JP4884270B2 - エンジンの排気浄化装置 - Google Patents
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第1に、車両が走行する路面は、完全な平坦ではなく、凹凸があり、車両がこの凹凸上を走行することにより車体が振動して、この振動が貯蔵タンクに伝わり、これに貯蔵されている尿素水に揺れを生じさせることである。尿素水に揺れが生じている場合においては、揺れのない場合に対して尿素水を媒体とする熱伝達の特性が変化することから、感温型の濃度センサによっては、実際のものとは異なる濃度が検出されてしまう。そして、このようにして検出された誤った濃度に基づいて濃度の異常を検出しようとすれば、実際には正常の範囲内であるにも拘らず、異常であるとの誤った判定がなされてしまう。
図1は、本発明の一実施形態に係るエンジン(以下「エンジン」という。)1の構成を示している。本実施形態では、エンジン1として直噴型のディーゼルエンジンを採用しており、エンジン1は、トラック等の大型車両の駆動源を構成する。
吸気通路11の導入部には、図示しないエアクリーナが取り付けられており、エアクリーナにより吸入空気中の粉塵が除去される。吸気通路11には、可変ノズル型のターボチャージャ12のコンプレッサ12aが設置されており、コンプレッサ12aにより吸入空気が圧縮されて送り出される。圧縮された吸入空気は、サージタンク13に流入し、マニホールド部で各気筒に分配される。
タービン12bの下流には、上流側から順に酸化触媒32、NOx浄化触媒33及びアンモニア浄化触媒34が設置されている。酸化触媒32は、排気中の炭化水素及び一酸化炭素を酸化するとともに、排気中の一酸化窒素(以下「NO」という。)を、二酸化窒素(以下「NO2」という。)を主とするNOxに転換するためのものであり、排気に含まれるNOとNO2との比率を、後述するNOxの還元反応に最適なものに調整する作用を奏する。NOx浄化触媒33は、NOxを還元し、浄化するためのものである。このNOx浄化触媒NOx33でNOxの還元を生じさせるため、本実施形態では、NOx浄化触媒33の上流で排気に還元剤としてのアンモニアを添加する。アンモニア浄化触媒34は、NOx浄化触媒33を通過したスリップアンモニアを酸化し、浄化するためのものであり、これにより大気中へのアンモニアの放出が抑制される。本実施形態では、NOx浄化触媒33と、アンモニア浄化触媒34とを単一の筐体に内蔵させるとともに、これとは別体のものとして構成した筐体に酸化触媒32を内蔵させることとしている。NOx浄化触媒33等を内蔵させる筐体は、排気マフラーとしての機能を兼ねるものである。
尿素の水溶液(以下「尿素水」という。)を貯蔵するための貯蔵タンク41は、車両のシャシーフレームに固定されている。この貯蔵タンク41には、尿素水供給管42が接続されており、尿素水の添加ユニット43に対し、この尿素水供給管42を介して貯蔵タンク41に貯えられている尿素水が供給される。尿素水供給管42には、上流側から順にフィードポンプ44及びフィルタ45が介装されている。フィードポンプ44は、電動モータ441により駆動される。電動モータ441は、コントロールユニット(以下「SCR−C/U」という。)61からの信号により回転数が制御され、フィードポンプ44の吐出し量を調整する。また、フィルタ45の下流において、尿素水供給管42に尿素水戻り管46が接続されている。尿素水戻り管46には、圧力制御弁47が介装されており、規定圧力を超える分の余剰の尿素水が貯蔵タンク41に戻されるように構成されている。
(NH2)2CO+H2O → 2NH3+CO2 ・・・(2)
NO+NO2+2NH3 → 2N2+3H2O ・・・(3)
4NH3+3O2 → 2N2+6H2O ・・・(4)
また、排気通路31は、EGR管35により吸気通路11と接続されている。このEGR管35を介して排気が吸気通路11に還流される。本実施形態では、このEGR管35により、ターボチャージャ12のタービン12bの上流における排気通路31と、吸気通路11に介装されたサージタンク13とが接続されている。EGR管35には、EGR弁36が介装されており、このEGR弁36により還流される排気の流量が制御される。EGR弁は、エンジンC/U51からの信号により作動する。
尿素センサ74は、感温型の「濃度センサ」としての機能を奏するものであり、尿素水に対して直接的又は間接的に接触させた感温体を強制的に加熱した場合における、この感温体の電気特性値の変化に基づいて、尿素の濃度を検出するものである。感温体は、温度に応じて電気特性値が変化する性質を有しており、感温体の電気特性値は、尿素水を媒体とする熱伝達の特性に相関するものとして、尿素の濃度に応じて異なる変化を示す。
センサ素子部741は、「感温体」が測温抵抗層の形態で設けられたセンサ素子741aを有しており、回路部742は、この測温抵抗層の抵抗値(感温体の「電気特性値」に相当する。)に基づいて、尿素の濃度を算出する。濃度の検出に際し、センサ素子部741は、貯蔵タンク41に挿入されて、貯蔵タンク41の底面近傍に配置される一方、回路部742は、貯蔵タンク41外に配置される。径の異なる2つの筒部材743,744が設けられ、これらの筒部材743,744は、互いに同心に配置されるとともに、一端で回路部742の底面に接合されて、尿素センサ74の内筒及び外筒を形成している。内筒743及び外筒744は、貯蔵タンク41の天蓋を上下に貫通して、貯蔵タンク41の底面近傍にまで延伸しており、内筒743の先端に、尿素センサ74のセンサ素子部741が取り付けられている。センサ素子部741と回路部742とは、内筒743に封入された配線(図示せず。)を介して接続されている。本実施形態では、後述する液位の検出のため、外筒744に、軸方向に延伸するスリット744aが形成されている。尿素水がこのスリット744aを介して外筒744の内部に流入し、又は外部に流出することで、内筒743及び外筒744の間における静電容量に変化が生じるため、この静電容量に基づいて尿素水の液位を検出することが可能である。
本実施形態では、寒冷地等におけるエンジン1の始動に際して貯蔵タンク41内で尿素水が凍結している場合に、その解凍を促進させるため、貯蔵タンク41において、尿素水を強制的に加熱するためのタンクヒータを設置している。このタンクヒータは、エンジン本体におけるエンジン冷却水の通路から分岐させて形成されるものであり、貯蔵タンク41の内部に配置された、エンジン冷却水を流通させるための熱交換パイプ81を含んで構成される。この熱交換パイプ81は、貯蔵タンク41の天蓋にエンジン冷却水の流入部81a及び流出部81bが設けられるとともに、貯蔵タンク41の内部において、尿素センサ74のセンサ素子部741と、尿素水供給管42の吸入部(図示せず。)とを取り囲むように配置されている。タンクヒータによる加熱は、熱交換パイプ81を流れるエンジン冷却水の流量を制御することにより調整される。
ヒータ層による測温抵抗層の加熱は、所定の時間Δt01に亘ってヒータ層にヒータ駆動電流ihを通電することにより行う。回路部742は、ヒータ層による加熱前の時刻t0における測温抵抗層の抵抗値R0を検出するとともに、ヒータ層への通電を停止した時点t1における抵抗値R1を検出し、検出した抵抗値R1,R0の差DLTR(=R1−R0)を算出する。この差DLTRは、尿素水を媒体とする熱伝達の特性に相関するものであり、この熱伝達の特性は、尿素の濃度Dに応じて変化するものであるため、算出した差DLTRを、濃度Dに換算することが可能である。濃度Dの検出は、所定のインターバル毎に実行される。本実施形態において、尿素センサ74は、濃度Dの検出以外に、尿素水の温度Tを検出する温度センサとしての機能を兼ねるものである。尿素水の温度Tは、加熱前の抵抗値R0に基づいて算出することができる。
図4は、尿素水の供給制御に関する基本ルーチンのフローチャートである。このルーチンは、イグニッションスイッチがオンされることによるエンジンC/U51からの指令を受けて起動され、その後所定の時間毎に繰り返される。このルーチンにより、尿素水の温度管理がなされるとともに、尿素水噴射量Quが演算及び設定される。
S104では、熱交換パイプ81を流れるエンジン冷却水の流量を、保温時(S103)と比較して増大させ、凍結した尿素水の解凍を促進させる。
S105では、フィードポンプ44を作動させて、尿素水供給管42内の尿素水を昇圧させる。
S108では、尿素水噴射量Quを演算する。尿素水噴射量Quの演算は、燃料噴射量Qf及びNOx濃度NOXに応じた基本噴射量を算出するとともに、算出した基本噴射量を濃度Dで補正することにより行う。たとえば、濃度Dが高く、単位噴射量当たりの尿素含有量が多いと判断されるときは、基本噴射量に対して減量補正を施す。
S110では、添加ユニット43による尿素水の供給を停止させる。尿素水に関して異常が発生している状態では、NOx排出量に対して的確な量のアンモニアを添加することができないからである。たとえば、貯蔵タンク41に規定濃度の尿素水ではなく、尿素を含まない水が貯えられている場合は、排気に対してアンモニアが添加されず、NOxが未浄化のまま大気中に放出されてしまう。また、例え尿素水が規定濃度であるとしても、実際に噴射された尿素水の量(すなわち、実際に消費された量)が消費されるべき量よりも多いときは、尿素水が無駄に消費されるばかりでなく、過剰に発生したアンモニアがアンモニア浄化触媒34により完全には分解されず、大気中に放出されるおそれがある。消費されるべき尿素水の量(以下「指示消費量」という。)は、演算周期毎の噴射量Quの積算値として算出することが可能である。尿素水の供給を停止させた場合は、エンジンC/U51に対し、EGRガス量を増大させるなどのエンジン1からのNOx排出量自体を減少させるための制御を行わせる。
S201では、尿素水の水位L、濃度D及び温度Tを読み込む。既に述べたように、本実施形態において、これらの制御情報は、尿素センサ74からの出力に基づいて算出される。
S207では、尿素水に関して何らかの異常が発生したとして、運転時異常判定フラグFscrを1に設定する。
図6は、運転時濃度異常検出ルーチンのフローチャートである。このルーチンは、イグニッションスイッチがオンされているエンジン1の運転中に、所定の時間毎に実行される。このルーチンにより、尿素水の濃度に関する異常が発生したか(すなわち、貯蔵タンク41に貯えられているものが水であるか)否かが判定され、エンジン運転時に関する濃度異常判定フラグFdil1が設定される。
S302では、停止時濃度異常判定フラグFdil2を読み込み、読み込んだFdil2が1であるか否かを判定する。1であるとき(すなわち、エンジン1の停止時に尿素水の濃度に関する異常を検出したとき)は、S303へ進み、1でないときは、S308へ進む。
S305では、濃度異常検出用の第2のカウンタの値CNTbを0にリセットする。
S306では、濃度に関する異常は発生していないとして、濃度異常判定フラグFdil1を0に設定する。
S308では、濃度Dが濃度異常判定用の第1の閾値(濃度)Dsll以上であるか否かを判定する。Dsll以上であるときは、S306へ進んで濃度異常判定フラグFdil1を0に設定するとともに、第1のカウンタの値CNTaを0にリセットする一方、Dsllよりも小さいときは、S309へ進む。図3に一点鎖線Bにより示すように、貯蔵タンク41に水が貯えられている場合は、水を媒体とする熱伝達の特性に起因して、規定濃度の尿素水が貯えられている場合(実線Aにより示す。)よりも検出される濃度Dが低下する。なお、第1の閾値Dsllは、エンジン1の運転中に尿素センサ74により検出される濃度Dに含まれる誤差に対する余裕を持たせたものとして、比較的に小さな値に設定される。
S310では、増加後の第1のカウンタの値CNTaが所定の値CNTsl1に達したか否かを判定する。達したときは、S311へ進み、達していないうちは、S301へ戻り、以上の処理を繰り返す。
S311では、濃度に関する異常が発生したとして、濃度異常判定フラグFdil1を1に切り換える。これにより、異常判定ルーチン(図5)において、S205の処理により尿素水に関する異常が検出され、異常判定フラグFscrが1に設定されることとなる。
S313では、警報を作動させ、濃度に関する異常の発生を運転者に認識させる。
図7は、停止時濃度異常検出ルーチンのフローチャートである。このルーチンは、イグニッションスイッチがオフされることによるエンジンC/U51からの指令を受けて、SCR−C/U61に備わる自己保持回路により実行される。このルーチンにより、停止時濃度異常判定フラグFdil2が設定される。なお、エンジン停止時においては、貯蔵タンク41に液揺れが生じておらず、尿素センサ74から安定した出力が得られることから、このルーチンが繰り返される周期は、運転時濃度異常検出ルーチン(図6)の実行周期よりも短くてよい。
S402では、読み込んだ濃度Dが濃度異常判定用の第2の閾値(濃度)Dslh以上であるか否かを判定する。Dslh以上であるときは、S403へ進み、Dslhよりも小さいときは、S405へ進む。エンジン停止時においては、尿素センサ74により検出される濃度Dに含まれる誤差が抑制されており、濃度Dの検出精度が充分に確保されることから、判定をより厳密に行うため、この第2の閾値Dslhは、運転時に関する第1の閾値Dsllよりも大きな値に設定される(図3)。
S404では、その後のエンジン1の始動に備えて、運転時に関する第1のカウンタの値CNTaを0にリセットする。
S405では、濃度異常検出用の第2のカウンタの値CNTbを1だけ増加させる。
S408では、第2のカウンタの値CNTbを0にリセットする。
S409では、その後のエンジン1の始動を禁止するための処理を行う。この処理は、たとえば、始動禁止フラグFstrを設定し、その後の始動に際してこの始動禁止フラグFstrをエンジンC/U51に読み込ませることによる。エンジンC/U51は、始動禁止フラグFstrを参照して、始動が禁止されている場合に、燃料噴射装置や、点火装置の作動を禁止する。エンジンの始動は、S407の処理により停止時濃度異常判定フラグFdil2が1に切り換えられた後、直ちに禁止されてもよいが、本実施形態では、停止時濃度異常判定フラグFdil2の切換えから時間をあけ、所定の距離を走行した後のエンジンの始動が禁止されるようにする。
S411では、自己保持電源を遮断し、このルーチンを終了する。
本実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
更に、NOxの還元剤として、アンモニアに代えて炭化水素を採用することもできる。
本発明は、ディーゼルエンジンに限らず、ガソリンエンジンの排気浄化装置に適用することもできる。
Claims (15)
- エンジンの排気にNOxの還元剤を添加して、排気中のNOxを還元させるエンジンの排気浄化装置であって、
排気に添加されるNOxの還元剤又はその前駆体を水溶液の状態で貯蔵するための貯蔵タンクと、
前記貯蔵タンクに貯蔵されている水溶液に含まれる還元剤又は前駆体の濃度を検出するための濃度センサであって、温度に応じて電気特性値が変化する性質を有し、前記水溶液に対して直接的又は間接的に接触させた状態で設けられた感温体と、この感温体に対して熱的に接続されたヒータとを有し、前記ヒータを駆動するとともに、前記ヒータにより加熱された前記感温体の電気特性値を、前記還元剤又は前駆体の濃度として出力する濃度センサと、
前記水溶液に関する所定の異常を検出する異常検出手段と、
エンジンが停止しているか否かを判定するエンジン停止判定手段と、
を含んで構成され、
前記エンジン停止判定手段は、運転者によるイグニッションオフ操作を検出し、前記イグニッションオフ操作に応答して前記エンジンが停止しているとの判定を下し、
前記異常検出手段は、前記エンジン停止判定手段によりエンジンが停止していると判定された、イグニッションオフ直後のエンジン停止時に前記濃度センサにより検出された濃度と、所定の閾値とを比較して、前記異常を検出するエンジンの排気浄化装置。 - エンジンの排気にNOxの還元剤を添加して、排気中のNOxを還元させるエンジンの排気浄化装置であって、
排気に添加されるNOxの還元剤又はその前駆体を水溶液の状態で貯蔵するための貯蔵タンクと、
前記貯蔵タンクに貯蔵されている水溶液に含まれる還元剤又は前駆体の濃度を検出するための濃度センサであって、温度に応じて電気特性値が変化する性質を有し、前記水溶液に対して直接的又は間接的に接触させた状態で設けられた感温体と、この感温体に対して熱的に接続されたヒータとを有し、前記ヒータを駆動するとともに、前記ヒータにより加熱された前記感温体の電気特性値を、前記還元剤又は前駆体の濃度として出力する濃度センサと、
前記水溶液に関する所定の異常を検出する異常検出手段と、
エンジンが停止しているか否かを判定するエンジン停止判定手段と、
を含んで構成され、
前記エンジン停止判定手段は、運転者によるイグニッションオフ操作を検出し、前記イグニッションオフ操作に応答して前記エンジンが停止しているとの判定を下し、
前記異常検出手段は、前記濃度センサにより検出された濃度に基づいて、前記エンジン停止判定手段によりエンジンが停止していると判定された、イグニッションオフ直後のエンジン停止時においては、前記検出された濃度が所定の第1の値を境界として定められる第1の正常領域以外の領域にあるときに、前記エンジン停止時以外のエンジン運転時においては、前記検出された濃度が前記第1の値とは異なる第2の値を境界として定められる第2の正常領域以外の領域にあるときに、前記異常を検出するエンジンの排気浄化装置。 - 前記異常検出手段は、エンジン運転時に前記第2の正常領域以外の領域にある濃度を検出し、かつその後の前記エンジン停止時に前記第1の正常領域以外の領域にある濃度を検出したときに、前記異常を検出する請求項2に記載のエンジンの排気浄化装置。
- 前記異常検出手段は、エンジン運転時に前記第2の正常領域以外の領域にある濃度を検出した場合にのみ、その後の前記エンジン停止時に前記異常の検出を行う請求項3に記載のエンジンの排気浄化装置。
- エンジンの排気通路に介装された還元触媒と、
エンジンの排気に対し、前記還元触媒の上流で前記貯蔵タンクに貯蔵されている水溶液を供給して、前記還元剤を添加するように構成された還元剤の添加ユニットと、
前記異常検出手段によりエンジン運転時に異常が検出されたときに、前記添加ユニットによる還元剤の添加を停止させるための手段と、
を更に含んで構成される請求項3又は4に記載のエンジンの排気浄化装置。 - 前記異常検出手段により前記エンジン停止時に前記異常が検出されたときに、その後のエンジンの作動を制限し又は再始動を禁止するための手段を更に含んで構成される請求項3〜5のいずれかに記載のエンジンの排気浄化装置。
- 前記エンジン停止時に前記異常を検出した後のエンジン運転時において、前記検出された濃度が前記第2の値とは異なる第3の値を境界として定められる復帰判定領域にあるときに、前記異常の検出を解除するための手段を更に含んで構成される請求項2〜6のいずれかに記載のエンジンの排気浄化装置。
- 前記第3の値が前記第1の値に等しい請求項7に記載のエンジンの排気浄化装置。
- 前記第1の正常領域が前記第2の正常領域よりも狭い範囲の領域として定められる請求項2〜8のいずれかに記載のエンジンの排気浄化装置。
- 前記異常検出手段により前記異常が検出されたときに作動して、運転者に対して異常の発生の認識を促すための手段を更に含んで構成される請求項1〜9のいずれかに記載のエンジンの排気浄化装置。
- 前記異常検出手段は、前記濃度センサによる前記正常領域以外の領域にある濃度の検出毎に所定の単位値が加算される異常検出用のカウンタを有し、このカウンタの値が所定の値に達したときに、前記異常を検出する請求項1〜10のいずれかに記載のエンジンの排気浄化装置。
- 前記異常検出手段において、前記異常検出用のカウンタとして、前記エンジン停止時における異常の検出のための第1のカウンタと、エンジン運転時における異常の検出のための第2のカウンタとが設定され、前記エンジン停止時とそれ以外のときとで、各カウンタに関する前記所定の値が異なる請求項11に記載のエンジンの排気浄化装置。
- 前記異常検出手段は、所定の検出周期毎に前記異常の検出を行うものであり、前記エンジン停止時とそれ以外のときとで、前記検出周期が異なる請求項11又は12に記載のエンジンの排気浄化装置。
- 前記濃度センサにより検出された濃度に基づいて、排気に添加される還元剤の量を制御するための手段を更に含んで構成される請求項1〜13のいずれかに記載のエンジンの排気浄化装置。
- エンジンの排気にNOxの還元剤を添加して、排気中のNOxを還元させるエンジンの排気浄化装置であって、
排気に添加されるNOxの還元剤又はその前駆体を水溶液の状態で貯蔵するための貯蔵タンクと、
前記貯蔵タンクに貯蔵されている水溶液に含まれる還元剤又は前駆体の濃度を検出するための濃度センサであって、温度に応じて電気特性値が変化する性質を有し、前記水溶液に対して直接的又は間接的に接触させた状態で設けられた感温体と、この感温体に対して熱的に接続されたヒータとを有し、前記ヒータを駆動するとともに、前記ヒータにより加熱された前記感温体の電気特性値を、前記還元剤又は前駆体の濃度として出力する濃度センサと、
エンジンが停止しているか否かを判定する手段であって、運転者によるイグニッションオフ操作を検出し、前記イグニッションオフ操作に応答して前記エンジンが停止しているとの判定を下すエンジン停止判定手段と、
前記エンジン停止判定手段によりエンジンが停止していると判定された、イグニッションオフ直後のエンジン停止時に、前記濃度センサに対して前記還元剤又は前駆体の濃度を検出させる一方、それ以外のときに、前記濃度センサによる濃度の検出を禁止する濃度検出制御手段と、
を含んで構成されるエンジンの排気浄化装置。
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