JP4853281B2 - ハイブリッド車両の歯打ち音低減装置 - Google Patents

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Description

駆動輪が歯車装置を介してエンジンおよびモータジェネレータによって駆動可能に構成されたハイブリッド車両の歯打ち音低減装置に関する。
駆動輪が歯車装置を介してエンジンおよびモータジェネレータによって駆動可能に構成されたハイブリッド車両では、走行シーンによっては、パワーバランス上、モータジェネレータのトルクがゼロとなる領域があり、その領域では、エンジンのトルク変動により歯車間で発生するバックラッシュに起因した歯打ち音が発生する。
この問題に対して、従来技術では、バッテリの残容量に基づいて歯打ち音が発生しないようにモータジェネレータに対し積極的にトルク変化を与えている。具体的には、残容量に余裕があるとき(バッテリSOCが高いとき)は、モータジェネレータを力行側に制御し、残容量に余裕がないとき(バッテリSOCが低いとき)は、モータジェネレータを回生側に制御している。その際に要求駆動力を過不足なく維持するため、モータジェネレータを力行側に制御した場合はエンジン出力をダウンさせ、回生側に制御した場合はエンジン出力をアップさせている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−328824号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、エンジン出力の補正が燃費に及ぼす影響を考慮しておらず、バッテリの残容量のみに応じてエンジン出力を補正しているため、エンジンを効率の悪い動作点で作動させてしまう場合があり、燃費の悪化を招くという問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、燃費の悪化を伴うことなく歯車装置の歯打ち音の発生を低減できるハイブリッド車両の歯打ち音低減装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明では、駆動輪が歯車装置を介してエンジンおよびモータジェネレータによって駆動可能に構成されたハイブリッド車両において、
前記歯車装置で歯打ち音が発生した場合、前記モータジェネレータを力行側に制御しつつエンジン出力をダウンする放電側補正と、モータジェネレータを回生側に制御しつつエンジン出力をアップする充電側補正のうち、エンジン効率がより高くなる方の補正を実施する歯打ち音低減制御手段を備え
前記歯打ち音低減制御手段は、歯打ち音を回避するために必要なエンジンパワー増減量を、前記放電側補正を実施した場合と前記充電側補正を実施した場合とでそれぞれ算出し、放電側エンジンパワー増減量と充電側エンジンパワー増減量の一方にエンジンパワーを変化させた場合に燃費効率がより高くなる方の補正を実施することを特徴とする。

本発明では、歯車装置で歯打ち音が発生した場合、常にエンジン効率が悪化しない方向でエンジン出力補正が実施されるため、燃費の悪化を伴うことなく歯車装置の歯打ち音の発生を低減することができる。
以下、本発明のハイブリッド車両の歯打ち音低減装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、ハイブリッド車両の駆動系構成を説明する。
図1は実施例1の制動制御装置が適用された前輪駆動によるハイブリッド車両を示す全体システム図である。実施例1におけるハイブリッド車両の駆動系は、図1に示すように、エンジンEと、第1モータジェネレータMG1と、第2モータジェネレータMG2と、出力スプロケットOS、動力分割機構TMと、を有する。
エンジンEは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンであり、後述するエンジンコントローラ1からの制御指令に基づいて、スロットルバルブのバルブ開度等が制御される。
第1モータジェネレータMG1と第2モータジェネレータMG2は、ロータに永久磁石を埋設しステータにステータコイルが巻き付けられた同期型モータジェネレータであり、後述するモータコントローラ2からの制御指令に基づいて、パワーコントロールユニット3により作り出された三相交流を印加することによりそれぞれ独立に制御される。
両モータジェネレータMG1,MG2は、バッテリ4からの電力の供給を受けて回転駆動する電動機として動作することもできるし(以下、この状態を「力行」と呼ぶ)、ロータが外力により回転している場合には、ステータコイルの両端に起電力を生じさせる発電機として機能してバッテリ4を充電することもできる(以下、この動作状態を「回生」と呼ぶ)。
動力分割機構TMは、サンギヤSと、ピニオンPと、リングギヤRと、ピニオンキャリアPCと、を有する単純遊星歯車により構成された歯車装置である。そして、単純遊星歯車の3つの回転要素(サンギヤS、リングギヤR、ピニオンキャリアPC)に対する入出力部材の連結関係について説明する。サンギヤSには、第1モータジェネレータMG1が連結されている。リングギヤRには、第2モータジェネレータMG2と出力スプロケットOSとが連結されている。ピニオンキャリアPCには、エンジンダンパEDを介してエンジンEが連結されている。なお、出力スプロケットOSは、チェーンベルトCBや図外のディファレンシャルやドライブシャフトを介して左右前輪(駆動輪)に連結されている。
上記連結関係により、図4に示す共線図上において、第1モータジェネレータMG1(サンギヤS)、エンジンE(プラネットキャリアPC)、第2モータジェネレータMG2および出力スプロケットOS(リングギヤR)の順に配列され、単純遊星歯車の動的な動作を簡易的に表せる剛体レバーモデル(3つの回転数が必ず直線で結ばれる関係)を導入することができる。
ここで、「共線図」とは、差動歯車のギヤ比を考える場合、式により求める方法に代え、より簡単で分かりやすい作図により求める方法で用いられる速度線図であり、縦軸に各回転要素の回転数(回転速度)をとり、横軸に各回転要素をとり、各回転要素の間隔をサンギヤSとリングギヤRの歯数比λに基づく共線図レバー比(1:λ)になるように配置したものである。
次に、ハイブリッド車両の制御系を説明する。
実施例1におけるハイブリッド車両の制御系は、図1に示すように、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、パワーコントロールユニット3と、バッテリ4と、ブレーキコントローラ5と、統合コントローラ(歯打ち音低減制御手段)6と、を有して構成されている。
統合コントローラ6には、アクセル開度センサ7と、車速センサ8と、エンジン回転数センサ9と、第1モータジェネレータ回転数センサ10と、第2モータジェネレータ回転数センサ11と、から入力情報がもたらされる。
ブレーキコントローラ5には、前左車輪速センサ12と、前右車輪速センサ13と、後左車輪速センサ14と、後右車輪速センサ15と、マスタシリンダ圧センサ17と、ブレーキストロークセンサ18と、から入力情報がもたらされる。
エンジンコントローラ1は、アクセル開度センサ7からのアクセル開度APとエンジン回転数センサ9からのエンジン回転数Neを入力する統合コントローラ6からの目標エンジントルク指令値等に応じ、エンジン動作点(Ne,Te)を制御する指令を、例えば、図外のスロットルバルブアクチュエータへ出力する。
モータコントローラ2は、レゾルバによる両モータジェネレータ回転数センサ10,11からのモータジェネレータ回転数N1,N2を入力する統合コントローラ6からの目標モータトルク指令値等に応じ、第1モータジェネレータMG1のモータ動作点(N1,T1)と、第2モータジェネレータMG2のモータ動作点(N2,T2)と、をそれぞれ独立に制御する指令をパワーコントロールユニット3へ出力する。なお、このモータコントローラ2は、バッテリ4の充電状態をあらわすバッテリSOCの情報を用いる。
パワーコントロールユニット3は、図外のジョイントボックスと昇圧コンバータと駆動モータ用インバータと発電ジェネレータ用インバータとを有し、損失を抑えたより少ない電流で両モータジェネレータMG1,MG2への電力供給が可能な電源系高電圧システムを構成する。第2モータジェネレータMG2のステータコイルには、駆動モータ用インバータが接続され、第1モータジェネレータMG1のステータコイルには、発電ジェネレータ用インバータが接続される。また、ジョイントボックスには、力行時に放電し回生時に充電するバッテリ4が接続される。
ブレーキコントローラ5は、低μ路制動時や急制動時等において、4輪のブレーキ液圧を独立に制御するブレーキ液圧ユニット19への制御指令によりABS制御を行い、また、ブレーキ踏み込み操作やアクセル足離し操作等による減速要求操作時、要求制動トルクに対し回生制動トルクだけでは不足する場合、不足分を摩擦制動トルクで補うように、統合コントローラ6への制御指令とブレーキ液圧ユニット19への制御指令を出すことで回生協調ブレーキ制御を行う。このブレーキコントローラ5には、各車輪速センサ12,13,14,15からの車輪速情報や、マスタシリンダ圧センサ17やブレーキストロークセンサ18からの制動操作量情報が入力される。そして、これらの入力情報に基づいて、所定の演算処理を実行し、その処理結果による制御指令を統合コントローラ6とブレーキ液圧ユニット19へ出力する。なお、ブレーキ液圧ユニット19には、前左車輪ホイールシリンダ20と、前右車輪ホイールシリンダ21と、後左車輪ホイールシリンダ22と、後右車輪ホイールシリンダ23と、が接続されている。各ホイールシリンダ20、21,22,23は、図外のディスクブレーキに内蔵されている。
統合コントローラ6は、車両全体の消費エネルギを管理し、最高効率で車両を走らせるための機能を担うもので、加速走行時等において、エンジンコントローラ1への制御指令によりエンジン動作点制御を行い、また、停止時や走行時や制動時等において、モータコントローラ2への制御指令によりモータジェネレータ動作点制御を行う。この統合コントローラ6には、各センサ7,8,9,10,11からのアクセル開度APと車速VSPとエンジン回転数Neと第1モータジェネレータ回転数N1と第2モータジェネレータ回転数N2とが入力される。そして、これらの入力情報に基づいて、所定の演算処理を実行し、その処理結果による制御指令をエンジンコントローラ1とモータコントローラ2へ出力する。なお、統合コントローラ6とエンジンコントローラ1、統合コントローラ6とモータコントローラ2、統合コントローラ6とブレーキコントローラ5は、情報交換のためにそれぞれ双方向通信線24,25,26により接続されている。
次に、駆動トルク性能について説明する。
実施例1のハイブリッド車両の駆動トルクは、図2(b)に示すように、エンジン直接駆動トルク(エンジン総駆動トルクから発電機駆動分を差し引いた駆動トルク)とモータ駆動トルク(両モータジェネレータMG1,MG2の総和による駆動トルク)との合計で示される。その最大駆動トルクの構成は、図2(a)に示すように、低い車速ほどモータ駆動トルクが多くを占める。このように、変速機を持たず、エンジンEの直接駆動トルクと電気変換したモータ駆動トルクを加えて走行させることから、低速から高速まで、定常運転のパワーの少ない状態からアクセルペダル全開のフルパワーまで、ドライバの要求に対しシームレスに応答良く駆動トルクをコントロールすることができる(トルク・オン・デマンド)。
そして、実施例1のハイブリッド車両では、動力分割機構TMを介し、エンジンEと両モータジェネレータMG1,MG2と左右前輪のタイヤとがクラッチ無しで繋がっている。また、上記のように、エンジンパワーの大部分を発電機で電気エネルギに変換し、高出力かつ高応答のモータで車両を走らせている。このため、例えば、アイスバーン等の滑りやすい路面での走行時において、タイヤのスリップやブレーキ時のタイヤのロック等で車両の駆動トルクが急変する場合、過剰電流からのパワーコントロールユニット3の保護、あるいは、動力分割機構TMのピニオン過回転からの部品保護を行う必要がある。これに対し、高出力・高応答のモータ特性を活かし、部品保護の機能から発展させて、タイヤのスリップを瞬時に検出し、そのグリップを回復させ、車両を安全に走らせるためのモータトラクションコントロールを採用している。
次に、制動トルク性能について説明する。
実施例1のハイブリッド車両では、ブレーキ踏み込み操作やアクセル足離し操作等による減速要求操作時には、モータとして作動している第2モータジェネレータMG2を発電機として作動させることにより、車両の運動エネルギを電気エネルギに変換してバッテリ4に回収し、再利用する回生ブレーキシステムを採用している。
この回生ブレーキシステムでの一般的な回生ブレーキ協調制御は、図3(a)に示すように、ブレーキペダル踏み込み量に対し要求制動トルクを算出し、要求制動トルクに大きさにかかわらず、算出された要求制動トルクを回生分と油圧分とで分担することで行われる。
これに対し、実施例1のハイブリッド車両で採用している回生ブレーキ協調制御は、図3(b)に示すように、ブレーキペダル踏み込み量に対し要求制動トルクを算出し、算出された要求制動トルクに対し回生ブレーキを優先し、回生分で賄える限りは油圧分を用いることなく、最大限まで回生分の領域を拡大している。これにより、特に加減速を繰り返す走行パターンにおいて、エネルギ回収効率が高く、より低い車速まで回生制動によるエネルギの回収を実現している。
次に、車両モードについて説明する。
実施例1のハイブリッド車両での車両モードとしては、図4の共線図に示すように、「停車モード」、「発進モード」、「エンジン始動モード」、「定常走行モード」および「加速モード」を有する。
「停車モード」では、図4(a)に示すように、エンジンEと発電機MG1とモータMG2は止まっている。「発進モード」では、図4(b)に示すように、モータMG2のみの駆動で発進する。「エンジン始動モード」では、図4(c)に示すように、エンジンスタータとしての機能を持つ発電機MG1によって、サンギヤSが回ってエンジンEを始動する。「定常走行モード」では、図4(d)に示すように、主にエンジンEにて走行し、効率を高めるために発電を最小にする。「加速モード」では、図4(e)に示すように、エンジンEの回転数を上げると共に、発電機MG1による発電を開始し、その電力とバッテリ4の電力を使ってモータMG2の駆動トルクを加え、加速する。
なお、後退走行は、図4(d)に示す「定常走行モード」において、エンジンEの回転数上昇を抑えたままで、発電機MG1の回転数を上げると、モータMG2の回転数が負側に移行し、後退走行を達成することができる。
始動時には、イグニッションキーを回すことでエンジンEを始動させるが、エンジンEが暖機すると、直ぐにエンジンEを停止する。発進時やごく低速で走行する緩やかな坂を下る軽負荷時などは、エンジン効率の悪い領域は燃料をカットし、エンジンEは停止してモータMG2により走行する。通常走行時において、エンジンEの駆動トルクは、動力分割機構TMにより一方は左右前輪を直接駆動し、他方は発電機MG1を駆動し、モータMG2をアシストする。全開加速時は、バッテリ4からパワーが供給され、さらに駆動トルクを追加する。減速要求操作時には、左右前輪がモータMG2を駆動し、発電機として作用することで回生発電を行う。回収した電気エネルギはバッテリ4に蓄えられる。バッテリ4の充電量が少なくなると、発電機MG1をエンジンEにより駆動し、充電を開始する。車両停止時には、エアコン使用時やバッテリ充電時等を除き、エンジンEを自動的に停止する。
次に、実施例1の歯打ち音低減装置について説明する。
図5は、実施例1の歯打ち音低減装置の制御ブロック図であり、実施例1の歯打ち音低減装置は、動力分割機構TMで歯打ち音が発生した場合、第2モータジェネレータMG2のトルクを力行側に制御しつつエンジン出力をダウンする放電側補正と、第2モータジェネレータMG2のモータトルクを回生側に制御しつつエンジン出力をアップする充電側補正のうち、エンジン効率がより高くなる方の補正を実施する。
歯打ち音低減装置は、統合コントローラ6内に設けられ、歯打ち音発生検出部6aと、エンジンパワー増減量算出部6bと、エンジンパワー増減量再設定部6cと、燃費率算出部6dと、エンジン負荷減少予測部6eと、補正方法選択部6fと、歯打ち音低減制御部6gと、を備えている。
歯打ち音発生検出部6aは、動力分割機構TMにおける歯打ち音の発生の有無を検出する。具体的には、第2モータジェネレータMG2への目標モータトルク指令値が所定トルク範囲内(ほぼゼロ)である場合に、歯打ち音が発生していると判定する。
エンジンパワー増減量算出部6bは、歯打ち音の発生を回避するために必要な所定のモータトルク変化を与える際のエンジンパワー増減量を、放電側補正を実施した場合と充電側補正を実施した場合とでそれぞれ算出する。
エンジンパワー増減量再設定部6cは、算出された各エンジンパワー増減量が車体振動特性に影響を及ぼすエンジンパワー領域外となるように各エンジンパワー増減量を再設定する。
燃費率算出部6dは、算出された各エンジンパワー増減量とエンジンパワーに対する燃費特性とに基づいて、放電側燃費率と充電側燃費率をそれぞれ算出する。
エンジン負荷減少予測部6eは、地近々にエンジン負荷が減少する走行状態へと移行する可能性が高いか否かを予測する。
補正方法選択部6fは、算出された放電側燃費率と充電側燃費率のうち、燃費率がより高い方の補正を選択する。
歯打ち音低減制御部6gは、補正方法選択部6fで選択された補正方法に基づいて、エンジンコントローラ1へ目標エンジントルク指令を出力すると共に、モータコントローラ2へ目標モータトルク指令値を出力する。
ここで、歯打ち音低減制御部6gでは、エンジン負荷減少予測部6eにおいて、地近々にエンジン負荷が減少する走行状態へと移行する可能性が高いと予測された場合、燃費率(エンジン効率)にかかわらず、常に放電側補正を実施する。
また、歯打ち低減制御部6gでは、バッテリSOCがSOC許容最小値とSOC許容最大値との間にない場合には、燃費率にバッテリ4の保護を優先する。具体的には、バッテリSOCがSOC許容最小値よりも小さい場合には、充電側補正を実施し、バッテリSOCがSOC許容最大値を超える場合には、放電側補正を実施する。
[歯打ち音低減制御処理]
図6は、実施例1の歯打ち音低減装置で実行される歯打ち音低減制御処理の流れを示すフローチャートであり、以下、各ステップについて説明する。なお、この制御処理は、歯打ち音発生検出部6aにおいて、歯打ち音の発生が検出された場合に実行される。
ステップS1では、エンジンパワー増減量算出部6bにおいて、歯打ち音の発生を回避、すなわち第2モータジェネレータMG2のゼロトルクを回避するための必要なエンジンパワー増減量を、充電側エンジンパワー増減量ΔPc、放電側エンジンパワー増減量ΔPdとして算出し、ステップS2へ移行する。具体的には、図7(a)のエンジンパワーに対する燃費率特性マップと、図7(b)のモータ感度マップとに基づき、歯打ち音の発生が予測される所定のトルク範囲から外すために変化させなければならないエンジンパワーの値を、第2モータジェネレータMG2を回生側に制御した場合と、力行側に制御した場合とでそれぞれ算出する。
図7(b)のモータ感度マップにおいて、横軸はエンジンパワーP、縦軸はモータトルク変化量ΔTmに対するエンジンパワー増減量ΔPであり、縦軸ΔP/ΔTmの値が大きい方が、同じモータトルク変化ΔTmを与える際にパワーの増減量がより多くなる。
ステップS2では、エンジンパワー増減量再設定部6cにおいて、あらかじめ設定された禁止領域PpL〜PpH(図7(a))の範囲外となるようにステップS1で算出した各エンジンパワー増減量ΔPc,ΔPdを再設定する。ここで、禁止領域とは、車体振動特性に影響を及ぼすエンジンパワー領域であり、パワー増減量ΔPc,ΔPdがこの禁止領域にある場合、禁止領域外の最も近い値を必要なパワー増減量に設定する。
例えば、PpL<|P+ΔP|<PpHの時、
ΔPc=PpH
ΔPd=PpL
とする。
ステップS3では、歯打ち音低減制御部6gにおいて、バッテリSOCがSOC許容最小値SOCLよりも小さい、またはSOC許容最大値SOCHよりも高いか否かを判定する。YESの場合にはステップS4へ移行し、NOの場合にはステップS5へ移行する。
ステップS4では、歯打ち音低減制御部6gにおいて、バッテリSOCがSOC許容最小値SOCLよりも小さい場合には、充電側エンジンパワー増減量ΔPcをエンジンパワー増減量ΔPをとし、バッテリSOCがSOC許容最大値SOCHを越える場合には、放電側エンジンパワー増減量ΔPdをエンジンパワー増減量ΔPとし、ステップS8へ移行する。
ステップS5では、エンジン負荷減少予測部6eにおいて、エンジンEを停止し第2モータジェネレータMG2のみを駆動する走行モード(EVモード)へ移行する可能性が高いか否かを判定する。YESの場合にはステップS6へ移行し、NOの場合にはステップS7へ移行する。ここでは、要求パワーの変化量(アクセル開度変化量)が所定値よりも早く減少している、ブレーキがONされている、ナビゲーションシステム等からの情報で制限速度を超過している、先行車との距離が接近している、等の場合に、第2モータジェネレータMG2のみを駆動する走行モードへ移行する可能性が高いと判定する。
ステップS6では、歯打ち音低減制御部6gにおいて、放電側エンジンパワー増減量ΔPdをエンジンパワー増減量ΔPとし、ステップS8へ移行する。
ステップS7では、図7(a)に示すように、充電側エンジンパワー増減量ΔPcと、放電側エンジンパワー増減量ΔPdの一方にエンジンパワーを変化させた場合の燃費率f(ΔPc),f(ΔPd)を算出し、燃費率がより高い方のエンジンパワー増減量を選択し、ステップS8へ移行する。
ステップS8では、ステップS7で選択されたエンジンパワー増減量ΔPを現在のエンジンパワーPに加算して最終的なパワー補正量Pcmとし、このパワー補正量Pcmに基づいて、エンジンコントローラ1へ目標エンジントルク指令値を出力すると共にモータコントローラ2へ第2モータジェネレータMG2の目標モータトルク指令値を出力する。
次に、作用を説明する。
従来のハイブリッド車両では、所定の走行シーンにおいてパワーバランス上、モータトルクがゼロになる領域が存在し、その領域では、エンジンのトルク変動による歯車装置の歯打ち音が発生する。これに対し、特開2004−328824号公報に記載の技術では、バッテリ状態に応じてエンジンパワーを増減し、モータジェネレータを回生側または力行側に制御することで、モータトルク指令値がゼロとなるのを回避し、歯打ち音の発生を抑制している。
ところが、上記従来技術では、SOC状態のみに基づいてモータジェネレータの回生、力行を選択しており、エンジン出力補正が燃費に及ぼす影響が考慮されていないため、歯打ち音対策によってエンジンの効率が悪化する(図8参照)。
また、回生および力行のために増減するエンジンパワー出力量の決定方法については言及しておらず、エンジンの燃費率特性によりパワー変化に対するモータトルク感度が一定ではない場合(図7(b)参照)に、増減するエンジンパワー出力量をどのように決定すればよいのか明確ではない。
さらに、歯打ち音対策でエンジン動作点を移動させた結果、エンジンパワーが車体振動特性の悪い領域に入り、別のこもり音等を発生させる可能性がある。
[歯打ち音低減作用]
これに対し、実施例1の歯打ち音低減装置では、動力分割機構TMで歯打ち音が発生した場合、第2モータジェネレータMG2のモータトルクを力行側に制御しつつエンジン出力をダウンする放電側補正と、第2モータジェネレータMG2のモータトルクを回生側に制御しつつエンジン出力をアップする充電側補正のうち、エンジン効率がより高くなる方の補正を実施することとした。
すなわち、歯打ち音が発生した場合、図6のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS5→ステップS7→ステップS8へと進む流れとなる。ステップS1では、エンジンパワーに対する燃費率特性マップに基づいて充電側エンジンパワー増減量ΔPcと放電側エンジンパワー増減量ΔPdが算出され、ステップS7では、充電側エンジンパワー増減量ΔPcと放電側エンジンパワー増減量ΔPdの一方にエンジンパワーを変化させた場合に、燃費効率がより高くなる方のエンジンパワー増減量が選択され、ステップS8では、選択されたエンジンパワー増減量ΔPに応じてエンジン出力とモータトルクとが補正される。
これにより、図8に示すように、常にエンジン動作点(Ne,Te)が最適燃費線上を通過するようにエンジン出力を補正することができるため、燃費の悪化を伴うことなく、動力分割機構TMの歯車間で発生する歯打ち音の発生を低減することができる。
また、実施例1では、エンジンパワー増減量算出部6bにおいて、エンジンパワー増減量ΔPを、モータ感度マップに基づいて決定する(ステップS1)。従来技術では、エンジンの燃費率特性によりパワー変化に対するモータトルク感度が一定でない場合に、増減するエンジンパワー出力量をどのように決定すればよいのか不明確であるため、エンジンパワー増減量が不十分となり、加速フィーリングの悪化やSOCバランスの悪化を招くおそれがあった。
これに対し、実施例1では、モータ感度マップ(図7(b))に基づき、必要十分なエンジンパワー増減量でもって歯打ち音対策を行うことができるため、加速フィーリングに与える違和感やSOCバランスに与える影響を最小限に抑えることができる。
また、実施例1では、エンジンパワー増減量再設定部6cにおいて、あらかじめ設定された禁止領域PpL〜PpHの範囲外となるようにステップS1で算出した各エンジンパワー増減量ΔPc,ΔPdを再設定する(ステップS2)。
すなわち、歯打ち音対策でエンジン動作点を移動させた結果、エンジンパワーが車体振動特性の悪い領域に入り、別のこもり音等を発生させる可能性があるため、実施例1では、車体振動特性等に影響を及ぼす領域を避けてエンジンパワー増減量ΔPを設定することで、歯打ち音対策が車体振動特性に与える影響を回避することができる。
実施例1では、歯打ち音低減制御部6gにおいて、バッテリSOCがSOC許容最小値SOCLよりも小さい場合には、充電側エンジンパワー増減量ΔPcをエンジンパワー増減量ΔPとし、バッテリSOCがSOC許容最大値SOCHを越える場合には、放電側エンジンパワー増減量ΔPdをエンジンパワー増減量ΔPとする(ステップS4)。
すなわち、バッテリSOCにかかわらず、第2モータジェネレータMG2を回生側または力行側に制御した場合、バッテリ4の性能劣化が早まるおそれがあるため、実施例1では、バッテリSOCの状態に応じて燃費よりもバッテリ保護を優先することで、バッテリ4の性能維持および耐久性向上を図ることができる。
また、実施例1では、エンジン負荷減少予測部6eにおいて、エンジンEを停止し第2モータジェネレータMG2のみを駆動する走行モードへ移行する可能性が高いと判定された場合(ステップS5)、歯打ち音低減制御部6gにおいて、放電側エンジンパワー増減量ΔPdをエンジンパワー増減量ΔPとする(ステップS6)。
図9に示すように、要求パワーが減ってきているにもかかわらず、第2モータジェネレータMG2を回生側に制御してエンジン出力をアップさせた場合、ドライバに違和感を与えるため、実施例1では、モータトルクが所定値以下となる歯打ち音発生領域となった後、第2モータジェネレータMG2のみで駆動するEVモードへ移行すると予測された場合には、早めにエンジン負荷を落とすことで、燃費率の低下を極力限定しつつ、自然なフィーリングでEVモードへ移行することができる。
次に、効果を説明する。
実施例1のハイブリッド車両の歯打ち音低減装置にあっては、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1) 左右前輪(駆動輪)が動力分割機構TMを介してエンジンE、第2モータジェネレータMG2の双方によって駆動可能に構成されたハイブリッド車両において、動力分割機構TMで歯打ち音が発生した場合、第2モータジェネレータMG2を力行側に制御しつつエンジン出力をダウンする放電側補正と、第1モータジェネレータMG2を回生側に制御しつつエンジン出力をアップする充電側補正のうち、エンジン効率がより高くなる方の補正を実施する統合コントローラ6を備える。これにより、常にエンジン効率が悪化しない方向へエンジン出力を補正することができるため、燃費の悪化を伴うことなく動力分割機構TMの歯車間で発生する歯打ち音の発生を低減することができる。
(2) 統合コントローラ6は、歯打ち音の発生を回避するために必要な所定のモータトルク変化を与える際のエンジンパワー増減量を、放電側補正を実施した場合と充電側補正を実施した場合とでそれぞれ算出するエンジンパワー増減量算出部6bと、算出された各エンジンパワー増減量とエンジンパワーに対する燃費率特性(図7(a)のエンジンパワーに対する燃費率特性マップ)とに基づいて、放電側燃費率および充電側燃費率をそれぞれ算出する燃費率算出部6dと、算出された放電側燃費率と充電側燃費率のうち、燃費率がより高い方の補正を選択する補正方法選択部6fと、選択された補正方法を実施する歯打ち音低減制御部6gと、を備える。これにより、エンジンEの燃費率特性に応じて常に燃費率の高いエンジン動作点を選択できるため、歯打ち音対策に伴う燃費の悪化を回避することができる。
(3) エンジンパワー増減量算出部6bは、放電側補正時または充電側補正時のモータトルク変化量を、あらかじめ設定されたモータ動作点におけるトルク感度特性(図7(b)のモータ感度マップ)に基づいて決定する。これにより、加速フィーリングに与える違和感やSOCバランスに与える影響を最小限に抑えることができる。
(4) 統合コントローラ6は、算出された各エンジンパワー増減量が車体振動特性に影響を及ぼすエンジンパワー領域外となるように各エンジンパワー増減量を再設定するエンジンパワー増減量再設定部6cを備える。これにより、歯打ち音対策が車体振動特性に与える影響を回避することができる。
(5) 統合コントローラ6は、エンジン負荷が減少するか否かを予測するエンジン負荷減少予測部6eを備え、歯打ち音低減制御部6gは、エンジン負荷の減少が予測された場合、エンジン効率にかかわらず常に放電側補正を実施する。これにより、燃費率の低下を極力限定しつつ、自然なフィーリングで走行モードを移行することができる。
(6) 歯打ち音低減制御部6gは、エンジン効率にかかわらず、バッテリ4の残容量が過放電状態(SOC<SOCL)の場合には充電側補正を実施し、過充電状態(SOC>SOCH)の場合には放電側補正を実施する。これにより、バッテリ4の性能維持および耐久性向上を図ることができる。
(他の実施例)
以上、本発明のハイブリッド車両の歯打ち音低減装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
例えば、実施例1では、第2モータジェネレータMG2がゼロトルクとなったときのみを想定し、第2モータジェネレータMG2を力行側または回生側に制御する例を示したが、エンジンがトルクを出していないアイドリング状態等、第1モータジェネレータMG1がゼロトルクとなるシーンも当然ながら起こり得る。その場合は、第1モータジェネレータMG1を力行側または回生側に制御することで、実施例1と同様、燃費の悪化を伴うことなく動力分割機構TMの歯車間で発生する歯打ち音の発生を低減することができる。
また、実施例1では、モータトルク指令値が、歯打ち音が発生する所定のトルク範囲(ほぼゼロ)となった場合に歯打ち音低減制御を開始する構成としたが、モータトルク指令値を歯打ち音が発生する所定のトルク範囲とならないように制御する構成としてもよい。これにより、常にエンジン効率が悪化しない方向へエンジン出力を補正することができるため、燃費の悪化を伴うことなく歯車装置の歯車間で発生する歯打ち音の発生を防止することができる。
実施例1の制動制御装置が適用された前輪駆動ハイブリッド車両を示す全体システム図である。 実施例1の制動制御装置が適用された前輪駆動ハイブリッド車両における駆動トルク性能特性図と駆動トルク概念図である。 実施例1の制動制御装置が適用された前輪駆動ハイブリッド車両における回生協調による制動トルク性能をあらわす対比特性図である。 実施例1の制動制御装置が適用された前輪駆動ハイブリッド車両における各車両モードを示す共線図である。 実施例1の歯打ち音低減装置の制御ブロック図である。 実施例1の歯打ち音低減装置で実行される歯打ち音低減制御処理の流れを示すフローチャートである。 (a)エンジンパワーに対する燃費率特性マップ、(b)モータ感度マップである。 実施例1の燃費悪化防止作用を示すエンジンの最適燃費特性図である。 EVモード移行時の放電側補正によるフィーリング向上作用を示す図である。
符号の説明
E エンジン
ED エンジンダンパ
MG1 第1モータジェネレータ
MG2 第2モータジェネレータ
1 エンジンコントローラ
2 モータコントローラ
3 パワーコントロールユニット
4 バッテリ
5 ブレーキコントローラ
6 統合コントローラ
6a 歯打ち音発生検出部
6b エンジンパワー増減量算出部
6c エンジンパワー増減量再設定部
6d 燃費率算出部
6e エンジン負荷減少予測部
6f 補正方法選択部
6g 音低減制御部
7 アクセル開度センサ
8 車速センサ
9 エンジン回転数センサ
10 モータジェネレータ回転数センサ
11 モータジェネレータ回転数センサ
12 前左車輪速センサ
13 前右車輪速センサ
14 後左車輪速センサ
15 後右車輪速センサ
17 マスタシリンダ圧センサ
18 ブレーキストロークセンサ
19 ブレーキ液圧ユニット
20 前左車輪ホイールシリンダ
21 前右車輪ホイールシリンダ
22 後左車輪ホイールシリンダ
23 後右車輪ホイールシリンダ
24,25,26 双方向通信線

Claims (7)

  1. 駆動輪が歯車装置を介してエンジンおよびモータジェネレータによって駆動可能に構成されたハイブリッド車両において、
    前記歯車装置で歯打ち音が発生した場合、前記モータジェネレータを力行側に制御しつつエンジン出力をダウンする放電側補正と、モータジェネレータを回生側に制御しつつエンジン出力をアップする充電側補正のうち、エンジン効率がより高くなる方の補正を実施する歯打ち音低減制御手段を備え
    前記歯打ち音低減制御手段は、歯打ち音を回避するために必要なエンジンパワー増減量を、前記放電側補正を実施した場合と前記充電側補正を実施した場合とでそれぞれ算出し、放電側エンジンパワー増減量と充電側エンジンパワー増減量の一方にエンジンパワーを変化させた場合に燃費効率がより高くなる方の補正を実施することを特徴とするハイブリッド車両の歯打ち音低減装置。
  2. 請求項1に記載のハイブリッド車両の歯打ち音低減装置において、
    前記歯打ち音低減制御手段は、
    歯打ち音の発生を回避するために必要な所定のモータトルク変化を与える際のエンジンパワー増減量を、前記放電側補正を実施した場合と前記充電側補正を実施した場合とでそれぞれ算出するエンジンパワー増減量算出部と、
    算出された各エンジンパワー増減量とエンジンパワーに対する燃費率特性とに基づいて、放電側燃費率および充電側燃費率をそれぞれ算出する燃費率算出部と、
    算出された放電側燃費率と充電側燃費率のうち、燃費率がより高い方の補正を選択する補正方法選択部と、
    選択された補正方法を実施する歯打ち音低減制御部と、
    を備えることを特徴とするハイブリッド車両の歯打ち音低減装置。
  3. 請求項2に記載のハイブリッド車両の歯打ち音低減装置において、
    前記エンジンパワー増減量算出部は、放電側補正時または充電側補正時のモータトルク変化量を、あらかじめ設定されたモータ動作点におけるトルク感度特性に基づいて決定することを特徴とするハイブリッド車両の歯打ち音低減装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載のハイブリッド車両の歯打ち音低減装置において、
    前記歯打ち音低減制御手段は、算出された各エンジンパワー増減量が車体振動特性に影響を及ぼすエンジンパワー領域外となるように各エンジンパワー増減量を再設定するエンジンパワー増減量再設定部を備えることを特徴とするハイブリッド車両の歯打ち音低減装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のハイブリッド車両の歯打ち音低減装置において、
    前記歯打ち音低減制御手段は、エンジン負荷が減少するか否かを予測するエンジン負荷減少予測部を備え、
    前記歯打ち音低減制御部は、エンジン負荷の減少が予測された場合、エンジン効率にかかわらず常に放電側補正を実施することを特徴とするハイブリッド車両の歯打ち音低減装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のハイブリッド車両の歯打ち音低減装置において、
    前記歯打ち音低減制御部は、エンジン効率にかかわらず、バッテリが過放電状態の場合には充電側補正を実施し、過充電状態の場合には放電側補正を実施することを特徴とするハイブリッド車両の歯打ち音低減装置。
  7. 駆動輪が歯車装置を介してエンジンおよびモータジェネレータによって駆動可能に構成されたハイブリッド車両において、
    前記歯車装置で歯打ち音が発生した場合、歯打ち音を回避するために必要なエンジンパワー増減量を、前記モータジェネレータを力行側に制御しつつエンジン出力をダウンする放電側補正を実施した場合と、モータジェネレータを回生側に制御しつつエンジン出力をアップする充電側補正を実施した場合とでそれぞれ算出し、放電側エンジンパワー増減量と充電側エンジンパワー増減量の一方にエンジンパワーを変化させた場合に燃費効率がより高くなる方の補正を実施することを特徴とするハイブリッド車両の歯打ち音低減装置。
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