JP4860845B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザビームプリンタや複写機などの電子写真方式の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像形成装置として、電子写真方式、熱転写方式、インクジェット方式など、さまざまな方式が採用されている。これらのうち、電子写真方式を用いた画像形成装置は、高速、高画質、静粛性の点で優位性を有している。
【0003】
図5に、従来の電子写真方式による画像形成装置の一例を示す。
【0004】
画像形成装置200は、矢印方向に回転可能なドラム状の像担持体である感光ドラム221を有しており、感光ドラム221の表面を帯電手段である一次帯電器222により一様に帯電した後、LED、レーザなどの露光手段223により画像情報に従って露光することによって静電潜像を形成する。その後、現像装置224によって現像剤(トナー)を静電潜像に静電的に付着させ、感光ドラム221上にトナー像を形成する。次いで、トナー像は、不図示の搬送手段によって感光ドラム221と対向する転写位置に搬送されてきた転写材P上に、転写手段である転写部材103により静電的に転写される。
【0005】
その後、転写材P上に転写された未定着のトナー像は、定着装置227にて加熱および加圧されることによって定着され、永久画像が形成される。一方、転写後に感光ドラム221上に残留する転写残トナーは、クリーニング手段であるクリーニングブレード225によって除去されて、廃トナー容器226に回収される。こうして表面がクリーニングされた感光ドラム221は繰り返し画像形成に供される。
【0006】
また、近年、電子写真方式を用いたカラー画像形成装置も普及してきている。この電子写真方式のカラー画像形成装置もさまざまな方式がある。例えば、従来から良く知られている多重転写方式、中間転写体方式の他に、感光体表面にカラー像を重ねた後、一括転写して像形成を行う多重現像方式、あるいは異なる色の像形成手段(プロセスステーション)にてそれぞれトナー像を形成し、各トナー像を搬送ベルトにより搬送された転写材上に重ね転写してカラー画像を形成するインライン方式などがある。
【0007】
インライン方式によるカラー画像形成装置は、高速化が可能であり、また、トナー像転写の回数が少ないため画質に有利など、多くの優位点を有している。
【0008】
図6に、インライン方式を用いた従来のカラー画像形成装置を示す。
【0009】
図6に示すように、搬送手段である静電吸着搬送ベルト101(以下、単に「搬送ベルト」という)が、駆動ローラ107、吸着対向ローラ106、テンションローラ108、109に張架され、矢印X方向に回転駆動されている。
【0010】
搬送ベルト101の水平な転写材担持面に沿って、ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー、各色の像形成手段である第1、第2、第3、第4プロセスステーション102a、102b、102c、102dが並置されており、搬送ベルト101が矢印X方向に回転することにより、転写材Pは各プロセスステーション102a〜102dに順次搬送される。
【0011】
各プロセスステーション102a〜102dの内部構成は、図5を参照して説明した通りであり、それぞれ現像装置224が有する現像剤の色が異なるだけである。
【0012】
各プロセスステーション102a〜102d内の感光ドラム221a〜221dは搬送ベルト101を介して転写手段である転写ブレード103a、103b、103c、103dと当接しており、転写ブレード103a〜103dには、転写バイアス電源104a、104b、104c、104dから転写バイアスが印加される。
【0013】
従来、電子写真方式の画像形成装置において、例えば、感光ドラムとして、負極性の有機半導体電子写真感光体(OPC感光体)を用いて、露光により負電荷が減衰した露光部を現像する場合には、負極性のトナーを含む現像剤が用いられる。従って、転写時に、転写ブレード103a〜103dには転写バイアス電源104a〜104dから正極性の転写バイアスが印加される。
【0014】
転写材Pは、給送カセット115から給送ローラ114によって画像形成装置内に送り出されると、まず、画像形成動作と転写材Pの搬送の同期をとるための、例えば、ローラ状とされる同期回転体、すなわち、レジストローラ110、およびレジスト対向ローラ113に一旦挟持された後、転写材Pと搬送ベルト101との吸着が行われる吸着部Nに導かれる。
【0015】
吸着部Nでは、吸着手段としての吸着ローラ105が搬送ベルト101を介して吸着対向ローラ106と対向し、搬送ベルト101および転写材Pを挟持するように構成されている。吸着ローラ105には高圧電源である吸着バイアス電源112から電圧が印加されることによって、転写材Pに電荷が付与される。電荷が付与された転写材Pは搬送ベルト101を分極することによって搬送ベルト101に静電吸着される。
【0016】
図7に従来の吸着ローラの一例を示す。この吸着ローラ105は、導電性ゴム105a、あるいは導電性スポンジ105aを芯金105b上に形成したローラなどが用いられる。
【0017】
このようにして、搬送ベルト101に吸着した転写材Pは各プロセスステーション102a〜102dを順次通過し、感光ドラム221a〜221dの各色トナー像が次々に転写される。その後、転写材Pは定着装置227に搬送され、ここで未定着トナーのカラー画像は加熱および加圧されて永久画像となる。
【0018】
搬送ベルト101は、厚さ50〜200μm、体積抵抗率109〜1016Ωcm程度のPVdF(フッ化ビニリデン樹脂)、ETFE(4フッ化エチレンーエチレン共重合樹脂)、ポリイミド、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリカーボネートなどの樹脂フィルムや、厚さ0.5〜2mm程度のEPDMなどとされるゴムの基層をウレタンゴムにPTFEなどのフッ素樹脂を分散したもので被覆されている。
【0019】
カラー画像形成装置では、プロセスユニット毎のカラーバランスに関しては、搬送ベルト101上に各色の濃度パッチ画像すなわち検知パターンを形成し、これを濃度検知センサ133で読み取り、高圧条件やレーザーパワーといったプロセス形成条件にフィードバックすることによって各色の最大濃度、ハーフトーン階調特性を合わせる手段、すなわち、画像濃度制御が行われている。
【0020】
画像濃度制御は、各色の最大濃度(以下、「Dmax」という)を一定に保つこと、およびハーフトーンの階調特性を画像信号に対してリニアに保つことを目的としている。
【0021】
Dmaxの制御は、各色のカラーバランスを一定に保つことと同時に、トナーの載りすぎによる色重ねした文字の飛び散りや、定着不良を防止する意味も大きい。
【0022】
一方、ハーフトーンの階調制御は、電子写真特有の非線形的な入出力特性(γ特性)によって、入力画像信号に対して出力濃度がずれて自然な画像が形成できないことを防止するため、γ特性を打ち消して入出力特性をリニアに保つような画像処理が行われることが一般的である。
【0023】
一般的に、濃度検知センサは、濃度パッチを光源で照射し、反射光源強度を受光センサで検知して画像濃度を光の強度情報として取り扱い、電気的に処理を行う。
【0024】
インライン方式の画像形成装置では、従来の装置と同様に良好な画像を形成するための新たな制限が発生する。っまり、異なったプロセスステーションでそれぞれの色画像を形成するため、カラーバランスが崩れやすかったり、色毎のレジストレーションが合いにくいという欠点を本質的に有してからである。
【0025】
カラーレジストレーション制御においても濃度制御と同様に、搬送ベルト101上にレジスト検知用パッチすなわち検知パターンを形成し、これを光学式レジストセンサ131、132で読み取って、画像の書き出し位置などにフィードバックすることによって補正を行う手段が用いられている。
【0026】
レジストセンサ131、132は、ライン画像で形成されたレジストパッチを、フォーカシングした受光センサで読み取り、レジストパッチが通過したときの受光センサの信号の時間的な強度変化を位置ずれ情報として、電気的に処理を行っている。
【0027】
濃度検知、レジスト検知のどちらの光学センサに関しても、検知する反射光によって正反射タイプおよび乱反射タイプの2種類に分類される。
【0028】
乱反射タイプは光源からパッチに照射された全方向への散乱光を検知するものであり、反射光は弱く、トナーの分光感度によって反射率が変化する。
【0029】
一方、正反射タイプは、図7に示すように、LEDなどの発光素子201からパッチに照射する光の光軸Llと受光素子202へ入射する反射光の光軸L2が対象面となす角αが等しくなる、いわゆる鏡面反射光を検知するものである。
【0030】
正反射光を検知する場合は、対象面であるベルト101からの鏡面反射光がトナーによって隠されることによる光量の減少によってトナー量を検知するものであり、トナーの分光感度によらず、また、光強度の絶対値が高いという特徴を有する。
【0031】
レジスト検知を行う場合は、照射光、もしくは受光光のスポット径を小さくして空間的な分解能を向上させて検知する必要があるため、センサのダイナミックレンジを確保する観点から受光量を確保できる正反射タイプを使用することが望ましい。
【0032】
また、ベルトの色が黒色のものを使用する場合は、乱反射タイプのセンサでは黒トナーを検知することができない。これは、黒トナーのベルト上の有無に関わらず乱反射タイプのセンサでは反射光が返ってこないためである。
【0033】
以上のことから、レジスト検知、濃度検知においても正反射タイプを用いることが一般的である。上記のような技術的背景から、同じ光学センサを使って濃度検知とレジスト検知の両方を行う手法も提案されている。
【0034】
濃度検知、レジスト検知のために搬送ベルト1上に形成されたトナー像は、搬送ベルトクリーニング手段によって回収されクリーニングされる。搬送ベルトクリーニング手段としては、この他にブレードクリーニング等がある。ブレードクリーニングとは、図6に示すように、搬送ベルト101に対してブレード117を当接させ、搬送ベルト101上のトナーを掻き落とすクリーニング方法である。
【0035】
また、ブレードクリーニングとは別のクリーニング方法として、別途クリーニング手段は設けず、転写部材103a〜103dに転写時とは逆極性と同極性のクリーニングバイアスを印加して、搬送ベルト101上のトナーを感光ドラム221a〜dを介して廃トナー容器(図5参照)に回収するクリーニング方法もある。この方法を感光体回収方法と呼ぶことにする。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】
搬送ベルト101は、通常は表面にトナー像を直接担持させることはないので、トナー像により汚染されることは少ない。しかし、搬送ベルト101上にレジストパッチや濃度パッチを直接形成してこれを検知するシステム使用時においては、搬送ベルト101上にレジストパッチや濃度パッチとしてトナーを付着させる必要がある。
【0037】
このトナーをクリーニングするために感光体回収法を用いた場合、ブレードなどの別途クリーニング手段を設けないため、搬送ベルト101上に転写された濃度検知、レジスト検知のためのトナー像はクリーニングされることなく吸着部Nに到達してしまう。
【0038】
濃度検知、レジスト検知のために搬送ベルトに転写されたトナーが搬送ベルト101上に存在した状態で吸着部Nを通過することで、吸着部Nを形成する吸着ローラ105にトナーが付着する。トナーが付着した後に、紙などの転写材が吸着部Nを通過すると、トナーが転写材に移り、汚れの原因となる場合がある。
【0039】
ブレードクリーニングなどの別途クリーニング手段117を設けてある場合は、濃度検知、レジスト検知のために搬送ベルト101上にトナーを付着させても、搬送ベルト101が回転し別途クリーニング手段117を通過する際に随時クリーニングが行われる。このため、吸着部Nの吸着ローラ105には通常トナーが付着していない状態で吸着工程が行われる。
【0040】
しかしながら、別途クリーニング手段117が設けてある場合でも、長期使用などによってクリーニング性能が劣化してくると、多量のトナーが搬送ベルト101上に存在した場合、トナーすり抜けなどのクリーニング不良を起こす場合がある。このような状態になると、感光体回収法と同様に、濃度検知、レジスト検知のために搬送ベルト101に転写したトナーが搬送ベルト101上に存在した状態で吸着部Nを通過し、そのとき吸着ローラ105にトナー付着する。トナーが付着した後に、紙などの転写材が吸着部Nを通過すると、トナーが転写材に移り、汚れの原因となる。
【0041】
そこで、本発明は、検知パターンの現像剤が吸着手段へ付着するのを防止し、転写材汚れによる画像不良の発生を防止できる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0042】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る画像形成装置の代表的な構成は、トナー像を担持する像担持体を含む複数の像形成手段と、回転可能であり複数の前記像担持体とともに転写材を担持搬送可能な搬送手段と、複数の前記像担持体にそれぞれ対向し、転写バイアスが印加されることによって前記像担持体上からトナー像を転写材に転写する複数の転写手段と、前記複数の像形成手段よりも前記搬送手段回転方向上流側に配置され転写材を前記搬送手段に静電的に吸着させる吸着手段と、前記搬送手段上に前記像形成手段によって形成された所定の検知パターンを検知する検知手段と、を有する画像形成装置において、前記吸着手段の表層は、少なくともフッ素樹脂及び導電性付与部材を含む表層材にて形成されており、前記吸着手段に前記検知手段による検知後における前記搬送手段上の検知パターンが接触する際には、前記吸着手段に前記転写バイアスと逆極性のバイアスであって前記吸着ローラと前記搬送手段の当接部における放電閾値以下のバイアスを印加することを特徴とする。
【0043】
【発明の実施の形態】
[第一実施形態]
本発明に係る画像形成装置の第一実施形態について、図を用いて説明する。図1は本実施形態に係る画像形成装置の構成図、図2は転写周囲の説明図、図3は検知パターンの説明図、図4は吸着ローラの説明図である。
【0044】
(装置全体)
図1に示すように、本実施形態の画像形成装置はインライン方式のカラー画像形成装置であり、搬送手段である静電吸着搬送ベルト1(以下、単に「搬送ベルト」という)の水平な転写材担持面に沿って、ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー、各色の像形成手段である第1、第2、第3、および第4プロセスステーション2a、2b、2c、2dが並置されている。
【0045】
搬送ベルト1は、駆動ローラ7、吸着対向ローラ6、テンションローラ8、9に張架され、矢印X方向に回転駆動される。
【0046】
各プロセスステーション2a〜2dは、いわゆるプロセスカートリッジとして装置本体に対して各々が着脱可能とされており、図2に示すように、像担持体である感光ドラム21、帯電手段である一次帯電ローラ22、現像装置24、およびクリーニングブレード25と廃トナー容器26とを含むクリーニング手段が一体にまとめられた構成となっている。各プロセスステーション2a〜2dの内部構成は、それぞれ現像装置24が有する現像剤の色が異なるだけである。
【0047】
搬送ベルト1は、図中矢印X方向に回転することにより、給送カセット15から給送ローラ14によって転写材Pを各プロセスステーション2a〜2dに順次搬送する。
【0048】
転写材Pは、給送カセット15から給送ローラ14によって画像形成装置内に送り出されると、まず、ローラ状とされる同期回転体、すなわち、レジストローラ10、およびレジスト対向ローラ13に挟持され、画像形成動作と同期をとるようにして、転写材Pと搬送ベルト1との吸着が行われる吸着部Nに導かれる。
【0049】
吸着部Nでは、吸着手段としての吸着ローラ5が搬送ベルト1を介して吸着対向ローラ6と対向し、搬送ベルト1および転写材Pを挟持するように構成されている。吸着ローラ5には高圧電源である吸着バイアス電源12から電圧が印加される。本実施形態では、吸着バイアスは1kV印加とした。吸着バイアスを印加することによって、転写材Pに電荷が付与され、電荷が付与された転写材Pは搬送ベルト1を分極することによって搬送ベルト1に静電吸着される。
【0050】
各プロセスステーション2a〜2dにおいて、電子写真方式を用いて各色のトナー像が転写材P上に形成される。トナーは、一例として、ポリエステル系、或いはスチレン−アクリル系樹脂をバインダーとし、各色に最適な色材(顔料、染料等)を配し、荷電制御材を加えて粉砕法、或いは重合法により直径4μm〜10μm程度の微粉末としたものを用いるのが一般的である。このときの画像形成プロセスは、図5を参照して説明した従来の電子写真方式の画像形成装置と同様である。すなわち、図2において、感光ドラム21(本実施形態では負極性のOPCドラム)が回転可能に 支持されており、その表面を一次帯電器22により略−600V程度に一様に帯電した後、露光手段23により画像情報に従って露光することによって静電潜像を形成する。その後、現像装置24が各プロセスステーション2a〜2d毎にブラック、マゼンタ、シアン、イエローのトナー(正規の帯電極性はマイナス)を反転現像することによって静電的に付着させて可視化し、感光ドラム21a〜21d上に各色のトナー像を形成する。
【0051】
(現像装置)
図2に示すように、現像装置24内にはトナーが蓄えられており、これらのトナーは、不図示の撹拝部材などにより、感光ドラム21に対して当接配置された現像ローラ31に供給される。現像ローラ31は例えば金属の芯金を導電弾性ゴムで覆い、その上に誘電層をコートしたものなどが用いられる。本実施形態では、誘電層として、シリコン玉を分散した膜厚30μmのウレタン樹脂を用いる。このような誘電層構成とすることにより、離型性が向上する。
【0052】
現像ローラ31上の感光ドラム21との当接部Mの上流側にトナー規制ブレード32をカウンタ方向に当接させ、現像ローラ31上にトナーを薄層コートする。また、トナー規制ブレード32には、トナーが通過する際に、トナーにマイナス電荷を帯電させるという役割もある。トナー規制ブレード32としては、例えば、リン青銅やSUSなどの弾性を有する金属の板バネ、あるいは金属板バネにより支持されたウレタンゴム、シリコンゴム、さらには、ゴム表面をナイロンコートしたものなどが用いられる。
【0053】
さらに、現像ローラ31にトナーを供給する手段として、トナー規制ブレード32との当接位置の上流側にトナー供給ローラ33を現像ローラ31に対して当接配置する。トナー供給ローラ33は例えば表面に適度な凹凸を有するポリウレタンフォームなどの材質で構成することができる。
【0054】
現像ローラ31の芯金部に、現像バイアスを印加すると、現像ローラ31の表面電位は現像バイアスの値とほぼ同じ値となる。現像バイアスは、感光ドラム21の帯電電位と潜像電位の問の適当な値である。そうして、感光ドラム21と現像ローラ31の間に形成される電界の作用により、感光ドラム21上の潜像部分に対応する現像ローラ31上のトナーだけが、感光ドラム21上に転移し、現像工程が完了する。
【0055】
感光ドラム21上に現像されたトナー像は、転写部へと回転移動し、転写材Pに転写される。すなわち、各プロセスステーション内の感光ドラム21a〜21dは、搬送ベルト1を介して転写手段である転写ブレード3a、3b、3c、3dと当接しており、転写ブレード3a〜3dには、転写バイアス電源4a、4b、4c、4dから所定の転写電圧が印加される。例えば、転写電圧として転写バイアス電源4a〜4dとも+1.5kV(トナーの正規の帯電極性とは逆極性の電圧)を印加する。
【0056】
このようにして、搬送ベルト1に吸着した転写材Pは各プロセスステーション2a〜2dを順次通過し、感光ドラム21a〜21dの各色トナー像が次々に転写される。その後、転写材Pは定着装置16に搬送され、ここで未定着トナーのカラー画像は加熱および加圧されて永久画像となる。
【0057】
また、転写後に感光ドラム21a〜21d上に残留した転写残トナーは回収手段としてのクリーニングブレード25a〜25dによって除去されて、回収手段としての廃トナー容器26a〜26dに回収される。こうして表面がクリーニングされた感光ドラムは繰り返し画像形成に供される。
【0058】
搬送ベルト1としては、厚さ100μm〜200μm程度、体積抵抗率1.08Ωcm〜1013Ωcm程度に抵抗調整されたPVDF、ETFE、ポリカーボネート、PET、ポリイミドなどの樹脂フィルムが吸着性、転写性が良好であるのに加え、適度な自己減衰性系により除電手段を設けなくてもチャージアップ防止ができるなど、本実施形態の適用に好適である。
【0059】
また、転写ブレード3a〜3dとしては、一例として、厚さ100μm、支持体までの自由長が略3mm、体積抵抗率105ΩcmのPETフィルムを45°の角度で搬送ベルト1の進行方向に対して順方向となるように当接させて用いた。なお、転写ブレードとしては、体積抵抗率102Ωcm〜109Ωcmの範囲のものであれば、上記以外の材質のフィルムでも転写手段として使用可能である。もちろん、この他に、同様の抵抗範囲を有するスポンジタイプ、あるいはソリッドタイプのゴムローラを用いてもよい。
【0060】
ここで、上記搬送ベルトの体積抵抗率はJIS法6911に準拠した測定プローブを用い、ADVANTEST社製の高抵抗計R8340にて100Vを印加して得た抵抗値を、搬送ベルトの厚みで正規化した値である。
【0061】
なお、本実施形態による吸着ローラ対向ローラ6は金属ローラとした。また、駆動ローラ7は、金属ローラの芯金上にスリップ防止のためにゴム層を厚さ略0.5mm〜3mmの範囲で設けたものを用いた。このゴム層の抵抗値は、1015Ωcm以上の絶縁タイプを一例として用いたが、低抵抗のものであっても差し支えない。テンションローラ8、9に関しては、金属ローラを用いた。このテンションローラ8、9および駆動ローラ7の芯金に関しては、搬送ベルト1が自己減衰系であり、かつ搬送ベルト1を挟んで対時する部材(電極)が存在しないので、いずれも接地、フロートのどちらでも差し支えない。
【0062】
(レジスト検知、濃度検知システム)
搬送ベルトの周長や、プロセスステーションの取り付け位置にばらつきにより、転写材上で各色のトナー像を一致させるタイミングは画像形成装置間で個体差がある。このタイミングが合わない場合、各色のトナー像が転写材上でズレて形成されてしまい(レジずれ)、色味の変動などを引き起こしてしまう。そのため、定期的もしくはリアルタイムでレジストの検知を行い、このタイミングを補正する必要がある。まず、レジスト検知について説明する。
【0063】
このレジスト検知を行なうためこの画像形成装置は、転写材へのトナー像の転写に先立って所定のレジスト検知パターンを搬送ベルト1上に形成するための、第1〜第4のプロセスステーション2a〜2dを制御する手段、すなわち検知パターン形成手段が設けられている。なお、このレジスト検知パターンは各色プロセスステーション2a〜2d内の感光体21a〜21d上に形成された主走査方向と平行な複数本のラインを搬送ベルト1に転写することで形成される。
【0064】
さらに、この画像形成装置には搬送ベルト1による転写材Pの搬送方向に沿った最下流側においてこの搬送ベルト1に対向して検知手段である光学式レジストセンサ131、132が設けられ、レジスト検知パターンのラインの中心位置を検出する。この光学式レジストセンサ131、132の検出結果に基づき、必要に応じて画像の書き込みタイミングを調整することで、画像のレジスト位置制御が行なわれる。
【0065】
また、画像形成装置を使用する温湿度条件やプロセスステーションの使用度合いにより、画像濃度が変動する。この変動を補正するために、画像濃度の制御が行なわれる。ここで、この画像濃度制御について説明する。
【0066】
レジスト検知と同様に、濃度制御についてもこの画像形成装置は、画像形成プロセスに先立って所定の濃度検知パターンを搬送ベルト1上に形成するための、プロセスステーション2a〜2dを制御する手段、すなわち検知パターン形成手段が設けられている。また、濃度検知を行なう検知手段としての光学式濃度センサ133もレジスト検知と同様、搬送ベルト1による転写材の搬送方向に沿った最下流側においてこの搬送ベルト1に対向して設けられ、濃度検知パターンに所定の光を照射し、その反射成分を検知することで濃度を検知している。この検知結果に基づき、現像バイアス、帯電電位などを調整することで画像濃度を制御する。
【0067】
レジスト検知および濃度検知を行なう光学式レジストセンサ131、132、および光学式濃度センサ133の長手方向の位置関係を、図3に示す。
【0068】
レジスト検知を行なう光学式レジストセンサ131、132は搬送ベルト1の幅方向の略両端部に設けられている。また、濃度検知を行なう光学式濃度センサ133は搬送ベルト1の幅方向の略中央部に設けられている。
【0069】
光学式レジストセンサ131、132、および光学式濃度センサ133は、図7に示したものを用いている。ここで、この光学式センサ131〜133の動作について簡単に説明する。
【0070】
図7に示したように、光学式センサ131〜133は、LEDなどの発光素子201と、フォトダイオードなどの受光素子202からなる。発光素子201による照射光は、搬送ベルトに対してα=45°の角度で入射し、検知位置203で反射される。受光素子202は照射光の正反射成分を検知する位置に設けられている。
【0071】
本実施形態の説明には正反射光を検知するタイプの光学式センサ131〜133を用いるが、拡散光を検知するタイプや搬送ベルトおよびその上に形成されたトナー像を透過した光を検知するタイプのセンサも用いることが可能である。
【0072】
光学式センサ131〜133を搬送ベルト1による転写材の搬送方向に沿った最下流側においてこの搬送ベルトに対向して設ける構成をとる。
【0073】
次に、本実施形態における吸着ローラ5の構成の説明を行う。
【0074】
まず、吸着ローラ5の搬送ベルト1への当接は、軸両端(不図示)から、バネ加重を不正することで総圧約1Kgの加圧力で加圧が行われる。吸着ローラ5は、その目的から、転写材上に充分な電荷付与を行うための導電性が必要である。
具体的には、実抵抗値で105〜107Ω程度とするのが望ましい。
【0075】
一方で、搬送ベルト1上に形成する所定の検知パターンのトナーが吸着ローラ5上に付着及び堆積するのを防止するための離型性が必要となる。
【0076】
このため、本実施形態では、図4(a)に示すように、金属シャフト51上に導電性の弾性部材からなるベース層52を設け、さらに、このベース層52の外周に導電材を配合して導電性を付与すると共に、不溶性フッ素樹脂を添加した導電膜層53を設けたものを用いる。
【0077】
ベース層に用いる導電性を有する弾性材料としては、導電材を配合した無発泡又は発泡導電性ゴム組成物を用いることができる。具体的成分としては、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、スチレンブタジエン、エチレンプロピレン、ポリノルボルネン、スチレンーブタジエンースチレン(SBS)、ポリウレタン、シリコーン等のゴムが挙げられる。
【0078】
また、これらゴム組成物に配合する導電材としては、カーボンブラック、黒鉛、金属、各種金属酸化物(酸化スズ、酸化チタン等)、イオン物質、電荷移動錯体等を用いることができる。この場合、ベース層の体積抵抗率は101〜109Ωcm程度に調整することが好ましい。
【0079】
次に、導電膜層53について説明する。この導電膜層53は、例えばナイロン、ポリエステル、ウレタン変性アクリル樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、尿素樹脂等に、カーボンブラック、グラファイト、酸化スズ、酸化チタン等の金属酸化物、イオン物質、電荷移動錯体等の導電材を混合したものである。この場合、導電膜層53の体積抵抗率は104〜1010Ωcm程度に、厚みは5〜500μm程度に調整することが好ましい。
【0080】
本実施形態では、不溶性フッ素樹脂を被帯電体との当接部表面近傍、つまり図4(a)では導電膜層53に配置させる。この場合、不溶性フッ素樹脂は、導電膜層53の表面部のみに配置しても、導電膜層53全体に配置してもよく、要は被帯電部材が帯電部材と当接する表面に不溶性フッ素樹脂が存在していればよい。この場合、不溶性フッ素樹脂はその一部が表面に露呈していても非露呈状態であってもよい。
【0081】
不溶性フッ素樹脂としては、具体的には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルピニルエーテル共重合体(EPE)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体(ECTFE)、ポリピニリデンフルオライド(PVDF)、ポリビニルフルオライド(PVF)等が挙げられる。
【0082】
ここで、不溶性フッ素樹脂は、粉末として上記導電膜層53に分散させるのが望ましい。
【0083】
尚、不溶性フッ素樹脂粒子の粒径は、30μm以下、好ましくは10μm以下、更に好ましくは6μm以下が適当である。あまり大きい粒径の粉末を用いると、吸着部材表面の凹凸が激しくなり、凹部にトナーがたまる危険性もでてくるため、前記粒径範囲が好ましい。
【0084】
また、不溶性フッ素樹脂の添加量は、ベースポリマー100重量部に対して3重量部以上、好ましくは5重量部以上、更に好ましくは10重量部以上が適当である。
【0085】
本実施形態では、吸着ローラ5は、ステンレススチール製の直径6mm程度の芯金上に、厚さ略3mm、面長略222mm程度のカーボンを添加した固形ブタジエンゴム/液状ポリイソプレンゴム(重量比30/70)からなる弾性層を形成し、更にディップ法により約120μm厚みのカーボンを添加したウレタン塗膜層を形成し、更に、デイツプ法により約10μm厚みのTiO270重量部、フッ素粒子[LDIE(ダイキンエ業,粒径0.2μm)]20重量部を100重量部のトレジン(アルコール可溶性ナイロン、帝国化学産業)に添加した塗膜層を形成した。
【0086】
これにより、吸着ローラの実抵抗値(直径30mmの金属ローラに対し、吸着ローラを総圧略1Kgで加圧し、+200Vの電圧印加時に置ける抵抗測定値)を略5×105Ωに調整した。
【0087】
通常のプリント工程においては、転写工程に先立って転写材Pを搬送ベルト1上に吸着するためには、吸着ローラ5に+200V〜+3KV程度の電圧を印加することで、5μA〜50μA程度の吸着電流を転写材Pを介して流すことができ、良好な吸着性能が得られる。
【0088】
次に、前述の吸着ローラを用いてレジスト又は濃度検知を実行した時に、検知用トナーが吸着ローラ5上に堆積せず、搬送ベルト1上からクリーニングされるトナークリーニング方法を説明する。
【0089】
前述のように、搬送ベルト1上に形成され、光学式レジストセンサ131、132や光学式濃度センサ133により検出された後の検知トナー像は、転写材搬送部とは反対側部を搬送ベルト1により搬送され、吸着ローラ5の対向面に達する。このとき、吸着ローラ5は特別な解除機構を有しないために、搬送ベルト1に当接されたままの状態となっている。そこで、バイアス電源12により、吸着ローラ5に対し、トナーと極性のトナー付着防止バイアス略−300Vを印加する。
【0090】
これにより、吸着ローラ5の導電膜層53に付与された導電性により、負電荷を有するトナーを反発し、電気的にトナーが吸着ローラ5の表面に付着することができる。また、吸着ローラ5の導電膜層53に付着されたフッ素樹脂によりトナーに対する離型性を持たせることで、トナー像の吸着ローラ5表面への付着力が、上記反発電解に勝ってトナーが吸着ローラ5表面に付着するということを防止することができる。さらに、吸着ローラ5に印加するトナー付着防止バイアスの値を、吸着ローラ5と搬送ベルト1の当接部近傍における放電閾値以下にすることで、放電により搬送ベルト1上のトナー電荷が変化したり、極性反転してトナーが吸着ローラ5の表面に付着するのを防止することができる。このため、吸着ローラ5の表面にトナーが堆積することがない。
【0091】
上記のように、吸着ローラ5に付着することなく吸着部Nを通過したレジスト検知用トナー、濃度検知用トナーは、感光体回収クリーニング法によって、搬送ベルト5から感光体21a〜21dに逆転写され、プロセスステーションすなわちプロセスカートリッジ2a〜2dの廃トナー容器26に回収されることによりクリーニングされる。
【0092】
以下、感光体回収クリーニング法について、具体的に説明する。
【0093】
図1に示すように、第1プロセスステーション2aでは、転写バイアス電源4a内にあるスイッチ5aを切り替え、転写ブレード3aに転写時とは逆極性のクリーニングバイアスを印加し、正規極性のトナーを感光ドラム21aに吸着させてプロセスカートリッジ2aの廃トナー容器26に回収する。また、第1プロセスステーション2aを通過することで、正規極性とは反対の極性や、無極性、あるいは主規極性ではあるが帯電量が少ないために感光ドラム21aに吸着されなかった搬送ベルト1上のトナーを反対極性に帯電させる。
【0094】
次に、第2プロセスステーション2bでは転写ブレード3bに転写時と同極性のクリーニングバイアスを印加し、第1プロセスステーション2aで感光ドラム21aに吸着されなかった反対極性のトナーをプロセスカートリッジ2bの感光ドラム21bに吸着させて廃トナー容器26に回収するとともに、正規極性や、無極性、あるいは反対極性ではあるが帯電量が少なかったために感光ドラム21bに吸着されなかった搬送ベルト1上のトナーを正規極性に帯電させる。
【0095】
さらに、第3プロセスステーション2cでは、転写バイアス電源4c内のスイッチ5cを切り替え、転写ブレード3cに転写時とは逆極性のクリーニングバイアスを印加し、正規極性のトナーを感光ドラム21cに吸着させてプロセスカートリッジ2c内の廃トナー容器26に回収するとともに、正規極性とは反対の極性や、無極性、あるいは正規極性ではあるが帯電量が少ないために感光ドラム21cに吸着されなかった搬送ベルト1上のトナーを反対極性に帯電させる。第1〜第3プロセスステーション2a〜2cでトナーがほとんど回収されているために搬送ベルト1上に残っているトナーは少なく、反対極性に帯電されやすくなる。
【0096】
さらに、第4プロセスステーション2dでは転写ブレード3dに転写時と同時に同極性のクリーニングバイアスを印加し、第3プロセスステーション2cで感光ドラム21に吸着されなかった反対極性のトナーを第4プロセスステーション2dの感光ドラム21dに吸着させてプロセスカートリッジ2d内の廃トナー容器26に回収する。
【0097】
なお、本実施形態では、トナーの帯電極性を負とし、転写時と同極性のクリーニングバイアスは+1kV、転写時と逆極性のクリーニングバイアスは一2kVで行った。
【0098】
以上の構成で、レジスト及び濃度検知を100枚ごとに実行し、合計15万枚のプリント耐久を通じて吸着ローラ5上へのトナー堆積は発生せず、転写材上の画像汚れ等が発生することもなかった。また、搬送ベルト1のクリーニング不良による画像汚れの発生もなく、濃度制御によるプリント画質の安定化とあいまって、常に良好なプリント画像を維持することができた。
【0099】
上述の如く、吸着ローラ5の表層にフッ素樹脂及び導電性不溶部材を含む表層部を設けることにより、吸着ローラ5へのトナー堆積を防止することができる。
【0100】
また、吸着ローラ5に対し、適宜クリーニングバイアスを印加することにより、吸着ローラ5へのトナー堆積の防止はいっそう良好に達成される。
【0101】
これにより、吸着ローラ5を搬送ベルト1から離間させるための特別な機構が不要となる。また、搬送ベルト1を清掃するための特別な部材も不要とるため、装置の大幅なコストダウンが可能となる。
【0102】
[第二実施形態]
次に本発明に係る画像形成装置の第二実施形態について図を用いて説明する。図4は吸着ローラの説明図である。上記第一実施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0103】
本実施形態は、上記第一実施形態における図4(a)に示すようなベース層52、導電膜層53からなる2層構成の吸着ローラ5に変えて、図4(b)に示すような1層構成のもので吸着ローラ50を用いたものである。
【0104】
この場合、不溶性フッ素樹脂は、導電膜層53の代わりに弾性ベース層54に配置させる。不溶性フッ素樹脂は、弾性ベース層54の表面部のみに配置しても、あるいは弾性ベース層54全体に配置してもよく、被帯電部材が帯電部材と当接する表面に露呈していても被露呈状態であってもよい。
【0105】
尚、吸着ローラは、1層、2層に限定するものではなく、3層以上の構成であってもよい。また、上記第一実施形態のベース層52又は、導電膜層53をさらに複数の層に分割し、多層化してもよい。
【0106】
上述の如く構成したことにより、上記第一実施形態と同様に、吸着ローラ50へのトナー堆積を防止することができる。
【0107】
また、吸着ローラ50に対し、適宜クリーニングバイアスを印加することにより、吸着ローラ50へのトナー堆積の防止はいっそう良好に達成される。
【0108】
これにより、吸着ローラ50を搬送ベルト1から離間させるための特別な機構が不要となる。また、搬送ベルト1を清掃するための特別な部材も不要とるため、装置の大幅なコストダウンが可能となる。
【0109】
[第三実施形態]
次に本発明に係る画像形成装置の第三実施形態について説明する。上記第一実施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0110】
第一実施形態においては、吸着ローラ5に印加するトナー堆積防止のためのバイアス電圧を略−300Vとした場合の説明を行った。
【0111】
一方、使用状態においては、トナーが予期しない帯電を受ける場合がある。一例として、ジャム等によりプリンタが記録途中で停止した場合や、極端な高温高湿状態で例えば、32.5℃、85%RHで耐久プリントが行われた場合等において、搬送ベルト上に載ったトナー像(検出パターンのみならず、ジャム時に誤って搬送ベルト上に直接トナーが転写された場合等)の電荷が、ほぼゼロとなったり、或いは、反転してしまう場合がある。そのような場合においては、吸着ローラ5へのクリーニング、或いはトナー堆積防止のためのバイアス電圧値として、例えば,トナーと同極性の−300Vのクリーニングバイアス及び、吸着工程時とは大きさの異なるトナーと反対極性の+300Vのクリーニングの2種類(両極性)のバイアス電圧を用いればよい。
【0112】
一例として、レジスト又は濃度検知後又は、ジャム発生後の復帰回転時において、まず吸着ローラ5に−300Vのバイアス電圧を印加して搬送ベルト1を略1回転させ、続いて吸着ローラ5上に一旦トナーが堆積した場合でも、完全に吸着ローラ5を清掃することができる。このとき、転写第1〜第4のプロセスステーションへは、第一実施形態と同様のクリーニングバイアスを印加すればよい。
【0113】
上述の如くクリーニングバイアスを印加することにより、上記第一実施形態と同様に、吸着ローラ5の表層にフッ素樹脂及び導電性不溶部材を含む表層部を設けることにより、吸着ローラ5へのトナー堆積を防止することができる。
【0114】
また、吸着ローラ5に対し、適宜クリーニングバイアスを印加することにより、吸着ローラ5へのトナー堆積の防止はいっそう良好に達成される。
【0115】
これにより、吸着ローラ5を搬送ベルト1から離間させるための特別な機構が不要となる。また、搬送ベルト1を清掃するための特別な部材も不要とるため、装置の大幅なコストダウンが可能となる。
【0116】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、レジストや濃度を検知するための検知パターンであるトナー像を直接、搬送ベルト上に形成しても、吸着ローラ表層にフッ素樹脂及び導電性不溶部材を含む表層部を設けることで、吸着ローラへのトナー堆積を防止することができた。
【0117】
さらに、吸着ローラに対し、適宜クリーニングバイアスを印加することにより、上記目的はいっそう良好に達成される。
【0118】
これにより、吸着ローラを搬送ベルトから離間させるための特別な機構が不要となり。また、搬送ベルトを清掃するための特別な部材も不要とるため、装置の大幅なコストダウンが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施形態に係る画像形成装置の構成図である。
【図2】転写周囲の説明図である。
【図3】検知パターンの説明図である。
【図4】吸着ローラの説明図である。
【図5】従来の転写周囲の説明図である。
【図6】従来の画像形成装置の構成図である。
【図7】トナーパターン検知手段の説明図である。
【符号の説明】
Ll、L2 …光軸
M …当接部
N …吸着部
P …転写材
1 …搬送ベルト
2a〜2d …プロセスステーション
3a〜3d …転写ブレード
4a〜4d …転写バイアス電源
5 …吸着ローラ
6 …吸着対向ローラ
7 …駆動ローラ
8、9 …テンションローラ
10 …レジストローラ
12 …バイアス電源
13 …レジスト対向ローラ
14 …給送ローラ
15 …給送カセット
21 …感光ドラム
22 …一次帯電器
24 …現像装置
25 …クリーニングブレード
50 …吸着ローラ
51 …金属シャフト
52 …ベース層
53 …導電膜層
54 …弾性ベース層
131 …光学式レジストセンサ
132 …光学式レジストセンサ
133 …光学式濃度センサ

Claims (4)

  1. トナー像を担持する像担持体を含む複数の像形成手段と、回転可能であり複数の前記像担持体とともに転写材を担持搬送可能な搬送手段と、複数の前記像担持体にそれぞれ対向し、転写バイアスが印加されることによって前記像担持体上からトナー像を転写材に転写する複数の転写手段と、前記複数の像形成手段よりも前記搬送手段回転方向上流側に配置され転写材を前記搬送手段に静電的に吸着させる吸着手段と、前記搬送手段上に前記像形成手段によって形成された所定の検知パターンを検知する検知手段と、を有する画像形成装置において、
    前記吸着手段の表層は、少なくともフッ素樹脂及び導電性付与部材を含む表層材にて形成されており、
    前記吸着手段に前記検知手段による検知後における前記搬送手段上の検知パターンが接触する際には、前記吸着手段に前記転写バイアスと逆極性のバイアスであって前記吸着ローラと前記搬送手段の当接部における放電閾値以下のバイアスを印加することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記検知手段の前記搬送手段回転方向下流において、前記転写材搬送手段上のトナー像を清掃するためのクリーニング手段が少なくとも前記吸着手段に対向するまでの経路上に存在しないことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 記検知手段による検知後における前記搬送手段上の検知パターンは、前記吸着手段に接触した後に、前記転写手段に前記転写バイアスと逆極性のクリーニングバイアスを印加して前記搬送手段上から前記像担持体に静電的に移動させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記吸着手段は、吸着ローラであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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