JP4864440B2 - エレベータ装置 - Google Patents
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Description
図1は、この発明の実施の形態1に係るエレベータ装置を示すブロック図である。なお、本実施の形態において、電力蓄積部15に蓄積することのできる電力量は、回生運転で発生する電力量よりも十分に大きいとする。
図1において、巻上機1は、回転体である駆動シーブ(図示せず)と、駆動シーブを駆動する巻上モータ2(モータ)とを有している。巻上モータ2には、巻上モータ2の回転速度を検出して速度検出信号を出力する速度検出器3が取り付けられている。
ここで、かご5および釣り合い錘6は、巻上モータ2が駆動シーブを駆動することによって、昇降路内を昇降される。
直流母線10の他端には、トランジスタやIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等で構成されたインバータ11が接続されている。インバータ11は、直流電力を可変電圧可変周波数の交流電力に変換して出力する。
ここで、巻上モータ2は、インバータ11から供給される交流電力によって駆動される。
ここで、巻上モータ2、インバータ11、および回生抵抗13の各々の定格容量は、かご5に定格積載量の重量がかかった場合でも十分問題なくかご5を運転できる値に設定されている。
電力蓄積部15は、鉛蓄電池やニッケル水素電池等で構成され、直流電力を蓄積する。
充放電部16は、DC−DCコンバータ等で構成され、電力蓄積部15に対して直流電力を充放電する。
充放電制御部17は、プログラムを格納した記憶部とCPUとを有するマイクロプロセッサ(図示せず)で構成され、充放電部16の動作を制御する。
速度制御装置18は、運転モード判断部19(運転モード判断手段)と、速度パターン生成部20と、速度制御部21とを有している。
なお、速度制御装置18は、プログラムを格納した記憶部とCPUとを有するマイクロプロセッサ(図示せず)で構成されている。また、速度制御装置18を構成する各ブロックは、記憶部にソフトウェアとして記憶されている。
運転モード判断部19は、かご5の昇降開始時に、かご負荷、かご位置情報、および移動階情報に基づいて巻上モータ2の運転モードを判断し、速度パターン生成部20に運転モード信号を出力する。
またかご内負荷率が定格積載量の50%以下で、かつかご5が上昇する場合、およびかご内負荷率が定格積載量の50%より大きく、かつかご5が下降する場合には、巻上モータ2は、回生運転すると判断される。
続いて、運転モード判断部19は、かご5の走行方向およびかご負荷に基づいて、巻上モータ2が力行運転するか、あるいは回生運転するかを判断し、巻上モータ2の運転モードを運転モード信号として速度パターン生成部20に出力する。
速度パターン生成部20は、運転モード信号およびかご負荷に基づいてかご5の速度パターンを生成し、速度制御部21に速度指令として出力する。
ここで、かご内負荷率が定格積載量の50%に近づくにつれ、すなわち、かご5と釣り合い錘6との重量差が小さくなるにつれて、必要とされる巻上モータ2の出力トルクは小さくなるので、かご5の最高速度および加速度を高く設定することができる。
そのため、この速度パターンは、上記重量差が小さくなるにつれて、かご5の最高速度および加速度が高くなるパターンとなる。なお、上記の力行駆動範囲は、巻上モータ2の性能と、巻上モータ2およびインバータ11の定格容量に基づいて決定される。
ここで、かご5の最高速度が高くなった場合には、巻上モータ2から発生する瞬時回生電力値は上昇するが、発生した回生電力は、電力蓄積部15に蓄積される。
そのため、回生抵抗13で回生電力を消費する必要がなく、回生抵抗13の瞬時消費可能電力値を考慮することなく、上記の回生駆動範囲を設定することができる。
力行運転する場合、および回生運転する場合のかご内負荷率および時間とかご速度との関係を図2に示す。
まず、乗り場あるいはかご5内のかご操作盤に設けられた呼び登録釦が押されることにより、巻上モータ2の運転モードが運転モード判断部19で判定され、運転モード信号が速度パターン生成部20に出力される。
ここで、かご5が力行運転すると判定された場合には、かご5と釣り合い錘6との重量差に応じた速度パターンが速度パターン生成部20で生成される。
続いて、速度パターン生成部20からの速度指令と、速度検出器3からの速度検出信号とに基づいて、インバータ11に出力される電流指令が速度制御部21で生成される。
続いて、速度パターン生成部20からの速度指令と、速度検出器3からの速度検出信号とに基づいて、インバータ11に出力される電流指令が速度制御部21で生成される。
このとき、巻上モータ2の回生運転によって発生する回生電力は、電力蓄積部15に蓄積される。
上記実施の形態1では、電力蓄積部15に蓄積することのできる電力量は、回生運転で発生する電力量よりも十分に大きいとして説明したが、電力蓄積部15の容量を大きくすると、装置が大型化するとともに、コストが高くなる。
そこで、運転モード判断部19Aは、回生運転によって生じる回生電力量Pmを算出し、回生電力量Pmが、電力蓄積部15に蓄積することができる余裕電力量Psよりも大きいか否かを判定して、判定結果を電力量信号として、運転モード信号とともに出力することが望ましい。
ここで、回生電力量Pmが電力蓄積部15に蓄積することができる余裕電力量Psよりも大きいと判定された場合には、速度パターン生成部20Aは、回生抵抗13の容量範囲内で、かご5の最高速度および加速度を設定する速度パターンを生成する。
充放電制御部17Aは、充放電部16の動作を制御するとともに、電力蓄積部15に蓄積できる最大電力値Pmaxと現在の蓄積電力値Pとの差である余裕電力量Ps(=Pmax−P)を運転モード判断部19Aに出力する。
運転モード判断部19Aは、かご5の昇降開始時に、かご負荷、余裕電力量Ps、かご位置情報、および移動階情報に基づいて巻上モータ2の運転モードを判断して運転モード信号を出力するとともに、回生運転によって生じる回生電力量Pmを算出し、回生電力量Pmが余裕電力量Psよりも大きいか否かを判定して、判定結果を電力量信号として速度パターン生成部20Aに出力する。
続いて、運転モード判断部19Aは、回生電力量Pmが余裕電力量Psよりも大きいか否かを判定し、判定結果を電力量信号として速度パターン生成部20Aに出力する。
このとき、巻上モータ2の回生運転によって発生する回生電力は、電力蓄積部15に蓄積される。
このとき、電力蓄積部15に電力は蓄積されず、回生抵抗13で回生電力が消費される。
その他の構成については、実施の形態1と同様であり、その説明は省略する。
なお、実施の形態1と同様の動作については、説明を省略する。
まず、乗り場あるいはかご5内のかご操作盤に設けられた呼び登録釦が押されることにより、巻上モータ2の運転モードが運転モード判断部19Aで判定される。
ここで、巻上モータ2が力行運転すると判定された場合には、運転モード信号のみが速度パターン生成部20Aに出力され、かご5と釣り合い錘6との重量差に応じた速度パターンが速度パターン生成部20Aで生成される。
続いて、回生電力量Pmが余裕電力量Psよりも大きいか否かが運転モード判断部19Aで判定され、判定結果である電力量信号が運転モード信号とともに速度パターン生成部20Aに出力される。
また、巻上モータ2が回生運転すると判断され、かつ回生電力量Pmが余裕電力量Psよりも大きいと判定された場合には、回生抵抗13の定格容量範囲内でかご5の最高速度および加速度を設定する速度パターンが速度パターン生成部20Aで生成される。
まず、かご5の呼び登録が発生し(ステップS31)、運転モード判断部19Aは、かご位置情報、および移動階情報に基づいて、かご5の走行方向が上り方向であるか否かを判定する(ステップS32)。
ステップS33において、かご内負荷率が定格積載量の50%以下である(すなわち、Yes)と判定された場合には、運転モード判断部19Aは、回生運転すると判断する(ステップS34)。
ステップS35において、かご内負荷率が定格積載量の50%以下である(すなわち、Yes)と判定された場合には、運転モード判断部19Aは、力行運転すると判断する(ステップS36)。
また一方、ステップS35において、かご内負荷率が定格積載量の50%よりも大きい(すなわち、No)と判定された場合には、運転モード判断部19Aは、回生運転すると判断する(ステップS34)。
次に、運転モード判断部19Aは、回生電力量Pmが余裕電力量Psよりも小さいか否かを判定する(ステップS38)。
そのため、かご5の走行中に電力蓄積部15に蓄積できる最大電力値Pmaxを超えて充電され、回生抵抗13で瞬時消費可能電力値以上の回生電力を消費させることがなくなり、より安全にエレベータを運転させることができる。
速度パターン生成部20Aは、回生運転する場合には、回生駆動範囲内で、常にかご5の最高速度および加速度をそれぞれ最大値に設定する速度パターンを生成し、走行中に電力蓄積部15が満充電状態となったことを運転モード判断部19Aが検出した際に、かご5を滑らかに減速させてもよい。
まず、運転モード判断部19Aは、現在の蓄積電力値Pが満充電検出レベルPtよりも小さいか否かを判定する(ステップS51)。
ステップS51において、現在の蓄積電力値Pが満充電検出レベルPtよりも小さい(すなわち、Yes)と判定された場合には、再びステップS51に戻って、同様の判定を繰り返す。
図5において、かご5が走行中の時間t1で現在の蓄積電力値Pが満充電検出レベルPt以上となり、速度パターン生成部20Aが、かご5の最高速度および加速度を回生抵抗13の定格容量範囲内に向けて滑らかに減速させる速度パターンを作成する。
Claims (3)
- 交流電力を整流して直流電力に変換するコンバータと、
前記コンバータと直流母線を介して接続され、前記直流電力を可変電圧可変周波数の交流電力に変換するインバータと、
前記インバータからの交流電力によって駆動するモータと、
前記モータによって駆動される駆動シーブと、
前記駆動シーブに巻き掛けられたロープによって吊り下げられたかご、および釣り合い錘と、
前記かごへの負荷を検出してかご負荷を出力するかご負荷検出手段と、
前記インバータを介して前記かごの運転速度を制御する速度制御装置と、
前記直流母線に接続され、前記直流電力を蓄積する電力蓄積手段を含むとともに前記直流母線に前記直流電力を供給する電力蓄積制御装置と
を備え、
前記速度制御装置は、
前記かごの昇降開始時に、前記かご負荷および前記かごの走行方向に基づいて、前記モータが力行運転するか、あるいは回生運転するかを判定する運転モード判断手段
を含み、
前記速度制御装置は、
前記運転モード判断手段において、力行運転すると判断された場合には、前記かご負荷から得られる前記かごと前記釣り合い錘との重量差に応じて、許容される所定の力行駆動範囲内で、前記かごの最高速度および加速度を設定して前記かごを運転させるとともに、
前記運転モード判断手段において、回生運転すると判断された場合には、前記かご負荷によらず、許容される所定の回生駆動範囲内で、前記かごの最高速度および加速度の少なくとも一方を、前記重量差から設定される前記かごの最高速度および加速度よりも高く設定して前記かごを運転させ、前記回生運転に伴って生じる回生電力を前記電力蓄積手段に蓄積すること
を特徴とするエレベータ装置。 - 前記運転モード判断手段で回生運転すると判断された場合に、前記かご負荷および前記かごの走行距離に基づいて、前記回生運転による回生電力量を推定する回生電力量推定部と、
前記直流母線に接続され、前記回生電力を消費する回生抵抗と
をさらに備え、
前記速度制御装置は、前記運転モード判断手段が回生運転すると判断した場合であっても、前記回生電力量が、前記電力蓄積手段に蓄積できる余裕電力量よりも大きい場合には、前記回生抵抗の定格容量範囲内で前記かごの最高速度および加速度を設定して前記かごを運転させること
を特徴とする請求項1に記載のエレベータ装置。 - 前記運転モード判断手段で回生運転すると判断された場合に、前記かご負荷および前記かごの走行距離に基づいて、前記回生運転による回生電力量を推定する回生電力量推定部と、
前記直流母線に接続され、前記回生電力を消費する回生抵抗と
をさらに備え、
前記速度制御装置は、前記運転モード判断手段が回生運転すると判断した場合であっても、前記回生電力量が、前記電力蓄積手段に蓄積できる余裕電力量よりも大きい場合には、前記電力蓄積手段が満充電状態になるまで、前記回生駆動範囲内で、前記かごの最高速度および加速度の少なくとも一方を、前記重量差から設定される前記かごの最高速度および加速度よりも高く設定して前記かごを運転させるとともに、
前記電力蓄積手段が満充電状態になった場合には、前記回生抵抗の定格容量範囲内で前記かごの最高速度および加速度を設定して前記かごを運転させること
を特徴とする請求項1に記載のエレベータ装置。
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