図2に示すように、大別すると、優先乱数発生手段111と、優先乱数抽出手段112と、優先判定テーブル113と、優先判定手段114とを備えている。
(優先乱数発生手段111) 前記優先乱数発生手段111は、抽選用の乱数を所定の領域内(例えば十進数で0乃至65535)で発生させるものである。
(優先乱数抽出手段112) 前記優先乱数抽出手段112は、優先乱数発生手段111が発生する乱数を、所定の条件(第3停止操作のストップスイッチ50の操作)で抽出するものである。なお、この抽出した乱数を抽出乱数データとする。
(優先判定手段114) 前記優先判定手段114は、優先乱数抽出手段112が抽出した抽出乱数データと、優先判定テーブル113の当選率データを基に優先乱数発生手段111がとる乱数の全領域中の各当選項目の当選領域からなる当選判定領域データとを照合し、当該抽出乱数データが属する当選領域に対応する優先停止フラグを決定するものである。
(停止可フラグ抽選手段120) 停止可フラグ抽選手段120は、複数の停止可フラグのうちから、いずれか1つの停止可フラグを有する図柄61を抽選により選択するものである。この停止可フラグ抽選手段120は、停止操作手段51の停止操作タイミング時の特定位置(図柄表示窓13の下段位置)の図柄61から順に表示可能な所定図柄数(最大滑りコマ数0コマから4コマまでの全5コマ(5図柄))の範囲内の図柄61に、優先停止フラグが存在せず、且つ停止可フラグを有する図柄61が複数個、存在するような場合、かかる複数個の停止可フラグを有する図柄61のうちから、いずれか1つの停止可フラグを有する図柄61を抽選により選択するものである。すなわち、第3停止操作の場合に、遊技者がストップスイッチ50を操作したタイミング時の特定位置から5図柄の引き込み可能な範囲内の図柄中に、優先停止フラグが存在せず、且つ停止可フラグが複数個、存在するような場合、乱数を用いた抽選により、それらの複数個のうちから、特定位置に停止させる停止可フラグを有する図柄を決定するものである。
前記停止可フラグ抽選手段120は、図2に示すように、大別すると、停止可乱数発生手段121と、停止可乱数抽出手段122と、停止可判定テーブル123と、停止可判定手段124とを備えている。
(停止可乱数発生手段121) 前記停止可乱数発生手段121は、抽選用の乱数を所定の領域内(例えば十進数で0乃至65535)で発生させるものである。
(停止可乱数抽出手段122) 前記停止可乱数抽出手段122は、停止可乱数発生手段121が発生する乱数を、所定の条件(第3停止操作のストップスイッチ50の操作)で抽出するものである。なお、この抽出した乱数を抽出乱数データとする。
(停止可判定手段124) 前記停止可判定手段124は、停止可乱数抽出手段122が抽出した抽出乱数データと、停止可判定テーブル123の当選率データを基に停止可乱数発生手段121がとる乱数の全領域中の各当選項目の当選領域からなる当選判定領域データとを照合し、当該抽出乱数データが属する当選領域に対応する停止可フラグを決定するものである。
(停止位置演算処理手段150) 前記停止位置演算処理手段150は、既定停止テーブル記憶手段130から採取した既定停止テーブルと、最終停止テーブル作成手段100から採取した最終停止テーブルとに基づいて、停止位置を演算処理するためのものである。
先ず、遊技者が第1停止操作のためのストップスイッチ50を操作する前に、図5に示すように、当選抽選手段70の抽選結果を反映した3個の既定停止テーブルを、既定停止テーブル記憶手段130から採取する。ここで、ビットデータが1になっている図柄番号の図柄は、当選抽選手段70の抽選結果を考慮すると、図柄表示窓13の3つの停止位置のうち、予め定めた特定位置(具体的には、下段位置)に停止することが可能なもので、ビットデータが0になっている図柄番号の図柄は、抽選結果を考慮すると、かかる特定位置に停止することができないものである。そして、遊技者が、中央回転リール44を選択して、中央回転リール44に対応するストップスイッチ50を押下したタイミングの際、具体的には、例えば、図柄表示窓13の下段に滑りコマ数0で停止可能な範囲の位置に図柄番号13が存在するとする。かかる場合、図6に示すように、図柄番号13から、回転リール40の回転上流側に向かって5コマの図柄、すなわち、図柄番号13、12、11、10及び9の5個の図柄番号及びビットデータが、引き込み可能範囲の図柄として採取される。その際の滑りコマ数は、それぞれ0、1、2、3、4となるものである。そして、かかる5個の引き込み可能な範囲の図柄のうち、ビットデータとしてビット数1のものが、複数個、存在するような場合、引き込みコマ数の最も小さい図柄番号の図柄が停止図柄として決定される。すなわち、ここでは、停止可能な図柄として、図柄番号12と、図柄番号9とがあるが、その2つのうちで、最も引き込みコマ数の小さな図柄番号12の図柄が、停止図柄として決定されるものである。したがって、図柄番号12の図柄が、停止操作タイミング時から1コマ滑って、特定位置である図柄表示窓13の下段位置に、停止することになる。
(既定停止テーブルに基づく第2停止操作の停止位置決定処理) 前記停止位置演算処理手段150は、既定停止テーブル記憶手段130から採取した既定停止テーブルに基づいて、第2停止操作に関して、以下のように停止位置を演算処理する。なお、第2停止操作とは、3個の回転リール40のうち、1個の回転リール40が停止した状態で、残りの2個の回転中の回転リール40のうち、いずれか1個の回転リール40のストップスイッチ50を操作して停止操作することを意味する。
先ず、遊技者の停止操作より以前に、最終停止テーブル作成手段100により、例えば、図7に示すような最終停止テーブルが作成されている。そして、遊技者により、第3停止操作に係るストップスイッチ50の押下が行われる。
また、図7に示す最終停止テーブルでは、存在しないが、5個の引き込み可能な範囲のフラグデータの中に、優先停止フラグも、停止可フラグも、いずれも存在せずに、停止不可フラグだけで構成されているような場合には、5個の停止不可フラグの図柄のうち、最大滑りコマ数である4コマの位置(特定位置の図柄から5図柄目の位置)の図柄番号の図柄が停止図柄として採取される。
(演出制御手段26) 上記演出制御手段26は、演出データ記憶手段25からの各演出データを、制御装置20等からの制御信号に基づいて、報知装置66に出力し、かかる装置を制御するためのものである。
(遊技機10の動作) 次に、上記構成を備えた遊技機の通常遊技の動作の概略について、図9乃至図16に示したフローを用いて説明する。
先ず、図9に示すステップ101において、スタートスイッチ30が操作されることにより、スタートスイッチ30がONとなる。そして、次のステップ102に進む。
ステップ103において、3個の回転リール40の回転が、一斉に開始する。そして、次のステップ104に進む。
ステップ104において、3個の回転リール40に対応するストップスイッチ50が操作されることにより、各回転リール40の回転停止処理が行われる。そして、次のステップ105に進む。
ステップ105において、当選フラグ成立中に当該当選フラグに対応する当選図柄が入賞有効ライン上に揃ったか否か、すなわち、入賞したか否かが判定される。そして、入賞したと判定された場合、次のステップ106に進む。
前記ステップ105において、入賞していないと判定された場合、ステップ106を飛び越して、遊技が終了する。
上述したステップ102の当選抽選処理について、図10のフローを用いて説明する。
ステップ200において、当選抽選手段70の当選乱数発生手段71により発生された乱数の中から当選乱数抽出手段72により乱数が抽出される。そして、次のステップ201に進む。
ステップ202において、当選判定手段74により、抽出された乱数と、当選判定テーブル73の当選判定領域データとの比較が行われる。そして、次のステップ203に進む。
ステップ203において、当選判定手段74により、抽出された乱数が、当選判定テーブル73のどの当選領域に含まれるか決定され、抽選処理の評価が決定される。そして、当選抽選処理が終了する。
上述したステップ104の回転リール40の回転停止処理について、図11を用いて説明する。
ステップ311において、遊技者により、第1番目に停止操作するストップスイッチ50、いわゆる第1停止操作スイッチが押下される。なお、3個のストップスイッチ50のうち、いずれのストップスイッチ50が選択されるかは、遊技者の選択によるものである。そして、次のステップ312に進む。
ステップ313において、第1停止リールが変動表示から停止表示へ移行し、第1停止リールの回転が停止する。そして、次のステップ314に進む。
ステップ314において、停止位置演算処理手段150により、当選抽選手段70の抽選結果と、第1停止リールの停止位置とを反映させた未だ回転中の残りの2個の回転リール40の既定停止テーブルを、既定停止テーブル記憶手段130から採取する。ここで、選択される既定停止テーブルは、ステップ310で採取された既定停止テーブルと同一のものでも良いものであり、また、第1停止リールの停止位置の結果により、ステップ310で選択した既定停止テーブルとは異なる既定停止テーブルを選択しても良いものである。そして、次のステップ315に進む。
ステップ316において、選択された既定停止テーブルにより、第2停止操作に基づいた引き込み範囲内における第2停止リール(遊技者により第2番目に停止操作された回転リール40)の停止位置の決定処理が行われる。そして、次のステップ317に進む。
ステップ318において、当選抽選手段70の抽選結果と、第1停止リール及び第2停止リールの停止結果とを反映させた最終停止テーブルの作成処理が行われる。そして、次のステップ319に進む。
ステップ319において、遊技者により、第3番目(最後)に停止操作するストップスイッチ50、いわゆる第3停止操作スイッチが押下される。そして、次のステップ320に進む。
ステップ321において、第2停止リールが変動表示から停止表示へ移行し、第3停止リールの回転が停止する。そして、回転リール40の回転停止処理が終了する。
上述したステップ312の第1停止リールの停止位置の決定処理と、ステップ316の第2停止リールの停止位置の決定処理について、図12を用いて説明する。
ステップ410において、既定停止テーブルにより、引き込み可能範囲のデータが採取される。具体的には、例えば、図5に示すような既定停止テーブルが採取されているような場合、遊技者が中央回転リール44のストップスイッチ50を選択して押下したとする。そして、遊技者による停止操作タイミング時、図柄番号13の図柄が、予め定めた特定位置(図柄表示窓13の下段)に引き込みコマ数0で停止可能な状態であるとする。かかる場合、図6に示すような図柄番号13から回転上流側に向かって、当該図柄番号13の図柄も含めて5図柄(5コマ)の図柄番号と、ビットデータとが採取されるものである。そして、次のステップ411に進む。
ステップ412において、滑りコマ数0コマから4コマの全部で5コマの引き込み可能範囲中のビットデータ数1の図柄のものは、複数存在するか否かが判定される。具体的には、例えば、図6に示すような引き込み可能範囲では、ビットデータ数1が2個、存在しているため、複数個、存在しているものとして判定されるものである。そして、かかるビットデータ数1の図柄番号のものが、5コマの引き込み可能範囲中に、複数個、存在すると判定された場合、次のステップ413に進む。
ステップ414において、予め定めた特定位置(図柄表示窓13の下段)に停止させる停止図柄の図柄番号が決定される。すなわち、回転リール40の停止位置が決定される。そして、第1停止リール又は第2停止リールの停止位置決定処理が終了する。
ステップ416において、5コマの引き込み可能範囲中の5個のビットデータ数0の図柄のうち、最大の滑りコマ数、すなわち、滑りコマ数4の図柄の図柄番号が採取される。そして、次のステップ414に進む。
前記ステップ412において、ビットデータ数1の図柄が、5コマの引き込み可能範囲中に、複数個、存在しないと判定された場合、次のステップ415に進む。なお、ここで、ビットデータ数1の図柄が、5コマの引き込み可能範囲中に、複数個、存在しないということは、ステップ411を考慮すると、ビットデータ数1の図柄が、引き込み可能範囲中に、1個だけ存在することになる。
上述したステップ318の当選抽選手段70の当選抽選結果及び第1、第2停止リールの停止位置を反映させた最終停止テーブルの作成処理について、図13を用いて説明する。
先ず、ステップ430において、既に停止している第1停止リール及び第2停止リールの停止図柄を採取する。具体的には、図柄採取手段142により、図柄表示窓13の上段、中段、下段の停止図柄の図柄番号が採取されるものである。そして、次のステップ431に進む。
ステップ432において、図柄採取手段142により、回転中の第3停止リールの図柄番号Nの図柄が特定位置に停止したときの入賞有効ライン上の図柄を図柄番号記憶手段141から採取する。なお、入賞有効ラインは、投入された遊技媒体の個数によって、1ライン、3ライン、5ラインに予め設定されているものである。そして、次のステップ433に進む。
ステップ433において、停止可否判断手段143により、かかる採取した入賞有効ライン上の図柄が、当選抽選手段70の抽選結果を満足しているか否かが判定される。すなわち図柄番号Nの図柄が予め定めた特定位置(図柄表示窓13の下段)に位置したときの入賞有効ライン上の図柄が、今回の遊技における当選抽選手段70の抽選結果を満足しているか否かが判定される。そして、停止可否判断手段143により、採取した入賞有効ライン上の図柄が、当選抽選手段70の抽選結果を満足していると判定された場合、次のステップ434に進む。
ステップ435において、優先フラグ置換手段145により、入賞による遊技媒体の払い出しがあるか否かが判定される。そして、入賞による遊技媒体の払い出しがあると判定された場合、次のステップ436に進む。
ステップ436において、優先フラグ置換手段145により、遊技媒体としての遊技メダルの払い出し枚数が7枚以上であるか否かが判定される。そして、払い出し枚数が7枚以上であると判定された場合、次のステップ437に進む。
ステップ438において、今回の図柄番号Nの数値Nに1を加えたものを、新たな図柄番号Nと定義する。例えば、今回の図柄番号Nが3である場合(N=3)、数値3に1を加えた数値4を新たな図柄番号N=4とするものである。そして、次のステップ439に進む。
ステップ439において、図柄番号Nが、数値21に到達したか否かが判定される。そして、図柄番号Nが21に到達したと判定された場合、次のステップ440に進む。
前記ステップ433において、停止可否判断手段143により、採取した入賞有効ライン上の図柄が、当選抽選手段70の抽選結果を満足していないと判定された場合、次のステップ441に進む。
ステップ441において、停止フラグ付与手段144により、図柄番号Nに対して、停止不可フラグが付与される。そして、次のステップ438に進む。
前記ステップ436において、優先フラグ置換手段145により、遊技媒体としての遊技メダルの払い出し枚数が7枚以上でない、すなわち6枚以下であると判定された場合、次のステップ438に進む。
前記ステップ439において、図柄番号Nが、21に到達していないと判定された場合、ステップ432に戻る。
上述したステップ320の引き込み可能範囲内における第3停止リールの停止位置の決定処理について、図14を用いて説明する。
ステップ452において、引き込み可能範囲中の優先停止フラグの個数は、複数個であるか否かが判定される。そして、引き込み可能範囲中の優先停止フラグの個数が、複数個であると判定された場合、次のステップ453に進む。
ステップ453において、優先停止フラグ抽選手段110により、複数の優先停止フラグのうち、いずれの優先停止フラグの図柄を停止図柄として使用するかを乱数を用いた抽選により決定するための処理が行われる。そして、次のステップ454に進む。
前記ステップ451において、引き込み可能範囲中に優先停止フラグが存在しないと判定された場合、次のステップ455に進む。
ステップ455において、停止位置演算処理手段150により、引き込み可能範囲中に停止可フラグが存在するか否かが判定される。そして、引き込み可能範囲中に停止可フラグが存在すると判定された場合、次のステップ456に進む。
ステップ456において、上述した5コマの引き込み可能範囲中の図柄のうち、停止可フラグを有する図柄の個数は、複数個であるか否かが判定される。そして、引き込み可能範囲中の停止可フラグの個数が、複数個であると判定された場合、次のステップ457に進む。
前記ステップ452において、引き込み可能範囲中の優先停止フラグの個数が、複数個でないと判定された場合、すなわち、ステップ451を考慮すると、引き込み可能範囲中の優先停止フラグの個数が1個だけであると判定された場合、かかる1個の優先停止フラグの図柄が停止図柄となり、ステップ454に進む。
前記ステップ455において、引き込み可能範囲中に停止可フラグの図柄が存在しないと判定された場合、次のステップ458に進む。
ステップ456において、引き込み可能範囲中の停止可フラグの個数が、複数個でないと判定された場合、すなわち、ステップ455を考慮すると、引き込み可能範囲中の停止可フラグの個数が1個だけであると判定された場合、かかる1個の停止可フラグの図柄が停止図柄となり、ステップ454に進む。
先ず、ステップ500において、優先停止フラグ抽選手段110の優先乱数発生手段111により発生された乱数の中から優先乱数抽出手段112により乱数が抽出される。そして、次のステップ501に進む。
ステップ501において、抽出された乱数が優先乱数抽出手段112の内部に記憶される。そして、次のステップ502に進む。
ステップ502において、優先判定手段114により、抽出された乱数と、優先判定テーブル113の当選判定領域データとの比較が行われる。なお、優先判定テーブル113には、優先停止フラグが2個、3個、4個、5個の場合のテーブルが予め作成されているものである。そして、優先停止フラグの個数に対応した優先判定テーブル113が使用される。そして、次のステップ503に進む。
上述したステップ457の停止可フラグの抽選処理について、図16を用いて説明する。
先ず、ステップ600において、停止可フラグ抽選手段120の停止可乱数発生手段121により発生された乱数の中から停止可乱数抽出手段122により乱数が抽出される。そして、次のステップ601に進む。
ステップ602において、停止可判定手段124により、抽出された乱数と、停止可判定テーブル123の当選判定領域データとの比較が行われる。なお、停止可判定テーブル123には、停止可フラグが2個、3個、4個、5個の場合のテーブルが予め作成されているものである。そして、停止可フラグの個数に対応した停止可判定テーブル123が使用される。
そして、次のステップ603に進む。
ステップ603において、停止可判定手段124により、抽出された乱数が、停止可判定テーブル123のどの当選領域に含まれるか決定され、抽選処理の評価が決定される。すなわち、複数個の停止可フラグの図柄のうち、いずれの図柄を停止図柄とするかが決定される。そして、停止可フラグ抽選処理が終了する。
また、逆に払い出し枚数が少なくて遊技者への利益が小さな当選役を優先停止フラグに設定することにより、より小さな利益を遊技者に提供することができる。したがって、停止フラグを停止可フラグと、停止不可フラグとの2種類しか有さないような停止テーブルと比較して、遊技内容に種々の特徴を加えることが可能となる。
また、停止操作手段51としてのストップスイッチ50の停止操作タイミング時の特定位置(図柄表示窓13の下段)の図柄から順に表示可能な回転上流側に向かって所定図柄数(滑りコマ数0コマから4コマの全部で5コマ)の範囲、いわゆる引き込み可能範囲内の図柄に、優先停止フラグを有する図柄が複数個、存在するような場合に、優先停止フラグ抽選手段110が、それらのうちから、いずれか1つの図柄を抽選により選択する。これにより、必ずしも操作タイミング時の図柄から順に表示される図柄の近い方の優先停止フラグを有する図柄が停止するとは限らず、特定位置から離れた方の優先停止フラグを有する図柄が停止する場合もあり得る、また、その逆の場合も有り得る。したがって、停止制御に変化を付けることができ、遊技内容に意外性を付与することができる。
して、停止テーブルの3つのフラグに基づいて、停止可フラグ及び優先停止フラグを設定した図柄61を、特定位置に停止させる停止制御を行い、停止不可フラグを設定した図柄61を、特定位置に停止させない停止制御を行い、更に、遊技制御手段27は、停止可フラグを設定した図柄61よりも、優先停止フラグを設定した図柄61を優先させて、特定位置に停止させる停止制御を行うように機能させるための遊技機用プログラムである。
また、この遊技機用プログラムを用いて業務用或いは家庭用テレビゲーム機等を制御しようとする場合には、現実の遊技メダルの払い出しを行い得ないので、この制御手段は、例えば、液晶ディスプレイやCRT等の画像表示装置に遊技メダルの枚数を増やすような画像を表示するように形成することができる。
12 表示窓 13 図柄表示窓
15 投入スイッチ 16 ベットスイッチ
17 精算スイッチ 18 投入口
20 制御装置 21 遊技制御装置
22 演出制御装置 25 演出データ記憶手段
26 演出制御手段 27 遊技制御手段
30 スタートスイッチ 31 開始操作手段
40 回転リール 41 図柄表示手段
42 リールテープ 43 左側回転リール
44 中央回転リール 45 右側回転リール
50 ストップスイッチ 51 停止操作手段
60 リールユニット 61 図柄
65 貯留払い出し手段 66 報知装置
67 スピーカー 68 表示装置
69 報知ランプ 70 当選抽選手段
71 当選乱数発生手段 72 当選乱数抽出手段
73 当選判定テーブル 74 当選判定手段
80 払い出し制御手段 90 払い出し皿
100 最終停止テーブル作成手段 110 優先停止フラグ抽選手段
111 優先乱数発生手段 112 優先乱数抽出手段
113 優先判定テーブル 114 優先判定手段
120 停止可フラグ抽選手段 121 停止可乱数発生手段
122 停止可乱数抽出手段 123 停止可判定テーブル
124 停止可判定手段 130 既定停止テーブル記憶手段
141 図柄番号記憶手段 142 図柄採取手段
143 停止可否判断手段 144 停止フラグ付与手段
145 優先フラグ置換手段 150 停止位置演算処理手段
Claims (3)
- 複数の図柄を変動表示又は停止表示するための複数の図柄表示手段と、
前記図柄表示手段の停止表示を変動表示へ移行させるために遊技者により、前記図柄表示手段の変動表示の開始操作が可能な開始操作手段と、
前記図柄表示手段の変動表示を停止表示へ移行させるために遊技者により前記図柄表示手段を別個独立に停止操作が可能な停止操作手段と、
複数の前記図柄表示手段の前記図柄の組み合わせにより構成される当選役を抽選により決定するための当選抽選手段と、
前記当選抽選手段の抽選結果に対応した停止制御を前記図柄表示手段に対して行うための遊技制御手段とを備え、
遊技媒体の投入を条件として遊技が開始可能となり、前記当選抽選手段の抽選結果、所定の前記当選役に当選し、且つ遊技状況が前記当選役に応じて予め定められた図柄表示の停止態様になることにより入賞となって、賞としての遊技媒体を遊技者に付与するように設定された遊技機において、
前記遊技制御手段は、前記停止制御の際、前記図柄表示手段の停止位置を定める停止テーブルを使用し、
前記停止テーブルは、前記停止操作手段の停止操作タイミング時における予め定めた特定位置の図柄から図柄表示手段における図柄を停止表示するまでに順に表示可能な所定図柄数(以下、「最大滑りコマ数」とする。)の範囲内の図柄のうち、前記当選抽選手段の抽選結果を反映させた停止位置を有し、
前記停止テーブルとして、複数の前記図柄表示手段のうち、最後に停止させる前記図柄表示手段が変動表示している間に、既に停止している前記図柄表示手段の停止表示結果及び前記当選抽選手段の抽選結果を考慮した停止位置を定める最終停止テーブルを備え、
前記遊技機は、複数の前記図柄表示手段のうち最後に停止させる前記図柄表示手段が変動表示している間に、前記最終停止テーブルを作成するための最終停止テーブル作成手段を備え、
前記最終停止テーブルは、最後に停止させる前記図柄表示手段の全図柄に対して、予め定めた特定位置に停止不可とする停止不可フラグと、かかる特定位置に停止可とする停止可フラグと、かかる特定位置に前記停止可フラグを設けた図柄よりも優先的に停止させる優先停止フラグとを設定したものであり、
前記停止可フラグと前記優先停止フラグとは、入賞した場合に付与される遊技媒体の払い出し数が多い当選役の図柄に優先停止フラグを設定するように決定され、
前記遊技制御手段は、最後に停止させる前記図柄表示手段の停止制御を、前記停止操作手段の停止操作タイミング時の前記特定位置の図柄から前記最大滑りコマ数の範囲内の図柄を対象として、前記最終停止テーブルの3つのフラグに基づいて、
停止可フラグ及び優先停止フラグを設定した図柄を、前記特定位置に停止させる停止制御を行い、
停止不可フラグを設定した図柄を、前記特定位置に停止させない停止制御を行い、
更に、
前記遊技制御手段は、停止可フラグを設定した図柄よりも、優先停止フラグを設定した図柄を優先させて、前記特定位置に停止させる停止制御を行うことを特徴とする遊技機。
- 前記遊技機は、
複数の前記優先停止フラグのうちから、いずれか1つの優先停止フラグを有する図柄を抽選により選択する優先停止フラグ抽選手段を備え、
前記優先停止フラグ抽選手段は、前記停止操作手段の停止操作タイミング時の前記特定位置の図柄から前記最大滑りコマ数の範囲内の図柄に、前記優先停止フラグを有する図柄が複数個、存在するような場合、かかる複数個の前記優先停止フラグを有する図柄のうちから、いずれか1つの前記優先停止フラグを有する図柄を抽選により選択し、
前記遊技制御手段は、前記優先停止フラグ抽選手段により選択した図柄を、予め定めた特定位置に停止させることを特徴とする請求項1記載の遊技機。 - 前記遊技機は、
複数の前記停止可フラグのうちから、いずれか1つの停止可フラグを有する図柄を抽選により選択する停止可フラグ抽選手段を備え、
前記停止可フラグ抽選手段は、前記停止操作手段の停止操作タイミング時の前記特定位置の図柄から前記最大滑りコマ数の範囲内の図柄に、前記優先停止フラグを有する図柄が存在せずに、且つ、前記停止可フラグを有する図柄が複数個、存在するような場合、かかる複数個の前記停止可フラグを有する図柄のうちから、いずれか1つの前記停止可フラグを有する図柄を抽選により選択し、
前記遊技制御手段は、前記停止可フラグ抽選手段により選択した図柄を、予め定めた特定位置に停止させることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の遊技機。
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