JP4878407B2 - 締結部材および締結構造 - Google Patents

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Description

本発明は、締結部材および締結構造に関する。
従来、ボルトやナットなどのねじ構造を有する締結部材が広く使用されている。実際にボルトをナットに締めこむことを可能にするためには、ボルトの外径および有効径、ナットの内径および有効径について、寸法上の公差を設ける必要がある。その一方で、公差により緩みが生じる可能性がある。従来、この緩みの発生を防止するために種々の工夫がなされている。
特許文献1には、雄ねじまたは雌ねじのねじ山における両側のフランクのうち、締結状態において圧接側となる圧接側フランクに対して、ねじ山の先端側に平坦フランク部と、該平坦フランク部に続く圧接側フランク部とを形成し、圧接側フランク部の傾斜をこれに対向する雌ねじまたは雄ねじのフランクの傾斜よりも大きく形成した緊締ねじが開示されている。
特許文献2には、ねじ山外径を標準値より大きく形成するとともにねじ山の頭部側の半角を30度より小さな角度に形成した雄ねじが開示されている。
また、ねじ山の一部に樹脂被膜層を形成することにより緩み止めを行う方法もある。
その他、本件発明に関連する技術を開示する先行文献として、特許文献3〜特許文献7を参照されたい。
特開2006−57801号公報 特開平9−100825号公報 実開平6−87713号公報 特開2005−61602号公報 特公昭48−13902号公報 実開平3−6115号公報 実用新案登録第3031085号公報
特許文献1の技術では、前記平坦フランク部および前記圧接側フランク部が共に平面形状であるため、ねじに強い締結力がかかった場合に、前記平坦フランク部と前記圧接側フランク部の接続部分に応力が集中し易く、その接続部分に塑性変形やクラックが生じ易いという問題がある。
また、特許文献1の技術では、前記平坦フランク部および前記圧接側フランク部を設けた締結部材に対して、相手側締結部材が締結される。ここで、相手側締結部材の圧接側フランク(圧力側フランク面)のフランク角と、締結部材の前記平坦フランク部のフランク角とが異なるため、相手側締結部材の圧接側フランク部と前記平坦フランク部の接触面積が小さいことから強い摩擦力が得られず、十分な緩み止め効果を奏さないという問題もある。
特許文献2には、締め付けトルクが徐々に増大して締付力が大きくなると、雄ねじのねじ山は弾性変形して雌ねじの谷部と接触しこの接触部分は順次大きくなると記載されている(段落[0009]参照)。
しかし、特許文献2の技術では、雄ねじの圧力側フランク面のフランク角と、雌ねじの圧力側フランク面のフランク角とが異なるため、締付力が大きくなると前記接触部分は順次大きくなるとしても、塑性変形が発生するために前記接触部分に強い摩擦力が得られず、十分な緩み止め効果を奏さないという問題がある。
また、ねじ山の一部に樹脂被膜層を形成することにより緩み止めを行う方法では、ねじの再使用時に樹脂被膜層を再度形成しなければならず手間がかかるという問題がある。
そして、特許文献1,2を含む従来の構成では、座面のへたりによりいわゆる「初期緩み」が生じる。この初期緩みを放置すると、軸力が低下し、ボルトに過度の応力集中が生じ、ボルトが破断するおそれがある。このような初期緩みの発生を防止することは困難であり、増し締めにより対処するしかなかった。
また、雄ねじや雌ねじに溶融亜鉛メッキを施す場合、メッキの厚みで雄ねじと雌ねじが嵌合しなくなるのを防ぐために、雌ねじを通常よりも大きく切る(すなわち、オーバータップを設ける)必要がある。

このようなオーバータップを、特許文献1,2を含む従来の構成に適用すると、雄ねじのフランク面と雌ねじのフランク面との隙間が大きくなり、雄ねじのフランク面と雌ねじのフランク面との摩擦力が大幅に低下したり、摩擦力が得られなくなる。そのため、従来の構成では、緩み止め効果を維持しつつ溶融亜鉛メッキのような厚みの大きいメッキを施すことは非常に困難である。
本発明は前記問題を解決するためになされたものであって、以下の目的の少なくとも一つを有するものである。
(1)高い緩み止め効果を奏する締結部材または締結構造を提供する。
(2)通常の締結部材と同じように締め付けができてトルク管理が容易であり、再使用が容易な締結部材または締結構造を提供する。
(3)締結部材の第1ねじ山にかかる荷重負担を緩和して応力集中を防ぐことにより、疲労強度を向上させた締結部材または締結構造を提供する。
(4)初期緩みの発生が防止される締結部材または締結構造を提供する。
(5)緩み止め効果を維持しつつ厚みの大きいメッキを施すことが可能な締結部材または締結構造を提供する。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、下記のように本発明の各局面に想到した。
この発明の第1の局面は次のように規定される。
ねじ山の少なくとも一部に下記構成のねじ山頂部側の上部と、ねじ谷底側の下部とを備えた締結部材であって、
前記上部には、圧力側フランク面および遊び側フランク面が形成され、
前記下部には、圧力側の側面および遊び側の側面が形成され、
前記圧力側の側面は、前記圧力側フランク面の下端から連続して形成され、
前記締結部材の軸線を含む断面にて、前記圧力側の側面の形状は、前記圧力側フランク面の延長線から内側に向かって湾曲する曲線形状、または、前記圧力側フランク面の延長線から内側に配置された直線形状と当該延長線から内側に向かって湾曲する曲線形状とを組み合わせた形状である。
第1の局面で規定される締結部材によれば、ねじ山の下部の圧力側の側面が特定形状(締結部材の軸線を含む断面にて、圧力側フランク面の延長線から内側に向かって湾曲する曲線形状、または、圧力側フランク面の延長線から内側に配置された直線形状と当該延長線から内側に向かって湾曲する曲線形状とを組み合わせた形状)になっているため、ねじ山は締め付けにより相手側締結部材から力をうけると、全体的に遊び側へ変形しようとするが、その変形が当該圧力側の側面に集中してそこを弾性変形させる。換言すれば、相手側締結部材からの力が当該圧力側の側面の弾性変形を優先的に誘発する。その結果、ねじ山は全体的に遊び側へ変形する(ねじ山の全体的な弾性変形)。他方、このような圧力側の側面が存在しないと、ねじ山にかかった荷重は薄肉である山頂部に集中し、この山頂部を変形させて、そこに塑性変形を引き起こすおそれがある。
ねじ山は全体的に変形しているものの、その変形は特定形状の圧力側の側面に集中した弾性変形に起因しているので、ねじ山が元の形状に戻ろうして大きな反発力を生じる。これにより、締結部材の圧力側フランク面と相手側締結部材の圧力側フランク面との間へ大きな反力、ひいては摩擦力を生じさせ、もって緩み止め効果を確実に奏させる。
圧力側の側面は特定形状(締結部材の軸線を含む断面にて、圧力側フランク面の延長線から内側に向かって湾曲する曲線形状、または、圧力側フランク面の延長線から内側に配置された直線形状と当該延長線から内側に向かって湾曲する曲線形状とを組み合わせた形状)を有しているため、変形時に応力が集中しても、塑性変形やクラック等を殆ど生じさせない。応力は曲線部分を拡開する方向に働き、当該曲線部分に広くかつ均等に分散するためである。
上記の構造は連続するねじ山の全てに付与することが好ましいが、相手側締結部材と螺合する部分のみに付与してもよい。
上記の側面の形状をねじ山の遊び側にも設けると、ねじ山の下部が薄肉化して、ねじ山は全体に弾性変形しやすくなるが、本件発明のように圧力側側面に弾性変形を集中させた場合に比べ経年により弾性力が失われねじ山全体の塑性変形が起こりやすい。
従来の締結部材では、これを相手側締結部材に螺合したとき、第1ねじ山に最も大きな負荷がかかっていた。
これに対し第1の局面に規定の締結部材によれば、第1ねじ山自体が弾性変形することにより、第1ねじ山にかかる力が第2ねじ山に分散し、更に第2ねじ山も同様に弾性変形可能であるため、第2ねじ山にかかる力が第3ねじ山に分散する。これが、第3ねじ山、第4ねじ山……と連続して、相手側締結部材からの力を多くのねじ山で受け止められることとなる。
これにより、第1ねじ山にかかる荷重が分散し、第1ねじ山の谷部への応力集中が防止される。よって、疲労強度が向上し、ねじの破断を防止することができる。また、締結部材の繰返し使用を保証することにもなる。
締結部材にオーバータップを設けた場合でも、ピッチが同じため、締結部材の圧力側フランク面と相手側締結部材の圧力側フランク面とが必ず接触する。従って、ねじ山は締結部材の圧力側フランク面と相手側締結部材の圧力側フランク面との間に充分な反力を生じさせ、緩み止めの効力を発揮する。
第2の局面は次のように規定される。即ち、
第1の局面に記載の締結部材において、前記圧力側フランク面の中で、前記圧力側フランク面の下端が基準山形の圧力側フランク面から最も離隔して圧力側方向へ突出している。ここにおいて、前記圧力側方向とは、締結部材を構成する複数個のねじ山のそれぞれの圧力側フランク面が設けられている側の方向である。
このように規定される第2の局面の締結部材によれば、締結部材を相手側締結部材に対して締め込むときに圧力側フランク面の下端が最初に相手側締結部材の圧力側フランク面に接触する。これにより、ねじ山に対する相手側締結部材からの力が最初に当該下端(即ち圧力側フランク面と側面との連結部)にかかる。よってその力は特定形状の側面の弾性変形を効率良く誘発することとなる。
また、相手側締結部材がねじ山の下側(谷部側)から上側(山頂部側)へ徐々に当接するので、当該山頂部側の塑性変形をより確実に防止できる。
この発明の第3の局面は次のように規定される。即ち、第2の局面に記載の締結部材において、前記圧力側フランク面は全体的に基準山形の圧力側フランク面より前記圧力側方向に設けられる。
第3の局面に規定の締結部材によれば、第2の局面の前記作用・効果がより確実に得られる。
この発明の第4の局面は次のように規定される。即ち、第1〜第3の局面のいずれかに記載の締結部材において、前記遊び側フランク面は基準山形の遊び側フランク面と一致している。
第4の局面に記載の締結部材においても、第1〜第3の局面の前記作用・効果が得られる。
この発明の第5の局面は次のように規定される。即ち、第2の局面または第3の局面に記載の締結部材において、基準山形の一対の谷底を基点として前記ねじ山は前記圧力側方向に傾斜し、その山頂部、前記圧力側フランク面、遊び側フランク面が、基準山形のそれらより前記圧力側方向に位置している。
このように規定された第5の局面の締結部材では、ねじ山全体が圧力側に傾斜しているので、締結部材を相手側締結部材に締め込んだときに相手側締結部材から受ける力に対してより強い抵抗を示す。その結果、より大きな弾性力を発生させることができる。
この発明の第6の局面は次のように規定される。即ち、第2〜第5の局面のいずれかに記載の締結部材において、前記圧力側フランク面のフランク角は基準山形の圧力側フランク面のフランク角より大きく、両フランク角の差は3゜以下である。
圧力側フランク面のフランク角が3°より大きくなると、圧力側フランク面の下端(即ち、圧力側フランク面と圧力側側面の連結部)が塑性変形し、相手側締結部材からの力がそこで吸収されて、圧力側側面の弾性変形が効率的に誘発されないおそれがある。
両フランク角の差の下限は特に限定されるものではないが、一般的な公差を超えるものとする。
この発明の第7の局面は次のように規定される。即ち、
第7の局面に記載の締結部材は、第1〜第6の局面のいずれかに記載の締結部材において、前記圧力側フランク面の下端は、基準山形のねじ山の高さの1/3以上〜2/3以内に位置する。
締結部材の圧力側フランク面の下端が基準山形のねじ山高さの2/3を超えるとねじ山において下部の比率が大きくなりすぎる。下部の圧力側側面は抉れているので、締結部材として十分な強度を確保できなくなるおそれがある。
また、締結部材の圧力側フランク面の下端が基準山形のねじ山高さの1/3未満であると、ねじ山下部の側面に充分な曲線部分を確保できず、その部分の弾性変形が不十分になるので好ましくない。
締結部材の圧力側フランク面の下端は、締結状態において相手側締結部材の圧力側フランク面上に位置する(相手側締結部材の圧力側フランク面が締結部材における圧力側の側面に被さる)ことが好ましい。
これにより、圧力側フランク面とそれに続く側面との連続部が相手側締結部材の圧力側フランク面に確実に接触し、相手側締結部材からの力にもとづき圧力側側面の弾性変形が確実に誘発される。
この発明の第8の局面は次のように規定される。即ち、
この発明の第8の局面に記載の締結部材は、第1〜第7の局面のいずれかに記載の締結部材おいて、前記圧力側の側面の形状は、前記圧力側フランク面の延長線から内側に配置された直線形状と当該延長線から内側に向かって湾曲する曲線形状とを組み合わせた形状であり、前記直線形状は前記締結部材の軸線に垂直な直線である。
第8の局面によれば、第1の局面の前記作用・効果をより確実に得られる。
この発明の第9の局面は次のように規定される。
この発明の第9の局面に記載の締結部材は、第1〜第8の局面のいずれかに記載の締結部材において、前記遊び側の側面は前記遊び側フランク面と面一に形成されている。
このように規定される第9の局面に記載の締結部材では、遊び側フランク面がそのまま平面形状で延長しながら、ねじ谷底に連続する形状であるため、締結部材を相手側締結部材に締め込んだときに相手側締結部材から受ける力に対してより強い抵抗を示す。よって、より大きな反力を発生させることができる。
この発明の第10の局面は次のように規定される。即ち、
第1〜第9の局面のいずれかに記載の締結部材と、その締結部材に締結される相手側締結部材とを備える締結構造において、前記締結部材を前記相手側締結部材に締結したとき、前記締結部材の圧力側フランク面が前記相手側締結部材に接触し、前記締結部材の圧力側の側面は前記相手側締結部材から離隔する。
第10の局面に記載の締結構造によれば、第1〜第9の局面の前記作用・効果をより確実に得られる。
この発明の第11の局面は次のように規定される。即ち、
第2又は第3の局面に記載の締結部材と、その締結部材に締結される相手側締結部材とを締結させる締結方法であって、前記締結部材を前記相手側締結部材に対して締め込むときに、前記締結部材の前記圧力側フランク面の下端を、前記相手側締結部材の圧力側フランク面に対して最初に接触させる。
第11の局面によれば、第2又は第3の局面の前記作用・効果をより確実に得られる。
本発明の第1実施形態のねじ山10を備えるボルト1の非締結状態における正面図。 図2(A)は、図1に示すねじ山10における軸線5を含む断面拡大図。図2(B)は、第1実施形態のボルト1に、その相手側締結部材であるナット9を締結した状態におけるねじ山10を示す断面図。 第1実施形態の第1変形例のねじ山20における軸線5を含む断面拡大図。 第1実施形態の第2変形例のねじ山30における軸線5を含む断面拡大図。 第1実施形態の第3変形例のねじ山40における圧力側の側面15の断面拡大図。 図6(A)は、本発明の第2実施形態のねじ山100における軸線5を含む断面拡大図。図6(B)は、第2実施形態のボルト1にナット9を締結した状態におけるねじ山100を示す断面図。 図7(A)は、本発明の第3実施形態のねじ山200における軸線5を含む断面拡大図。図7(B)は、第3実施形態のボルト1にナット9を締結した状態におけるねじ山200を示す断面図。 本発明の第4実施形態のねじ山400における軸線5を含む断面拡大図。 第4実施形態のボルト1にナット9を締結した状態におけるねじ山400を示す断面図。
以下、本発明を具体化した各実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。尚、各実施形態において、同一の構成部材および構成要素については符号を等しくすると共に、同一内容の箇所については重複説明を省略してある。
<第1実施形態>
図1は、各実施形態のねじ山10,20,30,40,100,200,300を備えるボルト1の非締結状態における正面図である。
締結部材であるボルト1は雄ねじ構造を有し、頭部2、円筒部3、ねじ部4、軸線5を備える。頭部2における円筒部3側の面には、座面6が形成されている。ねじ部4には、ねじ山10が形成されている。
図2(A)は、図1に示すねじ山10における軸線5を含む断面拡大図である。
仮想円筒7は、基準山形8の有効径を規定する仮想的な円筒である。
換言すれば、有効径とは、基準山形8の軸線5の方向に測ったねじ溝の幅とねじ山の幅とが等しくなるような仮想円筒7の直径である。
基準山形8は、雄ねじ谷底81a,81b、圧力側フランク面82、遊び側フランク面83を備える。
基準山形8の軸線は、ねじ山10の軸線5と同一である。
基準山形8はJIS規格で規定される理論上のねじ山形状であり、例えばこの例では基準山形8のねじ山の角度θ1は約60°、圧力側フランク面82のフランク角θ2および遊び側フランク面83のフランク角θ3はいずれも約30°である。
各仮想線84a,84bはそれぞれ、基準山形8の雄ねじ谷底81a,81bを通って軸線5と直交する。
基準山形8のピッチは、雄ねじ谷底81a,81b間を軸線5に平行に測った距離である。
第1実施形態のねじ山10は、仮想円筒7よりも雄ねじ山頂部10a側の上部11と、仮想円筒7よりも雄ねじ谷底10b,10c側の下部12とを備える。
ねじ山10の上部11には、圧力側フランク面13と遊び側フランク面14とが形成されている。
ねじ山10の圧力側フランク面13のフランク角θ2は、基準山形8の圧力側フランク面82のフランク角と略同一の約30°である。
ねじ山10の遊び側フランク面14のフランク角θ3は、基準山形8の遊び側フランク面83のフランク角と略同一の約30°である。
そのため、ねじ山10の角度θ1は基準山形8と略同一の約60°である。
そして、ねじ山10のピッチは基準山形8と同じである。
ねじ山10の下部12には、圧力側(座面6側(図1参照))の側面15と、遊び側(ねじ先端側)の側面16とが形成されている。
圧力側の側面15の形状は、軸線5を含む断面にて、圧力側フランク面13の延長線(基準山形8の圧力側フランク面82に沿う線)から内側に向かって湾曲しながら雄ねじ谷底10bに連続するR形状である。換言すれば、圧力側フランク面の延長面から抉れた形状である。
そして、圧力側の側面15は、雄ねじ谷底10bから圧力側(座面6側)に隣接するねじ山(図示略)における遊び側の側面に連続する。
遊び側の側面16の形状は、軸線5を含む断面にて、遊び側フランク面14と面一(フラット)になっており、遊び側フランク面14がそのまま平面形状で延長しながら雄ねじ谷底10cに連続する形状である。
そして、遊び側の側面16は、雄ねじ谷底10cから遊び側(ねじ先端側)に隣接するねじ山における圧力側の側面に連続する。
ねじ山10において、圧力側フランク面13の下端13a(圧力側の側面15の上端)は、仮想円筒7の近傍の位置(基準山形8の有効径の近傍の位置)に形成されている。
図2(B)は、第1実施形態のボルト1に、その相手側締結部材であるナット9を締結した状態におけるねじ山10を示す断面図である。
ナット9は雌ねじ構造を有し、圧力側フランク面91、遊び側フランク面92、雌ねじ山頂部9a、雌ねじ谷底9bを備える。
ナット9はJIS規格に準じた形状であり、雌ねじ谷底9bの角度θ4は約60°、圧力側フランク面91のフランク角および遊び側フランク面92のフランク角はいずれも約30°である。
ところで、ボルト1の製造方法は特に限定されず、どのような製造方法を採用してもよく、例えば、各種の転造(平ダイス式、丸ダイス式、プラネタリダイス式、ロータリーダイス式など)、切削、鋳造、鍛造、射出成形などを採用すればよい。
また、下部12の側面(抉れた部分)は、ボルト1のねじ部4の全域に形成することが好ましいが、ナットと螺合する部分のみに形成してもよい。
また、ねじ山毎に下部の側面形状を異ならせてもよい。例えば、ねじ山の下部の圧力側側面の抉れ量を座面から離れるに従って大きくする。より具体的には、側面15を規定する曲率半径を座面から離れるに従い順次大きくする。
同様の見地から、圧力側フランク面の下端位置もねじ山毎に任意に変化させることができる。例えば、第1ねじ山における当該下端位置を最も谷部側とし、ボルトの先端に行くに従い当該下端位置を山頂部側へシフトさせる。
図2(B)に示すように、ボルト1のねじ山10をナット9に締め込むと、ナット9の圧力側フランク面91がねじ山10の圧力側フランク面13を押圧する。
ここに、ねじ山10の下部12の圧力側側面15が、圧力側フランク面82の延長面より内側に向かって湾曲してねじ谷底10bに連続する断面曲線形状であるため、ナット9からの力によりねじ山がボルト先端側(図示右側)へ変形しようとするとき、その変形の多くは圧力側側面15に集中しこれを弾性変形させる。この弾性変形により強い反力が得られ、両フランク面13、91間に高い摩擦力を付与する。
第1実施形態の変形例を図3及び図4に示す。なお、図3及び図4において同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
図3に示す第1の変形例(ねじ山20)では、圧力側フランク面13の下端13a(圧力側の側面15の上端)が、仮想円筒7よりも雄ねじ山頂部10a側の位置(基準山形8の有効径外の位置)に形成されている。
また、図4に示す第2の変形例(ねじ山30)では、圧力側フランク面13の下端13a(圧力側の側面15の上端)が、仮想円筒7よりも雄ねじ谷底10b,10c側の位置(基準山形8の有効径内の位置)に形成されている。
これらの変形例の締結部材も図2のそれと同様の効果を有する。
図5は第3の変形例のねじ山40における圧力側の側面15の断面拡大図である。なお、図5において図2と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
第3変形例のねじ山40において、圧力側の側面15の形状が、軸線5を含む断面にて、圧力側フランク面13の延長線(基準山形8の圧力側フランク面82に沿う線)から内側に配置された直線41と、当該延長線から内側に向かって湾曲する曲線42とを組み合わせた形状になっている。
直線41は、ボルト1(図2参照)の軸方向に垂直(仮想線84aに平行)であり、直線41の上端は圧力側フランク面13の下端13aに接続されている。
曲線42は、その上端42aが直線41の下端に接続され、その下端がねじ谷底10bに連続するR形状である。
このように構成されたねじ山40によれば、図2の例のねじ山と同様の緩み止め効果に加えて、緩み止め効果が向上する。
ここで、直線41の上端(圧力側フランク面13の下端13a)は、第1変形例(図3参照)と同様に、仮想円筒7よりも雄ねじ山頂部10a側の位置(基準山形8の有効径外の位置)にすることが好ましい。
そして、直線41の上端を、仮想円筒7よりも雄ねじ山頂部10a側の位置に移動させるほど、ねじ山40が変形しやすくなる。
尚、直線41を、ボルト1(図2参照)の軸方向に垂直(仮想線84aに平行)にせず、圧力側方向または遊び側方向に傾斜させてもよい。
ここで、圧力側方向とは、ボルト1を構成する各ねじ山40のそれぞれの圧力側フランク面13が設けられている側の方向である。
また、遊び側方向とは、ボルト1を構成する各ねじ山40のそれぞれの遊び側フランク面14(図5では図示略、図2参照)が設けられている側の方向である。
また、図2のねじ山10において、軸線5を含む断面にて、圧力側の側面15の形状を、圧力側フランク面13の延長線から内側に向かって湾曲する曲線とする場合に、その曲線の形状は、一定の曲率半径を有するR形状に限らず、異なる曲率半径を有する複数の曲面を組み合わせた複合R形状にしてもよい。
また、図5のねじ山40において、曲線42はR形状に限らず複合R形状にしてもよい。
<第2実施形態>
図6(A)は、第2実施形態のねじ山100における軸線5を含む断面拡大図である。
図6(B)は、第2実施形態のボルト1にナット9を締結した状態におけるねじ山100を示す断面図である。
図6において図2と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
図6に示すねじ山100では、ねじ山100の角度θ5が基準山形8のねじ山の角度θ1より大きくなっている。他方、遊び側フランク面14のフランク角θ3は基準山形8の遊び側フランク面83のフランク角と略同一の約30°である。
ねじ山100の圧力側フランク面101は、基準山形8の圧力側フランク面82のフランク角θ2(=約30°)に角度θ6(=3°以下)を加えて成る仮想線86に沿って形成されており、圧力側フランク面101のフランク角θ7(=θ2+θ6)は約30°〜33°である。
そして、ねじ山100の角度θ5(=θ1+θ6)は約60°〜63°である。
このように構成された第2実施形態のねじ山100によれば、圧力側フランク面101の中で、圧力側フランク面101の下端101aが基準山形8の圧力側フランク面82から最も離隔して圧力側方向へ突出している。
そして、ねじ山100の圧力側フランク面101は全体的に、基準山形8の圧力側フランク面82より圧力側方向に設けられている。
ここで、圧力側方向とは、ボルト1を構成する各ねじ山100のそれぞれの圧力側フランク面101が設けられている側の方向である。
このように構成された図6のねじ山100によれば、ボルト1をナット9に対して締め込むときに、ねじ山100における圧力側フランク面101の下端101aがナット9の圧力側フランク面91に最初に当接する。
その結果、ナット9からの力が当該下端101aを介して側面15の弾性変形を誘発する。これはまた、ナット9からの反発力が上部11の山頂側へ集中することを未然に防止する。
この作用・効果を確実に得るには、角度θ6を3°以下の範囲に設定することが好ましい。
角度θ6が3°を超えると、圧力側フランク面の下端がナット9に最初に接触したとき、ナット9からの力により当該下端が塑性変形するおそれがある。当該下端が塑性変形すると、ナット9からの力による圧力側側面15の弾性変形誘発が減殺されるので好ましくない。
<第3実施形態>
図7(A)は、第3実施形態のねじ山200における軸線5を含む断面拡大図である。
図7(B)は、第3実施形態のボルト1にナット9を締結した状態におけるねじ山200を示す断面図である。
図7において、図2と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。図7のねじ山200において遊び側の側面201の形状は、軸線5を含む断面にて、遊び側フランク面14の延長線(基準山形8の遊び側フランク面83に沿う線)から内側に向かって湾曲しながら雄ねじ谷底10cに連続するR形状である。
そして、遊び側の側面201は、雄ねじ谷底10cから遊び側(ねじ先端側)に隣接するねじ山における圧力側の側面に連続する。
図7に示すねじ山200は、図2のそれと比べて、下部12が薄くなっている。その結果、前者は後者に比べて弾性変形しやすくなる。つまり、ボルトの用途やボルトの素材を検討し、これに要求される締め付けトルクに対応して適宜図7に示す構成を採用することが好ましい。
尚、ねじ山200における遊び側フランク面14の下端14a(遊び側の側面201の上端)の位置は、圧力側フランク面13の下端13a(圧力側の側面15の上端)の位置に比べて下側(谷部側)に設置することが好ましい。
遊び側側面のR形状を大きくとると(遊び側フランク面の下端14aの位置が上がると)、圧力側側面のR形状と相俟ってねじ山の下部が薄くなり、ねじ山全体が塑性変形を起こすおそれがある。
<第4実施形態>
図8は、第4実施形態のねじ山400における軸線5を含む断面拡大図である。
図9は、第4実施形態のボルト1にナット9を締結した状態におけるねじ山400を示す断面図である。
図8及び図9において、図2と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
図8において、仮想線401は基準山形8の雄ねじ谷底81aを通り、雄ねじ谷底81aを通って軸線5と直交する仮想線84aと、仮想線401との成す角度θ8は約26°である。
仮想線402は基準山形8の雄ねじ谷底81bを通り、雄ねじ谷底81bを通って軸線5と直交する仮想線84bと、仮想線402との成す角度θ9は約33°である。
ねじ山400の圧力側フランク面403は、仮想線401の角度θ8に角度θ10(=3.5〜6°)を加えて成る仮想線404に沿って形成されており、圧力側フランク面403のフランク角θ11(=θ8+θ10)は30.5〜33°である。
ねじ山400の遊び側フランク面405は、仮想線402に沿って形成されており、遊び側フランク面405のフランク角θ9は仮想線402の角度θ9と同じである。
そのため、ねじ山400の上部11のねじ山の角度θ12(=θ9+θ11)は約63.5〜66°である。
ねじ山400の圧力側の側面406の形状は、軸線5を含む断面にて、圧力側フランク面403の延長線である仮想線404から内側に配置された直線407と、仮想線404から内側に向かって湾曲する曲線408とを組み合わせた形状になっている。
すなわち、圧力側の側面406の形状は、第1実施形態の第3変形例のねじ山40の圧力側の側面15(図5参照)と同様になっている。
ねじ山400の遊び側の側面16の形状は、軸線5を含む断面にて、遊び側フランク面405と面一(フラット)になっており、遊び側フランク面405がそのまま平面形状で延長しながら雄ねじ谷底10cに連続する形状である。
このように構成された第4実施形態のねじ山400によれば、圧力側フランク面403の中で、圧力側フランク面403の下端403aが基準山形8の圧力側フランク面82から最も離隔して圧力側方向へ突出しているので、図6に示す第2の実施形態と同様の効果が得られる。
即ち、ボルト1をナット9に対して締め込むときに、ねじ山400における圧力側フランク面403の下端403aがナット9の圧力側フランク面91に最初に当接する。
その結果、ナット9からの力が当該下端403aを介して側面406が拡開する方向の弾性変形へと効率的に伝えられる。側面406の弾性変形は強い反発力を生み、圧力側フランク面403、91間に強い摩擦力を与える。また、下端部403aを優先的にナット9の圧力側フランク面91へ当接することにより、ナット9からの力が上部11の薄肉である山頂部側へ集中することを防止する。

この例のねじ山400は、圧力側へ傾斜しているのでナット9からの力に対して抵抗力が強く、図7の例と対象的に、全体的には弾性変形しにくい。その結果、ナット9からの力が圧力側側面406の弾性変形に変換されやすい。
尚、図8の例において、角度θ10から角度θ9を差し引いた角度θ13(=θ10−θ9)を3°以下の範囲に設定することが好ましい。
ここで、角度θ13は、圧力側フランク面403のフランク角θ11から、基準山形8の圧力側フランク面82のフランク角θ2を差し引いた角度でもある(θ13=θ11−θ2)。
すなわち、第4実施形態の角度θ13は、第2実施形態の角度θ6に相当するものであり、角度θ13の範囲については第2実施形態における角度θ6の範囲についての説明がそのまま該当する。
この実施形態のボルトの緩み止め効果を確認するために、振動試験を行なった。
振動試験は財団法人日本品質保証機構関西試験センターにおける標準振動試験であり、次のようにして行なった。
サンプルを高速ねじ弛み試験機に取り付け、所定の振動条件(振動数:1780Hz、加振台ストローク:11mm、インパクトストローク:19mm、振動方向:ボルト軸直角方向)にて試験を実行した。なお、サンプルを高速ねじ弛み試験機に取り付ける際には、振動バーレルとワッシャをボルトとナットの間に挟み込んでおき、振動バーレルを加振台により加振させた。
サンプルはM12×60の六角ボルトであり、これへ六角ナットを80N・mの締付けトルクで締め付ける。
実施例1−1、1−2は図8の構造を有するものであり、比較例1−1、1−2はねじ山の形状が基準山形に等しいJIS規格品である。それぞれ三価クロームメッキが施されている。結果を表1に示す。
緩みの判定は、サンプルのボルト、ナット及びワッシャの合マークがずれ、ワッシャが手で回せるようになったとき緩んだと判定した。
なお、実施例1−3は、実施例1−2のサンプルのボルトからナットを一旦はずし、再度同じ条件でナットを螺合し振動テストを行なった結果である。



Figure 0004878407
<別の実施形態>
[A]前記各実施形態を適宜組み合わせて実施してもよく、その場合には組み合わせた実施形態の作用・効果を合わせもち、また相乗効果を得ることができる。
[B]前記各実施形態はJIS規格で規定される基準山形8およびJIS規格に準じたナット9に適用したものであるが、公知の規格(例えば、ユニファイねじ、ウィットねじ等)であれば、どのような規格に適用してもよい。
[C]前記各実施形態は右ねじのボルトに適用したものであるが、左ねじのボルトに適用することも可能であり、左ねじに適用した場合でも右ねじに適用した場合と同様の作用・効果が得られる。
[D]前記各実施形態は雄ねじ構造を有した締結部材に適用したものであるが、本発明は、雌ねじ構造を有した締結部材に適用することも可能であり、雌ねじ構造に適用した場合でも雄ねじ構造に適用した場合と同様の作用・効果が得られる。
[E]前記各実施形態は座面6が形成された頭部2を備えたボルト1に適用したものであるが、本発明は、頭部を備えないねじ(例えば、止めねじ等)に適用することも可能である。
本発明は、前記各局面および前記各実施形態の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様も本発明に含まれる。本明細書の中で明示した論文、公開特許公報、特許公報などの内容は、その全ての内容を援用によって引用することとする。
1…ボルト(締結部材)
10,20,30,40,100,200,400…ねじ山
10a,100a,400a…雄ねじ山頂部
10b,10c…雄ねじ谷底
11…上部
12…下部
13,101,403…圧力側フランク面
13a,101a…圧力側フランク面13の下端
14,405…遊び側フランク面
14a…遊び側フランク面14の下端
15,406…圧力側の側面
16,201,301…遊び側の側面
41,407…直線
42,408…曲線
5…軸線
7…仮想円筒
8…基準山形
82…基準山形8の圧力側フランク面
83…基準山形8の遊び側フランク面
9…ナット(相手側締結部材)
91…ナット9の圧力側フランク面
92…ナット9の遊び側フランク面
9a…ナット9の雌ねじ山頂部
9b…ナット9の雌ねじ谷底











Claims (11)

  1. ねじ山の少なくとも一部に下記構成のねじ山頂部側の上部と、ねじ谷底側の下部とを備えた締結部材であって、
    前記上部には、圧力側フランク面および遊び側フランク面が形成され、
    前記下部には、圧力側の側面および遊び側の側面が形成され、
    前記圧力側の側面は、前記圧力側フランク面の下端から連続して形成され、
    前記締結部材の軸線を含む断面にて、前記圧力側の側面の形状は、前記圧力側フランク面の延長線から内側に向かって湾曲する曲線形状、または、前記圧力側フランク面の延長線から内側に配置された直線形状と当該延長線から内側に向かって湾曲する曲線形状とを組み合わせた形状である締結部材。
  2. 前記圧力側フランク面において、前記圧力側フランク面の下端が基準山形の圧力側フランク面から最も離隔して圧力側方向へ突出している、請求項1に記載の締結部材。
  3. 前記圧力側フランク面は全体的に基準山形の圧力側フランク面より前記圧力側方向に設けられる、請求項2に記載の締結部材。
  4. 前記遊び側フランク面は基準山形の遊び側フランク面と一致している、請求項1〜3のいずれか一項に記載の締結部材。
  5. 基準山形の一対の谷底を基点として前記ねじ山は前記圧力側方向に傾斜し、その山頂部、前記圧力側フランク面、遊び側フランク面が、基準山形のそれらより前記圧力側方向に位置している、請求項2または請求項3に記載の締結部材。
  6. 前記圧力側フランク面のフランク角は基準山形の圧力側フランク面のフランク角より大きく形成され、両フランク角の差は3°以下である、請求項2〜5のいずれか一項に記載の締結部材。
  7. 前記圧力側フランク面の下端は、基準山形のねじ山の高さの1/3以上〜2/3以内に位置する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の締結部材。
  8. 前記圧力側の側面の形状は、前記圧力側フランク面の延長線から内側に配置された直線形状と当該延長線から内側に向かって湾曲する曲線形状とを組み合わせた形状であり、前記直線形状は前記締結部材の軸線に垂直な直線である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の締結部材。
  9. 前記遊び側の側面は前記遊び側フランク面と面一に形成されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の締結部材。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の締結部材と、
    その締結部材に締結される相手側締結部材と
    を備える締結構造において、
    前記締結部材を前記相手側締結部材に締結したとき、前記締結部材の圧力側フランク面が前記相手側締結部材に接触し、前記締結部材の圧力側の側面は前記相手側締結部材から離隔する締結構造。
  11. 請求項2又は3に記載の締結部材と、
    その締結部材に締結される相手側締結部材と
    を締結させる締結方法であって、
    前記締結部材を前記相手側締結部材に対して締め込むときに、前記締結部材の前記圧力側フランク面の下端を、前記相手側締結部材の圧力側フランク面に対して最初に接触させる締結方法。
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