JP4866750B2 - 光学部品、レンズ鏡筒およびカメラ - Google Patents

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Description

本発明は、光学部品、レンズ鏡筒およびカメラ、特に、有害光を遮断する遮光部を有する光学部品、レンズ鏡筒およびカメラに関する。
カメラなどの光学機器においては、像の形成に悪影響を及ぼすゴーストやフレアなどが発生する場合がある。ゴーストおよびフレアは、強い光が撮像光学系に入射した場合に、入射光の一部が撮像光学系のレンズ表面で反射し、この反射光(有害光)が偽りの像を形成することに起因している。
このような有害光の発生を抑制する方法としては、例えば、レンズの光学非有効領域に薄い環状の遮光シートを設ける方法や、あるいは、レンズの光学非有効領域に遮光処理を施す方法などが挙げられる。
一般的には、レンズの遮光処理は墨塗りや印刷などにより行われる。墨塗りはレンズの表面に筆などにより墨を塗布する方法である。印刷の手法としては、スクリーン印刷やパット印刷などが挙げられる(例えば、特許文献1〜4を参照)。
実開平4−109734号公報 実開平1−128328号公報 特開2003−57721号公報 特開2002−82370号公報
ところで、光学機器においては、携帯性能を考慮して、本体の小型化が求められている。具体的には、本体の小型化に大きく貢献すると考えられるレンズ鏡筒の小型化が求められている。
レンズ鏡筒の小型化に伴い、撮像光学系を構成するレンズの径を小さくする必要がある。この場合、レンズを通過する光の量はレンズ鏡筒を小型化しても変わらない。このため、レンズの径が小さくなると、レンズの照度(単位面積当たりの光の量)が高くなる。しかしながら、遮光シートを用いると、レンズ間の距離を短縮することができないだけでなく、遮光シートを固定するためのスペースを設ける必要があり、レンズ鏡筒の小型化が妨げられる。
一方、遮光シートではなく墨塗りにより有害光を遮断する場合、確実に有害光を遮断することができない場合がある。なぜなら、墨塗りは、塗料の膜厚がばらつきやすく、かつ、遮光部の膜厚が薄いためであり、また、墨は元来、レンズコバ部(レンズの外周部)の乱反射を抑える目的の塗料であり遮光性能が高いものではないためである。したがって、レンズ鏡筒の小型化を実現できたとしても、墨塗りだけでは有害光が遮断できない場合があり、光学系の光学性能が劣化する。
このように、従来の光学部品では光学性能の向上および小型化を両立することが求められている。
本発明の課題は、光学性能の向上および小型化を両立できる光学部品、レンズ鏡筒およびカメラを提供することにある。
第1の発明に係る光学部品は、撮像光学系に含まれる光学部品であって、第1レンズと、遮光部と、第2レンズと、を備えている。遮光部は、第1レンズの表面に形成された膜状の部分であって、撮像光学系における有害光を遮断する。第2レンズは第1レンズの光軸に沿った方向に第1レンズと並んで配置されている。遮光部には合成樹脂が含まれている。遮光部は第1レンズの光学非有効領域に配置されている。遮光部により撮像光学系の有効光路が決定されている。遮光部の一部は第1レンズと第2レンズとの間に挟みこまれている。第1レンズは第2レンズ側に配置された第1曲面を有している。第2レンズは第2曲面を有している。第2曲面は、第1曲面と間隔をあけて配置されており、第1曲面とは異なる曲率を有している。遮光部は曲面部を有している。曲面部は、第1曲面上に形成されており、撮像光学系の有効光路を決定している。
ここで、合成樹脂としては、例えば熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂などが挙げられる。遮光部には合成樹脂が含まれている。これは、遮光部が、墨塗り用の墨ではなく印刷用インクからなることを意味している。墨塗りは筆などにより行われる。一方、印刷としてはスクリーン印刷やパット印刷などが挙げられる。
一般的に、印刷により形成された遮光部は、墨塗りにより形成された遮光部に比べて、膜厚を均一かつ厚くすることが容易である。このため、第1レンズに入射する光の照度が高くなっても、遮光部により確実に有害光を遮断することができ、光学性能を向上させることができる。
また、遮光部により確実に有害光を遮断できるため、遮光シートを設ける必要がない。それに加えて、印刷により形成された遮光部は、墨塗りにより形成された遮光部に比べて、膜厚のばらつきが小さい。このため、遮光シートを設けずに、他のレンズに遮光部を介して第1レンズを当接させて、レンズ同士の位置決めを行うことが可能となる。これにより、光学性能の劣化を防止しつつ撮像光学系の小型化を実現できる。
さらに、この光学部品では、遮光部により撮像光学系の有効光路が決定されている。印刷により形成された遮光部は、墨塗りにより形成された遮光部に比べて、塗布範囲の精度が高い。このため、遮光部を有効光路に近接して配置することができ、遮光部の範囲をより広く確保することができる。これにより、従来よりも多くの有害光を遮断することができ、光学性能の向上を図ることができる。
以上より、この光学部品では、光学性能の向上および小型化を両立させることができる。
ここで、光学有効領域とは、被写体の光学像を形成するために用いられる領域を意味しており、例えばレンズ面などである。光学非有効領域とは、光学有効領域以外の領域であって被写体の光学像を形成するために用いられない領域を意味しており、例えばレンズ面の外周側に形成される平面、あるいはレンズ面精度を確保するためのレンズ面の延長部などである。有効光路とは、撮像光学系Oにおいて被写体の光学像を形成する光束が通過する領域を意味している。
第2の発明に係る光学部品は、第1の発明に係る光学部品において、第2曲面の曲率は第1曲面の曲率よりも大きい
これにより、撮像光学系の小型化を実現できる。
第3の発明に係る光学部品は、第1または第2の発明に係る光学部品において、第1レンズが光学非有効領域に配置され光軸に垂直な環状の当接面を有している。遮光部は当接面上に配置され曲面部の外周側に配置された平面部を有している。平面部は当接面と第2レンズとの間に挟み込まれている。
第4の発明に係る光学部品は、第1から第3のいずれかの発明に係る光学部品において、遮光部には合成樹脂に属する熱硬化性樹脂が含まれている。
ここで、熱硬化性樹脂としては、例えばポリウレタン樹脂(PUR)、エポキシ樹脂(EP)などが挙げられる。
第5の発明に係るレンズ鏡筒は、第1から第4のいずれかに係る光学部品において、第1レンズの遮光部の形成されている範囲には、反射防止処理が施されている。
これにより、遮光部と第1レンズとの界面において、有害光が反射するのを防止することができ、光学性能をより向上させることができる。
第6の発明に係るレンズ鏡筒は、撮像光学系を保持するためのレンズ鏡筒であって、撮像光学系に含まれる第1から第5のいずれかの発明に係る光学部品と、光学部品を保持する保持部材と、を備えている。
このレンズ鏡筒では、光学性能の向上および小型化を両立させることができる。
第7の発明に係るカメラは、第6の発明に係るレンズ鏡筒と、レンズ鏡筒に保持される撮像光学系と、撮像光学系により形成された被写体の光学像を撮像する撮像部と、レンズ鏡筒を保持する外装部と、を備えている。
このカメラでは、光学性能の向上および小型化を両立させることができる。
本発明に係る光学部品、レンズ鏡筒およびカメラでは、上記の構成により、光学性能の向上および小型化を両立させることができる。
以下、本発明に係るレンズ鏡筒およびカメラについて、図面を参照しながら説明する。
〔1:デジタルカメラの概要〕
図1〜図2を用いて本発明の実施形態に係るデジタルカメラ1について説明する。図1および図2にデジタルカメラ1の概略斜視図を示す。図1はレンズ鏡筒3が撮影状態である場合を示している。
デジタルカメラ1は被写体の画像を取得するためのカメラである。デジタルカメラ1には、高倍率化および小型化のために、多段沈胴式のレンズ鏡筒3が搭載されている。
なお、以下の説明では、デジタルカメラ1の6面を以下のように定義する。
デジタルカメラ1による撮影時に被写体側を向く面を前面、その反対側の面を背面とする。被写体の鉛直方向上下とデジタルカメラ1で撮像される長方形の像(一般には、アスペクト比(長辺対短辺の比)が3:2、4:3、16:9など)の短辺方向上下とが一致するように撮影を行う場合に、鉛直方向上側に向く面を上面、その反対側の面を底面とする。さらに、被写体の鉛直方向上下とデジタルカメラ1で撮像される長方形の像の短辺方向上下とが一致するように撮影を行う場合に、被写体側から見て左側にくる面を左側面、その反対側の面を右側面とする。なお、以上の定義は、デジタルカメラ1の使用姿勢を限定するものではない。
以上の定義によれば、図1は、前面、上面および左側面を示す斜視図ということになる。
なお、デジタルカメラ1の6面だけでなく、デジタルカメラ1に配置される各構成部材の6面も同様に定義する。すなわち、デジタルカメラ1に配置された状態の各構成部材の6面に対して、上述の定義が適用される。
また、図1に示すように、撮像光学系O(後述)の光軸Aに平行なY軸を有する3次元直交座標系(右手系)を定義する。この定義によれば、光軸Aに沿って背面側から前面側に向かう方向がY軸正方向であり、光軸Aに直交し右側面側から左側面側に向かう方向がX軸正方向であり、X軸およびY軸に直交し底面側から上面側に向かう方向がZ軸正方向となる。
以下、それぞれの図面において、このXYZ座標系を基準として説明を行う。すなわち、それぞれの図面におけるX軸正方向、Y軸正方向、Z軸正方向は、それぞれ同じ方向を示している。
〔2:デジタルカメラの全体構成〕
図1および図2に示すように、デジタルカメラ1は主に、各ユニットを収容する外装部2と、被写体の光学像を形成する撮像光学系Oと、撮像光学系Oを移動可能に保持するレンズ鏡筒3と、から構成されている。
撮像光学系Oは複数のレンズ群から構成されており、複数のレンズ群がY軸方向に並んだ状態で配置されている。レンズ鏡筒3は、多段沈胴式であり、外装部2に支持されている。複数のレンズ群は、レンズ鏡筒3によりY軸方向に相対的に移動可能なように保持されている。レンズ鏡筒3の構成の詳細については後述する。
外装部2には、光学像に対して光電変換を行う撮像部としてのCCDユニット21と、CCDユニット21により取得された画像を記録する画像記録部16と、が内蔵されている。外装部2の背面には、CCDユニット21により取得された画像を表示する液晶モニタ15が設けられている。
外装部2の上面には、撮影者が撮像動作などの操作を行えるように、レリーズボタン11と、操作ダイアル12と、電源スイッチ13と、ズーム調節レバー14と、が設けられている。レリーズボタン11は撮影者が露光のタイミングを入力するためのボタンである。操作ダイアル12は撮影者が撮影動作に関する各種設定を行うためのダイアルである。電源スイッチ13は撮影者がデジタルカメラ1のONおよびOFFを操作するためのスイッチである。ズーム調節レバー14は、撮影者がズーム倍率を調節するためのレバーであり、レリーズボタン11を中心として所定の角度の範囲内で回転可能である。
なお、図1および図2は、デジタルカメラ1の主要な構成のみを示している。このため、前述の構成以外の構成がデジタルカメラ1に設けられていてもよい。
〔3:レンズ鏡筒の構成〕
図3および図4を用いて、レンズ鏡筒3の全体構成ついて説明する。図3にレンズ鏡筒3の分解斜視図、図4に駆動枠および固定枠の概略斜視図を示す。
図3に示すように、レンズ鏡筒3は主に、外装部2に固定されるベースプレート31と、ベースプレート31に固定される駆動源としてのズームモータ32と、各枠体をベースプレート31との間に収容する固定枠33と、ズームモータ32の駆動力が入力される駆動枠34と、固定枠33によりY軸方向に移動可能に支持される直進枠35と、から構成されている。ベースプレート31にはCCDユニット21のCCD22が取り付けられている。ズームモータ32としては、例えばステッピングモータなどが挙げられる。
レンズ鏡筒3はさらに、第1レンズ群G1を保持する第1レンズ枠36と、第2レンズ群G2を保持する第2レンズ枠37と、第3レンズ群G3を保持する第3レンズ枠38と、を備えている。第1レンズ群G1は、例えば全体として負のパワーを持つレンズ群であり、被写体からの光を取り込む。第2レンズ群G2は、例えば全体として正のパワーを持つレンズ群である。第3レンズ群G3は、例えば焦点を調節するための正のパワーを持つレンズ群である。第1レンズ群G1、第2レンズ群G2および第3レンズ群G3により撮像光学系Oが構成されている。
(3.1:固定枠)
固定枠33は、駆動枠34を案内するための部材であり、ベースプレート31とともにレンズ鏡筒3の固定側の部材を構成している。固定枠33はベースプレート31にねじにより固定されている。固定枠33は主に、主要部を構成する略筒状の固定枠本体33aと、固定枠本体33aに回転可能に支持される駆動ギア33bと、から構成されている。
固定枠本体33aは、ベースプレート31に固定されており、内周側に駆動枠34が配置されている。駆動ギア33bは、ズームモータ32の駆動力を駆動枠34に伝達するための部材であり、ズームモータ32のギア(図示せず)と噛み合っている。固定枠本体33aの内周側には、駆動枠34を案内するための3本のカム溝33cと、直進枠35を案内するための3本の直進溝33dと、が形成されている。カム溝33cは円周方向に等間隔で配置されている。直進溝33dは、Y軸方向に延びており、円周方向に等間隔で配置されている。
(3.2:駆動枠)
駆動枠34は、第1レンズ枠36および第2レンズ枠37を案内するための部材であり、固定枠33の内周側に配置されている。駆動枠34は主に、固定枠本体33aの内周側に配置される略筒状の駆動枠本体34aから構成されている。
駆動枠本体34aの外周側にはカム部材としての3本のカムピン43が設けられており、内周側には3本の第1カム溝34cおよび3本の第2カム溝34dが形成されている。第1カム溝34cは第1レンズ枠36を案内するための溝である。第2カム溝34dは第2レンズ枠37を案内するための溝である。3本のカムピン43は、円周方向に等間隔に配置されており、固定枠33の3本のカム溝33cに係合している。すなわち、駆動枠34はカムピン43を介して固定枠33に支持されている。
駆動枠本体34aの外周側にはギア部34eが形成されている。ギア部34eは固定枠33の駆動ギア33bと噛み合っている。これにより、ズームモータ32の駆動力が駆動ギア33bを介して駆動枠34に伝達される。
駆動枠34はズームモータ32の駆動力により光軸A回り(R1方向およびR2方向)に駆動される。例えば、沈胴状態から撮影状態に移行する場合は、ズームモータ32により駆動枠34はR1側に駆動される。この結果、固定枠33のカム溝33cに沿ってカムピン43が移動し、駆動枠34は固定枠33に対してY軸方向正側に移動する。撮影状態から沈胴状態に移行する場合は、ズームモータ32により駆動枠34はR2側に駆動される。この結果、駆動枠34は固定枠33に対してY軸方向負側に移動する。
このように、カム溝33cの形状に応じて、駆動枠34は固定枠33に対して回転しながらY軸方向に移動可能である。
(3.3:直進枠)
直進枠35は、第1レンズ枠36が固定枠33に対して回転するのを防止するための部材であり、駆動枠34の内周側に配置されている。直進枠35は主に、筒状の直進枠本体35aと、直進枠本体35aの外周側に形成された3本の直進ピン35bと、から構成されている。
直進ピン35bは、駆動枠34と干渉しないように直進枠本体35aのY軸方向負側に配置されており、固定枠33の直進溝33dに係合している。すなわち、直進枠35は固定枠33によりY軸方向に直進可能に支持されている。
また、直進枠本体35aの外周側には、バヨネット溝35eが形成されている。バヨネット溝35eには、駆動枠34の内周側に形成されたバヨネット爪34f(図4参照)が係合している。これにより、直進枠35は、駆動枠34に対して回転可能かつY軸方向に一体で移動可能である。
すなわち、駆動枠34が固定枠33に対して回転すると、直進枠35は、固定枠33に対して回転することなく(駆動枠34に対して回転しながら)、駆動枠34とともにY軸方向へ移動する。
直進枠本体35aには、Y軸方向に延びる3本の第1ガイド溝35cおよび3本の第2ガイド溝35dが形成されている。3本の第1ガイド溝35cは円周方向に等間隔に配置されており、3本の第2ガイド溝35dは円周方向に等間隔に配置されている。第1ガイド溝35cには第1レンズ枠36のカムピン36b(後述)が挿入されている。第2ガイド溝35dには第2レンズ枠37のカムピン37b(後述)が挿入されている。すなわち、第1レンズ枠36および第2レンズ枠37の固定枠33に対する回転が、直進枠35により規制されている。なお、第1ガイド溝35cおよび第2ガイド溝35dにより、第1レンズ枠36および第2レンズ枠37のY軸方向への移動は規制されていない。
(3.4:第1レンズ枠)
第1レンズ枠36は、第1レンズ群G1をY軸方向に移動可能に保持するための部材であり、直進枠35の内周側に配置されている。第1レンズ枠36は主に、第1レンズ群G1を内部に収容する第1レンズ枠本体36aと、第1レンズ枠本体36aの外周側に設けられた3本のカムピン36bと、から構成されている。カムピン36bは、第1ガイド溝35cを貫通した状態で、駆動枠34の第1カム溝34cに係合している。
駆動枠34が固定枠33に対して回転すると、第1ガイド溝35cに沿ってカムピン36bが移動する。このとき、カムピン36bの回転方向の移動は、直進枠35の第1ガイド溝35cにより規制される。このため、第1カム溝34cおよび第1ガイド溝35cに沿ってカムピン36bはY軸方向にのみ移動する。このように、第1レンズ枠36は、固定枠33に対して回転することなく、第1カム溝34cの形状に応じて駆動枠34に対してY軸方向に移動可能である。
(3.5:第2レンズ枠)
第2レンズ枠37は、第2レンズ群G2をY軸方向に移動可能に保持するための部材であり、直進枠35の内周側であって第1レンズ枠36のY軸方向負側に配置されている。第2レンズ枠37は主に、第2レンズ群G2を内部に収容する第1枠50および第2枠59と、第1枠50の外周側に設けられた3本のカムピン37bと、から構成されている。カムピン37bは、第2ガイド溝35dを貫通した状態で、駆動枠34の第2カム溝34dに係合している。
駆動枠34が固定枠33に対して回転すると、第2ガイド溝35dに沿ってカムピン37bが移動する。このとき、カムピン37bの回転方向の移動は、直進枠35の第2ガイド溝35dにより規制される。このため、第1レンズ枠36の場合と同様に、第2カム溝34dおよび第2ガイド溝35dに沿ってカムピン37bはY軸方向にのみ移動する。
このように、第2レンズ枠37は、固定枠33に対して回転することなく、第2カム溝34dの形状に応じて駆動枠34に対してY軸方向に移動可能である。
(3.6:第3レンズ枠)
第3レンズ枠38は、第3レンズ群G3をY軸方向に移動可能に保持するための部材であり、ベースプレート31のフォーカスシャフト31a、31bによりY軸方向に移動可能に支持されている。第3レンズ枠38の駆動は、ベースプレート31に固定されたフォーカスモータ39により行われる。フォーカスモータ39により、第3レンズ枠38はベースプレート31に対してY軸方向に移動する。
(3.7:まとめ)
以上の構成をまとめると、固定枠33、駆動枠34および直進枠35を介して、ズームモータ32により第1レンズ枠36および第2レンズ枠37は光軸Aに沿った方向に移動可能である。フォーカスモータ39により第3レンズ枠38は光軸Aに沿った方向に移動可能である。
したがって、これらの構成により、撮像光学系Oのズーム倍率およびフォーカスを調節可能な沈胴式のレンズ鏡筒3が実現される。
〔4:遮光処理について〕
このレンズ鏡筒3では、ゴーストやフレアの発生を抑制するために、レンズに遮光処理が施されている。ここでは、第2レンズ群G2を例に遮光処理について説明する。図5に第2レンズ群G2周辺の概略断面図、図6に図5のA−A断面図、図7に第4レンズ54の詳細図を示す。
(4.1:レンズ保持構造)
遮光処理の説明を摺る前に、第2レンズ群G2の保持構造について説明する。図5に示すように、第2レンズ群G2は、第1レンズ51と、第2レンズ52と、第3レンズ53(課題を解決するための手段に記載されている第2レンズ)と、第4レンズ54(課題を解決するための手段に記載されている第1レンズ)と、から構成されている。
第1レンズ51はガラス製の凸メニスカスレンズである。第2レンズ52はガラス製の両凸レンズである。第3レンズ53はガラス製の両凹レンズである。第3レンズ53のY軸方向正側のレンズ面には第2レンズ52が接合されている。第4レンズ54はプラスチック製の両凸レンズである。第4レンズ54の外径は、第3レンズ53の外径よりも大きい。第4レンズ54はプラスチック製であるため、第3レンズ53に比べて剛性が低い、もしくは線膨張係数が大きい。
これらのレンズは保持部材としての第1枠50の各部に固定されている。具体的には図5および図6に示すように、第1枠50は、第3レンズ53を保持する環状の第1部分55と、第1部分55のY軸方向負側に形成され第4レンズ54を保持する第2部分56と、第1レンズ51を保持する第3部分57と、から構成されている。第3部分57のY軸方向正側には第1レンズ51が固定されている。
第1部分55は第1枠50の主要部を構成する環状の部分であり、第1部分55の内周側には第3レンズ53が極微小な隙間を介して嵌め込まれている、または圧入されている。具体的には、圧入の場合、第1部分55の内径は、第3レンズ53の外径よりも若干小さく、第1部分55は第3レンズ53を半径方向内側に押圧している。第1部分55の内周面55aは、第3レンズ53の外周面53bに当接している。これにより、第3レンズ53は第1枠50に対して半径方向に位置決めされる。
第1部分55のY軸方向正側の内周部には、半径方向内側に延びる環状の第3部分57が形成されている。第3部分57は半径方向内側かつY軸方向負側に延びる環状の当接部57aを有している。当接部57aは第3レンズ53の外周部とY軸方向に当接している。これにより、第3レンズ53は第1枠50に対してY軸方向に位置決めされるとともに、第3レンズ53の光軸Aに対する姿勢(角度)が安定する。
第2部分56の内周側には第4レンズ54が配置されている。具体的には、第4レンズ54の外周面54cと第2部分56の内周面56cとの半径方向間には、隙間Sが確保されている。
第4レンズ54は第2部分56に接着により固定されている。具体的には、第2部分56には円周方向に等ピッチで配置された3つの接着溝56aが形成されている。なお、第2部分56には、少なくとも2つの接着溝56aが形成されていればよい。各接着溝56aには接着剤58が充填されており、接着剤58により第4レンズ54と第2部分56とが互いに接着されている。すなわち、接着剤58により第4レンズ54は3点で第1枠50に固定されている。接着剤58としては、例えば紫外線照射により硬化する紫外線硬化接着剤などが挙げられる。
第4レンズ54は第3レンズ53とマージナルコンタクトしている。具体的には、第3レンズ53のY軸方向負側には、第3レンズ53の光軸に垂直な環状の当接面53aが形成されている。第4レンズ54のY軸方向正側には、第4レンズ54の光軸に垂直な環状の当接面54aが形成されている。当接面53a,54aは第2レンズ群G2の光学性能に影響を及ぼさない領域(光学非有効領域)に配置されている。第4レンズ54の当接面54aは、第3レンズ53の当接面53aと当接している。より詳細には、第4レンズ54は遮光部54d(後述)を介して第3レンズ53と間接的に当接している。これにより、第4レンズ54は第3レンズ53に対してY軸方向に位置決めされるとともに、第4レンズ54の光軸Aに対する姿勢(角度)が安定する。
さらに、接着溝56aは第3レンズ53のY軸方向中央付近まで延びている。このため、接着剤58により、第3レンズ53の外周部および第4レンズ54の外周部が第2部分56に固定されている。また、接着剤58により第4レンズ54の外周部が第3レンズ53の外周部に接着されている。これにより、第3レンズ53および第4レンズ54が第1枠50に対してずれるのを防止できる。
また、第4レンズ54は半径方向外側に延びる突出部54bを有している。なお、突出部54bは複数カ所に形成されていてもよい。第2部分56には3つの切欠部56bが形成されている。切欠部56bは接着溝56a同士の円周方向(回転方向)間に配置されている。突出部54bは切欠部56bに隙間を介して挿入されている。なお、突出部54bは製造上の都合で発生するものも含む。突出部54bとしては、例えば、プラスチックレンズの成型時のゲート部等が考えられる。
このレンズ保持構造では、第1部分55の内径が第2部分56の内径と異なる。具体的には、第1部分55の内径は第2部分56の内径よりも小さい。このため、第1部分55の内径と第2部分56の内径とを別々に調節することができる。
寸法の調節方法としては、例えば第1枠50が射出成形により製作されている場合は、金型の調節が挙げられ、第1枠50が機械加工により製作されている場合は、加工による調節が挙げられる。これにより、第3レンズ53の外径と第4レンズ54の外径とが異なる場合であっても、このレンズ保持構造により対応することが可能となる。
また、このレンズ保持構造では、各レンズ53,54の同軸を調整する際に、各レンズ53,54に対応する部分の内径のみを調節することが可能となる。すなわち、このレンズ保持構造では、各レンズの同軸を高精度で調整することが可能となり、光学性能の劣化を防止できる。
以上より、このレンズ保持構造では、光学性能の劣化を防止しつつ、設計の自由度を高めることができる。
(4.2:遮光部)
第4レンズ54には、有害光を遮断するための黒色の遮光部54dが形成されている。具体的には図5および図7に示すように、遮光部54dは、第4レンズ54のY軸方向正側の表面に形成されており、当接面54aの全面およびレンズ面54eの外周部に配置されている。当接面54aおよびレンズ面54eを含む第4レンズ54の表面には、ARコート(Anti−reflection Coat)などの反射防止処理が施されていても良い。第4レンズ54は第3レンズ53と遮光部54dを介して間接的に当接している。遮光部54dが第3レンズ53と第4レンズ54との間に挟み込まれている、と考えることもできる。第4レンズ54の第3レンズ53に対する姿勢(角度)は、当接面53a、当接面54aおよび遮光部54dにより決定されている。
第4レンズ54において、レンズ面54eが光学有効領域であり、当接面54aが光学非有効領域である。すなわち、遮光部54dは第4レンズ54の光学有効領域および光学非有効領域に配置されている。撮像光学系Oの有効光路は遮光部54dにより決定されている。具体的には、遮光部54dの内周部により、第3レンズ53から出射する光束の最外周部が遮断されている。
ここで、光学有効領域とは、被写体の光学像を形成するために用いられる領域を意味しており、例えば第4レンズ54におけるレンズ面54eなどである。光学非有効領域とは、光学有効領域以外の領域であって被写体の光学像を形成するために用いられない領域を意味しており、例えば第4レンズ54における当接面54a、あるいはレンズ面精度を確保するためのレンズ面の延長部などである。有効光路とは、撮像光学系Oにおいて被写体の光学像を形成する光束が通過する領域を意味している。
(4.3:印刷)
遮光部54dは、墨塗りではなく印刷により形成されている。具体的には、遮光部54dには合成樹脂が含まれている。印刷用のインクとしては、例えば合成樹脂に属する熱硬化性樹脂を含むものが挙げられる。より詳細には、ポリウレタン樹脂(PUR)やエポキシ樹脂(ER)などを含む2液反応型のインクが挙げられる。
例えば、2液反応型のウレタン系インクは、顔料を含み水酸基を持つ主剤と、イソシアネート基を持つ硬化剤と、から構成されている。主剤および硬化剤を混合させることで、水酸基とイソシアネート基とが反応し、複数のウレタン結合が生まれる。この結果、ポリウレタンが生成され、顔料としてのカーボンブラックの粒子群がポリウレタン樹脂とともに硬化し、レンズの表面に黒色の膜が形成される。2液反応型のウレタン系インクの主成分としては、トリメチルベンゼン(混合物)、エチレングリコールモノエチルエーテル、アテセート、シクロへキサン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン、カーボンブラックおよびアクリル系樹脂の混合物などが挙げられる。なお、近年では1液反応型ウレタン系インクも開発されているため、印刷用インクとして1液反応型ウレタン系インクも考えられる。
印刷の手法としては、例えばスクリーン版を用いるスクリーン印刷、あるいは、パットを用いるパット印刷などが挙げられる。スクリーン印刷の場合、ポリエステルなどの繊維で織られたスクリーン版において印刷したい部分以外の目が塞がれる。このスクリーン版がレンズに押し当てられ、スクリーン版上に混合液からなるインキが供給される。スクリーン版上をスキージと呼ばれるゴム製のヘラが移動すると、スクリーン版の目が塞がれていない部分をインキが通過し、レンズ上の印刷したい範囲にインキが塗布される。これにより、レンズ上における任意の範囲にインキを塗布することが可能となる。
一般的に、印刷により形成された遮光部は、墨塗りにより形成された遮光部に比べて、膜厚を厚くするのが容易である。これは、墨に比べて、印刷用インキでは顔料を溶かしている有機溶剤と顔料との混合比を容易に調節できるためである。例えば、1度塗りで比較した場合、墨塗りにより形成された遮光部の膜厚がおおよそ5〔μm〕であるのに対して、印刷により形成された遮光部54dの膜厚はおおよそ10〔μm〕である。このため、墨塗りにより形成された遮光部に比べて、遮光部54dの方が遮光塗料の種類の違いだけでなく遮光性能は高い。
また、印刷により形成された遮光部は、墨塗りにより形成された遮光部に比べて、膜厚のばらつきが小さい。例えば、墨塗りにより形成された遮光部は、一度塗りで十分に遮光性能を満足できないため重ね塗りが必要となり、その膜厚のばらつきが±5〔μm〕程度発生するのに対して、印刷により形成された遮光部の膜厚のばらつきはおおよそ±2〔μm〕である。このため、遮光部54dが第3レンズ53および第4レンズ54の当接部分に設けられていても、第4レンズ54の第3レンズ53に対する姿勢(角度)の精度を確保することができる。
さらに、印刷により形成された遮光部は、墨塗りにより形成された遮光部に比べて、塗装範囲の精度が高い。例えば、印刷により形成された遮光部では、レンズの半径方向における位置のばらつきが、±25〔μm〕程度である。このため、遮光部54dを撮像光学系Oの有効光路周辺に正確に配置することができる。また、撮像光学系Oの有効光路が遮光部54dにより決定される場合であっても、有効光路のばらつきを抑えることができ、光学性能の劣化を抑制することができる。
〔5:デジタルカメラの動作〕
図1〜図3を用いて、デジタルカメラ1の動作について説明する。
(5.1:電源OFF時の状態)
電源スイッチ13がOFFの状態では、レンズ鏡筒3が外装部2のY軸方向の外形寸法内に収まるように、レンズ鏡筒3は沈胴状態(レンズ鏡筒3のY軸方向の寸法が最も短い状態)で停止している。
(5.2:電源ON時の動作)
電源スイッチ13がONに切り換えられると、各部に電源が供給され、レンズ鏡筒3が沈胴状態から撮影状態に駆動される。具体的には、ズームモータ32により駆動枠34が固定枠33に対して所定角度だけR1側に駆動される。この結果、駆動枠34は、固定枠33に対して回転しながら、カム溝33cの形状に応じて固定枠33に対してY軸方向正側に移動する。
駆動枠34が固定枠33に対して回転および直進すると、第1レンズ枠36および第2レンズ枠37は、駆動枠34とともに固定枠33に対してY軸方向正側へ移動する。このとき、第1レンズ枠36および第2レンズ枠37は固定枠33に対して回転しない。
第1レンズ枠36および第2レンズ枠37は、駆動枠34とともにY軸方向正側へ移動しながら、第1カム溝34cおよび第2カム溝34dの形状に応じて、駆動枠34に対してY軸方向へ移動する。このとき、第1レンズ枠36および第2レンズ枠37はY軸方向に相対的に移動する。すなわち、第1レンズ枠36および第2レンズ枠37は、駆動枠34のY軸方向への移動量よりも大きい(あるいは小さい)移動量だけ、固定枠33に対してY軸方向に移動する。
駆動枠34の回転が停止すると、第1レンズ枠36および第2レンズ枠37のY軸方向への移動も停止し、レンズ鏡筒3は撮影状態になる。
(5.3:撮影時のズーム動作)
ズーム調節レバー14が望遠側に操作されると、ズーム調節レバー14の回転角度および操作時間に応じて、ズームモータ32により駆動枠34が固定枠33に対してR1側に駆動される。この結果、駆動枠34、第1レンズ枠36および第2レンズ枠37が、全体として固定枠33に対してY軸方向正側に移動し、撮像光学系Oのズーム倍率が大きくなる。
ズーム調節レバー14が広角側に操作されると、ズーム調節レバー14の回転角度および操作時間に応じて、ズームモータ32により駆動枠34が固定枠33に対してR2側に駆動される。この結果、駆動枠34、第1レンズ枠36および第2レンズ枠37が、全体として固定枠33に対してY軸方向負側に移動し、撮像光学系Oのズーム倍率が小さくなる。
〔6:効果〕
デジタルカメラ1およびレンズ鏡筒3の効果は以下の通りである。
(6.1)
このレンズ鏡筒3では、印刷により遮光部54dが形成されている。一般的に、印刷により形成された遮光部は、墨塗りにより形成された遮光部に比べて、遮光塗料の遮光性能が高いばかりでなく、膜厚を厚くすることも容易である。このため、第4レンズ54に入射する光の照度が高くなっても、遮光部54dにより確実に有害光を遮断することができ、光学性能を向上させることができる。
また、遮光部54dにより確実に有害光を遮断できるため、遮光シートを設ける必要がない。それに加えて、印刷により形成された遮光部54dは、墨塗りにより形成された遮光部に比べて、膜厚のばらつきが小さい。このため、遮光シートを設けずに、遮光部54dを介して第3レンズ53に第4レンズ54を当接させて、第4レンズ54の第3レンズ53に対する姿勢(角度)を行うことが可能となる。これにより、光学性能の向上および小型化を実現できる。
また、遮光シートを設ける場合、遮光シートをレンズの光学面から浮かせる必要がある。しかし、このレンズ鏡筒3では、印刷により遮光部54dが形成されているため、第4レンズ54の光学面に密着した遮光が可能となる。このため、従来のように遮光シートと光学面との間の反射が防止でき、遮光性能がさらに向上する。
さらに、このレンズ鏡筒3では、第4レンズ54の光学有効領域に遮光部54dが配置されており、撮像光学系Oの有効光路が遮光部54dにより決定されている。印刷により形成された遮光部54dは、墨塗りにより形成された遮光部に比べて、塗布範囲の精度が高い。このため、遮光部54dを有効光路に近接して配置することができ、遮光部54dの範囲をより広く確保することができる。これにより、従来よりも多くの有害光を遮断することができ、光学性能の向上を図ることができる。
以上より、このレンズ鏡筒3では、光学性能の向上および小型化を両立させることができる。
(6.2)
このレンズ鏡筒3では、遮光部54dにより撮像光学系Oの有効光路が決定されている。このため、遮光部54dの範囲をさらに広く確保することができる。これにより、さらに多くの有害光を遮断することができ、光学性能をより向上させることができる。
また、印刷により形成された遮光部54dは、墨塗りにより形成された遮光部に比べて、塗布範囲の精度が高い。このため、有効光路のばらつきを抑えることができ、光学性能の劣化を抑制することができる。
(6.3)
このレンズ鏡筒3では、印刷により遮光部54dが形成されている。このため、印刷用インクをレンズの材質に応じて選択することで、様々な光学系において高い遮光性能を得ることができる。
(6.4)
このレンズ鏡筒3では、遮光部54dが形成されている範囲には、反射防止処理が施されている。これにより、遮光部54dと第4レンズ54との界面において、有害光が反射するのを防止することができ、光学性能をより向上させることができる。
(6.5)
以上に述べたように、このデジタルカメラ1では、上記のレンズ鏡筒3が搭載されている。このため、光学性能の向上および小型化を両立させることができる。すなわち、デジタルカメラ1では高画質および小型化を実現できる。
〔7:他の実施形態〕
本発明に係るレンズ鏡筒およびカメラは、前述の実施形態に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の修正および変更が可能である。
(7.1)
前述の実施形態では、第4レンズ54に遮光部54dが設けられているが、第3レンズ53に遮光部が設けられていてもよい。この場合であっても、前述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(7.2)
前述のレンズ鏡筒3が搭載される装置としては、動画や静止画を撮影可能なデジタルカメラや、銀塩フィルムを用いたフィルムカメラなどが考えられる。いずれの場合であっても、前述の実施形態と同様の効果が得られる。
本発明に係る光学部品、レンズ鏡筒およびカメラでは、光学性能の向上および小型化を両立することができる。このため、本発明に係る光学部品、レンズ鏡筒およびカメラは、光学性能の向上および小型化が求められる分野において有用である。
デジタルカメラの概略斜視図 デジタルカメラの概略斜視図 レンズ鏡筒の分解斜視図 駆動枠および固定枠の概略斜視図 第2レンズ群G2周辺の概略断面図 第2レンズ群G2周辺の概略平面図 第4レンズの詳細図
1 デジタルカメラ(カメラ)
2 外装部
3 レンズ鏡筒
11 レリーズボタン
12 操作ダイアル
13 電源スイッチ
14 ズーム調節レバー
15 液晶モニタ
16 画像記録部
21 CCDユニット(撮像部)
33 固定枠
34 駆動枠
35 直進枠
36 第1レンズ枠
37 第2レンズ枠
38 第3レンズ枠
50 第1枠
51 第1レンズ
52 第2レンズ
53 第3レンズ(第2レンズ)
54 第4レンズ(第1レンズ)
54a 当接面
54b 突出部
54c 外周面
54d 遮光部
54e レンズ面
A 光軸
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群

Claims (7)

  1. 撮像光学系に含まれる光学部品であって、
    第1レンズと、
    前記第1レンズの表面に形成された膜状の部分であって、前記撮像光学系における有害光を遮断するための遮光部と、
    前記第1レンズの光軸に沿った方向に、前記第1レンズと並んで配置された第2レンズと、を備え、
    前記遮光部には、合成樹脂が含まれており、
    前記遮光部は、前記第1レンズの光学非有効領域に配置されており、
    前記遮光部により、前記撮像光学系の有効光路が決定されており、
    前記遮光部の一部は、前記第1レンズと前記第2レンズとの間に挟みこまれており、
    前記第1レンズは、前記第2レンズ側に配置された第1曲面を有しており、
    前記第2レンズは、前記第1曲面と間隔をあけて配置され前記第1曲面とは異なる曲率を有する第2曲面を有しており、
    前記遮光部は、前記第1曲面上に形成され前記撮像光学系の有効光路を決定する曲面部を有している、
    光学部品。
  2. 前記第2曲面の曲率は、前記第1曲面の曲率よりも大きい、
    請求項1に記載の光学部品。
  3. 前記第1レンズは、前記光学非有効領域に配置され前記光軸に垂直な環状の当接面を有しており、
    前記遮光部は、前記当接面上に形成され前記曲面部の外周側に配置された平面部を有しており、
    前記平面部は、前記当接面と前記第2レンズとの間に挟み込まれている、
    請求項1または2に記載の光学部品。
  4. 前記遮光部には、前記合成樹脂に属する熱硬化性樹脂が含まれている、
    請求項1から3のいずれかに記載の光学部品。
  5. 前記第1レンズの前記遮光部の形成されている範囲には、反射防止処理が施されている、
    請求項1から4のいずれかに記載の光学部品。
  6. 撮像光学系を保持するためのレンズ鏡筒であって、
    前記撮像光学系に含まれる請求項1から5のいずれかに記載の光学部品と、
    前記光学部品を保持する保持部材と、を備えた、
    レンズ鏡筒。
  7. 請求項6に記載のレンズ鏡筒と、
    前記レンズ鏡筒に保持される撮像光学系と、
    前記撮像光学系により形成された被写体の光学像を撮像する撮像部と、
    前記レンズ鏡筒を保持する外装部と、
    を備えたカメラ。
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