JP6741955B2 - ゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブセット - Google Patents

ゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブセット Download PDF

Info

Publication number
JP6741955B2
JP6741955B2 JP2018209448A JP2018209448A JP6741955B2 JP 6741955 B2 JP6741955 B2 JP 6741955B2 JP 2018209448 A JP2018209448 A JP 2018209448A JP 2018209448 A JP2018209448 A JP 2018209448A JP 6741955 B2 JP6741955 B2 JP 6741955B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
point
weight
golf club
face
head
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018209448A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020089397A (ja
Inventor
紀彦 中原
紀彦 中原
剛史 北崎
剛史 北崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
PRGR Co Ltd
Original Assignee
PRGR Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by PRGR Co Ltd filed Critical PRGR Co Ltd
Priority to JP2018209448A priority Critical patent/JP6741955B2/ja
Publication of JP2020089397A publication Critical patent/JP2020089397A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6741955B2 publication Critical patent/JP6741955B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Golf Clubs (AREA)

Description

本発明はゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブセットに関する。
ゴルフクラブヘッドでボールを打球した際のボールの方向性の向上を図ることが飛距離を向上させる上で有利であり、そのためには、ゴルフクラブヘッドの重心点回りの慣性モーメントを確保することが重要である。
特許文献1には、中空構造のゴルフクラブヘッドにおいてフェースバック側の箇所にウェイト(中実部)を設けることで慣性モーメントの向上を図ることが開示されている。
特許第5183156号
しかしながら、上記従来技術では、ゴルフクラブヘッドのフェース面上重心点については特に考慮されていない。
すなわち、ウェイトを設けると、ゴルフクラブヘッドの重心点の位置がウェイトの位置や重量により影響を受け、したがって、フェース面上重心点の位置もウェイトの位置や重量の影響を受ける。
したがって、上記従来技術では、ウェイトを設けることにより重心点回りの慣性モーメントを向上できる反面、フェース面上重心点がフェース面の中心点から離れて飛距離が低下することが懸念される。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、慣性モーメントの向上を図りつつ飛距離の向上を図る上で有利なゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブセットを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、上下の高さを有して左右に延在するフェース部と、前記フェース部の上部から後方に延在するクラウン部と、前記フェース部の下部から後方に延在するソール部と、前記クラウン部と前記ソール部の間で前記フェース部のトウ側縁とヒール側縁との間をフェースバックを通って延在するサイド部とを含むヘッド本体を備え、前記サイド部の前記フェースバックの箇所に前記サイド部と一体的にウェイト部が設けられ、前記フェース部と前記クラウン部と前記ソール部と前記サイド部と前記ウェイト部で囲まれた内部が空間とされる中空状のゴルフクラブヘッドであって、前記ゴルフクラブヘッドを水平面に対して予め定められたライ角およびロフト角通りに設置した基準状態において、フェース面の中心点を通る法線を含みかつ前記水平面と直交する平面で前記ヘッド本体を破断した断面をフェース中心基準断面とし、前記基準状態で、前記水平面および前記フェース中心基準断面と直交しリーディングエッジに当接する平面を第1平面とし、前記第1平面と平行し前記フェースバックの外面に当接する平面を第2平面とし、前記ヘッド本体を平面視したときに、前記第1平面と前記第2平面との距離をヘッド最大幅Wとし、かつ、前記第2平面と前記フェースバックの外面とが交差する点を前記水平面に投影した点をヘッド最大幅点N1とし、前記基準状態で前記ヘッド本体を平面視した状態で、前記ウェイト部の厚さ方向に延在する直線を前記水平面に投影した投影線のうち最大の長さとなる最大厚さ投影線が前記ヘッド本体を前記水平面に投影した輪郭線と交差する交差点をウェイト最大厚さ点N2としたとき、前記基準状態で前記ヘッド本体を平面視した状態で、前記ウェイト最大厚さ点N2は、前記フェース中心基準断面と平行し前記最大ヘッド幅点N1を通る第3平面と、前記第3平面と平行し前記第3平面からトウ方向に30mm離れた第4平面との間であるウェイト規定範囲に位置し、前記基準状態で前記ゴルフクラブヘッドの重心点を通り前記水平面に直交する垂直な直線を回転軸とする慣性モーメントの大きさをMI(g・cm)とするとき、前記慣性モーメントMIが5000g・cm以上5900g・cm以下であり、前記ヘッド本体の体積が400cc以上470cc以下であり、前記ウェイト部は前記空間に面したウェイト内面を有し、前記ウェイト内面は、前記サイド部の外面に沿って延在する前記ヘッド本体の外側に向けて凸状を呈する曲面であり、前記ウェイト部は、前記ゴルフクラブヘッドの外面形状に沿った形状を呈し、前記ウェイト部は、前記ソール部に接続される下部と、前記クラウン部に接続される上部と、それら下部と上部との間に位置し前記フェースバックの外面に凹部が設けられた中間部とを備え、前記ウェイト部は、前記下部と前記上部と前記中間部とで構成される第1ウェイト部と、前記凹部に前記ヘッド本体よりも比重の大きい材料が埋め込まれた第2ウェイト部とを含んで構成され、前記基準状態において前記ヘッド本体を平面視した状態で、前記第2ウェイト部は、前記第1ウェイト部のトウヒール方向の両端の内側に位置すると共に、前記第2ウェイト部の少なくとも一部が前記ウェイト規定範囲に位置しているいることを特徴とする。
請求項記載の発明は、前記ゴルフクラブヘッドの重心点を通る前記フェース面の法線が前記フェース面と交差する点をフェース面上重心点としたとき、前記フェース面上重心点は、前記フェース面の中心点から5mm以内の範囲に位置していることを特徴とする。
請求項記載の発明は、前記ウェイト部の最大厚さは、前記ヘッド最大幅Wの3%以上14%以下であることを特徴とする。
請求項記載の発明は、前記第3平面と、前記フェース中心基準断面と平行しかつ前記ウェイト最大厚さ点N2を通る第5平面との間で、前記フェース中心基準断面と平行する平面で前記ヘッド本体を破断した任意の断面において、前記フェース部から前記フェースバック方向に最も離れた箇所に位置する前記ヘッド本体の外面の点を第1点とし、前記第1点から前記フェース部方向に2mm離れた前記ヘッド本体の外面の箇所を第2点としたとき、前記第1点と前記第2点とを結ぶ直線の長さが5mm以上25mmとなる前記任意の断面が少なくとも1つ以上存在することを特徴とする。
請求項記載の発明は、前記基準状態において前記水平面と平行な平面で前記ヘッド本体を破断した断面の外側の輪郭線を前記水平面に投影した投影輪郭線のうちトウヒール方向においてトウ側に最も突出する突出点を通り前記ヘッド本体の前後方向に延在する第1直線と、前記投影輪郭線のうち前記ヘッド最大幅点N1を通りトウヒール方向に延在する第2直線とが交差する点を交差点としたとき、前記投影輪郭線は、前記交差点から20mmの範囲外に位置していることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1からの何れか1項記載ゴルフクラブヘッドを有する互いに番手が異なる複数本のゴルフクラブを含むことを特徴とするゴルフクラブセットである。
請求項1記載の発明によれば、ウェイト最大厚さ点N2がウェイト規定範囲に位置することで、ウェイト部によりゴルフクラブヘッドの慣性モーメントMIを大きく確保できるので、打球の方向性の向上を図る上で有利となる。
また、ウェイト最大厚さ点N2がウェイト規定範囲に位置することで、ウェイト部を含むヘッド本体のフェース面上重心点がフェース面の中心点と近い箇所に位置するため、打球の飛距離の向上を図る上で有利となる。
請求項2から9記載の発明によれば、請求項1の効果を高める上でより有利となる。
請求項10記載の発明によれば、ゴルフクラブヘッドを鋳造で製造する場合に、クラウン部の壁部の変形を抑制し、ゴルフクラブヘッドの外観性を確保する上で有利となる。
請求項11記載の発明によれば、ゴルフクラブセットを構成する番手が異なる複数のゴルフクラブにおいて請求項1の効果を確保する上で有利となる。
実施の形態に係るゴルフクラブヘッドをフェース面の前方から見た正面図である。 図1のA矢視図である。 図1のB矢視図である。 ウェイト部の変形例を示すゴルフクラブヘッドの平面図である。 ゴルフクラブヘッドをフェース中心基準断面Pfcで破断した断面図であり、フェースバック寄りの箇所を示す。 (A)はウェイト部が第1ウェイト部と第2ウェイト部を備える場合のゴルフクラブヘッドの平面図、(B)は(A)のゴルフクラブヘッドをフェース中心基準断面Pfcで破断した断面図、(C)は(B)のC矢視図である。 ゴルフクラブヘッドをフェース中心基準断面Pfcで破断した断面図であり、クラウン用徐変部の構成を示す。 (A)、(B)は第1点α1、第2点α2、直線Lαを説明する説明図である。 ゴルフクラブヘッドの投影輪郭線Bと交差点N12との関係を示す平面図である。 フェース面の中心点Pcの規定方法を示す第1の説明図である。 フェース面の中心点Pcの規定方法を示す第2の説明図である。 フェース面の中心点Pcの規定方法を示す第3の説明図である。 フェース面の中心点Pcの規定方法を示す第4の説明図である。 ゴルフクラブヘッドの重心点G0とフェース面上重心点FGとの関係を示すゴルフクラブヘッドの断面図である。 フェース面の輪郭線Iの定義を説明するゴルフクラブヘッドの正面図である。 フェース面の輪郭線Iの定義を説明するゴルフクラブヘッドの断面図である。 フェース面の中心点Pcの定義を説明するゴルフクラブヘッドの正面図である。 クラウン部用徐変部の始端K1と終端K2とを規定する規定方法を説明するゴルフクラブヘッドの断面図である。 (A)はクラウン部用徐変部の始端K1の規定を説明するゴルフクラブヘッドの断面図、(B)はクラウン部用徐変部の終端K2の規定を説明するゴルフクラブヘッドの断面図である。 ゴルフクラブヘッドの慣性モーメントを測定する慣性モーメント測定器を示す模式的斜視図である。 (A)、(B)は慣性モーメントの測定方法を工程順に示す模式図である。 (A)〜(C)は慣性モーメントを測定する際におけるゴルフクラブヘッドを治具に固定する固定位置を説明するための模式図である。 慣性モーメントを測定する際におけるゴルフクラブヘッドを治具に固定する固定位置の好ましい形態を説明するための模式図である。 条件1における実験例の評価結果を示す図である。 条件2における実験例の評価結果を示す図である。 条件3における実験例の評価結果を示す図である。 条件4における実験例の評価結果を示す図である。 条件5における実験例の評価結果を示す図である。 条件6における実験例の評価結果を示す図である。
次に本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図3、図5に示すように、本実施の形態において、ゴルフクラブヘッド10は、中空のウッド型ゴルフクラブヘッド(ドライバー)であり、ヘッド本体12を含んで構成されている。
ヘッド本体12は、主に金属材料により構成される。
前記金属材料としては、例えばステンレス鋼、マルエージング鋼、純チタン、チタン合金又はアルミニウム合金等の1種又は2種以上が用いられる。
ヘッド本体12は、フェース部14と、クラウン部16と、ソール部18と、サイド部20とを含んで構成され、ヘッド本体12に後述するウェイト部30が設けられている。
フェース部14は、上下の高さを有して左右に延在している。
クラウン部16は、フェース部14の上部から後方に延在している。
ソール部18は、フェース部14の下部から後方に延在している。
サイド部20は、クラウン部16とソール部18の間でフェース部14のトウ22側縁とヒール24側縁との間をフェースバック28を通って延在している。
図5に示すように、ウェイト部30は、サイド部20のフェースバック28の箇所にサイド部20と一体的に設けられており、ウェイト部30の詳細については後述する。
ヘッド本体は、フェース部14とクラウン部16とソール部18とサイド部20とウェイト部30で囲まれた内部が空間13(図5)とされ中空状(中空構造)を呈12している。
フェース部14の外側に露出する外面がボールを打撃するフェース面14Aであり、フェース部14の空間13に面した内面がフェース内面14Bとなっている。
クラウン部16の外側に露出する外面がクラウン面16Aであり、クラウン部16の空間13に面した内面がクラウン内面16Bである。
ソール部18の外側に露出する外面がソール面18Aであり、ソール部18の空間13に面した内面がソール内面18Bである。
また、ウェイト部30の空間13に面した内面がウェイト内面3010である。
図中、符号19はリーディングエッジを示す。
図1〜図3に示すように、クラウン部16には、フェース面14A側でかつヒール24寄りの位置にシャフトSに接続するホーゼル31が設けられ、ホーゼル31にシャフトSが接続されることで本発明に係るゴルフクラブ100が構成される。
次に、フェース面14Aの中心点Pcの規定方法について説明する。
フェース面14Aの中心点Pcは、フェース面14Aの幾何学的中心であり、中心点Pcの規定方法としては以下に例示する第1の規定方法、第2の規定方法を含め従来公知のさまざまな方法が採用可能である。
[A]フェース面14Aの中心点Pcの第1の規定方法:
フェース面14Aと他のゴルフクラブヘッド10の部分との境目が明確である場合、言い換えると、フェース面14Aの周縁が稜線によって特定される場合における中心点Pcの規定方法である。この場合はフェース面14Aが明瞭に定義されることになる。
図10〜図13はフェース面14Aの中心点Pcの規定方法を示す説明図である。
(1)まず、図10に示すように、ライ角およびフェース角が規定値となるように水平面HP上にゴルフクラブヘッド10を載置する。このときのゴルフクラブヘッド10の状態を基準状態とする。なお、ライ角およびフェース角の設定値は、例えば製品カタログに記載された値である。
(2)次にクラウン部16及びソール部18を結ぶ方向における仮中心点c0を求める。
すなわち、図10に示すように、トウ22およびヒール24を結ぶ水平面HPと平行な線(以下水平線という)の概略中心点と交差する垂線f0を引く。
この垂線f0とフェース面14Aの上縁とが交差するa0点と、垂線f0とフェース面14Aの下縁とが交差するb0点の中点を仮中心点c0とする。
(3)次に図11に示すように仮中心点c0を通る水平線g0を引く。
(4)次に図12に示すように水平線g0とフェース面14Aのトウ22側の縁とが交差するd0点と、水平線g0とフェース面14Aのヒール24側の縁とが交差するe0点の中点を仮中心点c1とする。
(5)次に図13に示すように仮中心点c1を通る垂線f1を引き、この垂線f1とフェース面14Aの上縁とが交差するa1点と、垂線f1とフェース面14Aの下縁とが交差するb1点の中点を仮中心点c2とする。
ここで、仮中心点c1とc2とが合致したならばその点をフェース面14Aの中心点Pcとして規定する。
仮中心点c1とc2が合致しなければ、(2)乃至(5)の手順を繰り返す。
なお、フェース面14Aは曲面を呈しているため、水平線g0の中点、垂線f0、f1の中点を求める場合の水平線g0の長さ、垂線f0、f1の長さはフェース面14Aの曲面に沿った長さを用いるものとする。
そして、フェースセンターラインCLは、中心点Pcを通りかつトウ22−ヒール24方向と直交する方向に延在する直線で定義される。
[B]フェース面14Aの中心点Pcの第2の規定方法:
次に、フェース面14Aの周縁と他のゴルフクラブヘッド10の部分との間が曲面で接続されておりフェース面14Aが明瞭に定義できない場合の中心点Pcの定義を説明する。
図14に示すように、ゴルフクラブヘッド10は中空であり、符号G0はゴルフクラブヘッド10の重心点を示し、符号Lpは重心点G0とフェース面上重心点FGとを結ぶ直線であり、言い換えると、直線Lpは重心点G0を通るフェース面14Aの垂線(法線)である。
すなわち、ゴルフクラブヘッド10の重心点G0をフェース面14Aに投影した点がフェース面上重心点FGである。
ここで、図15に示すように、重心点G0とフェース面上重心点FGとを結ぶ直線Lpを含む多数の平面H1、H2、H3、…、Hnを考える。
ゴルフクラブヘッド10を各平面H1、H2、H3、…、Hnに沿って破断したときの断面において、図16に示されるように、ゴルフクラブヘッド10の外面の曲率半径r0を測定する。
曲率半径r0の測定に際して、フェース面14A上のフェースライン、パンチマーク等が無いものとして扱う。
曲率半径r0は、フェース面14Aの中心点Pcから外方向(図16における上方向、下方向)に向かって連続的に測定される。
そして、測定において曲率半径r0が最初に所定の値以下となる部分をフェース面14Aの周縁を表わす輪郭線Iとして定義する。
所定の値は例えば200mmである。
多数の平面H1、H2、H3、…、Hnに基づいて決定された輪郭線Iによって囲まれた領域が、図15、図16に示すように、フェース面14Aとして定義される。
次に、図17に示すように、ライ角およびフェース角が規定値となるように水平な地面上(水平面HP)にゴルフクラブヘッド10を載置する。
直線LTは、フェース面14Aのトウ側点PTを通過して鉛直方向に延在する。
直線LHは、フェース面14Aのヒール側点PHを通過して鉛直方向に延在する。
直線LCは、直線LTおよび直線LHと平行である。直線LCと直線LTとの距離は、直線LCと直線LHとの距離と等しい。
符号Puは、フェース面14Aの上側点を示し、符号Pdはフェース面14Aの下側点である。上側点Puおよび下側点Pdは、いずれも直線LCと輪郭線Iとの交点である。
中心点Pcは、上側点Puと下側点Pdとを結ぶ線分の中点で定義される。
(ヘッド最大幅点N1、ウェイト最大厚さ点N2、ウェイト規定範囲LW)
次に、ゴルフクラブヘッド10の各部の規定について詳細に説明する。
図1〜図3に示すように、ゴルフクラブヘッド10を水平面HPに対して予め定められたライ角およびロフト角通りに設置した基準状態とする。
フェース面14Aの中心点Pcを通る法線を含みかつ水平面HPと直交する平面Xでヘッド本体12を破断した断面をフェース中心基準断面Pfcとする。言い換えると、フェース中心基準断面Pfcは、基準状態において、フェースセンターラインCLを含みかつ水平面HPと直交する平面Xでヘッド本体12を破断した断面である。
図3に示すように、基準状態で、水平面HPおよびフェース中心基準断面Pfcと直交しリーディングエッジ19に当接する平面を第1平面P1とし、第1平面P1と平行しフェースバック28の外面に当接する平面を第2平面P2とし、ヘッド本体12を平面視したときに、第1平面P1と第2平面P2との距離をヘッド最大幅Wとする。
また、第2平面P2とヘッド本体12の外面とが交差する点を水平面HPに投影した点をヘッド最大幅点N1とする。
基準状態でヘッド本体12を平面視した状態で、ウェイト部30の厚さ方向に延在する直線を水平面HPに投影した投影線のうち最大の長さとなる投影線を最大厚さ投影線Aとする。
この最大厚さ投影線Aがヘッド本体12を水平面HPに投影した輪郭線Dと交差する交差点をウェイト最大厚さ点N2とする。
なお、最大厚さ投影線Aの長さがウェイト部30の最大厚さdmaxとなる。
基準状態でヘッド本体12を平面視した状態で、フェース中心基準断面Pfcと平行し最大ヘッド幅点N1を通る平面を第3平面P3とする。
第3平面P3と平行し第3平面P3からトウ方向に30mm離れた平面を第4平面P4とする。
第3平面P3と第4平面P4との間をウェイト規定範囲LWとする。
基準状態でヘッド本体12を平面視した状態で、ウェイト最大厚さ点N2はウェイト規定範囲LWに位置している。
ウェイト最大厚さ点N2がウェイト規定範囲LWに位置していると、図1に示すように、ウェイト部30を含むヘッド本体12のフェース面上重心点FGがフェース面14Aの中心点Pcと近い箇所に位置し、あるいは、フェース面上重心点FGがフェース面14Aの中心点Pcと一致する。
上述したヘッド最大幅点N1、ウェイト最大厚さ点N2、ウェイト規定範囲LWの規定について説明する。
市販されているウッド型のゴルフクラブヘッド10の形状を調査したところ、ゴルフクラブヘッド10の基準位置においてゴルフクラブヘッド10を平面視したとき、フェース中心基準断面Pfcに対してヘッド最大幅点N1はトウ22側に偏位していることがわかった。
これは、昔のパーシモン時代の名残であり、中実の単一材料でゴルフクラブヘッドを製作する場合は、ヒールのホーゼルに質量が取られてしまい、フェース面上重心点FGをフェース面14Aの中心点Pc近辺に持ってくるためには、トウ22側の形状を大きくするしか方法が無かった。この場合、平面視したときにゴルフクラブヘッドの輪郭は洋ナシ形状を呈している。
現在は、ゴルフクラブヘッドは中空構造であり、材質も多数の素材を使用することができるようになりヘッド最大幅点N1をトウ22側に偏位させなくても、フェース面上重心点FGをフェース面14Aの中心点Pc近辺に持ってくることが可能であるが、ウッド型のゴルフクラブヘッドの形状は上述した昔の名残が残っていることから、依然としてヘッド最大幅点N1は、トウ22側に偏位しているのが実情である。
また、ゴルフクラブヘッドを平面視すると、フェース中心基準断面Pfcからトウ22側に至るサイド部20の曲線の湾曲度合いは、フェース中心基準断面Pfcからヒール24側に至るサイド部20の曲線の湾曲度合いに比較して緩やかとなっている。
これらのことは、上述した昔のパーシモン時代の形状に影響されたウッド型のゴルフクラブヘッドの独特の形状に起因するものであり、このような独特の形状とすることで、ゴルファーがゴルフクラブヘッドを見たときに視覚的な違和感を感じさせないように図られている。
そして、図3に示すように、最も効率よく慣性モーメントMIを大きくするためには、ウェイト部30(内部ウェイト)が付いていない状態(ゴルフクラブヘッド10の内部ウェイトが無い状態)の重心点Gからなるべく離れた箇所にウェイト30の重量を配置することが必要である。
なお、以下では、ゴルフクラブヘッド10の内部ウェイトが無い状態の重心点を重心点Gと表記し、ゴルフクラブヘッド10の内部ウェイトが有る状態の重心点を重心点G0と表記する。
そして、このようなゴルフクラブヘッド10の形状に合わせてフェース面上重心点FGをフェース面14Aの中心点Pc近辺に配置するためには、ウェイト部30は、そのウェイト最大厚さ点N2を中心に質量を多く配置させると共に、ウェイト最大厚さ点N2をヘッド最大幅点N1に近いフェースバック28の箇所に位置させることが必要である。
すなわち、ウェイト部30をトウ22側に若干偏位したフェースバック28の箇所に位置させることが、効率よく慣性モーメントMIを大きくする上で、また、フェース面上重心点FGをフェース面14Aの中心点Pc近辺に配置するために有利となる。
さらに、このようなゴルフクラブヘッド10の形状に合わせてフェース面上重心点FGをフェース面14Aの中心点Pcに近づけあるいは一致させ、慣性モーメントMIを大きくするためには、ウェイト最大厚さ点N2が特定の範囲、すなわちウェイト規定範囲LWに位置していることが重要であることがわかった。
これらのことからヘッド最大幅点N1、ウェイト最大厚さ点N2、ウェイト規定範囲LWを上述のように規定した。
したがって、ヘッド最大幅点N1、ウェイト最大厚さ点N2、ウェイト規定範囲LWを上述のように規定することで、ウェイト部30によりゴルフクラブヘッド10の重心点G0(図14)回りの慣性モーメントMIを大きく確保することで打球の方向性を向上する上で有利となると共に、フェース面上重心点FGが中心点Pcに近くなるため、最も打球確率の高いフェース面14Aの中心点Pc近辺での反発係数が高くなり、したがって、打球の飛距離の向上を図る上で有利となる。
なお、本発明者らの調査によれば、フェース面14A上における打点位置は、フェース面14Aの中心点Pcを中心にばらつき、最も打球確率が高い打点位置はフェース面14Aの中心点Pcとなることがわかっている。
また、本明細書において、ゴルフクラブヘッド10の重心点G0回りの慣性モーメントMIとは、基準状態でゴルフクラブヘッド10の重心点G0を通り水平面HPに直交する垂直な直線を回転軸とする慣性モーメントであり、以下では単に慣性モーメントMIという。なお、慣性モーメントMIの測定方法については後述する。
また、ウェイト最大厚さ点N2がウェイト規定範囲LW外に位置していると、ウェイト部30を含むヘッド本体12のフェース面上重心点FGがフェース面14Aの中心点Pcから大きく離間した箇所に配置されてしまう。
そのため、ウェイト部30によりゴルフクラブヘッド10の慣性モーメントMIを大きく確保できないと共に、フェース面14Aの中心点Pc(人による打点位置の平均位置)から大きく離間した位置にフェース面上重心点FGが配置されてしまうので人が打ったときの打球の飛距離の向上を図る上で不利となる。
なお、図3は、ウェイト部30が空間13に面したウェイト内面3010が平面を呈している場合について示したが、図4に示すように、ウェイト内面3010がサイド部20の外面に沿って延在するヘッド本体12の外側に向けて凸状を呈する曲面であってもよい。この場合、ウェイト部30がゴルフクラブヘッド10の外面形状に沿った形状(内部ウェイト形状)を呈していることになる。
このようにすると、ウェイト部30がゴルフクラブヘッド10の重心点Gからより離れた箇所に配置されるため、ウェイト部30によりゴルフクラブヘッド10の慣性モーメントMIを大きく確保する上で有利となる。
ここで、図20〜図23を参照して、ゴルフクラブヘッド10の慣性モーメントMIの測定方法について詳細に説明する。
ここで、図20は、ゴルフクラブヘッド10の慣性モーメント測定器を示す模式的斜視図である。慣性モーメントMIは、図20に示す慣性モーメント測定器により測定される。
慣性モーメント測定器60は、測定部62、演算部64、スタートレバー66、表示部68、操作ボタン69を備え、測定部62の上に慣性モーメントMIの測定対象物が載置され、スタートレバー66を手で摘んで変位させた後、手を放して捩れ振動させ、この時の捩れ振動の周期を測ることによって演算部64を通して慣性モーメントMIを測定し、表示部68に慣性モーメントMIの数値を表示する装置である。
なお、慣性モーメント測定器60として、Inertia Dynamics社製、慣性モーメント測定器 Model MOI−005−014が例示される。このような慣性モーメント測定器は公知のものであればよく、本発明において、特に制限されない。
図21(A)に示すように、慣性モーメント測定器60に治具70を固定して、治具70の慣性モーメントIaを測定する。
次いで、図21(B)に示すように、治具70の上面部72にゴルフクラブヘッド10のソール部18を固定して、ゴルフクラブヘッド10および治具70の合計の慣性モーメントIbを測定する。次に、得られた各慣性モーメントIa、Ibから、(Ib−Ia)よりゴルフクラブヘッド10の慣性モーメントMIを得る。
なお、通常の慣性モーメント測定器60では、上記Iaの数値は、操作ボタン69を駆使し一連の手順によって自動的に風袋引きをされ、(Ib−Ia)の数値が表示される。
なお、ゴルフクラブヘッド10と治具70とを固定するためには、例えば、両面テープ、粘土等の粘着体による固定、接着剤による固定、または磁力を用いた固定などが挙げられる。
固定は、ゴルフクラブヘッド10のソール部18が治具70の上面部72に固定される。しかしながら、ソール部18が凸の曲面を有していれば、上面部72は凸の曲面に合致するような凹の曲面であることが好ましく、ソール部18が平面であれば、上面部72は平面であることが好ましい。つまり、固定する両面が合致することが好ましい。
ゴルフクラブヘッド10のソール部18が曲面である場合には、粘着体(図示せず)をソール部18及び上面部72に合致するように設け、ゴルフクラブヘッド10を固定する。この場合、粘着体のように接着剤などの固定手段の内質量を有するものは、治具の一部に含まれ、風袋引きにおいては治具と同様に風袋として引かれることは言うまでもない。
ゴルフクラブヘッド10は、図22(A)に示すゴルフクラブヘッド10の重心点G0を通り、水平面Bに直交する第1の直線Vと、図22(B)に示す慣性モーメント測定器60の捩れ振動の回転軸Rとが、図22(C)に示すように一致もしくは概ね一致するように慣性モーメント測定器60に固定されることが好ましい。
概ね一致とは、回転軸Rが水平面Bを通る点と第1の直線Vが水平面Bを通る点pとのなす距離が3mm以内、好ましくは2mm以内、より好ましくは1mm以内とすることである。
この範囲内にゴルフクラブヘッド10のソール部18を固定することによって、より正確にゴルフクラブヘッド10の慣性モーメントMIを測定することが可能になる。
また、回転軸Rが水平面Bを通る点と第1の直線Vが水平面Bを通る点pとのなす距離を上記範囲内とする必要は必ずしもなく、この距離を知り、自動的に風袋引きをして得られた(Ib−Ia)の数値からゴルフクラブヘッド10の質量にこの距離の自乗を掛けた積を減算することによって補正することができる。
この補正方法によってゴルフクラブヘッド10の慣性モーメントMIを得てもよい。このように、ゴルフクラブヘッド10の慣性モーメントMIの測定方法については、特に限定されない。
慣性モーメント測定器60の回転軸R及びこの回転軸Rがソール部18を通る点は、慣性モーメント測定器60により定められるものである。回転軸Rは鉛直または概ね鉛直になることが好ましい。
ここで、概ね鉛直とは、鉛直方向に対する傾きが2°以内、好ましくは1°以内のことである。回転軸Rを鉛直または概ね鉛直に設定するためには、慣性モーメント測定器60に設けられた水準器部分を目安に測定器の水平を調整すること、又は測定器を水平に調整された平面板上に設置すること等が考えられる。
上記範囲内に設定することによって、ゴルフクラブヘッド10の重心Gを通り水平面Bに直交する第1の直線Vを第1の回転軸とする回転軸回りの慣性モーメントMIをより正確に測定することができる。
また、治具70の上面部72によって支持された平面は水平または概ね水平になることが好ましい。本発明における概ね水平とは、水平面に対する傾きが2°以内、好ましくは1°以内のことである。
上記範囲内に設定することによって、ゴルフクラブヘッド10の慣性モーメントMIをより正確に測定することができる。
また、治具70は、治具自体の重心位置が回転軸Rに一致もしくは概ね一致するように慣性モーメント測定器60に装着されることが好ましい。概ね一致とは、図23に示すように治具70の重心位置をCとすると、重心位置Cと回転軸Rとの距離δを2mm以内、好ましくは1mm以内とすることである。
治具70の重心位置Cを上記範囲内に設定することによって、ゴルフクラブヘッド10の慣性モーメントMIをより正確に測定することができる。
本実施の形態では、ゴルフクラブヘッド10の慣性モーメントMIは、5000g・cm以上5900g・cm以下である。
慣性モーメントMIが上記範囲内であると、打球の方向性の向上を図る上で有利となる。
慣性モーメントMIが上記範囲を下回ると、打球の方向性の向上を図る上で不利となる。
また、ゴルフ規則により慣性モーメントMIは5900g・cmが上限となっている。
また、ヘッド本体12の体積は、400cc以上470cc以下である。
ヘッド本体12の体積が上記範囲内であると、慣性モーメントMIを確保する上で有利となる。
ヘッド本体12の体積が上記範囲を下回ると、慣性モーメントMIを確保する上で不利となる。
また、ゴルフ規則によりヘッド本体12の体積は470ccが上限となっている。
図5に示すように、ウェイト部30は、ヘッド本体12と同一の材料で形成されている。
このようにすると、ウェイト部30をヘッド本体12と同時に鋳造で成形でき、製造コストの低減を図る上で有利となる。
また、ウェイト部30は、フェース部14、クラウン部16、ソール部18を構成する壁部11Aの肉厚よりも大きな肉厚の壁部11Bが、サイド部20のフェースバック28の箇所でソール部18からクラウン部16にわたって延在形成されることで構成されている。
なお、ウェイト部30は、壁部11Bが、サイド部20のフェースバック28の箇所でソール部18から、ソール部18とクラウン部16との間の中間の箇所に設けられていてもよい。言い換えると、ウェイト部30の上端とクラウン部16との間に隙間が形成されていてもよい。
しかしながら、本実施の形態のようにウェイト部30が、サイド部20のフェースバック28の箇所でソール部18からクラウン部16にわたって連続して延在形成された壁部11Bで構成されていると、上記の隙間部分についてもウェイト部30を形成できる。
したがって、より重量の重いウェイト部30を設けることができるため、ウェイト部30によりゴルフクラブヘッド10の慣性モーメントMIを大きく確保でき、打球の方向性の向上を図る上でより有利となる。
また、図7に示すように、ウェイト部30は、クラウン部16側に至るにつれてその肉厚が次第に薄くなるクラウン部用徐変部32を介してクラウン部16に接続されている。
フェース中心基準断面Pfcと平行な平面でクラウン部用徐変部32を含むヘッド本体12を破断した破断面において、クラウン部用徐変部32の長さΔLは、3mm以上10mm以下である。
なお、クラウン部用徐変部32の長さΔLは、クラウン部用徐変部32が空間13に面した内面の形状に沿ったクラウン部用徐変部32の始端K1から終端K2までの距離である。
破断面において、クラウン部16の肉厚dは、クラウン部16とクラウン部用徐変部32の境界K(終端K2)から30mm以内の範囲は0.3mm以上0.8mm以下である。
なお、クラウン部用徐変部32の始端K1と終端K2とは以下のように規定する。
すなわち、図18に示すように、フェース中心基準断面Pfcと平行な任意の断面でウェイト部30の肉厚が最大となる断面あるいは肉厚が最大となる断面の近辺の断面において、クラウン部16寄りにおけるウェイト内面3010の輪郭線をソール部16からクラウン部16に向かって1mmピッチで3つの測定点を指定してその3つの測定点で規定される円の半径Rを測定する。
この測定を1mmピッチずつ移動させながら行い、現在測定した半径R1を1つ前に測定された半径R0で除した値R1/R0を算出していく。
そして、図19(A)に示すように、R1/R0が0.5未満となったときの3つの測定点の中点をクラウン部用徐変部32の始端K1と規定する。
また、図19(B)に示すように、R1/R0が0.4未満となったときの3つの測定点の中点をクラウン部用徐変部32の終端K2と規定する。
クラウン部用徐変部32を設けないと、クラウン部16の壁部11Aとウェイト部30の壁部11Bとの間に段差が形成されるため、鋳造時におけるクラウン部16の壁部11Aとウェイト部30の壁部11Bとの収縮率の差に起因するクラウン部16の壁部11Aが空間13側に凹む変形が生じ、ゴルフクラブヘッド10の外観性を確保する上で不利となる。
しかしながら、本実施の形態のように、クラウン部用徐変部32を設けると、クラウン部16の壁部11Aとウェイト部30の壁部11Bとが段差なく滑らかに接続されるため、鋳造時におけるクラウン部16の壁部11Aとウェイト部30の壁部11Bとの収縮率の差に起因するクラウン部16の壁部11Aが空間13側に凹む変形を抑制でき、ゴルフクラブヘッド10の外観性を確保する上で有利となる。
また、クラウン部用徐変部32の長さΔLが3mm以上10mm以下の範囲内であると、鋳造時におけるクラウン部16の壁部11Aの変形を抑制する上で有利となる。
クラウン部用徐変部32の長さΔLが3mm以上10mm以下の範囲を下回ると、クラウン部用徐変部32の長さΔLが短すぎるため、鋳造時におけるクラウン部16の壁部11Aの変形を抑制する効果が低下する。言い換えると、壁部11Aが凹みやすくなる。
クラウン部用徐変部32の長さΔLが3mm以上10mm以下の範囲を上回ると、クラウン部用徐変部32の長さΔLが長すぎるため、クラウン部16に質量を過大に取られてしまい、ウェイト部30(内部ウェイト)の質量が減り、ゴルフクラブヘッド10の慣性モーメントMIを確保する効果が低下する。
クラウン部16の肉厚dが境界Kから30mm以内の範囲で0.3mm以上0.8mm以下の範囲内であると、クラウン部16に質量を過大に取られることなく、ウェイト部30(内部ウェイト)の質量を確保することができて、ゴルフクラブヘッド10の慣性モーメントMIを大きくする効果が大となる。
クラウン部16の肉厚dが境界Kから30mm以内の範囲で0.3mm以上0.8mm以下の範囲を下回ると、クラウン部16の肉厚dが薄すぎるため、鋳造時におけるクラウン部16の壁部11Aの変形を抑制する効果が低下する。
クラウン部16の肉厚dが境界Kから30mm以内の範囲で0.3mm以上0.8mm以下の範囲を上回ると、クラウン部16の肉厚dが厚すぎるため、クラウン部16の重量が重くなり、ゴルフクラブヘッド10の慣性モーメントMIを確保する効果が低下する。
なお、ウェイト部30がヘッド本体12と同一の材料で形成されている場合について説明したが、以下に示す変形例のように、ウェイト部30がヘッド本体12よりも比重が重い材料を含んで形成されていてもよい。
すなわち、図6(A)〜(C)に示すように、ウェイト部30は、ソール部18に接続される下部3002と、クラウン部16に接続される上部3004と、それら下部3002と上部3004との間に位置しフェースバック28の外面に凹部3008が設けられた中間部3006とを備えている。
ウェイト部30は、下部3002と上部3004と中間部3006とで構成される第1ウェイト部30Aと、凹部3008にヘッド本体12よりも比重の大きい材料が埋め込まれた第2ウェイト部30Bとを含んで構成されている。
基準状態においてヘッド本体12を平面視した状態で、第2ウェイト部30Bは、第1ウェイト部30Aのトウヒール方向の両端の内側に位置すると共に、第2ウェイト部30の少なくとも一部がウェイト規定範囲LWに位置している。
このようにウェイト部30を第1、第2ウェイト部30A、30Bで形成すると、ウェイト部30がヘッド本体12よりも比重が重い材料を含んでいるため、ウェイト部30が設けられていない状態でのゴルフクラブヘッド10の重心点Gからより離間した位置にウェイト部30の重量を配置する上で有利となり、ゴルフクラブヘッド10の慣性モーメントMIを確保する上でより有利となる。
なお、ヘッド本体12の材料よりも比重の重い材料として従来公知の様々な金属材料が使用可能である。
例えば、ヘッド本体12がチタン合金で形成されている場合、第2ウェイト部30Bを形成する材料としてチタン合金よりも比重が重いタングステンなどを用いることができる。
また、ウェイト部30をヘッド本体12よりも比重が重い材料を、凹部3008に埋め込むことなく、空間13内でフェースバック28の内面に接合して形成してもよい。
この場合も、ゴルフクラブヘッド10の重心点Gからより離間した位置にウェイト部30の重量を配置する上で有利となり、ゴルフクラブヘッド10の慣性モーメントMIを確保する上でより有利となる。
しかしながら、前述したように、ウェイト部30がヘッド本体12と同一の材料で形成されていると、ヘッド本体12よりも比重が重い材料を含んで形成されている場合に比較して、異なる材料同士を接合する必要がないため、部品コスト、製造コストの低減を図る上で有利となる。
本実施の形態では、図1に示すように、フェース面上重心点FGは、フェース面14Aの中心点から5mm以内の範囲に位置している。
フェース面上重心点FGがフェース面14Aの中心点から5mm以内の範囲内に位置していると、打球の飛距離の向上を図る上で有利となる。
フェース面上重心点FGがフェース面14Aの中心点から5mm以内の範囲外に位置していると、打球の飛距離の向上を図る効果が低下する。
また、本実施の形態では、ウェイト部30の最大厚さdmaxは、ヘッド最大幅Wの3%以上14%以下である。
ウェイト部30の最大厚さdmaxがヘッド最大幅Wの3%以上14%以下の範囲内であると、ゴルフクラブヘッド10の慣性モーメントMIを確保する上でより有利となる。
ウェイト部30の最大厚さdmaxがヘッド最大幅Wの3%以上14%以下の範囲を下回ると、ウェイト部30の重量が小さいため、ゴルフクラブヘッド10の慣性モーメントMIを確保する効果が低下する。
ウェイト部30の最大厚さdmaxがヘッド最大幅Wの3%以上14%以下の範囲を上回ると、ウェイト部30が占める体積が増えるため、ヘッド本体12の剛性が高くなり反発性を確保する効果が低下する。
また、本実施の形態では、図3に示すように、フェース中心基準断面Pfcと平行しかつウェイト最大厚さ点N2を通る平面を第5平面P5とする。
前述した第3平面P3と第5平面P5の間で、フェース中心基準断面Pfcと平行する平面でヘッド本体12を破断した任意の断面において、図8(A)、(B)に示すように、フェース部14からフェースバック28方向に最も離れた箇所に位置するヘッド本体12の外面の点を第1点α1とし、第1点α1からフェース部14方向に2mm離れたヘッド本体12の外面の箇所を第2点α2とする。
第1点α1と第2点α2とを結ぶ直線Lαの長さが5mm以上25mmとなる任意の断面が少なくとも1つ以上存在する。
この場合、第2点α2は2点存在するため、直線Lαも2本存在するが、長さが大きい方の直線Lαを対象として規定する。
このようにすると、ヘッド本体12の内部(空間13)において、クラウン部16とソール部18とを結ぶ上下方向におけるウェイト部30を配置する空間を大きく確保する上で有利となり、ゴルフクラブヘッド10の慣性モーメントMIを確保する上でより有利となる。
また、第1点α1と第2点α2とを結ぶ直線Lαの長さが5mm以上25mmとなる任意の断面が1つも存在しないと、ウェイト部30を配置する空間を大きく確保する上で不利となり、ゴルフクラブヘッド10の慣性モーメントMIを確保する効果が低下する。
また、本実施の形態では、図9に示すように、基準状態において水平面HPと平行な平面でヘッド本体12を破断した断面の外側の輪郭線を水平面HPに投影した投影輪郭線Bのうちトウヒール方向においてトウ22側に最も突出する点を突出点Cとする。
突出点Cを通りヘッド本体12の前後方向に延在する第1直線L1と、投影輪郭線Bのうちヘッド最大幅点N1を通りトウヒール方向に延在する第2直線L2とが交差する点を交差点N12とする。
投影輪郭線Bは、交差点N12から20mmの範囲外に位置している。言い換えると、投影輪郭線Bと交差点N12との距離βは20mm以上である。
交差点N12から20mmの範囲内に投影輪郭線Bが位置するように形成されたゴルフクラブヘッドは、平面視したときに四角形状を呈するため、四角形ドライバーと呼ばれるものである。四角形ドライバーは、一般的に四角形でないゴルフクラブヘッドに比較するとソール部18やサイド部20の面積が広い。
すなわち、四角形ドライバーは、平面視したときに四角形状を呈しているため、ゴルファーがゴルフクラブヘッドを視認したときに形状に違和感を感じやすく、スイングしにくく、ヘッドスピードが低下して飛距離を確保する効果が低下しやすく、四角形状に起因して打感も低下しやすい。
これに対して、投影輪郭線Bが交差点N12から20mmの範囲外に位置しているゴルフクラブヘッド10は、ゴルファーが視認したときに形状に違和感がなく、スイングしやすく、ヘッドスピードの低下がなく、飛距離を確保する上で有利となる。
また、ヘッド本体12のフェース中心基準断面Pfcにおいて、ゴルフクラブヘッド10の重心点G0とリーディングエッジ19とを結ぶ直線を水平面HPに投影した長さを重心深さとしたとき、この重心深さは40mm以上60mm以下が好ましい。
重心深さが上記範囲内であると、打撃時にゴルフクラブヘッド10はフェース面14Aが上を向くように回転が生じるためボールの打ち出し効果を得る上で有利となり、飛距離アップにつながる。
また、空間13に面するクラウン部16の肉厚は、0.3mm以上2.0mm未満とすることがゴルフクラブヘッド10の反発性および耐久性を確保する上で好ましい。
クラウン部16の肉厚が上記範囲を下回ると、耐久性を確保する効果が低下する。
クラウン部16の肉厚が上記範囲を上回ると、反発性を確保する効果が低下する。
また、空間13に面するソール部14の肉厚は、0.5mm以上4.0mm未満とすることが耐久性および設計の自由度を確保する上で好ましい。
ソール部14の肉厚が上記範囲を下回ると、耐久性を確保する効果が低下する。
ソール部14の肉厚が上記範囲を上回ると、ヘッド本体12の重量が大きくなり、ゴルフクラブヘッド10の重心点G0を設定する設計の自由度が制約される。
また、ヘッド本体12のヘッド最大幅Wは、100mm以上127mm以下が好ましい。
ヘッド最大幅Wが上記範囲を下回ると、フェース部14とソール部16との境界点と、ソール部16とウェイト部30との境界点とが近づくため、それら境界点に対して作用する打球時の応力が集中することから耐久性を確保する効果が低下する。
また、ゴルフ規則によりヘッド最大幅Wは127mmが上限となっている。
また、ヘッド本体12の重量は、慣性モーメントMIを確保して打球の方向性を向上する180g以上210g以下が好ましい。
ヘッド重量が上記範囲を下回ると、ヘッド重量が小さいため、慣性モーメントMIが小さくなり、打球の方向性を向上する効果が低下する。
ヘッド重量が上記範囲を上回ると、ヘッド重量が大きいため、スイング速度が低下し飛距離を確保する効果が低下する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、図3、図4に示すように、ウェイト最大厚さ点N2がウェイト規定範囲LWに位置することで、ウェイト部30によりゴルフクラブヘッド10の慣性モーメントMIを大きく確保して打球の方向性の向上を図る上で有利となる。
また、ウェイト最大厚さ点N2がウェイト規定範囲LWに位置することで、ウェイト部30を含むヘッド本体12のフェース面上重心点FGがフェース面14Aの中心点Pcと近い箇所に位置するため、打球の飛距離の向上を図る上で有利となる。
また、本発明は、このようなゴルフクラブヘッド10を有する互いに番手が異なる複数本のゴルフクラブ100を含むゴルフクラブセットに適用される。
以下、本発明の実験例について説明する。
図24〜図29は、本発明に係るゴルフクラブヘッド10の実験結果を示す図である。
試料となるゴルフクラブヘッド10を各実験例毎に作成し、以下の4つの評価項目を測定し指数(評価点)を求めると共に、4つの指数の合計点を求めた。
なお、以下の実験例では、ゴルフクラブヘッド10としてドライバーを実験対象とした。
(1)平均飛距離
20人の被験者について実際にゴルフボールを各実験例のゴルフクラブヘッド10を用いて打撃した場合の飛距離の平均値を指数で評価した。比較例に相当する実験例の指数を100とし指数が大きいほど平均飛距離が長く、評価が良いことを示す。
具体的には、打球フィールドに目標点を設定してゴルファーが目標点に向かって打球する。1つのゴルフクラブに対して10球ずつ行い、飛距離の平均値を平均飛距離の評価データとして測定する。
(2)飛距離のばらつき
平均飛距離の試験の際の測定した飛距離のばらつきを指数で評価した。
ここで、飛距離のばらつきは以下のようにして求める。
飛距離の最大値と最小値の差分を飛距離のばらつきとして求める。
20人の被験者について各実験例のゴルフクラブを用いて飛距離ばらつきの評価データをそれぞれ求め、各ゴルフクラブのそれぞれについて20人の飛距離ばらつきの評価データの平均値を求めた。
そして、比較例に相当する実験例の評価データの平均値を100とし、比較例以外の実験例を指数((比較例に相当する実験例の評価データの平均値/比較例以外の実験例の評価データの平均値)×100)によって評価した。即ち、指数が高いほど飛距離ばらつきが少なく優れている。
(3)左右のばらつき
20人の被験者について実際にゴルフボールを各実験例のゴルフクラブヘッド10を用いて打撃した場合の左右のばらつきを指数で評価した。
ここで、左右のばらつきは以下のようにして求める。
すなわち、打球フィールドに目標点を設定してゴルファーが目標点に向かって打球する。そして打球する地点と目標点を結んだ直線と、打球されたボールが停止した点までの距離を方向ブレ幅(ヤード)として記録する。
目標飛球線Lgに対して右方向のずれ量を正(+)の値で、左方向へのずれ量を負(−)の値で表示しており、何れの値も10球の測定値を算術平均した値を左右ばらつきの評価データとして求めた。
ここでは、20人の被験者について各実験例のゴルフクラブを用いて左右ばらつきの評価データをそれぞれ求め、各ゴルフクラブのそれぞれについて20人の左右ばらつきの評価データの平均値を求めた。そして、比較例に相当する実験例の評価データの平均値を100とし、比較例以外の実験例を指数((比較例に相当する実験例の評価データの平均値/比較例以外の実験例の評価データの平均値)×100)によって評価した。即ち、指数が高いほど左右ばらつきが少なく優れている。
(4)打感
20人の被験者について実際にゴルフボールを各実験例のゴルフクラブヘッド10を用いて打撃した場合の打感を指数で評価した。
比較例に相当する実験例の指数を100とし指数が大きいほど打感が良く、評価が良いことを示す。
打感の評価は、1本のゴルフクラブヘッド10について20人のゴルファーがゴルフボールを実際に10打ずつ打撃してその平均値を求めた。
なお、打感は、ボールを打撃した時の打音が支配的である。一般的には、残響が長いと、弾き感があると表現され、残響が短いと、打感が柔らかいと表現される。
(5)合計点
上述した平均飛距離、飛距離ばらつき、左右ばらつき、打感の4つの指数を合計したものを合計点とした。
比較例に相当する実験例の合計点を400とし合計点が大きいほど評価が良いことを示す。
以下実験例のゴルフクラブヘッドについて説明する。
なお、実験例で使用したゴルフクラブヘッドは、ドライバーであり、各実験例で規定したパラメータを除き以下の条件を共通としている。
ヘッド本体12の材料:チタン合金 Ti-8Al-1Mo-1V
ウェイト部30の材料:ヘッド本体12の材料と同じチタン合金
ただし、実験例30、31は、後述するようにウェイト部30がチタン合金からなる第1ウェイト部30Aと、チタン合金よりも比重が重いタングステンからなる第2ウェイト部30Bとを備えている。
ロフト角 10.5°
ライ角 59°
重量 200g
(条件1)
図24に示すように、請求項1で規定する条件を変更し、請求項6〜8、10で規定する条件は規定範囲外で一定条件とした。
また、請求項9で規定する投影輪郭線Bと交差点N12との距離βを25mmとし、投影輪郭線Bが交差点N12から20mmの範囲外に位置しているという規定を満足する一定条件とした。
図24に示すように、実験例1は、比較例に相当するものであり、フェースバック側にウェイト部を設けた従来技術のゴルフクラブヘッド(ドライバー)である。
なお、実験例1は、請求項1で規定するヘッド本体12の体積Vおよび慣性モーメントMIの規定を満たすものの、ウェイト最大厚さ点N2がウェイト規定範囲LWの範囲外である。
実験例2は、請求項1で規定するウェイト最大厚さ点N2がウェイト規定範囲LWの範囲内であり、ヘッド本体12の体積Vが395ccであり、400cc以上470cc以下の範囲を下回っており、本発明の範囲外である。
また、慣性モーメントMIは4600g・cmであり、5000g・cm以上5900g・cmの範囲内である。
実験例3は、請求項1で規定するウェイト最大厚さ点N2がウェイト規定範囲LWの範囲内であり、ヘッド本体12の体積Vが480ccであり、400cc以上470cc以下の範囲を上回っており、本発明の範囲外である。
また、慣性モーメントMIは5230g・cmであり、5000g・cm以上5900g・cmの範囲内である。
実験例4は、請求項1で規定するウェイト最大厚さ点N2がウェイト規定範囲LWの範囲内であり、ヘッド本体12の体積Vが410ccであり、400cc以上470cc以下の範囲内である。
また、慣性モーメントMIは5050g・cmであり、5000g・cm以上5900g・cmの範囲内である。
実験例5は、請求項1で規定するウェイト最大厚さ点N2がウェイト規定範囲LWの範囲内であり、ヘッド本体12の体積Vが465ccであり、400cc以上470cc以下の範囲内である。
また、慣性モーメントMIは5750g・cmであり、5000g・cm以上5900g・cmの範囲内である。
実験例6は、請求項1で規定するウェイト最大厚さ点N2がウェイト規定範囲LWの範囲外であり本発明の範囲外であり、適切にウェイト部30が設けられていない。
また、ヘッド本体12の体積Vが460ccであり、400cc以上470cc以下の範囲内である。
また、慣性モーメントMIは4800g・cmであり、5000g・cm以上5900g・cmの範囲を下回っており、本発明の範囲外である。
実験例7は、請求項1で規定するウェイト最大厚さ点N2がウェイト規定範囲LWの範囲内であり、ヘッド本体12の体積Vが460ccであり、400cc以上470cc以下の範囲内である。
また、慣性モーメントMIは6000g・cmであり、5000g・cm以上5900g・cmの範囲を上回っており、本発明の範囲外である。
このため、実験例7は、ゴルフ規則に違反しており、また、クラウン部16の肉厚が薄くなりすぎることから、耐久性が低下し、打球音が低音となりすぎ打感も低下しやすい。
したがって、請求項1の規定を満足する実験例4、5は、平均飛距離、飛距離ばらつき、左右ばらつき、打感、合計点が実験例1、2、3、6、7を上回っている。
(条件2)
図25に示すように、請求項1で規定する条件をその規定範囲内で変更すると共に、請求項6で規定する条件を変更し、請求項7、8、10で規定する条件は規定範囲外で一定条件とした。
また、請求項9で規定する投影輪郭線Bと交差点N12との距離βを25mmとし、投影輪郭線Bが交差点N12から20mmの範囲外に位置しているという規定を満足する一定条件とした。
実験例8は、フェース面上重心点HGがフェース面の中心点Pcからヒール側に6mm離間しており、請求項6で規定する距離Δgが5mm以内という規定を満足していない。
実験例9は、フェース面上重心点HGがフェース面の中心点Pcからトウ側に6mm離間しており、請求項6で規定する距離Δgが5mm以内という規定を満足していない。
これら実験例8、9は、フェース面上重心点HGとフェース面の中心点Pcとの距離Δgが離れ過ぎていることから、打感が低下しやすい。
実験例10は、フェース面上重心点HGがフェース面の中心点Pcからヒール側に4mm離間しており、請求項6で規定する距離Δgが5mm以内という規定を満足している。
実験例11は、フェース面上重心点HGがフェース面の中心点Pcからトウ側に4mm離間しており、請求項6で規定する距離Δgが5mm以内という規定を満足している。
したがって、請求項1、6の規定を満足する実験例10、11は、平均飛距離、飛距離ばらつき、左右ばらつき、打感、合計点が実験例8、9を上回っている。
(条件3)
図26に示すように、請求項1で規定する条件をその規定範囲内で変更すると共に、請求項7で規定する条件を変更し、請求項8、10で規定する条件は規定範囲外で一定条件とした。
また、請求項6で規定するフェース面上重心点HGとフェース面の中心点Pcとの距離Δgは0mmとして規定を満足する一定条件とした。
また、請求項9で規定する投影輪郭線Bと交差点N12との距離βを25mmとし、投影輪郭線Bが交差点N12から20mmの範囲外に位置しているという規定を満足する一定条件とした。
実験例12は、ウェイト部30の最大厚さdmaxがヘッド最大幅Wの2%であり、請求項7で規定する3%以上14%以下の範囲を下回っている。
実験例12では、ウェイト部30の肉厚が薄いため、トウヒール方向に沿って広い範囲にウェイト部30が配置されることになることから打球音が変化し打感が低下しやすい。
実験例13は、ウェイト部30の最大厚さdmaxがヘッド最大幅Wの16%であり、請求項7で規定する3%以上14%以下の範囲を上回っている。
実験例13では、ウェイト部30の肉厚が厚いため、トウヒール方向に沿って狭い範囲に集中してウェイト部30が配置されることになることから打球音が変化し打感が低下しやすい。
実験例14は、ウェイト部30の最大厚さdmaxがヘッド最大幅Wの5%であり、請求項7で規定する3%以上14%以下の範囲内である。
実験例13は、ウェイト部30の最大厚さdmaxがヘッド最大幅Wの13%であり、請求項7で規定する3%以上14%以下の範囲内である。
したがって、請求項1、6、7の規定を満足する実験例14、15は、平均飛距離、飛距離ばらつき、左右ばらつき、打感、合計点が実験例12、13を上回っている。
(条件4)
図27に示すように、請求項1で規定する条件をその規定範囲内で変更すると共に、請求項8で規定する条件を変更し、請求項9、10で規定する条件は規定範囲外で一定条件とした。
また、請求項6で規定するフェース面上重心点HGとフェース面の中心点Pcとの距離Δgは0mmとして規定を満足する一定条件とし、請求項7で規定するウェイト部30の最大厚さdmaxはヘッド最大幅Wの10%として規定を満足する一定条件とした。
また、請求項9で規定する投影輪郭線Bと交差点N12との距離βを25mmとし、投影輪郭線Bが交差点N12から20mmの範囲外に位置しているという規定を満足する一定条件とした。
実験例16は、第1点α1と第2点α2とを結ぶ直線Lαの長さが3mmであり、請求項8で規定する5mm以上25mm以下の範囲を下回っている。
そのため、実験例16では、ヘッド本体12の空間13内にウェイト部30を配置する上下方向のスペースが少ないため、慣性モーメントMIを確保する効果が低下し、慣性モーメントMIも5000g・cmと下限値となっている。
実験例17は、第1点α1と第2点α2とを結ぶ直線Lαの長さが26mmであり、請求項8で規定する5mm以上25mm以下の範囲を上回っている。
そのため、実験例17では、ヘッド本体12の空間13内にウェイト部30を配置する上下方向のスペースが大きくなりすぎ、ウェイト部30の表面積が大きくなりすぎてウェイト部30の重量を確保しにくく、効率よく慣性モーメントMIを確保する効果が低下し、慣性モーメントMIも5000g・cmと下限値となっている。
実験例18は、第1点α1と第2点α2とを結ぶ直線Lαの長さが7mmであり、請求項8で規定する5mm以上25mm以下の範囲内である。
実験例19は、第1点α1と第2点α2とを結ぶ直線Lαの長さが23mmであり、請求項8で規定する5mm以上25mm以下の範囲内である。
したがって、請求項1、6、7、8の規定を満足する実験例18、19は、平均飛距離、飛距離ばらつき、左右ばらつき、打感、合計点が実験例16、17を上回っている。
(条件5)
図28に示すように、請求項1で規定する条件をその規定範囲内で変更すると共に、請求項9で規定する条件を変更し、請求項10で規定する条件は規定範囲外で一定条件とした。
また、請求項6で規定するフェース面上重心点HGとフェース面の中心点Pcとの距離Δgは0mmとして規定を満足する一定条件とし、請求項7で規定するウェイト部30の最大厚さdmaxはヘッド最大幅Wの10%として規定を満足する一定条件とし、請求項8で規定する規定する第1点α1と第2点α2とを結ぶ直線Lαの長さは7mmとして規定を満足する一定条件とした。
実験例20は、投影輪郭線Bと交差点N12との距離βが17mmであり、請求項9で規定する投影輪郭線Bが交差点N12から20mmの範囲外に位置しているという条件を満たしていない。
すなわち、実験例20は平面視したときに四角形状を呈しているため、ゴルファーがゴルフクラブヘッド10を視認したときに形状に違和感を感じやすく、スイングしにくく、ヘッドスピードが低下して飛距離を確保する効果が低下する。また、打感も低下しやすい。
実験例21は、投影輪郭線Bと交差点N12との距離βが25mmであり、請求項9で規定する投影輪郭線Bが交差点N12から20mmの範囲外に位置しているという条件を満たしている。
したがって、請求項1、6、7、8、9の規定を満足する実験例21は、平均飛距離、飛距離ばらつき、左右ばらつき、打感、合計点が実験例20を上回っている。
(条件6)
図29に示すように、請求項1で規定する条件をその規定範囲内で変更すると共に、請求項10で規定する条件を変更した。
また、請求項6で規定するフェース面上重心点HGとフェース面の中心点Pcとの距離Δgは0mmとして規定を満足する一定条件とし、請求項7で規定するウェイト部30の最大厚さdmaxはヘッド最大幅Wの10%として規定を満足する一定条件とし、請求項8で規定する規定する第1点α1と第2点α2とを結ぶ直線Lαの長さは7mmとして規定を満足する一定条件とし、請求項9で規定する投影輪郭線Bと交差点N12との距離βは25mmとして規定を満足する一定条件とした。
実験例22は、クラウン部用徐変部32の長さΔLが1mmであり、請求項10で規定する3mm以上10mm以下の範囲を下回っている。
また、クラウン部16とクラウン部用徐変部32との境界Kから30mm以内の範囲におけるクラウン部16の肉厚dが0.4mmであり、請求項10で規定する0.3mm以上0.8mm以下の範囲内である。
実験例22はクラウン部用徐変部32の長さΔLが短すぎるため、鋳造時にウェイト部30寄りのクラウン部16のクラウン面16Aの箇所が凹む変形を生じやすい。
実験例23は、クラウン部用徐変部32の長さΔLが13mmであり、請求項10で規定する3mm以上10mm以下の範囲を上回っている。
また、クラウン部16とクラウン部用徐変部32との境界Kから30mm以内の範囲におけるクラウン部16の肉厚dが0.4mmであり、請求項10で規定する0.3mm以上0.8mm以下の範囲内である。
実験例23はクラウン部用徐変部32の長さΔLが長すぎるため、ウェイト部30の重量のうちクラウン部用徐変部32の重量が占める割合が過剰に大きくなり、言い換えると、ウェイト部30の重量の余裕(マージン)が低下し、慣性モーメントMIを確保する効果が低下する。また、水平面HPからフェース面上重心点FGまでの距離をフェース面上重心高さとしたときに、フェース面上重心高さが高くなりやすく、飛距離を確保する効果が低下する。
実験例24は、クラウン部用徐変部32の長さΔLが4mmであり、請求項10で規定する3mm以上10mm以下の範囲内である。
また、クラウン部16とクラウン部用徐変部32との境界Kから30mm以内の範囲におけるクラウン部16の肉厚dが0.4mmであり、請求項10で規定する0.3mm以上0.8mm以下の範囲内である。
実験例25は、クラウン部用徐変部32の長さΔLが8mmであり、請求項10で規定する3mm以上10mm以下の範囲内である。
また、クラウン部16とクラウン部用徐変部32との境界Kから30mm以内の範囲におけるクラウン部16の肉厚dが0.4mmであり、請求項10で規定する0.3mm以上0.8mm以下の範囲内である。
実験例26は、クラウン部用徐変部32の長さΔLが6mmであり、請求項10で規定する3mm以上10mm以下の範囲内である。
また、クラウン部16とクラウン部用徐変部32との境界Kから30mm以内の範囲におけるクラウン部16の肉厚dが0.2mmであり、請求項10で規定する0.3mm以上0.8mm以下の範囲を下回っている。
実験例26は、クラウン部16の肉厚dが薄すぎるため、耐久性を確保する効果が低下し、打球音が低く打感が低下する。
実験例27は、請求項10で規定するクラウン部用徐変部32の長さΔLが6mmであり、3mm以上10mm以下の範囲内である。
また、クラウン部16とクラウン部用徐変部32との境界Kから30mm以内の範囲におけるクラウン部16の肉厚dが1.0mmであり、請求項10で規定する0.3mm以上0.8mm以下の範囲を上回っている。
実験例27は、クラウン部16の肉厚dが厚すぎるため、ヘッド本体12の重量に占めるクラウン部16の重量の割合が過剰に大きくなり、言い換えると、ウェイト部30の重量の余裕(マージン)が低下し、慣性モーメントMIを確保する効果が低下する。また、フェース面上重心高さが高くなりやすく、飛距離を確保する効果が低下する。
実験例28は、請求項10で規定するクラウン部用徐変部32の長さΔLが6mmであり、3mm以上10mm以下の範囲内である。
また、クラウン部16とクラウン部用徐変部32との境界Kから30mm以内の範囲におけるクラウン部16の肉厚dが0.7mmであり、請求項10で規定する0.3mm以上0.8mm以下の範囲内である。
実験例29は、クラウン部用徐変部32の長さΔLが6mmであり、請求項10で規定する3mm以上10mm以下の範囲内である。
また、クラウン部16とクラウン部用徐変部32との境界Kから30mm以内の範囲におけるクラウン部16の肉厚dが0.4mmであり、請求項10で規定する0.3mm以上0.8mm以下の範囲内である。
実験例30、31は、図6(A)〜(C)に示すように、ウェイト部30がチタン合金からなる第1ウェイト部30Aと、チタン合金よりも比重が重いタングステンからなる第2ウェイト部30Bとを備えている。
実験例30、31は、クラウン部用徐変部32の長さΔLが6mmであり、請求項10で規定する3mm以上10mm以下の範囲内である。
また、クラウン部16とクラウン部用徐変部32との境界Kから30mm以内の範囲におけるクラウン部16の肉厚dが0.4mmであり、請求項10で規定する0.3mm以上0.8mm以下の範囲内である。
したがって、請求項1、6、7、8、9、10の規定を満足する実験例24、25、28〜31は、平均飛距離、飛距離ばらつき、左右ばらつき、打感、合計点が実験例22、23、26、27を上回っている。
また、実験例30、31は、ウェイト部30がチタン合金からなる第1ウェイト部30Aと、チタン合金よりも比重が重いタングステンからなる第2ウェイト部30Bとを備えていることから、ウェイト部30がヘッド本体12と同一のチタン合金で構成された実験例24、25、28、29に比較して慣性モーメントMIを確保する上でより有利となっている。
100 ゴルフクラブ
10 ゴルフクラブヘッド
11A 壁部
11B 壁部
12 ヘッド本体
13 空間
14 フェース部
14A フェース面
16 クラウン部
18 ソール部
20 サイド部
22 トウ
24 ヒール
28 フェースバック
30 ウェイト部
3002 下部
3004 上部
3006 中間部
3008 凹部
30A 第1ウェイト部
30B 第2ウェイト部
32 クラウン部用徐変部
K1 始端
K2 終端
Pc 中心点
Pfc フェース中心基準断面
FG フェース面上重心点
P1 第1平面
P2 第2平面
P3 第3平面
P4 第4平面
P5 第5平面
A 最大厚さ投影線
B 投影輪郭線
C 突出点
D 輪郭線
W ヘッド最大幅
N1 ヘッド最大幅点
N2 ウェイト最大厚さ点
LW ウェイト規定範囲
dmax ウェイト部30の最大厚さ
K 境界
ΔL クラウン部用徐変部の長さ

Claims (6)

  1. 上下の高さを有して左右に延在するフェース部と、前記フェース部の上部から後方に延在するクラウン部と、前記フェース部の下部から後方に延在するソール部と、前記クラウン部と前記ソール部の間で前記フェース部のトウ側縁とヒール側縁との間をフェースバックを通って延在するサイド部とを含むヘッド本体を備え、
    前記サイド部の前記フェースバックの箇所に前記サイド部と一体的にウェイト部が設けられ、
    前記フェース部と前記クラウン部と前記ソール部と前記サイド部と前記ウェイト部で囲まれた内部が空間とされる中空状のゴルフクラブヘッドであって、
    前記ゴルフクラブヘッドを水平面に対して予め定められたライ角およびロフト角通りに設置した基準状態において、フェース面の中心点を通る法線を含みかつ前記水平面と直交する平面で前記ヘッド本体を破断した断面をフェース中心基準断面とし、
    前記基準状態で、前記水平面および前記フェース中心基準断面と直交しリーディングエッジに当接する平面を第1平面とし、前記第1平面と平行し前記フェースバックの外面に当接する平面を第2平面とし、前記ヘッド本体を平面視したときに、前記第1平面と前記第2平面との距離をヘッド最大幅Wとし、かつ、前記第2平面と前記フェースバックの外面とが交差する点を前記水平面に投影した点をヘッド最大幅点N1とし、
    前記基準状態で前記ヘッド本体を平面視した状態で、前記ウェイト部の厚さ方向に延在する直線を前記水平面に投影した投影線のうち最大の長さとなる最大厚さ投影線が前記ヘッド本体を前記水平面に投影した輪郭線と交差する交差点をウェイト最大厚さ点N2としたとき、
    前記基準状態で前記ヘッド本体を平面視した状態で、前記ウェイト最大厚さ点N2は、前記フェース中心基準断面と平行し前記最大ヘッド幅点N1を通る第3平面と、前記第3平面と平行し前記第3平面からトウ方向に30mm離れた第4平面との間であるウェイト規定範囲に位置し、
    前記基準状態で前記ゴルフクラブヘッドの重心点を通り前記水平面に直交する垂直な直線を回転軸とする慣性モーメントの大きさをMI(g・cm)とするとき、前記慣性モーメントMIが5000g・cm以上5900g・cm以下であり、
    前記ヘッド本体の体積が400cc以上470cc以下であり、
    前記ウェイト部は前記空間に面したウェイト内面を有し、
    前記ウェイト内面は、前記サイド部の外面に沿って延在する前記ヘッド本体の外側に向けて凸状を呈する曲面であり、
    前記ウェイト部は、前記ゴルフクラブヘッドの外面形状に沿った形状を呈し
    前記ウェイト部は、前記ソール部に接続される下部と、前記クラウン部に接続される上部と、それら下部と上部との間に位置し前記フェースバックの外面に凹部が設けられた中間部とを備え、
    前記ウェイト部は、前記下部と前記上部と前記中間部とで構成される第1ウェイト部と、前記凹部に前記ヘッド本体よりも比重の大きい材料が埋め込まれた第2ウェイト部とを含んで構成され、
    前記基準状態において前記ヘッド本体を平面視した状態で、前記第2ウェイト部は、前記第1ウェイト部のトウヒール方向の両端の内側に位置すると共に、前記第2ウェイト部の少なくとも一部が前記ウェイト規定範囲に位置している、
    ことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
  2. 前記ゴルフクラブヘッドの重心点を通る前記フェース面の法線が前記フェース面と交差する点をフェース面上重心点としたとき、
    前記フェース面上重心点は、前記フェース面の中心点から5mm以内の範囲に位置している、
    ことを特徴とする請求項記載のゴルフクラブヘッド。
  3. 前記ウェイト部の最大厚さは、前記ヘッド最大幅Wの3%以上14%以下である、
    ことを特徴とする請求項1または2記載のゴルフクラブヘッド。
  4. 前記第3平面と、前記フェース中心基準断面と平行しかつ前記ウェイト最大厚さ点N2を通る第5平面との間で、前記フェース中心基準断面と平行する平面で前記ヘッド本体を破断した任意の断面において、
    前記フェース部から前記フェースバック方向に最も離れた箇所に位置する前記ヘッド本体の外面の点を第1点とし、
    前記第1点から前記フェース部方向に2mm離れた前記ヘッド本体の外面の箇所を第2点としたとき、
    前記第1点と前記第2点とを結ぶ直線の長さが5mm以上25mmとなる前記任意の断面が少なくとも1つ以上存在する、
    ことを特徴とする請求項1からの何れか1項記載のゴルフクラブヘッド。
  5. 前記基準状態において前記水平面と平行な平面で前記ヘッド本体を破断した断面の外側の輪郭線を前記水平面に投影した投影輪郭線のうちトウヒール方向においてトウ側に最も突出する突出点を通り前記ヘッド本体の前後方向に延在する第1直線と、前記投影輪郭線のうち前記ヘッド最大幅点N1を通りトウヒール方向に延在する第2直線とが交差する点を交差点としたとき、前記投影輪郭線は、前記交差点から20mmの範囲外に位置している、
    ことを特徴とする請求項1からの何れか1項記載のゴルフクラブヘッド。
  6. 請求項1からの何れか1項記載ゴルフクラブヘッドを有する互いに番手が異なる複数本のゴルフクラブを含む、
    ことを特徴とするゴルフクラブセット。
JP2018209448A 2018-11-07 2018-11-07 ゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブセット Active JP6741955B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018209448A JP6741955B2 (ja) 2018-11-07 2018-11-07 ゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブセット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018209448A JP6741955B2 (ja) 2018-11-07 2018-11-07 ゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブセット

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020075939A Division JP7004927B2 (ja) 2020-04-22 2020-04-22 ゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブセット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020089397A JP2020089397A (ja) 2020-06-11
JP6741955B2 true JP6741955B2 (ja) 2020-08-19

Family

ID=71013294

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018209448A Active JP6741955B2 (ja) 2018-11-07 2018-11-07 ゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブセット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6741955B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6425832B2 (en) * 1997-10-23 2002-07-30 Callaway Golf Company Golf club head that optimizes products of inertia
JP2004121744A (ja) * 2002-10-07 2004-04-22 Sumitomo Rubber Ind Ltd ゴルフクラブヘッド
US7147573B2 (en) * 2005-02-07 2006-12-12 Callaway Golf Company Golf club head with adjustable weighting
JP2006320493A (ja) * 2005-05-18 2006-11-30 Sri Sports Ltd ゴルフクラブヘッド
JP5161518B2 (ja) * 2006-09-28 2013-03-13 ダンロップスポーツ株式会社 ゴルフクラブヘッド
JP5183156B2 (ja) * 2007-11-07 2013-04-17 ダンロップスポーツ株式会社 ウッド型ゴルフクラブヘッド

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020089397A (ja) 2020-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8727908B2 (en) Golf club head
JP5583827B1 (ja) ゴルフクラブヘッド
JP2008188366A (ja) ゴルフクラブヘッド
KR102606402B1 (ko) 골프 클럽 헤드
US10843049B2 (en) Golf club head
US9457242B2 (en) Golf club head
US9387372B2 (en) Golf club set
JP6149380B2 (ja) ゴルフクラブヘッド
KR101476598B1 (ko) 골프 클럽 헤드
US10155138B2 (en) Golf club head
JP7004927B2 (ja) ゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブセット
JP6741955B2 (ja) ゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブセット
US20160361612A1 (en) Golf club head
JP2019165905A (ja) ゴルフクラブセット
US9421431B2 (en) Golf club head
US9814946B2 (en) Golf club head
JP2018008016A (ja) ゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブ
JP6394826B1 (ja) ゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブセット
JP6708393B2 (ja) ゴルフクラブヘッド
JP6354922B1 (ja) ゴルフクラブヘッド
JP7032278B2 (ja) ゴルフクラブヘッド
JP6035130B2 (ja) ゴルフクラブヘッド
JP6537562B2 (ja) ゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブ
JP6910266B2 (ja) ゴルフクラブヘッド
JP5962745B2 (ja) ゴルフクラブヘッド

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190902

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20190902

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20191113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191126

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191213

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200422

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20200422

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20200518

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20200519

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200623

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200706

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6741955

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250