JP4871545B2 - 液滴量測定装置および液体吐出ヘッドの製造方法 - Google Patents

液滴量測定装置および液体吐出ヘッドの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、インクジェットプリンタ等に搭載される液体吐出ヘッドより吐出されたインク滴等液滴の液滴量を測定するための液滴量測定装置および液体吐出ヘッドの製造方法に関するものである。
インクジェットヘッド等の液体吐出ヘッドを用いた液体吐出装置は、紙やOHP等への画像、文字形成のみならず、エレクトロニクス分野の配線などのパターン形成技術として応用展開されてきている。画像、文字形成においては高精細かつ高画質化が求められており、吐出された液滴量にばらつきがあると、濃度むらやカラー画像における色調ずれ等の影響を及ぼし、高精細かつ高画質化の妨げとなる。また、基板配線などのパターン形成においては、配線などの抵抗、導電性と言った電気特性において高精度、高安定性が要求されており、吐出された液滴量にばらつきがあると、素子として機能が安定しないなどの問題が生じてしまう。こうした問題を解決するためには、液体吐出ヘッドの液滴吐出特性の解析を行う必要があり、特に、液滴量に関しては吐出される液滴1滴1滴の量のばらつきを高精度に測定することが求められてきた。
しかし、液滴は、液滴量が10plで液滴径が26.7μm、液滴量5plで液滴径が21.2μm、液滴量3plで液滴径が17.9μm、液滴量1plで液滴径が12.4μm程度と微小である。従って、液滴1滴の量を精度良く測定するのは困難であり、このため、以下のような様々な方法が採用されていた。
(1)予めインクタンクの質量を測定しておく。インクジェットヘッドで規定の駆動を行わせた後、インクタンクの質量を測定する。インクタンクの質量減少分がインクジェットヘッドより吐出された液滴量の総和、つまり液滴質量と吐出液滴発数の積であることから、ヘッド駆動動作前後のインクタンク質量差から平均的な液滴吐出量を算出していた。
(2)染料の含まれる液滴をガラス基板上に形成した透明受容層上に着弾させ、その着弾液滴部に光を照射し、ガラス基板単体との透過光量差を計測する。透過光量差から着弾液滴内に含まれる染料の量を見積もる。そして液滴量とそれに含まれる染料の量との比が既知であるとして、液滴量を算出していた。
(3)液滴の飛翔像をカメラ等で撮影し、撮影画像を画像処理しその画像より解析した液滴の大きさから液滴量を算出していた。
(4)インクジェットヘッドより吐出された液滴を所定の深さと幅とを持つシャーレ形態の媒体に受け、天板で覆う。天板に押しつぶされ変形した液滴のサイズを測定し、その測定値に基づいて、液滴量を算出していた(特許文献1参照)。
(5)インクジェットヘッドより吐出された液滴の液滴速度を測定し、その液滴速度と、気体の粘性係数および液滴の密度より液滴量を算出していた(特許文献2参照)。
(6)インクジェットヘッドより吐出される液滴を受ける基板を電子天秤上に静置し、予め重量を測定しておく。基板上に液滴を複数回吐出し、基板重量の変化量を測定し、基板重量変化を吐出発数で除することにより液滴量を算出していた(特許文献3参照)。
特開2000−153603号公報 特開2003−28696号公報 特開2003−172814号公報
しかし、上記第1の方法は、あくまで算出するのは多数滴の平均値であり、1滴1滴の液滴量ではない。そのため、液滴間のばらつきや過渡的な液滴量の変化を測定することはできない。また、上記第2の方法は、液滴を受ける受容層の表面エネルギーむら等のばらつきが、液滴の受容層内での広がり方に影響を与えるので、透過光量を計測するセンサーを高精度にする必要がある。またこの方法では、光を吸収しない透明液滴や光の透過量が極端に落ちる顔料インク等には適用できないため、インク材料を選ぶことになってしまう。さらに、液滴量が微小になるに従い透過光量の変化が微小になるため測定が困難になり、また、高速で連続的に吐出される液滴量を測定しようとすると、基板に着弾した液滴と液滴とがつながり、1滴ごとの液滴量を測定することができない場合がある。
上記第3の方法は、照明の方法、つまり照明光の強さや向き等、撮影する際の焦点位置に対する液滴位置により撮像される液滴の大きさが変ってしまう。また、この方法では液滴径から量を算出するので、量の誤差は測定する径の誤差の3/2乗に比例し、径の測定誤差を小さく抑えないと量の誤差が大きくなる場合がある。さらに、液滴量が少なくなるに従い、液滴径が小さくなり径の測定誤差が液滴量の誤差に与える程度が大きくなる。
上記第4の方法は、基板のたわみや表面むらのため、液滴を挟む受容基板と天板面との間隔をばらつきなく一定にするのは難しい。また、両面のぬれの状態もばらつきなく一定にすることは難しいため、測定に誤差が生じてしまう。さらに、高速で連続的に吐出される液滴量を測定しようとすると、基板に着弾した液滴と液滴とがつながり、1滴ごとの液滴量を測定することができない場合がある。
上記第5の方法は、インクジェットヘッドより吐出される液滴を安定的に所定位置に落下させ、その時の液滴の速度を測定することが難しい。このため、液滴の速度を正確に測定できない場合がある。
上記第6の方法は、インクジェットヘッドより吐出される液滴量の平均値であり、1滴1滴の量ではない。また、基板上に吐出された液滴が乾燥することにより基板重量が時間と共に変化してしまい、正確な液滴量を算出することが難しい。
本発明は、上記従来の技術の有する未解決の課題に鑑みてなされたものであり、吐出される液滴の1滴1滴の液滴量を精度よく計測することのできる液滴量測定装置および液体吐出ヘッドの製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明の液適量測定装置は、重力方向に立設され、開口に該重力方向に液体を吐出する液体吐出ヘッドのノズルが配置される細管と、前記細管内を落下する液滴の速度を測する計測手段と、前記ノズルと前記計測手段との間の前記細管の部位に配置された、前記液滴が吐出するタイミング周期にあわせて前記液滴の落下方向に対して交差する方向に局所電界を付与し、液滴落下位置を制御する電界印加手段と、前記計測手段の測定値、前記液滴の密度および前記細管内の気体の粘性係数に基づいて前記液滴の液滴量を算出する演算手段と、を備えたことを特徴とする。
吐出された液滴が細管内を落下する間に液滴の速度を計測するものであるため、液滴の落下位置を安定させ、液滴量を1滴1滴、精度良く測定することが可能となる。その測定結果を用いることにより、液体吐出ヘッドのノズル間およびヘッドごとの液滴量のばらつきを無くし、吐出性能の安定性を得ることができる。これにより、高精度なパターン形成や、高精細な画像形成が可能な液体吐出ヘッドを実現できる。
本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、液体吐出ヘッドであるインクジェットヘッド1より吐出する液滴2の吐出方向(落下方向)に、細管3を立設する。すなわち、細管3の中心軸(管軸)を、測定するインクジェットヘッド1のノズル(吐出口)の位置(ノズル位置)に対応させ、細管3の一端をインクジェットヘッド1の近傍もしくはヘッドに接するようにセットする。コントローラー4によってインクジェットヘッド1の吐出タイミング等を制御し、細管3内の下端に配設された照明手段5によって細管3内の液滴2に光を当てながら、計測手段である検出器6によって液滴の速度を検出する。演算手段である情報処理装置7においては、測定された速度と、既知である細管3内の気体の粘性係数および液滴2の密度から、液滴2の半径等を求めて、液滴量を算出する。
インクジェットヘッドより吐出されるインクによっては、複数箇所における液滴の速度を計測し、それぞれの箇所における液滴量を算出してもよい。それぞれの箇所の液滴量をもとに蒸発等による液滴の変化量を算出し、インクジェットヘッドより吐出された液滴の、時間経過に応じた液滴量を算出する。
インクジェットヘッドとしては、加熱によってインクを発泡させ、インクを吐出する方式や、圧電素子を変位させることでインクを吐出するピエゾジェットヘッドがあるが、特に制約されるものではない。
細管の種類としては、ガラス管、アクリル管、塩ビ管など様々なものが挙げられるが、液滴の落下状態を容易に認識できるものであれば、特に制約されるものではない。好ましくは、管材が無色透明である方がよい。細管の形状(断面形状)としては、円柱状、角柱状などが挙げられるが、特に制約されるものではなく、管の大きさ、および測定の観点から適宜形状を選択すればよい。細管は導電性を有し、細管自体が同電位に保たれることが好ましい。
細管の導電性は、細管の材質自体によるものでも、細管内壁もしくは外壁に導電性薄膜を形成することにより得られるものでも構わない。液滴の落下状態を容易に認識する観点から考えるのであれば、ガラス管に透明導電膜(ITO:酸化インジウム−酸化錫系、AZO:酸化亜鉛−酸化アルミ系、ATO:酸化錫−酸化アンチモン系)を成膜したものが好ましい。成膜方法としては、スパッタ法、ディップコート法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スプレー熱分解法など様々な方法が挙げられる。しかし、細管として導電性が得られるものであれば特に制約を受けるものではない。
細管サイズとしては、細管内側に接する円の最大径(内径)がインクジェットヘッドより吐出される液滴径の5〜5000倍であることが好ましい。細管サイズが小さい程、液滴が落下する際の気流・乱流による影響を抑制することができるが、細管の中心軸とノズル位置を精度良くあわせることが求められる。位置ずれが大きい場合、ノズルより吐出した液滴が細管内壁に付着してしまい、液滴落下を観察することが難しくなる。また、細管サイズが大きいほど位置ずれに対するマージンを得られることになるが、細管内に生じる気流、液滴落下による細管内の乱流により液滴落下が不安定になることが懸念される。好ましい細管サイズとしては、液滴径に対して5〜5000倍であり、さらに好ましくは、10〜2000倍であるとよい。細管の管壁厚さ(内径と外径の差)は特に制約されるものではない。細管として液滴の落下状態を容易に認識できるものであれば構わない。
細管の長さとしては、液滴の速度を測定することが可能であれば、特に制約されるものではないが、インクジェットヘッドより吐出される液滴量を測定する場合、吐出された液滴が安定した後に測定するため、5mm以上であることが好ましい。
細管の一端は封止されていることが好ましい。封止された一端はヘッドに接している一端であっても、ヘッドと反対側の一端であっても構わない。細管としての開口部面積は、細管の断面積(液滴の落下方向に対して垂直面断面積)の半分以下であることが好ましい。細管の開口部は、細管内の圧力が、細管内への液滴吐出時に液滴落下に対して影響することの無いような、開口部面積を有すればよい。
導電性を有する細管をインクジェットヘッドのノズルにセットする際に、ノズルやオリフィスプレートが傷付かないように注意しながら、細管の一端をインクジェットヘッド近傍に近づけて固定する。細管は、インクジェットヘッドより吐出される液滴が飛翔、落下する途中に内壁に接することの無いように位置および方向を調整する。
インクジェットヘッドより液滴を吐出させ、細管内の液滴の速度が一定となった時の速度を計測する。液滴の速度を測定する際のインクジェットヘッドの液滴の吐出周期が短い場合(吐出周波数が高い場合)、液滴の吐出周期にあわせて細管に直交する方向(断面方向)のパルス電界を印加するとよい。これによって、吐出された液滴の一部に対して液滴落下軌跡を変更する。液滴の落下軌跡を変更することで、液滴の吐出周期に対する測定範囲を変更することが容易となる。例えば、液滴吐出周期が1000Hzで1plの液滴を吐出し落下させた場合、連続吐出した液滴が合わさってしまい個々の液滴の速度を計測できない。そこで、1Hzの電界を付与することにより1秒間に1滴の液滴の速度の計測を行うことが可能となる。電界を印加する位置としては、電界印加方法にもよるがノズル近傍であることが好ましい。ノズル近傍では液滴が吐出されてからの経時が短いため、液滴の吐出速度が速く液滴間距離が離れている。従って、電界を特定の液滴にのみ印加することが容易となるためである。
具体的にはインクジェットヘッドのノズルより1〜10mm離れた位置において電界を印加することが好適である。
電界印加手段としては様々な方法が知られているが、連続的に落下する液滴において特定の液滴に選択的に電界を印加することが有効であることから、導電性を有する細線を液滴落下方向に対して垂直になるように設置し、パルス制御器によって電界を印加する。細線の設置は、細管の内部でも外部でも構わないが、液滴の吐出間隔が短い場合においても特定の液滴に選択的に電界を印加することから、細管に設置することが好ましい。細線を設置する際に細管と導通することがないように、絶縁しなくてはならない。細管内に細線を通じる方法としては、細管に細穴を形成し細線の周りに樹脂をコートして細管と絶縁しながら内部に通じる方法、角柱状の細管を4枚の短冊状細板を組合せる際に細線を内部に通じて細管とは絶縁する方法などがある。液滴に効果的に電界を印加する観点からは、短冊状細板を4枚組合せて細管を形成する際に細線位置を調整しながら細管と絶縁する方法が好ましい。
印加する電界の条件としては、電界強度、電界印加時間、電界印加周期などがあるが、強度は、液滴径および吐出速度、電界印加時間と電界印加周期は吐出間隔に応じて変更すればよい。
インクジェットヘッドのノズルからの液滴吐出周期にあわせて、細管に対して垂直方向の電界を印加する代わりに、細管の電位と吐出されるインクの電位が異なる電位となるようにインク電位を調整してもよい。この場合、細管はインクジェットヘッドと導通することがないように固定する。細管の電位とインクの電位に差異を生じさせることにより液滴は細管に引き寄せられる。これに対して、細管と導電位となったインクは、細管内を落下する。細管内での液滴の速度が一定となった時の速度を計測すればよい。細管とインクの電位差は液滴径、吐出周期、吐出速度等に応じて調整する。インク電位の調整周期は、吐出周期に応じて一部の液滴のみが細管内を自由落下するように調整すればよい。
液滴落下を容易に確認し測定するために、液滴の落下方向より光を照射しながら液滴位置を判定し、所定距離の落下に要する時間を算出して、液滴速度を計測してもよい。照射する光としては、液滴を容易に認識できるものであれば特に限定されないが、微小液滴の速度を精度良く計測する観点から単波長光であることが好ましい。
液滴の速度の測定は、ノズルより所定の距離だけ離れて、液滴の速度が一定速度となったところで行う。この測定位置は、ノズルからの液滴の吐出速度、吐出量などに応じて調整すればよい。
このようにして、インクジェットヘッドより吐出された液滴量を測定することで、例えば、数plオーダーの液滴量を高精度で且つ安定して測定することができた。このように、吐出される液滴量を高精度に測定して、吐出信号を調整することにより、異なるノズル間の吐出液滴量を調整し、吐出量を一定に調整したヘッドを得ることができた。吐出信号の調整としては、吐出電圧のみならず、波形としての調整も有効であった。
このようにして調整することで、ノズル間の吐出量が一定な高品位のインクジェットヘッドを実現できる。
図1は実施例1による液滴量測定装置の概略構成を示す。この液滴量測定装置は、液滴2を細管3内で落下させることにより、液滴2の落下速度を正確に測定し、液滴量を算出するものであり、インクジェットヘッド1より吐出させる液滴2を制御するコントローラー4を有する。さらに、液滴認識を容易にするための照明手段5、液滴2の落下速度を計測するための検出器6、液滴2の落下速度の計測値から液滴量を算出するための情報処理装置7等を有する。
インクジェットヘッドとしては、プリンター用インクジェットヘッドを用いた。プリンター用インクジェットヘッドには、電気信号を熱変換することによりインクを発泡させインクを吐出させるものと、電気信号を圧電素子によりインク室の容量を収縮させインクを吐出させるものがある。ここでは、圧電素子を用いてインク室の容量を縮小させることによりノズルからインク液滴を吐出するピエゾジェットヘッドを用いた。インクジェットヘッドより吐出される液滴の吐出量としては、インクジェットヘッドへの印加電圧が11.0Vで約12plのものを用いた。インクジェットヘッドより吐出される液滴は、コントローラーより出力される信号により圧電素子が変化することにより吐出される。
また、インクジェットヘッドはノズル面(吐出口面)を形成するオリフィスプレートが水平になるように設置し、液滴が重力に従い落下するようにした。
インクジェットヘッド近傍にセットする細管としては、透明導電膜を形成したガラス基板を細い短冊状に加工し、四角柱状に組合せて細管とした。細管としての大きさは、細管内の一辺を5mmとなるように加工した。ガラス板を細管に組合せるための接合部には接着剤を用いて接合した。ガラス接合時に液滴認識が困難にならないように注意した。また、四角柱を構成する4辺の接合したガラス基板間の導通を得るために、透明導電膜を形成した面のガラス端部に銀ペーストを塗布し、ガラス細管の電位が同電位となるようにした。
ガラス基板を組合せることにより作成したガラス細管を水平に設置したガラス基板上に接着剤を用いて固定し、一端が封止され導電性を有するガラス細管を作成した。一端の封止されたガラス細管の開放された開口部端部をインクジェットヘッドのオリフィスプレートに近づけ、固定した。固定する際に、液滴を吐出するノズルがガラス細管の中心に位置するように位置調整した。また、ガラス細管端部がオリフィスプレートを傷付け無いように注意しながら、隙間を形成して固定した。オリフィスプレートとガラス細管端部の隙間間隔は、0.5mmとなるようにした。
ガラス細管を固定したガラス基板下方より液滴認識を容易にするためのスポット光を照射する照明手段の光源としては、波長633nmのHe−Neレーザーを用いた。レーザー光が液滴落下軌跡を容易に確認できるように、液滴落下とレーザー光の光軸が合うように、照明位置を調整した。
液滴の落下速度を計測する検出器としては、カメラを用いた。カメラには東芝テリー製CCDカメラCS6910CLを用いた。カメラの前に液滴の落下状態の取り込みが容易にできるように、レンズを取付けた。カメラで撮影された画像を情報処理装置に保存するように設置した。
インクジェットヘッドにインクを充填し、メニスカスより僅かにインクを溢れさせた後に、吐出口面をワイプし、余分なインクを除去した。インクジェットヘッドよりインクを吐出できるように調整した後に、コントローラーよりインクジェットヘッドに吐出信号を与えた。インクジェットヘッドの吐出周波数は10kHzまで上げることが可能であるが、液滴落下認識を容易にするために10Hzの吐出信号をコントローラーよりヘッドに与えた。
インクジェットヘッドのノズルより液滴が吐出され、液滴の落下状態が安定するのを確認した後、液滴落下状態をカメラで取込んだ。カメラで取込んだ画像を解析することにより液滴の落下速度を測定した。
液滴の落下速度を解析する方法としては、細管と同位置に落下距離を算出するための目盛を付けた金属製の物差しを置き、液滴と物差し目盛が同時に画像上に取込めるように調整した。次いで、カメラ画面上で1/30secごとに撮影・記録した液滴落下画像より液滴位置と目盛位置が合致する時間を求めた。液滴位置と目盛位置が合致する距離および時間は、21.0mmおよび0.867secであった。
液滴落下画像より算出した液滴落下速度24.2mm/secを用いて、液滴量を算出した。インクとしては水を用い、インクジェットヘッドより空気中に吐出された液滴落下を測定したことから、気体粘性係数は18.2μPas、液体密度は1.00g/cm3 とした。このようにして、液滴量は12.0plであることが算出できた。
図2に示すように、実施例1と同様の液滴測定装置において、細管3に、パルス制御器8からのパルス電圧を印加するための電極9を付設した。
細管3は、図3に示すように、透明導電膜を形成した第1のガラス基板3aと、透明導電膜を形成し、一部をパターニングして電極9を形成した第2のガラス基板3bをそれぞれ細い短冊状に加工し、四角柱状に組合せて管体としたものである。
細管としての大きさは、第1のガラス基板による細管内壁の一辺を2mmとなるようにし、透明導電膜をパターニングした第2のガラス基板による細管内壁の一辺を6mmとなるように加工した。透明導電膜のパターニングは、インクジェットヘッド側に近づける細管端部より10mmの位置に0.2mmの独立ラインが形成されるように加工した。0.2mmのラインパターン部は、細管形成後に電位調整ができるように細管形成を行い、接合部には接着剤を用いて接合した。このようにして、内壁にパターン電極を有するガラス細管を得た。また、四角柱を構成する4辺の接合したガラス基板間の導通を得るために、透明導電膜を形成した面のパターンより離れたガラス端部に銀ペーストを塗布し、ガラス細管の電位が同電位となるようにした。
実施例1と同様に、パターン電極付きのガラス細管を水平に設置したガラス基板上に接着剤を用いて固定し、インクジェットヘッドのノズルがガラス細管の中心になるように位置を調整した。オリフィスプレートとガラス細管端部の隙間間隔は、0.5mmとなるようにした。
実施例1と同様にしてガラス細管下方より液滴認識のための照明を行った。インクジェットヘッドより吐出される液滴落下状態を取り込めるように調整した後、インクジェットヘッドの吐出を行った。インクジェットヘッドからの液滴吐出周波数は100Hzとし、また、パターン電極付きのガラス細管の電極に10Hzのパルス電圧を印加した。印加電圧は10Vとした。ガラス細管の電極部を通過した液滴の落下軌跡が細管中心を落下し、容易に認識できるようにパルス電圧の印加タイミング、印加時間を調整した。調整後、液滴落下画像を取込んだ。
カメラで取込んだ液滴落下画像を実施例1と同様に解析したところ、液滴位置と目盛位置が合致する距離および時間は、21.5mmおよび0.900secであった。
液滴落下画像より算出した液滴の落下速度23.9mm/secを用いて、液滴量を算出した。インクとしては水を用い、インクジェットヘッドより空気中に吐出された液滴落下を測定したことから、気体粘性係数は18.2μPas、液体密度は1.00g/cm3 とした。このようにして、液滴量は11.8plであることが算出できた。
また、他のノズルで同様に測定したところ、液滴量は11.5plであった。そこで、吐出印加電圧を11.0Vより11.3Vに変更したところ、液滴量を11.8plとすることができた。
このようにして、ノズル間の吐出量を正確に合わせることができた。
図4に示すように、実施例1と同様の液滴測定装置において、細管3と、インクジェットヘッド1にインクを供給するインクタンク10との間にパルス電圧を印加するパルス制御器11を付設し、インクジェットヘッド1の吐出電圧を14.0Vに調整した。
実施例1と同様に、ガラス細管を水平に設置したガラス基板上に接着剤を用いて固定し、一端が封止され導電性を有するガラス細管を作成した。ガラス細管を固定し、インクジェットヘッドのノズルがガラス細管の中心になるように位置を調整した。オリフィスプレートとガラス細管端部の隙間間隔は、0.5mmとなるようにした。
ガラス細管とインクジェットヘッドのインク間にパルス信号を印加するパルス制御器を接続し、パルス制御器を情報処理装置で制御するようにした。
実施例1と同様にしてガラス細管下方より液滴認識のための照明を行った。インクジェットヘッドより吐出される液滴落下状態を取り込めるように調整した後、インクジェットヘッドの吐出を行った。インクジェットからの液滴吐出周波数は100Hzとし、また、ガラス細管の電極とインクジェットヘッドのインク間に10Hzのパルス電圧を印加した。印加電圧は2Vとした。ガラス細管の電極部を通過した液滴が細管中心を落下し、容易に認識できるようにパルス電圧の印加タイミング、印加時間を調整した。調整後、液滴落下画像を取込んだ。
カメラで取込んだ液滴落下画像を実施例1と同様に解析したところ、液滴位置と目盛位置が合致する距離および時間は、22.5mmおよび0.900secであった。
液滴落下画像より算出した液滴の落下速度30.7mm/secを用いて、液滴量を算出した。インクとしては水を用い、インクジェットヘッドより空気中に吐出された液滴落下を測定したことから、気体粘性係数は18.2μPas、液体密度は1.00g/cm3 とした。このようにして、液滴量は17.2plであることが算出できた。
図5に示すように、実施例1の液滴測定装置の検出器6の代わりに、液滴2の落下路を横切るように光束を発生する光源12と、前記光束を受光する分割センサー13を配設した。
実施例1と同様にガラス細管を水平に設置したガラス基板上に接着剤を用いて固定し、一端が封止され導電性を有するガラス細管を作成した。ガラス細管を固定し、インクジェットヘッドのノズルがガラス細管の中心になるように位置を調整した。オリフィスプレートとガラス細管端部の隙間間隔は、0.5mmとなるようにした。また、実施例1と同様にしてガラス細管下方より液滴認識のための照明を行った。
インクジェットヘッドより吐出される液滴の落下速度を測定する分割センサー13として、4分割フォトディテクターを用いた。4分割フォトディテクターとしては、それぞれのディテクター間距離が300μmのものを用いた。光源12としては、波長980nmの遠赤外レーザーを用いた。レーザー光が4分割フォトディテクターに垂直に入射するようにアライメント調整を行い、落下する液滴がレーザー光路に合うように、レーザーおよびフォトディテクターの位置を調整した。
調整後、インクジェットヘッドの吐出を行い、液滴通過信号がディテクターより検出できることを確認した。インクジェットからの液滴吐出周波数は10Hzとした。インクジェットヘッドより吐出された液滴の落下信号を4分割フォトディテクターより取り出し、落下軌跡上にある2つのフォトディテクター間の信号時間差を測定した。
フォトディテクターで取込んだ信号を解析したところ、2つのディテクター間を通過する時間差は12.5m/secであった。
液滴通過時間差より算出した液滴の落下速度24.0mm/secを用いて、液滴量を算出した。インクとしては水を用い、インクジェットヘッドより空気中に吐出された液滴落下を測定したことから、気体粘性係数は18.2μPas、液体密度は1.00g/cm3 とした。このようにして、液滴量は11.9plであることが算出できた。
実施例1による液滴量計測装置を示す模式図である。 実施例2による液滴量計測装置を示す模式図である。 実施例2による電極付きの細管の構成を示す図である。 実施例3による液滴量計測装置を示す模式図である。 実施例4による液滴量計測装置を示す模式図である。
符号の説明
1 インクジェットヘッド
2 液滴
3 細管
4 コントローラー
5 照明手段
6 検出器
7 情報処理装置
8、11 パルス制御器
9 電極
10 インクタンク
12 光源
13 分割センサー

Claims (7)

  1. 重力方向に立設され、開口に該重力方向に液体を吐出する液体吐出ヘッドのノズルが配置される細管と、前記細管内を落下する液滴の速度を測する計測手段と、前記ノズルと前記計測手段との間の前記細管の部位に配置された、前記液滴が吐出するタイミング周期にあわせて前記液滴の落下方向に対して交差する方向に局所電界を付与し、液滴落下位置を制御する電界印加手段と、前記計測手段の測定値、前記液滴の密度および前記細管内の気体の粘性係数に基づいて前記液滴の液滴量を算出する演算手段と、を備えたことを特徴とする液滴量測定装置。
  2. 前記細管の少なくとも一部が導電性を有することを特徴とする請求項1に記載の液滴量測定装置。
  3. 前記細管が液滴径の5〜5000倍の内径を有することを特徴とする請求項1または2に記載の液滴量測定装置。
  4. 前記細管の一端が封止されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の液滴量測定装置。
  5. 前記液滴の落下方向にスポット光を照射するための照明手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし4いずれか一項に記載の液滴量測定装置。
  6. 重力方向に立設され、開口に該重力方向に液体を吐出する液体吐出ヘッドのノズルが配置される細管内を落下する液滴の速度を測手段によって計測する際に、前記ノズルと前記計測手段との間の前記細管の部位に配置された、前記液滴が吐出するタイミング周期にあわせて前記液滴の落下方向に対して交差する方向に局所電界を電界印加手段が印加して液滴落下位置を制御し、計測された前記速度、前記液滴の密度および前記細管内の気体の粘性係数に基づいて前記液滴の液滴量を算出することを特徴とする液滴量測定方法。
  7. 請求項に記載の液滴量測定方法によって吐出量を調整する工程を有することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
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