JP4867310B2 - カメラ、撮像画像の記録・表示方法、及びプログラム - Google Patents

カメラ、撮像画像の記録・表示方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、手ブレの状態を検出するカメラ、そのようなカメラの撮像画像の記録・表示方法、及びプログラムに関する。
三脚等のカメラ固定装置でカメラを固定せず、カメラを持って撮影を行うとシャッター操作の際に手ブレが生じ、ピンぼけ写真が撮影される可能性がある。
手ブレを防止する技術として、手ブレを検知して警告表示などを出力し、しっかりカメラを保持するようユーザを促すものがある。
このようなカメラとして、(1)加速度センサの出力が所定値より大きいことを判定する第1判定手段と、画像信号が所定量以上に変化した時を判定する第2判定手段とを設け、第1、第2の判定手段の判定結果に従って警告を行うカメラがある(例えば、特許文献1参照)。
(2)また、シャッター操作時の撮影画像を保存すると共に、シャッター操作前後の画像を自動的に取得し、シャッター操作時の画像と比較して手ブレを検出したとき警告するように構成した電子スチルカメラがある(例えば、特許文献2参照)。
また、手ブレの少ない画像を得る技術として、シャッター操作前後の複数枚の画像を連続撮影し、その中から最もブレの少ない画像を自動的に選択して記録できるようにした電子スチルカメラがある(例えば、特許文献3参照)。同特許文献に開示の技術では、電子スチルカメラは、シャッター操作前後、数秒間に撮影された画像をメモリに記憶し、シャッター操作終了後に、記憶している各画像について動ベクトルを検出して「動き度合い」を求め、その後「動き度合い」の最も少ない画像を選択する、
また、シャッターチャンス時の画像を記録可能な従来技術として、過去の画像を撮影する過去撮影技術がある(例えば、特許文献4参照)。この過去撮影技術は、被写体画像を循環的にワークメモリに取り込んで保存しておき、シャッターキーを押した瞬間に目を閉じてしまったような場合に過去の画像に戻して所望の画像を記録できるというものである。つまり、1回のシャッター操作で過去から現在(シャッターキー押し下げ時点)まで所定時間間隔で複数毎の画像を撮影しておき、その中から所望の画像を選ぶことができるというものである。
特開2003−140219号公報 特許第2870772号 特許第2870771号 特許第3042485号
上記特許文献1では所定量以上のブレが生ずるたびに警告表示するので、撮影者はそのたびにカメラを持ち直すことができるが、ブレのない画像を得るにはシャッター操作時にブレが生じないようにする必要があるが、シャッター操作時に手ブレを完全になくすことは困難であるという課題があった。
また、上記特許文献2に開示の技術ではシャッター操作時に手ブレが生じた場合そのブレを検出して警告するので、その場で撮り直しができるという利点があるが、撮り直しの際の手ブレを完全に防止するわけではないといった課題があった。
また、上記特許文献3に記載の技術では、シャッター操作前後、数秒間における複数の画像を撮影してその中から最もブレの少ない画像を自動的に記録できるが、各画像間の「動き度合い」を基に画像のブレを検出しているため、例えば、被写体の動きによる画像のブレもカメラの動きによる画像のいずれの場合も画像のブレとして検出されることとなるので、手ブレが検出されてもカメラの手ブレによるブレか被写体の動きによるブレかの判断がつかないといった課題があった。
上記特許文献4に記載の過去撮影技術では、シャッター操作前に複数の画像を循環的に撮影しておき、その中から最もブレの少ない画像を自動的に記録することもできるが、画像間の「動き度合い」を基に画像のブレを検出しているため、上記特許文献3の場合と同様、手ブレが検出されてもカメラの手ブレによるブレか被写体の動きによるブレかの判断がつかないといった課題があった。
本発明は、手ブレの少ない画像を記録できると共に、記録後の撮像画像の表示において、記録時における手ブレの状態を容易に判断することができるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、撮像手段と、撮像時の手ブレの状態を循環的に取得する手ブレ状態取得手段と、前記撮像手段によって撮像されている画像の記録指示を検出する記録指示検出手段と、この記録指示検出手段によって記録指示が検出されると、前記撮像手段によって撮像されている画像を含むその前後に循環的に撮像された複数の画像、及び、前記手ブレ状態取得手段によって循環的に取得された手ブレの状態からなる手ブレ履歴を一時記憶する一時記憶手段と、この一時記憶手段による記憶後に、前記一時記憶された手ブレ履歴と前記複数の画像のうち当該履歴における所定のタイミングで撮像されたものとを表示する表示手段と、前記記録指示検出手段による記録の指示の後再度記録指示を検出することにより、前記表示手段に表示されている画像を含む前記一時記憶手段に記憶された複数の画像を記録する記録手段と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、前記表示手段は前記手ブレ履歴に前記撮像手段が複数の画像を撮像したタイミングを示す指標を更に表示し、これら指標に基づいて前記一時記憶手段に記憶された複数の画像のうち前記表示手段に表示するべき画像の選択を検出する選択検出手段を更に備え、前記記録手段は、前記選択検出手段によって選択が検出された画像を記録することを特徴とする。
また、請求項3記載の発明は、上記請求項2記載の発明において、前記選択検出手段によって選択が検出される画像とは、前記複数の画像から手ブレ量が小さいタイミングで撮像された画像であることを特徴とする。
また、請求項4記載の発明は、上記請求項2記載の発明において、前記選択検出手段によって選択が検出される画像とは、前記記録指示検出手段による検出タイミングに最も近いタイミングで撮像された画像であることを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、請求項記載の発明は、撮像時の手ブレの状態を循環的に取得する手ブレ状態取得ステップと、撮像部にて撮像されている画像の記録指示を検出する記録指示検出ステップと、この記録指示検出ステップにて記録指示が検出されると、前記撮像部にて撮像されている画像を含むその前後に循環的に撮像された複数の画像、及び、前記手ブレ状態取得ステップにて循環的に取得された手ブレの状態からなる手ブレ履歴を一時記憶部に一時記憶させる一時記憶ステップと、この一時記憶ステップでの記憶後に、前記一時記憶部に記憶された手ブレ履歴と前記複数の画像のうち当該履歴における所定のタイミングで撮像されたものとを表示部に表示させる表示ステップと、前記記録指示検出ステップでの記録の指示の後再度記録指示を検出することにより、前記表示部に表示されている画像を含む前記一時記憶部に記憶された複数の画像を記録部に記録させる記録ステップと、を含むことを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、請求項記載の発明は、撮像手段、一時記憶手段、及び、記録手段を具備する情報機器のコンピュータを、撮像時の手ブレの状態を循環的に取得する手ブレ状態取得手段、前記撮像手段にて撮像されている画像の記録指示を検出する記録指示検出手段、この記録指示検出手段によって記録指示が検出されると、前記撮像手段にて撮像されている画像を含むその前後に循環的に撮像された複数の画像、及び、前記手ブレ状態取得手段によって循環的に取得された手ブレの状態からなる手ブレ履歴を前記一時記憶手段に一時記憶させる一時記憶制御手段、この一時記憶制御手段による記憶後に、前記一時記憶手段に記憶された手ブレ履歴と前記複数の画像のうち当該履歴における所定のタイミングで撮像されたものとを表示出力させる表示出力手段、前記記録指示検出手段による記録の指示の後再度記録指示を検出することにより、前記表示出力されている画像を含む前記一時記憶手段に記憶された複数の画像を前記記録手段に記録させる記録制御手段、として機能させることを特徴とする。
本発明によれば、手ブレの少ない画像を記録できると共に、記録後の撮像画像の表示において、記録時における手ブレの状態を容易に判断することができる。
図1は本発明に係るカメラの一実施例としてのデジタルカメラの外観図である。なお、図1(a)はデジタルカメラ100の正面図、図1(b)はカメラ内部の撮像部の構成例、図1(c)は背面図である。
図1で、デジタルカメラ100は図1(a)に示すように正面側にレンズ光学系の受光窓1、デジタルカメラを安定的に保持するためのグリップ部6及びストロボ発光部10を備えている。また、図1(a)の符号7−1は正面内部に設けられている角度センサ/振動ジャイロ(X方向)を示し、符号7−2は角度センサ/振動ジャイロ(Y方向)を示す。更に、Z方向の角度センサ/振動ジャイロを設けるようにしてもよい。これら角度センサ/振動ジャイロは図2に示す手ブレ検出部31を構成する。
レンズ光学系12の受光窓1から入射する光は図1(b)に示すようにカメラ内部に設けられた電動ミラー・ジンバル部12−1で反射されてレンズ群12−2に入射し、被写体像がレンズ群12−2を介してCCD(撮像素子)13上に結像する。
また、デジタルカメラ100の背面部には図1(c)に示すようにモードの切り換えを行うためのモード選択キー2、カーソルキー3、セットキー4等のキー、及び液晶モニタ画面5が設けられている。また、上面にはシャッターキー8、及び電源ボタン9が設けられ、図示しないが側部にはパーソナルコンピュータ(以下、パソコン)やモデム等の外部装置とUSBケーブルに接続する場合に用いるUSB端子接続部が設けられている。なお、更に、正面等に赤外線通信やブルートゥース等の近接通信用の光送受口や無線通信用アンテナ、GPS受信アンテナを設けるようにしてもよい。
図2は図1のデジタルカメラ100の電子回路構成の一実施例を示す図である。
図2で、デジタルカメラ100は、基本モードである撮影モードにおいて自動合焦(オートフォーカス(AF))機能を備え、合焦位置や絞り位置を移動させるモータ11、撮影レンズ2を構成するレンズ光学系12、撮像素子であるCCD13、タイミング発生器(TG)14、垂直ドライバ15、サンプルホールド回路(S/H)16、A/D変換器17、カラープロセス回路18、DMA(Direct Memory Access)コントローラ19、DRAMインターフェイス(I/F)20、DRAM21、制御部22、VRAMコントローラ23、VRAM24、デジタルビデオエンコーダ25、表示部26、JPEG回路27、メモリカード28、内蔵メモリ29、キー入力部30、手ブレ検出部31を備えている。図2で、レンズ光学系12〜カラープロセス回路18は本発明で撮像部に相当する。 なお、後述(実施形態2参照)するように、デジタルカメラ100が電子的に手ブレ量を検出するように構成されている場合には手ブレ検出部31は備えなくてもよい。また、手ブレ補正部32、警告出力部33を設けるようにしてもよい。
撮影モードでのモニタリング状態においては、モータ(M)11の駆動により合焦位置や絞り位置が移動され、上記撮影レンズ1を構成する光学系12の撮影光軸後方に配置された撮像素子であるCCD13が、タイミング発生器(TG)14、垂直ドライバ15によって走査駆動され、一定周期毎に結像した光像に対応する光電変換出力を1画面分出力する。
CCD13は被写体の二次元画像を撮像する固体撮像デバイスであり、典型的には毎秒数十フレームの画像を撮像する。なお、撮像素子はCCDに限定されずCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの固体撮像デバイスでもよい。
この光電変換出力は、アナログ値の信号の状態でRGBの各原色成分毎に適宜ゲイン調整された後に、サンプルホールド回路(S/H)16でサンプルホールドされ、A/D変換器17でデジタルデータに変換され、カラープロセス回路18で画像補間処理及びγ補正処理を含むカラープロセス処理が行われて、デジタル値の輝度信号Y及び色差信号Cb、Crが生成され、DMA(Direct Memory Access)コントローラ19に出力される。
DMAコントローラ19は、カラープロセス回路18の出力する輝度信号Y及び色差信号Cb、Crを、同じくカラープロセス回路18からの複合(composite)同期信号、メモリ書き込みイネーブル信号、及びクロック信号を用いて一度DRMAインターフェイス(I/F)20を介してバッファメモリとして使用されるDRAM21にDMA転送する。
制御部22は、CPUと、後述するように撮影モード時の手ブレ検出に対する処理を含む該CPUで実行される動作プログラムを固定的に記憶したフラッシュメモリ等のプログラム格納メモリ、及びワークメモリとして使用されるRAM等により構成され、このデジタルカメラ100全体の制御動作を司るものであり、上記輝度及び色差信号のDRAM21へのDMA転送終了後に、この輝度及び色差信号をDRMAインターフェイス20を介してDRAM21から読出し、VRAMコントローラ23を介してVRAM24に書込む。
制御部22は、撮影モードで、カメラの手ブレ(手ブレ量や方位)検出値からの手ブレ成分の算出、手ブレ状態の時系列表示及び手ブレの最も少ない画像の選択・記録の実行制御等を行う。
例えば、手ブレ検出部31からの手ブレ(手ブレ量及び方位)検出信号により、カメラ本体の上下、前後、左右の手ブレ成分を算出し、算出した手ブレ成分をグラフ化して液晶モニタ画面5に表示すると共に、取り込まれる画像を循環的に記憶し、撮像指示検出後、最も手ブレの少ない画像から順に所定数の画像を選択し、保存記録させる。
制御部22は、また、キー入力部30からの状態信号に対応してフラッシュメモリ等のプログラム格納用メモリに格納されている各モードに対応の処理プログラムやメニューデータを取り出して、デジタルカメラ100の他の各機能の実行制御、例えば、撮像や記録画像の再生機能の実行等を行なう他、機能選択時の機能選択メニューの表示やカーソルキー3等で指定された選択機能メニューや画像の選択決定の制御等を行う。
デジタルビデオエンコーダ25は、上記輝度及び色差信号をVRAMコントローラ23を介してVRAM24から定期的に読み出し、これらのデータを基にビデオ信号を生成して上記表示部26に出力する。
表示部26は、上述したように撮影モード時にはモニタ表示部(電子ファインダ)として機能するもので、デジタルビデオエンコーダ25からのビデオ信号に基づいた表示を行うことで、その時点でVRAMコントローラ23から取込んでいる画像情報に基づく画像をリアルタイムに表示することになる。
このように表示部26にその時点での画像がモニタ画像としてリアルタイムに表示されているいわゆるスルー画像の表示状態で、静止画像表示を行いたいタイミングでキー入力部30を構成するシャッターキー8(図1)を操作するとトリガ信号(撮影指示信号)を発生する。
制御部22はこのトリガ信号に応じてその時点でCCD13から取込んでいる1画面分の輝度及び色差信号のDRAM21へのDMA転送の終了後、直ちにCCD13からのDRAM21への経路を停止し、記録保存の状態に遷移する。
この保存記録の状態では、制御部22がDRAM21に書込まれている1フレーム分の輝度及び色差信号をDRAMインターフェイス20を介してY、Cb、Crの各コンポーネント毎に縦8画素×横8画素の基本ブロックと呼称される単位で読み出してJPEG(Joint Photograph cording Experts Group)回路27に書込み、このJPEG回路27でADCT(Adaptive Discrete Cosine Transform:適応離散コサイン変換)、エントロピ符号化方式であるハフマン符号化等の処理によりデータ圧縮する。
そして得た符号データを1画像のデータファイルとしてJPEG回路27から読出し、デジタルカメラ100の記録媒体として着脱自在に装着されるメモリカード28か内蔵メモリ29のいずれか一方に記録保存する。
そして1フレーム分の輝度及び色差信号の圧縮処理及びメモリカード28または内蔵メモリ29への全圧縮データの書込み終了に伴って、制御部22はCCD13からDRAM21への経路を再び起動する。
また、基本モードである再生モード時には、制御部22がメモリカード28又は内蔵メモリ29に記録されている画像データを選択的に読出し、JPEG回路27で画像撮影モード時にデータ圧縮した手順とまったく逆の手順で圧縮されている画像データを伸張し、伸張した画像データをVRAMコントローラ23を介してVRAM24に展開して記憶させた上で、このVRAM24から定期的に読出し、これらの画像データを元にビデオ信号を生成して表示部26で再生出力させる。
上記JPEG回路27は複数の圧縮率に対応しており、圧縮率に対応させて記憶するモードには圧縮率の低い高解像度(一般に、高精細、ファイン、ノーマルなどと呼ばれる)に対応するモードと圧縮率の高い低解像度(一般にエコノミーなどと呼ばれる)モードがある。
また、高画素数から低画素数にも対応している。例えば、SXGA(1600×1200)、XGA(1024×786)、SVGA(800×600)、VGA(640×480)等と呼ばれる画素サイズがある。
キー入力部30は、上述したモード選択キー2、カーソルキー3、及びセットキー4やシャッターキー8、電源ボタン9等から構成され、それらのキー操作に伴う信号は直接制御部22に送出される。
モード選択キー2は図示の例ではスライドキーからなり、基本モードである撮影モード及び下位モードである動画撮影モード等の選択や、再生モード及びその下位モードである動画再生モード等の選択を行うことができる。
カーソルキー3は、通常はメニュー選択時等に行うカーソルの移動操作に用いられる。セットキー4は通常はカーソルキー3でのポイント結果の確認や設定値の確認等の際に用いられ、セットキー4を押すとカーソルキー3によるポイント結果が確定し、カーソル指定された処理が開始される。
また、シャッターキー8は、全押して開放するとトリガ信号(撮像指示信号)を出力する。
なお、動画撮影や動画再生等の各種撮影モードや再生モードの選択は専用キーを設けて行うようにしてもよい。
手ブレ検出部31は、公知の小型の方位及び振動検出装置を用いればよく、撮影時のデジタルカメラ100の上下、左右、前後のブレ(ピッチ、ヨー、ロール)を検出してデジタル信号に変換した手ブレ(手ブレ量、手ブレ方向)検出信号を制御部22に送出する。方位及び振動検出装置としては、例えば、上述したような2〜3個の角速度センサ/振動ジャイロを用いることができる。
なお、手ブレ検出部31を小型の方位及び振動検出装置とワンチップのマイクロコンピュータからなる手ブレ算出装置として構成し、算出したカメラ本体の手ブレ成分情報(ピッチ、ヨー、ロール情報)を制御部22に送出するようにしてもよい。
また、手ブレ検出部31は振動(手ブレ量)だけを検出できる小型で安価なセンサ等の装置であってもよい。
また、手ブレ検出部31を、撮影指示(実施例ではシャッターキー8の全押し)前にDRAM21に循環記憶する画像の比較対象域における画像の差を取得して手ブレ量を算出して像ブレを検出する機能を実現するワンチップのマイクロコンピュータとして構成するようにしてもよいし、手ブレ検出部31の代わりに、撮影動作プログラムを撮影指示前にDRAM21に循環記憶する現フレームの画像と循環記憶した前フレームの画像から電子的に手ブレ量を取得する機能を実現するサブプログラムを一つのモジュールとして含むように構成してプログラム格納メモリに格納しておくようにしてもよい。
手ブレ補正部32は算出されたブレ補正量を基に撮影枠よりも少し大きい撮像画像から記録画像を切替える枠を可変にする画像処理を行う。また、手ブレ補正部32として、算出されたブレ補正量を基に、光学系12の一部に設けた回転式ミラーなどの補正光学系を駆動制御して撮像面への光軸補正を行うように構成したものでもよい。なお、手ブレ補正部32は後述する実施形態4、5においては必須であるが、実施形態1および実施形態2では必須ではない。
警告出力部33は、音声や音響を出力する装置、或いはベル、若しくは警告ランプ等からなり、手ブレ検出部31で検出されたブレ量が所定値を超えた場合等に、音声や音響、或いはベル、若しくは点滅光等を出力してユーザに報知する。また、警告出力に代えて警告メッセージを表示するようにしてもよい。なお、警告出力部33は後述する実施形態5においては必須であるが、実施形態1〜4では必須ではない。
(実施形態1)
本実施形態では図2に示した手ブレ検出部31を方位及び振動検出装置(又は振動のみを検出可能な簡易な振動検出装置)で構成し、検出された手ブレ量を(手ブレ成分毎に)スルー画像と共に時系列表示し、撮影指示(シャッターキー8の全押し)前に撮影した複数の画像と各画像の手ブレ量を対応付けてDRAM21等の一時記憶メモリに記憶しておき、撮影指示後に手ブレ量の最も少ない画像から順に所定数の画像を撮影画像として選択し、記録する例について述べる。
図3は、カメラの手ブレ状態表示の一実施例を示す図であり、手ブレ検出機能を備えたカメラにおいて、手ブレの3成分(ピッチ(PITCH)成分、ヨー(YAW)成分、及びロール(ROLL)成分)を時系列にモニタ画面5にグラフ表示した例を示す。
撮影開始からスルー画像表示と略同時に手ブレ検出部31により手ブレ量や方位が検出され、3成分がグラフ化手段によってそれぞれグラフ化される。そして、それぞれ色の異なる線グラフ56、57、58としてグラフ表示欄52内に表示される。図示の例では左から右に向かって時系列に線グラフ56、57、58が展開し、グラフ表示欄52の範囲を超えると最も古いものから順に消去され新しい手ブレ量が表示される。
なお、図3の例では3つの線グラフを同一の表示欄に表示したが、画面5の左辺や右辺、或いは上辺に表示欄を設けてそれぞれ別々に表示するようにしてもよい(図3参照)。また表示欄の位置は周辺に限定されない。つまり、被写体の邪魔にならない位置に線グラフを表示するようにすればよい。また、表示するグラフ線グラフに限定されない。例えば、波状のグラフや折れ線グラフ若しくは棒グラフでもよく、線の太さや形状を変えてもよい。
また、手ブレ量の絶対値に限ることなく、各成分の相対的な大きさはデフォルメして表現してもよい。例えば、ピッチがヨーの1.5倍のときに強調するために2倍に表現するとか、対数表現にするようにしてもよい。
このように、手ブレ状態を上下、左右、前後の3成分で時系列表示するようにしたことにより、撮影者は上下、左右、前後の手ブレの推移と大きさを把握しやすいので撮影指示直前までにデジタルカメラ100の手ブレが生じないようにして意識的にデジタルカメラ100を安定させることができる。また、シャッターキー8を押す直前までに自発的にデジタルカメラ100を安定させて手ブレを未然に少なくきる。
なお、図3の例では3成分の手ブレ量を時系列表示したが、2成分、つまり、ピッチ成分、ヨー成分、及びロール成分のうちの2成分或いは1成分のみを時系列表示するようにしてもよい。また、3成分又は2成分の手ブレ量を表示する際は成分毎に異なる色で生じするようにすることが望ましい。
図4はカメラの手ブレ成分の説明図であり、カメラ200の横方向をX軸とし、カメラ200の中心を原点としてX軸に直交する縦軸をY軸、原点を通ってX軸、Y軸に直交する軸をZ軸とすると、ピッチとはZ軸を中心とした左右方向のブレ、ヨーとはY軸を中心とした左右のブレ、ロールとはX軸を中心とした上下のブレを意味する。
図5は撮影モード時のDRAM21内の循環記憶領域の説明図であり、図5(a)はDRAM21における記憶領域割り当ての例、図5(b)は検出された手ブレ量の循環記憶の説明図、図5(c)は取り込まれた画像の循環記憶の説明図である。
この例で、DRAM21にはファイル管理領域211、検出された手ブレ量を循環的に記憶する手ブレ量循環記憶領域222、カラープロセス回路18からの画像データを記憶する画像記憶領域223、グラフ値記憶領域224、及び作業領域225等が割り当てられる。
手ブレ量循環記憶領域222は図(b)に示すように、所定数(画像循環記憶領域223の分割数と同じ数)に分割され、手ブレ量検出部31で検出された手ブレ量が画像循環記憶領域223に記憶される画像と対応付けて記憶される。なお、記憶される手ブレ量は方向成分別に分けて記憶することもできる。検出された(方向成分別又は方向成分無しの)手ブレ量をMとすると手ブレ量循環記憶領域222には所定数(図示の例では20組)の手ブレ量M1、M2、・・・M20が時系列に記憶される。そして、手ブレ量循環記憶領域222が一杯になると、最も古い手ブレ量M1にM2を上書きし、M2にM3を、・・・・M19にM20を上書きするようにして右から左にシフトし、M20には検出されたばかりの最新の手ブレ量が記憶される。このようにして、手ブレ量循環記憶領域222は、所定時間間隔(図示の例では1/20(秒))で最も新しい手ブレ量で最も古い手ブレ量を押し出すようにして更新される。
画像循環記憶領域223は図(c)に示すように、所定数(手ブレ量記憶領域222の分割数と同じ数)に分割され、カラープロセス回路18からの画像データを一時記憶する。カラープロセス回路18から出力された1フレーム分の画像データをGとすると画像循環記憶領域223には所定数(図示の例では20個)の画像分の画像データG1、G2、・・・G20が時系列に記憶されるそして、画像循環記憶領域223が一杯になると、最も画像データG1にG2を上書きし、G2にG3を、・・・・G19にG20を上書きするようにして右から左にシフトし、G20にはカラープロセス回路18から出力されたばかりの最新の画像データ(1フレーム分)が記憶される。このようにして、画像循環記憶領域223は、所定時間間隔(図示の例では1/20(秒))で最も新しい画像で最も古い画像を押し出すようにして更新される。
図5の例では画像G1には手ブレ量M1が対応付けられ、以下同様に、G2にはM2が、・・・、G20にはM20が対応付けられている。
また、グラフ値記憶領域224には(方向成分別)手ブレ量から生成された(方向成分分別又は方向成分無しの)グラフ値が循環的に記憶される。
(手ブレ状態表示及び画像選択・記録動作)
図6はデジタルカメラの手ブレ状態表示及び画像選択・記録動作例を示すフローチャートである。以下に示す処理は基本的に制御部22が予めフラッシュメモリ等のプログラムメモリに記憶されたプログラムに従って実行するものである。以下、図1及び図2に示したデジタルカメラ100に本発明を適用した例について説明する。
撮影モードにおいて、制御部22はその時点のズーム値に対応した焦点距離でAE処理を実行し、CCD13から画像データを得ると共に自動ホワイトバランス(AWB)処理により光源の色に対応したホワイトバランスになるようにカラープロセス回路18で調整を施した上でVRAM24をCCD13からの画像データを間引いたビデオスルー画像データで書き換えて表示部26にスルー画像を表示する(ステップS1)。
次に、制御部22は、所定のフォーカスエリアにピントが合うように自動合焦(AF)処理を行ない(ステップS2)、カラープロセス回路18からの画像データをDRAM21上に確保されている画像循環記憶領域223に最新画像として記憶する。つまり、画像循環記憶領域223が一杯の場合は画像の記憶アドレスがシフトされ最も古い画像が消去される(ステップS3)。
手ブレ検出部31は、デジタルカメラ100の上下、左右、前後のブレ(ピッチ、ヨー、ロール)を検出して検出信号(デジタル信号)を所定時間間隔で制御部22に送出するので、制御部22は手ブレ検出部31から出力される手ブレ検出信号を受け取り(ステップS4)、DRAM21上に確保されている手ブレ量循環記憶領域222に最新値として記憶する。つまり、手ブレ量循環記憶領域222が一杯の場合は画像の記憶アドレスがシフトされ最も古い手ブレ量が消去される(ステップS5)。
次に、制御部22は、表示する手ブレ成分(図3の表示例ではピッチ成分、ヨー成分、及びロール成分)を取り出してグラフ値を生成し(ステップS6)、生成したグラフ値をDRAM21上に確保されるグラフ値循環記憶領域224に記憶されている時系列グラフ値の最新値として循環記憶する。つまり、グラフ値循環記憶領域224が一杯の場合はグラフ値の記憶アドレスがシフトされ最も古い値が消去される(ステップS7)。
次に、制御部22は、グラフ値循環記憶領域224に記憶されている時系列グラフ値をVRAMコントローラ23を介してデジタルビデオエンコーダ25に与えビデオ信号を生成させて表示部26に出力させ、液晶モニタ画面5のグラフ表示欄に手ブレ状態を示す時系列グラフ(図3参照)として方向成分毎に異なる色で表示させる(ステップS8)。
制御部22はシャッターキー8が全押し操作されたか否かを調べ、シャッターキー8が全押しされた場合はステップS9に進み、そうでない場合はステップS1に戻る(ステップS9)。
シャッターキー8が全押しされた場合は、制御部22はシャッターキー8の全押し検出時点にCCD13から取込んでいる1画面分の画像データのDRAM21へのDMA転送の終了後、直ちにCCD13からのDRAM21への経路を停止し、シャッターキー8の全押し検出時点にDRAM21の手ブレ量循環記憶領域222に記憶されている各手ブレ量をそれぞれ比較し最も少ない手ブレ量から順に所定数の手ブレ量を選択すると共に選択された手ブレ量に対応する画像のアドレスを保持する。これにより、手ブレ量の最も少ない画像から順に所定数の画像が選択される(ステップS9)。
制御部22は、上記ステップS9で選択した手ブレ量に対応する画像(=選択された画像)のアドレスを基にDRAM21の画像循環記憶領域223から画像データを撮影順に取り出してJPEG回路27で圧縮処理を施させ、画像ファイル(圧縮画像データ)とし
てメモリカード28(又は内蔵メモリ)29等の記録メモリに記録する(ステップS10)。
また、制御部22は上記ステップS10で記録メモリに記録した画像(=選択された画像)の画像データを画像循環記憶領域223から撮影順に取り出してVRAM24に送り、VRAMコントローラ23を介してデジタルビデオエンコーダ25に与えビデオ信号を生成させて表示部26に表示させ(ステップS11)、更に、上記ステップS9で選択した手ブレ量のうち上記ステップS11で表示する画像に対応する手ブレ量からグラフ値を生成してVRAMコントローラ23を介してデジタルビデオエンコーダ25に与えビデオ信号を生成させ、図7に示すように表示部26の所定位置に(上記ステップS11で表示した画像に重畳させて)表示させる(ステップS12)。
上記図6のフローチャートに示した動作により、デジタルカメラ100は手ブレを検出し、時系列に手ブレ状態を表示しつつ手ブレ量を取り込んだ画像に循環記憶し、撮影指示(シャッターキー8の全押し)後、手ブレ量の最も少ない画像から順に画像を選択するので、撮影者が手ブレの推移を把握して撮影指示直前までにデジタルカメラ100の手ブレが生じないようにカメラをしっかり保持するなどして意識的にカメラを安定させて手ブレを少なくした画像の中から更に自動的に手ブレの少ない画像を選択し、記録できる。
また、自動合焦時にのみ時系列に手ブレ成分をグラフ表示するので、撮影者は手ブレの推移と現状を把握しやすい。従って、撮影者が撮影指示までに手ブレが生じないようにして意識的にカメラを安定させて手ブレを少なくした画像の中から更に自動的に手ブレの少ない画像を選択し、記録できる。また、自動合焦時にのみグラフ表示を行うので、グラフが邪魔にならず、オートフォーカス処理前に行う構図決定がしやすい。
なお、上記ステップS10で、選択する手ブレ量の数=選択画像の数)は1又は複数であり、設計時またはユーザによって設定される数である。また、上記ステップS12の説明では画像循環記憶領域223から選択された画像の画像データを撮影順に取り出したが、手ブレ量の少ない順に取り出すようにしてもよい。
なお、上記フローチャートでステップS3〜S8をステップS2の後段動作として示したが、実際にはステップS2の自動合焦動作と並行して行うように構成することが望ましい。また、図3及び後述する図7や図13に示すような表示をさせるプログラムは種々あり上記フローチャート等の例に限定されない。
また、上記図6のフローチャートでは手ブレ検出部31が手ブレ量及び方位を検出可能な装置である場合を例としたが、手ブレ検出部31が手ブレ量のみを検出できるセンサ等の簡易な装置(または手ブレ量のみを検出できるようプログラムれたマイクロコンピュータ若しくはプログラム)である場合は、ステップS4を、「手ブレ検出部31は、デジタルカメラ100のブレ(手ブレ量)を検出して検出信号(デジタル信号)を所定時間間隔で制御部22に送出するので、制御部22は手ブレ検出部31から出力される手ブレ検出信号を受け取り、」とし、ステップS6を、「表示する手ブレ量を取り出して手ブレ量のグラフ値を生成する。」とすればよい。
図7は図6のステップS6で表示される選択画像の手ブレ量表示の一実施例を示す図であり、手ブレ量を手ブレ成分別にモニタ画面5(図1)の所定の位置に円グラフ表示した例を示し、円グラフ56には各手ブレ成分別に手ブレ量52−1、52−2、52−3が異なる視し際で示されている。なお、図では上記3つの手ブレ成分別の手ブレ成分を示したが、3成分のうちの2成分、または1成分だけを表示するようにしてもよい。
このように、ステップS12で選択された画像と共にステップS13で手ブレ量を手ブレ成分別に表示するようにしたことにより、複数の画像を選択するようにした場合には、撮影者は手ブレが大きい思う画像を削除することができる。
<変形例>
上記図6のフローチャートでは、撮影指示があると、ステップS10でシャッター指示検出時点に循環記憶されている手ブレ量を比較してブレ量の少ない画像から順に所定数の画像を選択するようにしたが、撮影指示の瞬間に最も近い所定値以下の手ブレ量の画像から順に所定数の画像を選択できるように構成してもよい。以下、画像選択の際、手ブレ量優先かタイミング優先かを選択可能な例について説明する。
図8は、デジタルカメラ100の手ブレ状態表示及び画像選択・記録動作の他の実施例を示すフローチャートであり、図6のフローチャートのステップS10での画像選択の際、手ブレ量優先かタイミング優先かを選択可能にしたフローチャートである。つまり、図8で、ステップS1〜S9、ステップS11〜S13は図6のフローチャートと同様である。 なお、撮影者は、手ブレ量優先の画像選択を行うかタイミング優先の画像選択を行うかの画像選択フラグを、例えば、撮影モード選択時に撮影者が画面5に表示されるメニューの選択により設定できるものとする。
(変形動作例)
図6のステップS9でシャッター8が全押しされると、制御部22はシャッターキー8の全押し検出時点にCCD13から取込んでいる1画面分の画像データのDRAM21へのDMA転送の終了後、直ちにCCD13からのDRAM21への経路を停止し、画像選択設定フラグを調べ、画像選択設定が手ブレ量優先の画像選択に設定されている場合はステップS10−2に進み、相でない場合(つまり、タイミング優先の画像選択に設定されている場合)はステップS10−3に進む(ステップS10−1)。
手ブレ量優先の画像選択の場合は、制御部22は、シャッターキー8の全押し検出時点にDRAM21の手ブレ量循環記憶領域222に記憶されている各手ブレ量をそれぞれ比較し最も少ない手ブレ量から順に所定数の手ブレ量を選択すると共に選択された手ブレ量に対応する画像のアドレスを保持し、ステップS11に進む。これにより、手ブレ量の最も少ない画像から順に所定数の画像が選択される(ステップS10−2)。
タイミング優先の画像選択の場合は、制御部22は、シャッターキー8の全押し検出時点にDRAM21の手ブレ量循環記憶領域222に記憶されている各手ブレ量と閾値とを比較し、閾値未満の手ブレ量のうちシャッターキー8の全押しの瞬間に最も近いタイミングの順に所定数の手ブレ量を選択すると共に選択された手ブレ量に対応する画像のアドレスを保持し、ステップS11に進む。これにより、閾値未満の手ブレ量のうちシャッターキー8の全押しの瞬間に近い順に所定数の画像が選択される(ステップS10−3)。
(実施形態2)
上記実施形態1では方位及び振動検出装置(又は手ブレ量だけを検出できるような簡易な手ブレ検出装置)で手ブレ量を検出して過去撮影画像に対応付けておき、撮影指示後に手ブレ量の少ない画像を選択・記録するようにしたが、本実施形態では図2に示した手ブレ検出部31を設けることなく、撮影指示前に取りこんだ画像から電子的に手ブレ量を取得しておき、撮影指示後に最も手ブレ量の少ない画像を選択・記録する例について説明する。
図9は画像のブレ検出方法の説明図であり、ある時点における現フレームの被写体像Aと前フレームの被写体像Bにブレが生じている状態を模式的に示した図である。
ブレ量の検出はスルー画の表示中に、フレーム毎に取得した新たな被写体像(現フレーム)から評価領域(図9の例ではラインC)の画像データを切り出し、直前の被写体像(前フレーム)における評価領域の画像データとの相関量を演算することにより得ることができる。
画像のブレ量は、図9の例では、評価領域を1ライン分のラインCとして、そのピクセルデータを取得し、被写体像Aの画像信号をf(n)、被写体像Bの画像信号をg(n)として、上記ラインCの区間a〜bについての相関量Rfgを下記式(1)のような相関関係式を基に演算して算出することができる。
Figure 0004867310
図10は手ブレ量検出領域の説明図であり、フォーカスエリアを手ブレ量検出領域とした例である。
上記図9の説明では被写体像より大きい区間a,bの1ラインCを手ブレ量検出領域(評価領域)として相関量を演算するので、図10のように被写体の頭や手足が動いたような場合にはブレが検出されるが、この場合、カメラの手ブレによる画像のブレも被写体の動きによる画像のブレもブレとして検出されるので、図示のように被写体81、82の頭や手足が動いてもあまり影響のないような部分、例えば、フォーカスエリア(区間α〜βとラインi〜j(ライン数=m)で囲まれる矩形部分)83に相当する画像部分を手ブレ量検出領域として設定すると略手ブレ量のみを、上述した式(1)による演算をmライン分繰り返して累積した相関量を基に取得することができる。
図11はデジタルカメラの手ブレ状態表示及び画像選択・記録動作例を示すフローチャートである。
図11で、ステップT1〜T3の動作は図6のフローチャートと同様であり、ステップT3の画像の循環記憶に続き、制御部22は取り込んだ画像データ(現フレームの被写体像)のフォーカスエリア83の画像を切り出し(ステップT4)、切り出した現フレームの被写体像の画像と前フレームの被写体像から切り出した画像との区間α〜βのmライン分の累積相関量を式(1)に示したような相関関係式を基にした演算プログラムにより算出して手ブレ量を取得し(ステップT5)、DRAM21上に確保されている手ブレ量記憶領域222に最新値として記憶する。つまり、手ブレ量循環記憶領域222が一杯の場合は画像の記憶アドレスがシフトされ最も古い手ブレ量が消去される(ステップT6)。
次に、制御部22は、表示する手ブレ量を取り出してグラフ値を生成し(ステップT7)、生成したグラフ値をDRAM21上に確保されるグラフ値循環記憶領域224に記憶されている時系列グラフ値の最新値として循環記憶する。つまり、グラフ値循環記憶領域224が一杯の場合はグラフ値の記憶アドレスがシフトされ最も古い値が消去される(ステップT8)。
次に、制御部22は、グラフ値循環記憶領域224に記憶されている時系列グラフ値をVRAMコントローラ23を介してデジタルビデオエンコーダ25に与えビデオ信号を生成させて表示部26に出力させ、液晶モニタ画面5のグラフ表示欄に手量を示す時系列にグラフ表示させ(図13参照)、ステップT10に進む(ステップT9)。ステップT10以下は図6のステップS9以下の動作と同様である。また、変形例についても実施形態1の場合(図8参照)と同様である。
図12は図11のステップT4の手ブレ量算出動作の詳細を示すサブプログラムの動作フローチャートであり、ラインカウンタLと、現フレームと前フレームの手ブレ量検出領域としてのフォーカスエリアの相関量を累積する累積相関エリアがDRAM21に確保されるものとする。
図12で、図11のステップT4で切り出した現フレームの被写体像のフォーカスエリア83部分の画像と前フレームの被写体像のフォーカスエリア83部分の画像をmライン(m=ライン番号j−i)×(β−αの長さ)とすると、制御部22はラインカウンタLの値をiに、累積相関量エリアを0に設定し(ステップT5−1)、フォーカスエリアPのラインカウンタLの値が示す1ラインのライン区間α〜βのピクセルデータを取得し(T5−2)、現フレームの被写体像のフォーカスエリア83の画像と前フレームの被写体像のフォーカスエリア83の画像の相関量を式(1)に示したような相関関係式を基にした演算プログラムにより算出して累積相関量エリアに加え、(ステップ(T5−3)、ラインカウンタLに1を加えた結果がjより大きい場合はステップT5−5に進み、そうでない場合はステップT5−2に戻る(ステップT5−4)。
累積相関量と上限閾値を比較し、累積相関量が上限閾値以下のときは図6のステップT6に進み、累積相関量が上限閾値より大きいときは手ブレ以外の原因(例えば、カメラの移動或いは被写体の動き)によるブレとして累積相関量を上限閾値で置き換えて算出された相関量としてステップT5−6に進む(ステップT5−5)。上記ステップT5−4で算出(又は置換された)累積相関量を基に手ブレ量を取得して図6のステップT6に進む(ステップT5−6)。
上記図11及び図12のフローチャートの説明では、手ブレ量検出領域としてフォーカスエリアの矩形を用いたが手ブレ量検出領域はフォーカスエリアの矩形に限定されない。例えば、フォーカスエリアの矩形内の所定の1ラインを手ブレ量検出領域としてもよいし、フォーカスエリア以外の部分を手ブレ量検出領域としてもよい。
図13は本実施形態におけるカメラの手ブレ状態表示の一実施例を示す図であり、被写体像51の手ブレ量をグラフ表示領域52に時系列な線グラフ56として表示した例である。
(実施形態3)
上記実施形態1および実施形態2ではカメラ自体は手ブレ補正を行うことなく、ブレている状態をグラフ表示することによってユーザが意識的にカメラを安定保持するようにしたが、更に、カメラがブレ量の履歴データの表示機能を備えるようにしてもよい。また、最もブレ量の少ない画像を自動的に保存記録するようにできる。
本実施形態では、デジタルカメラ100(図1、図2)は撮影時にはシャッターキー8を押す以前から連続して所定間隔で画像を撮影しておき、メモリが一杯になると古い画像から順次消去するようにして繰り返し連続撮影を行なう(以下、PAST撮影と呼ぶ)ように構成されており、撮影者の手ブレや支持姿勢ブレ、乗り物ブレなどカメラブレの検出手段若しくはカメラブレによる像ブレの検出手段としてブレ検出部31を備えている。
PAST撮影の連続撮影中には撮影画像と共にその時に検出された角速度またはブレ量を画像に対応付けて同時に記録しておき、被写体像のスルー表示中には被写体像と共に現時点から遡って(第1の)所定時間のPAST撮影中に検出されたブレ量を順次更新してプロット描画し、(第1の)所定時間前から現時点までのブレ量の履歴データを動的な連続グラフ等として被写体像に重ねて液晶モニタ5(図1)に表示すると共に、シャッターキー8を押した瞬間には、押す前からPAST撮影していた複数の連続画像の中から対応するブレ量の履歴データを参照して、撮影時点のブレが最も少なかった画像を自動的に選択して記録する。
最もブレの少ない画像とは、より詳細には、予め設定された(第2の)所定時間内で撮影時のブレ量が最も少なかった画像、若しくは、撮影時のブレ量が予め設定された所定値より少なかった画像の中で、シャッターキー8を押した瞬間に最も近い時点に撮影された画像など、所定の条件を満たす画像をいい、かめら100は最もブレの少ない画像を自動選択して保存記録画像または記録候補画像として液晶モニタ5に表示する。
また、シャッターキー8を押すまでにPAST撮影された画像であって選択された記録候補画像以外の画像も、撮影レビュー表示の際にカーソルキー3等を操作して順に遡って再生し、撮影時のブレ量と対応付けて表示できるので、これらの画像の中で、所望の画像をユーザが任意に選択してセットキー4等の記録決定キーを押してメモリカード28に保存記録することもできる。
図14はブレ量とその履歴の表示例を示す図である。図14(a)はスルー画像であり、シャッターキー8を押す前から連続的にPAST撮影される。図14(a)で符号141はスルー表示された被写体像を示し、符号142はブレ量とその履歴を連続表示したグラフを示し、符号143は現時点のブレ量を示す。
図14(a)に示すスルー表示では、前述したようにシャッターキー8を押す前から所定間隔で順次連続して複数枚の画像を撮影してPAST撮影用の画像バッファメモリ(DRAM21内の循環記憶領域223)等に順次記憶するPAST撮影を行なう。所定容量内でメモリの残量がなくなると古い画像から順次消去し、所定容量若しくは所定時間内の範囲の複数の画像を撮影記録する動作を繰り返すと共に、画像と対応付けて各撮影時点に検出されたブレ量の情報を記録する。画像のスルー表示に重ねて記録されたブレ量が順次履歴としてプロット描画されたグラフ142がPAST撮影の進行に応じて順次更新されて動的に表示される。
図14(b)は撮影直後に表示される画像を示す。図14(b)で符号144は撮影時にレビュー表示される画像若しくは記録候補画像のプレビュー表示例を示し、符号145はグラフ142上に示されている過去撮影の中でブレの少ない点を意味し、符号146はシャッターキー8を押した瞬間を示す。
シャッターキー8が押されると撮影が行なわれる。撮影直後にはその時点までのPAST撮影画像の中から、前述したように最もブレ量の少ない画像を自動的に選択して撮影画像としてメモリカード28に保存記録する。或いは、記録候補画像として表示し、撮影者のセットキー4の操作等による記録確認キー入力に応じてこの記録候補画像を保存記録するようにしてもよい。
図14(b)示したような撮影レビュー表示(または記録レビュー表示)でも選択された画像と共にその撮影時点のブレ量を履歴と共に表示するので、当該画像がどのタイミングで撮影され、どの程度ブレを生じた時点の画像なのかを、指標線や(▼などの)マークで容易に確認できる。
図14(c)はPAST撮影された一連の画像と対応付けられて記録される撮影時点のブレ量を示す図であり、図14(c)で符号146−1、146−2、・・はPAST撮影された画像を示し、符号147−1、147−2、・・は撮影画像を示す。
自動選択された以外のPAST撮影画像も図14(b)に示したようなレビュー表示でカーソルなどで順次選択して再生して表示でき、図14(c)に示すようにその対応するブレ量と共に確認できるので撮影者が保存したい所望の画像があればセットキー4等を押すなどして任意に選択してメモリカード28に保存記録できる。
図15はブレ量とその履歴の他の表示例を示す図である。上記図14では、ブレ量とその履歴を液晶モニタ5の画面の下部に刻々と更新される横長の折れ線グラフ状に表示する例で示したがブレ量とその履歴の表示方法はこれに限定されない。例えば、図15に示すような表示方法で表示することもできる。
図15(a)はピッチ(Pitch)とヨー(Yaw)の2軸廻りの角速度若しくは角度変位などの各ブレ量を表示画面の右側と下部に夫々ブレの略方向に合わせて同時に表示するようにした例であり、図15(b)はピッチ、ヨー、ロール(図4参照)の3軸周りの各ブレ量を画面の下側に重ねて同じ発生タイミングでの各ブレ量を比較できるように表示するようにした例である。また、図15(c)は2軸周りのそれぞれのブレ量等を複数段に並べて同時表示し、また、PAST撮影画像の中からブレ量が所定値より少ない複数の画像を、ブレ量の少ない順に、若しくは、撮影時間順に複数毎の画像を自動選択して、選択された記録候補画像とその各ブレ量とを番号などで対応付けて一覧表示できるようにした例である。いずれも各軸別の検出ブレ量に応じたグラフを表示する代わりに複数軸のブレ量から所定の算式で変換して、または重み付け評価をして総合的にブレの大きさを判断できるようにした指標値等を表示するようにしてもよい。
図16は実施例3に係わるデジタルカメラの撮影制御の一実施例を示すフローチャートである。以下に示す処理は基本的に制御部22が予めフラッシュメモリ等のプログラムメモリに記憶されたプログラムに従って実行するものである。以下、図1及び図2に示したデジタルカメラ100に本発明を適用した例について説明する。
デジタルカメラ100の電源がオンすると、制御部22は、まず、例えばRAM、DRAM21、およびVRAM24のクリアや、内蔵レジスタの設定等、必要な初期設定処理を実行すると共にキー入力部30からの信号を基に撮影モードが選択されているか否かを調べ、撮影モードが選択された場合はステップU3に進み、他の処理モードが選択された場合はステップU2に進む(ステップU1)。
他の処理モードが選択された場合は、制御部22は選択された処理モードを実行する(詳細略)(ステップU2)。
撮影モードが選択されると、制御部22は露出時間ないし撮影レンズの焦点距離等の撮影条件やユーザの選択に基づく手ブレ表示機能のオン/オフを設定し(ステップU3)、測光処理およびホワイトバランス(WB)処理の実行を行ってから(ステップU4)、ブレ検出手段31を制御して角速度センサ/圧電振動ジャイロを起動し(ステップU5)、手ブレ量を順次検出させる。手ブレ検出部31は、デジタルカメラ100の上下、左右、前後のブレ量(ピッチ、ヨー、ロール)を検出して所定時間間隔で制御部22に送出する(ステップU6)。
次に、制御部22は、ズーム処理および所定のフォーカスエリアにピントが合うようにオートフォーカス(AF)処理を実行し(ステップU7)、カラープロセス回路18からの画像データをDRAM21上に確保されている撮影画像用一時記憶メモリ(例えば、画像循環記憶領域223(図5))に最新画像として記憶すると共に、手ブレ検出部31から送られるブレ量を上記画像データと対応付けてブレ量用一時記憶メモリ(例えば、グラフ地循環記憶領域224(図5))に記憶する(ステップU8)。
制御部22は撮影画像用一時記憶メモリの容量を調べ、撮影画像用一時記憶メモリの容量を超えるとき、つまり、撮影画像用一時記憶メモリが撮影画像で一杯のときはステップU10に進み、そうでない場合はステップU11に進む(ステップU9)。
撮影画像用一時記憶メモリの容量を超えるときは、制御部22は撮影画像用一時記憶メモリに記憶されている最も古い画像から順次消去する。また、同様にブレ量用一時記憶メモリに記憶されている最も古いブレ量から順次消去する(ステップU10)。
次いで、その時点のズーム値に対応した焦点距離でスルー画像用のAE処理を実行し、撮像した被写体像を表示部26の液晶モニタ5上にスルー画像表示する(ステップU11)。
次に、制御部22は上記ステップU3で設定された手ブレ補正機能がオンかオフかを調べ、オンの場合はステップU13に進みオフの場合はステップU14に進む(ステップU12)。
手ブレ補正機能がオンの場合は、手ブレ検出部31で検出した現時点の手ブレ量とブレ量用一時記憶メモリから取り出した連続過去画像の手ブレ量を表示部26の液晶モニタ5上にプロット表示する(ステップU13)。
制御部22はキー入力部30からの信号を基にシャッターキー8が押されたか否かを調べ、シャッターキー8が押されるとステップU16に進み、その他のキーが押された場合はステップU15に進む。また、図示しないがキーが押されない場合はキー操作を待つ(ステップU14)。
その他のキーが押された場合は、制御部22はその他のキー処理、例えば表示処理等を実行する(詳細略)(ステップU15)。
シャッターキー8が押された場合は、制御部22はシャッターキー8が押された瞬間の画像及び記録された所定時間内の過去の連続画像の中から手ブレ量が最も少ない画像を選択してメモリカード28等の記録媒体に保存記録し(ステップU16)、ステップU16で選択された画像を液晶モニタ5にレビュー表示する(ステップU17)。
次に、制御部22は上記ステップU3で設定された手ブレ補正機能がオンかオフかを調べ、オンの場合はステップU19に進み、手オフの場合は撮影処理を終了する(ステップU18)。
ブレ補正機能がオンの場合は記録される撮影画像と共にその時点の手ブレ量を表示し、終了操作により撮影処理を終了する(ステップU19)。
上記図16のフローチャートに示した撮影制御動作により、ブレ量の履歴を動的にグラフ表示するので撮影時にどの程度のブレが発生したかを具体的に確認できると共に、最もブレの少ない画質のよい画像を自動的に選択して保存記録することができる。また、最もブレの少なかった画像と前後の画像とを夫々のブレ量でも比較参照できるので、どの程度のブレでどの程度のブレの画像が撮影されるかをも容易に確認できる。
<変形例>
上記図16に示したフローチャートのステップU3でシャッターキー8が押し下げられた場合に行う最もブレの少ない画像の選択を、ブレ量優先で選択する(所定時間内前からシャッターキー8の押し下げまでに記録された過去画像の中からブレ量が最も少ない画像を選択する)か、または、タイミング優先で選択する(ブレ量が所定値未満の画像の中からシャッターキー8を押した瞬間に最も近い時点に撮影された画像を優先して選択する)か、を予め設定モード等で選択して設定しておき、設定に応じて切替えて選択するようにしてもよい。以下、図17をもとに説明する。
図17は実施例3に係わるデジタルカメラの撮影制御の変形例を示すフローチャートである。
図17で、デジタルカメラ100の電源がオンすると、制御部22は、図16のステップU1〜ステップU13と同様の処理を行う。但し、ステップU3では撮影条件、手ブレ表示機能の設定のほか、ユーザの選択に基づくブレ量優先かタイミング優先かの設定を行うものとする(ステップV1)。
制御部22はキー入力部30からの信号を基にシャッターキー8が押されたか否かを調べ、シャッターキー8が押されるとステップV4に進み、その他のキーが押された場合はステップV3に進む。また、図示しないがキーが押されない場合はキー操作を待つ(ステップV2)。
その他のキーが押された場合は、制御部22はその他のキー処理、例えば表示処理等を実行する(詳細略)(ステップV3)。
シャッターキー8が押されると、制御部22は上記ステップV13でブレ量優先が設定されたかタイミング優先が設定されたかを調べ、ブレ量優先の場合はステップV6に進みタイミング優先の場合はステップV5に進む(ステップV4)。
タイミング優先の場合は、制御部22はシャッターキー8が押された瞬間の画像及び所定時間内に撮影された過去の連続画像でブレ量が所定値未満の画像の中からシャッターキー8を押した瞬間に最も近い時点に撮影された画像を選択してメモリカード28等の記録媒体に保存記録し、ステップV7に進む(ステップV6)。
ブレ量優先の場合は、制御部22はシャッターキー8が押された瞬間の画像及び記録された所定時間内の過去の連続画像の中から手ブレ量が最も少ない画像を選択してメモリカード28等の記録媒体に保存記録し(ステップV6)、ステップV6で選択された画像を液晶モニタ5にレビュー表示すると共に(ステップV7)、その時点の手ブレ量を表示する(ステップV8)。
次に、制御部22はその他の画像の確認表示を行うか否かを選択可能なメッセージ若しくはマイコンを表示してユーザに選択を促し、キー入力部30からの信号を基にユーザが確認表示を選択したか否かを調べ、確認表示が選択された場合はステップV10に進み、そうでない場合は撮影処理を終了する(ステップV9)。
確認表示が選択された場合は、制御部22はユーザのキー操作に従って一時記憶メモリに記憶されている連続画像の中からその他の画像、つまり、上記ステップV5若しくはステップV6で自動選択された画像以外の画像を順に選択して取り出して表示すると共に(ステップV10)、当該画像を撮影した時点のブレ量を一時記憶メモリから取り出して同時に表示する(ステップV11)。
次に、制御部22は上記ステップV11で選択表示した画像を保存記録するか否の選択を促すメッセージ若しくはマイコンを表示してユーザに選択を促し、キー入力部30からの信号を基にユーザが保存記録を選択したか否かを調べ、保存記録が選択された場合はステップV13に進み、そうでない場合は撮影処理を終了する(ステップV12)。
保存記録が選択された場合は、制御部22は表示した画像およびブレ量をメモリカード28に保存記録して撮影処理を終了する(ステップV13)。
(実施形態4)
上記実施形態1〜実施形態3ではカメラ自体は手ブレ補正を行うことなく、ブレの状態をグラフ表示することによってユーザが意識的にカメラを安定保持するようにしたが、更に、カメラがブレを自動的に補正する手ブレ補正機能を備えるようにしてもよい。以下、デジタルカメラ100が手ブレ補正機能(図2の手ブレ補正部32参照)を備えた例について説明する。
本実施形態ではデジタルカメラ100がブレ量を検出する手ブレ検出手段31に加え、ブレを自動的に補正する手ブレ補正手段を備え、手ブレ検出手段31で検出したブレを自動補正する。
本実施形態では、撮影モードの切替え時または設定モードでの設定によりブレ補正機能のオン/オフを切替えるようにし、ブレ補正がオンの場合には検出されたブレ量に応じて、回転式ミラーなどで構成されたブレ補正部32を駆動してブレ補正処理を行い、ブレが補正された画像を記録できるように制御し、ブレ補正機能がオフの場合はシャッターキー8が押された瞬間の画像及びPAST撮影で記録された連続画像の中から手ブレ量が最も少ない画像を自動的に選択して記録できるように制御する。
図18は実施例4に係わるデジタルカメラの撮影制御の一実施例を示すフローチャートであり、以下に示す処理は基本的に制御部22が予めフラッシュメモリ等のプログラムメモリに記憶されたプログラムに従って実行するものである。以下、図1及び図2に示したデジタルカメラ100に本発明を適用した例について説明する。なお、ブレ補正機能のオン/オフ切替えは撮影モードの切替え時または設定モードにより設定するが、図18のフローチャートではステップW3で行うようにしている。
図18で、デジタルカメラ100の電源がオンすると、制御部22は、まず、例えばRAM、DRAM21、およびVRAM24のクリアや、内蔵レジスタの設定等、必要な初期設定処理を実行すると共にキー入力部30からの信号を基に撮影モードが選択されているか否かを調べ、撮影モードが選択された場合はステップW3に進み、他の処理モードが選択された場合はステップW2に進む(ステップW1)。
他の処理モードが選択された場合は、制御部22は選択された処理モードを実行する(詳細略)(ステップW2)。
撮影モードが選択されると、制御部22は露出時間ないし撮影レンズの焦点距離等の撮影条件やユーザの選択に基づく手ブレ補正機能のオン/オフを設定し(ステップW3)、測光処理およびホワイトバランス(WB)処理の実行を行ってから(ステップW4)、ブレ検出手段31を制御して角速度センサ/圧電振動ジャイロ若しくは撮像信号からの像ブレ検出を開始し(ステップW5)、手ブレ量を順次検出させる。手ブレ検出部31は、デジタルカメラ100の上下、左右、前後のブレ量(ピッチ、ヨー、ロール)を検出して所定時間間隔で制御部22に送出する(ステップW6)。
次に、ズーム処理および所定のフォーカスエリアにピントが合うようにオートフォーカス(AF)処理を実行し(ステップW7)、カラープロセス回路18からの画像データをDRAM21上に確保されている撮影画像用一時記憶メモリ(例えば、画像循環記憶領域223(図5))に最新画像として記憶すると共に、手ブレ検出部31から送られるブレ量を上記画像データと対応付けてブレ量用一時記憶メモリ(例えば、グラフ値循環記憶領域224(図5))に記憶する(ステップW8)。
次に、制御部22は撮影画像用一時記憶メモリの容量を調べ、撮影画像用一時記憶メモリの容量を超えるとき、つまり、撮影画像用一時記憶メモリが撮影画像で一杯のときはステップW10に進み、そうでない場合はステップW11に進む(ステップW9)。
撮影画像用一時記憶メモリの容量を超えるときは、制御部22は撮影画像用一時記憶メモリに記憶されている最も古い画像から順次消去する。また、同様にブレ量用一時記憶メモリに記憶されている最も古いブレ量から順次消去する(ステップW10)。
次いで、その時点のズーム値に対応した焦点距離でスルー画像用のAE処理を実行し、表示部26の液晶モニタ5上にスルー画像表示する(ステップW11)。
更に、手ブレ検出部31で検出した現時点の手ブレ量をスルー画像に重畳させて液晶モニタ5に表示する(ステップW12)。
制御部22はキー入力部30からの信号を基にシャッターキー8が押されたか否かを調べ、シャッターキー8が押されるとステップW15に進み、その他のキーが押された場合はステップW14に進む。また、図示しないがキーが押されない場合はキー操作を待つ(ステップW13)。
その他のキーが押された場合は、制御部22はその他のキー処理、例えば表示処理等を実行する(詳細略)(ステップW14)。
シャッターキー8が押された場合は、上記ステップW3でブレ補正機能がオンに設定されたか否かを調べ、オンの場合はステップW19に進み、オフの場合はステップW16に進む(ステップW15)。
ブレ補正機能がオフの場合は、制御部22は再度オートフォーカス(AF)処理を実行し(ステップW16)、上記ステップW3で設定された撮影条件に応じて撮影処理を行ない(ステップW17)、シャッターキー8が押された瞬間の画像及び記録された所定時間内の過去の連続画像の中から手ブレ量が最も少ない画像を選択してメモリカード28等の記録媒体に保存記録し、ステップW24に進む(ステップW18)。
ブレ補正機能がオンの場合は、制御部22は手ブレ検出部31から送られるブレ量に基づいてブレ補正量を算出し、(ステップW19)、手ブレ補正部32を制御して算出したブレ補正量に応じたブレ補正を行わせる(ステップW20)。
次に、制御部22は再度オートフォーカス(AF)処理を実行し(ステップW21)、上記ステップW3で設定された撮影条件に応じて撮影処理を行ない(ステップW22)、ブレ補正された画像をメモリカード28等の記録媒体に保存記録する(ステップ23)。
制御部22は、メモリカード28等の記録媒体に保存記録する画像を液晶モニタ5にレビュー表示すると共に(ステップW24)、記録される撮影画像と共にその時点の手ブレ量を表示し、終了操作により撮影処理を終了する(ステップW25)。
上記ステップ18のフローチャートに示した制御動作により、デジタルカメラ100は、ブレ補正機能がオンの場合にも、またブレ補正された画像が所望でない場合や、ブレ補正をオンせずに(オフのままで)撮影したがブレが生じてしまったような場合でもユーザの意思に反して自動的にブレ補正に強制オンすることなしに、(ブレ補正機能の)いずれの設定状態においても、それぞれの場合においてブレ量の少ない画質のよい画像を得ることができる。また、いずれの場合も撮影画像とブレ量とを対応付けて確認することができる。
(実施形態5)
本実施形態では、実施形態3のブレ表示方法以外の表示方法やブレ警告方法として撮影条件や印刷条件に応じた許容ボケ内の許容できるブレ量の指標を表示したり、デジタルカメラ100が手ブレ補正機能のほかに警告機能(図2の警告出力部33参照)等を備えた例について説明する。
図19は影条件や印刷条件に応じた許容ボケ内の許容できるブレ表示方法の一実施例を示す図であり、図19(a)は撮影条件や印刷条件に応じた許容ボケ内の許容できるブレ量の指標線191、192と共に、検出されたブレ量および履歴データ193を表示するようにした例であり、図19(b)はブレ補正部32の補正可能な限界ブレ量の限界の指標線194、195と共に検出されたブレ量197および履歴198を示した例である。なお、図19(b)で符号199は補正限界を超えるブレが発生した時点を示す。
許容ブレ量は後述するように、レンズ焦点距離および露出時間等の撮影条件や、ユーザの所望の印刷用紙サイズに応じて許容ボケ量を算出し、それに応じて算出できる。また、算出したブレ量の指標値を表示できる。更に、印刷用紙に係わらず、その対角距離から観察するとした場合の許容ブレ量、または、印刷用紙サイズに応じて同じ明視距離から眺める場合の許容ブレ量のいずれかを選択して設定することができる。
また、ブレ量の警告機能を設け、ブレ量の警告機能がオンで且つブレ補正機能がオフ設定の場合には、許容ブレ量を超えるブレ発生時に警告報知または警告表示を行い、ブレ量の警告機能がオンで且つブレ補正機能がオン設定の場合には補正可能な限界のブレ量を超えるブレ量発生時にのみ警告報知/表示を行うように制御する。
また、ブレ補正の自動オン切替え機能を設け、検出ブレ量が許容ブレ量を超えたとき、または、所定時間内のブレ量の履歴の平均値など所定の統計値が許容ブレ量を超えた場合には手ブレ補正を自動的にオンに切替え制御する。
図20は実施例4に係わるデジタルカメラの撮影制御の一実施例を示すフローチャートであり、PAST撮影時に、撮影条件や印刷条件に応じた許容ボケ内の許容できるブレ量の指標表示および警告表示を行う際の制御動作を示す。
以下に示す処理は基本的に制御部22が予めフラッシュメモリ等のプログラムメモリに記憶されたプログラムに従って実行するものである。以下、図1及び図2に示したデジタルカメラ100に本発明を適用した例について説明する。
図20で、デジタルカメラ100の電源がオンすると、制御部22は、まず、例えばRAM、DRAM21、およびVRAM24のクリアや、内蔵レジスタの設定等、必要な初期設定処理を実行すると共にキー入力部30からの信号を基に撮影モードが選択されているか否かを調べ、撮影モードが選択された場合は、露出時間ないし撮影レンズの焦点距離等の撮影条件や、ユーザの選択に基づく、ブレ警告機能、ブレ補正機能の自動オン切替機能のオン/オフを設定する(ステップX1)。
次に、制御部22は用紙サイズと観察方法を選択可能な選択・設定画面を表示し、ユーザに用紙サイズおよび観察方法の選択・設定を促し、ユーザが印刷条件および観察方法の選択・設定を行うとその設定値をRAMに保持する(ステップX2)。
制御部22は上記ステップX2で選択・設定された観察方法を調べ、「明視距離から観察」が選択された場合はステップX5に進み、「用紙対角の相当距離から観察」が選択された場合はステップX4に進む(ステップX3)。
用紙対角の相当距離から観察する場合は、用紙サイズに係わらず一定の視野角度で許容ボケδや露出時間Tを設定し、ステップX6に進む(許容ボケδの設定方法については後述の「(3)印刷サイズに応じた許容ボケ、許容ブレの設定」参照)(ステップX4)。
明視距離から観察する場合は、印刷用紙サイズに応じて許容ボケδや露出時間Tを設定する(許容ボケδ等の設定方法については後述の「(3)印刷サイズに応じた許容ボケ、許容ブレの設定」参照)(ステップX5)。
次に、制御部22はブレ検出手段31を制御して角速度センサ/圧電振動ジャイロ若しくは撮像信号からの像ブレ検出を開始し(ステップX6)、手ブレ量を順次検出させる。手ブレ検出部31は、デジタルカメラ100の上下、左右、前後のブレ量(ピッチ、ヨー、ロール)を検出して所定時間間隔で制御部22に送出する(ステップX7)。
次に、制御部22はズーム処理および所定のフォーカスエリアにピントが合うようにオートフォーカス(AF)処理を実行し、レンズ焦点距離情報を取得する(ステップX8)
制御部22は、上記ステップX4またはX5で自動設定した許容ボケδおよび露出時間T〔秒〕と上記ステップX8で取得した焦点距離fに応じて許容ブレ角度θpおよび許容ブレ角速度ωpを設定する(許容ブレ角度θp等の設定方法については後述の「(1)印許容ブレの設定方法」参照)(ステップX9)。
次に、制御部22は、カラープロセス回路18からの画像データをDRAM21上に確保されている撮影画像用一時記憶メモリ(例えば、画像循環記憶領域223(図5))に最新画像として記憶すると共に、手ブレ検出部31から送られるブレ量を上記画像データと対応付けてブレ量用一時記憶メモリ(例えば、グラフ値循環記憶領域224(図5))に記憶する(ステップX10)。
制御部22は上記ステップX1でブレ警告機能がオンに設定されているか否かを調べ、オンに設定されている場合はステップX12に進み、オンに設定されていない場合はステップX21に進む(ステップX11)。
ブレ警告機能がオンに設定されている場合は、制御部22は、更に、上記ステップX3でブレ補正機能がオンに設定されているか否かを調べ、オンに設定されている場合はステップX18に進み、オフの場合はステップX13に進む(ステップX12)。
ブレ警告機能がオフの場合には、制御部22はブレ検出部31からの検出ブレ量を許容ブレ量の指標と共に表示部26に表示し(ステップX13)、検出ブレ量と許容ブレ量を比較して検出ブレ量>許容ブレ量の場合はステップX15に進み、そうでない場合はステップX21に進む(ステップX14)。
検出ブレ量>許容ブレ量の場合には、制御部22は警告出力部33を制御して警告音等を出力してが許容ブレ量を超えるブレの発生をユーザに報知する。なお、警告出力に代えて警告メッセージを表示するようにしてもよい(ステップX15)。
次に、制御部22は上記ステップX1でブレ補正機能の自動オン切替機能がオンに設定されている否かを調べ、オンに設定されている場合はステップX17に進み、オフの場合はX21に進む(ステップX16)。
ブレ補正機能の自動オン切替機能がオンに設定されている場合は、制御部22はブレ補正機能をオンに切替えてステップX21に進む(ステップX17)。
ブレ警告機能がオンの場合には、制御部22はブレ検出部31からの検出ブレ量を補正可能なブレ量の指標と共に表示部26に表示し(ステップX18)、検出ブレ量と補正可能なブレ量を比較して検出ブレ量>補正可能なブレ量の場合はステップX20に進み、そうでない場合はステップX21に進む(ステップX19)。
検出ブレ量>補正可能なブレ量の場合には、制御部22は警告出力部33を制御して警告音等を出力して補正可能なブレ量を超えたブレの発生をユーザに報知する。なお、警告出力に代えて警告メッセージを表示するようにしてもよい(ステップX20)。
以下、は図18のステップW9以降の撮影処理と同様のの撮影制御動作を行う(ステップX21)。
上記図20のフローチャートに示した制御動作により、デジタルカメラ100は、ズーム操作等で焦点距離を変えた場合や露出条件や照明条件等の撮影条件に応じて、また、所望の印刷用紙を選択すると印刷用紙サイズに応じて、ブレが気づかれない程度の許容ブレ量を指標として算出し、検出ブレ量と共に表示するので、ユーザはこれを目安にどの程度のブレまで許されるかを確認しながら安心して撮影や記録確認をすることができる。
また、ブレ補正機能の自動オン切替えによると、印刷用紙や撮影条件に応じて、本当に許容できないブレの場合だけブレを補正するので、不要な補正による画質低下も防止できる。
(1)許容ブレ量の算出方法;
許容できるブレ量は、撮像サイズ(対角)Yに応じて、若しくは、撮像サイズYと印刷用紙への引伸し倍率とに応じて、許容ボケ(許容錯乱円率)δを求め、撮影レンズの焦点距離fに応じて許容ボケδに相当する画角を許容できる角度θpとして求める。また、許容ブレ角度θpと設定された露出時間T〔秒〕とから許容できるブレ角度ωpを算出して指標値として表示する。すなわち、撮影画角θは焦点距離f〔mm〕と撮像サイズ(対角)Y〔mm〕とから、画角θ=tan-1(Y/2f)として設定できる。
ブレとボケでは見え方や印象は異なるが、同程度の寸法まで許容できるとみなした場合には、許容ブレ角θp=2×tan-1(δ/2f)、として設定でき、
許容ブレ角速度ωp=許容ブレ角度θp/露出時間T=2×tan-1(δ/2f)/T、として設定できる。
(2)補正可能な限界ブレ量の設定;
補正可能な限界ブレ量は、補正光学系の補正可能な角度範囲θp(max)と、応答性により追従できる角速度量ωp(max)などに基づいて予め所定の指標値として設定しておくことができる。
(3)印刷サイズに応じた許容ボケ、許容ブレの設定;
人間の肉眼で細かなものを見分けられる能力には個人差があるが、一般に、角度にして1分(1‘)程度とされる。写真など連続して調子が変化している対象では少し緩めの角度で2〜3分(2’〜3’)程度とされ、これより小さいものはボケていることがわからず、シャープに見えるといわれている。これを基準に考えると、明視距離(約25cm)だけ離れて写真や印刷画像を観察するとき印刷画像上での許容ボケ(許容錯乱円径)δPは、δP〔mm〕=明視距離250〔mm〕×tan(2‘〜3’)=0.15〜0.22mmとなり、この程度のボケの大きさまでは人間の眼にはボケとして認識されないこととなる。
一方、写真はその大きさに応じて、例えば、写真の対角寸法に相当する距離から眺めるのが自然であるという考えもある。これを基準に、対角が27cmと明視距離に近い八つ切り判(216×165mm、対角271.8mm)では0.2mmのボケまでは許され、35mm判フィルム(36×24mm、対角43.3mm)から八つ切り判への引伸ばし倍率は6倍だからとして、35mm判の許容ボケは0.2÷6=0.033mmが一般的な35mm判フィルムの許容ボケ、すなわち許容錯乱円径(Permissible Circle of Confusion)として採用されている。この方法では、印刷用紙サイズや引伸ばし倍率に係わらず、フィルムやCCD等の撮像素子の撮像サイズに応じて所定の視野角度(2‘〜3’)以内の許容錯乱円径であればよいので換算には便利であるが、いつも同じ八つ切り判で利用するわけではないので、この換算方法では用紙サイズや引伸ばし倍率が大きい場合ほど、粗いピントやブレでも許されることとなる。
しかし、用紙サイズや引伸ばし倍率が大きい場合でも、ポスターや写真展などで近くで見るとき、ピントやボケ、ブレが目立つことがあるので、視角の角度だけで許容ボケを決めることが不適切である場合には、前述した明視距離から観察するとして、どの用紙に印刷するかに応じて印刷するべきである。したがって;
(3)−1:印刷用紙サイズ(対角)SPの相当距離から眺める場合;
この場合の許容ボケδPは、δP=SP〔mm〕×tan(3‘)となる。
これは、撮像サイズYを印刷用紙サイズSPまで引伸ばしたものであるから、引伸ばし倍率(=印刷用紙サイズSP/撮像サイズY)で割り算して撮像サイズ(対角)Y〔mm〕に換算すると、撮像面での許容ボケδは、
δ=(Y/SP)×SP×tan(3‘)
となり、印刷用紙サイズSPに関係なく撮像サイズYに応じて設定できる。したがって、この場合の許容ブレ角度θpと許容ブレ角速度ωpは、
θp=2×tan-1(δ/2f)=2×tan-1{Y×tan(3‘)/2f}、
ωp=θp/T=2×tan-1{Y×tan(3‘)/2f}/T
となる。
(3)−2:印刷用紙を明視距離(約25cm)から眺める場合;
この場合の印刷用紙上の許容ボケδPは、δP=250〔mm〕×tan(3‘)となる。
これを、同様に、撮像角サイズ(対角)Y〔mm〕に換算すると、撮像面での許容ボケδは、δ=(Y/SP)×250〔mm〕×tan(3‘)となり、撮像サイズYと印刷用紙サイズSPとの比、若しくは引伸ばし倍率の逆数に応じて設定できることとなる。
したがって、この場合の許容ブレ角度θpと許容ブレ角速度ωpは、
θp=2×tan-1(δ/2f)=2×tan-1{Y/SP)×250〔mm〕×tan(3‘)/2f}、
ωp=θp/T=2×tan-1{(Y/SP)×250〔mm〕×tan(3‘)/2f}/T
となる。
上記各実施形態の説明では、スルー画像表示時に手ブレ量を示すグラフを表示するようにしたが、電源オン時、ハーフシャッター(シャッターキーの半押し)時、若しくは撮影モード時に常時グラフを表示するようにしてもよい。
また、上記各実施形態の説明では静止画撮影を例としたが、本発明は動画撮影の場合にも適用できる。例えば、動画撮影モードにおいて、動画表示と並行して図6のステップS3〜S8又は図11のステップT3〜T9と同様の処理を行うように動画撮影時の動作プログラムを構成し、動画を表示している画面の一部に手ブレ量を時系列に表示することができる。
また、パン、チルト操作での撮影時に本発明を適用することもできる。例えば、パン操
作又はチルト操作と撮影指示の間に図6のステップS3〜S8又は図11のステップT3〜T9と同様の処理を行うように動作プログラムを構成し、動画を表示している画面の一部に手ブレ量を時系列に表示することができる。
また、上記各実施形態の説明では本発明をデジタルカメラに適用した場合を例としたが、本発明の適用範囲はカメラに限定されず、カメラ付き携帯電話機やカメラ付き携帯情報機器にも適用できる。
また、手ブレ成分を表示するためにサブ液晶表示部を設けてもよい。特にカメラ付き携帯電話においてはメイン表示部とサブ表示部を備えているのでどちらか一方にスルー画像と手ブレ成分を両方表示してもよいし、2つの表示部にスルー画像とブレ成分を別々に表示してもよい。
また、上記各自視形態のフローチャートの説明では、各フローチャートに示す処理は基本的に制御部22が予めフラッシュメモリ等のプログラムメモリに記憶されたプログラムに従って実行する例で説明したが、全ての機能をプログラムメモリに格納する必要はなく、必要に応じて、その一部若しくは全部をネットワークを介して受信して実現するようにしてもよい。
以上、本発明のいくつかの実施例について説明したが本発明は上記各実施例に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能であることはいうまでもない。例えば、カメラという用語は、デジタルカメラ等の電子カメラだけでなく銀塩カメラも含む。
本発明に係るカメラの一実施例としてのデジタルカメラの外観図である。 図1のデジタルカメラの電子回路構成の一実施例を示す図である。 カメラの手ブレ状態表示の一実施例を示す図である。 カメラの手ブレ成分の説明図である。 撮影モード時のDRAMの循環記憶領域の説明図である。 デジタルカメラの手ブレ状態表示及び画像選択・記録動作例を示すフローチャートである。 記録後に表示される選択画像の手ブレ量表示の一実施例を示す図である。 デジタルカメラの手ブレ状態表示及び画像選択・記録動作の他の実施例を示すフローチャートである。 画像のブレ検出方法の説明図である。 手ブレ量検出領域の説明図である。 デジタルカメラの手ブレ状態表示及び画像選択・記録動作例を示すフローチャートである。 図11の手ブレ量算出動作の詳細を示すフローチャートである。 カメラの手ブレ状態表示の一実施例を示す図である。 ブレ量の履歴データの表示例を示す図である。 ブレ量の履歴データの他の表示例を示す図である。 実施例3に係わるデジタルカメラの撮影制御の一実施例を示すフローチャートである。 実施例3に係わるデジタルカメラの撮影制御の変形例を示すフローチャートである。 実施例4に係わるデジタルカメラの撮影制御の一実施例を示すフローチャートである。 影条件や印刷条件に応じた許容ボケ内の許容できるブレ表示方法の一実施例を示す図である。 実施例4に係わるデジタルカメラの撮影制御の一実施例を示すフローチャートである。
符号の説明
5 液晶モニタ画面(画面)
21 DRAM(一時記憶メモリ)
22 制御部(撮影指示検出手段、画像記憶手段、手ブレ検出値記憶手段、グラフ値取得手段、手ブレ量取得手段、手ブレ量記憶手段、グラフ値記憶手段、グラフ表示手段、画像選択手段、選択画像記録手段、選択画像表示手段、撮影記録制御手段、ブレ量履歴データ表示制御手段、補正限界ブレ量設定手段、ブレ警告報知制御手段、許容ブレ量設定手段、ブレ補正状態切替手段)
26 表示部(グラフ表示手段、画像表示手段)
28 メモリカード(記録メモリ、ブレ量履歴記録手段)
29 内蔵メモリ(記録メモリ)
31 手ブレ検出部(手ブレ検出手段、手ブレ量取得手段、手ブレ検出装置)
32 テブレ補正部(テブレ補正手段)
33 警告出力部
51 被写体
100 デジタルカメラ(カメラ)
200 カメラ

Claims (6)

  1. 撮像手段と、
    撮像時の手ブレの状態を循環的に取得する手ブレ状態取得手段と、
    前記撮像手段によって撮像されている画像の記録指示を検出する記録指示検出手段と、
    この記録指示検出手段によって記録指示が検出されると、前記撮像手段によって撮像されている画像を含むその前後に循環的に撮像された複数の画像、及び、前記手ブレ状態取得手段によって循環的に取得された手ブレの状態からなる手ブレ履歴を一時記憶する一時記憶手段と、
    この一時記憶手段による記憶後に、前記一時記憶された手ブレ履歴と前記複数の画像のうち当該履歴における所定のタイミングで撮像されたものとを表示する表示手段と、
    前記記録指示検出手段による記録の指示の後再度記録指示を検出することにより、前記表示手段に表示されている画像を含む前記一時記憶手段に記憶された複数の画像を記録する記録手段と、
    を備えたことを特徴とするカメラ。
  2. 前記表示手段は前記手ブレ履歴に前記撮像手段が複数の画像を撮像したタイミングを示す指標を更に表示し、これら指標に基づいて前記一時記憶手段に記憶された複数の画像のうち前記表示手段に表示するべき画像の選択を検出する選択検出手段を更に備え、
    前記記録手段は、前記選択検出手段によって選択が検出された画像を記録することを特徴とする請求項1記載のカメラ。
  3. 前記選択検出手段によって選択が検出される画像とは、前記複数の画像から手ブレ量が小さいタイミングで撮像された画像であることを特徴とする請求項2記載のカメラ。
  4. 前記選択検出手段によって選択が検出される画像とは、前記記録指示検出手段による検出タイミングに最も近いタイミングで撮像された画像であることを特徴とする請求項2記載のカメラ。
  5. 撮像時の手ブレの状態を循環的に取得する手ブレ状態取得ステップと、
    撮像部にて撮像されている画像の記録指示を検出する記録指示検出ステップと、
    この記録指示検出ステップにて記録指示が検出されると、前記撮像部にて撮像されている画像を含むその前後に循環的に撮像された複数の画像、及び、前記手ブレ状態取得ステップにて循環的に取得された手ブレの状態からなる手ブレ履歴を一時記憶部に一時記憶させる一時記憶ステップと、
    この一時記憶ステップでの記憶後に、前記一時記憶部に記憶された手ブレ履歴と前記複数の画像のうち当該履歴における所定のタイミングで撮像されたものとを表示部に表示させる表示ステップと、
    前記記録指示検出ステップでの記録の指示の後再度記録指示を検出することにより、前記表示部に表示されている画像を含む前記一時記憶部に記憶された複数の画像を記録部に記録させる記録ステップと、
    を含むことを特徴とする撮像画像の記録・表示方法。
  6. 撮像手段、一時記憶手段、及び、記録手段を具備する情報機器のコンピュータを、
    撮像時の手ブレの状態を循環的に取得する手ブレ状態取得手段、
    前記撮像手段にて撮像されている画像の記録指示を検出する記録指示検出手段、
    この記録指示検出手段によって記録指示が検出されると、前記撮像手段にて撮像されている画像を含むその前後に循環的に撮像された複数の画像、及び、前記手ブレ状態取得手段によって循環的に取得された手ブレの状態からなる手ブレ履歴を前記一時記憶手段に一時記憶させる一時記憶制御手段、
    この一時記憶制御手段による記憶後に、前記一時記憶手段に記憶された手ブレ履歴と前記複数の画像のうち当該履歴における所定のタイミングで撮像されたものとを表示出力させる表示出力手段、
    前記記録指示検出手段による記録の指示の後再度記録指示を検出することにより、前記表示出力されている画像を含む前記一時記憶手段に記憶された複数の画像を前記記録手段に記録させる記録制御手段、
    として機能させることを特徴とするプログラム。
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